JP3563787B2 - カメラ装置の制御システム、カメラシステム管理方法、及び管理装置 - Google Patents
カメラ装置の制御システム、カメラシステム管理方法、及び管理装置 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、パン、チルト等の動作が制御可能なカメラ装置の制御装置に関するものであり、特にビデオ会議システムに用いて好適なカメラ装置の制御システム、カメラシステム管理方法、及び管理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からコンピュータによってパン、チルト、ズーム等の動作が制御可能なカメラを複数台備えたビデオ会議システムが提案されているが、この提案されているシステムは、会議室等に設置された専用のシステムが主流であり、そのシステムにおいて使用される端末機器間の接続は、会議が始まると固定され、新規に端末機器を接続したり、途中で端末機器を分離したりすることは行われていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、会議室等に設置される専用のビデオ会議システム以外に、パーソナルコンピュータ等の装置を用いた個人向けのビデオ会議システムが使用されるようになると、多数のユーザーが、必要に応じてビデオ会議やカメラ制御ソフトを実行あるいは停止する場合が起こってくる。このような場合には、ユーザーの会議への参加あるいは離脱(システムへの端末機器の接続あるいは分離)、会議に参加しているユーザーの相互の端末機器に対してのアクセス許可の設定、およびシステムに接続されているユーザーの端末機器のアクセス状態の告知等のシステム管理を行う必要がある。
【0004】
本発明は、上記課題を解決し、システムを停止することなく、多数のユーザーが必要に応じてネットワーク上に接続されたカメラ装置に対して制御できるようになるカメラ装置の制御システムを提供することを目的とする。
【0005】
また、ビデオ会議への参加、離脱を容易にするカメラ装置の制御システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のカメラ装置の制御システムは、複数の制御装置と管理装置とがネットワークを介して互いに接続され、前記ネットワーク上に接続されたカメラ装置を前記複数の制御装置によって制御可能とするカメラ装置の制御システムであって、前記管理装置は、前記カメラ装置を前記システムへ登録するための登録手段と、前記カメラ装置への前記制御装置の接続の設定を可能とするための設定手段と、システムに登録された前記制御装置の前記カメラ装置に対する接続状態を管理する管理手段と、を有し、前記登録手段は、前記制御装置から発行された登録要求に応じて前記カメラ装置をシステムへ登録する設定を行い、前記設定手段は、前記制御装置から発行されたアクセス権変更要求に応じて、前記登録手段により登録された前記カメラ装置に対する、他の制御装置からのカメラ制御信号に基づく操作制御の許可及び不許可の設定変更を行うことを特徴とする。
【0007】
また、本発明のカメラシステム管理方法は、複数の制御装置と管理装置とがネットワークを介して互いに接続し、前記ネットワーク上に接続されたカメラ装置を前記複数の制御装置によって制御可能とするカメラシステムにおいて、前記カメラ装置のシステムへの登録、前記カメラ装置への前記制御装置の接続の設定、及びシステムに登録された前記制御装置の前記カメラ装置に対する接続状態の管理を行うカメラシステム管理方法であって、前記管理装置において、前記制御装置から発行された登録要求に応じて前記カメラ装置を前記カメラシステムへ登録する設定を行い、前記制御装置から発行されたアクセス権変更要求に応じて、前記登録された前記カメラ装置に対する、他の制御装置からのカメラ制御信号に基づく操作制御の許可及び不許可の設定変更を行うことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の管理装置は、ネットワーク上に接続されたカメラ装置を複数の制御装置によって制御可能とするシステムを管理するために、前記複数の制御装置と前記ネットワークを介して接続される管理装置であって、前記カメラ装置をシステムへ登録するための登録手段と、前記カメラ装置への前記制御装置の接続の設定を可能とするための設定手段と、システムに登録された前記制御装置の前記カメラ装置に対する接続状態を管理する管理手段と、を有し、前記登録手段は、前記制御装置から発行された登録要求に応じて前記カメラ装置をシステムへ登録する設定を行い、前記設定手段は、前記制御装置から発行されたアクセス権変更要求に応じて、前記登録手段により登録された前記カメラ装置に対する、他の制御装置からのカメラ制御信号に基づく操作制御の許可及び不許可の設定変更を行うことを特徴とする。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施例に係わるカメラ制御装置の概略構成を示すブロック図である。カメラ装置10は、被写体を撮像可能でかつズーム動作を実行可能なカメラ部12と、このカメラ部12をパン方向(図1において左右方向)およびチルト方向(図1において上下方向)に姿勢(回動位置)制御可能な雲台部14を有している。表示装置16は、その画面16a上にカメラ部12によって取り込んだ画像を表示可能である。ワークステーション20は、カメラ装置10の状態(例えば、パン方向およびチルト方向における位置、さらにはズーム方向における位置)を制御するための命令を指示したり、カメラ装置10によって取り込まれた画像情報を表示手段としての表示装置16に表示させるべく、CPU21、不図示のROM、RAMを有する記憶部22、入出力部としてのI/Oポート24,29、ビデオボード25を備えており、また、データを入力するためのポインティングデバイスとしてのマウス26、およびキーボード27が接続されている。これらの各要素はバス28を介して接続されている。ここで、システム制御部としてのCPU21はシステムを制御する。一方、記憶部22のROMにはシステムを実行するためのプログラムが記憶されており、RAMには各データが記憶される。I/Oポート24は、CPU21によって発せられるカメラの状態制御信号をカメラ装置10に対して出力し、カメラ装置10の各状態を示す値をカメラ装置10から入力する。このI/Oポート24は、本実施例においてはRS232Cを介してカメラ装置10と接続されている。ビデオボード25はカメラ装置10から得た画像情報を表示装置16に送信する。本実施例においては、NTSC方式による信号をRGB形式に変換して出力している。
【0011】
以上のようなカメラ制御装置2は、ネットワーク30を介して複数接続可能であり、I/Oポート29によって信号の送受信を行なう。それらの構成によって、いわゆるビデオ会議を実施可能にする。なお、本実施例においては、汎用性および処理能力を考慮して制御装置としてワークステーションを利用しているが、パソコンを利用してももちろん構わないし、専用の制御装置を用いても構わない。また、このようなビデオ会議システムにおいては、会議に聴講という形で参加も可能であるから、図1中段に示すように、カメラ装置10が接続されていないカメラ制御装置2’をネットワーク30に接続することも可能である。
【0012】
図2は、本実施例を実行するためのソフトウエアの構成を示す図である。ソフトウェアの構成として以下のものがある。カメラ装置10に接続されたワークステーション20(厳密には記憶部22)には、遠隔地等他の地点にカメラ装置10によって得られた画像情報を送信するソフトとしてのビデオ会議ソフト40、およびカメラ、制御を行うソフトとしてのカメラ制御サーバ41が格納されている。また、このカメラ制御サーバ41は、カメラ装置10の起動時に後述するカメラ管理サーバ45にカメラ装置10がビデオ会議システム(ネットワーク)に接続されたことを登録させる。したがって、本実施例においては、カメラ管理サーバ45を登録手段と見ることができる。
【0013】
一方、表示装置16に接続されたワークステーション20(厳密には記憶部22)には、送信されてきた画像情報の表示を行うソフトとしてのビデオ会議ソフト42、カメラの遠隔制御を行うソフトとしてのカメラ制御パネル43が格納されている。また、このカメラ制御パネル43は、カメラ管理サーバ45で管理されているリスト(詳しくは後述する)に対して参照、記述、訂正等を行うこともできる。したがって、本実施例においては、カメラ制御パネル43は、設定手段の一部と見ることができる。また、カメラ管理サーバ45によって、カメラ装置10との接続が許可されると、カメラ制御パネル43は、カメラ管理サーバ45を介することなく、カメラ制御信号をカメラ制御サーバ41に送信する。
【0014】
なお、以上のソフト41,43をまとめて以下「カメラ制御クライアント」と称して説明する。
【0015】
さらに、すべてのカメラ装置10のアクセスを管理するソフトとしてカメラ管理サーバ45が用意される。このカメラ管理サーバ45は、システムに接続されたいずれか一つのワークステーション20に格納されていればよい。なお、カメラ管理サーバ45をいずれのワークステーション20にも格納しておき、ネットワーク上でビデオ会議システムを起動する際に、いずれか一つのワークステーション20をサーバとして機能させてもよい。また、上記説明では、ワークステーション20をカメラ装置10および表示装置16にそれぞれ接続されたものとして説明したが、通常は各ユーザーがそれぞれカメラ装置10および表示装置16を使用しているので、図1のブロック図に見られるように、カメラ装置10および表示装置16に対してワークステーション20は1つである。したがって、ビデオ会議ソフト40,42は、一つのソフトとして構成される。
【0016】
次に、本実施例の構成において、主要な動作である、カメラ制御サーバ41によるカメラ装置10の遠隔制御、カメラ管理サーバ45によるユーザーの管理、カメラ管理サーバ45によるアクセス管理について以下に説明する。
【0017】
まず、ネットワーク30に接続されたワークステーション20から任意の他のワークステーション20に接続されたカメラ装置10を遠隔制御可能とするための実現手段について説明する。
【0018】
カメラ装置10は、カメラ制御サーバ41の存在するワークステーション20からRS232Cを介してカメラ装置10に対して制御信号を送信することにより制御が可能であるので、カメラ制御サーバ41上に存在するパン、チルト、ズーム等のカメラ制御関数を、RPC(Remote Procedure Call )を用いて遠隔起動することにより、この動作に対応するコマンド列を雲台部14の不図示のRS232Cポートに出力するような方法を実現すればよい。なお、この制御信号(コマンド列)は、パン、チルト等雲台14の動作に関するものが雲台14の不図示の制御部に送信され、ズーム等のカメラ部12の動作に関するものがカメラ部12の不図示の制御部に送信される。
【0019】
そこで、カメラ制御を目的として、カメラ制御クライアントからRPCを用いて遠隔地のカメラ制御サーバ41を呼び出す関数として図3(a)に示すような関数を用意する。この関数の説明に当たって、図に示したコマンド等の記述は[,]でくくって記載する。以下の説明は、本実施例で採用しているC言語による記述に基づくが、他の言語によって記述することは構わない。図3(a)に示す関数において、[struct camera_in{〜}camera_in] は、カメラ装置10の動作のためにカメラ制御パネル43からカメラ制御サーバ41に引き渡すパラメータの組を設定するためのデータの宣言で、ここでは、チルト、パン、ズームを設定している。また、 [struct func_out{〜}func_out]は、出力値を設定するためのデータの宣言で、例えば、関数の処理結果に問題がない場合はret=0,問題がある場合はret=−1とすることができる。さらに、[camera_open] は、カメラ制御サーバ41との通信に必要なクライアントハンドラ[CLIENT *cl]を作成する関数であり、[camera_close]は、これを消去する関数である。カメラ制御クライアントは、まず最初に、[camera_open] を呼ぶことにより、カメラ制御サーバ41との通信を接続した後、[camera_pan_pos_1]等の命令を実行し、最後に[camera_close]を呼んで、カメラの制御を終了する。
【0020】
次に、カメラ管理サーバ45によるユーザーの管理について説明する。
【0021】
カメラ管理サーバ45は、ユーザーの管理のために、図4に示すようなカメラ状態リスト50を用いる。このカメラ状態リスト50には、カメラ制御サーバ41に登録されたホスト名すなわちネットワーク30上に接続されているカメラ装置10を示す名称、およびそのカメラ装置10の使用状況(空き、他のユーザーがアクセス中)が格納されており、さらに、カメラ装置10の位置(x,y,z)および姿勢(パンニング角度,チルティング角度)のデータも格納されている。上記ホスト名は、本実施例で説明するように、カメラ制御装置2にカメラ装置10が1台しか接続されていないときには、ユーザー名と一致させることができるが、複数台接続されているときには、一致させるべきではない。このリスト50に示す例では、host1 ,host2 ,host3 ,host4 で示されるカメラ装置10が接続されており、host2 のカメラ装置10をhost3 のユーザーが、またhost4 のカメラ装置10をhost1 のユーザーが制御可能な状態になっており、host1 およびhost3 はいずれのユーザーにも操作されていない状態を示している。
【0022】
ここで、ユーザーの登録/削除は、カメラ制御サーバ41の起動時に、起動したユーザー名をカメラ管理サーバ45に告知し、カメラ状態リスト50に登録する処理、およびカメラ制御サーバ41の停止時に、カメラ状態リスト50からユーザ名を削除する処理を、RPCを用いた図3(b)に示す関数を使用することで実現する。図3(b)に示す関数において、[struct host_name{〜}host_name] は、ホスト名を設定するために、カメラ制御パネル43からカメラ制御サーバ41に引き渡されるパラメータを設定するデータ型の宣言であり、[MAXNAME] によって設定される名前の文字数が規定される。[append_camera_list_1]はカメラ制御サーバ41によって起動され、カメラ管理サーバ45内で実行される関数である。この関数が実行されると、すなわち図5(a)に示すように、カメラ制御サーバ41が起動される(ステップP1)と、カメラ管理サーバ45は、カメラ状態リスト50にホスト名を登録する(ステップP2)。このホスト名は、図3(b)からわかるように、host_name 型で構成され、[host_name−>name] で示される。以降、そのカメラ装置10がカメラ制御サーバ41を通じて制御可能であることを記憶する。また、カメラ制御サーバ41の停止時には、図5(b)に示すように、別のプログラムから[delete_host_list_1]を起動するカメラ制御サーバ41内の関数を呼び出し(ステップPP1)、その後カメラ制御サーバ41によりホスト名を削除してプロセスの実行を終了すればよい(ステップPP2)。したがって、本実施例においては、カメラ管理サーバ45を設定手段と見ることもできる。
【0023】
カメラ管理サーバ45によるアクセス管理について説明する。
【0024】
カメラ管理サーバ45によるアクセス管理方式として、カメラ制御クライアントによって起動され、図6に示すようなカメラ管理サーバ45において実行される関数[access_begin_1]、 [access_end_1] を追加する。この関数によってアクセスの開始と終了を実行することができる。なお、[struct access_in{〜}access_in] は、アクセスの対象を設定するためにカメラ制御パネル43からカメラ管理サーバ45に引き渡すパラメータの宣言で、[target_name] によってアクセスする相手を設定し、[user_name] によってユーザー(自分)を設定する。
【0025】
以下に、アクセス要求処理の手順を説明するが、その説明に先立ってまず、アクセス許可リストについて図7を用いて説明する。このアクセス許可リスト60,61は、カメラ管理サーバ45が保持し、リスト60に登録された個々のカメラ装置10ごとに、そのカメラ装置10にアクセス可能なユーザーのリスト61を持っている。図7に示す例では、host2 で示されるカメラ装置10に対するリスト61が示されており、host1,host4 で示されるユーザーがアクセス許可され得る状態にあり、host3 のユーザーに対してはアクセスが許可されない設定となっている。なお、host2 のユーザーは、host2 で示されるカメラ装置10に対しては、カメラ管理サーバ45を介すことなく制御できるため、このリスト61においては関与されない。
【0026】
そして、アクセス要求処理は、図8に示すフローチャートにしたがって行なわれる。
【0027】
カメラ制御クライアントよりカメラ装置10に対するアクセスの要求が出されると、まず、カメラ制御クライアントがアクセスを要求するカメラ装置名を[target_name] より解読する(ステップS1)。
【0028】
次に、カメラ状態リスト50を参照して、そのカメラ装置10が起動しているか否かを確認する。起動していなければ、ステップS7に移行する(ステップS2)。
【0029】
ステップS2において起動していれば、[user_name] を解読し、この名前で示されるユーザーがアクセスを要求するカメラ装置10をアクセスする権利があるかどうかをアクセス許可リスト61を参照して確認する。アクセス許可がなければ、ステップS7に移行する(ステップS3)。
【0030】
ステップS3においてアクセス許可があれば、そのカメラ装置10が他のユーザーに使用されているかどうかをカメラ状態リスト50を参照して確認する。使用されていれば、ステップS7に移行する(ステップS4)。
【0031】
ステップS4において使用されていなければ、カメラ状態リスト50にユーザー名(ホスト名)を登録し(ステップS5)、アクセス要求成功(ステップS6)として戻る。
【0032】
ステップS7においては、アクセスが失敗したと判断して戻る。
【0033】
カメラ制御クライアント側では、アクセス操作を行う前後に必ず[access_begin_1],[access_end_1]を実行するようにする。
【0034】
さらに、ユーザーごとのアクセス権の許可をユーザ自身が設定する手段を実現するために、ユーザーがカメラ管理サーバ45内のアクセス許可リスト60,61を変更する命令[change_access_mode_1]を設ける。これを図9を用いて説明する。
【0035】
カメラ制御クライアントは、[struct change_in{ }change_in]によって、アクセス許可を変更するホスト名を[target_name] に、変更するアクセス状態を[access_mode] に設定して、[change_access_mode_1]を呼ぶ。カメラ管理サーバ45では、まずUNIXのライブラリ関数である[gethost] 命令を実行し、どのユーザーから命令が呼ばれたのかを確認する。次に、アクセス許可リスト60,61のうち、命令を呼んだユーザの項目の[target_name] で示されるカメラの項目を[access_mode] で示されるモードに変更する。ここで[access_mode] の内容としてアクセスを許可するモードと許可しないモードを設定する。ここで、許可するモードに設定した場合には、図7に示すリスト61で「OK」と表示され、許可しないモードに設定した場合には「NO」と表示される。したがって、本実施例においては、カメラ管理サーバ45を接続許可設定手段と見ることができる。
【0036】
本実施例においては、さらに、アクセス状態をユーザーに正確に伝達し、かつ、アクセス要求やアクセス許可状態の変更等の処理を容易に行う手段を実現するために、図10に示すようなGUI(Graphical User Interface)を画面16a上に表示している。このGUIにより、ユーザーは現在のカメラ装置10の登録状況や、使用状況および使用許可状況に関する情報を得ることが可能である。また、カメラ装置10の切り替えが可能であり、さらにアクセス許可状態の変更が可能である。以下に、図10に示すGUIによる操作の一例について説明する。
【0037】
ユーザーは、カメラ状態リスト更新ボタン73を押下することにより、これまで述べてきたRPCを用いる方法と同様な方法により、カメラ管理サーバ45から現在の各カメラのアクセス情報を得ることができる。ボタンの押下は、マウス26を操作してカーソル18を移動させ、所望のボタン上に位置させ、第1ボタン26aをクリックすることにより行われる。得た情報はリストウインドウ72に表示される。また、ユーザーは、このリストウインドウ72上に表示されたカメラ状態リスト50上において、マウス26あるいはキーボード27を操作することで制御したいカメラ装置10の設定を行うことができる。
【0038】
また、前述したアクセス要求処理とアクセス終了処理は、それぞれアクセス開始ボタン74、アクセス終了ボタン75を押下することにより実行される。また、前述したアクセス許可の変更処理は、アクセス許可設定ボタン76を押下することにより、アクセス許可リスト60に対応したリストウインドウ72上に表示されるリスト上で、マウス26あるいはキーボード27を操作することで変更することができる。アプリケーション終了ボタン77は、すべての操作を終了する時に押下する。したがって、本実施例においては、マウス26あるいはキーボード27を設定手段あるいは接続許可設定手段の一部と見ることができる。
【0039】
また、画面16a上には、画像ウインドウ71が設けられており、カメラ装置10により撮像した画像が表示される。ユーザーは、画面16a上のカメラ制御部78のパン操作ボタン78a,78b、チルト操作ボタン78c,78d、ホームポジション復帰ボタン78e、およびズーム操作ボタン78f(拡大),78g(縮小)を操作することによってカメラ装置10を制御することができ、この制御によって画像ウインドウ71上に表示される画像が変わる。この制御は、マウス26によってカーソル18を移動させて所定のボタン上に位置させて第1ボタン26aをクリックすることにより行われる。なお、操作ボタン78a,78b,78c,78dは、パン、チルトそれぞれの移動方向に対して設けられており識別し易く、またホームポジション復帰ボタン78eを設けることにより、カメラ装置10をホームポジション(基準位置:本実施例においてはパン、チルト方向の回動角度の中央)に簡単に復帰させることができ、しかもこのボタン78eを操作ボタン78a,78b,78c,78dが配置された中央の空きスペースに配置させたので、ホームポジションに復帰させることが視覚的にも理解し易く、ユーザーは操作し易い。なお、ズーム操作ボタンを一つにして、拡大、縮小を第1ボタン26a、第2ボタン26bに分けて操作するようにしてもよい。
【0040】
以上のGUIを操作してビデオ会議を行う例について説明する。
【0041】
まず、ビデオ会議開始に先立って、ビデオ会議ソフト40,42、カメラ管理サーバ45、カメラ制御サーバ41、カメラ制御パネル43を立ち上げる。それぞれのソフトの機能を考えると、この順番が望ましいが、カメラ装置10の電源オンに連動させて同時に立ち上げてもよい。また、既に行われているビデオ会議に参加する場合は、カメラ管理サーバ45を立ち上げる必要はない。
【0042】
このような状態のもとに、ビデオ会議に参加する場合は、カメラ状態リスト更新ボタン73を押下し、リストウインドウ72にカメラ状態リスト50を表示させ、このカメラ状態リスト50中に表示されたカメラ装置10のうちから操作したいカメラ装置10を選択し、続いてアクセス開始ボタン74を押下する。このとき前述した[access_begin_1]が実行される。これによって前述したアクセス処理およびカメラ装置10の制御が可能になる。
【0043】
ビデオ会議から抜け出す場合には、アクセス終了ボタン75を押下する。このとき[access_end_1]が実行される。なお、この状態では、カメラ装置10は、ネットワーク30上に接続されているので相手からは制御可能であり、送信されてくる画像情報も表示装置16にてその画像を見ることができる。そして、すべての操作を終了するときに、アプリケーション終了ボタン77を押下する。
【0044】
なお、本実施例において、ユーザーとして説明しているものに関しては、カメラ制御装置2と見ることもできる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、システムを停止することなく、多数のユーザーが必要に応じてネットワーク上に接続されたカメラ装置に対して制御できるようになるカメラ装置の制御システムを提供することができる。
【0046】
また、ビデオ会議への参加、離脱を容易にするカメラ装置の制御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例の動作を実行するためのソフトの構成を示すブロック図である。
【図3】プログラムの一例であり、(a)は、カメラ制御サーバ41を呼び出す関数、(b)は、ユーザーの登録、削除を行なうための関数である。
【図4】カメラ状態リストの一例を示す図である。
【図5】動作説明を行なうためのフローチャートであり、(a)は、カメラ起動に伴う登録処理を示し、(b)は、カメラ停止に伴う抹消処理を示している。
【図6】プログラムの一例であり、アクセス処理を行なうための関数である。
【図7】アクセス許可リストの一例を示す図である。
【図8】カメラアクセス要求に対する処理を示すフローチャートである。
【図9】プログラムの一例であり、アクセス許可を設定するための関数である。
【図10】GUIの一例を示す図である。
【符号の説明】
2 カメラ制御装置
10 カメラ装置
16 表示装置
20 ワークステーション
26 マウス
27 キーボード
30 ネットワーク
40 ビデオ会議ソフト
41 カメラ制御サーバ
42 ビデオ会議ソフト
43 カメラ制御パネル
45 カメラ管理サーバ
Claims (7)
- 複数の制御装置と管理装置とがネットワークを介して互いに接続され、前記ネットワーク上に接続されたカメラ装置を前記複数の制御装置によって制御可能とするカメラ装置の制御システムであって、
前記管理装置は、
前記カメラ装置を前記システムへ登録するための登録手段と、
前記カメラ装置への前記制御装置の接続の設定を可能とするための設定手段と、
システムに登録された前記制御装置の前記カメラ装置に対する接続状態を管理する管理手段と、を有し、
前記登録手段は、前記制御装置から発行された登録要求に応じて前記カメラ装置をシステムへ登録する設定を行い、前記設定手段は、前記制御装置から発行されたアクセス権変更要求に応じて、前記登録手段により登録された前記カメラ装置に対する、他の制御装置からのカメラ制御信号に基づく操作制御の許可及び不許可の設定変更を行うことを特徴とするカメラ装置の制御システム。 - 請求項1において、前記複数の制御装置の前記カメラ装置に対する接続状態を表示するための表示手段を有することを特徴とするカメラ装置の制御システム。
- 請求項2において、前記設定手段は、前記表示手段上において前記カメラ装置への接続の設定を可能とすることを特徴とするカメラ装置の制御システム。
- 請求項1において、前記登録手段は、前記制御装置から発行された削除要求に応じて前記カメラ装置を前記システムから削除する設定を行うことを特徴とするカメラ装置の制御システム。
- 請求項1において、接続が許可された前記他の制御装置は、前記管理装置を介さずに前記カメラ装置へ直接接続することを特徴とするカメラ装置の制御システム。
- 複数の制御装置と管理装置とがネットワークを介して互いに接続し、前記ネットワーク上に接続されたカメラ装置を前記複数の制御装置によって制御可能とするカメラシステムにおいて、前記カメラ装置のシステムへの登録、前記カメラ装置への前記制御装置の接続の設定、及びシステムに登録された前記制御装置の前記カメラ装置に対する接続状態の管理を行うカメラシステム管理方法であって、
前記管理装置において、前記制御装置から発行された登録要求に応じて前記カメラ装置を前記カメラシステムへ登録する設定を行い、前記制御装置から発行されたアクセス権変更要求に応じて、前記登録された前記カメラ装置に対する、他の制御装置からのカメラ制御信号に基づく操作制御の許可及び不許可の設定変更を行うことを特徴とするカメラシステム管理方法。 - ネットワーク上に接続されたカメラ装置を複数の制御装置によって制御可能とするシステムを管理するために、前記複数の制御装置と前記ネットワークを介して接続される管理装置であって、
前記カメラ装置をシステムへ登録するための登録手段と、
前記カメラ装置への前記制御装置の接続の設定を可能とするための設定手段と、
システムに登録された前記制御装置の前記カメラ装置に対する接続状態を管理する管理手段と、を有し、
前記登録手段は、前記制御装置から発行された登録要求に応じて前記カメラ装置をシステムへ登録する設定を行い、前記設定手段は、前記制御装置から発行されたアクセス権変更要求に応じて、前記登録手段により登録された前記カメラ装置に対する、他の制御装置からのカメラ制御信号に基づく操作制御の許可及び不許可の設定変更を行うことを特徴とする管理装置。
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