JP3562088B2 - バンチ巻き処理方法及び処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はボビン端部、一般には紙管の端部にバンチ巻きのある糸を除去するバンチ巻き処理方法及び処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
バンチ巻き処理方法については、特開平6−345334号公報にも記載されているように、バンチ巻き部の糸条を切断吸引後、吸引器とボビンとの相対回転運動によりバンチ巻きを除去する方法が知られている。
【0003】
更に詳しくは、この従来技術はボビン端部のバンチ巻き糸条を糸切断装置で切断後、吸引器の通路に組み込まれたチャック機構により吸引している糸条を把持した後、吸引器とボビンとの相対回転運動、すなわち、糸把持→ボビン回転→糸吸引を繰り返すことにより、バンチ巻き、特にボビン端部のスリット溝に喰い込んだ糸条を全周に渡ってボビン上から離脱させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では、バンチ巻き処理動作が糸把持→ボビン回転→糸吸引という断続的なものになり、処理時間を要するという問題がある。
【0005】
また、ボビン回転角度の調整が難しく、例えばスリット溝に喰い込んだ糸条の引き出しも、回転角度が大きすぎると引き出した糸条が再度スリット溝に喰い込むという状況が発生し、バンチ巻き処理の失敗につながる。
【0006】
また、品種によって上記動作タイミング及びボビン回転角度の適正な条件が異なるため、品種毎により条件設定を変更する必要があり、作業効率も悪くなる。本発明は、上記問題点を改善し、ボビンのスリット溝に喰い込んだバンチ巻き糸条も確実に引き出し、しかも処理時間の短い、効率的なバンチ巻き処理方法及びその処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的に沿う本発明のバンチ巻き処理方法は、ボビンの端部に円周方向に沿って刻設されたスリット溝に糸切替時の糸条を把持し、バンチ巻きとトランスファーテールを形成したパッケージの前記バンチ巻きを除去するに際し、前記スリット溝が刻設されていない前記ボビン表面上のバンチ巻き糸条を切断し、前記ボビンを回転させ、かつ、切断後の前記バンチ巻糸条の片端を前記ボビンの軸線から遠ざかる方向に位置する吸引装置で吸引しながら前記バンチ巻きを処理する方法において、前記ボビンと前記吸引装置との間で、接触により糸を把持する、駆動ローラを含む少なくとも一対の接触ローラを回転させて前記吸引装置側に吸引糸条を送り出すとともに、前記駆動ローラを周速前記ボビン周速に比べて等しくるか、または速くるよう制御し、前記スリット溝に把持されたバンチ巻き糸条を引き出し、前記吸引装置に導くことを特徴とするものである。
【0008】
また、前記ボビン周速と駆動ローラ周速が制御装置からの指示により設定されるものである。
【0009】
本発明のバンチ巻き処理装置は、部に円周方向に沿って刻設されたスリット溝に糸切替時の糸条を把持し、バンチ巻きとトランスファーテールを形成したパッケージを有するボビンを装着・回転させるボビンチャック軸と、前記ボビン表面上のバンチ巻き糸条を切断する切断装置と、前記ボビンチャック軸の軸線から遠ざかる方向に位置し、切断後の前記バンチ巻き糸条を吸引する吸引装置と、前記ボビンと前記吸引装置との間に設けられた、接触により糸を把持する、駆動ローラを含む少なくとも一対の接触ローラとを有するとともに、前記ボビン周速および駆動ローラ周速を各々独立に設定可能な制御装置と、を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係わるバンチ巻き処理方法及び装置は、切断機に切断されたバンチ巻き糸条のうちトランスファーテール側の片端が吸引器により吸引・捕捉され、ボビンと吸引器の間に介設された駆動ローラにより、ボビン端部スリット溝に喰い込んだバンチ巻き糸条をボビン全周に渡って引き出し吸引器へ案内する。ボビン全周分のバンチ巻き糸条を吸引器へ案内した後、吸引器と駆動ローラは、一本のトランスファーテール部の糸条を把持している状態になり、その後、テープ貼り付け等の糸端固定手段により該トランスファーテール部の糸条は固定切断される。
【0011】
また、ボビン周速と駆動ローラ周速は、制御装置からの指示により設定されるので、容易に周速変更も可能である。
【0012】
以下に本発明の一実施例を図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】
図1ないし図2は本発明の実施例に係わるパッケージのバンチ巻き処理装置を示している。本実施例では衣料用ナイロン糸の製造工程における糸巻き取り後の程に適用したものを示している。
【0014】
また、図3から図5は本実施例におけるパッケージのバンチ巻き処理装置の具体的な動作の説明図であり、図6は本実施例装置によりバンチ巻き処理されたパッケージを示している。
【0015】
図1及び図2において、1は巻取機(図示略)により、所定長巻き上げられた後の衣料用ナイロン糸のパッケージを示しており、人手または、自動機により巻取機から解除され、糸端処理装置のチャッキング軸7に装着された状態を示している。
【0016】
チャッキング軸7は、駆動用モータ8に連結されている。このバンチ巻き処理装置には、パッケージ1のバンチ巻き3をボビン2端部、スリット溝5の無い部分で切断するためのカッター17と、切断されたバンチ巻き3の片端を吸引・捕捉するための吸引器9と、切断後のバンチ巻き3が切断による急激な巻張力の緩和により、乱れないようにするための糸押さえローラ16とが設けられている。
糸押さえローラ16は、バンチ巻き3上に周方向に3カ所、それぞれバンチ巻き3対応位置に設置されており、図示ていないエアーシリンダにより、退避動作できるように構成されている(図1では、すべて退避状態の位置である)。
【0017】
また、吸引器9で把持したバンチ巻き3糸条を、スリット溝5より引き出すための糸把持送り機構10が吸引器9とボビン2間で、バンチ巻き3に対応する位置に設けられている。この糸把持送り機構10は、モータ13により駆動可能な駆動ローラ11と、エアーシリンダ14により、駆動ローラ11に接圧することで接圧部に挟まれたバンチ巻き3糸条を把持し、また、駆動ローラ11を回転させることで、接圧時に従動回転可能なフリーローラ12からなる一対のニップローラ構成のものである。
【0018】
ボビン外周上には、他に、カッター17でバンチ巻き3を切断する時にスリット溝5の無い部分を検出するためのセンサー15、および、バンチ巻き3除去後トランスファテール4部分の糸端をボビン2上に粘着テープ20で固定するためのテープ貼り機18と、糸端固定後に吸引器9で吸引・把持しているトランスファテール4部分の糸条を粘着テープ20と吸引器9間で切断するためのテールカッター19が設置されている。
【0019】
吸引口26を通して吸引されるエアーは、吸引器9の下流側に接続したエジェクタ21にコンプレッサ23からエアー供給ホース22を介して高圧エアーを供給することにより、エジェクタ効果を利用して吸引され、エジェクタ21の下流側のサクションダクト24、糸くず回収用のフイルタ25を通して外部に放出される。
【0020】
本実施例では、吸引器9の吸引手段としてエジェクタ21を吸引器9下流側に接続し、エジェクタ21にコンプレッサ23からのエアーを供給しているが、他の手段、例えば工場の圧空源や、真空源を利用してもよい。
【0021】
糸把持送り機構10について、本実施例では、モータ13で駆動できる駆動ローラ11とフリーローラ12を組み合わせた一対のニップローラ構成のものとしているが、両者をモータにより駆動可能なローラにしてもよいし、駆動ローラ11が最低1個あればフリーローラ、駆動ローラがそれぞれ複数個集まった構成にしてもよい。
【0022】
また、駆動ローラ11、フリーローラ12それぞれの材質については、本実施例では、駆動ローラ11には金属、フリーローラ12にはゴムを使用しているが、特に限定されないが糸把持特性の高いものが好ましい。
【0023】
ローラの寸法についても特に限定はされないが、糸把持位置Pがボビン2に近い方がスリット溝5に喰い込んだバンチ巻き3の糸条を引き出し易いので、ボビン2と糸把持位置Pとの距離は100mm以下であることが好ましい。このため、駆動ローラ11、フリーローラ12、それぞれの外形についても小径であることが好ましい。本実施例では、ボビン3と糸把持位置の距離は15mm、フリーローラ12の外径は20mmとしている。
【0024】
カッター17とテールカッター19については、本実施例では糸切断手段として剃刀刃を使用しているが、ヒーターを利用したものや、超音波カッター、あるいはレーザーを利用したものでもよい。
【0025】
また、バンチ巻き3をボビン2のスリット溝5の無い部分で切断するため、本実施例では、ボビン2のスリット溝5の無い部分のボビン最終部に3mm四方の黒色印刷を施したポイントマーク6を設けており、センサー15にはレーザー光の反射式のものを使用することでボビン2を低速回転させることにより、ポイントマーク6を検知し、カッタ17に対応した位置にボビン2を回転停止させるようにしている。
【0026】
本実施例では、ボビン2の駆動用モータとしては、交流モータ、直流モータ、油圧モータ、空圧モータ、超音波モータなど公知の一般動力用モータ、あるいは制御用ステップモータを用いることができるが、サーボモータを用いるのが変速比、応答性、始動・停止頻度、速度精度、位置決め精度の点でより好ましい。また、駆動ローラ11のモータ13も、サーボモータが応答性、位置決め精度の点で好ましく用いられるが、このモータに限定される必要はなく、上記公知の一般動力用モータを用いてもよい。
【0027】
さらにまた、本実施例では、駆動用モータ8とモータ13の2台を用いているが、1台のモータとベルトを組み合わせた公知の駆動機構であってもよい。
【0028】
再び図2に戻って、27は、上記ボビン2と糸把持送り機構10の間に糸条の弛みを発生させないように、ボビン2の周速と、糸把持送り機構10、詳しくは駆動ローラ11の周速を各々独立に制御するための制御装置で、ボビン2の駆動用モータ8及び駆動ローラ11のモータ13の速度信号は、図示しない速度検出器により電気的に制御装置27にフィードバックされており、しかも制御装置27からの指令信号に応じた周速制御が行われるようになっている。
【0029】
すなわち、制御装置27は、ボビン2と駆動ローラ11の周速を制御するため、周速条件を設定する設定器28と、設定器28に入力された周速条件からボビン2の駆動用モータ8と駆動ローラ11のモータ13の速度指令を算出するためのメモリ、CPU、周辺回路を有する演算処理部29と、演算処理部29で算出された速度指令を駆動用モータ8とモータ13に伝達できるまでに増幅する増幅器30とから構成されている。
【0030】
設定器28は、駆動用モータ8とモータ13の現在位置、現在速度がモニターできる機能も有している。
【0031】
図7は、図2の制御装置27の作用を説明するためのフローチャートである。次に、本発明に係わるバンチ巻き処理方法を、上記図1〜図7を参照しながら説明する。
【0032】
まず、図1、図2のバンチ巻き処理装置でコンプレッサの起動等の事前準備が整うと、設定器28から駆動用モータ8とモータ13の速度指令を算出するための、ボビン2の外径Db、駆動ローラ11の外径Dr、ボビン2の周速Vb、駆動ローラ11とボビン2の周速比αなどの制御条件を入力する(ステップ▲1▼)。駆動ローラ11とボビン2の周速比αの代わりに、ボビン2の周速と駆動ローラ11の周速を制御条件として入力してもかまわない。
【0033】
入力されたボビン2の外径Db、駆動ローラ11の外径Dr、ボビン2の周速Vb、駆動ローラ11とボビン2の周速比αは、演算処理部29の図示していないメモリに記憶される。この記憶された設定値を基に速度指令を算出し、上記メモリに再び記憶させる(ステップ▲2▼)。
【0034】
上記ボビン2の周速Vbは次式(1)からもとまる。
【0035】
Vb=π×Db×Nb ……(1)
また、駆動ローラ11の周速は次式(2)のようになる。
【0036】
αVb=π×Dr×Nr ……(2)
Nbは駆動モータ8、Nrはモータ13の回転数(rpm)である。
【0037】
チャッキング軸7に装着されたパッケージ1は、チャッキング軸7の駆動用モータ8にてパッケージ1の糸巻き取り方向(図1の矢印A方向)にボビン2上で9m/分の低速で回転し、センサー15がボビン2端部に印刷した黒色のポイントマーク6を検知することで、カッター17に対応する位置に、ボビン2のスリット溝5の無い部分がくるよう駆動用モーター8が停止する。その後、図3に示すよう吸引器9は図示していないエアーシリンダにより、ボビン2端部のバンチ巻き3の近傍に近づく同時に、3つの糸押さえローラ16も、図示していないエアーシリンダによりバンチ巻き3を押さえる状態になり、次にカッター17が下降し、バンチ巻き3をボビン2上で切断し、パッケージ1の糸巻き取り方向(図1矢印A方向)にボビン2を回転させることで、バンチ巻き3の切断糸条が剥がれる側、すなわち、トランスファーテール4側の片端を吸引器9が吸引把持し、吸引器9とカッター17は退避状態に上昇する。その後、図4に示すようフリーローラ12がエアーシリンダ14直動動作により駆動ローラ11に接圧することで、吸引器9で吸引している切断されたバンチ巻き3をローラ間でニップする状態になる(ステップ)。
【0038】
この状態で、制御開始指令が設定器28から指令されると(ステップ)、YESの場合は、駆動ローラ11を吸引器9側への糸送り方向へ、また、吸引器9で吸引・把持しているバンチ巻き3を解除する方向(パッケージ1の糸巻き取り方向、すなわち、図1の矢印A方向)にボビン2を、それぞれ前記算出した速度指令が増幅器30で増幅され、駆動用モータ8とモータ13に各々に伝達される(ステップ)ことで回転する。なお、上記制御条件の入力操作ミス(ステップ)等でYESの場合は、上記ステップへ戻る。
【0039】
上記駆動ローラ11を吸引器9側への糸送り方向、すなわち、ボビン2やチャッキング軸7の軸線から遠ざかる方向へ、また、吸引器9で吸引・把持しているバンチ巻き3を解除する方向(パッケージ1の糸巻き取り方向、すなわち、図1の矢印A方向)にボビン2を、それぞれの速度指令で回転させることで、ボビン2端部のスリット溝5に喰い込んだバンチ巻き3の糸条は、スリット溝5から引き出され、駆動ローラ11とフリーローラ12の回転により、吸引器9へと導かれる。ボビン2が、2周回転した時点で、演算処理部29は制御完了と判断し(ステップ)、速度指令を停止させ、上記駆動用モータ8とモータ13は回転停止する。フリーローラ12は、エアーシリンダ14により退避状態に移動し、駆動ローラ11とフリーローラ12の接圧は解除される。また、同時に、3本の糸押さえローラ16もボビン2から離れ退避位置へと移動する。この時点で図5に示すように、吸引器9は、1本のトランスファーテール4部の糸条を吸引・把持している状態であり、この状態で吸引器9で把持しているトランスファーテール部糸条は、テープ貼り機18により、粘着テープ20をボビン2外周上に貼り付けることでボビン2上に固定され、粘着テープ20と、吸引器9間のトランスファーテール4糸条がテールカッター19で切断される(ステップ)。
【0040】
以上の動作により、バンチ巻き3は、スリット溝5に喰い込んだものも含めボビン2より完全に除去され、図6に示すようトランスファーテール4部のみをボビン2上にのこし、また、トランスファーテール4部の端糸は、粘着テープ20の粘着力により、ボビン2上に固定された状態となる。
【0041】
その後、チャック軸7よりパッケージ1は、人手もしくは、図示していないプッシャーにより抜き取られ、例えば、梱包工程等の次工程へ搬送されるが、上記理由によって、パッケージ1のトランスファーテール4の端糸は、搬送中に端糸がほどけることはない。また、次工程や、ユーザー側では粘着テープ20を引きはがすだけでパッケージ1のトランスファーテール4の糸端を容易に取り出すことができる。
【0042】
作業完了でNOなら上記ステップ▲3▼へ戻る(ステップ▲9▼)。YESならステップ10(まる10)で作業を完了する。
【0043】
ボビン2の周速Vbは、1〜100m/分程度の範囲が好ましく、5〜50m/分の範囲がより好ましく、8〜20m/分の範囲が最も好ましい。また、駆動ローラ11とボビン2の周速比α(駆動ローラ11周速/ボビン2周速)は、1.00〜3.00の範囲が好ましく、1.00〜1.50の範囲が最も好ましい。
【0044】
本実施例では、ボビン2の外径Dbを138mm、駆動ローラ11の外径Drを20mm、ボビン2の周速Vbを12m/分、駆動ローラ11とボビン2の周速比αを1.12とした。
【0045】
また、上記実施例装置において、70デニール、24フィラメントの衣料用ナイロン糸6Kg巻きパッケージのバンチ巻き処理を行い、バンチ巻き処理装置から外れトランスファーテール4部分を確認したところ、トランスファテール4糸端は粘着テープ20でボビン2外周上に固定されており、また、ボビン2のスリット溝5内に喰い込んでいたものも含め、バンチ巻き3の糸条は完全に除去されていた。
【0046】
処理時間についても、バンチ巻き3の除去について、ボビン2と駆動ローラ11及び、フリーローラ12の回転を連続動作で行っているため、スムーズかつ短時間で処理ができた。ちなみに、本実施例では、ボビン2の位置決めから、粘着テープ20を貼り付け、テールカッター19にて、トランスファーテール4を切断するまでの所要時間は、12秒であった。
【0047】
前記品種のパッケージ1万個について、バンチ巻き処理を実施したところ、スリット溝5に喰い込んだバンチ巻き3の糸条を完全に除去できなかったものはたった3つであり、成功率は、99.97%と非常に信頼性の高いものであることが判った。さらに、300デニール、70フィラメント10Kg巻きの産業用ナイロン糸についても同様の結果が得られた。この品種での成功率は、パッケージ5千個実施し、99.98%であり、こちらの品種においても非常に信頼性の高い結果が得られた。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のバンチ巻き処理方法及び処理装置においては、バンチ巻き切断後、切断した糸条をボビンやボビンチャック軸の軸線から遠ざかる方向に位置する吸引装置で吸引し、この吸引糸条を、駆動ローラを含む一対の接触ローラで把持し、ボビンの周速を制御し回転させると共に、駆動ローラを含む少なくとも一対の接触ローラを吸引装置側に回転させて、駆動ローラの周速を制御し回転させるので、ボビンと接触ローラ間で糸条の弛みが発生することなく、ボビンのスリット溝に強固に喰い込んだバンチ巻き糸条を連続的かつ強制的に吸引器に引き出し導くことができる。

【0049】
このため、糸品種に影響されず、高い処理成功率が達成できる。
【0050】
また、処理時間の短縮化が可能となり、生産性の向上に大きく寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わるバンチ巻き処理装置の正面図である。
【図2】図1装置の側面図及び制御概略構成図である。
【図3】図1装置の次の動作状態を示す正面図である。
【図4】図1装置でのバンチ巻き糸条除去動作を示す正面図である。
【図5】図1装置でのトランスファーテール糸条糸端固定動作を示す正面図である。
【図6】図1装置でのバンチ巻き処理実施済みのパッケージ側面図である。
【図7】図1装置のバンチ巻き除去時の制御に係わるフローチャートである。
【符号の説明】
1:パッケージ
2:ボビン
3:バンチ巻き
4:トランスファーテール
5:スリット溝
6:ポイントマーク
7:チャッキング軸
8:駆動用モータ
9:吸引器
10:糸把持送り機構
11:駆動ローラ
12:フリーローラ
13:モータ
14:エアーシリンダ
15:センサー
16:糸押さえローラ
17:カッター
18:テープ貼り機
19:テールカッター
20:粘着テープ
21:エジェクタ
22:エアー供給ホース
23:コンプレッサ
24:サクションダクト
25:フィルタ
26:吸引口
27:制御装置
28:設定器
29:演算処理部
30:増幅器
P:糸把持位置
L:ボビンと糸把持位置の距離

Claims (7)

  1. ボビンの端部に円周方向に沿って刻設されたスリット溝に糸切替時の糸条を把持し、バンチ巻きとトランスファーテールを形成したパッケージの前記バンチ巻きを除去するに際し、前記スリット溝が刻設されていない前記ボビン表面上のバンチ巻き糸条を切断し、前記ボビンを回転させ、かつ、切断後の前記バンチ巻糸条の片端を前記ボビンの軸線から遠ざかる方向に位置する吸引装置で吸引しながら前記バンチ巻きを処理する方法において、前記ボビンと前記吸引装置との間で、接触により糸を把持する、駆動ローラを含む少なくとも一対の接触ローラを回転させて前記吸引装置側に吸引糸条を送り出すとともに、前記駆動ローラを周速前記ボビン周速に比べて等しくるか、または速くるよう制御し、前記スリット溝に把持されたバンチ巻き糸条を引き出し、前記吸引装置に導くことを特徴とするバンチ巻き処理方法。
  2. 前記ボビン周速と前記駆動ローラ周速が制御装置からの指示により設定されることを特徴とする請求項1記載のバンチ巻き処理方法。
  3. 前記バンチ巻き切断糸条のうちトランスファーテール側の片端を吸引し、前記ボビンをパッケージ形成時の糸条巻取り方向と同方向に回転させることを特徴とする請求項1または2記載のバンチ巻き処理方法。
  4. 部に円周方向に沿って刻設されたスリット溝に糸切替時の糸条を把持し、バンチ巻きとトランスファーテールを形成したパッケージを有するボビンを装着・回転させるボビンチャック軸と、前記ボビン表面上のバンチ巻き糸条を切断する切断装置と、前記ボビンチャック軸の軸線から遠ざかる方向に位置し、切断後の前記バンチ巻き糸条を吸引する吸引装置と、前記ボビンと前記吸引装置との間に設けられた、接触により糸を把持する、駆動ローラを含む少なくとも一対の接触ローラとを有するとともに、前記ボビン周速および駆動ローラ周速を各々独立に設定可能な制御装置と、を設けたことを特徴とするバンチ巻き処理装置。
  5. 前記バンチ巻き糸条吸引後、トランスファーテール部の糸条を前記ボビンに固定する糸固定手段を備えてなることを特徴とする請求項4記載のバンチ巻き処理装置。
  6. 前記吸引装置が切断後の前記バンチ巻き糸条のうちトランスファーテール側の片端を吸引する位置にあり、前記ボビンチャック軸はパッケージ形成時の糸条巻取り方向と同方向に回転させられてなることを特徴とする請求項4または5記載のバンチ巻き処理装置。
  7. 前記バンチ巻き糸条の切断時のバンチ巻きを押さえるバンチ巻き押さえローラを備えてなることを特徴とする請求項4,5または6記載のバンチ巻き処理装置。
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