JP3555266B2 - 電気炉における電極折損事故防止装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は炉内に黒鉛電極を垂下させアークを発生させることにより金属を加熱溶融する電気炉において、操業中にその黒鉛電極が折損するのを防止する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2に従来からのアーク加熱式の取鍋精錬炉の装置全体の概略を示し、図中1はレール2上に走行可能に設けられた台車、3は該台車1上に傾動可能に支持された炉体、4は該炉体3に被せられたドーム形の炉蓋、5は電極把持器、6は該電極把持器5に把持され炉蓋4を貫通して炉体3内に垂下している黒鉛電極、7は炉蓋4上の電極6貫通部分に形成された集塵フード、8は該フード7に設けられた吸引ダクトである。炉蓋4は複数本のワイヤ9により水平状態を保つように吊下され、該ワイヤ9は階上フロワ10に設けられたプーリ11を介して炉蓋昇降駆動装置12に連結されている。そして該炉蓋昇降駆動装置12が駆動することでワイヤ9を索引し炉蓋4を昇降動させ炉体3上に被せられるようにしている。なお13は電極把持器5の基部に設けられた電極昇降装置である。
【0003】
ところで操業中に炉体3の上面にはスラグ等が付着し堆積するが、炉蓋4を降ろすとそのスラグ上に炉蓋4が乗るために傾斜し、大きく傾くことがある。ところが電極6およびフード7に形成される電極6の貫通孔は集塵効果を確保するために小さなクリアランスに設定されており、炉蓋4の傾きが大きくなると電極6はその貫通孔内面と接触することとなる。そのために該電極6を折損させるおそれがあった。そしていったんこのような電極折損事故が起きると復旧のための時間的ロスは勿論、経済的に大きな損失を招き、危険でもあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は上記のような電気炉における電極折損事故を未然に防止しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明は、炉体上に昇降可能に炉蓋を吊下すると共に、黒鉛電極を該炉蓋に貫通させて該炉体内に垂下したアーク加熱式の電気炉において、炉蓋上に角度センサを設け、該炉蓋を下降させ炉体上に被せるときの該炉蓋の許容角度以上の傾斜を制御装置により検出させて該炉蓋の下降を停止させると同時に警報を出すようにしたことを特徴とする。
炉蓋傾斜時に該炉蓋の下降が停止することで黒鉛電極に無用な折曲力を掛けることなく折損を確実に防止でき、また、そのような事態を警報することにより必要な対策を採ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に図1に従い本発明の具体例を説明する。なお、図1中の図2と同一符号は同一構成部分を示し、3は炉体、4は炉蓋、5は電極把持器、6は黒鉛電極、7は集塵フード、8は吸引ダクト、9はワイヤ、11はプーリ、12は炉蓋昇降駆動装置、13は電極昇降装置である。炉体3中には黒鉛電極6との放電によるアーク加熱により溶鋼aが溶融状態に保持される。bは溶融スラグである。炉蓋昇降装置12はこの場合ワイヤ9を索引するシリンダからなる。また、電極昇降装置13はモータ14によりウインチ15を回転させワイヤ16を索引することで支柱17を昇降動できるよう構成されている。
【0007】
しかして18は炉蓋4上に設けられ該炉蓋4の傾斜角度を電気信号に変換する角度センサ、19は制御装置で、該制御装置19は該角度センサ18から得られた電気信号より炉蓋4の傾斜角度を読み取り、該制御装置19に予め設定された許容傾斜角度とその読取傾斜角度とを比較し、炉蓋4の傾斜角度がその許容傾斜角度以上である場合に前記炉蓋昇降駆動装置12に指令を出して炉蓋4の下降を禁止すると同時に警報装置20に指令を出してブザー或いは警告灯等の警報を表示できるようにしている。
【0008】
このため炉蓋昇降駆動装置12を作動させ炉蓋4を下降させ炉体3上に該炉蓋4を被せるとき、該炉体3の上面にスラグ等が堆積していて炉蓋4が大きく傾むきかけたような場合に、その傾斜角度が角度センサ18を通して制御装置19により検出され該炉蓋4の下降を急停止させるので許容角度以上に炉蓋4が傾斜することなく、黒鉛電極6が折損するのを未然に防止することができる。なお、このようにして炉蓋4の下降を停止させた後に炉蓋4を自動的に再上昇させる機構を追加することもできる。
【0009】
【発明の効果】
このように本発明の電気炉における電極折損事故防止装置は、炉蓋の下降時の傾斜角度を検出することにより電極が折損するおそれをなくすと同時に警報により適格に対処できるようにしたので、事故をなくし安全な操業を可能にすると共に、事故発生に伴う多大な時間的および経済的損失を回避できる有益な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気炉における電極折損事故防止装置の概略を示す信号系統図。
【図2】取鍋精錬炉の装置全体の概略図。
【符号の説明】
3 炉体
4 炉蓋
5 電極把持器
6 黒鉛電極
7 集塵フード
9 ワイヤ
11 プーリ
12 炉蓋昇降駆動装置
13 電極昇降装置
18 角度センサ
19 制御装置
20 警報装置
【発明の属する技術分野】
本発明は炉内に黒鉛電極を垂下させアークを発生させることにより金属を加熱溶融する電気炉において、操業中にその黒鉛電極が折損するのを防止する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2に従来からのアーク加熱式の取鍋精錬炉の装置全体の概略を示し、図中1はレール2上に走行可能に設けられた台車、3は該台車1上に傾動可能に支持された炉体、4は該炉体3に被せられたドーム形の炉蓋、5は電極把持器、6は該電極把持器5に把持され炉蓋4を貫通して炉体3内に垂下している黒鉛電極、7は炉蓋4上の電極6貫通部分に形成された集塵フード、8は該フード7に設けられた吸引ダクトである。炉蓋4は複数本のワイヤ9により水平状態を保つように吊下され、該ワイヤ9は階上フロワ10に設けられたプーリ11を介して炉蓋昇降駆動装置12に連結されている。そして該炉蓋昇降駆動装置12が駆動することでワイヤ9を索引し炉蓋4を昇降動させ炉体3上に被せられるようにしている。なお13は電極把持器5の基部に設けられた電極昇降装置である。
【0003】
ところで操業中に炉体3の上面にはスラグ等が付着し堆積するが、炉蓋4を降ろすとそのスラグ上に炉蓋4が乗るために傾斜し、大きく傾くことがある。ところが電極6およびフード7に形成される電極6の貫通孔は集塵効果を確保するために小さなクリアランスに設定されており、炉蓋4の傾きが大きくなると電極6はその貫通孔内面と接触することとなる。そのために該電極6を折損させるおそれがあった。そしていったんこのような電極折損事故が起きると復旧のための時間的ロスは勿論、経済的に大きな損失を招き、危険でもあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は上記のような電気炉における電極折損事故を未然に防止しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明は、炉体上に昇降可能に炉蓋を吊下すると共に、黒鉛電極を該炉蓋に貫通させて該炉体内に垂下したアーク加熱式の電気炉において、炉蓋上に角度センサを設け、該炉蓋を下降させ炉体上に被せるときの該炉蓋の許容角度以上の傾斜を制御装置により検出させて該炉蓋の下降を停止させると同時に警報を出すようにしたことを特徴とする。
炉蓋傾斜時に該炉蓋の下降が停止することで黒鉛電極に無用な折曲力を掛けることなく折損を確実に防止でき、また、そのような事態を警報することにより必要な対策を採ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に図1に従い本発明の具体例を説明する。なお、図1中の図2と同一符号は同一構成部分を示し、3は炉体、4は炉蓋、5は電極把持器、6は黒鉛電極、7は集塵フード、8は吸引ダクト、9はワイヤ、11はプーリ、12は炉蓋昇降駆動装置、13は電極昇降装置である。炉体3中には黒鉛電極6との放電によるアーク加熱により溶鋼aが溶融状態に保持される。bは溶融スラグである。炉蓋昇降装置12はこの場合ワイヤ9を索引するシリンダからなる。また、電極昇降装置13はモータ14によりウインチ15を回転させワイヤ16を索引することで支柱17を昇降動できるよう構成されている。
【0007】
しかして18は炉蓋4上に設けられ該炉蓋4の傾斜角度を電気信号に変換する角度センサ、19は制御装置で、該制御装置19は該角度センサ18から得られた電気信号より炉蓋4の傾斜角度を読み取り、該制御装置19に予め設定された許容傾斜角度とその読取傾斜角度とを比較し、炉蓋4の傾斜角度がその許容傾斜角度以上である場合に前記炉蓋昇降駆動装置12に指令を出して炉蓋4の下降を禁止すると同時に警報装置20に指令を出してブザー或いは警告灯等の警報を表示できるようにしている。
【0008】
このため炉蓋昇降駆動装置12を作動させ炉蓋4を下降させ炉体3上に該炉蓋4を被せるとき、該炉体3の上面にスラグ等が堆積していて炉蓋4が大きく傾むきかけたような場合に、その傾斜角度が角度センサ18を通して制御装置19により検出され該炉蓋4の下降を急停止させるので許容角度以上に炉蓋4が傾斜することなく、黒鉛電極6が折損するのを未然に防止することができる。なお、このようにして炉蓋4の下降を停止させた後に炉蓋4を自動的に再上昇させる機構を追加することもできる。
【0009】
【発明の効果】
このように本発明の電気炉における電極折損事故防止装置は、炉蓋の下降時の傾斜角度を検出することにより電極が折損するおそれをなくすと同時に警報により適格に対処できるようにしたので、事故をなくし安全な操業を可能にすると共に、事故発生に伴う多大な時間的および経済的損失を回避できる有益な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気炉における電極折損事故防止装置の概略を示す信号系統図。
【図2】取鍋精錬炉の装置全体の概略図。
【符号の説明】
3 炉体
4 炉蓋
5 電極把持器
6 黒鉛電極
7 集塵フード
9 ワイヤ
11 プーリ
12 炉蓋昇降駆動装置
13 電極昇降装置
18 角度センサ
19 制御装置
20 警報装置
Claims (1)
- 炉体上に昇降可能に炉蓋を吊下すると共に、黒鉛電極を該炉蓋に貫通させて該炉体内に垂下したアーク加熱式の電気炉において、炉蓋上に角度センサを設け、該炉蓋を下降させ炉体上に被せるときの該炉蓋の許容角度以上の傾斜を制御装置により検出させて該炉蓋の下降を停止させると同時に警報を出すようにしたことを特徴とする電気炉における電極折損事故防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20905595A JP3555266B2 (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 電気炉における電極折損事故防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20905595A JP3555266B2 (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 電気炉における電極折損事故防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0942851A JPH0942851A (ja) | 1997-02-14 |
JP3555266B2 true JP3555266B2 (ja) | 2004-08-18 |
Family
ID=16566513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20905595A Expired - Fee Related JP3555266B2 (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 電気炉における電極折損事故防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3555266B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5100021B2 (ja) * | 2006-03-27 | 2012-12-19 | 日新製鋼株式会社 | 電気抵抗炉用電極の傾きと電極に加わる外力を検出する方法及び装置 |
CN102252516A (zh) * | 2011-06-08 | 2011-11-23 | 宝鸡铠丰科技发展有限公司 | 新型电熔氧化镁冶炼电弧炉 |
CN104613751B (zh) * | 2014-12-30 | 2016-08-17 | 朱兴发 | 电弧炉断电极实时在线自动检测控制装置及控制方法 |
CN105021055B (zh) * | 2015-07-31 | 2017-06-16 | 共享铸钢有限公司 | 一种电炉倾动防脱轨报警装置 |
-
1995
- 1995-07-24 JP JP20905595A patent/JP3555266B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0942851A (ja) | 1997-02-14 |
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