JP3554750B2 - 尿中白血球を検出するための試験紙の品質管理および/または精度管理用組成物、並びに品質管理方法および/または精度管理方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、尿中の白血球を検出するための試験紙において品質管理および/または精度管理時に用いられるコントロール用組成物と、該組成物を用いる品質管理および/または精度管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、尿中の白血球を検出するための試験紙としては、京都第一科学社のユリフレットII−9C、ベーリンガー・マンハイム社のBMテスト10、マイルス・三共社のN−マルティスティックスSG−L、ベーリングベルケ社のラピグノストトータルスクリーンLが市販されているが(以上いずれも登録商標)、これらのいずれの試験紙も、白血球のエステラーゼ活性を測定することによって尿中の白血球を検出している。メーカーによって種類は多少異なるが、試験紙に含まれる基本成分は、エステラーゼ活性測定用の基質と、その基質の加水分解物を検出するための発色剤としてのジアゾニウム塩である。その基質の加水分解物と発色剤とのカップリングによって生じた発色の程度を測定することによって、白血球量が判明する。
【0003】
これらの試験紙の製造時においては、中間製品や最終製品の品質管理が必要である。また、正確性や再現性などの性能評価、ロット管理、感度の劣化の程度、検査手技上に関る変動などの精度管理も必要とされる。
【0004】
そして、現在これらの管理のために、コントロール用組成物として、実際の患者から得られる白血球を含んだ尿(以下、白血球含有尿と表現することもある)を用いる方法、全血より分離精製した白血球を含有させた尿を用いる方法、および市販のコントロール尿を用いる方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
現在行われている前記の様な管理方法はいずれも以下のような欠点を有している。
【0006】
実際の患者から得られる白血球を含んだ尿をコントロール用組成物として用いる方法では、尿自身の成分(つまり白血球を除いた部分)による妨害のため、白血球のエステラーゼ活性を正確に測定する方法が確立されておらず、常に一定のエステラーゼ活性値を示す溶液を調製することは困難である。また、白血球の劣化のために、一定値のエステラーゼ活性を長期間保持することも困難である。
【0007】
全血より分離精製した白血球を用いる方法では、前記白血球含有尿と同様の活性保持の問題に加え、全血の入手や全血からの分離精製に大変な労力と時間が必要という問題がある。また、全血を用いるために、感染症の危険性もある。
【0008】
市販のコントロール尿を用いる方法では、発色の過程は試験紙の検出原理と同一ではない。つまり、コントロール尿中のエステラーゼ活性様物質が基質を加水分解し、その加水分解物とジアゾニウム塩とがカップリング反応して発色する訳ではない。実は擬似物質と発色剤であるジアゾニウム塩とを反応・発色させているだけであり、真に品質管理または/および精度管理しているとは言い難い。
【0009】
本発明は、これら従来技術の課題を解決し、尿中の白血球を検出するための試験紙に対しての品質管理または/および精度管理を容易に、迅速に、そして正確に実施するためのコントロール用組成物と、そのコントロール用組成物を使用した品質管理または/および精度管理方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
課題を解決する手段のための第1の発明は、尿中の白血球を検出するための試験紙の品質管理または/および精度管理用試料組成物として、前述したとおりの問題を抱えた白血球あるいは市販のコントロール尿を使用するのではなく、白血球を用いた場合と同様の測定原理を用いて活性の値付けが容易にできるコントロール物質として有用で、入手も容易であり、安全な、エステラーゼおよびプロテアーゼから選ばれた加水分解酵素の少なくとも1種から成るコントロール用組成物である。
【0011】
第2の発明は、第1の発明のコントロール用組成物を使用する、品質管理または/および精度管理方法である。
【0012】
本発明の加水分解酵素としては、エステラーゼとプロテアーゼが使用できる。エステラーゼとしては、コリンエステラーゼなどが好ましく、プロテアーゼとしては、キモトリプシン、トリプシン、エラスターゼ、ズブチリシン、トロンビン、プラスミン、カテプシン、パパイン、およびカリクレインなどが好ましいが、これらの加水分解酵素に限定されるものではない。これらの加水分解酵素は、単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。これらの加水分解酵素は一般に試薬として容易に入手できる。
【0013】
これら加水分解酵素を精製水または適当な緩衝液に溶解し、一般に既知の酵素活性値の測定法にて、その酵素溶液の活性値を決定する。例えば、ブチルコリンエステラーゼ(シグマ社製・製番C−5386、ヒト血清由来、EC3.1.1.8)の場合、ブチリルコリンを基質とし、0.2Mリン酸緩衝液(pH8.0)中、37℃で1分間に1μモルのブチリルコリンを加水分解する酵素量を1ユニット(以下unitと表記)とする。エラスターゼ(シグマ社製・製番E0127、ブタ膵臓由来、EC3.4.21.36)の場合、エラスチンを基質とし、0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH8.8)中、37℃で20分間に1mgの基質を可溶化する酵素量を1unitとする。ズブチリシン(ベーリンガー・マンハイム社製、EC3.4.21.14)の場合、N−スクシニル−アラニン−アラニン−プロリン−フェニルアラニン−p−ニトロアニリド(N−succinyl−Ala−Ala−Pro−Phe−p−nitroanilide)を基質とし、0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH7.8)中で1分間に1μモルのp−ニトロアニリン(p−nitroaniline)を遊離する酵素量を1unitとする。
【0014】
尿中の白血球を検出するための試験紙では通常、尿中に数個〜数百個/μlの白血球を検出する必要がある。もちろんそれ以上の高濃度の検体も存在するので、試験紙はその場合にプロゾーン現象を起こさないことを確認するために検査する必要がある。したがって、コントロール用組成物の溶液としては、白血球濃度が数個から数百個/μl、そしてそれ以上の高濃度に相当する非常に広いレンジをも満たすことが要求される。
【0015】
したがって、一概にコントロール用組成物の活性値を限定できないが、例えば、白血球濃度が数個〜数百個/μl相当を示すものとしては、コリンエステラーゼの場合は500units/ml以下、キモトリプシンの場合は(シグマ社製・製番C7762、メーカー指定の活性表記から算出)200units/ml以下、トリプシンの場合は(シグマ社製、製番T8642,メーカー指定の活性表記から算出)50000units/ml以下、エラスターゼの場合は60units/ml以下、ズブチリシンの場合は150units/ml以下、カテプシンBは(シグマ社製、製番C6286、メーカー指定の活性表記から算出)3500units/ml以下などが好ましい。白血球濃度が数百個/μl以上の高濃度に相当する活性値を必要とする場合は、前記の活性値域またはそれ以上の活性値域を示す酵素溶液を調製すればよい。もちろん、unit数は0より上であることは言うまでもない。
【0016】
また、酵素溶液の安定化のため、安定化剤を添加してもよい。安定化剤としては、一般によく使用される物質として、緩衝剤・糖類・カチオン類化合物・蛋白質・界面活性剤・活性化物質・可逆的阻害剤などがある。
【0017】
安定化剤の緩衝剤の例としては、クエン酸−水酸化ナトリウム、フタル酸水素カリウム−塩酸、グリシン−塩酸、酢酸−酢酸ナトリウム、コハク酸−水酸化ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム−リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム−水酸化ナトリウム、トリス−塩酸、ビシン(Bicine)−水酸化ナトリウム、ホウ酸−水酸化ナトリウム、ホウ酸ナトリウム−水酸化ナトリウム、炭酸二ナトリウム−炭酸水素ナトリウム、5,5−ジエチルバルビツール酸ナトリウム−塩酸、2−アミノ−2−メチルプロパン−1,3−ジオール−塩酸などが挙げられる。糖類の例としては、トレハロース、ショ糖、マルトース、ラクトース、イノシトールなどが挙げられる。カチオン類化合物は、カルシウムイオン、マグネシウムイオンなどが挙げられ、蛋白質類はアルブミンなどが挙げられ、界面活性剤の例としては非イオン界面活性剤であるオクチル−D−グルコシド、ポリエチレングリコールラウリルエーテル、サッカロースモノデカノエートなどが挙げられる。活性化物質は、例えばグルタチオン、システイン、2−メルカプトエタノール、ジチオスレイトールなどが挙げられ、可逆的阻害剤は、例えばフェノール、インドール、ヒドロケイ皮酸なども使用できる。安定化剤はこれらの化合物に限定されるものではなく、安定化剤はこれらの化合物を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
【0018】
安定化剤を添加する場合、酵素溶液に対する濃度としては、例えば緩衝剤の場合は0.01〜1モル/lが望ましく、糖類の場合は0.1〜50%で、好ましくは1〜20%、カチオン類化合物の場合は0.01〜1モル/l、蛋白質の場合は0.1〜5%、界面活性剤の場合は0.01〜1%、活性化物質の場合は0.001〜1モル/l、可逆的阻害剤の場合は0.001〜1モル/l添加するのが好ましい。
【0019】
低温に弱い物質を除いて、一般的には溶液を冷蔵または凍結保存すれば長期間使用可能である。しかし、さらに長期保存する場合や至便さを考えた場合、真空凍結乾燥品とするのが有効である。本発明に係わるこれら酵素溶液試料も、保存安定性を上げるべく、真空凍結乾燥品へ加工することもできる。真空凍結乾燥は一般に実施される条件でよい。
【0020】
例えば、真空凍結乾燥機(日本真空技術社製、DR−03H型)を用いる。5mlのバイアルビン中に前記のとおり値付けされた酵素溶液3mlを添加し、マイナス20℃で完全に凍結させる。真空ポンプにて1mmHg以下に減圧し、減圧度が一定となった時点で冷却を停止する。減圧を継続し、試料の温度が室温まで上昇した後さらに半日減圧し、乾燥を終了する。窒素または乾燥空気などでリークし、ゴム栓で密封して真空凍結乾燥品ができあがる。この場合、冷凍される酵素溶液には前述の安定化剤が含まれるのが望ましい。濃度も前述の通りである。
【0021】
これらの凍結乾燥品は、使用時に3mlの精製水または緩衝剤を加えて転倒混和することでコントロール用組成物の溶液として使用する。乾燥品の溶解用の溶液として、場合によっては溶解液側に必要な添加剤(例えば、前記酵素溶液の安定化剤、他項目の呈色用物質など)を加えて指定の溶解液としてもよい。これに関しては後述する。
【0022】
溶液状態での保存時の安定性を考えると、酵素の至適pHを考慮すべきである。プロテアーゼの場合、プロテアーゼを溶解するための緩衝液のpHは、自己消化を避けるためそのプロテアーゼの活性至適pHよりもpH0.5〜3.0程度の範囲内で酸性またはアルカリ性側にずらした方が、溶液状態に戻した後でも長期保存が可能となる。
【0023】
ところで、尿中の白血球を検出するための試験紙は通常、尿中の他の成分と同時に測定できる多項目試験紙として市販されている。例えば、ユリフレットII−9Cの場合は、白血球を含め潜血・ウロビリノーゲン・ビリルビン・蛋白・ブドウ糖・ケトン・亜硝酸・pHの9項目が同時測定できるように、ベースのプラスチックシート上にそれぞれの測定試薬を含浸させた試験紙部分を分離、添付した1枚のスティック状片としてできあがっている。したがって、これらの測定項目すべてが同時に品質管理または/および精度管理できることが望ましい。
【0024】
つまり、尿中の白血球を検出するための試験紙の品質管理または/および精度管理用のコントロール用試料中へ、これらの項目をも同時に測定できる物質を添加してもよい。例えば、潜血用に牛血へモグロビン、蛋白用に牛血清アルブミン、ブドウ糖用にグルコース、ケトン用にアセトン、ウロビリノーゲン用にウロビリノーゲンやその疑似物質であるナフトレゾルシン、ビリルビン用にフリービリルビンやジタウロビリルビン、および亜硝酸用に亜硝酸ナトリウム、比重用に尿酸や塩化ナトリウムなどである。これらの濃度は予め定めておくことは言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】
本発明における試料用組成物は常に一定の活性値を示すので、尿中の白血球を検出するための試験紙の品質管理または/および精度管理の際のコントロール用組成物として非常に有用なものとなった。本物の白血球あるいは市販のコントロール尿を使用するのではなくて酵素を用いるので、血液感染もなく安全で、材料の入手も容易であり、しかも白血球を用いた場合と同様の測定原理なので、得られた値もより信用されるものとなった。また、凍結品又は真空凍結乾燥品へ加工しても、コントロール物質としての活性は落ちないで、保存性と至便さも向上した。
【0026】
実施例1
●本発明に係わるコントロール溶液の調製
ブタ膵臓エラスターゼ(シグマ社製・製番E0127、ロット121H8090)をトリス緩衝液(0.1Mトリス塩酸緩衝液、pH8.8、0.01M塩化カルシウム含有)に溶解し,50mg/lとした。メーカー指定の活性測定法(基質エラスチンを用い、pH8.8、37℃以下、20分間に1mgのエラスチンを可溶化する酵素量を1unitとする)により活性測定したところ3.5units/mlであった。本溶液をマイナス30℃で凍結保存した。
【0027】
●試験紙(白血球)の用意
京都第一科学のユリフレットII−9C(専用機SA−4230にて測定)、ベーリンガー・マンハイムのBMテスト10(目視,室温,1分間)、マイルス・三共のN−マルティスティックスSG−L(目視,室温,1分間)、ベーリングベルケのラピグノストトータルスクリーンL(目視,室温,1分間)を用いた。
【0028】
●白血球を含む尿検体の調製
尿沈査において、強視野あたり10〜100個の白血球を検出した5検体をプールし、白血球含有尿とした。
【0029】
●発色試験
試料として上記コントロール溶液の融解溶液と白血球を含む尿検体を用い、上記試験紙の呈色性を比較した。ただし、ユリフレットII−9Cの場合も、目視1分間(37℃)で判定した。表1に結果を示した。白血球溶液とコントロール溶液とは同一の呈色を示し、コントロール溶液が試験紙上で白血球と同様の反応性を示すことがわかる。
【0030】
●同時再現性試験
上記コントロール溶液を融解し、上記試験紙にて10回くり返し測定した。
表2に結果を示した。良好な同時再現性が得られた。本溶液が良好なコントロール溶液であることがわかる。
【0031】
●日差再現性
用時上記コントロール溶液を融解し,ユリフレットII−9C(専用測定機SA−4230)にて5日間にわたり、ほぼ同時刻に3回くり返して反射率を測定した。
【0032】
表3に結果を示した。良好な日差再現性が得られ,本溶液が白血球を検出するための試験紙の品質管理および/または精度管理用コントロール溶液として良好な性能を有することがわかる。
【0033】
実施例2
●本発明に係わるコントロール溶液(試料組成物)の調製
ズブチリシン(ベーリンガー・マンハイム社製、ロット番号13399123−32、13541220−33)を、トリス緩衝液(0.1Mトリス塩酸緩衝液、pH7.8、0.01M塩化カルシウム含有)に溶解し、20mg/lとした。基質としてN−スクシニル−アラニン−アラニン−プロリン−フェニルアラニン−p−ニトロアニリド(N−succinyl−Ala−Ala−Pro−Phe−p−nitroanilide)を用いpH7.8、30℃にて反応させ、遊離するp−ニトロアニリン(p−nitroaniline)を410nmの吸光度として測定した。1分間あたり1μmoleのp−ニトロアニリン(p−nitroaniline)を遊離する酵素量を1unitとした。
【0034】
結果、ロット13399123−32の酵素は1.14unit/ml、ロット13729720−34の酵素は0.94unit/mlとなった。そしてこれらロットのスブチリシンを1.5unit/mlとなるように調製した。
【0035】
●試験紙(白血球)の用意
京都第一科学のユリフレットII−9C(専用機SA−4230にて測定)を用いた。
【0036】
●試験紙感度に及ぼすズブチリシンのロット間差の影響試験
ズブチリシンを2ロット用い、それぞれ1.5unit/mlのコントロール溶液を調製し、上記試験紙にて10回くり返し測定した。表4に結果をまとめた。ズブチリシンの単位重量あたりの活性値が異なる2ロットを用いてコントロール溶液を調製したが、活性値を一致させることによって、試験紙で常に同一感度を示すコントロール溶液を調製することができ、白血球を検出するための試験紙の品質管理および/または精度管理用試料として良好な性能を有することがわかる。
【0037】
実施例3
●本発明に係わる真空凍結乾燥品の調製
ズブチリシン(ベーリンガー・マンハイム社製、ロット番号13729722−34)を、実施例2に基づき1.5unit/mlとなるようトリス緩衝液に溶解した(溶液A)。このズブチリシン溶液中へ体積比2%となるようにトレハロースを添加、溶解した(溶液B)。10mlのバイアルビンに溶液Aあるいは溶液B7mlを加え、マイナス20℃に冷却した試料棚に並べて凍結させた。
【0038】
試料がマイナス20℃になったのを確認し、真空凍結乾燥機(日本真空技術社製DR−03H型)の真空ポンプを作動させた。1mmg以下に減圧し、減圧度が一定となった時点で冷却を停止し、一昼夜減圧を継続した。試料の温度が室温まで上昇した後、さらに半日減圧し、乾燥を終了した。窒素でリークし、ゴム栓で密封して25℃と40℃の保存温度に放置した。溶液Aから得られた真空凍結乾燥品を凍乾A、溶液Bからを凍乾Bとする。参照として、溶液Aのマイナス30℃保存品を用いた。
【0039】
●活性測定法
使用時、凍乾AおよびBに7ml精製水を加えて転倒混和し、実施例2と同様にして活性測定した。参照の溶液Aの−30℃保存品も使用時に融解し、同様にして活性測定した。
【0040】
●試験紙(白血球)の用意
京都第一科学のユリフレットII−9C(専用機SA−4230にて測定)を用いた。
【0041】
●凍結品と凍乾品の安定性試験結果
表5.に試験結果をまとめた。マイナス30℃保存の凍結品は2箇月間安定に活性を保持し、白血球を検出するための試験紙品質管理および/または精度管理用試料として充分に有効なことがわかる。さらに、真空凍結乾燥品へ加工したものも安定で、さらに安定化剤としてトレハロースを添加した凍乾Bは、40℃という過酷な条件下においても、2ケ月間安定という良好な性能を示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【表5】
Claims (10)
- 尿中の白血球を検出するための試験紙に対して品質管理および/または精度管理を行う際のコントロール用組成物であり、該組成物が、エステラーゼおよびプロテアーゼから選ばれた加水分解酵素の少なくとも1種から成ることを特徴とする、品質管理および/または精度管理用コントロール用組成物。
- プロテアーゼとしてエラスターゼを用いることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- プロテアーゼとしてズブチリシンを用いることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- プロテアーゼとしてキモトリプシンを用いることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 尿中の白血球を検出するための試験紙に対する品質管理および/または精度管理時に用いるコントロール用組成物として、エステラーゼおよびプロテアーゼから選ばれた加水分解酵素の少なくとも1種から成るコントロール組成物を用いることを特徴とする品質管理方法および/または精度管理方法。
- プロテアーゼがエラスターゼよりなることを特徴とする請求項5に記載の方法。
- プロテアーゼがズブチリシンよりなることを特徴とする請求項5に記載の方法。
- プロテアーゼがキモトリプシンよりなることを特徴とする請求項5に記載の方法。
- 組成物が真空凍結乾燥品よりなることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の組成物。
- 真空凍結乾燥品に安定化剤が含まれることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
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