JP3560385B2 - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、気体放電を用いた自発光形式の平板ディスプレイであるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと記す)及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は従来のAC型PDPの一構成例を示したものであり、同図に示されるように、2枚のガラス基板1,2が互いに平行に且つ対向して配設されているとともに、両者はその間に設けられたバリヤーリブ3により一定の間隔に保持されている。前面板となるガラス基板1の背面側には互いに平行な複数のX電極4がパターン形成され、その上に誘電体層5が形成されており、その上にブラックマトリックス6がパターン形成され、その上に保護層7が形成されている。また、背面板となるガラス基板2の前面側にはY電極8がパターン形成され、その上に誘電体層9と保護層10が設けられており、この保護層10上にバリヤーリブ3が形成され、そのバリヤーリブ3の壁面に蛍光体11が設けられている。
【0003】
図1に示すものは対向放電型であって、前面板と背面板に形成されているX電極4及びY電極8の間に交流電圧を印加して電場を形成することにより、セル内で放電を発生させる構造である。この場合、交流をかけているために電場の向きは周波数に対応して変化する。そしてこの放電により生じる紫外線が蛍光体11を発光させ、前面板を透過する光を観察者が視認するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したタイプのAC型PDPでは、前面板を透過する光を観察者が視認するので、前面板の誘電体層5には良好な透明度が要求される。そこで、誘電体層5の透明度を良好にするために、透明度が良好な誘電体ペーストを用いると、この誘電体ペーストは焼成時に大きく収縮するため、焼成時の収縮によってX電極4が断線してしまうことがある。これを避けるためになるべく収縮率が小さい誘電体ペーストを用いるようにしているが、この誘電体ペーストでは誘電体層5の緻密性が悪くなるために、また誘電体層5表面の凹凸が大きくなるために光が散乱し、透明度の良好な誘電体層5を形成できないという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、前面板の誘電体層の透明度が良好であり、しかも当該誘電体層に隣接する電極に断線が生じないPDPを提供し、合わせてその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るPDPは、ガス放電空間を挟んで前面板と背面板とが対向配置され、前記前面板には誘電体層に覆われた電極が形成されているPDPにおいて、前記誘電体層を前記電極側の下層とその上の上層の2層で構成し、上層及び下層ともに誘電体ペーストで形成するようにし、かつ下層を焼成による収縮率が上層のそれよりも小さい誘電体ペーストを用いて形成したことを特徴としている。
【0007】
そして、上記PDPの製造方法は、前記前面板の前記電極上に焼成による収縮率が上層用の誘電体ペーストのそれよりも小さい下層用の誘電体ペーストを塗布して焼成した後、その上に上層用の誘電体ペーストを塗布して焼成することにより、前記下層と前記上層とからなる前記誘電体層を形成する工程を含むことを特徴とする。また、使用する誘電体ペーストによっては、前記前面板の前記電極上に焼成による収縮率が上層用の誘電体ペーストのそれよりも小さい下層用の誘電体ペーストを塗布し、その上に上層用の誘電体ペーストを塗布した後、これら2つの誘電体ペーストを同時に焼成することにより前記下層と前記上層とからなる前記誘電体層を形成するようにしてもよい。
【0008】
【作用】
上述の構成からなるPDPにおいては、焼成による収縮率が上層の誘電体ペーストのそれよりも小さい誘電体ペーストのみを用いる場合に比べて誘電体層表面の凹凸が小さくなるために、透明度の良好な誘電体層を得ることができる。また、上記の製造方法によれば、電極に接する誘電体ペーストに焼成時の収縮率が上層の誘電体ペーストのそれよりも小さい誘電体ペーストを使用するので、焼成時に電極の断線を招くことがない。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例とともに説明する。
【0010】
(実施例)
ガラス基板上にCr/Cu/Cr/ITOからなる積層構造の電極をパターン形成した。次いで、その上に市販の誘電体ペースト(日本電気硝子社製、PLS−3232)をスクリーン印刷により全面塗布して焼成した後、さらにこの上に市販の誘電体ペースト(日本電気硝子社製、PLS−3162S)をスクリーン印刷により全面塗布して焼成することにより電極上に2層構造の誘電体層を形成した。ここで、下層用の誘電体ペーストの焼成による収縮率は上層用の誘電体ペーストのそれよりも小さい。
【0011】
(比較例1)
ガラス基板上に実施例と同じ電極をパターン形成し、その上に実施例で使用した上層用の誘電体ペーストと同じ市販の誘電体ペースト(日本電気硝子社製、PLS−3162S)をスクリーン印刷により全面塗布して焼成することにより誘電体層を形成した。
【0012】
(比較例2)
ガラス基板上に実施例と同じ電極をパターン形成し、その上に実施例で使用した下層用の誘電体ペーストと同じ市販の誘電体ペースト(日本電気硝子社製、PLS−3232)をスクリーン印刷により全面塗布して焼成することにより誘電体層を形成した。
【0013】
実施例及び比較例1,2で得られた前面板の透過率を測定し、合わせて焼成による電極の断線の有無を調べた結果を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
表1から分かるように、実施例で得られた前面板の透過率は良好で、かつ可視光領域の波長による差が殆どなかった。また、電極の断線は発生しなかった。これに対し、比較例1で得られた前面板では、透過率は良好なものの、電極が断線してしまった。また、比較例2で得られた前面板では、電極の断線は発生しなかったものの、透過率に問題があった。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のPDPは、前面板の電極上に形成する誘電体層を電極側の下層とその上の上層の2層で構成し、上層及び下層ともに誘電体ペーストで形成するようにし、かつ下層を焼成による収縮率が上層のそれよりも小さい誘電体ペーストを用いて形成した構成にしたことにより、焼成による収縮率が上層の誘電体ペーストのそれよりも小さい誘電体ペーストのみを用いる場合に比べて前面板の誘電体層はその表面の凹凸が小さくなって透明度が良好になる。従って前面板の透過率が良好なパネルが得られる。
【0017】
また、本発明の製造方法によれば、前面板の電極上に誘電体層を形成するに際し、電極に接する下層用の誘電体ペーストに焼成による収縮率が上層用の誘電体ペーストのそれよりも小さい誘電体ペーストを使用したことにより、当該誘電体ペーストの焼成時に電極が断線することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】AC型プラズマディスプレイパネルの一構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2 ガラス基板
3 バリヤーリブ
4 X電極
5 誘電体層
6 ブラックマトリックス
7 保護層
8 Y電極
9 誘電体層
10 保護層
11 蛍光体
Claims (3)
- ガス放電空間を挟んで前面板と背面板とが対向配置され、前記前面板には誘電体層に覆われた電極が形成されているプラズマディスプレイパネルにおいて、前記誘電体層を前記電極側の下層とその上の上層の2層で構成し、上層及び下層ともに誘電体ペーストで形成するようにし、かつ下層を焼成による収縮率が上層のそれよりも小さい誘電体ペーストを用いて形成したことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
- 請求項1記載のプラズマディスプレイパネルを製造する方法であって、前記前面板の前記電極上に焼成による収縮率が上層用の誘電体ペーストのそれよりも小さい下層用の誘電体ペーストを塗布して焼成した後、その上に上層用の誘電体ペーストを塗布して焼成することにより、前記下層と前記上層とからなる前記誘電体層を形成する工程を含むことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 請求項1記載のプラズマディスプレイパネルを製造する方法であって、前記前面板の前記電極上に焼成による収縮率が上層用の誘電体ペーストのそれよりも小さい下層用の誘電体ペーストを塗布し、その上に上層用の誘電体ペーストを塗布した後、これら2つの誘電体ペーストを同時に焼成することにより前記下層と前記上層とからなる前記誘電体層を形成する工程を含むことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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JP9507495A Expired - Fee Related JP3560385B2 (ja) | 1995-04-20 | 1995-04-20 | プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 |
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