JP3559363B2 - 廃棄物溶融炉の操業方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ごみや各種の産業廃棄物等を熱分解し溶融する溶融炉の操業方法、特にコークス粒度に関係なく、コークス比一定操業を可能とした操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
廃棄物を乾燥、熱分解及び燃焼溶融の各過程によって熱溶融する溶融式分解炉として、例えば特公昭52−24790号公報及び特公昭60−11766号公報に記載されたものがある。前者は、廃棄物に酸素を40%以上含むガスを噴射して、発生ガス、溶融スラグ及び溶融金属を回収するというものである。
また後者は、水分50%以上の固体廃棄物を主として1350〜1550℃の溶融スラグと可燃ガスとに分解するために、空気と高濃度酸素によって廃棄物1トン当たり50〜300Nm3 の酸素を、炉底の下段羽口とその上方300〜1500mmの位置に設置した上段羽口とから供給する炉構造としたものである。
【0003】
そして、上段羽口から吹き込むガスは、ガス量でもその中に含まれる総酸素量でも下段羽口から送り込むガスより少なくし、且つ上段羽口からは空気のみを送り込んで廃棄物の乾燥を行い、下段羽口からは空気に高濃度酸素を富化して25〜40%の酸素濃度にし、高温燃焼により廃棄物中の不燃分を溶融するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の溶融炉操業では、上段羽口及び下段羽口を有する後者(特公昭60−11766号公報)の場合を例にとれば、上段羽口から吹き込むガス量及びその中に含まれる総酸素量は、上段羽口及び下段羽口から吹き込む全吹込みガス量及びその中に含まれる全酸素量の50%未満に設定することが必要であった。
【0005】
これは、上段羽口からのガス量と総酸素量を全体の50%以上とした場合には、熱分解残渣燃焼帯からその上層の乾留熱分解帯をガスが高温のまま熱交換することなく、炉頂部に抜ける吹き抜け現象を生じ易いからである。
【0006】
この傾向は、下段羽口のみを有する炉構造において、羽口部発生燃焼ガス量が過大となる場合も同様である。この吹き抜けが発生すると、炉下部でコークス及び熱分解残渣(チャー)が酸素富化空気により燃焼して生じる高温の燃焼ガスが一気に炉頂側に流れ去るので、炉内熱交換率の大幅な低下を招いてしまう。
【0007】
一方、上段羽口からは通常、常温の空気が吹き込まれるが、この常温空気の量をガス量でもその中に含まれる総酸素量でも下段羽口からの吹込みガス量以上とすることにより、乾留熱分解帯に存在する廃棄物が熱分解した後の可燃性残渣の燃焼を促進させることができる。この点からみれば、上段羽口からの吹込み量を大きくすることは、熱分解残渣の炉内での燃焼効率の向上、すなわち廃棄物の持つ熱エネルギーの炉内での利用率向上をもたらす。
【0008】
しかしながら、先に触れた吹き抜けはこのような操業の場合に発生し易く、廃棄物の熱エネルギーを利用する以前に、吹き抜け等による弊害によって逆に利用率が低下してしまう可能性がある。
【0009】
廃棄物溶融炉の操業においては、通常、粒度が100〜150mm程度の鋳物用コークスを使用している。しかし、鋳物用コークスは高価なため、燃料費削減の要求からそれよりも小粒度のコークスを使用すると、コークスの燃焼効率が低下する結果、ガス発生量が多くなる。更にそれに加えて、溶融熱量も低下するため、上段羽口からの送風量を増やして、熱エネルギーを確保する操業を指向しないと、安定した操業は困難になる。
【0010】
しかしながら、このような操業は、吹き抜け等による弊害が発生し易くなり、長時間の安定操業は困難である。
本発明において解決すべき課題は、鋳物用コークスよりも小粒度のコークスを使用する場合でも、コークスの燃焼効率を低下させることなく、また吹き抜け現象を回避して、効率の良い操業を可能とすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の廃棄物溶融炉の操業方法は、多段羽口を有する廃棄物溶融炉で廃棄物を処理する際の溶融炉の操業方法において、羽口を高さ方向に多段に配置し、1次羽口と、コークス粒度に応じて変更する溶融炉内のコークスベッド高さに最も近い羽口との2箇所の羽口から送風することにより、コークス粒度に応じて各羽口の送風比率を変更することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
炉内のコークス並びに熱分解残渣は、送風羽口から供給された常温の空気及び/又は高濃度酸素により燃焼してガスを発生し、このガスが炉頂方向へ上昇しながら充填物の乾燥及び熱分解を行う。
溶融炉の高さ方向に多段に配置した羽口の送風比を同一とした条件下で、コークス粒度変更試験を行うと、図1に見られるように、コークス粒度の小粒化に伴って燃焼効率が低下し、ガス発生量が増大する傾向がある。これは、コークスの小粒化に伴い、ソリューションロス反応速度(C+CO2 =2CO)が上昇することに由来する。
【0013】
ソリューションロス反応は吸熱反応であり、炉下部における廃棄物残渣の溶融性を低下させるため、炉下部のコークス存在領域(以後、コークスベッド層と呼ぶ)では、極力ソリューションロス反応を抑制することが好ましく、そのためには、コークスベッド高さをコークスの燃焼効率が最大となる位置とするのが適当である。
【0014】
一定ガス流量の条件下で、コークス粒度と燃焼反応並びにソリューションロス反応の状況とを、オフライン試験装置を用いて検討すると、図2に示す如く、コークスの最大燃焼位置は、コークス粒度が小粒化するのに伴い1次羽口部に近くなる。
【0015】
コークスの最大燃焼位置は、粒度が150mmの鋳物用コークスを使用した場合、1次羽口の上方50〜80cmの位置にあり、粒度が40mmの高炉用コークスを使用した場合には、1次羽口の上方30〜40cmの位置にあることが判明した。つまり、コークスベッド高さを上記のような位置に設定することにより、コークスの燃焼熱を最大限利用できることを意味する。
【0016】
従って、廃棄物残渣を溶融するプロセスでは、使用するコークスの粒度により、コークスベッド高さを変更することが有用と判断される。
一方、コークスの燃焼熱を有効に利用しながら、廃棄物残渣の燃焼を促進し、ソリューションロス反応を抑制する方法として、2次送風位置をコークスベッド上端、即ち廃棄物残渣の溶融位置に設定することが望ましい。
【0017】
これは、2次送風により廃棄物残渣の燃焼を促進させるときに、その燃焼熱で廃棄物残渣の溶融を助長できるからである。
そこで、2次送風位置をコークスベッド上端に設定する方法として、溶融炉の高さ方向に40cm間隔で多段に羽口を設置し、コークス粒度により、使用する送風羽口を変更する方法を発明した。
【0018】
例えば、鋳物用コークス使用時には、コークスベッド高さは1次羽口の上方80cmの位置であることから、1次羽口と1次羽口の上方80cmの位置にある3次羽口とを使用する。また、粒度40mm程度の高炉ようコークスを使用する場合には、同様の考え方で、1次羽口と1次羽口の上方40cmの位置にある2次羽口とを使用する。
このように、コークス粒度に応じて、溶融炉の高さ方向に多段に配置した各羽口の送風比率を調整することにより、反応効率を変えずに、ガス量の増大も抑制した操業を指向できる。
【0019】
【実施例】
コークス粒度150mmの鋳物用コークスを使用している状況から、コークス粒度を小さくし、高炉用コークスに変更して操業を継続した操業例を表1に示す。
コークス粒度の細粒化に合わせ、多段羽口の送風比を変更した時の操業データ(実施例)と、送風比の変更を行わなかった時の操業データ(比較例)とを比較すると、送風比を変更した時の操業の方が操業は安定し、またコークス比の上昇も抑制でき、本発明の操業方法が有用であることが確認された。
【0020】
【表1】
Figure 0003559363
【0021】
【発明の効果】
廃棄物を溶融処理するにあたり、単価の安い細粒コークスの使用が可能になり、工業的価値が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】使用コークス粒度と溶融炉の炉頂部における燃焼効率との関係を示す図表。
【図2】使用コークス粒度と炉内高さ方向のガス利用率との関係を示す図表。

Claims (1)

  1. 多段羽口を有する廃棄物溶融炉で廃棄物を処理する際の溶融炉の操業方法において、羽口を高さ方向に多段に配置し、1次羽口と、コークス粒度に応じて変更する溶融炉内のコークスベッド高さに最も近い羽口との2箇所の羽口から送風することにより、コークス粒度に応じて各羽口の送風比率を変更することを特徴とする廃棄物溶融炉の操業方法。
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