JP3559156B2 - 保守用車割出防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は鉄道線路を走行する保守用車両の割出事故を防止し、安全確保に用いられる保守用車割出防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道線路においては、本線と側線との間に保守用車両の進行方向を制御するために分岐器が設けられている。分岐器は鉄道保守用車両の進行方向を規定し、所定の方向にのみ保守用車両を進行させるものである。このような分岐点においては本線を保守用車両が通過する際には本線側に、側線から本線へ、又は本線から側線へ保守用車両が出ていく際には分岐器が側線側に切換えられる。しかし分岐器が本線側に切換えられているにもかかわらず側線から保守用車両が誤って分岐器に進入すると、割出事故が発生し、その保守用車両は脱線したり分岐器や線路を破損することとなる。従って誤った方向から保守用車両が進入しないようにする必要があり、このような事故を未然に防ぐため、誤って保守用車両が進入したときに保守用車両を非常停止させるための保守用車割出防止装置が用いられている。
【0003】
このような従来の保守用車割出防止装置としては、例えば分岐器の手前に光電変換器や超音波探知器を用いて進行方向の保守用車両を検出し、分岐器が保守用車両の進行方向に分岐していないときに保守用車両に非常停止をかけるものや、地上に設けた接触片に車体の接触片が接触したときに非常停止するようにした装置が知られている。
【0004】
又特開平9−48348号公報に示されるように、分岐器の手前に地上子を埋設し、保守用車両上の車上子から電波を地上子に向けて送信し、地上子からの応答を受信して分岐器が進行方向に分岐していない方向からの保守用車両の進入を禁止するようにした装置も用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら光電変換器や超音波探知器等を地上に設置して保守用車両を非常停止させる従来の保守用車割出防止装置によれば、地上の光電変換器等に電源を供給するために配線を施す必要がある。多数の分岐器に夫々このような配線をすると、工事費用が高くなるという欠点があった。又悪天候下で使用した場合の信頼性が劣るという欠点があった。更に接触片と摺動子を用いる保守用車割出防止装置においては機械的な接触を伴うため、信頼性が低く、機械的な寿命を配慮する必要があるという欠点があった。
【0006】
又特開平9−48348号の保守用車割出防止装置ではこのような問題点は解決できるが、一定の通信エリアを確保する必要がある。又長距離通信において地上子に十分な電源を供給しようとすると大電力で送信信号を伝送する必要があり、他の設備への影響が問題になるという欠点があった。
【0007】
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたものであって、地上の装置に地上から電源を供給する必要がなく、他の設備に影響を及ぼすことなく、安全で確実に動作することができる保守用車割出防止装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明は、車上装置と、線路内に埋設され線路を切換える分岐器の切換状態を外部入力として外部入力に応じた信号を車上装置に送信する地上子とを有し、軌道上を走行する保守用車両を自動停止させるための保守用車割出防止装置であって、
前記車上装置は、送信コイル回路を含む共振回路を有し、所定周波数の信号を断続して送信する送信部と、前記送信部の送信の停止時に前記地上子からの残響振動を受信する受信部と、前記受信部に得られる残響の有無を相隣る残響レベルの相対変化によって前記地上子より送信されるコード信号を再生するに際し、残響の有無の判別のタイミング毎に前回の受信レベルと今回の受信レベルとの差分値を第1の閾値と比較することによって分岐器の切換状態を判別すると共に、分岐状態が判別されず差分値が所定ビット変化しないときに今回の受信レベルを第2の絶対値閾値と比較することにより地上子なし及び通信不良のいずれかを判別する判別手段と、前記判別手段によって前記地上子からの信号が非開通と判断されたときに保守用車両を非常停止させるための信号を出す出力手段と、を有するものであり、前記地上子は、前記車上装置の送信部より送信される信号を整流して電源とし、分岐器の切換状態に基づいて所定ビット数の異なったパターンを有するコード信号を発生し、共振回路の残響振動の有無として前記車上装置に送信することを特徴とするものである。
【0009】
本願の請求項2の発明は、請求項1記載の保守用車割出防止装置において、前記車上装置の判別手段は、受信コードの第1ビットの判定時に第1の閾値より大きい絶対値を有する第3の閾値によって判別することを特徴とするものである。
【0010】
請求項1又は2記載の保守用車割出防止装置において、前記車上装置の判別手段は、複数の連続して受信される分岐器の切換状態を示すコード信号を1ブロックとし、ブロック単位で多数決処理により前記分岐器の切換状態を判別するものであることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態による保守用車割出防止装置の全体構成を示す概略図、図2は鉄道の軌道を示す図である。これらの図に示すように本線1と側線2との分岐部分には保守用車両を分岐するための分岐器3が設けられる。分岐器3には保守用車両の進行方向を変化させる転換検知スイッチ4が設けられる。分岐器3は図示のように本線上で分岐器3の位置をそのまま通過する位置と、側線2から本線1へ、又は本線1から側線2へ進行する位置とを切換えるものである。転換検知スイッチ4は切換えによって矢印方向に移動する永久磁石5と、その側方に永久磁石5の接近によって接点を閉成するためのリードスイッチ6,7が設けられる。8,9は夫々本線1,側線2を矢印方向に走行してくる保守用車両を示している。リードスイッチ6,7はライン11,12を介して、地上子13,14に連結される。地上子13,14は分岐器3とは所定距離だけ隔たった本線1及び側線2に埋設され、後述するように保守用車両からの信号を受けて接点の開閉によって異なるコード信号を発生させるものである。図2の状態ではリードスイッチ6はオンとなって本線1上を通過する方向が開通状態、リードスイッチ7はオフとなって側線2から本線1へ進行する保守用車両9に対して非開通状態となる。
【0014】
地上子13,14は同一の構成であるので、以下地上子13の構成を図3のブロック図を用いて説明する。本図において地上子13は地上の面に向けてコイルL1が設けられ、このコイルL1とコンデンサC1と共に並列共振回路21が構成される。並列共振回路21には整流回路22及び検波回路23が接続される。整流回路22は共振回路21に得られる交流信号を整流・平滑して地上子13の各部に電源として供給するものである。又検波回路23は共振回路21に得られる信号を検波してクロック信号として各部に供給するものである。地上子13には更に検波回路23からのクロック信号に基づいてリードスイッチ6の接点の開閉状態により所定のコードを生成するコード生成回路24と、コード生成回路24によって生成された信号により共振回路21の両端を短絡又は開放し、残響を短時間で停止又は残響を維持するためのシャント回路25が設けられている。ここでコード生成回路24により発生するコードは、例えばリードスイッチ6の接点が閉成状態では「1010」とし、リードスイッチ6の接点が開放状態では、コード生成回路24の発生コードは「1100」とする。
【0015】
さて保守用車両8には車上装置が設けられる。車上装置は、保守用車両の床下に地上子と交信するための車上子31とコントローラ32,非常停止ブレーキ33,警報器34を有している。車上子31は地上子からの信号を受信して分岐器3が開通状態又は非開通状態のいずれかを判別するものであり、その出力はコントローラ32に与えられる。このコントローラ32はこの判別信号に基づいて運行の停止又は走行を出力するものである。保守用車両8には進入禁止状態のとき保守用車両がその分岐器3に向けて進行している場合に、保守用車両を非常停止させるための非常停止ブレーキ装置33が設けられ、又ブザーや表示器で非常停止状態を報知する警報器34が設けられている。コントローラ32は、車上子31からの判別信号に基づいて保守用車両を非常停止させるための信号を出す出力手段を構成している。又他の保守用車両9も同様の構成となっている。
【0016】
図4は保守用車両8,9に設けられる車上子31の構成を示すブロック図である。車上子31は本図に示すように保守用車両の装置より供給される電源を必要な電圧に変換するための電源回路41及び昇圧回路42が設けられる。又制御装置43はその内部にCPU43a,PWM出力部43b及びA/D変換部43cを有している。CPU43aは基準クロック発生回路を有しており、PWM出力部43bはこの基準クロックに基づいてキャリアとなる高周波、例えば245KHzの矩形波とこれを断続するための低周波、例えば4.9KHzの信号を発生させるものである。これらの出力は電圧変換バッファ回路44に出力される。電圧変換バッファ回路44はこれらの周波数の矩形波の電圧を変換し、駆動回路45に出力するものである。駆動回路45は入力信号に基づいてコンデンサC2と送信コイルL2から成る共振回路46を駆動するものである。送信コイルL2は保守用車両の下面に本線1又は側線2の地上子に向けて配置される。駆動回路45により送信コイルL2を駆動すると、地上子13のコイルL1が送信コイルL2の磁束の範囲内に入ったときに電磁結合によって地上子13側にこれと同一の信号が誘起され、電力及び信号が伝送されることとなる。そして駆動回路45にはキャリアの停止時に残響を抑制するための残響抑制回路47が接続されている。昇圧回路42,CPU43a,PWM制御部43b,電圧変換バッファ回路44,駆動回路45,共振回路46及び残響抑制回路47は、所定周波数の信号を断続して地上子に送信する送信部を構成している。
【0017】
車上子31には地上子13からの信号を受信するための受信部が設けられる。受信部は送信コイルL2に隣接して保守用車両の下面に向けて配置される受信コイルL3、及び受信コイルL3とコンデンサC3からなる共振回路48、検波回路49、サンプルホールド回路50(S/H回路)を有している。検波回路49はキャリアの停止時に残響振動を検波するものである。検波回路49の出力はサンプルホールド回路50に与えられる。サンプルホールド回路50はキャリアの停止後の所定のタイミングで検波出力を保持するものであり、その出力は制御装置43内のA/D変換部43cに与えられる。A/D変換部43cはA/D変換値をCPU43aに与える。CPU43aは後述するようにA/D変換値に基づいて地上子13から送信されるコードを判別する判別手段を構成している。
【0018】
次にタイムチャートとフローチャートを用いてこの動作を説明する。図5と図6はこの実施の形態の動作を示すタイムチャートであり、図5はリードスイッチがオン、即ち開通時(進行可能)を示すタイムチャートであり、図6はリードスイッチがオフ、即ち非開通時を示すタイムチャートであり、図5,図6の(a)〜(h)は図3,図4のa〜hの波形を示す。これらの図に示すように車上子31は高周波のキャリアを図5(a),図6(a)に示す低周波で断続して図5(b),図6(b)に示すように送信コイルL2を駆動している。そして保守用車両が地上子13の配設位置に達すると、地上子13の共振回路21には図5(c)に示す誘起電圧が得られる。整流回路22はこの電圧を整流平滑して各部に電源として供給する。又図5(d)に示すように検波回路23はこれを検波し、コード生成回路24にタイミングクロック信号として与える。リードスイッチ6の接点がオン状態のときには、コード生成回路24は図5(e)に示すように開通を示すコード、例えば「1010」のコード信号を連続して生成し、シャント回路25はこれによって図5(f)に示すようなシャント信号を生成する。そしてシャント信号に応じて共振回路21の残響を制御するため、共振回路21の残響は図5(g)に示すように変化する。
【0019】
又リードスイッチ6の接点がオフ状態のときにはコード生成回路24は図6(e)に示すように非開通を示すコード、例えば「1100」のコード信号を連続して生成する。シャント回路25はこれによって図6(f)に示すようなシャント信号を生成し、シャント信号に応じて共振回路21の残響を制御するため、共振回路21の残響は図6(g)に示すように変化する。
【0020】
一方車上子31では受信コイルL3によりこの信号を受信し、検波回路49によって検波し送信コイルの駆動停止後の所定タイミングで保持することによって、残響成分を検出する。そしてA/D変換部43cによってデジタル値に変換してCPU43aに与える。この例では図5(h),図6(h)に示すように残響のないときにA/D変換値が高く、残響があればA/D変換値が低くなるものとして説明する。以下の処理は車上子31内の制御装置43のCPU43aによって処理される。CPU43aは1つ前の信号レベルと比較し、レベル大から小への変化は+1、小から大への変化は−1、閾値以下の相対的な変化は0としてレベルを判定する。更にレベルの差分結果から+1を1、−1を0、0はその前の状態を保つことによって元のコード信号を再現する。そしてこの判定されたコードが所定ブロック連続するかどうかによって後述するように地上子のスイッチ状態を判別してブレーキの制御を行う。
【0021】
次にこの実施の形態による保守用車割出防止装置において、地上子からのコード信号について説明する。前述したように地上の線路内には地上子13,14が設けられており、地上子13,14はリードスイッチ6,7の接点状態に応じて2つのコード信号を生成して返信する。従って図7に示すように4ビット単位で1つのスイッチ状態を示すコード信号(以下、これをコマンドという)が送信されることとなり、5コマンドを1つのブロックとしてブロック単位で信号を判別する。
【0022】
図8(a)はコマンドの判定条件を示しており、信号が受信されないとき、即ち保守用車両が地上子上を走行していないときには、残響無しの状態が連続して受信される。従ってこのときは地上子なしとしてブレーキ回路を動作させない。又通常の受信時にはコマンド数が5回以上で開通を示す「1010」のコマンドが4回以上であれば分岐器3が開通状態にあると判断されるため、各ブロックの終了時点t,t,tで開通と判断して出力する。一方受信コマンド数が5回以上であり、リードスイッチから得られる接点信号によって保守用車両の停止を示す「1100」のコードが4回以上送信されたときには、非開通状態であるため、各ブロックの終了時点t,t,tでブレーキ装置を動作させる。又受信コマンド数が5回であり、且つ開通又は非開通のコマンドが3回以下である場合は通信の不良と判断し、各ブロックの終了時点t,t,tでブレーキ回路を作動させる。又ビット判定値が10回以上“0”である場合にも何らかの異常状態が生じているため、非常停止ブレーキ装置33を動作させ、安全を確保するようにする。
【0023】
図9,図10は車上子31の制御装置43内のA/D変換信号に基づいてコード判定を行う処理を示すフローチャートである。動作を開始すると、まずステップS1において初期化処理を行い、ステップS2において得られたA/D変換値を今回の値とする。そしてステップS3において前回のA/D変換値との差分をとる。図5(i),図6(i)はこの差分値をタイムチャートとして示すものである。次いでステップS4において差分値が正かどうかを判断する。差分値が正であればステップS5において正の閾値CH1を越えているかどうかを判別し、このレベルを越えていればビット判定値を1とする(ステップS6)。又差分値が負であればステップS7において負の閾値CL1以下かどうかを判別し、負の閾値CL1以下であれば、ビット判定値を0とする(ステップS8)。差分値がCH1とCL1の間にあればステップS9において前回の判定値をそのまま今回のビット判定値とする。図5(j),図6(j)はこのビット判定値をタイムチャートとして示している。ここで閾値CH1,CL1を第1の閾値とする。
【0024】
こうしてビット判定を終えると、ステップS10においてビット判定値が0かどうかを判別する。ビット判定値が1であれば、ステップS11において「1」の連続数をインクリメントする。そしてステップS12において1の連続数が10以上かどうかを判断し、10以上であれば図10のステップS13において地上子なしと判別する。この場合には非常ブレーキをかける必要がないため、そのまま走行して同様の処理を繰り返す。一方ステップS10においてビット判定値が0であれば、ステップS14に進んで0の連続数をインクリメントし、図10のステップS15においてビット受信数が1以上かどうかをチェックする。1以上であればステップS16においてビット受信数をインクリメントする。ビット受信数が0であればこの処理を行うことなくステップS17に進んで0の連続数が10を越えているかどうかを判別する。一方ステップS12において10以下であれば、ステップS18においてビット受信数をインクリメントしてステップS19に進む。ステップS18で0の連続数が10回未満のときも、ステップS19に進んでビット受信数が4であるかどうかを判断し、4に達していなければステップS2に戻って同様の処理を繰り返す。ビット受信数が4であればステップS20においてビット受信数を0とし、受信コマンド数をインクリメントする。次いでステップS21において受信コマンド数が5に達したかどうかを判断し、5未満であればステップS2に戻って同様の処理を繰り返す。
【0025】
受信コマンド数が5であれば、まず受信コマンド数を0とし(ステップS22)、ステップS23において受信コマンドのうち「1100」が4以上かどうかを判断する。4以上の場合にはステップS24において分岐器3が非開通であると判断し、保守用車両のコントローラ32に停止信号を出力する。こうすればコントローラ32より非常停止ブレーキ装置33に停止信号が出力され、保守用車両が急速に停止すると共に、警報によって運転手等に報知される。又ステップS23において受信コマンドのうち非開通を示す「1100」のコマンドが4未満であれば、ステップS25において受信コマンドが分岐器3の開通を示す「1010」が4以上かどうかを判別する。4以上であればステップS26において分岐器を開通状態として処理する。4未満であれば通信不良とする(ステップS27)。この場合も安全確保のため非常停止ブレーキ装置33を動作させる。
【0026】
一方ステップS17において0の連続数が10を越えていれば、ステップS28に進んで今回値がビット1の絶対値CH2を越えているかどうかを判断する。この値を越えている場合にはステップS13に進んで地上子なしとして処理を行い、CH2以下であれば通信不良とする(ステップS27)。これは磁界の影響等で絶対値が大きくなっているにもかかわらず、差分値のみを判断していると、変化が生じないことが考えられるので、地上子上を走行していないことを確認するために入れた処理である。そしてステップS13,S24,S26,S27においていずれかの判別を行った後、ステップS2に戻って同様の処理を繰り返す。そしてステップS24では分岐器3が非開通状態、ステップS27では地上子との通信不良状態であり、安全側に動作させるため、いずれの場合も非常ブレーキによって保守用車両を停止させる。こうすれば図8(a)に示す判定テーブルの通りの判別を行うことができ、信号の故障が発生していた場合や、保守用車両の運転者が信号を見落としていた場合の安全性を確保することができる。
【0027】
尚この実施の形態ではステップS27において通信不良であれば直ちにブレーキをかけて保守用車両を停止させるようにしているが、他の判別テーブルによって開通,非開通,地上子なしや通信不良を判別するようにしてもよい。図8(b)は他の判別テーブルの一例を示す図である。この判別テーブルでは図8(a)と比べて通信不良での処理が異なる。通信不良時は受信コマンド数が5回で「1010」,「1100」が3回以下のブロックをエラーブロックとし、エラーブロックが3回以上連続する場合に通信不良と判定する。又ビット判定値が連続10回以上0であり、且つエラーブロックが3回以上のときにも通信不良と判別する。こうすれば3ブロック連続して通信不良状態となったときに図7のt,tのタイミングで非常停止ブレーキをかけることができる。この判別テーブルでは、通信不良状態を確実に識別した後、非常停止ブレーキをかけることができるため、誤ってブレーキ操作をする可能性を少なくすることができる。
【0028】
又この実施の形態ではリードスイッチの接点が閉成しているときに保守用車両が開通状態となるようにしているため、リードスイッチ6,7と地上子13,14とを接続するライン11,12が何らかの原因で切断した場合には、リードスイッチは常に接点が開放、即ちオフ状態となって保守用車両の通行が禁止されることとなる。従って断線状態においても安全側に動作することとなり、安全性を確保することができる。
【0029】
又この実施の形態では分岐器3の切換状態を4ビットのコードとして伝送しているが、他のコードを用いてもよいことはいうまでもない。又この実施の形態では4ビットを1コマンドとし、5コマンドが受信されたときに分岐器の開通又は非開通の判別をするようにしているが、更に他のコマンド数で同様の処理を行うようにしてもよいことはいうまでもない。
【0030】
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。この実施の形態はCPU43aのビット判定処理のみが異なっており、その他の部分は第1の実施の形態と同様であるので、相違点のみについて説明する。図11は本発明の第2の実施の形態によるCPU43aのビット判定処理の動作を示すフローチャートである。ステップS1〜S3までの処理は図9と同様であり、差分値を求めるステップS3に続いてステップS31においてビット受信数=0、即ち第1回目のビット受信かどうかを判別する。1回目の受信であればステップS32において差分値が正かどうかを判別する。差分値が正の場合には差分値が正の閾値CH3(CH3>CH1)を越えているかどうかを判別し、CH3を越えていればステップS34においてビット判定値を1とする。又差分値が負であれば差分値は負の閾値CL3(CL3<CL1)以下かどうかを判別する。負の閾値CL3以下であればステップ36においてビット判定値を0と判別する。又差分値が正と負の閾値CH3,CL3の範囲内であれば、ビット判定値を前回の判定値と同一とする(ステップS37)。ここで閾値CH3,CL3は第1ビットを判別する際に用いられる第3の閾値である。これらの判定処理の後ステップS2に戻る。その他の処理は前述した第1の実施の形態と同様である。
【0031】
この実施の形態では地上子13と車上子31が通信エリアの境界にあって保守用車両が停止又は前進,後退の動作をする場合の誤動作をなくするものである。このような場合、本来は地上子13が開通状態であれば「1010」が受信されるが、差分の取込み時にチャタリングが生じ、データ通信異常と判定され、開通状態にもかかわらずブレーキが作動する可能性がある。このような恐れをなくするために第1のビット受信時にのみ閾値CH3,CL3の絶対値を通常の閾値CH1,CL1より大きくすると、チャタリングの影響を除くことができる。
【0032】
尚この実施の形態において車両を保守用車両として説明しているが、客車や列車,電車に置き換えてもよいことはいうまでもない。又この実施の形態では、転換検知スイッチとしてマグネット及びリードスイッチを用い、分岐器の切換信号をリードスイッチによって得るようにしているが、分岐器の定位/反位用の表示回路用の絶縁トランスに3次巻線をほどしたものを用い、その3次巻線の電圧誘起をリレー等によって検知して分岐器の位置信号を地上子に転送するようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本願の請求項1〜の発明によれば、分岐器の近傍に地上子を敷設する際にも地上子に電源を供給する必要がなく、保守用車両が地上子が埋設された位置に達したときにだけ、保守用車両の車上子から電力を伝送することができる。地上子は電力が供給されると、分岐器の状態をコード化して返送するため、保守用車両上で分岐器の状態を高精度で認識することができる。そして保守用車両側で保守用車両が進行している方向の分岐器が非開通状態と判断すれば保守用車両を非常停止することができる。又分岐器の状態のコードを外部信号により制御できるため、断線等が生じた場合にも安全側に動作させることができる。又差分値が徐々に変化するような場合、保守用車両が地上子との通信領域の境界にある場合、誤動作をなくすることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による保守用車割出防止装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】この実施の形態による保守用車割出防止装置の鉄道の軌道を示す図である。
【図3】地上子の構成を示すブロック図である。
【図4】車上子の構成を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態による動作を示すタイムチャート(その1)である。
【図6】本実施の形態による動作を示すタイムチャート(その2)である。
【図7】本実施の形態によるコード信号の判別のためのデータ構造を示す図である。
【図8】この実施の形態によるコマンドの判定テーブルを示す図である。
【図9】本実施の形態の動作を示すフローチャート(その1)である。
【図10】本実施の形態の動作を示すフローチャート(その2)である。
【図11】本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートの一部である。
【符号の説明】
1 本線
2 側線
3 分岐器
4 転換検知スイッチ
5 永久磁石
6,7 リードスイッチ
8,9 保守用車両
11,12 ライン
13,14 地上子
21,46,48 共振回路
22 整流回路
23,49 検波回路
24 コード生成回路
25 シャント回路
31 車上子
32 コントローラ
33 非常停止ブレーキ装置
34 警報器
41 電源回路
42 昇圧回路
43 制御装置
43a CPU
43b PWM出力部
43c A/D変換部
44 電圧変換バッファ回路
45 駆動回路
47 残響抑制回路
50 サンプルホールド回路

Claims (3)

  1. 車上装置と、線路内に埋設され線路を切換える分岐器の切換状態を外部入力として外部入力に応じた信号を車上装置に送信する地上子とを有し、軌道上を走行する保守用車両を自動停止させるための保守用車割出防止装置であって、
    前記車上装置は、
    送信コイル回路を含む共振回路を有し、所定周波数の信号を断続して送信する送信部と、
    前記送信部の送信の停止時に前記地上子からの残響振動を受信する受信部と、
    前記受信部に得られる残響の有無を相隣る残響レベルの相対変化によって前記地上子より送信されるコード信号を再生するに際し、残響の有無の判別のタイミング毎に前回の受信レベルと今回の受信レベルとの差分値を第1の閾値と比較することによって分岐器の切換状態を判別すると共に、分岐状態が判別されず差分値が所定ビット変化しないときに今回の受信レベルを第2の絶対値閾値と比較することにより地上子なし及び通信不良のいずれかを判別する判別手段と、
    前記判別手段によって前記地上子からの信号が非開通と判断されたときに保守用車両を非常停止させるための信号を出す出力手段と、を有するものであり、
    前記地上子は、
    前記車上装置の送信部より送信される信号を整流して電源とし、分岐器の切換状態に基づいて所定ビット数の異なったパターンを有するコード信号を発生し、共振回路の残響振動の有無として前記車上装置に送信するものであることを特徴とする保守用車割出防止装置。
  2. 前記車上装置の判別手段は、
    受信コードの第1ビットの判定時に第1の閾値より大きい絶対値を有する第3の閾値によって判別することを特徴とする請求項記載の保守用車割出防止装置。
  3. 前記車上装置の判別手段は、
    複数の連続して受信される分岐器の切換状態を示すコード信号を1ブロックとし、ブロック単位で多数決処理により前記分岐器の切換状態を判別するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の保守用車割出防止装置。
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