JP2835373B2 - 原料投入バケット軟着装置 - Google Patents

原料投入バケット軟着装置

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JP2835373B2
JP2835373B2 JP8803792A JP8803792A JP2835373B2 JP 2835373 B2 JP2835373 B2 JP 2835373B2 JP 8803792 A JP8803792 A JP 8803792A JP 8803792 A JP8803792 A JP 8803792A JP 2835373 B2 JP2835373 B2 JP 2835373B2
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田 隆 木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば非鉄金属溶解炉
等の炉体に再生用原料またはインゴットを、衝撃なく、
投入するための原料投入バケット軟着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、例えば非鉄金属溶解炉等
の炉体中に再生用原料を投入するためには、レールに沿
って移動する台車を用いるスキップエレベータ方式、ま
たは、天井クレーンに懸吊される原料投入バケットに、
再生用原料や金属インゴット等の原料を入れ、炉体中の
既投入原料の直上まで同原料投入バケットを懸吊した
後、原料投入バケットの底蓋を開いて原料を炉体中に投
入する底開閉バケット方式があるが、これらの方式のよ
うに、炉体の上部からリターン材等を炉体中に落下させ
たのでは、落下リターン材等が耐火レンガ内張材に衝撃
的に当り、耐火レンガが傷み、かなりの騒音が発生す
る。したがって、非鉄金属溶解炉等にあっては、炉体の
耐久性向上及び騒音減少等の見地から、先に投入された
再生用原料上に、新たな投入材料を衝撃なく、投入する
ことが望まれている。
【0003】ところで、このような軟着目的に用いる従
来の原料投入バケットは、クレーンキャリアのバケット
巻上機にワイヤで懸吊されるバケット本体を備え、この
バケット本体の底蓋はバケット本体の側面に設ける作動
モータや作動装置等の作動器により開閉制御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構造の原料投入バケットによると、前述した作動器
を遠隔制御するため、前記作動器とクレーンキャリアの
間を電源コード等で結合しなければならないが、原料投
入バケットを炉体内部に懸吊する際、耐久性のない作動
器及び電源コードが炉内の高温ガスに晒されるから、早
期に作動器及び電源コードが劣化してしまい、頻繁に作
動器及び電源コードを取替える必要が生じている。
【0005】本発明の目的は、以上に述べたような従来
の軟着用原料投入バケットの構造上の問題に鑑み、高温
ガスに対して耐久性のない作動器及び電源コードを用い
ずに、再生用リターン材、インゴット等を静しゅくに投
入できる原料投入バケット軟着装置を得るにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、バケット本体の底部に設ける底蓋を開放
することにより炉体の予熱塔中に原料を投入する原料投
入バケット軟着装置において、底蓋を開閉するトグル機
構の吊りリンクを介して前記バケット本体をクレーンキ
ャリアに懸吊し、必要に応じて前記予熱塔中に進出する
ことにより前記バケット本体を受止めることができる複
数のバケットストッパ装置を前記予熱塔の高さ方向に隣
合って設けた原料投入バケット軟着装置を提案するもの
である。
【0007】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例の詳細を
説明する。図4は本発明による原料投入バケット軟着装
置と、その周辺設備を示し、非鉄金属溶解炉の炉体1
は、上部扉1aで閉鎖できる予熱塔1Aを備えている。
そして、前記予熱塔1Aの上方には、クレーンキャリア
2が移動できる水平方向のレール3が架設され、同クレ
ーンキャリア2の枠巻上機4A,4Bにはワイヤ5を介
して原料投入バケット6の保持枠6aが懸吊される。
【0008】また、前記クレーンキャリア2には原料投
入バケット6を含む原料Xの重量を検出できるストレイ
ン・ゲージ7(重量検出器)が付設され、同ストレイン
・ゲージ7の信号は図5に示す制御装置CPUに入力さ
れる。この制御装置CPUに対しては、後述する光電管
8及びクレーンキャリア2を制御する手動コントローラ
9手動コントローラ9からの信号が入力され、同制御装
置CPUからの出力信号により前記枠巻上機4A,4B
及び後述するバケットストッパ装置10の空気圧シリン
ダ10aが制御される。
【0009】図2は前記原料投入バケット6の詳細を示
し、原料投入バケット6は上下端部を開放された筒状の
バケット本体6bを備えており、このバケット本体6b
の下面は支持軸6cを中心として回動できる底蓋6dで
閉鎖される。そして、前記バケット本体6bの外周面
は、予熱塔1A中に円滑に下降できるように表面が平滑
なバケットカバー6eで覆ってある。各底蓋6dの中間
部には前述した保持枠6aから延長されたトグルリンク
6fの下端部が結合され、したがって、保持枠6aの下
降運動にも拘りなく、バケット本体6bのみが係止され
ると、保持枠6aの重量及びクレーンキャリア2の働き
により底蓋6dが開放される。
【0010】一方、前記予熱塔1Aには、前記バケット
本体6bを係止できる複数対のバケットストッパ装置1
0が予熱塔1Aの高さ方向に隣合って付設される。即
ち、図3に示すように、これらのバケットストッパ装置
10は先端を前記予熱塔1Aの内部に進出できる傾いた
ストッパロッド10bを有し、このストッパロッド10
bは前記制御装置CPUの指令により動作される空気圧
シリンダ10aに結合される。また、各段のバケットス
トッパ装置10に対しては、予熱塔1A中の原料Xのレ
ベルを検出できる光電管8が付設されており、これらの
光電管8の検出信号は、前記制御装置CPUに入力され
る。したがって、最下部の光電管8が予熱塔1A中の原
料Xを検出しないと、最下部のバケットストッパ装置1
0のストッパロッド10bが予熱塔1A中へ進出され、
同バケットストッパ装置10でバケット本体6bが形成
される。この場合、最下部の光電管8が予熱塔1A中の
原料Xを検出すると、中段のバケットストッパ装置10
のストッパロッド10bが予熱塔1A中へ進出され、そ
して、中間の光電管8が予熱塔1A中の原料Xを検出す
ると、上段のバケットストッパ装置10のストッパロッ
ド10bが予熱塔1A中へ進出され、上段の光電管8が
予熱塔1A中の原料Xを検出すると、予熱塔1A中が原
料Xで満たされていることが警告されることになる。な
お、前述した光電管8の代わりに、予熱塔1A中の原料
Xを目視で確認できる複数ののぞき窓を予熱塔1Aに付
設することもできる。
【0011】図示実施例は、以上のような構造であるか
ら、図4で示すような位置で原料投入バケット6中に原
料Xが投入され、バケット本体6bが枠巻上機4A,4
Bにより上昇され、クレーンキャリア2がレール3に沿
って水平方向へ移動される。そして、バケット本体6b
が予熱塔1Aの直上に達すると、図示を省略する位置検
出器によりクレーンキャリア2の位置が感知され、上部
扉1aが開放されることになる。
【0012】この後、光電管8により予熱塔1A中の原
料Xのレベルが検出され、原料Xのレベルに対応したバ
ケットストッパ装置10のストッパロッド10bが予熱
塔1A中に進出されるが、手動コントローラ9により枠
巻上機4A,4Bが動作され、バケット本体6bが予熱
塔1A中に下降されることになる。したがって、予熱塔
1A中の原料Xの直上まで、バケット本体6bが下降さ
れると、バケット本体6bのバケットカバーの下部にス
トッパロッド10bが係合し、バケット本体6b及び同
バケット本体6b中の原料Xの重量が予熱塔1A中に進
出したストッパロッド10bにより負担される。このた
め、引続く枠巻上機4A,4Bの動作により保持枠6a
がなおも下降されると、バケット本体6bがストッパロ
ッド10bで支持された状態のまま、同保持枠6aに結
合されているトグルリンク6fの働きにより、底蓋6d
が図2の仮想線示の状態に開放される。
【0013】したがって、底蓋6dの開放によりバケッ
ト本体6b中の原料Xが予熱塔1A中にある原料Xの上
に静しゅくに投下されるが、この投入を終了すると、再
び枠巻上機4A,4Bが動作され、原料投入バケット6
が前記バケットストッパ装置10の段高さよりも大きな
一定高さだけ、上昇される。このため、保持枠6aの上
昇により底蓋6dが自然に閉じるけれども、この一定高
さの上昇の後、ストレイン・ゲージ7の信号が制御装置
CPUに入力され、この入力信号がバケット本体6b中
に原料Xが残っていることを示す場合には、前述したバ
ケットストッパ装置10の直上のストッパロッド10b
が予熱塔1A中に進出され、原料投入バケット6が再度
下降され、底蓋6dが開放されて、バケット本体6b中
に残った原料Xが予熱塔1A中に投入されることにな
る。また、ストレイン・ゲージ7の信号がバケット本体
6b中に原料Xがなくなったことを示す場合には、枠巻
上機4A,4Bにより原料投入バケット6が上昇され、
上部扉1aが閉鎖された後、クレーンキャリア2の移動
により原料投入バケット6が図4に示す位置に復帰され
る。
【0014】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、新たな再生原料等を既投入原料上に静しゅく
に投入して耐火レンガの損傷を防止しかつ投入時の騒音
を減少できるばかりでなく、炉体内の高温ガスに晒され
ても、早期に劣化することのない構造を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を施した非鉄金属溶解炉の要部拡大断面
図である。
【図2】同非鉄金属溶解炉に用いる原料投入バケットの
断面図である。
【図3】同非鉄金属溶解炉に用いるバケットストッパ装
置の拡大断面図である。
【図4】同非鉄金属溶解炉の全体側面図である。
【図5】同非鉄金属溶解炉のブロック線図である。
【図6】同非鉄金属溶解炉の動作説明図である。
【符号の説明】
X 原料 1 炉体 1A 予熱塔 2 クレーンキャリア 6 原料投入バケット 6a 保持枠 6b バケット本体 6d 底蓋 6f トグルリンク 10 バケットストッパ装置 10b ストッパロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F27D 3/00 F27B 3/18 F27D 13/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バケット本体の底部に設ける底蓋を開放
    することにより炉体の予熱塔中に原料を投入する原料投
    入バケット軟着装置において、底蓋を開閉するトグル機
    構の吊りリンクを介して前記バケット本体をクレーンキ
    ャリアに懸吊し、必要に応じて前記予熱塔中に進出する
    ことにより前記バケット本体を受止めることができる複
    数のバケットストッパ装置を前記予熱塔の高さ方向に隣
    合って設けたことを特徴とする原料投入バケット軟着装
    置。
  2. 【請求項2】 前記予熱塔中の原料のレベルを検出でき
    かつバケットストッパ装置に対応された複数の検出器を
    有する請求項1記載の原料投入バケット軟着装置。
  3. 【請求項3】 前記バケット本体中の原料の重量を検出
    できる検出器を前記クレーンキャリアと前記バケット本
    体との間に備えたことを特徴とする請求項1記載の原料
    投入バケット軟着装置。
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