JP3556031B2 - 日除け屋根の取付金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、日除け屋根の取付金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
日中、建物の屋根には太陽光線が直接当たるので、建物の屋根が太陽光線を吸収して熱を放出し、この熱が建物の屋根の温度を上昇させる。また、この熱は、建物の屋根だけでなく、建物の屋内の温度をも上昇させている。このため、建物の屋内の温度を一定に保つには、温度を下げる方向に制御する必要があり、クーラーなどの冷房機で屋内を冷やしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、日中建物の屋根には常に太陽光線を吸収して熱を放出し、建物の屋根の温度を上昇させ続けているので、建物の屋内の温度も上昇し続けており、この温度の上昇分に合わせて、逆に屋内を冷やして屋内の温度を一定に保たなければならないので、クーラーなどの冷房機に費やす空調費用が高いという問題がある。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑み、建物の屋根に当たる太陽光線を遮断させ、建物の屋根や屋内の温度の上昇を抑え、冷房機の空調費用を軽減させる日除け屋根を、建物の屋根に密に取り付ける日除け屋根の取付金具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の日除け屋根の取付金具は、建物の前記屋根の上面に風が通りうる隙間を設けて前記日除け屋根を取り付けるための日除け屋根の取付金具であって、該取付金具が、日除け屋根取付用の梁と複数の取付台とからなり、前記日除け屋根取付用の梁が、前記日除け屋根に取り付けられており、前記各取付台が、頂部と脚部と胴部とを備え、前記頂部が、前記日除け屋根取付用の梁を載置する平面を有し、前記脚部が、前記建物の前記屋根の上面に沿った形状に形成され、かつ前記屋根の上面に取り付けるためのボルト挿通孔を有し、前記頂部と前記脚部とが前記胴部によって連結され、かつ前記胴部が前記屋根と前記日除け屋根との間に隙間を形成するため上下方向の高さを有することを特徴とする。
請求項2の日除け屋根の取付金具は、請求項1記載の発明において、前記取付金具が、前記各取付台の前記頂部と前記日除け屋根取付用の梁とを握着しうる複数の握着金具を備えていることを特徴とする。
請求項3の日除け屋根の取付金具は、請求項1記載の発明において、前記各取付台の頂部にボルト挿通孔が設けられていることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の取付金具1によって日除け屋根が取付けられた建物の一実施形態に係わる正面図である。同図に示すように、建物の屋根Raの上面に日除け屋根Sが取付金具1によって取り付けられれば、この建物の屋根Raと日除け屋根Sとの間には隙間10が設けられるので、この隙間10に風を通すことができ、通気性がよくなる。Bは、建物に本来取り付けられている梁である。
【0007】
図2は本発明の日除け屋根の取付金具の第1実施形態に一例に係わる説明図であって、(A)は図1のII-II
線矢視図、(B)は(A)図の側面図、図3は本発明の日除け屋根の取付金具の第1実施形態に係わる他の例の正面図である。図2(A)、(B)に示すように、第1実施形態の取付金具1は、日除け屋根Sを支持するための横設された日除け屋根取付用の梁2に、図示していないが、複数の取付台3が日除け屋根取付用の梁2の長手方向に間欠的に取り付けられたものである。
日除け屋根取付用の梁2は、リップみぞ形鋼を使用しており、開口を建物の屋根Raの上面の斜面に沿って上向きに配設されている。そして、日除け屋根取付用の梁2は複数の鈎型梁止め金具15によって、日除け屋根Sに取り付けられているが、日除け屋根Sの通孔に鈎型梁止め金具15の軸部が通されており、前記日除け屋根取付用の梁2の開口に鈎型梁止め金具15の鈎部分が掛止されている。18はナットであり、鈎型梁止め金具15に螺合するものである。
【0008】
なお、図3に示すように、日除け屋根取付用の梁2と日除け屋根Sとの取り付けには、鈎型梁止め金具15だけでなく、座付ボルト17であってもよく、この場合日除け屋根Sと日除け屋根取付用の梁2とを連通して螺着すればよいので、簡単に取り付けることができるが、日除け屋根取付用の梁2と日除け屋根Sとを固持しうるものであれば種々の器具を採択しうる。
【0009】
図2(A)、(B)に示すように、各取付台3は、日除け屋根取付用の梁2を取り付けるための平坦な頂部4が形成されており、この頂部4の両端が屈曲され頂部4の両端には、胴部6が一体連結されており、それぞれの胴部6には、屋根Raに取り付けるための脚部7aが一体連結されている。
【0010】
取付台3の頂部4にはボルト挿通孔5が形成されており、このボルト挿通孔5に逆U字状の梁止め金具11が取り付けられ、この逆U字状の梁止め金具11と取付台3の頂部4の上面との間に日除け屋根取付用の梁2を抱えるようにして、取付台3が取り付けられている。12はナットで、逆U字状の梁止め金具11に螺合されるものである。
【0011】
取付台3の胴部6は、前記脚部7aと前記頂部4とを連結しており、屋根Raと日除け屋根取付用の梁2との間に隙間10を形成するための上下方向の高さを有している。この隙間10に風が吹き、この風によって屋根Raおよび日除け屋根取付用の梁2の温度上昇を抑えるが詳細は後述する。
【0012】
取付台3の脚部7aは、屋根Raの上面に沿った形状に形成されており、またボルト挿通孔8が形成されている。このボルト挿通孔8と屋根Raのボルト挿通孔とに鈎型梁止め金具13が連通されており、この鈎型梁止め金具13が建物の梁Bの開口に掛止されている。14はナットで、鈎型梁止め金具13に螺合されるものである。前記脚部7aが屋根Raの上面に沿った形状に形成されているので、ナット14を締めると、屋根Raに取付台3の脚部7aを密に取り付けることができるという効果を奏する。
なお、屋根Raに取付台3の脚部7aを取り付けるには、鈎型梁止め金具13とナット14との組み合わせだけでなく、図3に示すような梁止め金具16であってもよく、この場合屋根Raと建物の梁Bとを連通させて螺着すればよく簡単に取り付けることができるが、屋根Raと建物の梁Bとを固持するものであれば、種々の器具を採択しうる。
【0013】
図4は本発明の日除け屋根の取付金具の第1実施形態のさらに他の例に係わる正面図である。同図に示すように、第1実施形態の取付金具1は、形状が台形である屋根Rbに取り付けられており、取付台3の脚部7bが屋根Rbの上面に沿って平坦に形成されていることが特徴である。したがって、この取付金具1の取付台3の脚部7bは屋根Rbに密に取り付けることができる。その余の構成は一実施形態と本質同一であるので説明を省略し、同符号を付す。
上記のごとく、本発明において、取付台3の脚部7aまたは7bは建物の屋根RaまたはRbの上面に沿った形状に形成されていればよく、建物の屋根の上面の形状によって種々の形状を採択しうる。
【0014】
上記のごとく、第1実施形態の取付金具1によって屋根RaまたはRbに取り付けられた日除け屋根Sを有する建物であれば、太陽光線が建物に向けて照射されると、建物の屋根RaまたはRbの上面の日除け屋根Sによって、建物への太陽光線を遮蔽する。このため、建物の屋根に太陽光線が直接当たらないので、建物の屋根RaまたはRbの温度が上昇させず、建物の屋内の温度も上昇させない。
また、日除け屋根Sに当たった太陽光線は、日除け屋根Sに吸収され熱となって日除け屋根Sの周辺の空気を温める。温められた空気は周辺の空気よりも比重が軽くなるので上昇し、日除け屋根Sと屋根RaまたはRbとの隙間10に風が吹き、温められた空気の替わりに冷たい空気が下方から入り込んでくる。このため、建物の屋根RaまたはRbは温度が上昇しにくくなり、建物の屋内の温度の上昇も抑えられるので、この結果、クーラーなどの冷房機器の空調費用を抑えることができる。
さらに、第1実施形態の取付金具1の取付台3の脚部7aは建物の屋根Raの上面に沿った形状に形成されているので、取付台3の脚部7aと建物の屋根Raとを密に取り付けることができる。もちろん、取付台3の脚部7bは建物の屋根Rbの上面に沿った形状に形成されているので、取付台3の脚部7bと建物の屋根Rbとを密に取り付けることができる。
【0015】
つぎに、第2実施形態の日除け屋根の取付金具について説明する。図5は本発明の日除け屋根の取付金具の第2実施形態に係わる説明図であって、(A)は図1のII-II 線矢視図、(B)は(A)図の側面図である。図6は本発明の日除け屋根の取付金具の第3実施形態に係わる説明図であって、(A)は図1のII-II
線矢視図、(B)は(A)図の側面図である。
第2実施形態の日除け屋根の取付金具21は、図5(A)、(B)に示すように、日除け屋根取付用の梁2に複数の取付台23がそれぞれ握着金具30によって取り付けられたものである。この取付金具21は、第1実施形態の取付金具1の取付台3と異なり、取付台23の頂部24にはボルト挿通孔5が形成されておらず、握着金具30が取付台23の頂部24と日除け屋根取付用の梁2とを握着して固定しているものである。
この握着金具30は側面視コ状のジョイント31の上面に、先割れボルト32が螺着されているものである。したがって、日除け屋根取付用の梁2と取付台23の頂部24とをジョイント31で上下方向から挟んで、先割れボルト32を螺合させると、日除け屋根取付用の梁2に取付台23を取り付けることができる。26は胴部、27aは脚部、28はボルト挿通孔である。その余の構成は、第1実施形態の取付金具1と実質同一なので、同符号を付して説明を省略する。
【0016】
上記のごとき構成によって、第2実施形態の日除け屋根の取付金具は、取付台23の頂部24にボルト挿通孔5が形成されていないにも拘わらず、日除け屋根取付用の梁2に取付台23の頂部24を取り付けることができる。また、日除け屋根取付用の梁2と握着金具30との着脱が容易なので、日除け屋根取付用の梁2と複数の取付台23とを簡単に組立分解することができ、嵩張らないという効果を奏する。
【0017】
なお、日除け屋根取付用の梁2は、図6(A)、(B)に示すように、第3実施形態の日除け屋根取付用の梁42のごとき形状であってもよい。つまり、この日除け屋根取付用の梁42は、第1実施形態や第2実施形態のリップみぞ形鋼だけでなく、アルミサッシにとくに使用されるアルミ製の引き抜き形材であってもよく、種々の形状を採択しうる。この場合、取付金具41は、日除け屋根取付用の梁42に複数の取付台23がそれぞれ握着金具35によって取り付けられたものとなる。
この日除け屋根取付用の梁42は、角筒状であって側面の上辺部において、日除け屋根取付用の梁42の長手方向に沿って日除け屋根取付溝43が形成されており、また日除け屋根取付用の梁42の左右両側面の下辺部には、日除け屋根取付用の梁42の長手方向に沿って凹状溝44が形成されている。握着金具35は鈎部を内側に向けて対向させた一対の鈎付金具46が日除け屋根取付用の梁42の凹状溝44に挟着されているものである。47はボルト、48はナットである。
【0018】
したがって、取付台23の頂部24にボルト挿通孔5が形成されていないにも拘わらず、日除け屋根取付用の梁42に取付台23の頂部24を取り付けることができる。また、日除け屋根取付用の梁2と握着金具30との着脱が容易なので、日除け屋根取付用の梁2と複数の取付台23とを簡単に組立分解することができ、嵩張らないという効果を奏する。
【0019】
もちろん、第2実施形態の取付金具は、第1実施形態の取付金具1と同様に、建物の屋根RaまたはRbの上面の日除け屋根Sによって、建物への太陽光線を遮蔽し、建物の屋根RaまたはRbの温度が上昇させず、建物の屋内の温度も上昇させない。また、クーラーなどの冷房機器の空調費用を抑えることができ、さらに、取付台3の脚部7aと建物の屋根Raとを密に取り付けることができ、同様に取付台3の脚部7bと建物の屋根Rbとを密に取り付けることができる。
【0020】
【発明の効果】
請求項1、2または3の日除け屋根の取付金具によれば、建物の屋根と日除け屋根との間には隙間を設けることができるので、建物の屋根に当たる太陽光線を遮断させ、暖かい空気は建物の屋根の上面の隙間を通過して開放され、替わりに冷たい空気が屋根の下方から隙間に入り込むので、建物の屋根や屋内の温度の上昇を抑えることができる。また、取付台の脚部が建物の屋根の上面に沿った形状に形成されているので、取付台の脚部を建物の屋根Rbに密に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の取付金具1によって日除け屋根が取付けられた建物の一実施形態に係わる正面図である。
【図2】本発明の日除け屋根の取付金具の第1実施形態の一例に係わる説明図、(A)は図1のII-II 線矢視図、(B)は(A)図の側面図である。
【図3】本発明の日除け屋根の取付金具の第1実施形態の他の例に係わる側面図である。
【図4】本発明の日除け屋根の取付金具の第1実施形態のさらに他の例に係わる正面図である。
【図5】本発明の日除け屋根の取付金具の第2実施形態に係わる説明図、(A)は図1のII-II 線矢視図、(B)は(A)図の側面図である。
【図6】本発明の日除け屋根の取付金具の第3実施形態に係わる説明図、(A)は図1のII-II 線矢視図、(B)は(A)図の側面図である。
【符号の説明】
1 取付金具 2 日除け屋根取付用の梁
3 取付台 4 頂部
5 ボルト挿通孔 6 胴部
7a 脚部 7b 脚部
8 ボルト挿通孔 10 隙間
21 取付金具 24 頂部
26 胴部 27a 脚部
30 握着金具 35 握着金具
41 取付金具 42 日除け屋根取付用の梁
B 建物の梁 Ra 屋根
Rb 屋根 S 日除け屋根
Claims (3)
- 建物の屋根の上面に風が通りうる隙間を設けて日除け屋根を取り付けるための日除け屋根の取付金具であって、
該取付金具が、
日除け屋根取付用の梁と複数の取付台とからなり、
前記日除け屋根取付用の梁が、前記日除け屋根に取り付けられており、
前記各取付台が、頂部と脚部と胴部とを備え、
前記頂部が、前記日除け屋根取付用の梁を載置する平面を有し、前記脚部が、前記建物の前記屋根の上面に沿った形状に形成され、かつ前記屋根の上面に取り付けるためのボルト挿通孔を有し、
前記頂部と前記脚部とが前記胴部によって連結され、かつ前記胴部が前記屋根と前記日除け屋根との間に隙間を形成するため上下方向の高さを有する
ことを特徴とする日除け屋根の取付金具。 - 前記取付金具が、前記各取付台の前記頂部と前記日除け屋根取付用の梁とを握着しうる複数の握着金具を備えている
ことを特徴とする請求項1記載の日除け屋根の取付金具。 - 前記各取付台の頂部にボルト挿通孔が設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の日除け屋根の取付金具。
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JP34908295A JP3556031B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 日除け屋根の取付金具 |
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JPH09170308A JPH09170308A (ja) | 1997-06-30 |
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1995
- 1995-12-20 JP JP34908295A patent/JP3556031B2/ja not_active Expired - Fee Related
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