JP3559002B2 - 歯科用鉢洗い装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科用鉢洗い装置、より詳細には、ISO規格に適合した歯科用鉢洗い装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、本発明が適用される歯科治療ユニットの一例を説明するための全体概略外観図で、図中、10は歯科治療ユニットで、該ユニット10は、治療椅子1、ワークテーブル2、スピットン3、給排水ボックス4、インスツルメントホルダ5、フットスイッチ6、アシスタントインスツルメントホルダ7等から成り、インスツルメントホルダ5,7には、歯科治療において使用する種々のインスツルメント8が収納されており、周知のように、歯科治療にあたり、患者は椅子1に座り、頭を安頭台に固定して治療を受ける。治療中、術者は治療椅子1を上下動、倒起動、傾斜動等させて、患者を治療しやすい姿勢にして治療を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のごとき歯科治療ユニットにおいて、鉢(スピットン)3を洗浄するための水を供給するノズル9の放水口は、ISO規格によれば、鉢3の上端から20mm以上離れていなければならない。
本発明は、上述のごときISO規格に適合した鉢洗い装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、うがい用の鉢と、該鉢に鉢洗い用の水を供給するための貯水タンクと、該貯水タンクに鉢洗い用の水を供給するための鉢洗い水用ノズルとを有し、前記貯水タンクは上端が前記鉢洗い水用ノズルの放水口から20mm以上離れ、前記貯水タンクからの洗浄水は配管を通して直接前記鉢に供給され、該鉢の上端周辺に設けられた穴から該鉢内に放出されることを特徴としたものである。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記貯水タンクは該貯水タンク受け皿の上に載置され、該貯水タンクから溢れた水が該受け皿を通して前記配管に供給されることを特徴としたものである。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記貯水タンクと前記配管とが直接連結されていることを特徴としたものである。
【0007】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記配管に圧縮空気を導入して前記鉢に放出される水の勢いを増大させるようにしたことを特徴としたものである。
【0008】
請求項5の発明は、請求項3の発明において、前記貯水タンク内に該貯水タンクをシリンダとするピストンを有し、該ピストンを押圧することにより前記鉢に放出される水の勢いを増大させるようにしたことを特徴としたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による鉢洗い装置の一実施例を説明するための要部概略構成図で、図中、11は鉢、12は該鉢11の上部周辺に水を供給するための配管で、例えば、図示のように、鉢11の上部内側周辺には多数の穴11aが設けられ、配管12に通して該鉢11に供給された水は、これら多数の穴11aより鉢11内に放出され、鉢11内の汚物を除去する。13は貯水タンク、14は該貯水タンク13を載置する受け皿、15は鉢洗い水用ノズルで、受け皿14は底部に配管12に連通する穴14aを有し、貯水タンク13から溢れた水を、前述のように、配管12を通して鉢11に供給するようにしている。
【0010】
而して、ISOでは、鉢洗い用のノズル15は鉢に水が満水になったとき、その水位より20mm以上隙間をあけておかなければならないと言われている。図示例の場合、貯水タンク13の上端と鉢洗い水用ノズル15との間の間隔Lが20mm以上でなければならない。
【0011】
図示例の場合、鉢洗い用ノズル15より噴射された水は、一旦、貯水タンク13内に貯えられ、該貯水タンク13に水を追加して注ぐと、該貯水タンク13より水が受皿14に溢れ出、この受皿14に溢れ出た水が配管12を通して鉢11の上部周辺に設けられた多数の穴11aより鉢11内に放出され、該鉢内の汚物を流し落す。この場合、鉢11内に汚物が詰って、鉢11内の汚水が鉢11より受皿14側に逆流したとしても、この汚水が貯水タンク13内に入るようなことはなく衛生的である。
【0012】
図2は、図1に示した例を簡略化した場合の例を示す概略図で、この実施例は、図1に示した受皿14を省略して、貯水タンク13から直接配管12を通して鉢11に水を供給するようにしたもので、この構成でも、L≧20mmにすることで、ISOを満すことができ、コストを低減することができる。
【0013】
なお、以上には、鉢11内に噴出する水の勢いは、水頭(ヘッド)Hに依存し、特に、鉢11が大きい場合等においては、鉢の上部周辺全体から水を噴射することができず、或いは、水の噴射勢力が弱く、洗浄能力が必ずしも十分なものでない場合がある。
【0014】
図1又は図2において、16は、上述のごとき場合を想定して、配管12に設けられたエアー管で、該エアー管16を通して配管12に空気を圧入すると、鉢11の上部周辺の穴11aからは勢いよく水が噴射され、洗浄効果を増大することができる。
【0015】
また、図2において、17は貯水タンク14内に設けられたピストンで、該ピストン17には、例えば、細孔17aが設けられており、ノズル15より貯水タンク14内に供給された水は、該ピストン17に設けられた細孔17aを通して貯水タンク17内に貯えられ、鉢洗浄時、該ピストン17を押圧して鉢14の水を圧縮すると、鉢11の上部周辺の穴11aからは、勢いよく水が噴射され、鉢11内を効果的に洗浄することができる。
【0016】
【発明の効果】
ISO規格に適合した歯科用鉢洗い装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による歯科用鉢洗い装置の実施例を説明するための要部構成図である。
【図2】本発明による歯科用鉢洗い装置の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図3】歯科治療ユニットの一例を説明するための全体構成図である。
【符号の説明】
11…鉢、12…給水配管、13…貯水タンク、14…受皿、15…ノズル、16…エアー管、17…ピストン。

Claims (5)

  1. うがい用の鉢と、該鉢に鉢洗い用の水を供給するための貯水タンクと、該貯水タンクに鉢洗い用の水を供給するための鉢洗い水用ノズルを有し、前記貯水タンクは上端が前記鉢洗い水用ノズルの放水口から20mm以上離れ、前記貯水タンクからの洗浄水は配管を通して直接前記鉢に供給され、該鉢の上端周辺に設けられた穴から該鉢内に放出されることを特徴とする歯科用鉢洗い装置。
  2. 前記貯水タンクは該貯水タンク受け皿の上に載置され、該貯水タンクから溢れた水が該受け皿を通して前記配管に供給されることを特徴とする請求項1に記載の歯科用鉢洗い装置。
  3. 前記貯水タンクと前記配管とが直接連結されていることを特徴とする請求項1に記載の歯科用鉢洗い装置。
  4. 前記配管に圧縮空気を導入して前記鉢に放出される水の勢いを増大させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の歯科用鉢洗い装置。
  5. 前記貯水タンク内に該貯水タンクをシリンダとするピストンを有し、該ピストンを押圧することにより前記鉢に放出される水の勢いを増大させるようにしたことを特徴とする請求項3に記載の歯科用鉢洗い装置。
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