JP3557513B2 - 建築用内装パネルの敷設施工構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル、マンション等を改修またはリフォームする際、既存の天井や壁を解体ことなく取替え施工することができる建築用内装パネルの敷設施工構造に関する。
【0002】
【従来技術】
一般に、既存の天井や壁などには、照明装置、空調機器および各種ダクト、点検口などが既に設備されており、これら既設の設備が障害物となるため、改修またはリフォームする際にこれらを取り除き、保管し、再度取付けるという脱着作業が必要となる。
【0003】
ところで従来、前記のような脱着作業は、多大の時間、労力を必要とし繁雑性であることからこれを回避すべく、単純な塗り替え塗装や壁紙の張り替えなどで対応する場合が多い。しかしながら、室内の遮音性や断熱性等を付加する場合には、前記のような塗り替え塗装や壁紙の張り替え作業では行うことができず、そのため天井や壁自体を解体する大規模な改修またはリフォーム作業が強いられることになり、労力、作業コスト、施工期間が大幅に増大し、しかも施工期間中は室内を使用することができないと言う欠点があり、特にオフィスや住居などの常時使用されている室内では、施工期間の問題や解体に伴って発生する塵埃の問題により営業事務、住居生活に支障をきたしてしまうため、実施を見合わせなければならない等の要因となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の如き問題点を一掃すべく創案されたものであって、室内の遮音性や断熱性等を付加するような改修またはリフォーム作業であっても、既存の天井や壁自体を取り壊したり、照明装置や空調機器などの着脱作業をすることなく施工を行うことができ、工期を大幅に短縮し得て、作業性、コスト性の省力化が図れ、オフィスや住居などの常時使用されている室内にも適用することができる建築用内装パネルの取替え施工構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明が採用した技術手段は、室内において照明装置や空調機器等の設備が配置された既存の天井面や壁面の所定面域に複数の矩形内装パネルを敷設して改修またはリフォームするに、前記既設の設備配置を基準に複数の矩形内装パネルを前記所定面域が略対称となるよう配置割付する一方、前記既設の設備周縁には、前記既存の面域に面接固定される固定面と枠体を装着するための装着面とを有する固定金具を、前記内装パネルの割付納まり配置に基づいて枠体を四周枠組み可能に複数配設せしめると共に、既設の設備周縁に配設される内装パネルは、前記固定金具の配設に適合した形状に切断せしめて配置させ、前記枠体を、前記装着面に装着することで内装パネルを保持させ、既設の設備およびその既存面域を内装パネル面に対して面落ちさせる構成をもって、既存の設備および天井や内壁を解体することなく前記割付配置に基づいて敷設されることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を好適な実施の形態として例示する建築用内装パネルの敷設施工構造に基づいて詳細に説明する。
図1から6は内装パネルを室内の天井面へ敷設して取替え施工する場合の説明図であり、1は矩形の内装パネルであって、該内装パネル1は、高密度グラスウール材よりなる基板と該基板の表面側を覆う少なくとも音の透過を許容する気泡を有した仕上材とで構成された遮音性を有するパネルであり、天井面に予め設けられている設備としての照明装置2の配置を基準に、天井面域に対し略対称状の納まりとなるよう適宜に割付配置して敷設される。ここで略対称とは施工後の納まりが仕様に耐え得る程度に内装パネル1がバランスされて整然と敷設されている程度の意であり、内装パネル1は、任意の大きさで切断することが可能である。なお、本実施例では内装パネルに遮音性、吸音性、断熱性のある高密度グラスウール材からなるものを使用したがこれに限定されるものではなく、種々の建築用の内装パネルを使用して良いことは言うまでもない。
【0007】
そして、内装パネル1同士の敷設にあたっては、先ず区画面域の所定の壁際2カ所に断面コ字状の回り縁3を取付けし、この回り縁3に内装パネル1を挿入する。内装パネル1の四周縁の形状は、上下がパネル隣接接合時に凹凸嵌合する凹部10と凸部11とで形成されており、左右が凹溝13,13に形成されている。前記回り縁3に挿入される内装パネル1が上下方向であれば、前記凸部11側を挿入し、前記凹部10側を支持金具4で支持する。この支持金具4は、既存の天井パネルA1に面接する取付面41と内装パネル1を支持する保持面42がそれぞれ段差状に形成されており、まず、保持面42を前記凹部10に宛い、取付面41をねじ孔43,43・・・・から天井パネルA1にねじ止めする。既存の天井パネルA1が石膏ボード等のねじ止めできない材質のもので有れば、この取付は仮止めとなり、保持面42側のねじ孔44から内装パネル1と天井パネルA1とを貫通させてアンカーねじ止めする。ここでのねじ止めは、アンカーボルトねじ方式を採用しても良いが、天井パネルA1を傷めることを回避するため、天井パネルA1にねじ孔を開け、凝固剤45を注入する無機質ボンド注入型ケミカルアンカー方式を採用した。次いで、後続して敷設されるパネルの前記凸部11を前記凹部10に挿入せしめて順次敷設させる。
一方、左右方向については、前記凹溝13に連結金具5を挿入する。この連結金具5には、対面する隣接パネルのそれぞれの前記凹溝13に挿入される少なくとも2条の長手方向に連続する凸状リブ片51,51が形成されていて、内装パネル1自身の弾力性に抗して挿入されて抜け止め片として機能するものであり、挿入箇所は、隣接パネル1,1,・・・・のそれぞれの四すみを分担連結するように配設される。
【0008】
図7から10は、既設の設備との納まり構成を示すものであり、6は固定金具であって、該固定金具6は、弾性薄板金属材よりなり、天井面域を構成する天井パネルA1に固定される固定面61と既設の設備としての照明装置2の周縁を四周枠組みする枠体7を装着するための装着面62とを有しており、固定面61には、天井パネルA1へのねじ孔63と切り溝64が所定間隔を存して交互に複数設けられており、また、装着面62には、前記枠体7が嵌着されるための挿入片65と枠体7に設けられた係止片71に係合する係合片66が此又所定間隔を存して交互に複数設けられていて、これらはプレス加工等により一体成形されたものである。
前記切り溝64は、図10に示すように、切り溝64部分の余端固定面61を切断し、既設の照明装置2が円形等の場合に、それら形状に対応して折曲できるようにしたもので、必要に応じて前記装着面62側を、挿入片65と係合片66を組として切断することで分割して使用できるようになっている。この場合、内装パネル1もそれら形状に適合した形状で切断し、前記枠体7も折曲したものが用いられ、材質も金属製のものに限定されるものではない。また、前記枠体7の係止片71は、長手方向の端縁を幅員方向にはぜ折り状に折曲して形成されている。
【0009】
既設の設備としての照明装置2部分へ内装パネル1を敷設するには、前記固定金具6を、前記照明装置2の周りを取り囲むよう適宜間隔を存して複数設け天井パネルA1にねじ止め固定し、上述した方法で内装パネル1を敷設した後、前記枠体7を嵌着させて、内装パネル1を保持させ、前記照明装置2の四周に枠組み配置させる施工が行われる。そして、四周枠組みされた枠体7の四すみ部(出隅、入隅)にはコーナーカバー(図示しない)が装着されている。また、一旦嵌着された枠体7は、固定金具6の弾性力に抗してねじるようにすれば、取り外すことが可能な着脱自在の構成となっている。
なお、この固定金具6は、上記回り縁3に換えて使用することもでき、室内の柱部分や既設の設備などの幅が小さく、固定金具6が長すぎてそのまま取付けできない場合には、固定金具6を分割して使用すればよい。
【0010】
叙述の如く構成された本発明の実施例の形態において、既存の天井面域に複数の内装パネル1,1・・・・を敷設するには、まず、既設の照明装置2等の設備配置を基準に天井面域が略対称となるよう内装パネル1の割付納まり配置を行い、それに従って壁際2カ所に断面コ字状の回り縁3を取付けるか、回り縁3に換えて前記固定金具6を壁際全域の天井パネルA1に装着し、更に、既設の照明装置2等の設備の周りにも所定数の固定金具6,6・・・・を装着する。次いで、内装パネル1を切断し、前記割付納まりに従って内装パネル1を前記支持金具4と連結金具5によって天井パネルA1に敷設し、前記枠体7を嵌着して施工を行う。
【0011】
この様に、既存の天井面域に複数の内装パネル1,1・・・・を敷設する施工が行われるのであるが、特に本発明の既設の照明装置2等の設備に対しては、照明装置2の周縁に、固定金具6を前記内装パネル1の割付納まり配置に基づいて装着させており、この固定金具6の装着面62に対して枠体7を嵌着することで、内装パネル1を保持させ、前記照明装置2の四周に枠組み配置させるように構成されている。このため、枠体7は、内装パネル1を保持する保持部材としての機能と、既設の設備である照明装置2若しくは既存の天井面域を内装パネル1面に対して面落ちさせる額縁部材としての機能を有することとなり、1部材を2つの用途を持つ部材に兼用した構成をもって、内装パネル1を既存の設備2および既存の室内天井パネルA1を解体することなく前記割付配置に基づいて敷設施工される。従って、枠体7は、固定金具6との共同作用により、内装パネル1を確実に保持することができると共に、そのまま残されて外観露出した既存の設備2や既存の室内天井パネルA1(既存面域)を、恰も天井内への埋め込みケース式の照明装置2で有るかの如き状態に加飾することができるばかりか、前記割付納まりに基づいて何れの天井面域からも内装パネル1を敷設することができるようになり、もって、室内の遮音性や断熱性等を付加するような改修またはリフォーム作業であっても、既存の天井や壁自体を取り壊したり、照明装置や空調機器などの着脱作業をすることなく施工を行うことができ、工期を短縮し得て、作業性、コスト性の省力化が図れ、オフィスや住居などの常時使用されている室内にも適用することができるものである。
【0012】
しかも、前記固定金具6の固定面61には切り溝64、64・・・・が設けられているので、切り溝64部分の余端固定面61を切断すれば、既設の照明装置2が円形等の場合であったり、室内の柱部分や既設の設備などの幅が小さく、固定金具6が長すぎてそのまま取付けできない場合であったりしても、それら形状に対応して折曲でき、また必要に応じて装着面62側を切断して分割して使用できるものであるから、施工現場がどの様な天井面形状であっても、またどの様な既設の設備形状であっても現場で素早く対応することができ、作業の効率化が図れ、しかも部品点数を殊更増やすことなく対応することができる。
また、枠体7の固定金具6への嵌着は、固定金具6の挿入片65に挿入するだけで、枠体7の係止片71が係合片66にワンタッチで係合させることがてき、この係止片71は、長手方向の端縁を幅員方向にはぜ折り状に折曲して形成されているので、切断小口によって負傷する危惧が回避することができる効果を併せ持つものである。
更に、隣接する内装パネル1,1・・・・の連結にあたっては、連結金具5に形成された凸状リブ片51,51を、対面する隣接パネル1,1・・・・のそれぞれの凹溝13,13・・・・に挿入することにより、リブ片51がしっかりと凹溝13に嵌合され抜け止めがなされ、しかもワンタッチで行うことができ、取り外しも容易であるため、極めて作業性が良い。
なお、本実施例では天井への施工を示したが壁であっても良いことは勿論である。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、室内において照明装置や空調機器等の設備2が配置された既存の天井面A1や壁面の所定面域に複数の矩形内装パネルを敷設して改修またはリフォームするに、前記既設の設備2の配置を基準に複数の矩形内装パネル1を前記所定面域が略対称となるよう配置割付して切断する一方、前記既設の設備2の周縁には、前記既存の面域A1に面接固定される固定面61と枠体7を装着するための装着面62とを有する固定金具6を、前記内装パネル1の割付納まり配置に基づいて枠体7を四周枠組み可能に複数配設せしめると共に、前記既設の設備周縁に配設される内装パネル1は、前記固定金具の配設に適合した形状に切断せしめて配置させ、前記枠体7を、前記装着面62に装着することで内装パネル1を保持させ、既設の設備2およびその既存面域A1を内装パネル1の面に対して面落ちさせる構成をもって、既存の設備2および室内天井A1や内壁を解体することなく前記割付配置に基づいて敷設されることにより、枠体7は、固定金具6との共同作用により、内装パネル1を確実に保持することができると共に、そのまま残されて外観露出する既存の設備2や既存の室内天井面A1を、恰も天井内への埋め込みケース式の照明装置2で有るかの如き状態に加飾することができるばかりか、前記割付納まりに基づいて何れの天井面域からも内装パネル1を敷設することができるようになり、もって、室内の遮音性や断熱性等を付加するような改修またはリフォーム作業であっても、既存の天井や壁自体を取り壊したり、照明装置や空調機器などの着脱作業をすることなく施工を行うことができ、工期を大幅に短縮し得て、作業性、コスト性の省力化が図れ、オフィスや住居などの常時使用されている室内にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内装パネルの納まり配置図
【図2】内装パネルの接合状態を示す部分平面図
【図3】内装パネルの接合状態を示す部分断面図
【図4】支持金具の斜視図
【図5】内装パネルの接合状態を示す部分断面図
【図6】連結金具の斜視図
【図7】固定金具の既存設備への配設図
【図8】固定金具の斜視図
【図9】既存設備への要部納まり断面図
【図10】固定金具の使用状態平面図
【符号の説明】
A1 天井パネル
1 内装パネル
2 既設の設備
3 周り縁
4 支持金具
41 取付面
41 保持面
5 連結金具
51 凸状リブ片
6 固定金具
61 固定面
62 装着面
64 切り溝64
65 挿入片
66 係合片
7 枠体
71 係止片
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル、マンション等を改修またはリフォームする際、既存の天井や壁を解体ことなく取替え施工することができる建築用内装パネルの敷設施工構造に関する。
【0002】
【従来技術】
一般に、既存の天井や壁などには、照明装置、空調機器および各種ダクト、点検口などが既に設備されており、これら既設の設備が障害物となるため、改修またはリフォームする際にこれらを取り除き、保管し、再度取付けるという脱着作業が必要となる。
【0003】
ところで従来、前記のような脱着作業は、多大の時間、労力を必要とし繁雑性であることからこれを回避すべく、単純な塗り替え塗装や壁紙の張り替えなどで対応する場合が多い。しかしながら、室内の遮音性や断熱性等を付加する場合には、前記のような塗り替え塗装や壁紙の張り替え作業では行うことができず、そのため天井や壁自体を解体する大規模な改修またはリフォーム作業が強いられることになり、労力、作業コスト、施工期間が大幅に増大し、しかも施工期間中は室内を使用することができないと言う欠点があり、特にオフィスや住居などの常時使用されている室内では、施工期間の問題や解体に伴って発生する塵埃の問題により営業事務、住居生活に支障をきたしてしまうため、実施を見合わせなければならない等の要因となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の如き問題点を一掃すべく創案されたものであって、室内の遮音性や断熱性等を付加するような改修またはリフォーム作業であっても、既存の天井や壁自体を取り壊したり、照明装置や空調機器などの着脱作業をすることなく施工を行うことができ、工期を大幅に短縮し得て、作業性、コスト性の省力化が図れ、オフィスや住居などの常時使用されている室内にも適用することができる建築用内装パネルの取替え施工構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明が採用した技術手段は、室内において照明装置や空調機器等の設備が配置された既存の天井面や壁面の所定面域に複数の矩形内装パネルを敷設して改修またはリフォームするに、前記既設の設備配置を基準に複数の矩形内装パネルを前記所定面域が略対称となるよう配置割付する一方、前記既設の設備周縁には、前記既存の面域に面接固定される固定面と枠体を装着するための装着面とを有する固定金具を、前記内装パネルの割付納まり配置に基づいて枠体を四周枠組み可能に複数配設せしめると共に、既設の設備周縁に配設される内装パネルは、前記固定金具の配設に適合した形状に切断せしめて配置させ、前記枠体を、前記装着面に装着することで内装パネルを保持させ、既設の設備およびその既存面域を内装パネル面に対して面落ちさせる構成をもって、既存の設備および天井や内壁を解体することなく前記割付配置に基づいて敷設されることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を好適な実施の形態として例示する建築用内装パネルの敷設施工構造に基づいて詳細に説明する。
図1から6は内装パネルを室内の天井面へ敷設して取替え施工する場合の説明図であり、1は矩形の内装パネルであって、該内装パネル1は、高密度グラスウール材よりなる基板と該基板の表面側を覆う少なくとも音の透過を許容する気泡を有した仕上材とで構成された遮音性を有するパネルであり、天井面に予め設けられている設備としての照明装置2の配置を基準に、天井面域に対し略対称状の納まりとなるよう適宜に割付配置して敷設される。ここで略対称とは施工後の納まりが仕様に耐え得る程度に内装パネル1がバランスされて整然と敷設されている程度の意であり、内装パネル1は、任意の大きさで切断することが可能である。なお、本実施例では内装パネルに遮音性、吸音性、断熱性のある高密度グラスウール材からなるものを使用したがこれに限定されるものではなく、種々の建築用の内装パネルを使用して良いことは言うまでもない。
【0007】
そして、内装パネル1同士の敷設にあたっては、先ず区画面域の所定の壁際2カ所に断面コ字状の回り縁3を取付けし、この回り縁3に内装パネル1を挿入する。内装パネル1の四周縁の形状は、上下がパネル隣接接合時に凹凸嵌合する凹部10と凸部11とで形成されており、左右が凹溝13,13に形成されている。前記回り縁3に挿入される内装パネル1が上下方向であれば、前記凸部11側を挿入し、前記凹部10側を支持金具4で支持する。この支持金具4は、既存の天井パネルA1に面接する取付面41と内装パネル1を支持する保持面42がそれぞれ段差状に形成されており、まず、保持面42を前記凹部10に宛い、取付面41をねじ孔43,43・・・・から天井パネルA1にねじ止めする。既存の天井パネルA1が石膏ボード等のねじ止めできない材質のもので有れば、この取付は仮止めとなり、保持面42側のねじ孔44から内装パネル1と天井パネルA1とを貫通させてアンカーねじ止めする。ここでのねじ止めは、アンカーボルトねじ方式を採用しても良いが、天井パネルA1を傷めることを回避するため、天井パネルA1にねじ孔を開け、凝固剤45を注入する無機質ボンド注入型ケミカルアンカー方式を採用した。次いで、後続して敷設されるパネルの前記凸部11を前記凹部10に挿入せしめて順次敷設させる。
一方、左右方向については、前記凹溝13に連結金具5を挿入する。この連結金具5には、対面する隣接パネルのそれぞれの前記凹溝13に挿入される少なくとも2条の長手方向に連続する凸状リブ片51,51が形成されていて、内装パネル1自身の弾力性に抗して挿入されて抜け止め片として機能するものであり、挿入箇所は、隣接パネル1,1,・・・・のそれぞれの四すみを分担連結するように配設される。
【0008】
図7から10は、既設の設備との納まり構成を示すものであり、6は固定金具であって、該固定金具6は、弾性薄板金属材よりなり、天井面域を構成する天井パネルA1に固定される固定面61と既設の設備としての照明装置2の周縁を四周枠組みする枠体7を装着するための装着面62とを有しており、固定面61には、天井パネルA1へのねじ孔63と切り溝64が所定間隔を存して交互に複数設けられており、また、装着面62には、前記枠体7が嵌着されるための挿入片65と枠体7に設けられた係止片71に係合する係合片66が此又所定間隔を存して交互に複数設けられていて、これらはプレス加工等により一体成形されたものである。
前記切り溝64は、図10に示すように、切り溝64部分の余端固定面61を切断し、既設の照明装置2が円形等の場合に、それら形状に対応して折曲できるようにしたもので、必要に応じて前記装着面62側を、挿入片65と係合片66を組として切断することで分割して使用できるようになっている。この場合、内装パネル1もそれら形状に適合した形状で切断し、前記枠体7も折曲したものが用いられ、材質も金属製のものに限定されるものではない。また、前記枠体7の係止片71は、長手方向の端縁を幅員方向にはぜ折り状に折曲して形成されている。
【0009】
既設の設備としての照明装置2部分へ内装パネル1を敷設するには、前記固定金具6を、前記照明装置2の周りを取り囲むよう適宜間隔を存して複数設け天井パネルA1にねじ止め固定し、上述した方法で内装パネル1を敷設した後、前記枠体7を嵌着させて、内装パネル1を保持させ、前記照明装置2の四周に枠組み配置させる施工が行われる。そして、四周枠組みされた枠体7の四すみ部(出隅、入隅)にはコーナーカバー(図示しない)が装着されている。また、一旦嵌着された枠体7は、固定金具6の弾性力に抗してねじるようにすれば、取り外すことが可能な着脱自在の構成となっている。
なお、この固定金具6は、上記回り縁3に換えて使用することもでき、室内の柱部分や既設の設備などの幅が小さく、固定金具6が長すぎてそのまま取付けできない場合には、固定金具6を分割して使用すればよい。
【0010】
叙述の如く構成された本発明の実施例の形態において、既存の天井面域に複数の内装パネル1,1・・・・を敷設するには、まず、既設の照明装置2等の設備配置を基準に天井面域が略対称となるよう内装パネル1の割付納まり配置を行い、それに従って壁際2カ所に断面コ字状の回り縁3を取付けるか、回り縁3に換えて前記固定金具6を壁際全域の天井パネルA1に装着し、更に、既設の照明装置2等の設備の周りにも所定数の固定金具6,6・・・・を装着する。次いで、内装パネル1を切断し、前記割付納まりに従って内装パネル1を前記支持金具4と連結金具5によって天井パネルA1に敷設し、前記枠体7を嵌着して施工を行う。
【0011】
この様に、既存の天井面域に複数の内装パネル1,1・・・・を敷設する施工が行われるのであるが、特に本発明の既設の照明装置2等の設備に対しては、照明装置2の周縁に、固定金具6を前記内装パネル1の割付納まり配置に基づいて装着させており、この固定金具6の装着面62に対して枠体7を嵌着することで、内装パネル1を保持させ、前記照明装置2の四周に枠組み配置させるように構成されている。このため、枠体7は、内装パネル1を保持する保持部材としての機能と、既設の設備である照明装置2若しくは既存の天井面域を内装パネル1面に対して面落ちさせる額縁部材としての機能を有することとなり、1部材を2つの用途を持つ部材に兼用した構成をもって、内装パネル1を既存の設備2および既存の室内天井パネルA1を解体することなく前記割付配置に基づいて敷設施工される。従って、枠体7は、固定金具6との共同作用により、内装パネル1を確実に保持することができると共に、そのまま残されて外観露出した既存の設備2や既存の室内天井パネルA1(既存面域)を、恰も天井内への埋め込みケース式の照明装置2で有るかの如き状態に加飾することができるばかりか、前記割付納まりに基づいて何れの天井面域からも内装パネル1を敷設することができるようになり、もって、室内の遮音性や断熱性等を付加するような改修またはリフォーム作業であっても、既存の天井や壁自体を取り壊したり、照明装置や空調機器などの着脱作業をすることなく施工を行うことができ、工期を短縮し得て、作業性、コスト性の省力化が図れ、オフィスや住居などの常時使用されている室内にも適用することができるものである。
【0012】
しかも、前記固定金具6の固定面61には切り溝64、64・・・・が設けられているので、切り溝64部分の余端固定面61を切断すれば、既設の照明装置2が円形等の場合であったり、室内の柱部分や既設の設備などの幅が小さく、固定金具6が長すぎてそのまま取付けできない場合であったりしても、それら形状に対応して折曲でき、また必要に応じて装着面62側を切断して分割して使用できるものであるから、施工現場がどの様な天井面形状であっても、またどの様な既設の設備形状であっても現場で素早く対応することができ、作業の効率化が図れ、しかも部品点数を殊更増やすことなく対応することができる。
また、枠体7の固定金具6への嵌着は、固定金具6の挿入片65に挿入するだけで、枠体7の係止片71が係合片66にワンタッチで係合させることがてき、この係止片71は、長手方向の端縁を幅員方向にはぜ折り状に折曲して形成されているので、切断小口によって負傷する危惧が回避することができる効果を併せ持つものである。
更に、隣接する内装パネル1,1・・・・の連結にあたっては、連結金具5に形成された凸状リブ片51,51を、対面する隣接パネル1,1・・・・のそれぞれの凹溝13,13・・・・に挿入することにより、リブ片51がしっかりと凹溝13に嵌合され抜け止めがなされ、しかもワンタッチで行うことができ、取り外しも容易であるため、極めて作業性が良い。
なお、本実施例では天井への施工を示したが壁であっても良いことは勿論である。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、室内において照明装置や空調機器等の設備2が配置された既存の天井面A1や壁面の所定面域に複数の矩形内装パネルを敷設して改修またはリフォームするに、前記既設の設備2の配置を基準に複数の矩形内装パネル1を前記所定面域が略対称となるよう配置割付して切断する一方、前記既設の設備2の周縁には、前記既存の面域A1に面接固定される固定面61と枠体7を装着するための装着面62とを有する固定金具6を、前記内装パネル1の割付納まり配置に基づいて枠体7を四周枠組み可能に複数配設せしめると共に、前記既設の設備周縁に配設される内装パネル1は、前記固定金具の配設に適合した形状に切断せしめて配置させ、前記枠体7を、前記装着面62に装着することで内装パネル1を保持させ、既設の設備2およびその既存面域A1を内装パネル1の面に対して面落ちさせる構成をもって、既存の設備2および室内天井A1や内壁を解体することなく前記割付配置に基づいて敷設されることにより、枠体7は、固定金具6との共同作用により、内装パネル1を確実に保持することができると共に、そのまま残されて外観露出する既存の設備2や既存の室内天井面A1を、恰も天井内への埋め込みケース式の照明装置2で有るかの如き状態に加飾することができるばかりか、前記割付納まりに基づいて何れの天井面域からも内装パネル1を敷設することができるようになり、もって、室内の遮音性や断熱性等を付加するような改修またはリフォーム作業であっても、既存の天井や壁自体を取り壊したり、照明装置や空調機器などの着脱作業をすることなく施工を行うことができ、工期を大幅に短縮し得て、作業性、コスト性の省力化が図れ、オフィスや住居などの常時使用されている室内にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内装パネルの納まり配置図
【図2】内装パネルの接合状態を示す部分平面図
【図3】内装パネルの接合状態を示す部分断面図
【図4】支持金具の斜視図
【図5】内装パネルの接合状態を示す部分断面図
【図6】連結金具の斜視図
【図7】固定金具の既存設備への配設図
【図8】固定金具の斜視図
【図9】既存設備への要部納まり断面図
【図10】固定金具の使用状態平面図
【符号の説明】
A1 天井パネル
1 内装パネル
2 既設の設備
3 周り縁
4 支持金具
41 取付面
41 保持面
5 連結金具
51 凸状リブ片
6 固定金具
61 固定面
62 装着面
64 切り溝64
65 挿入片
66 係合片
7 枠体
71 係止片
Claims (3)
- 室内において照明装置や空調機器等の設備が配置された既存の天井面や壁面の所定面域に複数の矩形内装パネルを敷設して改修またはリフォームするに、前記既設の設備配置を基準に複数の矩形内装パネルを前記所定面域が略対称となるよう配置割付する一方、前記既設の設備周縁には、前記既存の面域に面接固定される固定面と枠体を装着するための装着面とを有する固定金具を、前記内装パネルの割付納まり配置に基づいて枠体を四周枠組み可能に複数配設せしめると共に、既設の設備周縁に配設される内装パネルは、前記固定金具の配設に適合した形状に切断せしめて配置させ、前記枠体を、前記装着面に装着することで内装パネルを保持させ、既設の設備およびその既存面域を内装パネル面に対して面落ちさせる構成をもって、既存の設備および天井や内壁を解体することなく前記割付配置に基づいて敷設されることを特徴とする建築用内装パネルの敷設施工構造。
- 請求項1において、前記固定金具を、前記固定面の所定部位に切り溝を設け、既設の設備形状に対応して折曲可能若しくは分割使用可能に構成したことを特徴とする建築用内装パネルの敷設施工構造。
- 請求項1または2において、前記固定金具の装着面には、前記枠体を挿入するための挿入片と枠体に設けられた係止片に係合する係合片が設けられていることを特徴とする建築用内装パネルの敷設施工構造。
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JP07653498A JP3557513B2 (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 建築用内装パネルの敷設施工構造 |
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JPH11256753A JPH11256753A (ja) | 1999-09-21 |
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JP2009293183A (ja) * | 2008-06-02 | 2009-12-17 | Panasonic Corp | 断熱改修壁 |
JP2010007405A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Panasonic Corp | 断熱壁とそれを適用した建物および住宅 |
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JP2010024638A (ja) * | 2008-07-16 | 2010-02-04 | Panasonic Corp | 住宅 |
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-
1998
- 1998-03-10 JP JP07653498A patent/JP3557513B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2009293183A (ja) * | 2008-06-02 | 2009-12-17 | Panasonic Corp | 断熱改修壁 |
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