JP3560717B2 - プッシュプル型スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はスイッチング電源装置に関し、特に入力する交流電流の導通角を広くして力率を改善したプッシュプル型スイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スイッチング電源装置はコストが安く小型軽量で、しかも変換効率が優れているため、各種の電子機器の電源装置として広く用いられている。特にプッシュプル型スイッチング電源装置は、トランスの使用磁束密度を通常のON−ON方式のものに比べて実効的に2倍に使用しているので、大電力の目的に適している。図6は、最も一般的で広く知られている従来のプッシュプル型スイッチング電源装置の構成の一例を示す回路図である。
【0003】
図6に示したプッシュプル型スイッチング電源装置は、交流電源1から入力する1次交流電力をダイオードブリッジ2によって全波整流し、大容量のコンデンサC4で平滑した後、トランス4cの1次巻線N11,N12とそれぞれ直列に接続されたトランジスタQ1,Q2により交互にスイッチングし、該スイッチングによってトランス4cの3個の2次巻線N2A〜N2Cに誘起される2次交流電力をそれぞれ2次整流平滑回路5A〜5Cが整流平滑し、2次直流電力として3組の正負の出力端子8A〜8Cからそれぞれ図示しない負荷に出力する。
【0004】
スイッチング制御回路(SWC)3は、或る一組の出力端子例えば出力端子8Aで検出した出力電圧に応じたパルス幅の駆動パルスを、トランジスタQ1,Q2に交互に出力してオン・オフさせることにより、このプッシュプル型スイッチング電源装置の各出力電圧が予め設定した電圧になるように制御する。
【0005】
しかしながら、1次直流電力を平滑する1次平滑回路は、図6に示したようにコンデンサC4のみからなるコンデンサ入力型の平滑回路であるため、入力する交流電流の導通角が狭く、電流のピーク値が大きくなって、交流電源1及び該電源1に接続された他の機器に悪影響を及ぼすと共に、入力電流に商用周波数の高調波成分が多く含まれるから、リップル成分も増大し、発熱などによってコンデンサC4の寿命も短かくなる。
【0006】
このようなコンデンサ入力型の平滑回路の問題点を解決するために、図6の仮想線XYで示した位置に、図7に示す低周波用のチョークコイルCH4を備えたチョークユニット41を介挿したチョーク入力型の平滑回路が知られている。
チョーク入力型の平滑回路は、コンデンサ入力型に比べて交流電流の導通角が広くなって、電流のピーク値が抑えられるから、交流電源1及び該電源1に接続された他の機器及びコンデンサC4の寿命に対する悪影響が遙かに減少する。
【0007】
しかしながら、交流電源1の周波数のような低周波用のチョークコイルが有効に作用するためには、数mH乃至数十mHもの大きなインダクタンスが必要であるから、チョークコイルが大型で重くなり、コストが大幅にアップするのみならず、コイルの抵抗分も増大する。さらにインダクタンスによる位相遅れも大きくなり、かえって力率が低下するという問題があった。
【0008】
そのため、図6の仮想線XYで示した位置に、図8に示す高周波用のチョークコイルL4,ダイオードD14,トランジスタQ4,駆動パルス発生回路(DPG)43及び電流検出手段例えばカレントトランス(CT)44からなるアクティブフィルタ42を介挿し、入力電流の波形整形を行なって力率を向上させると共に、高調波成分を低減したプッシュプル型スイッチング電源装置があった。
【0009】
すなわち、図8に示したアクティブフィルタ42は、トランジスタQ4がオンの時に、ダイオードブリッジ2(図6)から出力される直流電流がチョークコイルL4,カレントトランス44,トランジスタQ4からなる直列回路に流れて、チョークコイルL4を励起する。トランジスタQ4がオフになると、蓄積された励起エネルギが電流に再変換され、チョークコイルL4に発生した逆起電力とダイオードブリッジ2の出力電圧とが加算されて、ダイオードD14を介してコンデンサC4を充電する。
【0010】
駆動パルス発生回路43は、コンデンサC4の端子間電圧を検出して該電圧を安定化するために、ダイオードブリッジ2の出力電圧を検出してその全波整流電圧波形に比例した基準波形を形成すると共に、トランジスタQ4がオンの時にチョークコイルL4に流れる励起電流をカレントトランス44により検出し、励起電流のピーク値が基準波形に追従するようにデューティ比を制御した駆動パルスを出力して、トランジスタQ4をオン・オフさせる。
【0011】
したがって、それぞれ図示しない交流電源1からダイオードブリッジ2に入力する交流電流は、その交流電圧に(正負とも)比例した正弦波形になるから、力率は殆んど100%、入力電流の半波毎の導通角は略180°になり、入力電流の過大なピーク値と共に高調波成分もなくなって、交流電源1側への悪影響は皆無に近くなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8に示したアクティブフィルタ42を介挿したスイッチング電源装置は、スイッチングコンバータが2段構成になり、特に駆動パルス発生回路43はその構成及び作用がスイッチング制御回路3よりも複雑であるため、構成部品点数が増大してコストが上昇し、大型化することが避けられない。
【0013】
さらに、スイッチング制御回路3と駆動パルス発生回路43がそれぞれ出力する駆動パルスは、互いに周波数が独立であるだけでなくパルス幅もそれぞれ変化するから、その高調波成分も複雑に変化し、それらが互いに干渉し合って低周波域から遙かに高周波域まで及ぶ広帯域のノイズが発生する。そのため、電波障害などEMIノイズに関係するトラブルが発生し易いという問題があった。
【0014】
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、プッシュプル型スイッチング電源装置の回路の構成が簡単でコスト上昇と大型化を防ぐと共に、入力交流電流の導通角を広くしてEMIノイズの発生と入力電流のピーク値を抑え、力率を向上させることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、交流電源から入力する交流電力を1次直流電力に変換する全波整流回路と、互いに逆方向に磁化する向きにそれぞれ電流を流す第1及び第2の1次巻線を有する高周波用のトランスと、その各1次巻線にそれぞれ第1及び第2のスイッチング素子を直列に接続してなる第1及び第2の1次巻線回路と、その各スイッチング素子をそれぞれ交互にスイッチングさせる駆動パルスを出力するスイッチング制御回路と、その駆動パルスに応じて第1及び第2の1次巻線回路が1次直流電力を交互にスイッチングすることにより、トランスの2次巻線に誘起される2次交流電力を2次直流電力に変換して出力する2次整流平滑回路とを備えたプッシュプル型スイッチング電源装置において、次のようにしたものである。
【0016】
すなわち、大容量のコンデンサと該コンデンサの放電用ダイオードとの直列回路を全波整流回路の出力端子間に各1次巻線回路と並列に接続し、トランスに3次巻線を設けると共に、その3次巻線に誘起される3次交流電力を整流してコンデンサを充電する3次整流回路を設け、放電用ダイオードと全波整流回路の出力端子との間にコンデンサの放電電流の逆流を阻止する逆流阻止用ダイオードを接続し、上記3次整流回路の一端を逆流阻止用ダイオードが接続された全波整流回路の出力端子に、他端をコンデンサとその放電用ダイオードとの接続点にそれぞれ接続したものである。
【0017】
上記のプッシュプル型スイッチング電源装置において、
上記2次整流平滑回路及び3次整流回路を、それぞれ全波整流型の整流平滑回路及び整流回路とするとよい。
【0018】
あるいは、上記2次整流平滑回路及び3次整流回路をそれぞれ半波整流型の整流平滑回路及び整流回路とし、第1及び第2のスイッチング素子のうちのいずれか一方がスイッチングした時に整流平滑回路が2次巻線に誘起される2次交流電力を2次直流電力に変換し、他方がスイッチングした時に整流回路が3次巻線に誘起される3次交流電力を整流してコンデンサを充電するようにしてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態であるプッシュプル型スイッチング電源装置(以下単に「スイッチング電源装置」ともいう)の基本的な構成の一例を示す回路図である。
【0020】
図1に示したスイッチング電源装置が、全波整流回路であるダイオードブリッジ2と、第1及び第2の1次巻線N11,N12と3個の2次巻線N2A,N2B,N2Cとを有する高周波用のトランス4と、1次巻線N11,N12とそれにそれぞれ直列に接続されて第1及び第2の1次巻線回路11,12を構成する第1及び第2のスイッチング素子であるトランジスタ(FETでもよい)Q1,Q2と、そのトランジスタQ1,Q2に交互に駆動パルスを出力するスイッチング制御回路(SWC)3と、3個の2次巻線N2A〜N2Cにそれぞれ接続された整流平滑回路である3個の2次整流平滑回路5A〜5C及びその各出力端子8A〜8Cとからなっていることまでは、図6に示した従来例と同様である。
【0021】
さらに、図1に示したスイッチング電源装置は、トランス4が3次巻線N3を有し、その3次巻線N3に接続された整流回路である3次整流回路6と、3次整流回路6により充電される大容量のコンデンサC1とその放電用ダイオードD1(以下「ダイオードD1」ともいう)との直列回路と、ダイオードD1とダイオードブリッジ2の正の出力端子との間に介挿された逆流阻止用ダイオードD2(以下「ダイオードD2」ともいう)とにより構成されている。
【0022】
以下、ダイオードブリッジ2の正の出力端子に接続されダイオードD2が介挿された+のラインをホットライン7p、負の出力端子に接続された−のラインをコモンライン7nとし、コモンライン7nの電圧を基準の0Vとして、ダイオードブリッジ2の正の出力端子の電圧すなわち出力電圧の瞬時値をVi、コンデンサC1の正の端子の電圧すなわち端子間電圧をVcとする。
【0023】
ダイオードブリッジ2は、交流電源1から入力する1次交流電力を全波整流して1次直流電力に変換し、ダイオードD2が介挿されたホットライン7p及びコモンライン4nを介して、1次巻線N11とトランジスタQ1とからなる第1の1次巻線回路11及び1次巻線N12とトランジスタQ2とからなる第2の1次巻線回路12に、それぞれ並列に供給する。
また、コンデンサC1の−端子はコモンライン7nに接続され、その+端子に接続されたダイオードD1のカソードは、ダイオードD2より下流側のホットライン7pに接続されている。
【0024】
したがって、第1及び第2の1次巻線回路11,12からなる並列回路には、ダイオードブリッジ2の出力電圧の瞬時値ViがコンデンサC1の端子間電圧Vcより高い時はダイオードブリッジ2から、瞬時値Viが端子間電圧Vcより低い時はコンデンサC1から、それぞれ1次直流電力が供給される。
その場合でも、Vi>Vcの時にはダイオードD1が作用して、ダイオードブリッジ2から直接にコンデンサC1を充電することがなく、Vi<Vcの時にはダイオードD2が作用して、コンデンサC1の放電電流がダイオードブリッジ2側に逆流することもない。
【0025】
スイッチング制御回路3は、それぞれ第1及び第2の1次巻線回路11,12のトランジスタQ1,Q2のベースに、交互に同じ幅(デューティ比)の高周波の駆動パルスを出力してオン・オフさせるから、第1及び第2の1次巻線N11,N12には交互に逆向きの電流が流れる。しかしながら、1次巻線N11,N12は黒点で示したように同じ向きに巻かれているから、トランス4のコアは交互に逆向きに磁化される。すなわち、プッシュプル型になっている。
【0026】
3組のそれぞれ独立した電圧と電流容量を有する出力回路(A,B,C)は、トランス4がプッシュプルで励磁されると、それぞれ2次巻線N2A〜N2Cに誘起される2次交流電力を、2次整流平滑回路5A〜5Cによって整流平滑して2次直流電力に変換し、それぞれ出力端子8A〜8Cに接続された図示しない負荷に、所定の電圧と電流の直流電力を出力する。
【0027】
スイッチング制御回路3は、3組の出力回路のうちのいずれか一組の出力電圧、例えば出力端子8Aの出力電圧を検出し、検出された電圧を予め設定した電圧と比較して、検出電圧が高ければトランジスタQ1,Q2に出力する駆動パルスのデューティ比を下げ、低ければデューティ比を上げてトランジスタQ1,Q2のオン・オフを制御することにより、出力電圧を設定電圧に保持する。
【0028】
したがって、出力端子8A〜8Cにそれぞれ接続された負荷のうちのいずれが変動しても、フィードバック系である出力端子8Aの出力電圧は定電圧を維持し、非フィードバック系の出力端子8B,8Cの出力電圧も電圧変動が少ない準定電圧に維持される。
【0029】
3次巻線に接続された3次整流回路6は、同様に3次巻線N3に誘起される3次交流電力を整流して3次直流電力に変換する。3次整流回路6の負の出力端子はダイオードD2より上流側のホットライン7pに、正の出力端子はコンデンサC1の+端子とダイオードD1のアノードとの間に、それぞれ接続され、3次直流電力によってコンデンサC1を充電するように作用する。
【0030】
すなわち、コンデンサC1には、ダイオードブリッジ2の出力電圧の瞬時値Viと3次整流回路6の出力電圧との和の電圧が印加されるから、瞬時値ViがコンデンサC1の端子間電圧Vcより高い間はいうまでもなく、瞬時値Viが端子間電圧Vcより低い時でも、3次整流回路6の出力電圧との和の電圧がVcより高ければ、コンデンサC1に充電電流が流れる。
【0031】
この充電電流は3次整流回路6の出力電流であるが、同時にそれと絶対値が等しい交流電流が、ダイオードブリッジ2を介して交流電源1から入力する。したがって、交流電源1から入力する交流電流の導通角が広くなると共に、そのピーク電流値が抑制されるから、交流電流波形がなだらかになってEMIノイズが減少する。
【0032】
導通角の広がり方は、一般に巻数が等しい1次巻線N11又はN12の巻数に対する3次巻線N3の巻数の比によって異なるが、その巻数比が小さければ導通角の広がりも少ない。しかしながら、巻数比が大きすぎれば逆に充電電流が減少してしまうから、スイッチング電源装置の目的に応じて巻数比を設定するとよい。適当な巻数比が得られれば、導通角を180°近くまで広げることも可能である。
【0033】
図2は、この発明の第1の実施形態であるスイッチング電源装置のそれぞれ全波整流型である2次整流平滑回路及び3次整流回路の構成の一例を示す回路図であり、2次整流平滑回路及び3次整流回路以外の1次巻線など図1と共通な部分の図示を省略すると共に、出力回路も1組のみ図示して他の2組を省略している。また、図示した範囲で図1と同一部分には同一符号を付している。
【0034】
図2に示した2次整流平滑回路5及び3次整流回路6は、1次巻線回路11,12が交互にスイッチングしてトランス4のコアを互いに逆方向に磁化することにより、2次巻線N2及び3次巻線N3にそれぞれ誘起される極性が正負に反転する2次及び3次交流電力を全波整流するためのダイオードブリッジ14又は15からなり、さらに2次整流平滑回路5は平滑用のコンデンサC2を備えている。
【0035】
したがって、2次整流平滑回路5は2次巻線に誘起される2次交流電力を全波整流・平滑して2次直流電力に変換し、出力端子8を介して負荷に出力する。
3次整流回路6は3次巻線に誘起される3次交流電力を全波整流し、図1に示したように接続された正負の端子を介してコンデンサC1を充電する。
【0036】
2次整流平滑回路5の出力電流の増減に応じて駆動パルスのデューティ比が増減し、1次巻線回路11,12に供給されるコンデンサC1の放電電流も増減するが、同時に3次整流回路6の出力電流も駆動パルスのデューティ比に応じて増減し、コンデンサC1を充電するから、コンデンサC1の端子間電圧Vcは負荷の変動によって大きく変化することがない。
【0037】
図3は、この発明の第1の実施形態であるスイッチング電源装置のそれぞれ全波整流型である2次整流平滑回路及び3次整流回路の構成の他の例を示す回路図であり、図2と同様に図示の省略を行うと共に、図1及び図2と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0038】
図3に示したトランス4aは、その2次巻線N2a,3次巻線N3aがそれぞれ中間タップ付きのプッシュプル型である点が、図1及び図2に示したトランス4と異なり、それに伴って2次整流平滑回路5a及び3次整流回路6aの整流方式がそれぞれ2次整流平滑回路5及び3次整流回路6と異なっている。
【0039】
すなわち、2次巻線N2aの中間タップは2次整流平滑回路5aの平滑用のコンデンサC2の−端子と出力端子8の負の端子に、2次巻線N2aの両端子はそれぞれ半波整流用のダイオードD3,D4のアノードに、ダイオードD3,D4のカソードは互いに結ばれてコンデンサC2の+端子と出力端子8の正の端子に、それぞれ接続されている。
【0040】
一方、3次巻線N3aの中間タップは3次整流回路6aの負の端子に、3次巻線N3aの両端子はそれぞれ半波整流用のダイオードD5,D6のアノードに、ダイオードD5,D6のカソードは互いに結ばれて3次整流回路6aの正の端子に、それぞれ接続されている。
2次整流平滑回路5a及び3次整流回路6aの整流作用についてはよく知られているので、説明を省略する。また、2次整流平滑回路5a及び3次整流回路6aの効果は、図2に示した2次整流平滑回路5及び3次整流回路6と同様である。
【0041】
図4は、図1に示したスイッチング電源装置の各部の電圧,電流,磁化の変化の一例を示す波形図であり、図4の(A)はスイッチング制御回路3が出力する駆動パルスとトランス4のコアの磁化方向を、同図の(B)は図2及び図3に示した2次巻線N2,N2aに誘起される2次交流電力の整流後の電圧を、それぞれ示している。
なお、図4の(C)については後述する。
【0042】
図4の(A)は、スイッチング制御回路3が第1及び第2の1次巻線回路11,12の各トランジスタQ1,Q2にそれぞれ交互に出力する第1及び第2の駆動パルスDP1,DP2の電圧波形と、トランジスタQ1がオンになって1次巻線N11に電流が流れた時にトランス4のコアの上方がN極になるように磁化されるとした場合の、コアの磁化波形とを示したものである。
【0043】
スイッチングの周期は、駆動パルスDP1又はDP2の立上りから次の立上りまでが1周期であり、2個の駆動パルスDP1とDP2とは互いに1/2周期ずれている。また、駆動パルスDP1及びDP2の電圧は常に一定であり、そのパルス幅はそれぞれ1/2周期がデューティ比100%に相当する。負荷がいかに大きくなってもデューティ比が100%になることはないから、駆動パルスDP1,DP2が互いに重複することはない。
【0044】
トランス4のコアの磁化波形は、そのN又はSの高さが、ダイオードブリッジ2又はコンデンサC1から供給される電流に略比例するから、供給される電圧のいずれか高い方の電圧に応じて変化し、その幅は駆動パルスDP1及びDP2のパルス幅と同じであって、供給電圧及び負荷の変動に応じてスイッチング制御回路3により制御されている。
【0045】
図4の(B)に示した2次交流電力の整流後の電圧波形は、2次整流平滑回路5又は5aにおいて出力端子8の負の端子すなわち2次回路のコモンラインに対するダイオードブリッジ14の+端子又はダイオードD3,D4のカソードの接続点の電圧波形であるが、コンデンサC2が接続されているとその端子間電圧になって殆んど変化しないから、コンデンサC2を接続しない状態におけるものである。
いずれも2次巻線N2又はN2aに誘起される2次交流電力を全波整流したものであるから、スイッチング周波数の2倍の周波数のパルスからなっている。
【0046】
3次回路におけるコンデンサC1に接続する前の3次整流回路6又は6aの正負の端子間電圧の波形も、その電圧は異なるが、図4の(B)に示した波形と同じである。
また、それぞれコンデンサを接続した時の、2次整流平滑回路5又は5aのコンデンサC2の充電電流、及び3次整流回路6又は6aのコンデンサC1の充電電流の各波形も、図4の(B)に示した波形と同じである。
【0047】
図5は、この発明の第2の実施形態であるスイッチング電源装置のそれぞれ半波整流型である2次整流平滑回路及び3次整流回路の構成の一例を示す回路図であり、図2及び図3と同様に図示の省略を行うと共に、図1乃至図3と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0048】
図5に示したトランス4bは、その2次巻線N2bと3次巻線N3bとが互いに逆方向に巻かれており、図示した例では、トランジスタQ1がオンになって1次巻線N11に下から上に電流が流れた時に、それぞれ2次巻線N2bの上端が正に、3次巻線N3bの上端が負になり、トランジスタQ2がオンになって1次巻線N12に上から下に電流が流れた時に、それぞれ2次巻線N2bと3次巻線N3bの極性が反転する。
【0049】
2次整流平滑回路5b及び3次整流回路6bは、2次巻線N2b,3次巻線N3bの下端にそれぞれ接続されたコモンラインが出力端子8又は3次整流回路6bの各負の端子に接続され、各巻線の上端にそれぞれ接続されたホットラインは、順に整流用のダイオードD7又はD9と高周波用のチョークコイルL1又はL2とが直列に介挿されて出力端子8又は3次整流回路6bの各正の端子に接続されている。
【0050】
また、コモンラインと、ダイオードD7又はD9とチョークコイルL1又はL2とに挾まれたホットラインとの間に、電流がコモンラインからホットラインに流れる向きにそれぞれ転流ダイオードD8又はD10が接続されている。
さらに、2次整流平滑回路5bは、そのチョークコイルL1以降のホットラインとコモンラインとの間に、平滑用のコンデンサC2が設けられている。
【0051】
図4の(A)に示したように、スイッチング制御回路3から駆動パルスDP1が出力されてトランジスタQ1がオンになると、2次巻線N2bに誘起される2次交流電力の電流が2次整流平滑回路5bのダイオードD7,チョークコイルL1を通ってコンデンサC2を充電すると共に、その電力の一部がチョークコイルL1を励起する(磁気エネルギとなって蓄積される)が、3次巻線N3bに誘起される3次交流電力は、ダイオードD9に阻止されて電流が流れない。
【0052】
トランジスタQ1がオフになると、チョークコイルL1に逆起電力が発生して蓄積された磁気エネルギが電流に再変換され、コンデンサC2,転流ダイオードD8を流れてコンデンサC2をさらに充電する。
【0053】
次に、スイッチング制御回路3から駆動パルスDP2が出力されてトランジスタQ2がオンになると、3次巻線N3bに誘起される3次交流電力の電流が3次整流回路6bのダイオードD9,チョークコイルL2を通ってコンデンサC1を充電すると共に、チョークコイルL2を励起するが、2次巻線N2bに誘起される2次交流電力は、ダイオードD7に阻止されて電流が流れない。
トランジスタQ2がオフになると、チョークコイルL2に蓄積された磁気エネルギが電流に再変換されてコンデンサC1をさらに充電する。
【0054】
図4の(C)は、同図の(A)に示した駆動パルスDP1,DP2に応じたトランス4bのコアの磁化によって、2次巻線N2bと2次整流平滑回路5bとからなる2次回路及び3次巻線N3bと3次整流回路6bとからなる3次回路の、それぞれコンデンサC2,C1を接続しない時の整流後の各電圧、及びコンデンサC2,C1を接続した時の各充電電流の一例を示す波形図であり、さらに詳しい説明は省略する。
【0055】
図5に示したトランス4b,2次整流平滑回路5b,3次整流回路6bを備えた第2の実施形態のスイッチング電源装置(全体の回路は図1と同じ)は、プッシュプル型のスイッチングのうち、第1の1次巻線回路11のスイッチングによって2次整流平滑回路5A〜5Cの各コンデンサC2を充電し、第2の1次巻線回路12のスイッチングによってコンデンサC1を充電する。
【0056】
この場合にも、駆動パルスDP1,DP2のパルス幅が負荷に変動しても、互いに同じ幅であるから、負荷に供給する電流の増減に応じてコンデンサC1の充電電流も増減し、コンデンサC1の端子間電圧Vcが大きく変動することはない。また、交流電源1から入力する交流電流の導通角が広くなることは、図1に示したスイッチング電源装置で説明した通りである。
【0057】
この第2の実施形態のプッシュプル型スイッチング電源装置を、図8に示したアクティブフィルタ42を備えた従来のプッシュプル型スイッチング電源装置(図6)と比較すると、第1の1次巻線回路11のスイッチングが、従来の並列に接続された1次巻線とスイッチング素子の直列回路のスイッチングに対応し、第2の1次巻線回路12のスイッチングが、従来のアクティブフィルタ42のスイッチングに対応すると考えることも出来る。
【0058】
いずれも、図7に示した低周波用のチョークコイルCH4からなるチョークユニット41を備えた従来のプッシュプル型スイッチング電源装置に比べて、低周波用のチョークコイルCH4に代えて高周波用のチョークコイルL2又はL4を用いているから、小型軽量でコストが安い点では共通している。
【0059】
しかしながら、アクティブフィルタ42を備えた従来のスイッチング電源装置が、スイッチング制御回路3と駆動パルス発生回路43の2個のパルス制御回路を必要とし、それぞれが独立に出力する駆動パルスの周波数及びその高調波成分が互いに複雑に干渉し合って広帯域のEMIノイズを発生するのに対して、市販されているプッシュプル用のICを使用出来る1個のスイッチング制御回路3で済むからコストが安く、駆動パルスDP1,DP2の周波数が同じでその位相も揃っているから、干渉による広帯域のEMIノイズを発生しないという優れた長所がある。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によるプッシュプル型スイッチング電源装置は、回路の構成が簡単でコスト上昇と大型化を防ぐと共に、入力交流電流の導通角を広くしてEMI(電磁妨害)ノイズの発生と入力交流電流のピーク値を抑え、力率を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態であるプッシュプル型スイッチング電源装置の基本的な構成の一例を示す回路図である。
【図2】図1に示したスイッチング電源装置の第1の実施形態である全波整流型の2次整流平滑回路及び3次整流回路の構成の一例を示す回路図である。
【図3】図2に示した第1の実施形態である全波整流型の2次整流平滑回路及び3次整流回路の構成の他の例を示す回路図である。
【図4】図1に示したスイッチング電源装置の各部の電圧,電流等の変化の一例を示す波形図である。
【図5】図1に示したスイッチング電源装置の第2の実施形態である半波整流型の2次整流平滑回路及び3次整流回路の構成の一例を示す回路図である。
【図6】従来のプッシュプル型スイッチング電源装置の構成の一例を示す回路図である。
【図7】図6に示したスイッチング電源装置の一部に介挿されるチョークユニットの構成の一例を示す回路図である。
【図8】図6に示したスイッチング電源装置の一部に介挿されるアクティブフィルタの構成の一例を示す回路図である。
【符号の説明】
1:交流電源
2:ダイオードブリッジ(全波整流回路)
3:スイッチング制御回路
4,4a,4b:トランス
5,5A,5B,5C,5a,5b:2次整流平滑回路
6,6a,6b:3次整流回路
7p:ホットライン 7n:コモンライン
8,8A,8B,8C:出力端子
11,12:1次巻線回路
C1,C2:コンデンサ D1:放電用ダイオード
D2:逆流阻止用ダイオード
N11,N12:1次巻線
N2,N2A〜N2C,N2a,N2b:2次巻線
N3,N3a,N3b:3次巻線
Q1,Q2:トランジスタ(スイッチング素子)

Claims (3)

  1. 交流電源から入力する交流電力を1次直流電力に変換する全波整流回路と、互いに逆方向に磁化する向きにそれぞれ電流を流す第1及び第2の1次巻線を有する高周波用のトランスと、その各1次巻線にそれぞれ第1及び第2のスイッチング素子を直列に接続してなる第1及び第2の1次巻線回路と、その各スイッチング素子をそれぞれ交互にスイッチングさせる駆動パルスを出力するスイッチング制御回路と、その駆動パルスに応じて前記第1及び第2の1次巻線回路が、前記1次直流電力を交互にスイッチングすることにより、前記トランスの2次巻線に誘起される2次交流電力を2次直流電力に変換して出力する2次整流平滑回路とを備えたプッシュプル型スイッチング電源装置において、
    大容量のコンデンサと該コンデンサの放電用ダイオードとの直列回路を、前記全波整流回路の出力端子間に前記各1次巻線回路と並列に接続し、
    前記トランスに3次巻線を設けると共に、その3次巻線に誘起される3次交流電力を整流して前記コンデンサを充電する3次整流回路を設け、
    前記放電用ダイオードと前記全波整流回路の出力端子との間に、前記コンデンサの放電電流の逆流を阻止する逆流阻止用ダイオードを接続し、
    前記3次整流回路の一端を前記逆流阻止用ダイオードが接続された全波整流回路の出力端子に、他端を前記コンデンサとその放電用ダイオードとの接続点に、それぞれ接続したことを特徴とするプッシュプル型スイッチング電源装置。
  2. 請求項1記載のプッシュプル型スイッチング電源装置において、
    前記2次整流平滑回路及び前記3次整流回路が、それぞれ全波整流型の整流平滑回路及び整流回路であることを特徴とするプッシュプル型スイッチング電源装置。
  3. 請求項1記載のプッシュプル型スイッチング電源装置において、
    前記2次整流平滑回路及び前記3次整流回路が、それぞれ半波整流型の整流平滑回路及び整流回路であって、
    前記第1及び第2のスイッチング素子のうちのいずれか一方がスイッチングした時に、前記2次整流平滑回路が前記2次巻線に誘起される2次交流電力を2次直流電力に変換し、他方がスイッチングした時に、前記3次整流回路が前記3次巻線に誘起される3次交流電力を整流して前記コンデンサを充電するようにしたことを特徴とするプッシュプル型スイッチング電源装置。
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