JP2000203438A - 動力舵取装置 - Google Patents

動力舵取装置

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JP2000203438A
JP2000203438A JP11009928A JP992899A JP2000203438A JP 2000203438 A JP2000203438 A JP 2000203438A JP 11009928 A JP11009928 A JP 11009928A JP 992899 A JP992899 A JP 992899A JP 2000203438 A JP2000203438 A JP 2000203438A
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JP
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shaft
input
power steering
ring
washer
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JP11009928A
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Hirotetsu Sonoda
博鐵 園田
Toshiya Oda
敏也 小田
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Bosch Corp
Bosch Braking Systems Corp
Original Assignee
Bosch Braking Systems Co Ltd
Bosch Braking Systems Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータリ式流路切換弁での振動や入、出力軸
間での位置ずれを簡単で安価な構造により抑制し、動力
舵取装置における入力−油圧特性での舵取ハンドルの切
り込み時、戻し時の入力トルクのばらつきを防ぐ。 【解決手段】 ピニオン軸12のスタブ軸11を嵌挿す
る軸孔17内でスタブ軸の軸端部の端面19とこれにに
対向する底面部18とを、軸線方向に直交する面に対し
て傾斜するテーパ面に形成する。この波形ワッシャ30
を、軸孔の底面部18と軸端部端面19との間に介在さ
せる。そして、この波形ワッシャ30を挟み込んでスタ
ブ軸の軸端部端面で押圧することにより、両軸に軸線方
向で相反する方向への所要の付勢力を作用させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トーションバーに
より相対的に回動変位可能に連結した入、出力軸の回転
変位でロータリ式流路切換弁を作動し、パワーシリンダ
への油路の切換えを制御している動力舵取装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえばラックピニオンタイプやインテ
グラルタイプ等の動力舵取装置では、舵取ハンドル側の
入力軸と操舵輪側に連結される出力軸とをトーションバ
ーにより相対的に回動変位可能に連結し、これら両軸間
に回動変位に伴って流路の切換えを行うロータリ式流路
切換弁を付設することが一般に行われている。
【0003】このような従来の動力舵取装置において、
ロータリ式流路切換弁を構成するロータおよびスリーブ
(またはこれらを一体的に設けている入、出力軸)は、
軸線方向においては所定個所に設けた係止手段により動
きを規制される一方、入、出力軸間を連結するトーショ
ンバーの捻れにより相対的に回動変位可能に構成されて
いる。
【0004】このような従来の動力舵取装置では、入、
出力軸、特にロータおよびスリーブが相互に振動し、こ
れに起因して操舵輪が振れたり、舵取ハンドルの操舵感
覚が悪化したりする等の不具合を生じるおそれがある。
このため、たとえば実公平2−45109号公報や実公
昭61−37570号公報などにより、ロータおよびス
リーブ間、または入、出力軸間にダンパシールを介在さ
せたり、断面楔状の摺接部を有する弾性材料からなる制
振部材を介在させたものが従来から知られている。
【0005】しかし、これらの従来例では、ある程度の
制振効果が得られるものの、ダンパシールや制振部材の
存在による摺動抵抗のばらつきによって、入力軸への入
力トルクに対するバルブ作動角(現実には流路切換えに
よる油圧)からなる入力−油圧特性で舵取ハンドルの切
り込み時と戻し時の入力トルクがばらつくという問題が
あった。
【0006】このような入力トルクの問題は、入、出力
軸間を連結するトーションバーが捻れるときのスタブ軸
の姿勢による制振部材の接触状態の偏りやロータおよび
スリーブによるバルブ部分での油圧の大小により生じる
シール部材の摺接状態の偏りによって、ある程度は避け
られない。しかし、上述したような状況の変化によって
舵取ハンドルの切り込み時と戻し時の入力トルクにばら
つきがあると、操舵輪の操舵力がばらつくため操舵感覚
が劣ったり、バルブの回動変位の位置ずれでバルブが発
振し、操舵の安定性に影響を及ぼすことから、このよう
な舵取ハンドルの切り込み時、戻し時の入力トルクのば
らつきを解消する必要がある。
【0007】特開平9−136658号公報には、ピニ
オン軸側のスリーブとスタブ軸との間に摩擦係数が比較
的高い摩擦付与部材とコイルスプリングとからなる摩擦
付与機構を介在させた構造が提案されている。この従来
例では、摩擦付与機構によって、上述した入力−油圧特
性(この例では入力トルクに対するバルブの相対変位角
特性)におけるヒステリシス幅を適正に設定することが
可能となり、走行安定性や操縦性を向上させるというも
のである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の動力舵取装置では、ピニオン軸側のスリーブとスタブ
軸との間に摩擦係数が比較的高い摩擦付与部材とコイル
スプリングとの二部材からなる摩擦付与機構を介在させ
ているものであり、ヒステリシス幅を適正に設定するこ
とはできるが、このような入力−油圧特性において、舵
取ハンドルの切り込み時、戻し時の入力トルクのばらつ
きについては何ら考慮されていない。
【0009】すなわち、摩擦係数が比較的高い摩擦付与
部材とコイルスプリングとからなる摩擦付与機構では、
入、出力軸間に作用する付勢力が、摩擦付与部材やコイ
ルスプリングの組込み姿勢によってばらついてしまうか
らである。また、摩擦付与機構が二部材からなるため、
これらを含めた各部の精度を高めても、両軸に対して均
一な押付け力が得られない。
【0010】動力舵取装置を用いて操舵を行うにあたっ
て、操舵輪の操舵変位の安定性や操舵感覚を向上させる
には、上述した入力−油圧特性における舵取ハンドルの
切り込み時、戻し時の入力トルクのばらつきを解消する
ことが前提であり、このような点を配慮し、しかも部品
点数を含めた構造の簡素化を図り、特性面でも安定して
いる操舵制御が可能となる何らかの対策を講じることが
望まれている。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、動力舵取装置のロータリ式流路切換弁にお
ける振動、これに起因する操舵輪の振れ、操舵感覚の悪
化を防止するために、入、出力軸間での振動、位置ずれ
を簡単で安価な構造により抑制し、装置の入力−油圧特
性での舵取ハンドルの切り込み時、戻し時の入力トルク
のばらつきを少なくすることができる動力舵取装置を得
ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明の請求項1に係る動力舵取装置は、同一軸
線上で相対的に回動変位可能に連結する舵取ハンドル側
の入力軸と舵取輪側の出力軸と、これらの入、出力軸を
同一軸線上で相対的に回動変位可能に連結するトーショ
ンバーと、入、出力軸間に設けられ前記回動変位により
流路の切換えを行なうロータリ式流路切換弁とを備え、
前記出力軸の軸孔の底面部とこれに嵌挿した入力軸の軸
端部の端面との少なくともいずれか一方を軸線方向に直
交する面に対して傾斜するテーパ面に形成するととも
に、これら軸孔の底面部と軸端部の端面との間にリング
状ばね材を介在させたことを特徴とする。
【0013】また、本発明の請求項2に係る動力舵取装
置は、請求項1において、リング状ばね材として、波形
座金、波形ばね座金、皿ばね、皿ばね座金のいずれかを
用いたことを特徴とする。また、本発明の請求項3に係
る動力舵取装置は、請求項1または請求項2において、
リング状ばね材の付勢力として、圧縮特性における荷重
変化の少ない領域を用いたことを特徴とする。
【0014】本発明によれば、出力軸の軸孔の底面部と
これに対向する入力軸の軸端部の端面との少なくともい
ずれか一方が軸線方向に直交する面に対して傾斜するテ
ーパ面に形成されているから、これら両部材間に介在さ
せるリング状ばね材の芯出しが的確になされるとともに
このばね材の座りがよくなる。
【0015】このような本発明によれば、リング状ばね
材のセット長さを安定させ、入、出力軸間に直接所定の
セット長さの範囲で介在させることができる。したがっ
て、リング状ばね材を、出力軸の軸孔底面部とこれに対
向する入力軸の軸端部端面間に介在させ、これら両部材
間で圧縮し弾性変形させることにより、これら両部材に
軸線方向での相反する方向への所要の付勢力を安定して
作用させることができるので、動力舵取装置での入力−
油圧特性での舵取ハンドルの切り込み時、戻し時の入力
トルクのばらつきが少なくなる。
【0016】また、両部材が相対的に回動変位してもそ
の位置ずれを生じさせにくい状態で組み合わせることが
できるので、動力舵取装置のロータリ式流路切換弁の回
動変位動作時における発振が抑制される。
【0017】このような本発明によれば、舵取ハンドル
の中立位置で適度なプリセット力をがたを生じることな
く得ることも可能であり、たとえば車輌の高速走行時等
においての直進領域の操縦安定性が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】図1ないし図5は本発明に係る動
力舵取装置の一つの実施の形態を示すものであり、これ
らの図において、この実施の形態では、本発明を図1に
示すようにラックピニオン式の動力舵取装置のパワース
テアリング本体部10に適用した例を説明する。
【0019】図1において、符号11は外方端(右端)
が図示しない舵取りハンドル側に連結される入力軸とし
てのスタブ軸、12はこのスタブ軸11の内方端(左
端)側にトーションバー13を介して連結されるととも
に図示しない操舵輪を操舵するための舵取りリンク機構
を構成するラック14上のラック歯14aと噛合するピ
ニオン12aを有する出力軸であるピニオン軸である。
このピニオン軸12のピニオン12aとこれに噛合する
ラック歯14aを有するラック14とによって、ステア
リングギヤが構成されている。
【0020】前記両軸11,12間には、トーションバ
ー13のねじれにより所定角度範囲内での相対的な回動
変位を許容するフェイルセーフ機構として突部および溝
部からなるセーフティスプライン部15が介在して設け
られる。また、トーションバー13は、内方端がピニオ
ン軸12側に圧入固定されるとともに、外方端はスタブ
軸11内を貫通し軸外方端(右端)側にまで延設されて
このスタブ軸11の舵取りハンドル側とのカップリング
用セレーション部分でトーションバー13と共合わせで
穿設されるピン挿通孔に打込まれる連結ピン13aによ
って連結されている。
【0021】前記パワーステアリング本体部を構成する
ボディ(ハウジング)16内で上述した両軸11,12
の内方端寄りの部分には、周知の通り、流路切換え用ロ
ータリバルブ(ロータリ型流路切換弁)20を構成する
ロータ21およびスリーブ22をそれぞれ一体的に設け
ている。これらのロータ21およびスリーブ22は、前
記両軸11,12を連結しているトーションバー13の
捻れによる相対的な回転変位で図示しないオイルポンプ
P、オイルタンクTとパワーシリンダの左、右室CL ,
CR との間の油圧回路の流路切換えを行なうように構成
されている。
【0022】この実施の形態では、前記ロータ21をス
タブ軸11に一体に形成し、スリーブ22をピニオン軸
12に一体に形成している。このピニオン軸12は、ス
タブ軸11側の軸端部から形成された軸孔17を備え、
この軸孔17内に前記スタブ軸11のピニオン軸12寄
りの部分(前記ロータ21を構成する部分)が嵌挿さ
れ、その軸心部分に設けたトーションバー13により両
軸11,12は相対的に回動変位可能な状態で組み合わ
されてボディ16のバルブハウジング部分に内設されて
いる。
【0023】ここで、上述したロータリバルブ20を構
成するロータ21およびスリーブ22、さらにはバルブ
ハウジング(ボディ16)における油圧回路構成は周知
の通りであり、互いに対向して摺接するロータ21の外
周面(摺接面)とスリーブ22の内周面(摺接面)に
は、それぞれ周方向に所定間隔おいて複数の通路溝21
a,21b;22a,22b(スリーブ22側の溝22
bは図示せず)が凹設して形成されるとともに、複数の
通路孔(流体供給孔23、流体排出孔および流体出力側
通路孔24A,24B)が適宜の個所に穿設して形成さ
れ、これら通路溝21a,21b;22a,22b等の
選択的な連通、遮断により油圧回路が必要に応じて切換
え制御される。
【0024】図中25,26はオイルポンプPからの圧
油が流入する入りポ−トおよびオイルタンクTに圧油を
還流させる戻りポート、27A,27Bは前記パワーシ
リンダの左、右シリンダ室CL ,CR に接続される左、
右出力ポートである。前記スリーブ22の外周部には、
前記各ポートに連通される供給側環状溝、還流側環状溝
および左、右出力側環状溝が軸線方向にずれた位置に適
宜形成され、これら各環状溝は入りポート25を構成す
るポート孔、戻りポート26を構成するポート孔および
各出力側のポート孔に接続されている。
【0025】したがって、ポンプPからの圧油は、入り
ポート25から供給側環状溝、スリーブ22の流体供給
孔23を通り、ロータ21の入りポート側通路溝21a
に流入される。また、この通路溝21aからスリーブ2
2側の通路溝22a,22bを介して周方向に連通する
ロータ21の戻りポート側通路溝21bに至る圧油は、
ロータ21の通路溝21bから軸線方向に沿ってピニオ
ン軸12側に形成した溝部を通り、さらにスリーブ22
に穿設した流体排出孔を介して、還流側環状溝に導か
れ、戻りポート26からタンクT側に還流される。
【0026】ロータ21とスリーブ22との相対位置が
いずれかに回転変位したときには、上述した還流路が遮
断され、左、右出力側通路溝から通路孔24Aまたは2
4Bから出力側環状溝、出力ポート27A,27Bを経
てパワーシリンダ左、右室の一方に圧油が供給されると
ともに、他方の通路系が還流路側に接続されるように構
成されている。
【0027】本発明によれば、上述した構造を有する動
力舵取装置において、図1および図2に示すように、ピ
ニオン軸12の軸孔17の底面部18とこれに嵌挿した
スタブ軸11の軸端部の端面19とを軸線方向に直交す
る面に対して前記スタブ軸11側にわずかに傾斜するテ
ーパ面に形成し、この底面部18と端面19との間にリ
ング状ばね材として波形ワッシャ(波形座金)30を介
在させている。この波形ワッシャ30を図3(a),
(b)に示す。
【0028】このような構造において、上述した波形ワ
ッシャ30を、軸線方向に直交する面に対して傾斜する
テーパ面に形成した面18,19間に介在させているの
は、この波形ワッシャ30の軸線上での的確な芯出しを
行うとともに座りをよくするためである。すなわち、こ
のような構造では、リング状である波形ワッシャ30
を、トーションバー13の外周でスタブ軸11の軸端部
端面19とピニオン軸12の軸孔底面部18との間に所
定のセット長さの範囲で直接介在させることができ、セ
ット長さを安定させることができるから姿勢も安定す
る。
【0029】そして、このような構造では、波形ワッシ
ャ30をスタブ軸11とピニオン軸12との間で上述し
た部位に介在させ、両軸11,12間で直接圧縮し弾性
変形させることにより、ロータ21を有するスタブ軸1
1とスリーブ22を有するピニオン軸12とに軸線方向
への所定の力を作用させることができる。
【0030】したがって、両軸11,12、さらにはロ
ータ21とスリーブ22との軸線方向での位置決めを確
実に行うことができるとともに、これら両軸11,12
間に適度な相反する方向への力が作用するため、両軸1
1,12やロータ21、スリーブ22が相対的に回動変
位してもがた付きを防止し、これらの回転方向での位置
ずれを防ぐことができる。
【0031】したがって、上述した波形ワッシャ30を
用いるだけの必要最小限の部品点数による安価な構造に
よって、ロータ21を含むスタブ軸11とスリーブ22
を含むピニオン軸12とに高い制振効果を与えることが
でき、微少な振動を防止することができる。特に、上述
した構造では、波形ワッシャ30をロータリバルブ20
を構成するロータ21とスリーブ22との相対的な回動
角度変位が発生する箇所に直接介在させているから、動
力舵取装置全体としての剛性が高く、微少な振動に対し
ても有効に機能する制振効果を得ることができる。
【0032】そして、このような構造によれば、動力舵
取装置におけるロータリバルブ20の回動変位動作時に
おける振動、位置ずれを簡単で安価な構造により抑制で
きるため、動力舵取装置における入力−油圧特性(図5
参照)での舵取ハンドルの切り込み時、戻し時の入力ト
ルクのばらつきを解消し、従来のいわゆる特性のばらつ
きを少なくすることができる。
【0033】また、本発明によれば、舵取ハンドルの中
立位置での適度なプリセット力をがたを生じることなく
適切に得ることも可能で、たとえば車輌の高速走行時等
においての直進領域の操縦安定性を向上させることがで
きる。これは、上述した構造によれば、両軸11,12
間に、所要のプリセット力をがたを生じない状態で与
え、これら入、出力軸11,12間での相対的な回動変
位に適度な節度感を与えて、舵取ハンドルに中立位置で
の剛性を与えることにより、車輌の直進性が確保できる
からである。
【0034】ここで、上述した波形ワッシャ30の弾性
変形による付勢力として、図4に示す波形ワッシャ30
の圧縮特性線図において、荷重変化の少ない領域を使用
することにより、圧縮荷重のばらつきを小さくし、結果
として動力舵取装置における入力−油圧特性における舵
取ハンドルの切り込み時、戻し時の入力トルクのばらつ
きを少なくすることができる。
【0035】この図4は初期の自由高さが2.52〜
2.54mmである三個の波形ワッシャ30を試料とし
て用いたときの圧縮高さと荷重との関係を示す。この図
4の特性によれば、波形ワッシャ30の圧縮高さを荷重
変化が少ない領域(図4では0.5〜0.8mm程度)
とした状態で、前記軸孔17の底面部18と軸端部端面
19との間に介在させるとよいことになる。勿論、この
圧縮高さはリング状ばね材としての波形ワッシャ30の
外径、内径、波形形状、材質その他の条件によって変化
するものであり、適宜選択するとよい。
【0036】なお、本発明は上述した実施の形態で説明
した構造には限定されず、各部の形状、構造等を適宜変
形、変更し得ることはいうまでもない。たとえば上述し
た実施の形態では、出力軸12の軸孔17の底面部18
とこれに対向するように嵌挿された入力軸11の軸端部
の端面19との両方が略平行するように、軸線方向に直
交する面に対してわずかに傾斜するようなテーパ面に形
成しているが、本発明はこれに限定されず、いずれか一
方の面18または19をテーパ面に形成してもよい。
【0037】また、上述した実施の形態では、本発明を
特徴づけるリング状ばね材として図3に示すような波形
ワッシャ(波形座金)30を用いた例を示したが、本発
明はこれに限定されず、波形ばねワッシャ(波形ばね座
金)、皿ばね、皿ばね座金あるいはこれに類するリング
状ばね材のいずれを用いてもよい。
【0038】また、ロータリ型流路切換弁となるロータ
リバルブ20を構成するロータ21およびスリーブ22
を、スタブ軸11、ピニオン軸12に一体に設けた例を
説明している。そして、本発明はこのような一体型の構
造においてロータ21を有するスタブ軸11とスリーブ
22を有するピニオン軸12とをがたのない状態で組み
立てるうえで特に有効である。しかし、本発明はこれに
限定されず、別体に形成したロータあるいはスリーブの
一方または両方を各軸11,12の軸端部に連結ピンな
どの連結手段で一体的に連結した構造であってもよい。
【0039】また、フェイルセーフ機構としてのセーフ
ティスプライン部15も、上述した入、出力軸11,1
2の軸端部寄りの部分に設けた突部および溝部に限ら
ず、適宜の位置に適宜の形状をもつフェールセーフ機構
を設けることは自由である。また、ロータリバルブ20
を構成する通路孔、通路溝などとしても広く知られてい
る通り、種々の変形例が考えられる。
【0040】また、上述した実施の形態では、ラックピ
ニオンタイプの動力舵取装置10を例示したが、本発明
はこれに限定されず、たとえばインテグラルタイプの動
力舵取装置などのように入、出力軸11,12間にロー
タリ式流路切換弁20を介在させて設けている種々の形
式の動力舵取装置であれば適用することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る動力舵
取装置によれば、波形ワッシャなどのようなリング状ば
ね材を的確に芯出しするとともに、このばね材の座りを
よくすることができる。また、リング状ばね材のセット
長さを安定させ、入、出力軸間に直接所定のセット長さ
の範囲で介在させることができる。
【0042】また、本発明によれば、リング状ばね材と
いう必要最小限の部品点数による安価な構造によって、
これら両部材に高い制振効果を与えることができ、微少
な振動や位置ずれを防止することができる。
【0043】また、本発明によれば、動力舵取装置のロ
ータリ式流路切換弁の回動変位動作時における振動を簡
単で安価な構造により抑制することができ、したがって
動力舵取装置における入力−油圧特性での舵取ハンドル
の切り込み時、戻し時の入力トルクのばらつきを少なく
した特性を得ることができる。
【0044】また、本発明によれば、舵取ハンドルの中
立位置での適度のプリセット力をがたを生じることなく
適切に得ることも可能で、たとえば車輌の高速走行時等
においての直進領域の操縦安定性を向上させることがで
きる。
【0045】また、本発明によれば、ロータリ型流路切
換弁を構成するロータとスリーブとの相対的な回動角度
変位部分にリング状ばね材を直接当接させているから、
剛性が高く、微小な振動や位置ずれにも効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る動力舵取装置の一つの実施の形
態を示し、ラックアンドピニオン型動力舵取装置におけ
るパワーステアリング本体部の縦断側面図である。
【図2】 図1の要部を拡大して示す要部拡大断面図で
ある。
【図3】 本発明を特徴づける波形ワッシャ(波形座
金)を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図4】 波形ワッシャの圧縮高さに対する荷重の変化
を示す圧縮特性線図である。
【図5】 本発明に係る動力舵取装置の入力トルクに対
する油圧特性を示す特性図である。
【符号の説明】 10…ラックアンドピニオン型動力舵取装置のパワース
テアリング本体部、11…スタブ軸(入力軸)、12…
ピニオン軸(出力軸)、12a…ピニオン、13…トー
ションバー、14…ラック、14a…ラック歯、15…
フェイルセーフ機構であるセーフティスプライン部、1
6…ボディ、17…軸孔、18…軸孔底面部、19…軸
端部端面、20…ロータリ型流路切換弁である流路切換
え用ロータリバルブ、21…ロータ、22…スリーブ、
23…流体供給孔、25…入りポート、26…戻りポー
ト、27A,27B…左、右出力ポート、30…リング
状ばね材である波形ワッシャ(波形座金)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一軸線上で相対的に回動変位可能に連
    結する舵取ハンドル側の入力軸と舵取輪側の出力軸と、 これらの入、出力軸を同一軸線上で相対的に回動変位可
    能に連結するトーションバーと、 前記入、出力軸間に設けられ前記回動変位により流路の
    切換えを行なうロータリ式流路切換弁とを備えた動力舵
    取装置において、 前記出力軸の軸孔の底面部とこれに嵌挿した入力軸の軸
    端部の端面との少なくともいずれか一方を軸線方向に直
    交する面に対して傾斜するテーパ面に形成するととも
    に、 これら軸孔の底面部と軸端部の端面との間にリング状ば
    ね材を介在させたことを特徴とする動力舵取装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の動力舵取装置におい
    て、 リング状ばね材として、波形座金、波形ばね座金、皿ば
    ね、皿ばね座金のいずれかを用いたことを特徴とする動
    力舵取装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の動力舵取
    装置において、 リング状ばね材の付勢力として、圧縮特性における荷重
    変化の少ない領域を用いたことを特徴とする動力舵取装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR20060035863A (ko) * 2004-10-21 2006-04-27 주식회사 만도 스티어링 시스템의 소음방지 일체형 밸브구조
KR100764223B1 (ko) * 2004-01-16 2007-10-05 주식회사 만도 자동차의 스티어링 시스템용 액티브 센터 필 장치
KR100816384B1 (ko) * 2002-04-24 2008-03-26 주식회사 만도 차량용 스티어링 시스템의 기어박스
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