JP3559952B2 - X線受像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線発生部と、X線を光に変換する蛍光変換部と、蛍光変換部から発生する光を画像信号に変換する光電変換部を備えたX線受像装置に係り、特に工場などで用いられて、X線による高精度検査を行うための装置に適用されるX線受像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のX線受像装置の基本的な構成を示すブロック図を図29に示す。図29において、1はX線発生部、2は検査対象物、29は蛍光変換部、6は光電変換部であって、蛍光変換部29において、X線発生部1から発生して検査対象物2を透過したX線を光に変えて、その光に基づいて光電変換部6で画像化するものである。
【0003】
X線受像装置の感度を上げるために、蛍光変換部29と光電変換部6の増幅器を入れる場合が多く、また高感度かつ高分解能を実現するため、蛍光変換部29の蛍光材料がファイバー構造になっているものが多く使用されている。
【0004】
図30(a),(b)は前記蛍光変換部に用いられるファイバー状の構造を有する蛍光体の説明図であって、図30(a)はヨウ化セシウム(CSI:Tl)を主成分とする蛍光体の断面図である。図30(b)はファイバー状蛍光体の中を蛍光が進む様子を模式化して示した図である。
【0005】
蛍光変換部29においては、X線は蛍光体に当たると光を発生する。感度を上げるためには蛍光体が厚い方が有利であるが、蛍光体内部での光拡散のため画像がぼけてしまい、高分解能化には不利となる。そこで図30のようなファイバー構造であると、蛍光がファイバーの外に出難いため、光拡散が少ない形で蛍光体を厚くすることができる。
【0006】
さらなる高分解能を実現するために、蛍光変換部と光電変換部の位置合わせを行う方法が考えられる。図31は蛍光変換部と光電変換部の位置合わせを行ったX線受像装置の構成を示すブロック図である。図31において、3は画素分離型蛍光変換部であって、画素分離型蛍光変換部3の光出力面は、蛍光変換部画素4の単位毎に区切られている。7は光電変換部における画素であって、図31に示すように、画素分離型蛍光変換部3の蛍光変換部画素4と光電変換部6の光電変換部画素7は1対1に対応させることによって、蛍光変換部画素4にファイバー蛍光体を用いれば、そのファイバー蛍光体の大きさレベルの画面分解能が実現できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、蛍光変換部の分解能であるが、図30(a)のようなファイバー結晶の細かさ、あるいは大きさのばらつきを規制するにも限界がある。図30(a),(b)に示す構造の蛍光変換部において、現状実用となっている分解能は25μm程度である。従来、25μm以下の分解能を必要とする場合は、マイクロフォーカスX線管を使い、画像を拡大して検査を行っている。
【0008】
図32(a),(b)はX線による画像拡大撮像の概念とX線管の焦点サイズにより発生する像のぼけを説明するための図である。同図に示すように、X線はX線管焦点より放射状に出射される。X線は直進性が非常に強いため、図示した検査対象物から蛍光変換部までの距離L2を、X線管焦点から検査対象物までの距離L1よりも大きくすると、蛍光変換部上の画像は検査対象物より大きなサイズとなって拡大画像となる。
【0009】
このとき、問題となるのがX線管の焦点サイズによる像のぼけである。図32(a)は焦点サイズf1の大きなX線管による撮影状態を示し、図32(b)は焦点サイズf2の小さなX線管による撮影状態を示す。検査対象物の同一点を通るX線は、焦点サイズ分のすべての点からX線が加算されるため、蛍光変換部上では図32(a)ではΔu1、図32(b)ではΔu2の範囲に存在することになり、そのサイズ分画像がぼける。したがって、画像を拡大する場合は、図32(b)のような焦点サイズの小さいマイクロフォーカスX線管を使用し、ぼけが大きくならないようにする。現状では、マイクロフォーカスX線管の焦点サイズは約1μmが実用となっており、そのレベルの分解能での検査が可能である。
【0010】
また前記距離L2を限りなくゼロに近づければ、画像ぼけΔu1,Δu2もほぼゼロとなり、焦点サイズをあまり気にすることなく精密検査が可能である。しかしながら、この状態は検査対象物の大きさと、蛍光変換部上の画像の大きさがほぼ同じであり、蛍光変換部の分解能イコール画像分解能となる。
【0011】
以上説明したように、10μm以下の画面分解能を必要とする精密検査においては、マイクロフォーカスX線管を使用する必要がある。しかし、マイクロフォーカスX線管は500万円〜2000万円と非常に高価であり、工場などの検査として手軽に使う価格レベルではない。したがって、X線受像装置を高分解能化して、50万円〜200万円レベルのX線管が精密検査において使用することができれば、精密X線検査機の飛躍的なコストダウンにつながり、精密電子部品の接合検査分野などへの普及が促進されると考えられる。
【0012】
また図31に示すX線受像装置の構成は、画素分離型蛍光変換部3と光電変換部6の位置合わせを高精度に行う必要があるため、製造コストが高くなる。特に精度が悪いと画像にむら等が発生するため注意が必要である。
【0013】
そこで、本発明の主たる目的は、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、短時間で受像が可能なX線受像装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係るX線受像装置は、X線発生手段と、X線を光に変換する蛍光変換手段と、蛍光変換手段を移動させる手段と、蛍光変換手段から発生する光を画像信号に変換する光電変換手段とを備えたX線受像装置であって、前記蛍光変換手段の光出力面を単位面毎に区切り、蛍光変換手段を移動させる手段により、前記光電変換手段の応答時間内に、前記光出力面における単位面の大きさの2分の1以上の距離を移動させるように構成したことを特徴とするものであり、この構成によって、装置の分解能を前記移動の範囲内において、例えば静止状態の約2倍まで向上させることが可能になり、高画質の画像を得ることができる。また、このような移動を行わない構成に比べて短時間で受像を行うことが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、X線発生手段と、X線を光に変換する蛍光変換手段と、蛍光変換手段を移動させる手段と、蛍光変換手段から発生する光を画像信号に変換する光電変換手段とを備えたX線受像装置であって、前記蛍光変換手段の光出力面を単位面毎に区切り、蛍光変換手段を移動させる手段により、前記光電変換手段の応答時間内に、前記光出力面における単位面の大きさの2分の1以上の距離を移動させるように構成したことを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質のX線受像装置を提供することができ、特に粒状性が除去された高画質の画像を得ることができる。また、従来のように画素分離型蛍光変換部と光電変換部とを位置合わせする必要がなく、画素分離型蛍光変換部を用いてその製造精度が悪い場合でも、画質を改善することができるため、製造精度を下げることによって製造コストを抑えることができる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、蛍光変換手段を、光ファイバー状の蛍光材料を束ねて構成したことを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、短時間で受像が可能なX線受像装置を提供することができ、特に、ファイバー厚みを厚くすることにより、光出力面の分解能を低下させずに高い発光輝度を得ることができる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、蛍光変換手段を、光を反射する基板上に光ファイバー状の蛍光材料を設けた構成にしたことを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、短時間で受像が可能なX線受像装置を提供することができ、特に、光反射する基板が存在することにより、蛍光を有効利用することができるとともに、蛍光体を光ファイバー上に加工する方法が幅広く利用選択することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、基板の材料にSi材を用いたことを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質かつ、短時間で受像が可能であるとともに、高精度に蛍光変換手段を作成することのできるX線受像装置を提供することができ、特に、Si基板は、光を反射するとともに、基板平面度の優れたものが簡単に入手することができ、また基板平面度が優れているため、基板上に蛍光体を形成するとき、場所毎の加工ばらつきが少なく、蛍光変換手段の高精度化が可能になる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、基板として、エッチングによりパターニングしたものを用いたことを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質かつ、短時間で受像が可能であるとともに、特に光出力面方向において精度の高い蛍光変換手段を作成することのできるX線受像装置を提供することができ、特に、Si基板は、基板平面度の優れたものが簡単に入手することができる上、さらにそれをエッチングすることにより、精密なパターニングが可能になるため、蛍光変換手段のさらなる高精度化が可能になる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、蛍光材料がNaIもしくはCsIであることを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質かつ、短時間で受像が可能であるとともに、蒸着により蛍光変換手段を作成することのできるX線受像装置を提供することができ、特に、NaI,CsIのアルカリハライド結晶は構造が簡単であり、高いレートで蒸着した場合でも蛍光材料として十分機能する。また蒸着時に蒸着レートあるいは基板温度を制御することにより、光反射基板上に厚膜の光ファイバー状結晶を生成することができる。
【0021】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、蛍光材料にTlもしくはNaをドープしたことを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質かつ、短時間で受像が可能であり、蒸着により蛍光変換手段を作成することができるとともに、さらなる受像時間短縮を簡単に可能とするX線受像装置を提供することができ、特に、CsIの場合にはTlもしくはNaをドープし、NaIの場合にはTlをドープすることにより、蛍光量を飛躍的に増大させることができる。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、蛍光変換手段の蛍光材料が微粒子蛍光体を含むものであることを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、比較的入手が簡単な材料を基材として蛍光変換手段を製作可能なX線受像装置を提供することができる。
【0023】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、蛍光材料がGdSであることを特徴とし、この構成によって、X線にも高い感度を示すGdSを使用することにより、高品質の受像が可能になる。
【0024】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、蛍光材料にTbをドープしたことを特徴とし、この構成によって、GdSを使用することにより、高品質の受像が可能になり、さらにTbをドープすることによって発光量を高めることができる。
【0025】
請求項11に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、蛍光材料がPrもしくはCeをドープしたことを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、比較的入手が簡単な材料を基材として蛍光変換手段を製作可能であるとともに、蛍光物質の残光量が少ないため、蛍光変換手段を高速に移動しても検出を可能とするX線受像装置を提供することができ、したがって、蛍光変換手段の移動制御も簡単になる。
【0026】
請求項12に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、蛍光変換手段の移動方向における駆動手段が、モータの出力軸であることを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、比較的入手が簡単な材料を基材として蛍光変換手段を製作可能であるとともに、簡単な構造で蛍光変換手段の移動を可能とするX線受像装置を提供することができる。
【0027】
請求項13に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、蛍光変換手段の移動方向における駆動手段が、偏心した構造の2本の回転軸と、両回転軸を同期して回転させるための動力伝達機構を有し、回転軸のうち1本をモータに接続し、かつ2本の回転軸において偏心方向を合わせるように構成されていることを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であり、簡単な手段で蛍光変換手段の各画素を均一に移動可能とするX線受像装置を提供することができる。
【0028】
請求項14に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、蛍光変換手段の移動手段における駆動手段が、バイモルフ圧電素子であることを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、非常にコンパクトな蛍光変換手段の移動機構の実現を可能とするX線受像装置を提供することができる。
【0029】
請求項15に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、蛍光変換手段における光出力面と垂直方向との振動を抑制する振動抑制手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、蛍光変換手段の撮像を容易とするX線受像装置を提供することができ、特に、レンズ系を使用して撮像する場合、振動がなくなる分、焦点深度が浅くても良好な撮像が容易になる。
【0030】
請求項16に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、光電変換手段として光電子倍増管を用いたことを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、蛍光変換手段の光出力が微弱であっても受像が可能なX線受像装置を提供することができる。
【0031】
請求項17に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、光電変換手段としてCCDを用いたことを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であり、蛍光変換手段の光出力を簡単かつ信頼性高く画像化することが可能であるとともに、蛍光変換手段の光出力から簡単かつ信頼性高く画像化することが可能なX線受像装置を提供することができる。
【0032】
請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の発明において、光電変換手段を冷却して用いることを特徴とし、この構成によって、光電変換手段における熱雑音を低下させることができるため、蛍光変換手段の光出力が微弱であっても受像が可能なX線受像装置を提供することができる。
【0033】
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の発明において、光電変換手段をベルチェ素子により冷却することを特徴とし、この構成によって、光電変換手段を冷却するために小型な冷却機構を可能とし、また冷却温度制御が容易なX線受像装置を提供することができる。
【0034】
請求項20に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、蛍光変換手段と光電変換手段との間に光路変更手段を設けたことを特徴とし、この構成によって、製造が容易であり、X線が光電変換手段に直接照射することのない光路にすることができるため、高分解能かつ高画質であるとともに、従来のようなX線被爆防止用の保護材が不要になり、X線被爆対策が容易でかつ長寿命のX線受像装置を提供することができる。
【0035】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0036】
図1は本発明の第1実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、1はX線発生部、2は検査対象物、3は画素分離型蛍光変換部であって、画素分離型蛍光変換部3の光出力面は複数設置された蛍光変換部画素4の単位毎に区切られている。また、5は蛍光変換部移動部、6は光電変換部、7は光電変換部画素であって、光電変換部画素7は蛍光変換部画素4に対向して設置されており、この単位の分解能にて画像信号を得ることができる。
【0037】
図1に示すX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3にて光に変換される。変換された光を光電変換部6にて画像信号として取り出す。ここで、画素分離型蛍光変換部3は蛍光変換部移動部5に接続されており、光電変換部6において画像信号を取り出す際に、蛍光変換部移動部5によって画素分離型蛍光変換部3を移動させている。
【0038】
画素分離型蛍光変換部3が静止している場合は、画素分離型蛍光変換部3の光出力面の画像分解能は、蛍光変換部画素4の大きさで決定される。通常、画素分離型蛍光変換部3の画像分解能は、蛍光変換部画素4の大きさの約3〜5倍程度である。また、画素分離型蛍光変換部3の光出力は、蛍光変換部画素4の大きさ単位の画像となり、画像は粒状化しており、高画質とはいえない。
【0039】
図2は前記蛍光変換部画素の画像粒状化の様子を示す説明図である。図2(a)は原画であり、図2(b)は粒状化された画像である。図では視覚的に分かりやすいように、ファイバーは円形とし、束ね方は六方積みとしている。さらに、ファイバーの隙間は光が通らないものとする。本実施形態では、画素分離型蛍光変換部3を移動させることにより、高分解能を実現するとともに、画像粒状化を低減して高画質な画像を得ることができる。以下、その理由について説明する。
【0040】
ここでは光学的な周波数特性を用いて画面分解能を評価することにする。すなわち説明を簡単にするために、画素分離型蛍光変換部3は正方格子の(四方積み)ファイバー構造であるとする。まず図2に示す画像粒状化を呈する画素分離型蛍光変換部3において、静止している場合と、移動している場合のOTF(Optical Transfer Function)を計算し、さらに遮断周波数を求める。OTFは光学系の周波数特性を示す関数である。遮断周波数はOTFがゼロとなる周波数であり、これ以上高い周波数領域では画像が分解できないことを示す値である。光学的な周波数は現実の画像上の寸法に反比例している。ゆえに遮断周波数が高いほど、画面分解能は高くなることになる。
【0041】
図3にOTFの例を示す。実際に静止している場合の遮断周波数ωmax(static)と、移動している場合の遮断周波数ωmax(dynamic)を計算すると、(数1)に示すようになる。
【0042】
【数1】
ωmax(dynamic)/ωmax(static)=2.22
したがって、画素分離型蛍光変換部3を移動させることにより、計算上の分解能は静止時の約2倍となり、画像の粒状性も軽減される(なお、(数1)などの詳細については、「光学ファイバー」 著者 長尾和美 昭和49年4月10日 共立出版社発行 42頁〜51頁参照)。また、画素分離型蛍光変換部3を蛍光変換部移動部5にて移動させる速度および距離は、光電変換部6の応答時間内に、蛍光変換部画素4の大きさの1/2以上である必要がある。
【0043】
以上説明したように、第1実施形態では、画素分離型蛍光変換部3を移動させることにより、画素分離型蛍光変換部3の分解能を静止状態の約2倍にすることができるとともに、粒状性が除去された高画質の画像を得ることができ、また、画素分離型蛍光変換部3と光電変換部6を位置合わせする必要がなく、画素分離型蛍光変換部3の製造精度が粗く特性が悪い場合でも画質を改善できるため、製造精度を下げることができる。したがって、製造コストも抑えることができる。
【0044】
図4は本発明の第2実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図4において図1を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明は省略する。図中の8は第1実施形態における蛍光変換部画素4に対応するファイバー状蛍光体である。
【0045】
第2実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は光ファイバー状蛍光体8にて光に変換される。変換された光を光電変換部6にて画像信号として取り出す。光ファイバー状蛍光体8は蛍光変換部移動部5に接続されており、光電変換部6において画像信号を取り出す際には、光ファイバー状蛍光体8を移動させている。
【0046】
図5は光ファイバー状蛍光体の構造を示す模式図であり、図5(a)は光ファイバー状蛍光体における光出力面を示す図であり、図5(b)は光ファイバー状蛍光体の断面状態を示す図である。図5(a)に示すように、光ファイバー状蛍光体8は光出力面において、画素構造に分離されている。また、図5(b)に示すように、蛍光材料から発生した蛍光は、主にファイバー状となった蛍光体の中を反射しながら進み、ファイバー状の外には出難くなっている。したがって、ファイバーの厚みを厚くすることにより、光出力面の分解能を低下させずに高い発光輝度を得ることができる。
【0047】
以上説明したように、第2実施形態では、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、画素分離型蛍光変換部3がファイバー状構造となっているため、光出力面の分解能を低下させず高い発光輝度を得ることができる。したがって短時間コントラストよくX線蛍光画像の受像が可能となる。
【0048】
図6は本発明の第3実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図6において図1,図4を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明は省略する。図中の9は光ファイバー状蛍光体8におけるX線入射側に設けられた光反射基板である。
【0049】
第3実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、光反射基板9に設けられた光ファイバー状蛍光体8にて光に変換される。変換された光を光電変換部6にて画像信号として取り出す。光反射基板9は蛍光変換部移動部5に連結されており、光電変換部6において画像信号を取り出す際には光反射基板9を移動させるようにしている。
【0050】
図7は光反射基板9上の光ファイバー状蛍光体8における蛍光の反射状態を示す図である。光ファイバー状蛍光体8における微小部分にX線が当たった場合、360度方向に蛍光を発すると考えてよい。この場合、図7のように光反射基板9が存在すると、蛍光出力面と反対方向の光も反射されて利用することができるため、簡単な構造により高い発光輝度を得ることができる。
【0051】
さらに、光反射基板9が存在することにより、蛍光体を光ファイバー状に加工する方法が幅広く選択することができる。
【0052】
以上説明したように、第3実施形態では、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、画素分離型蛍光変換部3がファイバー状構造となっており、さらに光出力面と反対方向に放射される蛍光を利用することができるため、光出力面の分解能を低下させず高い発光輝度を得ることができる。したがって、短時間でコントラストよくX線蛍光画像を受像することが可能となる。さらに、光反射基板が存在することにより、蛍光体を光ファイバー状に加工する方法が幅広く選択することができる。
【0053】
図8は本発明の第4実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図8において図1,図4,図6を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の10は光ファイバー状蛍光体8におけるX線入射側に設けられたSi基板である。
【0054】
第4実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、Si基板10に設けられた光ファイバー状蛍光体8にて光に変換される。変換された光を光電変換部6にて画像信号として取り出す。Si基板10は蛍光変換部移動部5に連結されており、光電変換部6で画像を取り出す際にはSi基板10を移動させている。
【0055】
第4実施形態では光ファイバー状蛍光体8の基板にSi基板10を用いているため、光を反射するとともに、基板平面度の優れたものが簡単に入手できる。このように基板平面度が優れているため、基板上に蛍光体を形成するとき、場所毎の加工のばらつきが少なく画素分離型蛍光変換部3の高精度化が可能である。
【0056】
以上説明したように、第4実施形態では、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、画素分離型蛍光変換部3がファイバー状構造となっており、さらに光出力面と反対方向に放射される蛍光を利用できるため、光出力面の分解能を低下させずに高い発光輝度を得ることができる。したがって、短時間でコントラストよくX線蛍光画像の受像が可能となる。さらにSi基板10が存在することにより、蛍光体を光ファイバー状に加工する方法が幅広く選択することができ、高精度に画素分離型蛍光変換部3を作成することのできるX線受像装置を提供できる。
【0057】
図9は本発明の第5実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図9において、図1,図4,図6,図8を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の11は光ファイバー状蛍光体8におけるX線入射側に設けられたエッチングSi基板である。
【0058】
第5実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、エッチングSi基板11に設けられた光ファイバー状蛍光体8にて光に変換される。変換された光を光電変換部6にて画像信号として取り出す。エッチングSi基板11は蛍光変換部移動部5に連結されており、光電変換部6において画像を取り出す際には、エッチングSi基板11を移動させている。
【0059】
第5実施形態では、Si基板をエッチングしたエッチングSi基板11を光ファイバー状蛍光体8の基板として用いている。Si基板は、光を反射するとともに、基板平面度の優れたものが簡単に入手できる。さらに、それをエッチングすることにより、精密なパターニングが可能となる。したがって、基板平面度が優れているため、基板上に蛍光体を形成するとき、場所毎の加工ばらつきが少なく画素分離型蛍光変換部3の高精度化が可能である。
【0060】
以上説明したように、第5実施形態では、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、画素分離型蛍光変換部3がファイバー状構造となっており、さらに、光出力面と反対方向に放射される蛍光を利用することができるため、光出力面の分解能を低下させずに高い発光輝度を得ることができる。したがって、短時間でコントラストよくX線蛍光画像の受像が可能となる。さらにエッチングSi基板11が存在することにより、蛍光体を光ファイバー状に加工する方法が幅広く選択でき、高精度に画素分離型蛍光変換部3を作成することのできるX線受像装置を提供できる。
【0061】
図10は本発明の第6実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図10において、図1,図4,図6,図8,図9を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の12は光反射基板9に設けられた蛍光変換部素子としての蛍光体(CsIまたはNaI)である。
【0062】
第6実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、光反射基板9に設けられた蛍光体(CsIまたはNaI)12にて光に変換される。変換された光を光電変換部5にて画像信号として取り出す。光反射基板9は蛍光変換部移動部6に連結されており、光電変換部6において画像信号を取り出す際には、光反射基板9を移動させている。
【0063】
第6実施形態では、蛍光変換部素子としての蛍光体の蛍光材料にCsIまたはNaIを用いている。これらのアルカリハライド結晶は構造が簡単であり、高いレートで蒸着した場合でも蛍光材料として十分機能する。また蒸着時に蒸着レートあるいは基板温度を制御することにより、光反射基板9上に厚膜の光ファイバー状結晶を作成することができる。
【0064】
以上説明したように、第6実施形態では、前記のように蛍光材料にCsIもしくはNaIを用いているため、製造が容易であり、高分解能かつ高画質かつ、短時間で受像が可能であるとともに、蒸着により蛍光変換手段を作成することのできるX線受像装置を提供することができる。
【0065】
図11は本発明の第7実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図7において、13は光反射基板9に設けられた蛍光変換部素子としての蛍光体(CsI(TlもしくはNaをドープしたもの)またはNaI(Tlをドープしたもの))である。
【0066】
第7実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、光反射基板9に設けられた蛍光体(CsI(TlもしくはNaをドープしたもの)またはNaI(Tlをドープしたもの))13にて光に変換される。変換された光を光電変換部6にて画像信号として取り出す。光反射基板9は蛍光変換部移動部5に連結されており、光電変換部6において画像信号を取り出す際には、光反射基板9を移動させている。
【0067】
第7実施形態では、蛍光材料の基礎材としてCslまたはNalを用いている。これらのアルカリハライド結晶は構造が簡単であり、高いレートで蒸着した場合でも蛍光材料として十分機能する。また蒸着時に蒸着レートや基板温度を制御することで、光反射基板9上に厚膜の光ファイバー状結晶を作成することができる。さらにCsIの場合は、TlもしくはNaを、またNaIの場合はTlをドープすることにより、蛍光量を飛躍的に増大させることができる。また蒸着時に蒸着レートや基板温度を制御することによって、光反射基板9上に厚膜の光ファイバー状結晶を作成することができる。
【0068】
以上説明したように、第7実施形態では、蛍光材料にCsI(TlもしくはNaをドープしたもの)またはNaI(Tlをドープしたもの)を用いているため、製造が容易であり、高分解能かつ高画質かつ、短時間で受像が可能であるとともに、蒸着により蛍光変換手段を作成することのできるX線受像装置を提供することができるとともに、さらなる受像時間短縮を簡単に可能とするX線受像装置を提供するものである。
【0069】
図12は本発明の第8実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図8において、図1,図4,図6,図8〜図11を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の14は画素分離型蛍光変換部3を構成する基板に混入された微粒子蛍光体である。
【0070】
第8実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3内の微粒子蛍光体14にて光に変換される。変換された光を光電変換部6にて画像信号として取り出す。ここで、画素分離型蛍光変換部3は蛍光変換部移動部5に連結されており、光電変換部6において画像信号を取り出す際には、画素分離型蛍光変換部3を移動させている。
【0071】
第8実施形態では、画素分離型蛍光変換部3を構成する蛍光材料に微粒子蛍光体14を用いている。これらの微粒子蛍光体14は蛍光灯あるいはディスプレイ管に使われているものと類似する物質であり、比較的入手が簡単である。
【0072】
ここで、特に微粒子蛍光体を用いるときの注意点について述べる。画素分離型蛍光変換部3を蛍光変換部移動部5にて移動させる速度及び距離は、光電変換部6の応答時間内に、蛍光変換部画素4の大きさの1/2以上である必要がある。しかし現実は、蛍光変換部画素4の大きさおよび間隔が一定でないことも多い。図13は大きさの異なる微粒子蛍光体から構成される画素分離型蛍光変換部3の例を示す模式図である。図13(a)は光出力面を示す図、図13(b)は断面図であって、画素分離型蛍光変換部3は、微粒子蛍光体の大きさを厚み方向で変化させ、できるだけ効率を高めるように工夫されている。この場合、図13(a)に示す一番大きな螢光体の間隔が、図1を参照すれば蛍光変換部画素4の大きさと考えられる。
【0073】
以上説明したように、第8実施形態では、蛍光材料に微粒子蛍光体を用いているため、製造が容易であり、高分解能,高画質かつ短時間で受像が可能であるとともに、比較的入手が簡単な材料を基材として画素分離型蛍光変換部3を製作することが可能である。
【0074】
図14は本発明の第9実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図9において、図1,図4,図6,図8〜図12を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の15は画素分離型蛍光変換部3を構成する基板に混入された微粒子蛍光体としてのGdSである。
【0075】
第9実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3内のGdS15にて光に変換される。変換された光を光電変換部6にて画像信号として取り出す。画素分離型蛍光変換部3は蛍光変換部移動部5に連結されており、光電変換部6において画像信号を取り出す際には、画素分離型蛍光変換部3を移動させている。
【0076】
第9実施形態では、蛍光材料に微粒子蛍光体であるGdSを用いている。これらはモノクロディスプレイ管に使われている蛍光物質であり、X線にも高い感度を示す。
【0077】
以上説明したように、第9実施形態では、蛍光材料にGdSを用いているため、製造が容易であり、高分解能,高画質かつ短時間で受像が可能であるとともに、比較的入手が簡単な材料を基材として画素分離型蛍光変換部3を製作することが可能である。
【0078】
図15は本発明の第10実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図15において、図1,図4,図6,図8〜図12,図14を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の16は画素分離型蛍光変換部3を構成する基板に混入された微粒子蛍光体としてのGdS(Tbをドープしたもの)である。
【0079】
第10実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3内のGdS(Tbをドープしたもの)16にて光に変換される。変換された光を光電変換部5にて画像信号として取り出す。画素分離型蛍光変換部3は蛍光変換部移動部5に連結されており、光電変換部6において画像信号を取り出す際には、画素分離型蛍光変換部3を移動させている。
【0080】
第10実施形態では、蛍光材料に微粒子蛍光体であるGdSを用いている。これらはモノクロディスプレイ管に使われている蛍光物質であり、X線にも高い感度を示す。さらにTbをドープすることにより、発光量を高めている。
【0081】
以上説明したように、第10実施形態では、蛍光材料にGdS(Tbをドープしたもの)を用いているため、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、比較的入手が簡単な材料を基材として蛍光変換手段を製作可能であるとともに、さらなる受像時間短縮を簡単に可能とするX線受像装置を提供することができる。
【0082】
図16は本発明の第11実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図16において、図1,図4,図6,図8〜図12,図14,図15を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の17は画素分離型蛍光変換部3を構成する基板に混入された微粒子蛍光体としてのGdS(PrもしくはCeをドープしたもの)である。
【0083】
第11実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3内のGdS(PrもしくはCeをドープしたもの)17にて光に変換される。変換された光を光電変換部6にて画像信号として取り出す。画素分離型蛍光変換部3は蛍光変換部移動部5に接続されており、光電変換部6において画像信号を取り出す際には、画素分離型蛍光変換部3を移動させている。
【0084】
第11実施形態では、蛍光材料に微粒子蛍光体であるGdS(PrもしくはCeをドープしたもの)を用いている。これはモノクロディスプレイ管に使われている蛍光物質であり、X線にも高い感度を示す。また前記のようにPrもしくはCeをドープしているが、このGdS(PrもしくはCe)17は、微粒子螢光体の中では非常に残光が少ない蛍光物質である。本実施形態においては、蛍光材料の残光量が大きいと、画素分離型蛍光変換部3を高速に移動した場合、残光によるボケが発生するため、かえって逆効果になる場合もある。本実施形態において、残光の少ない蛍光物質を使用することにより画素分離型蛍光変換部3における高速移動を可能とする。
【0085】
以上説明したように、本発明の第11の発明では、蛍光材料にGdS(PrもしくはCe)を用いているため、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、比較的入手が簡単な材料を基材として蛍光変換手段を製作可能であるとともに、蛍光物質の残光量が少ないため、蛍光変換手段を高速に移動しても検出を可能とするX線受像装置を提供するものである。したがって、蛍光変換手段の移動制御も簡単になる。
【0086】
図17は本発明の第12実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図17において、図1,図4,図6,図8〜図12,図14〜図16を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の18は画素分離型蛍光変換部3を移動させるための蛍光変換部移動部5を構成するモータである。
【0087】
第12実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3にて光に変換される。変換された光を光電変換部6にて画像信号として取り出す。画素分離型蛍光変換部3はモータ18の出力軸に連結されており、光電変換部6において画像信号を取り出す際には、モータ18を駆動源として、画素分離型蛍光変換部3を移動させている。
【0088】
以上説明したように、第12実施形態では、蛍光変換部移動部5の駆動源としてモータ18の出力軸を1本だけ使用しているため、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、簡単な手段によって画素分離型蛍光変換部3を移動を可能とするX線受像装置を提供することができる。
【0089】
図18は本発明の第13実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図18において、図1,図4,図6,図8〜図12,図14〜図17を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の19,19は画素分離型蛍光変換部3を移動させるための蛍光変換部移動部5を構成する一対の偏心回転軸、20は両偏心回転軸19,19間に駆動力を伝達するためのベルトなどの動力伝達部である。
【0090】
第13実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3にて光に変換される。変換された光を光電変換部5にて画像信号として取り出す。画素分離型蛍光変換部3は蛍光変換部移動部5に連結されており、光電変換部6において画像信号を取り出す際には、後で詳述するように蛍光変換部移動部5のモータ18を駆動源として、画素分離型蛍光変換部3を移動させている。
【0091】
画素分離型蛍光変換部3の移動動作について詳しく説明する。図19は、第13実施形態における蛍光変換部移動部5の具体的な構成の一例を示す図であり、ベース板Bに対して、画素分離型蛍光変換部3と、偏心回転軸19および動力伝達部20により構成される蛍光変換部移動部5とを一体に組み込んだ構造にしており、本実施形態では、偏心回転軸19は2つの円柱19a,19bを組み合わせた構造にしてある。また、ベース板Bと偏心回転軸19とは軸受Rにより接続されており、一方の偏心回転軸19にモータ18の出力軸が連結されている。また、各偏心回転軸19の偏心方向は位置合わせされており、ベルト状の動力伝達部20により、同期回転するような構造になっている。
【0092】
以上のような構造により、モータ18により偏芯回転軸19の一方が回転すると、図20に示すように、ベース板Bのすべての部分が連続円運動することになり、したがって、画素分離型蛍光変換部3が同様に円運動して前記の移動を行うことになる。
【0093】
以上説明したように、第13実施形態では、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、簡単な手段で画素分離型蛍光変換部3の各画素を均一に、連続の円運動にて移動可能とするX線受像装置を提供することができる。したがって、移動方向にムラがないため、高画質な受像が可能となる。
【0094】
図21は本発明の第14実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図21において、図1,図4,図6,図8〜図12,図14〜図18を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の21は画素分離型蛍光変換部3に設けられた蛍光変換部移動部を構成するバイモルフ圧電素子である。
【0095】
第14実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3にて光に変換される。変換された光を光電変換部6にて画像信号として取り出す。画素分離型蛍光変換部3にはバイモルフ圧電素子21が設けられているため、光電変換部6で画像信号を取り出す際には、バイモルフ圧電素子21を駆動として、画素分離型蛍光変換部3を移動させている。
【0096】
画素分離型蛍光変換部3の移動動作について説明する。図22は、第14実施形態における画素分離型蛍光変換部3の移動動作例を示す図である。図22において、画素分離型蛍光変換部3はバイモルフ圧電素子21の上に載置された状態で固定されている。この状態でバイモルフ圧電素子21に電圧を加えて、図22に示すように振動するように駆動すると、画素分離型蛍光変換部3は左右に移動することになる。
【0097】
以上のように、第14実施形態では、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、非常にコンパクトな蛍光変換手段の移動機構の実現を可能とするX線受像装置を提供することができる。
【0098】
図23は本発明の第15実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図23において、図1,図4,図6,図8〜図12,図14〜図18,図21を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の22は画素分離型蛍光変換部3と蛍光変換部移動部5との間に設置されたバネ,弾性板材などからなる振動抑制部である。
【0099】
第15実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3にて光に変換される。変換された光を光電変換部6にて画像信号として取り出す。画素分離型蛍光変換部3は蛍光変換部移動部5に連結されており、光電変換部6において画像信号を取り出す際には、蛍光変換部移動部5を駆動として、画素分離型蛍光変換部3を移動させ、同時に振動抑制部22により、画素分離型蛍光変換部3における移動方向と垂直方向との振動を規制して吸収するようにしている。
【0100】
このように、振動抑制部22により画素分離型蛍光変換部3における移動方向と垂直方向の振動を規制しておくと、光電変換部6において、例えば、レンズを用いて画素分離型蛍光変換部3の光を受光する場合、レンズの焦点深度が浅くてもぼけの少ない受像が可能となる。また、レンズの焦点深度が浅くてよいということは、絞りを開けてもよいということになり、画素分離型蛍光変換部3の光出力が少なくても受光可能となる。
【0101】
以上のように、第15実施形態では、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、画素分離型蛍光変換部3の撮像を容易とするX線受像装置を提供することができる。
【0102】
図24は本発明の第16実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図24において、図1,図4,図6,図8〜図12,図14〜図18,図21,図23を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の23は画素分離型蛍光変換部3と光電変換部6との間に設置された光電子倍増管である。
【0103】
第16実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3にて光に変換される。変換された光を光電子倍増管23にて画像信号として取り出す。画素分離型蛍光変換部3は蛍光変換部移動部5に連結されており、光電変換部6において画像を取り出す際には、蛍光変換部移動部5を駆動して、画素分離型蛍光変換部3を移動させている。
【0104】
光電子倍増管23の光倍増率は数百倍〜数万倍であって非常に高い。したがって、画素分離型蛍光変換部3の光出力が非常に微弱であっても受光が可能となる。
【0105】
以上のように、第16実施形態では、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、画素分離型蛍光変換部3からの光出力が非常に微弱であっても受像が可能なX線受像装置を提供することができる。
【0106】
図25は本発明の第17実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図25において、図1,図4,図6,図8〜図12,図14〜図18,図21,図23,図24を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の24は蛍光変換部画素4に対応して配設されたCCD(電荷結合素子)、25はCCD画像信号作成部である。
【0107】
第17実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3にて光に変換される。変換された光をCCD24にて光電変換し、CCD画像信号作成部25にて画像信号として取り出す。画素分離型蛍光変換部3は蛍光変換部移動部5に連結されており、CCD画像信号作成部25で画像を取り出す際には、蛍光変換部移動部5を駆動して、画素分離型蛍光変換部3を移動させている。
【0108】
第17実施形態では、CCD24を用いているため、小型で信頼性が高い構成であって高画質な画像化が可能となる。また画像化がリアルタイムであっても対応することができ、長時間露光させて増幅させることも可能である。
【0109】
以上のように、第17実施形態では、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、画素分離型蛍光変換部3の光出力を簡単かつ信頼性高く画像化することが可能なX線受像装置を提供することができる。
【0110】
図26は本発明の第18実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図26において、図1,図4,図6,図8〜図12,図14〜図18,図21,図23〜図25を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の26はCCD24とCCD画像信号作成部25の間に設けられたCCD冷却部である。
【0111】
第18実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3にて光に変換される。変換された光をCCD24にて光電変換し、CCD画像信号作成部25にて画像信号として取り出す。画素分離型蛍光変換部3は蛍光変換部移動部5に連結されており、CCD画像信号作成部25において画像信号を取り出す際には、蛍光変換部移動部5を駆動して、画素分離型蛍光変換部3を移動させている。この際、CCD冷却部26によってCCD24は冷却されている。
【0112】
第18実施形態では、CCD24をCCD冷却部26によって冷却することにより、CCD24における熱雑音を低減することができる。このことによりCCD24を長時間露光し、微弱な光出力の画素分離型蛍光変換部3を撮像する場合に、特に効果を発揮する。また、リアルタイム画像化においても画像ノイズが少なくなるため、CCDを冷却しない場合より高い利得にて電気増幅することも可能となる。
【0113】
以上のように、第18実施形態では、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、画素分離型蛍光変換部3の光出力から簡単かつ信頼性高く画像化することが可能であるとともに、画素分離型蛍光変換部3の光出力が微弱であっても受像が可能なX線受像装置を提供することができる。
【0114】
図27は本発明の第19実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図27において、図1,図4,図6,図8〜図12,図14〜図18,図21,図23〜図26を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の27はCCD24とCCD画像信号作成部25の間に設けられたペルチェ素子である。
【0115】
第19実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3にて光に変換される。変換された光をCCD24にて光電変換し、CCD画像信号作成部25にて画像信号として取り出す。画素分離型蛍光変換部3は蛍光変換部移動部5に連結されており、CCD画像信号作成部25において画像信号を取り出す際には、蛍光変換部移動部5を駆動して、画素分離型蛍光変換部3を移動させている。この際、ペルチェ素子27によってCCD24は冷却されている。
【0116】
第19実施形態では、CCD24の冷却を行うために電子冷却素子であるペルチェ素子28を使用している。したがって、冷却機構の小型化が可能になり、また直接電気で駆動することによって冷却を行うため、その制御も容易である。
【0117】
以上のように、第19実施形態では、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、画素分離型蛍光変換部3の光出力から簡単かつ信頼性高く画像化することが可能であり、蛍光変換手段の光出力が微弱であっても受像が可能であるとともに、小型な冷却機構を可能とし、また冷却温度制御が容易なX線受像装置を提供するものである。
【0118】
図28は本発明の第20実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図であり、図28において、図1,図4,図6,図8〜図12,図14〜図18,図21,図23〜図27を参照して説明した部材と同一物には同一番号を付して詳しい説明を省略する。図中の28は画素分離型蛍光変換部3と光変換部画素7の間に設置された光路変更部であって、具体的にはミラーなどを使用する。
【0119】
第20実施形態のX線受像装置の動作について説明する。まず、X線発生部1より発生したX線を検査対象物2に照射する。検査対象物2を透過したX線は、画素分離型蛍光変換部3にて光に変換される。そして変換された蛍光は、光路変更部28により光路が曲げられて、光電変換部6にて画像信号として取り出される。画素分離型蛍光変換部3は蛍光変換部移動部5に連結されており、光電変換部6において画像を取り出す際には、蛍光変換部移動部5を駆動して、画素分離型蛍光変換部3を移動させている。
【0120】
通常、X線の光路は曲げることができない。したがって、光電変換部6がX線の光路上にある場合、光電変換部6は被爆してしまう。したがって、被爆による光電変換部6の劣化により、X線受像装置の寿命が短くなってしまう。しかし、図28に示すように、光路変更部28を用いて蛍光路を曲げておけば、光電変換部6を、X線光路から避けて被爆を回避するように設置することができるため、X線受像装置の寿命を長くすることができる。
【0121】
さらに、従来例として示した図31に示すX線受像装置の構成では、画素分離型蛍光変換部3と光電変換部6とを位置合わせして設置する必要があるため、X線は吸収しかつ光は通すような保護材などを介在させる場合には、高精度化が要求されていた。しかし、第20実施形態によれば、高精度加工を必要とする保護材は不要であり、製造コストを下げることができる。
【0122】
以上のように第20実施形態によれば、製造が容易であり、高分解能かつ高画質であるとともに、X線被爆対策が容易であって長寿命のX線受像装置を提供することができる。
【0123】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るX線受像装置によれば、X線を光に変換する蛍光変換手段の光出力面を単位面毎に区切り、この蛍光変換手段を移動させる手段により、蛍光変換手段から発生する光を画像信号に変換する光電変換手段における応答時間内に、前記光出力面における単位面の大きさの2分の1以上の距離を移動させるように構成したことによって、装置の分解能を前記移動の範囲内において、例えば静止状態の約2倍まで向上させることが可能になり、高画質の画像を得ることができる。また、このような移動を行わない構成に比べて短時間で受像を行うことが可能になる等の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図2】蛍光変換部画素における画像粒状化の様子を示す説明図
【図3】画素分離型蛍光変換部におけるOTFの例を示す図
【図4】本発明の第2実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図5】光ファイバー状蛍光体の構造を示す模式図
【図6】本発明の第3実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図7】光反射基板上の光ファイバー状蛍光体における蛍光の反射状態を示す図
【図8】本発明の第4実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図9】本発明の第5実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図10】本発明の第6実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図11】本発明の第7実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図12】本発明の第8実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図13】大きさの異なる微粒子蛍光体から構成される画素分離型蛍光変換部の例を示す模式図
【図14】本発明の第9実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図15】本発明の第10実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図16】本発明の第11実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図17】本発明の第12実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図18】本発明の第13実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図19】本発明の第13実施形態における蛍光変換部移動部の具体的な構成の一例を示す図
【図20】本発明の第13実施形態における動作状態の説明図
【図21】本発明の第14実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図22】本発明の第14実施形態における動作状態の説明図
【図23】本発明の第15実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図24】本発明の第16実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図25】本発明の第17実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図26】本発明の第18実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図27】本発明の第19実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図28】本発明の第20実施形態を説明するためのX線受像装置の構成を示すブロック図
【図29】従来のX線受像装置の基本的な構成を示すブロック図
【図30】従来の蛍光変換部に用いられるファイバー状の構造を有する蛍光体の説明図
【図31】従来の蛍光変換部と光電変換部の位置合わせを行ったX線受像装置の構成を示すブロック図
【図32】X線による画像拡大撮像の概念とX線管の焦点サイズにより発生する像のぼけを説明するための図
【符号の説明】
1 X線発生部
2 検査対象物
3 画素分離型蛍光変換部
4 蛍光変換部画素
5 蛍光変換部移動部
6 光電変換部
7 光電変換部画素
8 光ファイバー状蛍光体
9 光反射基板
10 Si基板
11 エッチングSi基板
12,13,15,16,17 蛍光体
14 微粒子蛍光体
18 モータ
19 偏心回転軸
20 動力伝達部
21 バイモルフ圧電素子
22 振動抑制部
23 光電子増幅管
24 CCD
25 CCD画像信号作成部
26 CCD冷却部
27 ペルチェ素子
28 光路変換部
B ベース板
R 軸受

Claims (20)

  1. X線発生手段と、X線を光に変換する蛍光変換手段と、蛍光変換手段を移動させる手段と、蛍光変換手段から発生する光を画像信号に変換する光電変換手段とを備えたX線受像装置であって、前記蛍光変換手段の光出力面を単位面毎に区切り、蛍光変換手段を移動させる手段により、前記光電変換手段の応答時間内に、前記光出力面における単位面の大きさの2分の1以上の距離を移動させるように構成したことを特徴とするX線受像装置。
  2. 蛍光変換手段を、光ファイバー状の蛍光材料を束ねて構成したことを特徴とする請求項1記載のX線受像装置。
  3. 蛍光変換手段を、光を反射する基板上に光ファイバー状の蛍光材料を設けた構成にしたことを特徴とする請求項1記載のX線受像装置。
  4. 基板の材料にSi材を用いたことを特徴とする請求項3記載のX線受像装置。
  5. 基板として、エッチングによりパターニングしたものを用いたことを特徴とする請求項4記載のX線受像装置。
  6. 蛍光材料がNaIもしくはCsIであることを特徴とする請求項3記載のX線受像装置。
  7. 蛍光材料にTlもしくはNaをドープしたことを特徴とする請求項6記載のX線受像装置。
  8. 蛍光変換手段の蛍光材料が微粒子蛍光体を含むものであることを特徴とする請求項1記載のX線受像装置。
  9. 蛍光材料がGd22Sであることを特徴とする請求項8記載のX線受像装置。
  10. 蛍光材料にTbをドープしたことを特徴とする請求項9記載のX線受像装置。
  11. 蛍光材料がPrもしくはCeをドープしたことを特徴とする請求項8記載のX線受像装置。
  12. 蛍光変換手段の移動方向における駆動手段が、モータの出力軸であることを特徴とする請求項1記載のX線受像装置。
  13. 蛍光変換手段の移動方向における駆動手段が、偏心した構造の2本の回転軸と、両回転軸を同期して回転させるための動力伝達機構を有し、回転軸のうち1本をモータに接続し、かつ2本の回転軸において偏心方向を合わせるように構成されていることを特徴とする請求項1記載のX線受像装置。
  14. 蛍光変換手段の移動手段における駆動手段が、バイモルフ圧電素子であることを特徴とする請求項1記載のX線受像装置。
  15. 蛍光変換手段における光出力面と垂直方向との振動を抑制する振動抑制手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のX線受像装置。
  16. 光電変換手段として光電子倍増管を用いたことを特徴とする請求項1記載のX線受像装置。
  17. 光電変換手段として電荷結合素子(CCD)を用いたことを特徴とする請求項1記載のX線受像装置。
  18. 光電変換手段を冷却して用いることを特徴とする請求項17記載のX線受像装置。
  19. 光電変換手段をベルチェ素子により冷却することを特徴とする請求項18記載のX線受像装置。
  20. 蛍光変換手段と光電変換手段との間に光路変更手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のX線受像装置。
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