JP2771793B2 - 洗顔器 - Google Patents

洗顔器

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JP2771793B2
JP2771793B2 JP34130495A JP34130495A JP2771793B2 JP 2771793 B2 JP2771793 B2 JP 2771793B2 JP 34130495 A JP34130495 A JP 34130495A JP 34130495 A JP34130495 A JP 34130495A JP 2771793 B2 JP2771793 B2 JP 2771793B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、洗顔器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、動力装置を用いた洗顔器として
は、器に入れた水の中に、電力により水泡を生じさせる
ようなものがあった。そして、器の中の水に顔を浸し
て、水泡を顔面に当てることにより顔の表面の汚れを落
とし、洗顔をするものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような洗
顔器による洗顔では、水中に顔を浸して洗顔をするため
に、使用しているうちに息が続かなくなる。したがっ
て、顔を水から出したり、水に入れたりすることを繰り
返して断続的に洗顔しなければならないという煩雑さが
あった。また、洗顔の効果は主として肌の表面の汚れを
落とすことにあり、肌のマッサージ効果については、シ
ャワーを用いたときほど大きいものではなかった。ま
た、水面に皮脂等の汚れが浮かんできても、その水に顔
を浸しながら洗顔しなければならないため、人によって
は不快に感じるという問題点もあった。
【0004】この発明の目的は、汚れ落としの効果とマ
ッサージ効果とを併せ持ち、快適な状態で終始連続して
使用することが可能な洗顔器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、この発明の洗
顔器によれば、次の1)〜4)を具えたことを特徴とし
ている。
【0006】1)すりばち状の外観を有するとともに、
内部に水路を有するシャワー部であって、すりばち状の
凹部を形成する底面と、この底面の周囲に設けられてい
る、複数の段差を有する階段状の内壁面とを有し、各階
段の上面を噴水面としてこの噴水面に設けられてある複
数の噴出穴から、鉛直上向きに水を噴出するシャワー
部。
【0007】このように、階段状の内壁面を有するシャ
ワー部により、顔面に対して、顔面の丸みに応じた丁度
良い具合の水を噴出することができる。また、噴出する
水で洗顔するため、肌の汚れ落としおよびマッサージの
効果を併せ持つことができる。また、流水で洗顔できる
ため、汚れた水に顔を浸しながら洗顔する不快さはな
い。
【0008】また、シャワー部の噴出面は、すりばち状
の凹部を形成する内壁面の一部(階段の上面)のみに設
けられていて、凹部の底面には噴出面がない。よって、
鼻の部分には水が当たらないような位置に顔をおいて、
呼吸をしながら使用することが可能である。このため、
水に顔を浸したり水から出したりするような煩雑さはな
く、洗顔の初めから終わりまで連続して使用することが
可能である。
【0009】また、シャワー部において、好ましくは上
述の凹部の底面に穴(底面を貫通する穴)を形成するの
が良い。穴を形成すると、噴出した水が底面に溜まるこ
となく、水はけが良くなる。洗顔用の水は使用中に常に
循環しているため、水はけが良いと、水の循環を素早く
行うのに適しており、また、用いる水も多量でなくて済
む。また、この穴から露出するような位置に、赤外線の
光源を設けても良い。
【0010】2)シャワー部に供給するための水をため
ておく貯水部。
【0011】この貯水部は、シャワー部に供給する水を
ためておく(「収納しておく」ともいう。)ものであ
る。供給水は、この貯水部から、動力によりくみ上げら
れて、後に説明する水供給部を通り、シャワー部に送り
込まれる。そして、シャワー部から噴出された水は、後
に説明する水受け器を経て、再びシャワー部に送り込ま
れるために貯水部に戻り、ここに収納される。
【0012】3)シャワー部と貯水部とに連通してい
て、貯水部からシャワー部への供給水の通り道である水
供給部。
【0013】水供給部は、貯水部とシャワー部とのなか
だちをして、洗顔に丁度良い具合の噴出水を得るための
ものである。例えば、水供給部の一部に浄水器を具える
と、貯水部から送られてきた供給水がろ過され、清浄な
水となってシャワー部に送られるため、洗顔に適した水
とすることができる。
【0014】また、水供給部にシャワー部との連通を形
成するための分流器を具えると、シャワー部から噴出す
る水の高さと勢いとを均一にすることができる。この分
流器は、供給水が流入する側の基管と、基管からの供給
水を二分してシャワー部へと流出させる第1および第2
分岐管を有している。また、第1および第2分岐管は、
シャワー部の裏面側の外壁と、シャワー部の中心点から
互いに等距離だけ離間した位置で、連通しているのがよ
い。
【0015】4)貯水部に収納されている水をシャワー
部に送る動力源となる動力部。
【0016】例えば、好適な揚水用のポンプ機構にバッ
テリーを組み合わせて動力源とし、貯水部の水が水供給
部を通ってシャワー部に達するような動力を供給する。
【0017】5)シャワー部から噴出した水を受け止め
て再び貯水部に送り込む水受け器。
【0018】水受け器は、噴出水を受け止める部分(水
受け部)と、その水を伝わせて貯水部に送り込む部分
(樋部)との双方の機能を併せ持つ。この水受け器は、
連通しているシャワー部と水供給部との外側を取り囲む
ように設け、水受け部と樋部とが一体形成してあるもの
としてもよい。あるいは、シャワー部の外側を取り囲む
ように設けた水受け部の底部にチューブ等の樋部を取り
つけ、チューブと貯水部とが連通するような水受け器と
してもよい。
【0019】このように、この発明の洗顔器によれば、
シャワー部、貯水部、水供給部、動力部、および水受け
器を具えたことにより、一定量の水を循環させて、シャ
ワー部から噴出する水で洗顔をすることができる。この
ため、汚れ落としの効果とマッサージ効果とを併せ持
ち、快適な状態で使用することが可能な洗顔器とするこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を参照して、こ
の発明の洗顔器の実施の形態の一例につき説明をする。
各図は、発明が理解できる程度に各構成成分の大きさ、
形状および位置関係等を概略的に示してあるにすぎず、
したがって図示例にのみ限定されるものではない。な
お、各図において、同一の構成成分については、同じ符
号を付して示してある。また、断面を示すハッチングは
一部分を除き省略してある。
【0021】図1は、実施の形態の洗顔器10の概略的
な外観図である。なお、図において、シャワー部と水供
給部は、水受け器を透明であるものとして、実線で示し
てある。また、図2〜図5は、洗顔器を構成する構成要
素の説明に供する概略図である。発明の理解を容易にす
るために、まず最初に、ここで用いた洗顔器の全体的な
構成(形状)の説明をして、その後に各構成要素の詳細
な説明をする。
【0022】1.全体の形状(外観)の説明 ここでは、全体の形状(外観)が、上部が大口径で下部
が小管径の容器を有する、いわばジューサに似た形状の
洗顔器10の説明をする。最下部に貯水部21と動力部
31とを設け、これらを好適な材料、例えばプラスチッ
ク樹脂等で覆ってあり、截頭円すい体の台座71として
いる。また、貯水部21の上側に、貯水部21と連通す
る水供給部41が設けてある。この水供給部41は、筒
状の通路43と、通路43の上部に設けられた分流器4
5とで構成されている。また、通路43の途中に浄水器
46を設けてある。そして、水供給部41上、すなわち
分流器45上に、シャワー部11が具えられている。そ
して、シャワー部11および水供給部41の周囲を覆う
ように、これらの外側に、水受け部41aと樋部51b
とが一体形成された水受け器51が設けられている。ま
た、ここでは、水受け器51の上縁に取りはずし自在に
連結して、遮水壁53が設けられている(図1)。この
洗顔器10の動作については、後に説明をする。
【0023】2.各構成要素の説明 次に、各構成要素の説明をする。図2の(A)および
(B)は、シャワー部11の説明に供する図であり、特
に(A)はシャワー部11の平面図、(B)は、(A)
をX−X線で切って矢印の方向にみたときの断面図を示
す。
【0024】この発明の洗顔器によれば、すりばち状の
外観を有するとともに、内部に水路を有するシャワー部
であって、すりばち状の凹部を形成する底面と、この底
面の周囲に設けられている、複数の段差を有する階段状
の内壁面とを有し、各階段の上面を噴水面としてこの噴
水面に設けられてある複数の穴から、鉛直上向きに水を
噴出するシャワー部を具えている。ここでは、底面11
aと内壁面11bとですりばち状の凹部13を形成す
る、シャワー部11とした。この内壁面11bは、ここ
では4段の階段状となっており、階段の上面のみを水が
噴出する噴出面11b1 としている。この噴出面11b
1 には、複数の微小な噴出穴15が設けられている。こ
こでは、0.8mm程度の径を有する穴とした。また、
シャワー部11の内部には、水路17が設けられてお
り、この水路17から、噴出穴15を通って、洗顔用の
水(供給水ともいう。)が噴出する。また、シャワー部
11の裏面側の、内壁面11bに対応する外側の部分
は、外壁11cとする。
【0025】シャワー部11を上からみると、円形もし
くは楕円形、あるいはこれらの形状に近い(類似の)形
状であり、また、噴出面11b1 はリング状になってい
る(図2の(A))。シャワー部11の径は、ここでは
最も広い部分で約13.5cm、最も狭い部分で約11
cmとしてある。また、供給水は、噴出面11b1 の噴
出穴15から鉛直上向きに噴出するために、この噴出面
11b1 は互いに平行な水平面を形成している(図2の
(B))。各階段の上面(噴出面11b1 )の幅はここ
では7mm程度とした。
【0026】また、ここでは、凹部13の底面11b1
に穴(貫通孔ともいう。)19を形成してある。このた
め、噴出穴15から噴出する水が凹部13の底面11b
1 に溜まることなく、水はけが良くなり、水の循環を素
早く行うのに適している。また、循環を素早く行うこと
ができるため、洗顔のために用いる水も多量でなくて済
む。
【0027】図3は、シャワー部11の噴出面11b1
の噴出穴15から水が噴出する様子を示したものであ
る。水が噴出して流れ落ちる様子を矢印で模式的に示し
てある。なお、ここではシャワー部11を構成する各部
の符号の一部分を除き省略して示してある。このよう
に、後に述べる水供給部41の分流器45の、第1およ
び第2分岐管45bおよび45cとの連通部分C1 およ
びC2 からシャワー部11の水路17に流入した水は、
噴出面の11b1 の噴出穴15から鉛直上向きに噴出
し、シャワー部11の外側と、穴19とに向かって流れ
落ちていく。
【0028】また、ここでは、穴(貫通孔)19から露
出するような位置に、赤外線の光源61を設けてある
(図2の(A)および(B))。このため、例えば、洗
顔前に顔面に光源から光を照射して予め肌を温めておく
ことにより、皮膚の毛穴を開かせておき、その後洗顔を
行うと、肌の老廃物、汚れが良く取り除かれる。
【0029】次に、この発明の洗顔器によれば、シャワ
ー部11に供給するための水をためておく貯水部21を
具えている。ここでは、すでに述べてあるように、貯水
部21は動力部31と共に最下部に位置し(図1参
照)、好適な材料、例えばプラスチック樹脂等で外側を
覆われ、台座71となっている。貯水部21の形状はど
のようなものでも良い。また、貯水部21は、シャワー
部11へと送り込まれる水の通路となる水供給部41と
連通している。また、シャワー部11から噴出した水を
受けて再び貯水部21に送り込む水受け器51とも連通
している。また、動力部31によって、貯水部21の水
が水供給部41を通ってシャワー部11に送り込まれる
ので、貯水部21と動力部31とは接続されている。こ
こで貯水部21と動力部31とは隣接して接続して設け
てあるが、洗顔器10の動作が可能であれば隣接して設
けなくてもよい。ここで、貯水部にためておく水の量
は、水を循環させるのに好適な量とすれば良いが、例え
ば1000cc程度とする。また、洗顔に用いる水は、
洗顔に適したものであればどのようなものでも良い。例
えば、冷水や、水に美容液・日本酒等を混ぜたものとし
ても良い。冷水を用いると、肌の血行の点からも好適で
あるといえる。冷水とする場合、あらかじめ冷却してお
いた水を使用してもよいが、幾つかの氷を入れた目の荒
い袋を、水と一緒に貯水部21に入れた状態で使用し、
使用時に冷水となるようにしてもよい。
【0030】次に、この発明の洗顔器によれば、シャワ
ー部11と貯水部21とに連通していて、貯水部21か
らシャワー部11への供給水の通り道である水供給部4
1を具えている。ここでは、貯水部21に直接接続され
ている筒状の水の通路43と、通路43上の位置に設け
られた分流器45とで構成した(図3)。この分流器4
5は、供給水が流入する側の基管45aと、基管45a
からの供給水を二分してシャワー部11へと流出させる
第1および第2分岐管45bおよび45cを有してい
る。このように、基管45aからの供給水を二分してシ
ャワー部11へと流出させることにより、シャワー部1
1の噴出面11b1 の噴出穴15から噴出する水の高さ
と勢い(圧力)とを均一にすることができる。
【0031】この分流器45の第1および第2分岐管4
5bおよび45cの、シャワー部11への好適な接続位
置(連通位置)の例について説明する。図4は、実施の
形態で用いたシャワー部11の裏面を示す平面図であ
る。この図において、第1および第2分岐管45bおよ
び45cとの接続部分C1 およびC2 をハッチングで強
調して示してある。第1および第2分岐管45bおよび
45cは、シャワー部11の裏面側の外壁11cと、シ
ャワー部11の中心点から互いに等距離だけ離間した位
置で、連通している。具体的には、第1および第2分岐
管45bおよび45cとの接続部分をC1 およびC2
すると、C1 およびC2 の中心点は、シャワー部11の
裏面側の外壁11cを平面的にみたときの中心点Pと、
一直線上に並ぶ。このため、中心点Pと、接続部分C1
およびC2 の中心点とを結ぶ直線の左右で、裏面11c
の平面図は線対称となっている。また、中心点Pと接続
部分C1 の中心点との距離d1 と、中心点Pと接続部分
2 の中心点との距離d2 との距離は等しくなってい
る。このような位置に第1および第2分岐管45bおよ
び45cを接続して供給水をシャワー部11に送り込む
と、噴出面11b1 噴出穴15から噴出する水の高さと
勢いとが均一になる。このため、図3に示すような、各
噴出面11b1 から同じ高さの水が噴出するため、顔面
の丸みに応じた丁度良い具合の噴出水を得ることができ
る。
【0032】また、水供給部41の一部に、浄水器47
を具えると(図1参照)、シャワー部11に供給される
水が清浄となり、洗顔に適した水とすることができる。
また、一度洗顔に使用された水も、浄水器47を経て再
び清浄な水となり、常に清浄な水での洗顔が望める。浄
水器47は、好ましくは、フィルターと活性炭の層とで
構成されているものとするのが良い(図示せず)。その
場合、フィルターおよび活性炭の層を、抗菌剤入りのも
のとするのが望ましい。また、ここで用いる浄水器は、
好ましくは、水供給部41(ここでは通路43)に対し
て着脱自在な、使い捨てタイプの浄水器として、使用毎
に取り換えるのが良い。
【0033】次に、この発明の洗顔器によれば、貯水部
21に収納されている水をシャワー部11に送る動力源
となる動力部31を具えている。ここでは、貯水部21
と隣接して接続して設けてある。例えば揚水用のポンプ
機構とバッテリーとを組み合わせたものとする。ポンプ
機構は、好適な種々のものとできるが、好ましくは、従
来周知のスクリューポンプにするのが良い。またその場
合、動力部31は、モータを駆動させて貯水部21から
流入した水をモータに接続してあるねじ羽根(スクリュ
ー)を作動させることにより、水をくみあげる形にな
る。動力部31内のモータは、例えば外部のAC電源と
接続する。スクリューポンプは後に洗顔器10の動作の
説明の項で概略的に図示(図5)する。なお、揚水用ポ
ンプ(ここではスクリューポンプ)は、従来一般に使用
されている既知のものであるので、その詳細な説明は省
略する。また、動力部31および貯水部21を覆う台座
71の外側上部等に、動力部を作動するオン、オフのス
イッチボタン73等を設ける。また、その他に、切り替
え装置等を設けることにより、供給する動力の大きさを
切り替えて、噴出水の勢いを調節できるようにしても良
い。
【0034】次に、この発明の洗顔器によれば、シャワ
ー部から噴出した水を受け止めて再び貯水部に送り込む
水受け器51を具えている。ここでは、水供給部41お
よびシャワー部11の外側を取り囲むように水受け部5
1aと樋部51bとが一体形成された水受け器51とし
た。水受け部51aは噴出水を受け止める部分であり、
樋部51bはその水を伝わせて貯水部21に再び送り込
む部分である。
【0035】また、すでに説明したように、好ましく
は、水受け部51の上部(上縁)に、噴出水の飛散を防
止する、遮水壁53を設けるのが良い。この遮水壁53
は、例えば厚さが数mm〜1cm程度のシリコン製のも
のとし、噴出水を顔に当てるのに丁度良い距離の高さを
有するものとする。そうすれば、顔を固定させた状態で
洗顔をすることができ、洗顔に数分から数十分の時間を
かけるとしても疲れずに使用することができる。また、
シリコンのように柔らかい材料とすると肌に当たっても
痛くないため、好適である。
【0036】洗顔器の各構成要素は、互いに取りはずし
自在とすると、持ち運びや掃除の点からも、好適である
といえる。また、洗顔に用いる水は、洗顔が終了すれば
棄却して、使用毎に取り換えるのが良い。
【0037】3.洗顔器の動作 次に、洗顔器10の動作について図1および図5を用い
て説明する。図5は、洗顔器10の水の流れ(水が循環
する様子)を、矢印で模式的に示したものであり、洗顔
器10を構成する各要素の符号は、一部を除いて省略し
てある。また、図5において、用いるポンプ機構を、前
述のスクリューポンプとした場合につき、動力部31を
概略的に示してある。この場合、モータに接続されたね
じ羽根(スクリュー)が回転することにより、貯水部2
1に収納されている水を揚水するという働きをする。ま
た、モータは、AC電源(図示せず)に接続して使用す
る。
【0038】まず、モータをAC電源に接続し、例え
ば、台座71上に設けたスイッチ73をオンの状態にし
て、動力部31(ここではモータ)を駆動させる。この
ときに、噴出水の勢いを例えば切り替え装置等により設
定しても良い。そうすると、モータが駆動し、このモー
タに接続してあるスクリューが回転し、貯水部21に収
納してある水が水供給部41へとくみ上げられる。この
ときこの水は、まず、通路43を通るが、このときに通
路43の途中に設けられた浄水器47を通り、水はろ過
されて清浄な水となり、分流器45へ送られる。分流器
45の基管45aに入った水は、二分されて第1および
第2分岐管45bおよび45cに送られる。そして、第
1および第2分岐管45bおよび45cからシャワー部
11の水路17に入った水が、噴出面11b1 の噴出穴
15から、鉛直上向きに噴出され、使用者はこの噴出水
で洗顔をする。噴出した水はシャワー部11の外側およ
び穴19に向かって流れ落ち、水受け器51の水受け部
51aによって受け止められ、樋部51bを伝って流れ
落ち、再び貯水部21に収納される。以上の動作を繰り
返すことにより、水が循環し、洗顔を持続することがで
きる。
【0039】この発明は、例示の形態にのみ限定される
ものではないことは明らかである。例えば、各構成要素
の形状は機能を果たし得るならば例示のものに限らな
い。例えば、水受け器の形状は、水受け部と樋部とが一
体形成されたものでなくとも良い。図6は、水受け器の
変形例の説明に供する概略的な外観図である。この図か
らも理解できるように、シャワー部11の外側を取り囲
むように水受け部510aを設けて、その水受け部51
0aと、この水受け部510aの底部に取りつけられた
チューブ(樋部)510bとで構成された、水受け器5
10としても良い。チューブ(樋部)510bの先は貯
水部21につながっている。その他の部分は洗顔器10
と同様であるため詳細な説明を省略する。
【0040】その他、動力部等についても、例示の構成
に限らず、洗顔器を動作させることが可能であればどの
ようなものでも良い。
【0041】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の洗顔器によれば、次の1)〜4)を具えてい
る。
【0042】1)すりばち状の外観を有するとともに、
内部に水路を有するシャワー部であって、すりばち状の
凹部を形成する底面と、この底面の周囲に設けられてい
る、複数の段差を有する階段状の内壁面とを有し、各階
段の上面を噴水面として該噴水面に設けられてある複数
の穴から、鉛直上向きに水を噴出するシャワー部。
【0043】2)シャワー部に供給するための水をため
ておく貯水部。
【0044】3)シャワー部と貯水部とに連通してい
て、貯水部からシャワー部への供給水の通り道である水
供給部。
【0045】4)貯水部に収納されている水をシャワー
部に送る動力源となる動力部。
【0046】5)シャワー部から噴出した水を受け止め
て再び貯水部に送り込む水受け器。
【0047】このため、一定量の水を循環させて、シャ
ワー部から噴出する水で洗顔をすることができる。この
ため、汚れ落としの効果とマッサージ効果とを併せ持
ち、快適な状態で洗顔をすることができる。特に、シャ
ワー部は上述した形状をしているため、シャワー部の中
心からは水が噴出されないために、鼻の部分は常に噴出
水に当たることはないので、呼吸をしながらの使用がで
きる。したがって、洗顔の初めから終わりまで、連続し
て使用することができる。また、洗顔用の水は循環する
流水であるため、汚れた水に顔を浸して洗顔する不快さ
はない。しかも、使用する水は一定量であるため、水を
無駄に使い過ぎることもなく、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の洗顔器の外観図(全体図)であ
る。
【図2】(A)はシャワー部の平面図、(B)は断面図
である。
【図3】シャワー部から水が噴出する様子を矢印で模式
的に示した図である。
【図4】分流器の、シャワー部への好適な接続位置の例
を示す概略的な平面図である。
【図5】洗顔器の水の流れ(水が循環する様子)を、矢
印で模式的に示した図である。
【図6】水受け器の変形例の説明に供する概略的な外観
図である。
【符号の説明】
10:洗顔器 11:シャワー部 11a:底面 11b:内壁面 11b1 :噴出面 11c:外壁 13:凹部 15:噴出穴 17:水路 19:穴 21:貯水部 31:動力部 41:水供給部 43:通路 45:分流器 45a:基管 45b:第1分岐管 45c:第2分岐管 47:浄水器 51:水受け器 51a:水受け部 51b:樋部 53:遮水壁 61:赤外線の光源 71:台座 73:スイッチ 510:水受け器 510a:水受け部 510b:チューブ(樋部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61N 5/06 A61N 5/06 A

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 すりばち状の外観を有するとともに、内
    部に水路を有するシャワー部であって、すりばち状の凹
    部を形成する底面と、この底面の周囲に設けられてい
    る、複数の段差を有する階段状の内壁面とを有し、各階
    段の上面を噴水面として該噴水面に設けられてある複数
    の噴出穴から、鉛直上向きに水を噴出するシャワー部
    と、 該シャワー部に供給するための水をためておく貯水部
    と、 前記シャワー部と前記貯水部とに連通していて、前記貯
    水部から、前記シャワー部への供給水の通り道である水
    供給部と、 前記貯水部に収納されている水をシャワー部に送る動力
    源となる動力部と、 前記シャワー部から噴出した水を受け止めて再び貯水部
    に送り込む水受け器とを具えたことを特徴とする洗顔
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の洗顔器において、前記
    水供給部の一部に、浄水器を具えたことを特徴とする洗
    顔器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の洗顔器において、前記
    水供給部は前記シャワー部との連通を形成するための分
    流器を具え、該分流器は、供給水が流入する側の基管
    と、該基管からの供給水を二分して前記シャワー部へと
    流出させる第1および第2分岐管を有していることを特
    徴とする洗顔器。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の洗顔器において、前記
    第1および第2分岐管は、前記シャワー部の裏面側の外
    壁と、前記シャワー部の中心点から互いに等距離だけ離
    間した位置で、連通していることを特徴とする洗顔器。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の洗顔器において、前記
    噴出面の各々は、互いに平行な水平面を形成しているこ
    とを特徴とする洗顔器。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の洗顔器において、前記
    噴出面はリング状に設けられていることを特徴とする洗
    顔器。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の洗顔器において、前記
    凹部の底面に、穴を形成してなることを特徴とする洗顔
    器。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の洗顔器において、赤外
    線の光源を、前記穴から露出する位置に設けたことを特
    徴とする洗顔器。
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