JP3561577B2 - アルカリ蓄電池用水素吸蔵合金の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカリ蓄電池用水素吸蔵合金の製造方法に関し、詳しくは水素吸蔵合金の酸処理方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
水素吸蔵合金を負極活物質として使用するニッケル・水素蓄電池では、水素吸蔵合金の活性度の優劣により電池性能が左右される。このため、この種の蓄電池では、粉砕し微細化した水素吸蔵合金粉末が用いられている。微細な水素吸蔵合金粉末であると、電気化学反応に関与する反応面積が大きくなり、また電極基板への充填密度が高まるので、高エネルギー密度化が図り易い。
【0003】
しかし、水素吸蔵合金は極めて活性な物質であり、粉砕時や貯蔵時に酸化され表面に酸化皮膜を形成する。この酸化被膜は、合金の電気導電性を低下させるとともに、電気化学的反応性を劣化させる。そこで、従来より合金の電気化学的活性を回復させるための方法が種々提案され、実施されている。
【0004】
その中の一つに水素吸蔵合金の表面を酸性水溶液で表面処理する酸処理法(特開平4−179055号公報、特開平7−73878号公報、特開平7−153460号公報等)がある。この酸処理法は、処理操作が簡単でかつ酸化皮膜等の除去効果に優れるという特徴を有し、この方法の適用により、比較的簡便に水素吸蔵合金の電気化学的活性を高めることができる。しかし、この方法は、高率放電特性やサイクル特性に対する効果が未だ十分ではなく、更なる改良が期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水素吸蔵合金を酸性溶液で洗浄し表面処理する酸処理法において、アルカリ蓄電池用水素吸蔵合金の高率放電特性やサイクル特性を一層高めることのできる処理条件を確立することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、水素吸蔵合金に対する酸処理法を鋭意研究した結果、特定の金属を併存させた状態で、被処理対象である水素吸蔵合金に対し酸処理を実行すると、水素吸蔵合金の電気化学的活性が顕著に高まることを見出し、以下の構成の本発明を完成させた。
【0007】
請求項1の発明は、pH0.5〜3.0の溶液中でイオン化し、pH4〜6の溶液中で不溶化して析出する金属又はこのような金属の化合物と水素吸蔵合金とを混合し、該混合物を初期pHが0.5〜3.0の酸性溶液で洗浄し表面処理することを内容とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載のアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金の製造方法において、前記金属または金属化合物が、ベリリウム、アルミニウム、ジルコニウムよりなる群から1つ以上選択される金属又は1つ以上選択される当該金属の化合物であることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2記載のアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金の製造方法において、水素吸蔵合金に対する前記金属又は金属化合物の添加量が、水素吸蔵合金100gに対し0.05〜0.6化学当量であることを特徴とする。
【0010】
【実施の形態】
本発明は、特定の金属を併存させた状態で、水素吸蔵合金に対し酸処理を行うことを特徴とする。よって、以下では、水素吸蔵合金粉末に各種金属又は金属化合物を混合してなる金属等含有水素吸蔵合金混合粉末に対し酸処理を行った場合と、金属等を含有させないで酸処理を行った場合(従来方法)とを、処理合金の電気化学的特性の面から比較検討することにより、本発明の内容を明らかにする
【0011】
(水素吸蔵合金粉末の作製)
被処理対象である水素吸蔵合金は、次のようにして作製した。市販のミッシュメタル(Mm;La,Ce,Nd,Pr等の希土類元素の混合物)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、アルミニウム(Al)、マンガン(Mn)を原材料とし、それぞれが元素比で1:3.4 :0.8 :0.2 :0.6 の割合となるように混合し、高周波溶解炉を用いて組成式MmNi3.4 Co0.8 Al0.2 Mn0.6 の水素吸蔵合金鋳塊を作製し、この合金鋳塊に対し、1000℃・10時間のアニール処理を行った。この合金鋳塊1Kgに対し水1リットルを用いて、ボールミル粉砕し、平均粒径50μmの水素吸蔵合金粉末を得た。
【0012】
(酸処理)
初期pHが0.5、1、2、3の4通りの塩酸水溶液を調製した。他方、上記水素吸蔵合金粉末に対し、アルミニウム(Al)、酸化アルミニウム(Al2 O3 )、水酸化アルミニウム(Al(OH)3 )、塩化アルミニウム(AlCl3 )、ベリリウム(Be)、酸化ベリリウム(BeO)、ジルコニウム(Zr)、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、酸化カルシウム(CaO)、二酸化珪素(SiO2 )の何れか一つを後記表1の「添加量」に示す量だけ添加し混合した。このようにして異なる金属等を含んだ水素吸蔵合金粉末A1〜A15、及びB1〜B2(金属等混合水素吸蔵合金粉末)をそれぞれ作製した。なお、前記金属等としては、粉末状のもの(10μm前後)を用いた。
【0013】
上記金属等のうち、アルミニウム、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、ベリリウム、酸化ベリリウム、ジルコニウム、酸化ジルコニウムは、pH0.5〜3.0の水溶液中で金属がイオン化して溶解し、pH4〜6の水溶液中で不溶化し析出する性質を有する。一方、CaOは、pH0.5〜3.0の水溶液中でカルシウムがイオン化するが、溶液pHが4〜6となっても不溶化(析出)しない性質を有する。また、二酸化珪素は、pH0.5〜6の水溶液中で殆どイオン化(溶解)しない性質を有する。
【0014】
上記各塩酸水溶液を用いて前記金属等混合水素吸蔵合金粉末を洗浄し表面処理を行った。表面処理操作は、金属等混合水素吸蔵合金粉末に対し略等重量の塩酸水溶液(処理液)を加え、攪拌混合機で処理液pHが7になるまで攪拌洗浄する方法により行った。処理後の合金は精製水で十分に洗い乾燥してアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金(後記表1に示す処理合金A1〜A15、B1〜B2)とした。
【0015】
他方、水素吸蔵合金粉末(金属又は金属化合物を混合しないもの)を初期pH1の塩酸水溶液で攪拌洗浄し、従来法にかかる処理合金C1とした。また対照品として全く酸処理を行わない前記水素吸蔵合金粉末(C2)を用意した。
【0016】
(実験)
処理合金(C2を含む)を負極活物質とし、以下の方法により試験セル及びニッケル−水素蓄電池を作製した。これらを用いて、下記方法で各処理合金の高率放電特性およびサイクル特性を測定し、合金処理条件の違いと高率放電特性およびサイクル特性の関係を調べた。
【0017】
〈高率放電特性の測定方法〉
高率放電特性の測定は、試験セルを用いて行った。試験セルの作製方法は次の通りである。各種合金粉末1gに、導電剤としてカルボニルニッケル1.2g、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン粉末0.2gとを加えて混練して合金ペーストと成す。この合金ペーストをニッケルメッシュで包み、プレス加工して水素吸蔵合金電極(負極)を作製した。この水素吸蔵合金電極と、この電極より十分に容量の大きい公知の焼結式ニッケル電極(正極)とを容器内に配置し、電解液として水酸化カリウムを過剰量入れた後、容器を密閉して試験セルとした。
【0018】
上記試験セルに対し、水素吸蔵合金1g当たり50mAの電流値(50mA/g−合金)で8時間充電し、1時間休止した後、200mA/g−合金の電流値で放電終止電圧が1.0Vに達するまで放電し、この時の放電容量(CH)を測定した。この後、放電を1時間休止して試験セルの電圧を回復させたのち、更に50mA/g−合金の電流値で放電終止電圧が1.0Vに達するまで放電し、この時の放電容量(CL)を測定した。CH及びCLを用い、数1に従って各処理済合金の電気化学的活性度(%)を算出し、この値を高率放電特性値とした。
【0019】
【数1】
高率放電特性値(活性度%)=CH/(CH+CL) ×100 … 数1
【0020】
〈サイクル特性の測定方法〉
サイクル特性(寿命)は、ニッケル−水素蓄電池を用いて行った。ニッケル・水素蓄電池の作製方法は次の通りである。合金粉末に、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン粉末を、合金重量に対し5wt%加え混練して合金ペーストとなす。このペーストをパンチングメタルからなる集電体の両面に塗着した後、プレスして水素吸蔵合金電極を作製した。次いで、この電極(負極)と、この電極より容量の小さい公知の焼結式ニッケル電極(正極)とを、セパレータを介して巻回し、渦巻型電極体となし、外装缶に挿入した。この外装缶に30wt%水酸化カリウム水溶液を注液した後、外装缶を密閉して、理論容量1000mAhの円筒形ニッケル・水素蓄電池を作製した。
【0021】
上記ニッケル・水素蓄電池に対し、100mAで16時間充電し、1時間休止した後、200mAで放電終止電圧が1.0Vになるまで放電し、更に1時間休止するというサイクルを室温で3サイクル繰り返す方法により、活性化処理を行った。この活性化処理後の蓄電池に対し、1500mAで48分充電し、1時間休止した後、1500mAで放電終止電圧が1.0Vになるまで放電し、更に1時間休止するというサイクルを繰り返し、放電容量が500mAh以下に達するまでのサイクル回数を測定した。このサイクル回数をサイクル特性値(電池寿命値)とした。
【0022】
各処理合金における結果を、合金処理条件とともに表1に一覧表示する。また、水素吸蔵合金に対する金属等の混合量と合金の電気化学的特性との関係を判り易くするために、表1の結果の一部をグラフ化して図1に示す。図1は、処理液の初期pHを1(一定)とし、水素吸蔵合金に対するAl2 O3 の添加量を0.5重量%(A12)、0.9重量%(A13)、3.4重量%(A2)、10重量%(A14)、17重量%(A15)に変化させた場合における実験結果を、水素吸蔵合金100gに対する添加金属等の化学当量(当量数)と高率放電特性及びサイクル特性との関係で整理したものである。
【0023】
【表1】
【0024】
表1から次のことが明らかとなる。pH0.5〜3.0の水溶液中で金属がイオン化して溶解し、pH4〜6の水溶液中で不溶化(析出)する性質を有する金属又は金属化合物を水素吸蔵合金に添加して酸処理を行った本発明例(A1〜A15)は、従来法の酸処理法を適用した合金C1に比較し同等乃至それ以上の良好な電池特性が得られた。これに対し、金属化合物としてpH0.5〜3.0の水溶液中でイオン化するが、溶液pHが4〜6となっても不溶化しない性質を有するCaOを用いたB1と、金属化合物としてpH0.5〜6の水溶液中で殆どイオン化(溶解)しない性質を有するSiO2 を用いたB2は、従来法C1の結果と略同様であり、電池特性の改善効果が認められなかった。
【0025】
この実験結果から、pH0.5〜3.0の水溶液中で金属がイオン化して溶解し、pH4〜6の水溶液中では不溶化し析出する性質を有する金属又は金属化合物を水素吸蔵合金に添加して酸処理を行う本発明酸処理法によると、水素吸蔵合金電極の高率放電特性やサイクル特性を有効に改善できることが確認された。
【0026】
他方、金属化合物の添加量のみを変化させた本発明例にかかるA2、A12〜15の比較(図1参照)において、金属化合物(Al2 O3 )の添加量を水素吸蔵合金100gに対し0.03化学当量(0.5重量%)又は1.0化学当量(17重量%)としたA12及びA15は、化学当量を0.05〜0.6としたA2、A13〜14に比較し、高率放電特性及びサイクル特性が悪かった。この実験結果から、本発明酸処理法における金属又は金属化合物は、水素吸蔵合金100gに対し0.05〜0.6化学当量(当量数)を添加するのが好ましいことが判る。
【0027】
なお、金属化合物の添加量を0.03化学当量としたとき、電池特性の改善効果が低下するのは、添加量が過少となりpH変化に与える影響が低減するからである。また、金属化合物の添加量を1.0化学当量としたとき、電池特性に対する改善効果が低下するのは、過大に添加された金属化合物が処理合金中に残存する結果、相対的に水素吸蔵合金量が減少しエネルギー密度の低下を招くためと考えられる。
【0028】
以上の実験結果により、本発明酸処理法によると、水素吸蔵合金電極の高率放電特性やサイクル特性を有効に改善できることが実証されたが、本発明酸処理法では、表1のに示す金属及び金属化合物以外であっても、pH0.5〜3.0の溶液中でイオン化し、pH4〜6の溶液中で不溶化して析出する性質を有する種々の金属又は金属化合物が使用できることは勿論である。表1のA1〜A15に記載した以外のものとしては、例えばスカンジウム、クロム、或いはこれらの化合物などが例示できる。但し、電池化学反応に悪影響を及ぼさない点から、ベリリウム、アルミニウム、ジルコニウムよりなる群から1つ以上選択される金属又は1つ以上選択される当該金属の酸化物を使用するのが好ましい。
【0029】
ここで、本発明の理解を容易ならしめるために、酸処理における上記金属又は金属化合物の作用効果について説明する。
【0030】
水素吸蔵合金を強酸に浸漬し表面処理した場合、合金の電気化学的反応性が高まり、高率放電特性やサイクル特性が向上する。この理由は次のように考えられる。水素吸蔵合金を強酸性の処理液に浸漬した場合、処理液pHが徐々に上昇するが、処理液pHが0.5〜4の範囲においては、合金成分(希土類元素、ニッケル、コバルト等、またはこれらの酸化物、水酸化物)が処理液の水素イオンと反応し処理液中に溶出する。この際、合金の各成分の溶解度や溶出速度は一様でないので、合金表面に凹凸が形成され、合金の比表面積が増加する。また、金属酸化物等の溶出により合金表面にニッケルやコバルトの単離層が出現する。
【0031】
更に処理液pHが更に上昇しpH4〜6になると、金属の溶解度が減少するため、今度は一旦処理液中に溶解したニッケルやコバルト等が再析出し、主に合金の凸部(単離層部分)に沈着する。この析出・沈着により、合金表面の金属単離層の厚みが増加する。この結果、水素吸蔵合金の高率放電特性やサイクル特性が向上する。なぜなら、凹凸が多いほど、合金の比表面積が大きくなり電気化学的反応面積が増加するので酸素ガス吸収性能(サイクル特性)及び高率放電特性が良くなるからであり、また合金表面の金属単離層(ニッケル層、コバルト層)はガス吸収反応及び放電反応の触媒性に富むからである。
【0032】
水素吸蔵合金に対する酸処理法の作用効果は上記のようであるが、本発明では処理対象である水素吸蔵合金に前記金属又は金属化合物が併存させてある。この金属等は、処理液のpH上昇過程で次のように作用する。
【0033】
前記金属等は、pH0.5〜3.0の範囲でイオン化して溶解し、pH4〜6で酸化物析出反応を生じて析出する性質を有するものである。よって、処理液pHがpH0.5〜4の段階においては、処理液に溶解し、処理液pHがpH4〜6に上昇した段階では、処理液中のOHイオンやO2 と反応し酸化物、水酸化物となって析出する。つまり、前記金属等が処理液中で酸化物析出反応を起こすことにより、処理液pHを上昇させるOHイオン等を消費する。よって、処理液pHの上昇が抑制され、pH4〜6に長く留まる。上記で説明したように前記ニッケルやコバルト等は処理液pHが4〜6で析出・沈着するので、処理液pHが4〜6に長く維持されると、その析出量が増え、より多くのニッケル等が合金表面に沈着する。この沈着により合金表面の凹凸が大きくなり、また金属単離層(触媒層)が厚くなるので、高率放電特性やサイクル特性が一層顕著に向上することになる。
【0034】
図2に、酸処理過程における処理液のpH上昇パターンを示す。図2の符号1が前記金属又は金属化合物が併存しない場合のpH上昇パターンであり、破線部分(符号2)が酸処理液中に前記金属又は金属化合物が処理液中に存在する場合における処理液pHの上昇パターンである。前記金属又は金属化合物が処理液中に存在すると、フラットな領域(pH変化が抑制された領域)が拡大する。このフラットな領域が、主に前記金属等の酸化物生成反応により生じる領域であり、この領域において、より多くのニッケル、コバルト等が合金表面に析出・沈着することになる。
【0035】
【発明の効果】
以上で説明したように、pH0.5〜3.0の範囲でイオン化し溶解する一方、pH4〜6で酸化物析出反応を生じて析出する性質を有する金属又は金属化合物を、水素吸蔵合金に添加して酸処理を行う本発明酸処理法によると、処理液pHがpH4〜6に長く留まるので、ニッケルやコバルト等の合金表面への析出・沈着を促進し、水素吸蔵合金の表面を電気化学反応が好適に行える性状に改質できる。よって、本発明によれば、優れた高率放電特性やサイクル特性を与えるアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水素吸蔵合金に対する金属又は金属化合物の添加量(化学当量)と高率放電特性値及びサイクル寿命の関係を示すグラフである。
【図2】水素吸蔵合金を酸処理した場合における処理液pHの上昇パターンを示す説明図である。
Claims (3)
- pH0.5〜3.0の溶液中でイオン化し、pH4〜6の溶液中で不溶化して析出する金属又はこのような金属の化合物と水素吸蔵合金とを混合し、該混合物を初期pHが0.5〜3.0の酸性溶液で洗浄し表面処理することを特徴とするアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金の製造方法。
- 前記金属または金属化合物が、ベリリウム、アルミニウム、ジルコニウムよりなる群から1つ以上選択される金属又は1つ以上選択される当該金属の化合物である、請求項1記載のアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金の製造方法。
- 水素吸蔵合金に対する前記金属又は金属化合物の添加量が、水素吸蔵合金100gに対し0.05〜0.6化学当量である、請求項1または2記載のアルカリ蓄電池用水素吸蔵合金の製造方法。
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