JP3560910B2 - 加工液全卵及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工液全卵、特に殺菌前の全卵液と同等の機能性を有する殺菌された加工液全卵及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、割卵して卵殻から分離されたばかりの、またその後の殺菌処理を特別施していない全卵液は、製造時の環境にもよるが一般生菌数が10〜10/g、大腸菌群数が10〜10/gほどであり、7℃程度の温度に保管しても2〜3日間しか保存できない。また、食中毒の原因となるサルモネラ・エンティリティディスが10〜10/g以上存在している場合もあり、このような菌数レベルの全卵液をそのまま食品の原料として使用した場合には作業環境を汚染し、さらに広範囲の食中毒を引き起こす可能性が大きい。
このような状況下で、サルモネラ・エンティリティディスなどの食中毒菌対策としては、従来よりプレートヒーターとホールディングチューブより成る連続式の殺菌装置を用いて60℃で3.5分間以上保持する方法や、加熱/冷却ジャケットおよび攪拌装置を備えたタンク式のバッチタイプの殺菌装置を用いて58℃で10分間保持の条件等で加熱処理することにより、特にサルモネラ・エンティリティディスを試料全卵液25gあたり陰性にすることが行われている。
【0003】
また、特開昭51‐142567号公報には全卵液をそのままかあるいは糖を添加して55〜62℃で20〜30分間の加熱を1回ないし数回繰り返すことにより滅菌する方法が、さらに特表平3‐502527号公報には全卵液を2段階で加熱し、第2段階を直接加熱にして殺菌する方法が記載されている。
【0004】
しかしながら、このような加熱殺菌方法で製造された液全卵は、サルモネラ・エンティリティディスを25gあたり陰性にすることができる反面、その温度条件での加熱中に全卵液の蛋白質の一部に熱変性が起こり、生の全卵液が加熱殺菌前に有していた機能が低下した。例えばこの方法で製造した殺菌全卵液を、卵の起泡力を利用するスポンジケーキやカステラの原料として用いた場合、泡立てに要する時間が長くなり、また、スポンジケーキやカステラのボリュームが出ず、口溶けの悪い、くちゃついた食感の製品となる。さらに、卵の熱凝固性を利用する卵加工品(カスタードプリン、茶碗蒸、卵豆腐など)の原料として用いると、組織が弱く、ねっとりとしてやわらかすぎて、水っぽい食感の製品になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、卵由来の食中毒菌であるサルモネラ・エンティリティディスが25gあたり陰性であり大腸菌群も1gあたり10未満であると同時に、全卵液が加熱殺菌前に有していた機能の低下が起きていない、新規な加工全卵液及びその製造方法を提供することを目的になされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために種々検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、(1)サルモネラ菌が陰性/25g、大腸菌群が10未満/gであり、加熱殺菌前の全卵液と同等の機能性を有し、かつ、アミラーゼ活性が加熱殺菌前の全卵液よりも低減された加工全卵液(加糖したものを除く)(2)全卵液を、まず57〜60℃で1〜60秒間第1加熱した後、55〜58℃で3.5〜10分間第2加熱する加工全卵液の製造方法、(3)全卵液を、まず57〜60℃で1〜60秒間第1加熱した後、35℃以下に一旦冷却し、再度55〜58℃で3.5〜10分間第2加熱する加工全卵液の製造方法、である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳述する。なお、本発明において「%」は「質量%」をいう。まず、本発明において全卵液とは、殻付卵を割卵して、卵殻を除いて得た卵内容物を言うが、卵白液と卵黄液との混合の比率が前記卵内容物の比率に近い限り、若干異なっても差し支えない。態様としては、例えば割卵したままのもの、割卵後ろ過したもの、卵白液と卵黄液を混合したものなどを挙げることができる。
【0008】
本発明において、加熱前の全卵液と同等の機能性とは、卵の持つ起泡性や熱凝固性が加熱殺菌前の生の全卵液と同等であるということである。具体的には、卵の起泡力を利用するスポンジケーキやカステラの原料として用いた場合、泡立てに要する時間が5%程度長くなることはあっても、スポンジケーキやカステラのボリューム及び食感が同等であることや、卵の熱凝固性を利用する卵加工品(カスタードプリン、茶碗蒸、卵豆腐など)の原料として用いた場合、固まり方に差がなく同等の食感の製品となることで判別できる。
【0009】
また、加熱殺菌前の全卵液には、アミラーゼ活性があるが、加熱殺菌を施すとアミラーゼが失活することが知られており、殺菌品か無殺菌品かの鑑別に使用されている。本発明品は、加熱殺菌により生の全卵液よりアミラーゼ活性が低減しているものである。
【0010】
本発明において、全卵液を、まず所定温度で所定時間第1加熱した後、次いで所定温度で所定時間保持して第2加熱する。
まず、第1加熱を行う。加熱の温度は57〜60℃が望ましい。これは、57℃未満であると全卵液に含まれるサルモネラ・エンティリティディスなどの食中毒菌にストレスを与え難く、また、60℃を越えると全卵液の蛋白質の一部が変性して機能性が低下するためである。加熱の時間は1〜60秒間程度が望ましい。これは1秒未満であると全卵液に含まれるサルモネラ・エンティリティディスなどの食中毒菌にストレスを与え難く、また、60秒を越えると、たとえ57℃であっても全卵液の蛋白質の一部に変性が認められるためである。
【0011】
次いで、第2加熱を行う。第2加熱は第1加熱よりも低い温度で所定時間保持する。加熱の温度は55〜58℃が望ましい。これは55℃未満であると充分に殺菌され難く、また、58℃を越えると全卵液の蛋白質の一部が変性しやすいからである。加熱の時間は3.5分〜10分間程度が望ましい。これは、3.5分未満だと充分に殺菌され難く、また、10分間を越えるとたとえ55℃の温度であっても全卵液の蛋白質の一部に熱変性が起こり、機能性が低下するためである。
第1加熱と第2加熱の条件を逆にすると、全卵液に与えられる熱履歴は同じであっても殺菌効果に差が現れ、サルモネラ・エンティリティディスを完全に陰性にすることはできない。また、第1加熱と第2加熱を同じ温度で行っても、本発明の効果は得られない。すなわち、サルモネラ・エンティリティディスなどの食中毒菌は完全に死滅することができないか、あるいは、全卵液の蛋白質の一部に熱変性が起こって機能性が低下する。
【0012】
このように第1段加熱で全卵液内のサルモネラ・エンティリティディスなどの食中毒菌にストレスを与えることにより、第2段加熱の温度が、従来法よりも低い、すなわち全卵液の蛋白質が変性し難い温度であっても、一般生菌数及び有害細菌数を減らすことができる。したがって、全卵液が加熱殺菌前に有していた機能の低下が従来の殺菌全卵よりも起きていない新規な加工液全卵を提供できる。
【0013】
また、本発明の殺菌効果をより増すために、第1段加熱後に冷却するとよい。本発明における冷却とは第2加熱温度よりも低い温度まで品温をさげることである。これは、一旦加熱された全卵液を冷却することにより、加熱によってダメージを受けたサルモネラ・エンティリティディスなどの食中毒菌が、冷却時及び第2段加熱時の温度変化によってさらに大きなダメージを受けるためである。冷却方法はどのような方法でも構わないが、緩慢冷却よりも急速冷却が望ましい。この場合、冷却温度は35℃以下が望ましい。冷却温度が例えば40〜45℃と高い場合には、温度変化が小さいため効果は少なくなる。また、10℃以下まで冷却するといった極端な温度変化を与えるとさらに効果は増すが、実際の製造を考えた場合は、次の第2加熱時の効率が悪くなる。従って、この冷却は20〜35℃程度に冷却することが望ましい。
加熱後は、通常どおり冷却することが望ましい。
【0014】
このように第一加熱で全卵液内のサルモネラ・エンティリティディスなどの食中毒菌に加熱のダメージを与え、さらに急速に冷却することによりダメージが倍増され、第2加熱の温度が食品衛生法に記載されている60℃で3.5分間以上保持の条件よりも低い、すなわち全卵液の蛋白質が変性し難い条件下で、サルモネラ・エンティリティディスなどの食中毒菌を死滅させることができる。また、全卵液中の蛋白質の熱変性が少ないので、全卵液が加熱殺菌前に有していた機能の低下が従来の殺菌全卵よりも起きていない新規な加工全卵液を提供することができる。
【0015】
以上の製造工程は、従来法に基づき行えば良いが、作業性を考え、連続式の殺菌装置を用いるとよい。また全行程終了後の全卵液は、二次的な微生物汚染の無い条件下で容器に充填することが望ましい。容器は密閉可能であればその材質や形態は問わない。
【0016】
尚、本発明の加工全卵液及びその製造方法に際しては、本発明の目的を損なわない範囲で、任意の原料・成分を添加することができる。そのような原料・成分としては、塩類などをあげることができる。
【0017】
以下、本発明の実施例と試験例を述べる。
【実施例】
実施例1
以下の工程では連続式殺菌装置(岩井機械(株)製、DHX型プレート式熱交換器)を用いた。
鶏卵を割卵して得た全卵液を第1加熱プレートに通して58.5℃の温度に加熱し、該温度で3秒間保持した後、第1冷却プレートで30℃に冷却した。
【0018】
次いで、第2加熱プレートで56.5℃の温度に加熱し、該温度で5分間保持した後、熱交換プレートで17℃に冷却し、第2冷却プレートで10℃以下に冷却して、加工全卵液を製造した。
これを、微生物による2次汚染のない環境下でナイロンポリ袋に10kgづつ充填し、冷蔵保存した。
【0019】
この加工全卵液は、一般性菌数10/g未満、サルモネラ菌陰性/25g、大腸菌群陰性/0.1gであり、製菓適性に優れている等加熱殺菌前の全卵液と同等の機能性を有し、かつ、アミラーゼ活性が加熱殺菌前の全卵液よりも低減されたいた。
【0020】
【試験例】
試験例1(細菌試験)
菌添加原料液卵
鶏卵を割卵して得られた全卵液(一般性菌数10/g)に有害細菌の指標菌としてS.enteritidisと、大腸菌として、E.coli、Ent.coloacae、Citi.freundiiの3種類の混液を、それぞれ10/gの濃度となるように添加し、汚染された全卵液を調整した。
【0021】
次の5種類のサンプルを準備した。
発明品
菌添加原料卵を実施例1と同様の方法と装置で加熱し、加工全卵液とした。
【0022】
比較品1
菌添加原料卵を加熱プレートで56.5℃まで加熱後、該温度で5分間保持することにより殺菌し、次いで冷却プレートで8℃以下に冷却して殺菌全卵液を製造した。 装置は、実施例1と同様のものを使用した。
【0023】
比較品2
菌添加原料卵を加熱プレートで60℃まで加熱後、該温度で3.5分間保持することにより殺菌し、次いで冷却プレートで8℃以下に冷却して殺菌全卵液を製造した。装置は、実施例1と同様のものを使用した。
【0024】
比較品3
菌添加原料卵をプレート式熱交換機で56.5℃の温度に加熱し、該温度で5分間保持した後、次いで、一次冷却することなくで58.5℃の温度に加熱し、該温度で3.5分間保持した後、冷却プレートで8℃以下に冷却して殺菌全卵液を製造した。装置は、実施例1と同様のものを使用した。
【0025】
それぞれ、一般性菌数、サルモネラ菌数、および大腸菌群数を測定した。
【0026】
試験結果
表1に示すとおりである。
すなわち表より、本発明品は、一般性菌数が減少しており、サルモネラ菌が陰性/25g、大腸菌群が10/gであり、加熱殺菌前の全卵液と同等の機能性を有し、かつ、アミラーゼ活性が加熱殺菌前の全卵液よりも低減されていることが理解できる。
【0027】
【表1】
Figure 0003560910
【0028】
注1)一般生菌数の測定 標準寒天培地で検出した。
【0029】
注2)サルモネラ菌数の測定 原液をそのままXLD平板培地に直接塗沫し、36℃で1〜2日間培養し、検出されるか否かを測定した。
【0030】
注3)大腸菌群数の測定 デスオキシコーレート培地で検出した。
【0031】
注4)アミラーゼ活性 今井の変法(C. Imai : Poultry Science, 58(4)815−823(1979))に準じて測定した。すなわち、試料全卵液15gを試験管に採り45℃加温した。そこに予め45℃に加温しておいた0.7%可溶性澱粉液15mlを加え、混合した後に45℃で30分間保持した。保持後、15%トリクロロ酢酸溶液5mlを加えて反応を休止させて反応液を得た。この反応液をろ過し、ろ液2.5mlに対して1/1000mol/lのヨウ素溶液0.5mlを加えて発色させた。この反応液の585nmにおける吸光度を分光光度計で測定して判別した。試料全卵中にアミラーゼ活性が残っている場合は、加えた可溶性澱粉は分解され、ヨウ素液を加えても発色せず吸光度は小さくなる。逆に、殺菌処理によってアミラーゼ活性が失活もしくは低減されている場合は、加えた可溶性澱粉は分解されず、ヨウ素澱粉反応により青紫色を呈し吸光度は大きくなる。
【0032】
試験例2(スポンジケーキ)
試験例1で用いた本発明品と比較例1〜3の全卵液および割卵して得た全卵液(一般生菌数10/g)(対照品)を用いて下記の配合割合および製造方法でスポンジケーキを製造し、全卵の泡立ち性とスポンジケーキの品位(容積、比容積、やわらかさ、および食感)を調べた。
【0033】
<配合>
全卵液 1500g
上白糖 1400g
薄力粉 1000g
牛 乳 300g
とかしバター 100g
ベーキングパウダー 6g
【0034】
<製造方法>
全卵液と上白糖を混合し、25℃に加温した後、ワイヤーホイッパーを付けたミキサーで所定の泡比重になるまで攪拌した。次いで予め混合しておいた薄力粉とベーキングパウダーを加え、牛乳、とかしバターを加えて、種比重が0.45〜0.47g/mlの生地にした。直径18cmのスポンジ型に350gずつ充填し、180℃のオーブンで30分間焼成し、スポンジケーキを調製した。
【0035】
試験結果
表2に示すとおりである。
すなわち表より、本発明品をスポンジケーキの製造に用いると、泡立てに要する時間が短く、スポンジケーキのボリュウームがあり、かつ、ほどよいやわらかさで、口どけが良く、くちゃつきのない、食感の良好なスポンジケーキとなることが理解できる。
【0036】
【表2】
Figure 0003560910
【0037】
注4)泡立ち性の測定方法 スポンジケーキの製造に適する泡比重と言われている、0.28〜0.30(g/ml)になるまでの時間を測定した。
【0038】
注5)泡比重の測定方法 泡立てた生地をぬきとり、次式により計算した。
[(容器+生地)質量(g)−容器質量(g)]/容器の容量(ml)
【0039】
注6)容積の測定方法 菜種を用いた容積置換法により測定した。
【0040】
注7)比容積の測定方法 焼きあがったスポンジケーキの質量に対する容積の比率を計算した。数値が大きいほどふくらみが良好であることを示す。
【0041】
注8)やわらかさの測定方法 スポンジケーキの中央部分から、5cm×5cm×5cmの試料片を切り出しして、レオメーター(不動工業(株)製NRM−2010J−CW型レオメーター)で弾力性(g/cm)を測定した。数値が大きいほどやわらかいことを示す。
レオメーター測定条件
プランジャー:20mmφ円盤型
フルスケール:200g
上昇スピード:6cm/min
【0042】
注9)食感の評価方法 よく訓練されたパネラー15名が5点満点法で評価し、平均値を点数とした。数値が大きいほど食感が良好であることを示す。
【0043】
試験例3(カスタ−ドクリーム、茶碗蒸し)
試験例2で用いた本発明品と比較例1〜3の全卵液および対照卵を用いて、次の卵加工品を製造し、食感を調べた。
【0044】
A.カスタードクリーム
<配合>
牛乳 600g
全卵液 250g
上白糖 130g
バニラエッセンス 少量
【0045】
<製造方法>
全原料を混合溶解後、プリンカップに70gずつ充填し、スチームボックスで85℃で30分間加熱した。
【0046】
B.茶碗蒸し
<配合>
だし汁 600.0g
全卵液 150.0g
薄口醤油 15.0g
みりん 5.0g
食塩 2.5g
【0047】
<製造方法>
全原料を混合溶解後、茶碗蒸し容器に一定量ずつ充填し、蒸し器を使用して85℃で30分間過熱凝固させた。
【0048】
試験結果
表3に示すとおりである。
すなわち表より、本発明品を卵加工品の例としてカスタードプリンおよび茶碗蒸しの製造に用いると、食感の良好な製品となることが理解できる。
【0049】
【表3】
Figure 0003560910
【0050】
注10)食感の評価方法 よく訓練されたパネラー10名が5点満点法で評価し、その平均値を点数とした。数値が大きいほど食感が良好であることを示す。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によると、一般生菌数が減少していると同時に、サルモネラ菌、大腸菌群などの有害細菌も死滅しており、かつ、全卵液が加熱殺菌前に有していた機能の低下が起こっておらず、例えば起泡性の要求されるスポンジケーキの製造や、熱凝固性の要求される卵加工品(カスタードプリン、茶碗蒸しなど)の製造にも適した加工全卵液及びその製造方法を提供することができる。

Claims (3)

  1. サルモネラ菌が陰性/25g、大腸菌群が10未満/gであり、加熱殺菌前の全卵液と同等の機能性を有し、かつ、アミラーゼ活性が加熱殺菌前の全卵液よりも低減された加工全卵液(加糖したものを除く)
  2. 全卵液を、まず57〜60℃で1〜60秒間第1加熱した後、55〜58℃で3.5〜10分間第2加熱する加工全卵液の製造方法。
  3. 全卵液を、まず57〜60℃で1〜60秒間第1加熱した後、35℃以下に一旦冷却し、再度55〜58℃で3.5〜10分間第2加熱する加工全卵液の製造方法。
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