JP3558731B2 - パワーステアリング装置のバルブ機構 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、パワーステアリング装置に係り、特にロータリースプールとスリーブからなるバルブ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8〜10に、従来例のパワーステアリング装置のバルブ機構を示す。
図8に示すように、ギヤケース1内にナット2を摺動自在に組み込んで、このギヤケース1内を第1室1aと第2室1bに区画している。さらに、ナット2にラック3を形成し、このラック3をセクタギヤ4にかみあわせている。
このようにしたギヤケース1の一方をバルブケース5で塞ぐとともに、このバルブケース5内にはバルブ機構Vを設けている。
バルブ機構Vは、スリーブ6とロータリースプール7から構成され、これらスリーブ6とロータリースプール7を相対回転させることで切り換わるものである。
上記スリーブ6には、ウォームシャフト8を連結する。つまり、ウォームシャフト8の基端に形成したフランジ部9で、スリーブ6の一端を塞ぎ、これらフランジ部9とスリーブ6をピン10で連結している。
スリーブ6には、図9に示すように、ポンプPに接続する3つの入力ポート11を形成するとともに、これら各入力ポート11を挟んで、その一方の側には第1供給溝12を、他方の側には第2供給溝13を形成している。そして、第1供給溝12はギヤケース1の第1室1aに、また、第2供給溝13は第2室1bに、それぞれ連通させている。
【0003】
上記スリーブ6内にはロータリースプール7を回転自在に設けるとともに、このロータリースプール7にはスタブシャフト14を貫通させている。そして、これらスタブシャフト14とロータリースプール7に形成したピン孔14a、7aに、ピン15をはめ込むことで、これらを連結している。したがって、スタブシャフト14が回転すればロータリースプール7も回転することになる。
また、ロータリースプール7には、3つの凹溝16とドレン溝17とを形成するとともに、これら凹溝16とドレン溝17とを直径方向において対向させている。
そして、上記ウォームシャフト8の先端とスタブシャフト14とを、トーションバー18で連係させている。
以上述べたロータリースプール7とスリーブ6をバルブケース5内に収容するが、上記フランジ部9とバルブケース5の一端に形成した鍔部19との間に第1軸受け20を設けている。この第1軸受け20はスラスト荷重を受ける軸受けであり、スリーブ6の一端は、フランジ部9を介してこの第1軸受け20によって支持されていることになる。
なお、鍔部19の開口部分とウォームシャフト8との間には、これらが接触して焼き付きを起こさないようにクリアランスを形成している。ただし、図面では、このクリアランスが表されていない。
【0004】
さらに、バルブケース5の外方からプラグ21をはめ込むが、このプラグ21に設けた軸受け22でスタブシャフト14を支持するとともに、シール部材23でスタブシャフト14の外周面をシールしている。
また、プラグ21にはスラスト荷重を受ける第2軸受け24を設けている。そして、プラグ21をバルブケース5にはめ込んだとき、この第2軸受け24がスリーブ6の他端に当接するようにしている。
以上述べたように、バルブケース5とフランジ部9の間に第1軸受け20を設け、かつ、第1軸受け20の反対側には、スリーブ6とプラグ21の間に第2軸受け24を設けている。つまり、スリーブ6とフランジ部9とをこれら両軸受け間で支持することになる。
なお、上記ウォームシャフト8の周囲にガイドボール25を設け、このガイドボール25をウォームシャフト8の内周に形成したネジ部に螺合させている。
【0005】
次に、従来例におけるパワーステアリング装置のバルブ機構Vの作用を説明する。
図9に示す中立状態からハンドルをきると、セクタギヤ4側の負荷が大きいので、ハンドルに連係するスタブシャフト14がトーションバー18をねじりながら回転する。そして、スタブシャフト14の回転によってロータリースプール7が回転し、バルブ機構Vが切り換わる。
例えば、図9の矢印k方向にロータリースプール7を回転させたとする。このときポンプPと接続する入力ポート11が、凹溝16を介して第1供給溝12に連通するとともに、第2供給溝13はドレン溝17に連通することになる。
なお、ドレン溝17に導かれた流体は、図8に示すように、プラグ21側におけるロータリースプール7の外周面に形成されたドレン通路26を通って、第2軸受け24内と通路30を通ってタンクに導かれることになる。
上記のようにバルブ機構Vが切り換わると、ギヤケース1の第1室1aに流体が導かれるとともに、第2室1bはドレン溝17を介してタンクに連通するので、ナット2が図面右方向に移動し、セクタギヤ4を回動させることになる。そして、所定の方向に操舵アシスト力を付与する。
【0006】
上記の状態からハンドルを止めると、ロータリースプール7は停止するが、スプール7とスリーブ6とが相対変位している間は、ナット2が移動しつづける。このようにナット2が移動すると、ウォームシャフト8が回転し、それにともなってスリーブ6も回転するので、ロータリースプール7との相対関係を中立状態に戻すことになる。そして、バルブ機構Vが中立状態になると、その位置での転舵角を維持することになる。
なお、ハンドルを反対にきったときの作用も同様であるので、その説明は省略する。
【0007】
以上述べたパワーステアリング装置では、図10に示すように、ロータリースプール7に形成したピン孔7aと、ピン15の間に隙間27を形成して、遊びを持たせている。
なぜなら、上記のバルブ機構Vでは、後述する理由によって、スリーブ6が傾いてしまうことがあったからである。
もし、スリーブ6が傾いてしまうと、スリーブ6と、その内部に組み込まれているロータリースプール7とが平行を保つことができず、両者の特定の箇所が強く接触してしまう。そして、ロータリースプール7とスリーブ6が強く接触してしまうと、バルブ機構Vの切り換えをスムーズに行うことができず、操舵フィーリングが悪くなるということがあった。
そこで、この点を解決するために、上記のようにピン孔7aとピン15との間に隙間27を形成し、遊びを持たせたのである。つまり、この遊びを持たせれば、スリーブ6の傾きに対して、ロータリースプール7が追従して動くことができ、両者が強く接触してしまうことがなくなり、バルブ機構Vの切り換えをスムーズに行うことができる。
【0008】
次に、スリーブ6が傾いてしまう理由を述べる。
第1の理由は、次のとおりである。このバルブ機構Vは上記のように、バルブケース5とフランジ部9の間に第1軸受け20を設け、かつ、第1軸受け20の反対側には、スリーブ6とプラグ21の間に第2軸受け24を設けるというように、それら各部材を軸方向に並べている。そして、これらの部品の一つでもその端面の直角度が狂っていると、スリーブ6そのものが傾いてしまう。
第2の理由は、次のとおりである。すなわち、ナット2とウォームシャフト8とを螺合しているが、その螺合は多少のがたつきがあるので、ナット2が移動すると、ウォームシャフト8にスラスト方向だけではなく、ラジアル方向にも荷重が作用することがある。しかも、ウォームシャフト8を支持する第1、2軸受け20、24は、スラスト方向からの荷重しか受けることができない。また、鍔部19の開口部分にクリアランスを形成していることもあって、ラジアル方向の荷重が作用すると、ウォームシャフト8が斜めになってしまう。
このようにして、ウォームシャフト8が斜めになると、ウォームシャフト8に連結するスリーブ6も一緒に動いてしまい、結局は、スリーブ6も傾いてしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のバルブ機構Vでは、そのバルブ機構Vの切り換えをスムーズに行うために、ピン孔7aとピン15の間に隙間27を形成し、十分な遊びを持たせている。しかし、この隙間27は、ロータリースプール7が、この隙間27の範囲内でがたついてしまうという別の問題発生の原因となっていた。
特に、ハンドルを急激にきったり、繰り返しきったりすると、戻り側の流量変化が大きくなって、その圧力損失による圧力変動も大きくなる。そして、この圧力変動が繰り返されることによって、バルブ機構Vに振動が発生してしまうという問題があった。
この発明の目的は、スリーブが傾いたとしてもバルブ機構をスムーズに切り換えることができるとともに、バルブ機構の振動を防止することができるパワーステアリング装置のバルブ機構を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、ハウジングと、ハウジング内に設けたスリーブと、スリーブ内に回転自在に組み込んだロータリースプールと、ロータリースプールの外周面に形成したドレン溝と、ハウジング内に形成したタンク通路と、ロータリースプールの外周面に形成するとともに、タンク通路とドレン溝を連通するドレン通路と、ロータリースプールに形成したピン孔と、ハンドルに連係するとともに、ロータリースプールの内径部を貫通するスタブシャフトと、これらロータリースプールとスタブシャフトを連結するために上記ピン孔にはめ込むピンと、出力機構に連係するウォームシャフトと、スリーブの一端を塞ぐとともに、スリーブに連結させたウォームシャフト基端のフランジ部と、スタブシャフトとウォームシャフトを連係するトーションバーとを備え、ハウジング内で、ハウジングとフランジ部の間に第1軸受けを設け、かつ、第1軸受けの反対側には、スリーブとハウジングの間に第2軸受けを設け、スリーブとフランジ部とをこれら両軸受け間で支持するパワーステアリング装置のバルブ機構を前提にする。
そして、第1の発明は、上記ピンとピン孔の間に隙間を形成するとともに、ロータリースプールとスタブシャフトとの間に隙間を形成してその隙間を流路とする一方、ロータリースプールの外周面にドレン通路を形成し、上記ドレン溝からドレン通路に導かれた流体が、ロータリースプールの内径部に形成された隙間からなる上記流路の一端側から他端側に向かって流通して、上記タンク通路に導かれる構成にした点に特徴を有する。
第2の発明は、第1の発明において、ロータリースプールの内径部に形成された隙間からなる流路に絞りを設けた点に特徴を有する。
【0011】
第3の発明は、第1または第2の発明において、上記ピン孔の直径とピンの直径をほぼ同じにするとともに、ピン孔内に位置するピンヘッドの、少なくともピン孔と接触する面を球面とした点に特徴を有する。
第4の発明は、第3の発明において、タンク通路とは反対側におけるロータリースプールの外周面にドレン通路を形成し、上記ドレン溝からドレン通路に導かれた流体が、ロータリースプールの内径部とスタブシャフトとの隙間を通って、上記タンク通路に導かれるような流路を形成した点に特徴を有する。
【0012】
【作用】
第1の発明では、ピンとピン孔に隙間を形成して、遊びを持たせているので、スリーブ6の傾きに対して、ロータリースプール7が追従して動くことができる。したがって、スリーブ6が傾いても、スリーブ6とロータリースプール7が強く接触してしまうことがない。
しかも、ロータリースプール外周面に、ドレン溝と連通するドレン通路を形成している。したがって、ドレン溝からドレン通路に導かれた流体は、ロータリースプールの内径部に形成された隙間からなる流路の一端側から他端側に向かって流通して、上記タンク通路に導かれる。このときに、上記流路途中で圧力損失が発生するとともに、この差圧がロータリースプールの端面に作用するので、ロータリースプールに形成したピン孔がピンに押し付けられる。そして、この押し付け力によって、ロータリースプールががたつくことがない。
第2の発明では、絞りによって、流路途中の圧力損失を積極的に発生させている。したがって、ロータリースプールの端面に作用する圧力差が大きくなり、ピン孔をピンに押し付ける力も大きくなる。そして、押し付け力が大きくなった分だけ、さらにロータリースプールのがたつきを抑えることができる。
【0013】
第3の発明では、ピンヘッドを球面としているので、ピンヘッドの直径と、ピン孔の直径とをほぼ同じにして隙間をなくしても、球面を形成した分だけピンがピン孔内で自由に動くことができる。
したがって、スリーブが傾いても、その傾きに追従してロータリースプールが動くことができ、両者の特定の箇所が強く接触してしまうことがない。
しかも、ピンとピン孔の間に隙間を形成していないので、ロータリースプールががたついてしまうこともない。
第4の発明では、タンク通路と反対側におけるロータリースプール外周面に、ドレン溝と連通するドレン通路を形成している。
したがって、ピンとピン孔の間に隙間が形成されたとしても、ロータリースプールの両端に作用する圧力差によって、ピン孔がピンに押し付けられることになる。そして、この押し付け力によって、ロータリースプールががたつくこともない。
【0014】
【実施例】
図1〜3に示す第1実施例のバルブ機構Vでは、ウォームシャフト8側におけるロータリースプール7の外周面にドレン通路26を形成している。
また、この第1実施例では、ロータリースプール7とフランジ部9との間、ロータリースプール7の内径部とスタブシャフト14との間、およびロータリースプール7とプラグ21との間に隙間を形成している。
したがって、ドレン溝17に導かれた流体は、図1の矢印に示すように、ドレン通路26を介して、ロータリースプール7とフランジ部9の隙間→ロータリースプール7の内径部とスタブシャフト14の隙間→ロータリースプール7とプラグ21の隙間からなる流路31を通ることになる。そして、この流体は、第2軸受け24内と通路30からなるタンク通路に導かれる。言い換えると、ドレン溝17からドレン通路26に導かれた流体は、ロータリースプール7の内径部に形成された隙間からなる流路の一端側から他端側に向かって流通して、上記タンク通路に導かれる。
【0015】
つまり、ウォームシャフト8に隣接するロータリースプール7の端部に作用する圧力の方が、プラグ21に隣接するロータリースプール7の端部に作用する圧力よりも高くなり、ロータリースプール7はプラグ21側に押し付けられる。したがって、図3に示すようにロータリースプール7に形成したピン孔7aも、ピン15に押し付けられることになる。
このように、ピン孔7aがピン15に押し付けられるので、その押し付け力でロータリースプール7のがたつきを抑えることができる。したがって、ロータリースプール7のがたつきが原因となって発生していたバルブ機構Vの振動を防止することができる。
しかも、上記ピン孔7aとピン15との間に形成した隙間27によって、十分な遊びを持たせることができるので、たとえスリーブ6が傾いたとしても、スリーブ6とロータリースプール7の特定の箇所が強く接触することがなく、バルブ機構Vの切り換えをスムーズに行うことができる。したがって、操舵フィーリングを損なうこともない。
【0016】
図4に示す第2実施例は、スタブシャフト14の外周面に、カラー部材28を圧入するとともに、このカラー部材28をロータリースプール7の内径部に位置させた例である。つまり、流路31途中にカラー部材28を位置させることで、流路31に絞りを設け、圧力損失を積極的に発生させるようにしたものである。
このように積極的に圧力損失を発生させているので、当然ロータリースプール7の両端に作用する圧力差は大きくなり、ピン孔7aをピン15に押し付ける力も大きくなる。
そして、ピン孔7aをピン15に押し付ける力が大きくなると、より確実にロータリースプール7のがたつきを抑えることができる。
もちろん、隙間27によって、スリーブ6とロータリースプール7の特定の箇所が強く接触することがなく、バルブ機構Vの切り換えをスムーズに行えることは第1実施例と同様である。
なお、その他の構成についても第1実施例と同様であり、その詳細な説明は省略する。また、絞りを構成するものとして、カラー部材28を用いたが、例えば、スタブシャフト14の外周面に凸部を形成するなどしてもよい。
【0017】
図5、図6に示す第3実施例は、ピン孔7a内に位置するピンヘッド15aに球面29を形成することで、ロータリースプール7がスリーブ6の傾きに追従して動けるようにしたものである。例えば、図6(a)に示すように、ピン孔7aと接触する部分のピンヘッド15aに球面29を形成している。また、図6(b)に示すように、ピン孔7aに位置するピンヘッド15aのすべてを球面としても構わない。
このように、少なくともピン孔7aに接触するピンヘッド15aを球面29としているので、ピンヘッド15aの直径と、ピン孔7aの直径とをほぼ同じにして隙間27をなくしても、球面29を形成した分だけピン15がピン孔7a内で自由に動くことができる。したがって、スリーブ6が傾いても、その傾きに追従してロータリースプール7が動くことができ、両者の特定の箇所が強く接触してしまうことがなく、バルブ機構Vの切り換えをスムーズに行うことができる。
しかも、隙間27を形成していないので、当然ロータリースプール7ががたついてしまうこともない。したがって、がたつきによって発生するバルブ機構Vの振動を防止することもできる。
【0018】
そして、この第3実施例は、ピンヘッド15aに球面29を形成した点が第1、2実施例と相違するものでその他は第1、2実施例と同様である。
したがって、ドレン通路26からタンク通路までの流路31での圧力損失によって、第1実施例の場合と同様に、そのがたつきを防止できる。
なお、この第3実施例においても、第2実施例で述べたように、流路31に絞り部材を設けることで、より積極的に圧力損失を発生させてもよい。
【0019】
図7に示す第4実施例は、第1実施例と同様に、ピン孔7aとピン15との間に隙間27を設けるとともに、第1軸受けとして、スラスト及びラジアル両方からの荷重を受けることができる軸受け32を用いた例である。
この軸受け32は、外レース部材33と、内レース部材34と、これらレース部材33、34の間に設けたボール35とからなる。そして、ボール35は、これらレース部材33、34の対向面33a、34aの間に挟まれている。
さらに、これら対向面33a、34aには、ボール35が軸方向に移動するのを阻止するボール押え凸部36、37を形成している。そして、ボール35を、これら両凸部36、37の間に挟むようにして位置させている。
したがって、ラジアル方向の荷重は、両レース部材33、34の対向面33a、34aで受け、スラスト荷重は、ボール押え凸部36、37で受けることになる。つまり、この軸受け32によれば、ラジアル及びスラスト両方向の荷重を支えることができる。
【0020】
このように、両荷重を支えることができるので、その荷重の作用でウォームシャフト8に連結したスリーブ6が傾いてしまうこともなくなる。
したがって、寸法誤差を考慮したスリーブ6の傾きのみを考慮すればよい。実際には、寸法誤差はそれほど大きくないので、隙間27をかなり小さくすることができる。そして、隙間27を小さくできれば、それだけロータリースプール7ががたついてしまう範囲を小さくすることができる。
なお、この軸受け32は、第4実施例のみではなく、その他の実施例のいずれに用いても効果的であることはいうまでもない。
以上述べた第1〜第4実施例では、出力機構としてナット2とセクタギヤ4からなるインテグラルタイプについて説明したが、この発明は、ロータリーバルブを用いたすべてのパワーステアリング装置に適用できるものである。
なお、ギヤケース1、バルブケース5、鍔部19、及びプラグ21が相まってこの発明のハウジングを構成している。
【0021】
【発明の効果】
この発明のパワーステリング装置のバルブ機構では、ロータリースプールとスリーブの特定の箇所が強く接触してしまうことがないので、バルブ機構Vの切り換えをスムーズに行うことができる。
しかも、ロータリースプールががたついてしまうこともないので、バルブ機構に発生する振動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
第1実施例のバルブ機構の断面図である。
【図2】
第1実施例のバルブ機構のロータリースプールの斜視図である。
【図3】
第1実施例のバルブ機構で、ピン孔とピンの関係を示した図である。
【図4】
第2実施例のバルブ機構の断面図である。
【図5】
第3実施例のバルブ機構の断面図である。
【図6】
第3実施例のバルブ機構のピンを示した図であり、図(a)はピン孔に接触する
部分のピンヘッドを球面としたピンを示し、図(b)はピン孔にはめ込まれるピン
ヘッドすべての面を球面としたピンを示す。
【図7】
第4実施例のバルブ機構の断面図である。
【図8】
従来例のパワーステアリング装置のバルブ機構の断面図である。
【図9】
従来例のバルブ機構を示す図であり、ロータリースプールとスリーブの中立状態を示す。
【図10】
従来例のバルブ機構で、ピン孔とピンの関係を示した図である。
【符号の説明】
6 スリーブ
7 ロータリースプール
7a ピン孔
8 ウォームシャフト
9 フランジ部
14 スタブシャフト
15 ピン
15a ピンヘッド
17 ドレン溝
18 トーションバー
20 第1軸受け
24 第2軸受け
26 ドレン通路
27 隙間
28 カラー部材
29 球面
31 流路
32 軸受け
Claims (4)
- ハウジングと、ハウジング内に設けたスリーブと、スリーブ内に回転自在に組み込んだロータリースプールと、ロータリースプールの外周面に形成したドレン溝と、ハウジング内に形成したタンク通路と、ロータリースプールの外周面に形成するとともに、タンク通路とドレン溝を連通するドレン通路と、ロータリースプールに形成したピン孔と、ハンドルに連係するとともに、ロータリースプールの内径部を貫通するスタブシャフトと、これらロータリースプールとスタブシャフトを連結するために上記ピン孔にはめ込むピンと、出力機構に連係するウォームシャフトと、スリーブの一端を塞ぐとともに、スリーブに連結させたウォームシャフト基端のフランジ部と、スタブシャフトとウォームシャフトを連係するトーションバーとを備え、ハウジング内で、ハウジングとフランジ部の間に第1軸受けを設け、かつ、スリーブを挟んで第1軸受けとは反対側におけるスリーブとハウジングの間に第2軸受けを設け、スリーブとフランジ部とをこれら両軸受け間で支持するパワーステアリング装置のバルブ機構において、上記ピンとピン孔の間に隙間を形成するとともに、ロータリースプールとスタブシャフトとの間に隙間を形成してその隙間を流路とする一方、ロータリースプールの外周面にドレン通路を形成し、上記ドレン溝からドレン通路に導かれた流体が、ロータリースプールの内径部に形成された隙間からなる上記流路の一端側から他端側に向かって流通して、上記タンク通路に導かれる構成にしたことを特徴とするパワーステアリング装置のバルブ機構。
- ロータリースプールの内径部に形成された隙間からなる流路に絞りを設けたことを特徴とする請求項1記載のパワーステアリング装置のバルブ機構。
- 上記ピン孔の直径とピンの直径をほぼ同じにするとともに、ピン孔内に位置するピンヘッドの、少なくともピン孔と接触する面を球面とした請求項1または2記載のパワーステアリング装置のバルブ機構。
- タンク通路とは反対側におけるロータリースプールの外周面にドレン通路を形成し、上記ドレン溝からドレン通路に導かれた流体が、ロータリースプールの内径部とスタブシャフトとの隙間を通って、上記タンク通路に導かれるような流路を形成したことを特徴とする請求項3記載のパワーステアリング装置のバルブ機構。
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