JP3555018B2 - Ledプリンタヘッド、ロッドレンズアレイ及び画像形成装置 - Google Patents

Ledプリンタヘッド、ロッドレンズアレイ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源にLED(発光ダイオード)アレイを用いたLEDプリンタヘッド、該LEDプリンタヘッドに用いられるロッドレンズアレイ、及びこのようなLEDプリンタヘッドを備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LEDアレイからの光線を感光体に導くために、LEDアレイの個々のLED毎にマイクロレンズを設け、これらのマイクロレンズにより集光された光線を感光体ドラムに照射するように構成されたLEDプリンタヘッド、及び個々のLEDからの光をそれぞれの導波路を介してマイクロレンズに導きこれらのマイクロレンズにより集光された光線を感光体ドラムに照射するように構成されたLEDプリンタヘッドは、特開平8−156320号公報等に記載されているように従来公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
LEDから出射する光線の拡がり角は大きいため、上記の従来のLEDプリンタヘッドにおいて高い解像度を得るためにはLEDアレイとマイクロレンズとを互いに近接させて配置するとともに、個々のLEDの発光面積を十分に小さくする必要がある。
【0004】
しかしながら、微小なLEDの作製は困難であり、また、作成したとしても微小なLEDの発光量は少ないのでLEDプリンタヘッドとしては用いることができなくなる可能性がある。また、従来のLEDプリンタヘッドにおいては、LEDからの出射光の広がり角が大きいため、焦点深度が小さく、従って感光体とプリンタヘッドとを高精度に相互に位置合わせする必要があり、組み立て及び調整が難しいという問題もある。
LEDとマイクロレンズの間に導波路を設けるとことによりこのような問題を緩和する構成も知られているが、この場合、LEDプリンタヘッドの構造が複雑になるという別の問題が生じる。
本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、本発明の課題は、LEDプリンタヘッドの焦点深度を大きくし、組み立て時の調整を容易にすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明のLEDプリンタヘッドは、アレイ状に配列された複数のLEDからなる光源アレイと、アレイ状に配列された複数のロッドレンズからなり各LEDからの光を所定の面上にそれぞれ結像する正立結像性ロッドレンズアレイと、該正立結像性ロッドレンズアレイに入射する各LEDからの光線の拡がり角度を、該正立結像性ロッドレンズアレイの開口数よりも小さくする手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
これによれば、正立結像性ロッドレンズアレイに入射する各LEDからの光線の拡がり角度が小さいので、解像度が向上し、また感光体面上の焦点深度が大きくなるのでプリンタヘッドと感光体との相互の位置決め精度が緩和され、焦点ずれのない高品質な画像を形成することができ、また装置の組み立ても容易になる。
【0007】
この場合において、正立結像性ロッドレンズアレイに入射する各LEDからの光線の拡がり角度は、半角で1.35°から5.5°の範囲にする。この範囲では、レンズの回折による光線のビーム径の増大もなく、解像度の向上の効果が大きい。
【0008】
このLEDプリンタヘッドに用いるロッドレンズアレイとして、アレイ状に配列された複数のロッドレンズからなるロッドレンズアレイの光線入射端面と光線出射端面とに第1の光学部材及び第2の光学部材をそれぞれ配置し、該第1の光学部材及び第2の光学部材は、一つの光源から出射し前記第1の光学部材を透過する光線の見かけ上の発光点の位置を、前記光源の位置から前記ロッドレンズアレイの長手方向に直角な方向にずらすような屈折率を有することを特徴とするロッドレンズアレイを用いることが好ましい。
【0009】
これによれば、ロッドレンズアレイの光線入射端面に入射する光線の入射角度が小さく、解像度を向上できる。第1及び第2の光学部材は三角プリズムから構成することができる。
【0010】
このロッドレンズアレイに代えて、アレイ状に配列された複数のロッドレンズからなるロッドレンズアレイにおいて、該ロッドレンズ内を伝搬する光線の1周期長がPであるとき、該ロッドレンズアレイの光線入射端面及び光線出射端面の少なくとも一方において、該ロッドレンズアレイ内の該端面から長さP/4の位置に周期的な光透過パターンが形成された空間フィルタを配置し、該空間フィルタの周期的な光透過パターンは、周期的に配列された複数の発光源から出射し、該ロッドレンズアレイの光線入射端面に入射し、前記空間フィルタの位置に形成される周期的な像のパターンを模したものであることを特徴とするロッドレンズアレイを用いることができる。
【0011】
このロッドレンズアレイでは、レンズの収差によりぼけた像は、該像の周期的空間パターンと同じパターンが形成された空間フィルタにより補正されて結像されるため、解像度の高い画像が得られる。
【0012】
アレイ状に配列された複数のLEDからなる光源アレイと本発明のロッドレンズアレイとを備える本発明のLEDプリンタヘッドは、各LEDが、前記光源アレイの長手方向に伸びる幅よりも、該長手方向に垂直な方向に伸びる長さのほうが大きくなるように形成されていることが好ましい。
【0013】
このようにすることにより、ロッドレンズアレイに入射する光線の拡がり角度が小さく、したがって解像度を低下させることなくLEDの発光面積を大きくして光源の発光量を増加することができる。
【0014】
本発明による画像形成装置は、本発明のLEDプリンタヘッドと、該LEDプリンタヘッドからの光線で露光することにより画像が形成される感光体と、該感光体に形成された画像を現像する現像器とを備えることにより形成できる。この場合、複数の異なる色の画像を形成するために、各色毎に、感光体、LEDプリンタヘッド、現像器を複数備える場合には、現像器の取り出しを容易にするため現像器を画像形成装置の高さ方向に配列することが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のLEDプリンタヘッドの実施形態に係わる光学系の斜視図である。光源アレイであるLEDアレイ2からの出射光は、各LED4に1対1に対応したマイクロレンズ12を有するマイクロレンズアレイ6を透過し、ロッドレンズアレイ20に入射する。ロッドレンズアレイ20は、中心対称に屈折率分布が形成されたロッドレンズ30を複数本並べたものであり、入射側の主平面位置の物体を出射側の主平面上に正立等倍で結像するものである。LED4からの出射光の拡がり角は、マイクロレンズ12を透過することにより小さくなる。このようにマイクロレンズアレイ12は、LED4からの出射光の拡がり角を縮小する光学部材として働く。ロッドレンズアレイ20の光入射面と光出射面にはそれぞれ第1プリズム40、第2プリズム42が設けられている。また、ロッドレンズアレイ20内には光の透過率が位置により変化する空間フィルタ60が設けられている。マイクロレンズアレイ6を透過した光線は、第1プリズム40、ロッドレンズアレイ20、空間フィルタ60、第2プリズム42を透過し、各LED4に対応した像122が感光体120上に結像される。
【0016】
次に上記光学系の各部の構成・機能について詳細に説明する。
【0017】
まず、LEDアレイ2とマイクロレンズアレイ6について図2から図5を用いて説明する。図2はLEDアレイ2とマイクロレンズアレイ6の断面図である。予めガラス基板16上にLED4の間隔と同じ間隔で形成された複数のマイクロレンズ12からなるマイクロレンズアレイ6を、LED4がマイクロレンズ12の中心に来るように調整し、LEDアレイ2上に接着固定する。このLEDアレイ2とマイクロレンズアレイ6によりLEDアレイヘッドが構成される。マイクロレンズ12表面からLED4までの距離をLとするとき、マイクロレンズ12の第1焦点距離fは、
f>L (1)
となるように選ぶことが望ましい。こうすることで、LED4からの光線の拡がり角は、マイクロレンズ12により小さくなる。LEDアレイ2におけるLED4の周期をaとすると、LED4からのビーム拡がり角α(半角)が
L・tanα>a/2 (2)
である場合には、LED4からの光線が隣のマイクロレンズ12に入射し、迷光となる。この迷光を抑制するために、マイクロレンズアレイ6に黒色の遮蔽部14を設けている。LED4からの出射光のうち拡がり角の大きな光線は、遮蔽部14に吸収され外に出てこない。しかし、対向するマイクロレンズ12以外のレンズに入射した光線は拡がり角が大きくなるため、ロッドレンズアレイに入射してもロッドレンズアレイ内で吸収されロッドレンズを透過することはほとんどないので、この迷光による題が生じない場合には遮蔽部14を設ける必要はない。また、マイクロレンズアレイ6を薄くしLEDアレイ2に近づける場合には、拡がり角の大きな光線はマイクロレンズ12表面で全反射し外に出てこなくなるので遮蔽部14を設ける必要はない。
図3にロッドレンズアレイ20に入射する光線の拡がり角と1/24mm周期のテスト用ラインパターンを集光したときのロッドレンズアレイ20のMTFと関係を示す。1/24mm周期のラインパターンは、ほぼ1200dpiの解像度に相当する。ここで用いたロッドレンズアレイ20は、開口角11.8°、レンズ素子径1.1mm、レンズ長さ16.3mm、レンズ列2列のものである。図1における第1プリズム40、第2プリズム42及び空間フィルタ60は設けていない。ロッドレンズアレイ6のMTFは、集光面での光強度の最大値をImax、最小値をIminとするとき、
【0018】
【数1】
Figure 0003555018
と表わされ、レンズの解像性を示す。ビーム拡がり角を小さくしていくと一旦MTFが減少するが、ビーム拡がり角を更に小さくし5.5°以下にするとMTFは大きくなり、解像度が向上することが分かる。つまり、マイクロレンズアレイ6を用いてLED4からのビーム拡がり角を5.5°以下にすることにより、マイクロレンズアレイ6を用いない場合よりも解像度を向上できる。しかしながら、ビームの拡がり角を更に小さくするとレンズが無収差であってもレンズよる回折の効果により集光部のビーム径が大きくなる。波長λの点光源からのビームをレンズにより角度αで集光する場合、回折により集光部でのビーム径はおおよそλ/sinαとなる。したがって、ロッドレンズアレイ20を用いてLED4を分離して結像するためには、ビームの拡がり角βはLEDアレイ2の周期をaとするとき、
λ/sinβ<a (4)
を満たす必要がある。LEDアレイ2の周期a(mm)と解像度N(dpi:dot per inch)との間には、
a=25.4/N (5)
の関係があるため、OPC感光体において一般的に用いられている750nm前後の波長で解像度を1200dpiとするには、ビーム拡がり角βは2°以上とする必要がある。(4)式により、波長が短い場合にはLEDの拡がり角をより小さくすることができ、例えばアモルファスシリコン感光体で感度の高い500nm付近の波長では、ビーム拡がり角βを1.35°以上とすればよい。以上から、ビーム拡がり角は、1.35°〜5.5°、望ましくは2°〜5.5°の範囲である。ここでのビーム拡がり角は半角での値であり、最大の光強度に対して1/eの強度になる角度として定義される。
【0019】
図4に上記光学系においてマイクロレンズアレイ6を用いた場合と用いない場合の光出射パターンを示す。マイクロレンズアレイ6を用いることによりビーム拡がり角は4°となっている。マイクロレンズアレイ6を用いることにより中心方向に光線が集まり、中心強度が向上している。ロッドレンズアレイ20の開口角は通常4〜20°の範囲にあり、このように中心強度の向上によって、開口数の小さいロッドレンズアレイ20においては、ロッドレンズアレイ20を透過する光量をマイクロレンズアレイ6を用いない場合に比べて向上させることができる。
【0020】
図5にこのときの感光体側におけるデフォーカス量(合焦位置からのずれ)とLEDアレイ2をロッドレンズアレイ20で結像した場合のMTFとの関係を示す。用いたLEDアレイ2は1200dpi用(LED間隔21.2μm)であり発光部の大きさは12μm×12μmである。このMTFは、非点灯の一つのLEDの両側に隣接する2個のLEDを点灯した場合のものである。マイクロレンズアレイ6を用いることにより、解像度・焦点深度とも向上している。MTFが0.5以上となる範囲を焦点深度とすると、焦点深度はマイクロレンズアレイ6を用いることにより約1.6倍に増大している。このように焦点深度が増大することにより、LEDアレイ2とロッドレンズアレイ6、ロッドレンズアレイ6と被結像部材である電子写真感光体120との相互の位置合わせが容易になる。
【0021】
表1にマイクロレンズアレイ6を用いた場合と用いない場合について、ロッドレンズアレイ20のレンズ列方向での光量ムラと解像度の空間的変動を示す。表1に示されるように、マイクロレンズアレイ6を用いてビーム拡がり角を小さくすることにより、光量ムラ・解像度変動とも低減できるという効果もあることが分かる。
【0022】
【表1】
Figure 0003555018
上記光学系では、LEDアレイ2とマイクロレンズアレイ6の距離が近いため、ロッドレンズアレイ20に対する見かけ上のLED4発光点の位置はほとんど変化しない。また、ロッドレンズアレイ20と感光体との間の距離が短いため、LED4とマイクロレンズ12との位置関係が多少ずれても感光体上での集光位置はほとんど変わらない。したがって、LED4とマイクロレンズ12との位置合わせ精度は厳しくなく調整は容易である。尚、上記光学系においては、別々に作製したLEDアレイ2とマイクロレンズアレイ6を貼り付けたが、LEDアレイ2上に紫外線硬化樹脂等を用いて直接マイクロレンズアレイ6を形成してもよい。
【0023】
上記光学系においては、マイクロレンズアレイ6を用いてLED4からのビーム拡がり角を小さくしたが、LED4の光量が十分な場合にはマイクロレンズアレイ6の代わりに開口を設けて拡がり角を制限するようにしてもよい。また、面発光型レーザ(VCSEL)等の拡がり角の小さな光源アレイを用いることもできる。VCSELでは、3〜5.5°(半角)の拡がり角が実現されており、マイクロレンズアレイを必要とせず、そのまま用いることができる。
【0024】
上記光学系の利点である、ビーム拡がり角縮小によるLEDプリンタヘッドの解像度・焦点深度の向上は、ロッドレンズアレイ20に従来使用されている通常のロッドレンズアレイを用いても得られるものである。上記光学系の解像度・焦点深度の向上等の利点は、どの解像度においても得られるが、特に1200dpi以上のプリンタに適用するときに効果が大きい。上記光学系のようにビーム拡がり角を小さくすることにより、取り込み角の小さなレンズを用いても光伝達効率を大きくできるので、LEDアレイから感光体までの距離を拡大することもできる。また、LEDアレイからの光を結像するレンズはロッドレンズアレイに限定する必要はなく、入射側の主平面位置の物体を出射側の主平面上に正立等倍で結像できるレンズであればよく、例えば2枚のレンズアレイを相対して組み合わせたレンズを用いてもよい。
【0025】
なお、上記光学系では、LEDアレイヘッドとロッドレンズアレイの組み合わせをLEDプリンタヘッドとして用いているが、本発明は、プリンタに限定されるものではなく、例えば、複写機、製版機にも適用できる。
【0026】
次に、本発明のロッドレンズアレイの第1の実施形態を図6から図10を用いて説明する。図6は該第1の実施形態に係わるロッドレンズアレイ20の斜視図である。ロッドレンズアレイ20の光入射面26と光出射面28にそれぞれ三角プリズムをからなる第1プリズム40、第2プリズム42を貼り付けている。
【0027】
図7を用いてプリズムの機能及び形状について説明する。図7は、ロッドレンズアレイ20及び第1プリズム40とLED4との位置関係を示す断面図である。LED4から出射した光線は、第1プリズム40の斜面44で屈折してロッドレンズアレイ20に入射する。光源位置Oから出射されロッドレンズアレイ20に入射する光線は、x軸方向についてはもとの光源位置Oを中心に広がるが、y軸方向について仮想的な光源O’から出射された光線とみなすことができる。
【0028】
第1プリズム40がない場合、ロッドレンズ30に入射する光線はロッドレンズ30に対して軸外光線となるため、ロッドレンズ30により収差が発生する。2列に配列したロッドレンズアレイの場合、第1プリズム40を設けた場合の仮想的な光源位置O’を各ロッドレンズ列の中心を含む面内または面近くにすることで、各ロッドレンズ30に入射する光線の角度を緩和することができ、ロッドレンズ30によって生じる収差を低減することができる。ロッドレンズ30の直径をD、プリズムの屈折率をn、ロッドレンズアレイ20の作動距離をzとするとき、第1プリズム40の斜面と底面のなす角度θを
【0029】
【数2】
Figure 0003555018
を満たすように設定すると、各ロッドレンズ列の中心を含む面内に仮想的な光源O’が存在するようにすることができる。D=1.1mm、z=7.8mmのロッドレンズアレイ20に、屈折率1.5の第1プリズム40を用いた場合には、角度θを6.9°とすることで仮想的な光源O’が各ロッドレンズ列の中心を含む面内に存在するようにすることができる。ロッドレンズアレイ20に入射する光線の角度を緩和し、収差を低減できるようにするために望ましいLの範囲は字式で示される。
【0030】
【数3】
Figure 0003555018
ロッドレンズアレイ20の出射側に第1プリズム40と同一形状の第2プリズム42を設けることにより、第1プリズム40によって生じたx軸とy軸の非点が解消され、ロッドレンズアレイ20から出射されるビームは、光源位置Oに対応する結像点に集光される。
【0031】
図8に示すLEDアレイ列において、LED4の幅をW、長さをLとする。図9は、プリズム付きロッドレンズアレイで集光したLEDアレイの像について、LED4の長さLを変えたときのMTFの変化を示す。LEDアレイは1200dpi用であり、LED4の間隔aは21.2μmである。また、LED4の幅Wは12μmである。
【0032】
このLEDアレイのうち、非点灯の一つのLEDの両側に隣接する2個のLED4を点灯した場合のMTFを図9に示す。LED4の長さLが12μm以上のとき、プリズムを用いると解像度が向上することが分かる。また、LED4の長さLが28μm以内であれば解像度は低下せずほぼ一定であり、従ってLED4の長さを28μm以下とすることが望ましい。このように、プリズム有するロッドレンズアレイは、特にLED4の長さが大きい場合に使用すると解像度の点で効果的である。LED4の発光部の面積を大きくしてLED4の発光量を増やせる場合には、解像度を低下させずにLED4を長くして光量を大きくすることが可能になる。上記実施形態では、プリズム等の光屈折部材を用いることにより、LED幅に対しLEDの長さを2.3倍まで大きくすることができる。LEDの発光量はLEDの発光部面積に比例するので、LEDの長さをLED幅の1.5倍にすれば発光量を1.5倍にすることができる。1200dpi用のプリンタヘッドにおいて、プリズムを用いない場合にLED幅が12μmであった場合、プリズムを用いることによりLEDの長さを18μm以上にすることができる。
【0033】
ロッドレンズアレイの上記第1の実施形態においては、第1プリズム40で生じた非点を第2プリズム42により補正しているが、完全に取り除くことはできず、x軸とy軸で焦点位置が若干異なる非点収差が生じる。この非点収差は、図10に示すようにロッドレンズアレイ20とLED4との間に凹型シリンドリカルレンズ48を用いることにより補正することができる。あるいは、凹型シリンドリカルレンズ48の代わりにy軸方向に傾けた平行平板ガラス板をロッドレンズアレイ20とLED4との間に用いることによっても非点収差を補正することができる。
【0034】
次に、ロッドレンズアレイの第2の実施形態を図11を用いて説明する。図11は第2の実施形態に係わるロッドレンズアレイ20の断面図である。第2の実施形態においては、プリズムを複数に分割し、シート状にした分割プリズム46としている。分割プリズム46の斜面の角度は、第1の実施形態のプリズムの角度と同じ範囲にあれば良い。また、分割プリズム46の幅は、回折が起きない程度に間隔を広くすることが望ましい。あるいは回折の角度と屈折の角度がほぼ等しくなるように各プリズムの間隔を調整することが望ましい。ロッドレンズアレイ20の出射側にも同一形状の分割プリズムを設ける。ロッドレンズアレイの第1の実施形態においては、プリズムで生じた非点を完全に取り除くことができず、x軸とy軸で焦点位置が異なり解像度の向上もあまり大きくない。しかしながら、第2の実施形態においては分割プリズム48を用いることによりプリズムを薄くできるため、この非点収差を緩和することができ、解像度も大きく向上する。
【0035】
次に、ロッドレンズアレイの第3の実施形態を図12から図14を用いて説明する。図12は第3の実施形態に係わるロッドレンズアレイ20の断面図である。第3の実施形態においては、ロッドレンズアレイ20を第1ロッドレンズアレイ22と第2ロッドレンズアレイ24に分割し、第1ロッドレンズアレイ22と第2ロッドレンズアレイ24の間に空間フィルタ60を配置している。LEDアレイ2からの光線は、第1ロッドレンズアレイ22に入射し、空間フィルタ60を通って第2ロッドレンズアレイ24により集光される。第2ロッドレンズアレイ24の長さは、ロッドレンズ20の1周期長をPとするとき、P/4となるようにしている。なお、ロッドレンズ20の1周期長Pは、ロッドレンズの屈折率分布定数をAとするとき、次式で表される。
【0036】
【数4】
Figure 0003555018
次に空間フィルタ60の機能について説明する。ロッドレンズアレイ20内に、ロッドレンズアレイ20の光入射面26から距離P/4の位置に物体の強度分布をフーリエ変換したフーリエ像が形成される。LEDアレイ2は、LED4が周期的に並んでいるためLED4をすべて点灯した場合のフーリエ像も周期的像として形成される。同様に、ロッドレンズアレイ24の光出射面28から光源側に距離P/4の位置に、ロッドレンズアレイ20で結像される像122のフーリエ像が形成される。LEDプリンタヘッドでは、ロッドレンズアレイ20を用いてLEDアレイ2の像を正立で1対1に結像するため、理論的にはロッドレンズアレイ20の光入射面26から距離P/4の位置と光出射面28から距離P/4の位置に同じフーリエ像がそれぞれ形成される。
【0037】
実際には、ロッドレンズアレイ20の空間周波数に対する伝達特性や収差等によりLEDアレイ2のフーリエ像よりも劣化した像が形成されるが、この劣化はロッドレンズアレイ20の出射側で特に大きくなる。従って、高解像度のLEDアレイ2の像を得るために、ロッドレンズアレイ20の光出射面28から距離P/4の位置にLEDアレイ2と同じ周期のマスクを用いて作成した空間フィルタ60を設置する。この空間フィルタ60により、ロッドレンズアレイ20の収差によりぼけた像が補正されて結像されるため、解像度の高い像を得ることができる。
【0038】
以下に、図13から図14を用いて空間フィルタ60の作製法について説明する。図13は、空間フィルタを作製するためのマスクと感光性部材の配置を示す図である。長さP/4の第2ロッドレンズアレイ24からロッドレンズアレイ20の作動距離分離れた位置にマスク68を配置する。マスク68はLEDアレイの周期と等しい周期のパターンを有している。第2ロッドレンズアレイ24のマスク68とは反対側の面に感光性部材74を配置する。マスク68後方から光を照射し、第2ロッドレンズアレイ24を通して感光性部材74を露光する。露光後、感光性部材74の特性に合せ、必要に応じて現像・定着等を行う。
【0039】
露光用光源の波長は、感光性部材74が感光する波長とする必要があるが、用いるLEDアレイの波長に近いことが望ましい。マスク68を用いる代わりに、レーザアレイ等を用いて露光することもできる。また感光性部材74としては、写真フィルム、レジスト等を用いることができる。写真フィルムの場合は、第2ロッドレンズアレイ24に張り付けて露光した後、第2ロッドレンズアレイ24に張り付けたまま現像・定着する。写真フィルムの場合は、マスク68のフーリエ像の濃淡を記録することができ、より忠実にマスクのフーリエ変換像を記録できる。空間フィルタ60を形成後、第1ロッドレンズアレイ22と第2ロッドレンズアレイ24の位置を調整し、貼り付ける。
【0040】
前述のロッドレンズアレイの第1の実施形態のように、プリズム等の光屈折部材を用いる場合には、該光屈折部材を用いて空間フィルタ60を作製すればよい。別に作製した空間フィルタをロッドレンズアレイに貼り付ける場合には、非常に高い精度で空間フィルタとロッドレンズアレイとの位置合わせを行う必要があるが、ここではロッドレンズアレイ20に用いる第2ロッドレンズアレイ24を通して感光性部材74を露光し空間フィルタ60を形成するため、空間フィルタ60と第2ロッドレンズアレイ24との位置合せは不用である。
【0041】
次に、レジストを用いた場合の空間フィルタの作製方法を図14を用いて説明する。図14(a)は、空間フィルタ60を作製する際のマスク68の断面を示す。図14(b)に示すように、第2ロッドレンズアレイ24のマスク68とは反対側の面にレジスト62を塗布し、マスク68を通して露光する。ここではネガ型のレジスト62を用いており、図14(c)に示すように、現像後、レジスト62の露光部64が残る。続いて図14(d)のように、遮光体66を塗布し、図14(e)に示すように、レジスト62の露光部64を取り除き空間フィルタ60を形成する。
【0042】
ネガ型のレジスト62を用いた場合には、マスク68からの光が照射された部分が空間フィルタ60の光透過部となる。このようにマスクからの光照射部が空間フィルタ60の光透過部となる場合には、空間フィルタ60により高解像度な像を結像するフーリエ像を記録するために、図14(a)に記したマスク68の光透過部70の幅dを遮光部72の幅sよりも小さくすることが望ましい。ポジ型のレジストを用いる場合には、透過部70の幅dと遮光部72の幅sとの関係を逆にすれば良い。また、レジストがLEDアレイの波長の光を透過せず、遮光体を用いずレジスト自身で遮光する場合には、やはり透過部70の幅dと遮光部72の幅sとの関係を逆にすれば良い。
【0043】
上記実施形態においては、空間フィルタ60をロッドレンズアレイ20の光出射面26から距離P/4の位置に設けたが、光入射面24からP/4、光出射面26からP/4離れた位置の2個所に空間フィルタ60を設けることによりさらに解像度を向上できる。また、光入射側のみに空間フィルタ60を用いても光出射側に用いた場合に比べて効果は小さいが、高解像度化の効果が得られる。
【0044】
次に、本発明のLEDプリンタヘッドの構造を図15を用いて説明する。図15は、本発明のLEDアレイヘッド及びロッドレンズアレイを用いたLEDプリンタヘッドの斜視図である。LEDアレイ2とLEDアレイ2を駆動するドライバ回路100は、配線基板102に搭載されている。このドライバ回路は、各LEDの発光輝度を均一化するために、各LEDの発光輝度のばらつきを補正する回路を有している。また、階調出力を可能とする回路を設けることも可能である。LEDアレイ2の各LEDとドライバ回路100とは配線基板102を通して電気的に接続されている。また、ドライバ回路100には配線基板102を通して外部からのLEDアレイを駆動するための信号を入力する。配線基板102はベース104に固定されており、LEDアレイ2で発生した熱は、ベース104の放熱フィン106により外に逃がすようにしている。また、ロッドレンズアレイ20はレンズホルダ108に固定されており、レンズホルダ108はベース104に固定されている。ロッドレンズアレイ20は、LEDアレイヘッド130と所定の位置及び距離となるように、調整後レンズホルダ108に固定される。
【0045】
上記LEDプリンタヘッドには、本発明のLEDアレイヘッドまたはロッドレンズアレイの少なくとも一方を用いており、高解像度のLEDプリンタヘッドを構成することができる。LEDアレイ2としてマイクロレンズアレイを用いたLEDアレイヘッドを用いる場合には、ロッドレンズアレイ20の焦点深度が大きくなるため、LEDアレイ2とロッドレンズアレイ20との位置調整が容易となる。また、ロッドレンズアレイ20のレンズ列方向についての光量ムラ・解像度変動が小さくなるため、ドライバ回路における各画素の輝度補正の範囲が狭くなり、調整が容易となり、場合によっては不要となる。また、本発明のロッドレンズアレイを用いた場合には、従来のLEDアレイを用いても高解像度の像を感光体上に形成することができる。
【0046】
次に、本発明のLEDプリンタヘッドを用いた画像形成装置の実施形態を図16を用いて説明する。図16は、カラー画像形成装置の概略断面図を示したものである。本体には、カラー画像形成に必要なイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーに対応した4つの感光体201a、201b、201c、201dを縦に並べて配置している。さらに、縦に長く張った中間転写ベルト202を感光体201a、201b、201c、201dに並置している。各感光体201a、201b、201c、201dの中間転写ベルト202の反対側には、各感光体201a、201b、201c、201dの表面を露光し静電潜像を形成する露光器204a、204b、204c、204d、及び静電潜像をトナーで可視化する現像器205a、205b、205c、205dを縦方向に積層して配置している。この露光器204として本発明のLEDプリンタヘッドを用いている。
【0047】
各感光体201a(201b、201c、201d)の周りには、感光体201を帯電する帯電器(図示せず)、露光器204a(204b、204c、204d)、現像器205a(205b、205c、205d)、中間転写ベルト202、感光体201a(201b、201c、201d)表面を除電するイレーズランプ(図示せず)、残留トナーをクリーニングする感光体クリーナ(図示せず)を設けている。中間転写ベルト202の外周には、各色のトナー画像の位置ずれを検出する画像センサ211、トナーを帯電するトナー帯電器212、中間転写ベルト202上のトナー画像を用紙に転写する転写器213、用紙を中間転写ベルト202から剥離する用紙除電器214、中間転写ベルト202上のトナーをクリーニングする中間転写ベルトクリーナ215を設けている。さらに、用紙の搬送経路上には、用紙カセット216、給紙機構217、定着器219を配置している。上記画像形成装置においては、露光器204として本発明のLEDプリンタヘッドを用いているため、小型で高解像度の露光器204を構成できる。
【0048】
光走査光学系を用いた画像形成装置では、紙幅だけ光を走査するためにポリゴンミラーから感光体まで距離を取る必要があり、またポリゴンミラーを回転させるポリゴンモータとfθレンズの高さにより露光器の厚さが必要であるため、露光器を小型化することは限界がある。これに対し、LEDプリンタヘッドを用いた画像形成装置では、fθレンズといった大型のレンズや光走査機構が必要なく、光路長も短いため露光器を大幅に小型化できる。したがって、この露光器を用いた画像形成装置も小型化することができる。
【0049】
上記画像形成装置では、感光体周りの素子は感光体の中心から下方部分に集中して配置されるため、露光器4を感光体から離して配置し、感光体周りの各プロセスの配置裕度を大きくすることが望ましい。このためには、LEDアレイ露光器のレンズ長を長くすることや、レンズの作動距離を長くすることが有効である。ビーム拡がり角を小さくしたLEDアレイヘッドを用いたLEDプリンタヘッドでは、開口角の小さなロッドレンズアレイを用いても十分な光量・解像度が得られるため、ロッドレンズアレイの作動距離を大きくすることができる。
【0050】
このように、本発明のLEDプリンタヘッドを使用すれば、複数の感光体を用いたカラー画像形成装置を小型化することができる。特に、上記装置のように、現像器を高さ方向に配置し、各現像機に対応して露光器を配する構成においては、装置の大きさ、特に装置の高さを小さくすることができる。
【0051】
次に、上記画像形成装置の印字シーケンスについて説明する。最初にコントローラ(不図示)へプリント命令が送られると、中間転写ベルト202、感光体201a、201b、201c、201dの駆動及び帯電が開始される。引き続き、中間転写ベルト202に最上流部で接触する感光体201aを露光器204aで画像露光し、静電潜像を現像器205aで現像するとともに、中間転写ベルト202上へトナー画像を転写する。ほぼ同時に直下にある感光体201bでも画像露光を行い、現像、転写を行う。この感光体201bの露光は、感光体201bに形成する画像が、先に感光体201aで形成された画像と正確に重なるようなタイミングで開始される。このプロセスで中間転写ベルト202上に2色のトナー画像を重ねた画像が形成される。同様に、3色目、4色目の感光体201c、201dで露光、現像、転写を行い、中間転写ベルト202上で各色トナー画像を重ねたフルカラー画像を形成する。中間転写ベルト202上のフルカラー画像は、転写器213によって用紙等、記録媒体に転写し、定着器219で定着する。
【0052】
上記画像形成装置では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナーに対応した4つの感光体を用いて同時に画像を形成する同時印字方式を採用している。さらに、各感光体201で形成された各色トナー画像を中間転写ベルト202上に重ねた後、一括して最終記録媒体である用紙等に転写するために、装置全体を小型化できる。
【0053】
上記画像形成装置では、感光体や中間転写ベルト、記録媒体の移動速度であるプロセス速度を100mm/sとし、印字密度を1200dpi(ドット/インチ)としている。プロセス速度を100mm/sとすると、A4サイズ用紙を縦、および横に通紙する場合にそれぞれ、約16PPM、約24PPMの印字速度となる。また、印字密度を1200dpiとすることにより、高画質な画像が可能であり、特に写真を印字するときに高品位な画像を得ることができる。
【0054】
光走査光学系を用いた画像形成装置で、プロセス速度100mm/s、印字密度1200dpiを実現しようとすると、光源の半導体レーザを変調するための基準周波数は、100MHz以上となる。さらに、モノクロプリンタで一般的に用いられる6面のポリゴンミラーの場合、ポリゴンミラーの回転数は48000回転となる。100MHz以上の基準周波数を用いることは非常に難しく、通常、複数本のレーザビームを用いてこの基準周波数を下げるマルチビーム方式が用いられる。また、ポリゴンミラーを48000回転といった高速で安定に回転するためには、大型のポリゴンモータを用いる必要がある。ポリゴンミラーの面数を増やすことによてポリゴンミラーの回転数を少なくすることはできるが、光路長を長くする必要がある。
以上のように、光走査光学系を用いた画像形成装置で高速・高解像度、さらに用紙の幅広化を実現しようとすると露光器が大きくなってしまう。したがって、高速・高解像度、さらに用紙の幅広化を実現する際に、LEDプリンタヘッドを用いれば、画像形成装置の小型化の効果は大きい。特に、印字密度1200dpi以上では、プロセス速度が40mm/sを超え、光走査光学系を用いた露光器における基準周波数が50MHz以上となり、困難性が増加する。従って、特にこの範囲でLEDプリンタヘッドを用いれば大きな効果が得られる。
【0055】
上記装置では、各色のトナー画像が形成される複数の感光体201a、201b、201c、201dをユニット化し、ユニット全体を交換する構成としている。このように、製造時に感光体ユニットの精度調整を行うことで、各感光体201a、201b、201c、201dの間隔、平行度を高精度に配置できるとともにその精度を保つことが可能である。さらに、ユーザが感光体を交換する場合でも、各感光体201a、201b、201c、201dが一体構成されている感光体ユニットとして交換するため、各感光体間の間隔や平行度も安定にできる。
【0056】
先に述べた各色画像のトナーの位置合わせについては、各感光体201a、201b、201c、201dを露光する露光器204a、204b、204c、204dの配置精度も重要である。上記画像形成装置では、各露光器204a、204b、204c、204dを本体筐体に固定配置している。本体筐体に固定することによって、各露光器204a、204b、204c、204dを精密に配置でき、ばらつきもなくすことができる。特に露光器に小型のLEDプリンタヘッドを用いているため、組み立て後の振動・衝撃等による位置ずれは小さい。
【0057】
さらに、上記画像形成装置では、各色の現像器205a、205b、205c、205dそれぞれを感光体201a、201b、201c、201dと水平の位置に配置するとともに横方向にスライドさせて着脱する構成としている。図16の装置では、本体筐体に固定している各露光器204a、204b、204c、204dの間にそれぞれ現像器205a、205b、205c、205dを配置し、内部にある感光体201a、201b、201c、201dを現像するが、上記構成とすることにより交換は容易である。
【0058】
上記画像形成装置は、写真などの高画質カラー画像記録も可能であるとともに、大量のビジネス文書を短時間で印字可能な高速性を持ち、オフィス環境に容易に設置できる大きさと価格、即ち小型・低価格であると同時に、消耗品の交換も容易である。
【0059】
画像形成装置として電子写真プリンタの実施形態を示したが、本発明は、印刷機の製版装置等、光学的に画像を形成し記録する種々の画像形成装置に適用することができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、焦点深度が大きく、調整の容易なLEDプリンタヘッドを提供することができる。本発明によれば、また、解像度の高いLEDプリンタヘッド及びこのようなLEDプリンタヘッドに適したロッドレンズアレイが提供される。本発明によれば更に、このようなLEDプリントヘッドを備えた高解像度の小形の画像形成装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のLEDプリンタヘッドの光学系を示す斜視図である。
【図2】本発明のLEDプリンタヘッドのLEDアレイとマイクロレンズアレイの断面図である。
【図3】本発明のLEDプリンタヘッドのロッドレンズアレイに入射する光線の拡がり角とテスト用のラインパターンを結像したときのMTFとの関係を示す図である。
【図4】本発明のLEDプリンタヘッドにおける光出射パターンを示す図である。
【図5】本発明のLEDプリンタヘッドの感光体側におけるデフォーカス量とLEDアレイをロッドレンズアレイで結像した際のMTFとの関係を示す図である。
【図6】本発明のロッドレンズアレイの第1の実施形態を示す斜視図である。
【図7】本発明のロッドレンズアレイの第1の実施形態におけるプリズムの機能及び形状を説明する図である。
【図8】LEDアレイの寸法を示す図である。
【図9】本発明のロッドレンズアレイの第1の実施形態についてLEDの長さを変えたときのMTFの変化を示す図である。
【図10】本発明のロッドレンズアレイの第1の実施形態に係わる非点収差を補正するための光学系を示す断面図である。
【図11】本発明のロッドレンズアレイの第2の実施形態の断面図である。
【図12】本発明のロッドレンズアレイの第3の実施形態の断面図である。
【図13】本発明のロッドレンズアレイの第3の実施形態に用いられる空間フィルタを作製する際のマスクと感光性部材の配置を示す図である。
【図14】本発明のロッドレンズアレイの第3の実施形態に係わる空間フィルタの作製方法を示す図である
【図15】本発明のLEDプリンタヘッドの実施形態を示す斜視図である。
【図16】本発明の画像形成装置の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
2 LEDアレイ
4 LED
6 マイクロレンズアレイ
12 マイクロレンズ
14 遮蔽部
16 ガラス基板
20 ロッドレンズアレイ
22 第1ロッドレンズアレイ
24 第2ロッドレンズアレイ
26 光入射面
28 光出射面
30 ロッドレンズ
40 第1プリズム
42 第2プリズム
44 斜面
46 分割プリズム
48 凹型シリンドリカルレンズ
60 空間フィルタ
62 レジスト
64 感光部
66 遮光体
68 マスク
70 開口部
72 遮光部
74 感光性部材
100 ドライバ回路
102 配線基板
104 ベース
106 放熱フィン
108 レンズホルダ
120 電子写真感光体
122 LED像
201a、201b、201c、201d 感光体
202 中間転写ベルト
204a、204b、204c、204d 露光器
205a、205b、205c、205d 現像器
210a、210b、210c、210d ベルト張架ローラ
211 画像センサ
212 トナー帯電器
213 転写器
214 用紙除電器
215 中間転写ベルトクリーナ
216 用紙カセット
217 給紙機構
219 定着器

Claims (8)

  1. アレイ状に配列された複数のLEDからなる光源アレイと、アレイ状に配列された複数のロッドレンズからなり各LEDからの光線を所定の面上にそれぞれ結像する正立結像性ロッドレンズアレイと、該正立結像性ロッドレンズアレイに入射する各LEDからの光線の拡がり角度を、該正立結像性ロッドレンズアレイの開口角よりも小さくする手段とを備え、前記手段は、正立結像性ロッドレンズアレイに入射する各LEDからの光線の拡がり角度を半角で1.35°から5.5°の範囲にすることを特徴とするLEDプリンタヘッド。
  2. アレイ状に配列された複数のロッドレンズからなるロッドレンズアレイの光線入射端面と光線出射端面とに第1の光学部材及び第2の光学部材をそれぞれ配置し、該第1の光学部材及び第2の光学部材は、一つの光源から出射し前記第1の光学部材を透過する光線の見かけ上の発光点の位置を、前記光源の位置から前記ロッドレンズアレイの長手方向に直角な方向にずらすような屈折率を有するロッドレンズアレイ。
  3. 請求項において、前記第1及び第2の光学部材が三角プリズムであるロッドレンズアレイ。
  4. アレイ状に配列された複数のロッドレンズからなるロッドレンズアレイにおいて、該ロッドレンズ内を伝搬する光線の1周期長がPであるとき、該ロッドレンズアレイの光線入射端面及び光線出射端面の少なくとも一方において、該ロッドレンズアレイ内の該端面から長さP/4の位置に周期的な光透過パターンが形成された空間フィルタを配置し、該空間フィルタの周期的な光透過パターンは、周期的に配列された複数の発光源から出射し、該ロッドレンズアレイの光線入射端面に入射し、前記空間フィルタの位置に形成される周期的な像のパターンを模したものであるロッドレンズアレイ。
  5. アレイ状に配列された複数のLEDからなる光源アレイと、請求項からのいずれかに記載のロッドレンズアレイとを備えてなるLEDプリンタヘッド。
  6. アレイ状に配列された複数のLEDからなる光源アレイと、請求項3から5のいずれかに記載のロッドレンズアレイとを備え、各LEDは、前記光源アレイの長手方向に伸びる幅よりも、該長手方向に垂直な方向に伸びる長さの方が大きくなるように形成されているLEDプリンタヘッド。
  7. 請求項1、5、6のいずれかに記載のLEDプリンタヘッドと、該LEDプリンタヘッドからの光線で露光することにより画像が形成される感光体と、該感光体に形成された画像を現像する現像器とを備えてなる画像形成装置。
  8. 請求項において、複数の異なる色の画像を形成するために、各色毎に感光体、LEDプリンタヘッド、現像器を複数備え、複数の現像器を画像形成装置の高さ方向に配列してなる画像形成装置。
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