JP3558743B2 - 粒状または粉末状抗菌剤およびその製造方法 - Google Patents

粒状または粉末状抗菌剤およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、消臭性能および抗菌性能を有する金属イオンを利用した粒状または粉末状抗菌剤およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
悪臭を発する物質としてチオール系やアミン系の物質がある。これらの悪臭物質と錯塩を形成することにより、吸着して脱臭する消臭性質を持つ物質として銅(II)イオンなどの金属イオンがある。さらに金属イオンは細菌の細胞中の酵素のチオール基と反応し酵素の作用を抑制し、細菌の成長を防ぐ抗菌性能を有する。金属イオンはそのままでは安定して存在することができないため、金属イオンを消臭剤や抗菌剤として使用するには、繊維や樹脂に錯体を形成することにより吸着させて使用することが多かった。しかしながら、この錯体は著しく安定性が低く、繊維や樹脂が金属イオンを吸着する量も少なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このため繊維や樹脂に低分子配位子を導入し、この配位子に金属イオンを吸着させることにより安定性を高め、多くの金属イオンを吸着させていたが十分ではなかった。
【0004】
本発明は前記の課題を解決するためなされたもので、多くの金属イオンを安定して吸着することができ、消臭性能および抗菌性能が高い粒状または粉末状抗菌剤およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するためになされた本発明の粒状または粉末状抗菌剤は、金属イオン0.04〜4.3重量%がスルホン化スチレン−ジビニルベンゼン共重合体からなるカチオン交換樹脂粒に吸着されている。前記金属イオンは銅(II)イオンであると良い。
【0006】
前記の目的を達成するためになされた本発明の粒状または粉末状抗菌剤は、銅( II イオン1〜20重量%がケイ酸アルカリ塩粉に吸着されている。金属イオン5〜15重量%がケイ酸アルカリ塩粉に吸着されていると好ましい。
【0007】
前記の目的を達成するためになされた本発明の粒状または粉末状消臭抗菌剤の製造方法は、銅( II 塩を水溶液にして、スルホン化スチレン−ジビニルベンゼン共重合体からなるカチオン交換樹脂を混合し、沈殿する固形成分を濾別し、水洗いしてから乾燥する。
【0008】
前記の目的を達成するためになされた本発明の粒状または粉末状抗菌剤の製造方法は、金属塩を水溶液にして、ケイ酸アルカリ塩水溶液に混合し、混合液を乾燥して固体にした後、該固体を粉砕する。混合液はガラス板やプラスチックフィルムにキャストし乾燥すると良い。乾燥した固体はメノウ乳鉢で粉砕すると良い。
【0009】
【作用】
本発明の方法により粒状または粉末状抗菌剤を製造すると、カチオン交換樹脂を使用したときは金属イオンとカチオン交換樹脂のカチオン交換基が化学結合し、ケイ酸アルカリ塩水溶液を使用したときは金属イオンとケイ酸アルカリ塩のアニオン基が化学結合するため、一旦吸着された金属イオンは容易に脱離することがなく、安定している。
【0010】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明の方法により製造された粒状または粉末状抗菌剤は、多くの金属イオンを吸着することができ、一旦吸着された金属イオンが脱離することがない。しかも金属イオンを使用しているため、臭気物質と細菌に対する即効的な消臭作用と優れた抗菌作用を有し、消臭性能および抗菌性能が高い。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
実施例1
酢酸銅(II)二水和物0.1gを純水に溶解し、この水溶液にカチオン交換樹脂としてアンバーライト200Cを1.5g加え、撹拌機で4時間室温下で撹拌混合した。この混合液を吸引濾過器で濾別し水洗いした後、沈殿する固形成分を100℃で3時間乾燥し、粒状消臭抗菌剤を得た。
【0012】
得られた粒状消臭抗菌剤について消臭性能試験を行った。2リットルのテドラーバック中に粒状消臭抗菌剤0.1gを入れ、初期濃度200ppmの硫化水素ガスまたはアンモニアガスを満たし、定時間毎にこのガスを僅かに取り出して、ガス検知管で残留ガス濃度を測定した。
【0013】
まず初期濃度200ppmの硫化水素ガスを使用して消臭性能試験を行ったところ、2時間後の濃度は1.0ppm、3時間後にはほとんど検知されなかった。さらに初期濃度200ppmのアンモニアガスを使用して消臭性能試験を行ったところ、2時間後の濃度は1.8ppm、3時間後にはほとんど検知されなかった。
【0014】
次に、金属イオン18.5重量%がカチオン交換樹脂粒に吸着されている粒状消臭抗菌剤(商品名:パナクリーンB−400、パナック(株)製)の抗菌性能試験を(財)日本食品分析センターで行った。
【0015】
粒状消臭抗菌剤を厚さ188μmのポリエステルフィルムの片面に接着剤で接着(接着量:40g/m)し、エタノールに約10分間浸漬した後十分乾燥して試験片とした。試験片の試験面に大腸菌および黄色ブドウ球菌の菌液をそれぞれ滴下後、25℃で保存した。保存前の生菌数を測定し、24時間保存後の生菌数を2回測定し2回の平均値を算出した。生菌数の測定は、試験片をSCDLP培地(日本製薬(株)製)10mlで洗い、この洗浄液を標準寒天培地(栄研化学(株)製)を使用した混釈平板培養法(35℃、48時間培養)で行い、試験片当たりに換算した。その結果を表1に示した。
【0016】
【表1】
Figure 0003558743
【0017】
同表に示したように、大腸菌および黄色ブドウ球菌ともに、保存前には大量の生菌が検出されたが、24時間保存後には検出されなかった。
【0018】
比較例1
金属イオンを吸着していないカチオン交換樹脂粒に、実施例1と同様にして消臭性能試験を行ったところ、初期濃度200ppmの硫化水素ガスを使用したときの3時間後の濃度は180ppm、初期濃度200ppmのアンモニアガスを使用したときの3時間後の濃度は36ppmであった。
【0019】
次に実施例1で使用した粒状消臭抗菌剤を接着していないポリエステルフィルムに、実施例1と同様にして抗菌性能試験を行い、その結果を表1に示した。同表に示したように、大腸菌および黄色ブドウ球菌ともに、24時間保存後には保存前よりも生菌数が増加していた。
【0020】
実施例2
塩化銅(II)二水和物18gを水50gに溶解し、この溶解液を水ガラス状の濃度65重量%ケイ酸ナトリウム水溶液100gに加えよく撹拌して混合した。この混合液をプラスチックフィルム上にガラス棒を用いてキャストし、60℃で10分乾燥した。乾燥して固体になったものをフィルムからはぎ取り、メノウ乳鉢で粉砕して、粉末状消臭抗菌剤を得た。
【0021】
得られた粉末状消臭抗菌剤について実施例1と同様にして消臭性能試験を行った。
【0022】
まず初期濃度200ppmの硫化水素ガスを使用して消臭性能試験を行ったところ、1時間後の濃度は2.2ppmと大幅に減少していた。さらに初期濃度200ppmのアンモニアガスを使用して消臭性能試験を行ったところ、2時間後の濃度は60ppmと大幅に減少していた。
【0023】
次に、得られた粉末状消臭抗菌剤について実施例1と同様にして抗菌性能試験を行った。その結果を表2に示した。
【0024】
【表2】
Figure 0003558743
【0025】
同表に示したように、大腸菌および黄色ブドウ球菌ともに、保存前には大量の生菌が検出されたが、24時間保存後には検出されなかった。
【0026】
比較例2
金属イオンを吸着していないケイ酸ナトリウム塩粉に、実施例1と同様にして消臭性能試験を行ったところ、初期濃度200ppmの硫化水素ガスを使用したときの1時間後の濃度は150ppm、初期濃度200ppmのアンモニアガスを使用したときの1時間後の濃度は7ppmであった。
【0027】
次に実施例2で得られた粉末状消臭抗菌剤を接着していないポリエステルフィルムに、実施例1と同様にして抗菌性能試験を行い、その結果を表2に示した。同表に示したように、大腸菌および黄色ブドウ球菌ともに、24時間保存後には保存前よりも生菌数が増加していた。

Claims (5)

  1. 銅( II イオン0.04〜4.3重量%が、スルホン化スチレン−ジビニルベンゼン共重合体からなるカチオン交換樹脂粒に吸着されていることを特徴とする粒状または粉末状抗菌剤。
  2. 金属イオン1〜20重量%がケイ酸アルカリ塩粉に吸着されていることを特徴とする粒状または粉末状抗菌剤。
  3. 前記金属イオンが銅(II)イオンであることを特徴とする請求項2に記載の粒状または粉末状抗菌剤。
  4. 銅( II 塩を水溶液にして、スルホン化スチレン−ジビニルベンゼン共重合体からなるカチオン交換樹脂を混合し、沈殿する固形成分を濾別し、水洗いしてから乾燥することを特徴とする粒状または粉末状抗菌剤の製造方法。
  5. 金属塩を水溶液にして、ケイ酸アルカリ塩水溶液に混合し、混合液を乾燥して固体にした後、該固体を粉砕することを特徴とする粒状または粉末状抗菌剤の製造方法。
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