JP3562227B2 - 配線器具用のプレート構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁面等の造営面に設けた埋込孔に配線器具を配設するための配線器具用のプレート構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、壁面等の造営面に設けた埋込孔に埋込ボックス(スイッチボックス)を埋設し、スイッチやコンセント等の配線器具が着脱自在に取り付けられるプレート枠を埋込孔の前面側から埋込ボックスに取り付け、さらにプレート枠の前面に化粧プレートを取着することで配線器具を壁等に見栄え良く埋込配設するようにした配線器具用のプレート構造が提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来構造では、プレート枠と化粧プレートの突き合わせ面が壁面よりも前方に出ているため、両者の突き合わせの線が側面に見えたりあるいは両者が相対的にずれて見栄えが悪くなってしまうという問題があった。
本発明は上記問題点の解決を目的とするものであり、配線器具を造営面に設けた埋込孔に見栄え良く配設することができる配線器具用のプレート構造を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、埋込型の配線器具の機能面を露出させる開口部、前記配線器具が備える係止爪を係止する係止溝を有し前記開口部の周縁に設けられる固定梁部、前記係止爪を係止する係止溝を有し前記開口部の周縁に撓み自在に設けられる可動梁部を具備して造営面に設けた埋込孔の開口面側を覆うプレート枠と、前記配線器具の機能面を露出させる開口窓を有し前記プレート枠の前面を覆う主部、該主部の略全周縁より突出させた側壁を具備して前記プレート枠の前面に取り付ける化粧プレートとを備え、前記化粧プレートの対向する側壁間の幅寸法を前記プレート枠の各幅寸法よりも大きくして成るプレート構造であって、前記化粧プレートの背面側に係止突起を突設し該係止突起が係止する係止孔を前記プレート枠の前面に設けるとともに、前記化粧プレートの側壁に化粧プレート取外し用の治具を挿入する切欠部を設け、前記係止孔の周縁に一部を残して貫通溝を設けることにより該係止孔を有する化粧プレート取付部を前記残した部分で片持ち支持したことを特徴とし、プレート枠の前面側に化粧プレートを取着したときにプレート枠が化粧プレートの内側に収まり、化粧プレートの側壁の先端縁が造営面にほぼ当接することになるため、従来のようにプレート枠と化粧プレートとの突き合わせ面が造営面よりも前方へ出ることがなく、両者の突き合わせの線が側面からはほとんど見えないようにして見栄えを良くすることができる。また、切欠部に治具を挿入して梃子の原理を用いて化粧プレートを持ち上げることにより、係止突起と係止孔との係止を解いて化粧プレートをプレート枠から容易に取り外すことができ、しかも、ボックスねじの締め付け等によってプレート枠が多少変形しても、係止孔を有する化粧プレート取付部を前記残した部分で片持ち支持しているために係止孔の部分に変形の影響が及び難く、化粧プレートをプレート枠に見栄え良く取り付けることができる。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記プレート枠の側面に当接するリブを前記化粧プレートの内側面に設けて成ることをことを特徴とし、プレート枠に対する化粧プレートの造営面に沿った方向のがたつきを防止することができる。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記プレート枠の側面に当接する当接部を前記化粧プレートの側壁に略全周に渡って設けて成ることを特徴とし、プレート枠に対する化粧プレートの造営面に沿った方向のがたつきを防止することができる。
【0006】
請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において、前記リブ又は当接部が前面側から当接する張出部を前記プレート枠周縁の少なくとも一部に設けて成ることを特徴とし、プレート枠に対する化粧プレートの造営面に略垂直な方向のがたつきを防止することができる。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記張出部を前記プレート枠周縁の略全周に設けて成ることを特徴とし、プレート枠に対する化粧プレートの造営面に略垂直な方向のがたつきを防止することができる。
【0007】
請求項6の発明は、請求項4の発明において、前記埋込孔に埋設される埋込ボックスに取り付けるためのボックスねじが挿通される挿通孔を前記プレート枠に設けるとともに、前記張出部を前記挿通孔の周辺以外の部分に設けて成ることを特徴とし、ボックスねじの締め付けでプレート枠が変形しても張出部が化粧プレートに干渉せずに見栄え良く取り付けることができる。
【0008】
請求項7の発明は、請求項1の発明において、前記プレート枠の周縁部に前記化粧プレートを取り付ける方向にガイドするテーパ面を形成して成ることを特徴とし、化粧プレートをプレート枠の前面側から被せる際にテーパ面により化粧プレートがガイドされて容易に取り付けることができる。
請求項8の発明は、請求項1の発明において、前記化粧プレートの周縁部に前記プレート枠への取付方向にガイドするテーパ面を形成して成ることを特徴とし、化粧プレートをプレート枠の前面側から被せる際にテーパ面により化粧プレートがガイドされて容易に取り付けることができる。
【0010】
請求項9の発明は、請求項1の発明において、前記切欠部に対応する位置で化粧プレート取外し用の治具を逃がす逃がし部を前記プレート枠に設けて成ることを特徴とし、切欠部に差し込まれた治具を逃がし部に逃がすことで奥まで挿入でき、化粧プレートを取り外す際に力が加え易くできる。
請求項10の発明は、請求項9の発明において、前記逃がし部の背面側端部より前記化粧プレートの切欠部から突出しないリブを延設して成ることを特徴とし、切欠部に差し込んだ治具がリブに当接することにより、化粧プレートをプレート枠から取り外す際に治具によって造営面に傷が付くのを防ぐことができる。
【0011】
請求項11の発明は、請求項1の発明において、前記プレート枠の一方の側枠片に前記可動梁部を撓み自在に連結する連結部を可動梁部の両端に備え、前記可動梁部と側枠片との間にできるスリットの両端部を前記連結部の方へ屈曲させて成ることを特徴とし、プレート枠に取り付けた配線器具に前面側から背面方向への強い押圧力が加えられたときに可動梁部が開口部側へ倒れるように撓むこととなり、可動梁部の係止溝から配線器具の係止爪が外れることがなく、プレート枠からの配線器具の脱落を防止することができる。
【0012】
請求項12の発明は、請求項1の発明において、前記係止溝を前記固定梁部並びに可動梁部に等ピッチで設けて成ることを特徴とし、プレート枠に対する配線器具の取付位置の自由度を広げることができる。
請求項13の発明は、請求項1の発明において、前記プレート枠の開口部から機能面を露出させて前記固定梁部及び可動梁部に配線器具を係止固定する場合に前記開口部に対する配線器具の取付位置を所定の位置に仕切る仕切リブを前記固定梁部及び可動梁部に設けて成ることを特徴とし、配線器具のプレート枠に対する取付位置の間違いを防止することができる。
【0013】
請求項14の発明は、請求項11の発明において、前記可動梁部と側枠片との間にできる前記スリットに嵌入する突条片を化粧プレートの背面側に突設して成ることを特徴とし、突条片によって可動梁部の動きが規制されるために配線器具に大きな衝撃等が加えられた場合でも、配線器具の係止爪と可動梁部の係止溝との係止が外れ難くなる。
【0014】
請求項15の発明は、請求項1の発明において、前記固定梁部及び可動梁部の係止溝に係止爪を係止して配線器具を前記プレート枠に取り付けたときに前記配線器具の側面の少なくとも一部に当接して配線器具のがたつきを抑える手段を前記プレート枠に備えて成ることを特徴とし、プレート枠に取り付けた状態の配線器具のがたつきを抑えることできるとともに、配線器具に不要な力が加えられた場合でも係止爪が破損する等の不具合の発生を防止することができる。
【0016】
請求項16の発明は、請求項1の発明において、前記プレート枠の側枠片前面から前記固定梁部の配線器具に対向する面まで貫通する器具外し孔を前記係止溝間に設けて成ることを特徴とし、器具外し孔に挿入した治具の先端部分で配線器具を可動梁部側へ押してやれば梃子の原理によって僅かな力で可動梁部を撓ますことができ、固定梁部側の係止溝と配線器具の係止爪との係止を解いてプレート枠から配線器具を容易に取り外すことができる。
【0017】
請求項17の発明は、請求項1の発明において、前記化粧プレートを取り付けるための取付ねじが螺着される取付ねじ孔を前記プレート枠に設けて成ることを特徴とし、取付ねじによって取り付ける金属製の化粧プレートにも対応できる。
請求項18の発明は、上記目的を達成するために、埋込型の配線器具の機能面を露出させる一対の開口部、前記配線器具が備える係止爪を係止する係止溝を有し前記一対の開口部間に設けられる固定梁部、前記係止爪を係止する係止溝を有し前記各開口部の周縁に撓み自在に設けられる可動梁部を具備して造営面に設けた埋込孔の開口面側を覆うプレート枠と、前記配線器具の機能面を露出させる一対の開口窓を有し前記プレート枠の前面を覆う主部、該主部の略全周縁より突出させた側壁を具備して前記プレート枠の前面に取り付ける化粧プレートとを備え、前記化粧プレートの対向する側壁間の幅寸法を前記プレート枠の各幅寸法よりも大きくして成るプレート構造であって、前記化粧プレートの背面側に係止突起を突設し該係止突起が係止する係止孔を前記プレート枠の前面に設けるとともに、前記化粧プレートの側壁に化粧プレート取外し用の治具を挿入する切欠部を設け、前記係止孔の周縁に一部を残して貫通溝を設けることにより該係止孔を有する化粧プレート取付部を前記残した部分で片持ち支持したことを特徴とし、プレート枠の前面側に化粧プレートを取着したときにプレート枠が化粧プレートの内側に収まり、化粧プレートの側壁の先端縁が造営面にほぼ当接することになるため、従来のようにプレート枠と化粧プレートとの突き合わせ面が造営面よりも前方へ出ることがなく、両者の突き合わせの線が側面からはほとんど見えないようにして見栄えを良くすることができるとともに、プレート枠及び化粧プレートを2組用いて配線器具を配設する場合に対してプレート枠及び化粧プレートが1組で済み、部品点数の削減が図れ、且つ1箇所に配設可能な配線器具の個数や組み合わせのパターンが増えることになり、使い勝手が良くなる。また、切欠部に治具を挿入して梃子の原理を用いて化粧プレートを持ち上げることにより、係止突起と係止孔との係止を解いて化粧プレートをプレート枠から容易に取り外すことができ、しかも、ボックスねじの締め付け等によってプレート枠が多少変形しても、係止孔を有する化粧プレート取付部を前記残した部分で片持ち支持しているために係止孔の部分に変形の影響が及び難く、化粧プレートをプレート枠に見栄え良く取り付けることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(基本例1)
本発明の実施形態を説明する前に、図1〜図14を参照して本発明の基本構成を備えた基本例について説明する。
本発明のプレート構造はプレート枠Aと化粧プレートBとから成る。矩形枠状のプレート枠本体1は絶縁性を有する合成樹脂(ABS樹脂のような熱可塑性樹脂又は弾性を有する熱硬化性樹脂)により各部材が一体に形成されており、その中央部には図11に示すようなスイッチやコンセント等の配線器具Cの器体60の機能面(スイッチの操作体が設けられた面やコンセントの差込み口が設けられた面)を前面側へ露出させるために矩形の開口部2が設けてある。この開口部2の周縁背面側には、開口部2の長手方向に沿って互いに対向するように帯状の固定梁部4並びに可動梁部5が設けてある。可動梁部5はプレート枠本体1の長手方向に沿った一対の側枠片3a,3bの一方の側枠片3bから離間し、且つ連結部6によりその両端において側枠片3bに一体に連結してある。ここで、可動梁部5並びに連結部6を含めてプレート枠本体1を形成している合成樹脂は可撓性材料であり、プレート枠本体1に対して可動梁部5並びに連結部6がそれぞれ撓み自在となっている。
【0019】
また、側枠片3bから一体に延設された幅狭の一対のリブ7によって可動梁部5が支持されており、可動梁部5と側枠片3bとの間にできる隙間が上記リブ7によって3つの部分(以下、各部分をスリット8a〜8cと呼ぶ。)に分割されることになる。このうち、両側のスリット8a,8cは外側端部が連結部6の方へ屈曲させてある。さらに側枠片3bの各リブ7近傍の部位には、可動梁部5を撓み易くさせるために長孔状の溝9が一対設けてある。
【0020】
一方、固定梁部4並びに可動梁部5の開口部2側の面には、配線器具Cの器体60の両側面から一対ずつ突設された係止爪61が係止する係止溝4a,5aを各々3対ずつ等ピッチにて設けてある。従って、配線器具Cの器体60に設けた係止爪61を各係止溝4a,5aに係止することにより、器体60の上記機能面を開口部2から露出させた状態でプレート枠本体1に配線器具Cの器体60を取着することができる。ここで固定梁部4並びに可動梁部5の先端部分には、配線器具Cの係止爪61をプレート枠本体1の背面側から係止溝4a,5aに係止する際に、各係止爪61を係止溝4a,5aにガイドするため、各々外側に向けて傾斜したテーパ面を有するガイド部4b,5bが設けてある。すなわち、図12に示すようにプレート枠Aに配線器具Cを取り付ける際に、係止爪61をガイド部4b,5bのテーパ面に当接した状態で配線器具Cの器体60をプレート枠本体1の背面側から前面側に押し込めば、係止爪61がガイド部4b,5bのテーパ面に沿って移動することにより、ガイド部4b,5bにガイドされてスムーズに係止溝4a,5aに係止することができるものである。
【0021】
また、固定梁部4並びに可動梁部5の基部とプレート枠本体1の開口部2の端縁との間には、係止爪61を各係止溝4a,5aに係止させた状態で配線器具Cの器体60の前面側の一部に当接する当接部4d,5dが設けてある。このため、プレート枠Aに取り付けた状態で配線器具Cの器体60にプレート枠Aの前面方向へ力が加わった場合に、器体60が前面側へ移動するのを当接部4d,5dによって規制することができる。同様に、配線器具Cの器体60にプレート枠Aの背面方向へ力が加わった場合には、係止爪61と係止溝4a,5aとが当接しているために器体60の移動が規制できる。しかもプレート枠本体1の可動梁部5と側枠片3bとを連結している連結部6は、スリット8a,8cの外側端部が屈曲して形成されていることで薄肉になっており、その結果配線器具Cの器体60に前面側から背面方向への強い押圧力が加えられたときに可動梁部5が開口部2側へ倒れるように撓むので、可動梁部5の係止溝5aから配線器具Cの器体60に設けた係止爪61が外れることがなく、プレート枠Aからの配線器具Cの脱落を防止することができる。
【0022】
さらに固定梁部4には各係止溝4aの間にプレート枠本体1の前面側から貫通する器具外し孔4cが穿設してあって、ドライバや取外し専用の治具等の先端部分をこの器具外し孔4cに挿入し、治具の先端部分で器体60を可動梁部5側へ押してやれば梃子の原理によって僅かな力で可動梁部5を撓ますことができ、固定梁部4側の係止溝4aと器体60の係止爪61との係止を解いてプレート枠本体1から配線器具Cの器体60を取り外すことができるようになっている。
【0023】
ところで、開口部2の寸法は図11に示す配線器具Cの寸法を基準寸法(以下、この寸法を「1個モジュール寸法」と呼ぶ。)としたときに、配線器具Cの長手方向を開口部2の長手方向と略直交させた状態で1個モジュール寸法の配線器具Cが長手方向と直交する方向に3個並べて取り付けることができる寸法(以下、この寸法を「3個モジュール寸法」と呼ぶ。)にしてある。同様にプレート枠本体1の固定梁部4及び可動梁部5に設けた各係止溝4a,5aのピッチは、1個モジュール寸法の配線器具Cの器体60側面に突設されている係止爪61のピッチと等しくなっている。なお、上記1個モジュール寸法は適当な値に設定すればよく(わが国においては、「大角形連用配線器具」としてJISで規格化されている(JIC C 8375等参照)。)、このようなモジュール寸法に適合した配線器具であれば、共通にプレート枠Aに取り付けることができるものである。
【0024】
一方、固定梁部4及び可動梁部5の各係止溝4a,5aは全て等ピッチで6個ずつ設けてあるので、1個モジュール寸法の配線器具Cをプレート枠本体1に取り付ける際に配線器具Cの器体60に設けた一対の係止爪61が何れの係止溝4a,5aにも係止させることができ、プレート枠本体1の開口部2に対する配線器具Cの取付位置は5通りの中から任意に選択することができる。なお、2個モジュール寸法の配線器具の場合であれば、3通りの取付位置の中から選択することができる。
【0025】
ところで、プレート枠本体1の長手方向に対向する両側片10には各々凹所11が形成してある。各凹所11には、プレート枠Aを埋込ボックス(図示せず)に取り付けるためのボックスねじを挿通する長孔12と、プレート枠Aを壁面等の造営面に直付けするためのねじが挿通されるねじ挿通孔13と、造営面を形成する壁パネル等に取り付ける際に使用するはさみ金具(図示せず)を係止するはさみ金具係止孔14とが設けてある。
【0026】
またプレート枠本体1の四隅には、化粧プレートBのプレート本体50背面から突設した係止突起53を係止する化粧プレート係止孔15が設けてあり、これらの化粧プレート係止孔15に係止突起53を挿入係止することでプレート枠Aの前面側に化粧プレートBを着脱自在に取り付けることができるようになっている。
【0027】
一方、化粧プレートBのプレート本体50は、絶縁性を有する合成樹脂(ABS樹脂のような熱可塑性樹脂又は弾性を有する熱硬化性樹脂)により、プレート枠Aの前面を覆う矩形の主部51と、主部51の全周縁から背面側に突出する側壁52とを一体に形成した略箱形としてある。上記係止突起53は主部51の背面側の四隅に突設してある。また主部51の略中央には、プレート枠Aに取り付けた配線器具Cの機能面を露出する開口窓51aが設けてある。ここで、プレート本体50の対向する側壁52間の幅寸法がプレート枠本体1の各幅寸法よりも大きくしてある。すなわち、造営面に配設したプレート枠Aの前面側に化粧プレートBを取着したとき、プレート枠本体1が化粧プレートBのプレート本体50の内側に収まり、プレート本体50の側壁52の先端縁が造営面にほぼ当接することになる。その結果、従来のようにプレート枠Aと化粧プレートBとの突き合わせ面が造営面よりも前方へ出ることがなく、両者の突き合わせの線が側面からはほとんど見えないようにして見栄えを良くすることができる。
【0028】
また、プレート本体50の各側壁52には、造営面に当接する端縁から主部51の方へ傾斜する傾斜面52aを設けるとともに、それぞれプレート枠本体1の側面に造営面に沿った方向から当接して化粧プレートBの動きを規制する規制リブ54を複数列設している。すなわち、プレート枠Aの前面側に化粧プレートBを取り付けたときに規制リブ54がプレート枠本体1の側面に当接し、プレート枠本体1に対する化粧プレートBのがたつきを防止することができる。なお、図8に示すように規制リブ54の背面側にもガイド用のテーパ面54aを設けるようにすれば、化粧プレートBがさらに取り付け易くなるものである。
【0029】
一方、図3に示すようにプレート枠本体1の両側枠片3a,3bの側面から背面側に向かうにつれて外側に傾斜するテーパ面3c並びにテーパ面3cに連続して外側に張り出した張出部3dが形成されており、この張出部3dの前面に載置されて化粧プレートBのがたつきを防ぐリブ55がプレート本体50の主部51より長手方向に直交する方向の側壁52の内側面に沿って突設してある。ここで、プレート枠Aに化粧プレートBを取り付ける際に、化粧プレートBの規制リブ54がプレート枠本体1の側枠片3a,3bに形成した上記テーパ面3cにガイドされるため、取り付けが容易になるという利点がある。なお、上記規制リブ54並びにがたつき防止用のリブ55の代わりに、図13に示すようにプレート枠本体1の上記張出部3dに当接する当接部57を側壁52に沿って全周に渡って設けるようにしてもよく、この場合にもプレート枠Aに対する化粧プレートBのがたつきを防止することができる。
【0030】
プレート本体50の長手方向に沿った一方の側壁52には一対の切欠部56が設けてあり、この切欠部56に治具(ドライバの先端等)を差し込んでプレート本体50に前面側への力を加えることにより、プレート本体50の係止突起53とプレート枠本体1の化粧プレート係止孔15との係止を解除し、化粧プレートBをプレート枠Aから取り外すことができるようにしてある。ここで、プレート枠本体1の側枠片3bの切欠部56に対応する位置にはテーパ面3cよりも内側へ窪んだ逃がし部16が設けてあり、切欠部56に差し込まれた治具を逃がすことで奥まで挿入でき、化粧プレートBを取り外す際に力が加え易くしてある。さらに、逃がし部16の背面側端部からは張出部3dよりも薄肉のリブ17が、化粧プレートBの切欠部56から突出しない程度まで延設してある。すなわち、切欠部56に差し込んだ治具に造営面に当接する部分を支点として力を加えることで造営面に傷が付く虞があるが、リブ17を設けることで切欠部56に差し込んだ治具がリブ17に当接することになり、化粧プレートBをプレート枠Aから取り外す際に治具によって造営面に傷が付くのを防ぐことができる。
【0031】
またプレート本体50の背面側には、プレート枠Aに取着したときにプレート枠本体1に設けた3つのスリット8a〜8cにそれぞれ嵌入される突条片58a〜58cが列設してある。ここで、各突条片58a〜58cの寸法は、プレート枠本体1の各スリット8a〜8cに嵌入された状態で、スリット8a〜8cの内周面と各突条片58a〜58cとの間に僅かな隙間しか生じないような寸法に設定してある。すなわち、配線器具Cを取り付けたプレート枠Aに化粧プレートBを取着した状態では、3つの突条片58a〜58cがプレート枠本体1の各スリット8a〜8cに嵌入され、スリット8a〜8cの内周面と各突条片58a〜58cとの間には僅かな隙間しか生じないことから、プレート枠本体1の可動梁部5の動き(撓み)が規制されることになる。その結果、配線器具Cとしてコンセントを使用しているときにコンセントに差し込まれたプラグを異常に大きな力で引き抜く等の衝撃が加えられた場合でも、上記の如く可動梁部5の動きが規制されているために配線器具Cの係止爪61と可動梁部5及び固定梁部4の係止溝5a,4aとの係止が外れ難くなるものである。
【0032】
ところで、本基本例では合成樹脂製の化粧プレートBを用いているが、金属製の化粧プレートが用いられる場合もある。金属製の化粧プレート(図示せず)の場合には合成樹脂製の化粧プレートBのような係止突起53を設けることができない。そこで、金属製の化粧プレートをプレート枠Aに取り付けるために、金属製の化粧プレートを取り付ける取付ねじが螺着される取付ねじ孔19をプレート枠本体1’の凹所11に設けるようにしてもよい(図14参照)。これにより、係止突起53を有する合成樹脂製の化粧プレートB、並びに取付ねじによって取り付ける金属製の化粧プレートの何れにも対応できることになる。
【0033】
また、化粧プレートBの規制リブ54やがたつき防止用のリブ55が載置される張出部3dは、図14に示すようにプレート枠本体1’の全周に設けるようにしてもよいが、その場合には埋込ボックスに取り付けるためにボックスねじを締め付けたときにプレート枠本体1’が多少変形することでボックスねじが挿通される長孔12の周辺部分で化粧プレートBとプレート枠本体1’とが干渉し、化粧プレートBが見栄え良く取り付けられない場合がある。そこで、本基本例のように長孔12の周辺(プレート枠本体1の四隅)を逃げて張出部3dを設けることにより、ボックスねじの締め付けでプレート枠本体1が変形しても化粧プレートBに干渉せずに見栄え良く取り付けることができる。
【0034】
なお、造営面に配設されたプレート枠Aに配線器具を取り付けるまでの間、プレート枠Aの開口部2を塞いでおくために、開口窓51aを有しない化粧プレートBをプレート枠Aに取り付けるようにしてもよい。
(基本例2)
本発明の第2の基本例を図15〜図17を参照して説明する。但し、本基本例の基本構成は基本例1と共通であり、共通する部分については同一の符号を付して図示並びに説明は省略する。
【0035】
上記基本例1においては、固定梁部4及び可動梁部5の各係止溝4a,5aを全て等ピッチで6個ずつ設けることにより、プレート枠本体1の開口部2に対する配線器具Cの取付位置が数通りの中から任意に選択することができるようにしてある。しかしながら、プレート枠Aに対する配線器具Cの取付位置が増えることにより、各取付位置に対応した開口窓51aを有する化粧プレートBを揃える必要が生じる等のデメリットもある。
【0036】
そこで本基本例では、プレート枠Aの3個モジュール寸法の開口部2に対して1個モジュール寸法の配線器具Cが3個並べて取り付けることができるように取付位置を限定するために、固定梁部4並びに可動梁部5の係止溝4a,5aの近傍に仕切リブ20を突設している。これらの仕切リブ20は、固定梁部4並びに可動梁部5の内側面に各一対ずつ計3組が設けられた係止溝4a,5aの各組の外側の位置にそれぞれ一対ずつがプレート枠本体1と一体に突設されている。すなわち、上記の3個並べて取り付けることができる取付位置以外で配線器具Cを取り付けようとしても、係止溝4a,5aの各組の間に突出する仕切リブ20が器体60に干渉するために取り付けることができないものである。また、本基本例においては、上記取付位置に配線器具Cの器体60を取り付けたときに各仕切リブ20が器体60側面の少なくとも一部に当接するような位置に突設してある。つまり、プレート枠Aに取り付けた状態の配線器具Cの器体60のがたつきを抑える手段を仕切リブ20で兼用している。そのため、取付状態における器体60のがたつきを抑えることにより器体60に不要な力が加えられた場合でも係止爪61が破損する等の不具合の発生を防止することができる。なお本基本例では、図16及び図17に示すように仕切リブ20に段部20aを設けることで配線器具Cの器体60に対して横方向と上方向の両方向から当接させて、がたつきの防止をより確実に行えるようにしてある。
【0037】
(実施形態1)
本発明の第1の実施形態を図18を参照して説明する。但し、本実施形態の基本構成は基本例1と共通であり、共通する部分については同一の符号を付して図示並びに説明は省略する。
既に説明したようにプレート枠Aをボックスねじを使って埋込ボックスに取り付けた場合に、ボックスねじの締め付けによってプレート枠Aが多少変形することがあり、変形したプレート枠Aの化粧プレート係止孔15に化粧プレートBの係止突起53が係止できないために、化粧プレートBがプレート枠Aに取り付けることができなかったり、あるいは取り付けることができたとしてもプレート枠Aと化粧プレートBの突き合わせ面に隙間が生じる虞がある。
【0038】
そこで本実施形態では、プレート枠本体1の四隅に設けた化粧プレート係止孔15の周縁に一部を残して貫通溝21を設けることにより、化粧プレート係止孔15を有する化粧プレート取付部22を上記残した部分(これを支持片23と呼ぶ。)で片持ち支持するようにして、化粧プレート係止孔15の周縁部分を薄肉にしてある。
【0039】
すなわち、ボックスねじの締め付け等によってプレート枠Aが多少変形しても、幅細の支持片23で片持ち支持されている化粧プレート取付部22には上記変形の影響が及び難いので、化粧プレートBをプレート枠Aに見栄え良く取り付けることができるものである。なお、図18に示すように本実施形態では4箇所ある化粧プレート係止孔15のうちの1箇所のみを上記構造としているが、2箇所又は3箇所でもよく、4箇所前部を上記と同様の構造とするのが望ましい。
【0040】
(実施形態2)
本発明の第2の実施形態を図19〜図24を参照して説明する。
上記基本例1,2及び実施形態1では、プレート枠本体1の略中央に3個モジュール寸法の開口部2を1つだけ有する所謂1連型のものを例示したが、本実施形態は3個モジュール寸法の開口部2を長手方向に直交する方向に並べた所謂2連型のものである。なお、基本的な構成は基本例1,2及び実施形態1と共通であるので共通する部分については同一の番号を付して説明は省略する。
【0041】
本実施形態におけるプレート枠A”のプレート枠本体1”は、図19に示すように基本例1における1連のプレート枠本体1を長手方向に直交する方向に2個並べて一体にしたような構造を有する。プレート枠本体1”の略中央には3個モジュール寸法の開口部21 ,22 が長手方向に直交する方向に並べて設けてあり、両開口部21 ,22 を仕切る中央枠片24に固定梁部4”が設けてある。この固定梁部4”の両側面には、図20に示すように各々係止溝4aが等ピッチで各一対ずつの計3組が設けてある。なお各係止溝4aの組の外側には、基本例2と同様に仕切リブ20が突設してある。
【0042】
またプレート枠本体1”の両側枠片3a,3bには、連結部6によって連結された可動梁部5、スリット8a〜8c、溝9がそれぞれ設けてあり、各可動梁部5にも各一対の計3組の係止溝5aが設けてある。さらに各開口部21 ,22 両側の側片10には、それぞれ凹所11、長孔12、ねじ挿通孔13並びにはさみ金具係止孔14が設けてあり、プレート枠本体1”の四隅には化粧プレートB”の係止突起53が挿入係止される化粧プレート係止孔15が設けてある。
【0043】
一方、本実施形態における化粧プレートB”のプレート本体50”は、全周に渡って側壁52”が形成された主部51”の略中央に、長手方向に直交する方向で並ぶ一対の開口窓51a”を有するものである。この開口窓51a”の寸法は3個モジュール寸法に対応した寸法であって、プレート枠A”に1個モジュール寸法の配線器具Cを3個並べて取り付けたときあるいは3個モジュール寸法の配線器具Cを取り付けたときに各配線器具Cの機能面を露出させることができるようになっている。なお本実施形態においても、プレート本体50”の対向する側壁52”間の幅寸法をプレート枠本体1”の各幅寸法よりも大きくしてあるから、プレート枠A”の前面側に化粧プレートB”を取着したときにプレート枠本体1”がプレート本体50”の内側に収まり、基本例1と同様に両者の突き合わせの線が側面からはほとんど見えないようにして見栄えを良くすることができる。
【0044】
また主部51”の背面には、プレート枠本体1”の化粧プレート係止孔15に挿入係止される係止突起53、側枠片3a,3bの各スリット8a〜8cに嵌入される突条片58a〜58cが突設してある。さらに側壁52には、プレート枠本体1”の側面に当接してプレート枠本体1”に対する化粧プレートB”のがたつきを防止する規制リブ54、プレート枠本体1”の張出部3dの前面に載置されて化粧プレートB”のがたつきを防ぐリブ55、化粧プレートB”をプレート枠A”から取り外す際に治具が挿入される切欠部56が設けてある。
【0045】
本実施形態においては、プレート枠A及び化粧プレートBを2組用いて配線器具を配設する場合に対して、プレート枠A”及び化粧プレートB”が1組で済み、部品点数の削減が図れるという利点がある。また、1箇所に配設可能な配線器具の個数や組み合わせのパターンが増えることになり、使い勝手が良くなるという利点もある。
【0046】
【発明の効果】
請求項1の発明は、埋込型の配線器具の機能面を露出させる開口部、前記配線器具が備える係止爪を係止する係止溝を有し前記開口部の周縁に設けられる固定梁部、前記係止爪を係止する係止溝を有し前記開口部の周縁に撓み自在に設けられる可動梁部を具備して造営面に設けた埋込孔の開口面側を覆うプレート枠と、前記配線器具の機能面を露出させる開口窓を有し前記プレート枠の前面を覆う主部、該主部の略全周縁より突出させた側壁を具備して前記プレート枠の前面に取り付ける化粧プレートとを備え、前記化粧プレートの対向する側壁間の幅寸法を前記プレート枠の各幅寸法よりも大きくして成るプレート構造であって、前記化粧プレートの背面側に係止突起を突設し該係止突起が係止する係止孔を前記プレート枠の前面に設けるとともに、前記化粧プレートの側壁に化粧プレート取外し用の治具を挿入する切欠部を設け、前記係止孔の周縁に一部を残して貫通溝を設けることにより該係止孔を有する化粧プレート取付部を前記残した部分で片持ち支持したので、プレート枠の前面側に化粧プレートを取着したときにプレート枠が化粧プレートの内側に収まり、化粧プレートの側壁の先端縁が造営面にほぼ当接することになるため、従来のようにプレート枠と化粧プレートとの突き合わせ面が造営面よりも前方へ出ることがなく、両者の突き合わせの線が側面からはほとんど見えないようにして見栄えを良くすることができるという効果がある。また、切欠部に治具を挿入して梃子の原理を用いて化粧プレートを持ち上げることにより、係止突起と係止孔との係止を解いて化粧プレートをプレート枠から容易に取り外すことができ、しかも、ボックスねじの締め付け等によってプレート枠が多少変形しても、係止孔を有する化粧プレート取付部を前記残した部分で片持ち支持しているために係止孔の部分に変形の影響が及び難く、化粧プレートをプレート枠に見栄え良く取り付けることができるという効果がある。
【0047】
請求項2の発明は、前記プレート枠の側面に当接するリブを前記化粧プレートの内側面に設けて成るので、プレート枠に対する化粧プレートの造営面に沿った方向のがたつきを防止することができるという効果がある。
請求項3の発明は、前記プレート枠の側面に当接する当接部を前記化粧プレートの側壁に略全周に渡って設けて成るので、プレート枠に対する化粧プレートの造営面に沿った方向のがたつきを防止することができるという効果がある。
【0048】
請求項4の発明は、前記リブ又は当接部が前面側から当接する張出部を前記プレート枠周縁の少なくとも一部に設けて成るので、プレート枠に対する化粧プレートの造営面に略垂直な方向のがたつきを防止することができるという効果がある。
請求項5の発明は、前記張出部を前記プレート枠周縁の略全周に設けて成るので、プレート枠に対する化粧プレートの造営面に略垂直な方向のがたつきを防止することができるという効果がある。
請求項6の発明は、前記埋込孔に埋設される埋込ボックスに取り付けるためのボックスねじが挿通される挿通孔を前記プレート枠に設けるとともに、前記張出部を前記挿通孔の周辺以外の部分に設けて成るので、ボックスねじの締め付けでプレート枠が変形しても張出部が化粧プレートに干渉せずに見栄え良く取り付けることができるという効果がある。
【0049】
請求項7の発明は、前記プレート枠の周縁部に前記化粧プレートを取り付ける方向にガイドするテーパ面を形成して成るので、化粧プレートをプレート枠の前面側から被せる際にテーパ面により化粧プレートがガイドされて容易に取り付けることができるという効果がある。
請求項8の発明は、前記化粧プレートの周縁部に前記プレート枠への取付方向にガイドするテーパ面を形成して成るので、化粧プレートをプレート枠の前面側から被せる際にテーパ面により化粧プレートがガイドされて容易に取り付けることができるという効果がある。
【0051】
請求項9の発明は、前記切欠部に対応する位置で化粧プレート取外し用の治具を逃がす逃がし部を前記プレート枠に設けて成るので、切欠部に差し込まれた治具を逃がし部に逃がすことで奥まで挿入でき、化粧プレートを取り外す際に力が加え易くできるという効果がある。
請求項10の発明は、前記逃がし部の背面側端部より前記化粧プレートの切欠部から突出しないリブを延設して成るので、切欠部に差し込んだ治具がリブに当接することにより、化粧プレートをプレート枠から取り外す際に治具によって造営面に傷が付くのを防ぐことができるという効果がある。
【0052】
請求項11の発明は、前記プレート枠の一方の側枠片に前記可動梁部を撓み自在に連結する連結部を可動梁部の両端に備え、前記可動梁部と側枠片との間にできるスリットの両端部を前記連結部の方へ屈曲させて成るので、プレート枠に取り付けた配線器具に前面側から背面方向への強い押圧力が加えられたときに可動梁部が開口部側へ倒れるように撓むこととなり、可動梁部の係止溝から配線器具の係止爪が外れることがなく、プレート枠からの配線器具の脱落を防止することができるという効果がある。
【0053】
請求項12の発明は、前記係止溝を前記固定梁部並びに可動梁部に等ピッチで設けて成るので、プレート枠に対する配線器具の取付位置の自由度を広げることができるという効果がある。
請求項13の発明は、前記プレート枠の開口部から機能面を露出させて前記固定梁部及び可動梁部に配線器具を係止固定する場合に前記開口部に対する配線器具の取付位置を所定の位置に仕切る仕切リブを前記固定梁部及び可動梁部に設けて成るので、配線器具のプレート枠に対する取付位置の間違いを防止することができるという効果がある。
【0054】
請求項14の発明は、前記可動梁部と側枠片との間にできる前記スリットに嵌入する突条片を化粧プレートの背面側に突設して成るので、突条片によって可動梁部の動きが規制されるために配線器具に大きな衝撃等が加えられた場合でも、配線器具の係止爪と可動梁部の係止溝との係止が外れ難くなるという効果がある。
【0055】
請求項15の発明は、前記固定梁部及び可動梁部の係止溝に係止爪を係止して配線器具を前記プレート枠に取り付けたときに前記配線器具の側面の少なくとも一部に当接して配線器具のがたつきを抑える手段を前記プレート枠に備えて成るので、プレート枠に取り付けた状態の配線器具のがたつきを抑えることできるとともに、配線器具に不要な力が加えられた場合でも係止爪が破損する等の不具合の発生を防止することができるという効果がある。
【0057】
請求項16の発明は、前記プレート枠の側枠片前面から前記固定梁部の配線器具に対向する面まで貫通する器具外し孔を前記係止溝間に設けて成るので、器具外し孔に挿入した治具の先端部分で配線器具を可動梁部側へ押してやれば梃子の原理によって僅かな力で可動梁部を撓ますことができ、固定梁部側の係止溝と配線器具の係止爪との係止を解いてプレート枠から配線器具を容易に取り外すことができるという効果がある。
【0058】
請求項17の発明は、前記化粧プレートを取り付けるための取付ねじが螺着される取付ねじ孔を前記プレート枠に設けて成るので、取付ねじによって取り付ける金属製の化粧プレートにも対応できるという効果がある。
請求項18の発明は、埋込型の配線器具の機能面を露出させる一対の開口部、前記配線器具が備える係止爪を係止する係止溝を有し前記一対の開口部間に設けられる固定梁部、前記係止爪を係止する係止溝を有し前記各開口部の周縁に撓み自在に設けられる可動梁部を具備して造営面に設けた埋込孔の開口面側を覆うプレート枠と、前記配線器具の機能面を露出させる一対の開口窓を有し前記プレート枠の前面を覆う主部、該主部の略全周縁より突出させた側壁を具備して前記プレート枠の前面に取り付ける化粧プレートとを備え、前記化粧プレートの対向する側壁間の幅寸法を前記プレート枠の各幅寸法よりも大きくして成るプレート構造であって、前記化粧プレートの背面側に係止突起を突設し該係止突起が係止する係止孔を前記プレート枠の前面に設けるとともに、前記化粧プレートの側壁に化粧プレート取外し用の治具を挿入する切欠部を設け、前記係止孔の周縁に一部を残して貫通溝を設けることにより該係止孔を有する化粧プレート取付部を前記残した部分で片持ち支持したので、プレート枠の前面側に化粧プレートを取着したときにプレート枠が化粧プレートの内側に収まり、化粧プレートの側壁の先端縁が造営面にほぼ当接することになるため、従来のようにプレート枠と化粧プレートとの突き合わせ面が造営面よりも前方へ出ることがなく、両者の突き合わせの線が側面からはほとんど見えないようにして見栄えを良くすることができるとともに、プレート枠及び化粧プレートを2組用いて配線器具を配設する場合に対してプレート枠及び化粧プレートが1組で済み、部品点数の削減が図れ、且つ1箇所に配設可能な配線器具の個数や組み合わせのパターンが増えることになり、使い勝手が良くなるという効果がある。また、切欠部に治具を挿入して梃子の原理を用いて化粧プレートを持ち上げることにより、係止突起と係止孔との係止を解いて化粧プレートをプレート枠から容易に取り外すことができ、しかも、ボックスねじの締め付け等によってプレート枠が多少変形しても、係止孔を有する化粧プレート取付部を前記残した部分で片持ち支持しているために係止孔の部分に変形の影響が及び難く、化粧プレートをプレート枠に見栄え良く取り付けることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本例1を示す前面側から見た斜視図である。
【図2】同上の背面側から見た斜視図である。
【図3】同上のプレート枠の要部を示す一部省略した斜視図である。
【図4】同上のプレート枠を示し、(a)は正面図、(b)は左側から見た側面断面図、(c)は右側から見た側面断面図、(d)は下側から見た側面断面図、(e)は下側から見た側面断面図、(f)は背面図である。
【図5】同上のプレート枠の要部側面断面図である。
【図6】同上のプレート枠の要部側面断面図である。
【図7】同上の化粧プレートを示し、(a)は正面図、(b)は左側から見た側面断面図、(c)は下側から見た側面断面図、(d)は背面図である。
【図8】同上の化粧プレートの要部側面断面図である。
【図9】同上の化粧プレートの要部側面断面図である。
【図10】同上のプレート枠に化粧プレートを取り付けた状態を示し、(a)は正面図、(b)は右側から見た一部破断した側面図、(c)は下側から見た側面断面図である。
【図11】同上における配線器具の一例を示す斜視図である。
【図12】(a)及び(b)は同上のプレート枠への配線器具の取り付け方を説明するための説明図である。
【図13】同上における化粧プレートの他の構成を示し、(a)は正面図、(b)は右側から見た側面断面図、(c)は背面図、(d)は下側から見た側面断面図である。
【図14】同上におけるプレート枠の他の構成を示し、(a)は正面図、(b)は左側から見た側面断面図、(c)は右側から見た側面断面図、(d)は背面図、(e)は下側から見た側面断面図、(f)は下側から見た側面断面図である。
【図15】本発明の基本例2のプレート枠を示し、(a)は正面図、(b)は左側から見た側面断面図、(c)は右側から見た側面断面図、(d)は下側から見た側面断面図、(e)は下側から見た側面断面図、(f)は背面図である。
【図16】同上のプレート枠の要部側面断面図である。
【図17】同上のプレート枠の要部側面断面図である。
【図18】本発明の実施形態1のプレート枠を示し、(a)は正面図、(b)は左側から見た側面断面図、(c)は右側から見た側面断面図、(d)は背面図、(e)は下側から見た側面断面図、(f)は下側から見た側面断面図である。
【図19】本発明の実施形態2のプレート枠を示し、(a)は正面図、(b)は左側から見た側面断面図、(c)は右側から見た側面断面図、(d)は背面図、(e)は下側から見た側面断面図である。
【図20】同上のプレート枠の要部側面断面図である。
【図21】同上のプレート枠の要部側面断面図である。
【図22】同上の化粧プレートを示し、(a)は正面図、(b)は左側から見た側面断面図、(c)は背面図、(d)は下側から見た側面断面図である。
【図23】同上の化粧プレートの要部側面断面図である。
【図24】同上の化粧プレートの要部側面断面図である。
【符号の説明】
A プレート枠
B 化粧プレート
1 プレート枠本体
2 開口部
3 側枠片
4 固定梁部
4a 係止溝
5 可動梁部
5a 係止溝
6 連結部
50 プレート本体
51a 開口窓
52 側壁
53 係止突起
Claims (18)
- 埋込型の配線器具の機能面を露出させる開口部、前記配線器具が備える係止爪を係止する係止溝を有し前記開口部の周縁に設けられる固定梁部、前記係止爪を係止する係止溝を有し前記開口部の周縁に撓み自在に設けられる可動梁部を具備して造営面に設けた埋込孔の開口面側を覆うプレート枠と、前記配線器具の機能面を露出させる開口窓を有し前記プレート枠の前面を覆う主部、該主部の略全周縁より突出させた側壁を具備して前記プレート枠の前面に取り付ける化粧プレートとを備え、前記化粧プレートの対向する側壁間の幅寸法を前記プレート枠の各幅寸法よりも大きくして成るプレート構造であって、前記化粧プレートの背面側に係止突起を突設し該係止突起が係止する係止孔を前記プレート枠の前面に設けるとともに、前記化粧プレートの側壁に化粧プレート取外し用の治具を挿入する切欠部を設け、前記係止孔の周縁に一部を残して貫通溝を設けることにより該係止孔を有する化粧プレート取付部を前記残した部分で片持ち支持したことを特徴とする配線器具用のプレート構造。
- 前記プレート枠の側面に当接するリブを前記化粧プレートの内側面に設けて成ることをことを特徴とする請求項1記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記プレート枠の側面に当接する当接部を前記化粧プレートの側壁に略全周に渡って設けて成ることを特徴とする請求項1記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記リブ又は当接部が前面側から当接する張出部を前記プレート枠周縁の少なくとも一部に設けて成ることを特徴とする請求項2又は3記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記張出部を前記プレート枠周縁の略全周に設けて成ることを特徴とする請求項4記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記埋込孔に埋設される埋込ボックスに取り付けるためのボックスねじが挿通される挿通孔を前記プレート枠に設けるとともに、前記張出部を前記挿通孔の周辺以外の部分に設けて成ることを特徴とする請求項4記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記プレート枠の周縁部に前記化粧プレートを取り付ける方向にガイドするテーパ面を形成して成ることを特徴とする請求項1記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記化粧プレートの周縁部に前記プレート枠への取付方向にガイドするテーパ面を形成して成ることを特徴とする請求項1記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記切欠部に対応する位置で化粧プレート取外し用の治具を逃がす逃がし部を前記プレート枠に設けて成ることを特徴とする請求項1記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記逃がし部の背面側端部より前記化粧プレートの切欠部から突出しないリブを延設して成ることを特徴とする請求項9記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記プレート枠の一方の側枠片に前記可動梁部を撓み自在に連結する連結部を可動梁部の両端に備え、前記可動梁部と側枠片との間にできるスリットの両端部を前記連結部の方へ屈曲させて成ることを特徴とする請求項1記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記係止溝を前記固定梁部並びに可動梁部に等ピッチで設けて成ることを特徴とする請求項1記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記プレート枠の開口部から機能面を露出させて前記固定梁部及び可動梁部に配線器具を係止固定する場合に前記開口部に対する配線器具の取付位置を所定の位置に仕切る仕切リブを前記固定梁部及び可動梁部に設けて成ることを特徴とする請求項1記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記可動梁部と側枠片との間にできる前記スリットに嵌入する突条片を化粧プレートの背面側に突設して成ることを特徴とする請求項11記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記固定梁部及び可動梁部の係止溝に係止爪を係止して配線器具を前記プレート枠に取り付けたときに前記配線器具の側面の少なくとも一部に当接して配線 器具のがたつきを抑える手段を前記プレート枠に備えて成ることを特徴とする請求項1記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記プレート枠の側枠片前面から前記固定梁部の配線器具に対向する面まで貫通する器具外し孔を前記係止溝間に設けて成ることを特徴とする請求項1記載の配線器具用のプレート構造。
- 前記化粧プレートを取り付けるための取付ねじが螺着される取付ねじ孔を前記プレート枠に設けて成ることを特徴とする請求項1記載の配線器具用のプレート構造。
- 埋込型の配線器具の機能面を露出させる一対の開口部、前記配線器具が備える係止爪を係止する係止溝を有し前記一対の開口部間に設けられる固定梁部、前記係止爪を係止する係止溝を有し前記各開口部の周縁に撓み自在に設けられる可動梁部を具備して造営面に設けた埋込孔の開口面側を覆うプレート枠と、前記配線器具の機能面を露出させる一対の開口窓を有し前記プレート枠の前面を覆う主部、該主部の略全周縁より突出させた側壁を具備して前記プレート枠の前面に取り付ける化粧プレートとを備え、前記化粧プレートの対向する側壁間の幅寸法を前記プレート枠の各幅寸法よりも大きくして成るプレート構造であって、前記化粧プレートの背面側に係止突起を突設し該係止突起が係止する係止孔を前記プレート枠の前面に設けるとともに、前記化粧プレートの側壁に化粧プレート取外し用の治具を挿入する切欠部を設け、前記係止孔の周縁に一部を残して貫通溝を設けることにより該係止孔を有する化粧プレート取付部を前記残した部分で片持ち支持したことを特徴とする配線器具用のプレート構造。
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