JP3559956B2 - 光モジュール - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は基板上に光ファイバと、その光ファイバと光結合する光素子とが実装されてなる光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5はこの種の光モジュールの従来構成の一例を示したものであり、この例では基板11に光ファイバ12と光素子13とレンズ14とが実装されている。光ファイバ12はその端部が基板11に形成されたV溝15に保持されており、このV溝15に続いて基板11に形成された凹部16にレンズ14が配置されている。
【0003】
光素子13はこの例ではレーザダイオードとされて基板11の表面に搭載されており、その端面から出射される出射光はレンズ14により集光されて光ファイバ12に入射されるものとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した例のように、光ファイバと光素子とを光結合する光モジュールにおいては、良好な光結合効率を得るべく、光ファイバと光素子との間に集光手段としてレンズを配置するといった構成が従来採用されている。
しかるに、レンズの基板への組み込みにおいては高い位置精度が要求され、また高い信頼性が要求されることから、組み立ては簡易ではなく、組み立て工程の複雑化を招くものとなっており、その点でコストのかかるものとなっていた。
【0005】
さらに、別部品のレンズを配置することから、その配置のための所要のスペースを確保する必要があり、この点で光モジュールの小型化が制約を受けるものとなっていた。
この発明の目的は上述した問題点に鑑み、組み立てを簡易に行うことができ、さらに小型化、低価格化を図ることができる光モジュールを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、基板上に光ファイバと、その光ファイバと光結合する光素子とが実装されてなる光モジュールは、基板表面の一端から形成されたV溝に光ファイバが保持され、その光ファイバの先端面と対向するV溝の内端傾斜面に回折レンズ構造が形成され、その回折レンズ構造の直上に位置して基板表面に光素子が搭載される。
【0007】
請求項2の発明では請求項1の発明において、基板がシリコン基板とされる。請求項3の発明では請求項2の発明において、光ファイバは赤外光を双方向伝送するものとされ、上記回折レンズ構造の直上に位置する光素子が発光素子とされて、その出射光が回折レンズ構造により反射・集光されて光ファイバに入射される構造とされ、シリコン基板の裏面に光学膜が形成され、光ファイバから出射した光が上記回折レンズ構造により屈折・集光されてシリコン基板中を伝搬し、上記光学膜により反射されてシリコン基板表面から出射する構造とされ、そのシリコン基板表面の出射位置に受光素子が搭載される。
【0008】
請求項4の発明では請求項3の発明において、上記光学膜が波長選択フィルタとされる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照して実施例により説明する。
図1は請求項1の発明の一実施例を示したものである。この例では基板21上に光ファイバ22が実装され、さらに光素子として発光素子23が実装されている。
【0010】
基板21の表面21aには、その一端からV溝24が図に示したように形成されており、このV溝24に光ファイバ22の端部が高精度にパッシブアライメントされて実装されている。なお、光ファイバ22はV溝24に接着固定されて保持されている。基板21には例えばシリコン基板が用いられる。
光ファイバ22の先端面と対向するV溝24の内端傾斜面24aには回折レンズ構造25が作り込まれており、発光素子23はこの回折レンズ構造25の直上に位置して基板表面21aに搭載されている。傾斜面24aが基板表面21aとなす角は54.7°とされる。
【0011】
発光素子23はこの例では面発光型のレーザダイオードとされ、その発光面を下にしてパッシブアライメントにより実装されている。
この例によれば、発光素子23から出射した光は回折レンズ構造25により反射され、かつ集光されて光ファイバ22に入射するものとなっており、つまり図5に示した従来の光モジュールのように別部品としてのレンズ14を用いることなく、この回折レンズ構造25によって良好な光結合効率が得られるものとなっている。図1B中、矢印は光の進行を示す。
【0012】
図2及び3はこの回折レンズ構造25の作製方法の詳細を工程順に示したものであり、図2は位相型の場合を示し、図3は振幅型の場合を示す。まず、位相型の作製方法について図2を参照して説明する。
基板(シリコン基板)21に異方性エッチングによりV溝24を作製する(A)。この基板21上にレジスト31を塗布し(B)、所要の回折レンズパターンが形成されたマスク32を使用してレジスト31を露光する(C)。レジスト31を現像し(D)、現像したレジスト31をマスクとして基板21をエッチングしてV溝24の内端傾斜面24aに回折レンズ構造25を形成する。形成後、レジスト31を除去する(E)。
【0013】
上記のような工程により、傾斜面24aに回折レンズ構造25を作り込むことができる。なお、回折レンズ構造25は図においては模式的に示しているが、傾斜面24aに例えば10〜20本程度の溝が同心円をなすように形成されて構成され、その溝幅は中央で数10ミクロン程度、外周側でサブミクロンとされる。
振幅型の場合は図3に示したように、V溝24が形成された基板(シリコン基板)21にメタル膜33を成膜し(B)、このメタル膜33上にレジスト31を塗布して(C)、マスク34によりレジスト31を露光する(D)。レジスト31を現像し(E)、現像したレジスト31をマスクとしてメタル膜33をエッチングして回折レンズ構造25を形成する。レジスト31を除去することにより、メタル膜33よりなる振幅型の回折レンズ構造25が完成する(F)。
【0014】
回折レンズ構造25は上述した位相型及び振幅型のいずれでも用いることができるが、図1に示した光モジュールにおいてはメタル膜33よりなる振幅型の方が光の反射上、好ましい。
なお、図1に示した光モジュールは送信用光モジュールをなすものであるが、発光素子23に替えて受光素子を搭載すれば受信用光モジュールを構成することができる。この際、受光素子としては例えば面受光型のフォトダイオードが用いられる。
【0015】
次に、請求項3の発明の実施例について図4を参照して説明する。図4において、図1と対応する部分には同一符号を付してある。
この図4に示した光モジュールは双方向伝送用光モジュールをなすものであって、例えば1.3/1.55μmWDM同時送受信光モジュール等に適用できるものであり、V溝24に保持された光ファイバ22は赤外光を双方向伝送するものとされる。
【0016】
この例では基板21はシリコン基板とされ、その裏面21bにはメタル膜等よりなる反射膜26が成膜形成されている。シリコン基板21の表面21aには発光素子23と受光素子27とが搭載される。これら発光素子23及び受光素子27はそれぞれ面発光型レーザダイオード及び面受光型フォトダイオードとされ、発光面及び受光面がそれぞれ下にされて実装されている。発光素子23の実装位置は図1と同様、回折レンズ構造25の直上とされる。なお、回折レンズ構造25はこの例では図2に示した位相型とされる。
【0017】
この図4に示した光モジュールでは、発光素子23から出射した光は回折レンズ構造25により反射・回折・集光されて光ファイバ22に入射する。
一方、光ファイバ22から出射した光は回折レンズ構造25により回折(光路変更)・集光されて図4B中、矢印で示したようにシリコン基板21中を伝搬する。この際、例えば波長1.55μmといった赤外域の通信波長帯の光はシリコン基板21においてほとんど吸収されず、シリコン基板21の裏面21bに形成された反射膜26により反射されてシリコン基板表面21aから出射する。受光素子27はこの出射位置に図に示したように実装されており、光ファイバ22により伝送されてきた光を受光する。
【0018】
つまり、この例によれば図1と同様、回折レンズ構造25がシリコン基板21に作り込まれているため、レンズ等の別部品を組み込むといった面倒な作業は不要であり、回折レンズ構造25によって発光素子23と光ファイバ22との良好な光結合効率が得られるものとなっている。
さらに、光ファイバ22により伝送されてきた光を光導波路等を用いることなく、直接シリコン基板21中に伝搬させるものとなっており、その伝搬光は回折レンズ構造25によって集光される構造となっているため、光導波路等を用いることなく、光ファイバ22と受光素子27との間においても良好な光結合効率を得ることができるものとなっている。
【0019】
なお、図4においてはシリコン基板裏面21bに光学膜として反射膜26を形成しているが、反射膜26に替えて波長選択フィルタを成膜形成し、所定の波長の光のみ、選択的に反射するようにしてもよい。
上述したように、例えば通信波長帯1.3μmや1.55μmではほとんど吸収されることなく、シリコン基板21を透過するため、光ファイバ22から入射された光はシリコン基板21中を低損失で伝搬して受光素子27に至るが、シリコン基板21中から空気中への入射においては入射角が16.4°以上で全反射が生じるため、臨界角よりも小さくしたり、例えば屈折率整合剤をそれらの間に入れたりするのが望ましい。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば基板に作り込んだ回折レンズ構造により、光ファイバと光素子との良好な光結合効率を得ることができるため、集光手段として例えばレンズ等を基板に組み込むといった面倒な組み立て作業は不要となり、よってその分組み立てを簡易に行うことができ、かつ部品点数を削減できるため、光モジュールの低価格化を図ることができる。また、組み込みのためのスペースが不要となる分、小型化を図ることができる。
【0021】
さらに、請求項3の発明によれば、発光素子と受光素子とが実装されてなる双方向伝送用光モジュール(同時送受信光モジュール)において、受信光を直接シリコン基板中に伝搬させ、その伝搬光は回折レンズ構造によって集光され、かつシリコン基板に成膜した光学膜によって反射されて受光素子に入射する構造としたことにより、例えば光導波路等の形成を不要とすることができ、よってこの点でも構成の簡略化を図ることができると共に低価格化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施例を示す図、Aは平面図、Bは正面図、Cは側面図。
【図2】回折レンズ構造(位相型)の作製手順を説明するための模式図。
【図3】回折レンズ構造(振幅型)の作製手順を説明するための模式図。
【図4】請求項3の発明の実施例を示す図、Aは平面図、Bは正面図、Cは側面図。
【図5】光モジュールの従来構成例を示す斜視図。
【発明の属する技術分野】
この発明は基板上に光ファイバと、その光ファイバと光結合する光素子とが実装されてなる光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5はこの種の光モジュールの従来構成の一例を示したものであり、この例では基板11に光ファイバ12と光素子13とレンズ14とが実装されている。光ファイバ12はその端部が基板11に形成されたV溝15に保持されており、このV溝15に続いて基板11に形成された凹部16にレンズ14が配置されている。
【0003】
光素子13はこの例ではレーザダイオードとされて基板11の表面に搭載されており、その端面から出射される出射光はレンズ14により集光されて光ファイバ12に入射されるものとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した例のように、光ファイバと光素子とを光結合する光モジュールにおいては、良好な光結合効率を得るべく、光ファイバと光素子との間に集光手段としてレンズを配置するといった構成が従来採用されている。
しかるに、レンズの基板への組み込みにおいては高い位置精度が要求され、また高い信頼性が要求されることから、組み立ては簡易ではなく、組み立て工程の複雑化を招くものとなっており、その点でコストのかかるものとなっていた。
【0005】
さらに、別部品のレンズを配置することから、その配置のための所要のスペースを確保する必要があり、この点で光モジュールの小型化が制約を受けるものとなっていた。
この発明の目的は上述した問題点に鑑み、組み立てを簡易に行うことができ、さらに小型化、低価格化を図ることができる光モジュールを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、基板上に光ファイバと、その光ファイバと光結合する光素子とが実装されてなる光モジュールは、基板表面の一端から形成されたV溝に光ファイバが保持され、その光ファイバの先端面と対向するV溝の内端傾斜面に回折レンズ構造が形成され、その回折レンズ構造の直上に位置して基板表面に光素子が搭載される。
【0007】
請求項2の発明では請求項1の発明において、基板がシリコン基板とされる。請求項3の発明では請求項2の発明において、光ファイバは赤外光を双方向伝送するものとされ、上記回折レンズ構造の直上に位置する光素子が発光素子とされて、その出射光が回折レンズ構造により反射・集光されて光ファイバに入射される構造とされ、シリコン基板の裏面に光学膜が形成され、光ファイバから出射した光が上記回折レンズ構造により屈折・集光されてシリコン基板中を伝搬し、上記光学膜により反射されてシリコン基板表面から出射する構造とされ、そのシリコン基板表面の出射位置に受光素子が搭載される。
【0008】
請求項4の発明では請求項3の発明において、上記光学膜が波長選択フィルタとされる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照して実施例により説明する。
図1は請求項1の発明の一実施例を示したものである。この例では基板21上に光ファイバ22が実装され、さらに光素子として発光素子23が実装されている。
【0010】
基板21の表面21aには、その一端からV溝24が図に示したように形成されており、このV溝24に光ファイバ22の端部が高精度にパッシブアライメントされて実装されている。なお、光ファイバ22はV溝24に接着固定されて保持されている。基板21には例えばシリコン基板が用いられる。
光ファイバ22の先端面と対向するV溝24の内端傾斜面24aには回折レンズ構造25が作り込まれており、発光素子23はこの回折レンズ構造25の直上に位置して基板表面21aに搭載されている。傾斜面24aが基板表面21aとなす角は54.7°とされる。
【0011】
発光素子23はこの例では面発光型のレーザダイオードとされ、その発光面を下にしてパッシブアライメントにより実装されている。
この例によれば、発光素子23から出射した光は回折レンズ構造25により反射され、かつ集光されて光ファイバ22に入射するものとなっており、つまり図5に示した従来の光モジュールのように別部品としてのレンズ14を用いることなく、この回折レンズ構造25によって良好な光結合効率が得られるものとなっている。図1B中、矢印は光の進行を示す。
【0012】
図2及び3はこの回折レンズ構造25の作製方法の詳細を工程順に示したものであり、図2は位相型の場合を示し、図3は振幅型の場合を示す。まず、位相型の作製方法について図2を参照して説明する。
基板(シリコン基板)21に異方性エッチングによりV溝24を作製する(A)。この基板21上にレジスト31を塗布し(B)、所要の回折レンズパターンが形成されたマスク32を使用してレジスト31を露光する(C)。レジスト31を現像し(D)、現像したレジスト31をマスクとして基板21をエッチングしてV溝24の内端傾斜面24aに回折レンズ構造25を形成する。形成後、レジスト31を除去する(E)。
【0013】
上記のような工程により、傾斜面24aに回折レンズ構造25を作り込むことができる。なお、回折レンズ構造25は図においては模式的に示しているが、傾斜面24aに例えば10〜20本程度の溝が同心円をなすように形成されて構成され、その溝幅は中央で数10ミクロン程度、外周側でサブミクロンとされる。
振幅型の場合は図3に示したように、V溝24が形成された基板(シリコン基板)21にメタル膜33を成膜し(B)、このメタル膜33上にレジスト31を塗布して(C)、マスク34によりレジスト31を露光する(D)。レジスト31を現像し(E)、現像したレジスト31をマスクとしてメタル膜33をエッチングして回折レンズ構造25を形成する。レジスト31を除去することにより、メタル膜33よりなる振幅型の回折レンズ構造25が完成する(F)。
【0014】
回折レンズ構造25は上述した位相型及び振幅型のいずれでも用いることができるが、図1に示した光モジュールにおいてはメタル膜33よりなる振幅型の方が光の反射上、好ましい。
なお、図1に示した光モジュールは送信用光モジュールをなすものであるが、発光素子23に替えて受光素子を搭載すれば受信用光モジュールを構成することができる。この際、受光素子としては例えば面受光型のフォトダイオードが用いられる。
【0015】
次に、請求項3の発明の実施例について図4を参照して説明する。図4において、図1と対応する部分には同一符号を付してある。
この図4に示した光モジュールは双方向伝送用光モジュールをなすものであって、例えば1.3/1.55μmWDM同時送受信光モジュール等に適用できるものであり、V溝24に保持された光ファイバ22は赤外光を双方向伝送するものとされる。
【0016】
この例では基板21はシリコン基板とされ、その裏面21bにはメタル膜等よりなる反射膜26が成膜形成されている。シリコン基板21の表面21aには発光素子23と受光素子27とが搭載される。これら発光素子23及び受光素子27はそれぞれ面発光型レーザダイオード及び面受光型フォトダイオードとされ、発光面及び受光面がそれぞれ下にされて実装されている。発光素子23の実装位置は図1と同様、回折レンズ構造25の直上とされる。なお、回折レンズ構造25はこの例では図2に示した位相型とされる。
【0017】
この図4に示した光モジュールでは、発光素子23から出射した光は回折レンズ構造25により反射・回折・集光されて光ファイバ22に入射する。
一方、光ファイバ22から出射した光は回折レンズ構造25により回折(光路変更)・集光されて図4B中、矢印で示したようにシリコン基板21中を伝搬する。この際、例えば波長1.55μmといった赤外域の通信波長帯の光はシリコン基板21においてほとんど吸収されず、シリコン基板21の裏面21bに形成された反射膜26により反射されてシリコン基板表面21aから出射する。受光素子27はこの出射位置に図に示したように実装されており、光ファイバ22により伝送されてきた光を受光する。
【0018】
つまり、この例によれば図1と同様、回折レンズ構造25がシリコン基板21に作り込まれているため、レンズ等の別部品を組み込むといった面倒な作業は不要であり、回折レンズ構造25によって発光素子23と光ファイバ22との良好な光結合効率が得られるものとなっている。
さらに、光ファイバ22により伝送されてきた光を光導波路等を用いることなく、直接シリコン基板21中に伝搬させるものとなっており、その伝搬光は回折レンズ構造25によって集光される構造となっているため、光導波路等を用いることなく、光ファイバ22と受光素子27との間においても良好な光結合効率を得ることができるものとなっている。
【0019】
なお、図4においてはシリコン基板裏面21bに光学膜として反射膜26を形成しているが、反射膜26に替えて波長選択フィルタを成膜形成し、所定の波長の光のみ、選択的に反射するようにしてもよい。
上述したように、例えば通信波長帯1.3μmや1.55μmではほとんど吸収されることなく、シリコン基板21を透過するため、光ファイバ22から入射された光はシリコン基板21中を低損失で伝搬して受光素子27に至るが、シリコン基板21中から空気中への入射においては入射角が16.4°以上で全反射が生じるため、臨界角よりも小さくしたり、例えば屈折率整合剤をそれらの間に入れたりするのが望ましい。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば基板に作り込んだ回折レンズ構造により、光ファイバと光素子との良好な光結合効率を得ることができるため、集光手段として例えばレンズ等を基板に組み込むといった面倒な組み立て作業は不要となり、よってその分組み立てを簡易に行うことができ、かつ部品点数を削減できるため、光モジュールの低価格化を図ることができる。また、組み込みのためのスペースが不要となる分、小型化を図ることができる。
【0021】
さらに、請求項3の発明によれば、発光素子と受光素子とが実装されてなる双方向伝送用光モジュール(同時送受信光モジュール)において、受信光を直接シリコン基板中に伝搬させ、その伝搬光は回折レンズ構造によって集光され、かつシリコン基板に成膜した光学膜によって反射されて受光素子に入射する構造としたことにより、例えば光導波路等の形成を不要とすることができ、よってこの点でも構成の簡略化を図ることができると共に低価格化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施例を示す図、Aは平面図、Bは正面図、Cは側面図。
【図2】回折レンズ構造(位相型)の作製手順を説明するための模式図。
【図3】回折レンズ構造(振幅型)の作製手順を説明するための模式図。
【図4】請求項3の発明の実施例を示す図、Aは平面図、Bは正面図、Cは側面図。
【図5】光モジュールの従来構成例を示す斜視図。
Claims (4)
- 基板上に光ファイバと、その光ファイバと光結合する光素子とが実装されてなる光モジュールであって、
基板表面の一端から形成されたV溝に光ファイバが保持され、
その光ファイバの先端面と対向する上記V溝の内端傾斜面に回折レンズ構造が形成され、
その回折レンズ構造の直上に位置して上記基板表面に光素子が搭載されていることを特徴とする光モジュール。 - 請求項1記載の光モジュールにおいて、
上記基板がシリコン基板とされていることを特徴とする光モジュール。 - 請求項2記載の光モジュールにおいて、
上記光ファイバは赤外光を双方向伝送するものとされ、
上記回折レンズ構造の直上に位置する光素子が発光素子とされて、その出射光が上記回折レンズ構造により反射・集光されて上記光ファイバに入射される構造とされ、
上記シリコン基板の裏面に光学膜が形成され、
上記光ファイバから出射した光が上記回折レンズ構造により屈折・集光されて上記シリコン基板中を伝搬し、上記光学膜により反射されて上記シリコン基板表面から出射する構造とされ、
そのシリコン基板表面の出射位置に受光素子が搭載されていることを特徴とする光モジュール。 - 請求項3記載の光モジュールにおいて、
上記光学膜が波長選択フィルタとされていることを特徴とする光モジュール。
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JP22002299A JP3559956B2 (ja) | 1999-08-03 | 1999-08-03 | 光モジュール |
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JP2001042175A JP2001042175A (ja) | 2001-02-16 |
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