JP3554675B2 - 漏電警報機能付回路遮断器及び漏電遮断器 - Google Patents

漏電警報機能付回路遮断器及び漏電遮断器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主回路に過電流が流れた場合に主回路を遮断して電路を保護する回路遮断器に関し、特に、当該主回路に流れる電流における不平衡により漏電を検出して漏電の発生を警告する漏電警報機能を備えた警報機能付回路遮断器、さらには、前記検出した漏電により主回路を遮断する機能を備えた漏電遮断器に関する。
【0002】
【従来の技術】
主回路に流れる過電流を検出して開閉接点を開極して電路を保護する回路遮断器は既に広く知られており、さらに、上記の基本的な機能に加え、前記主回路を流れる電流の不平衡により漏洩電流の発生を検出して警告する漏洩電流警報機能付回路遮断器が、さらには、かかる漏洩電流の発生を検出して開閉接点を開極して電路を保護する漏電遮断器も既に知られている。
【0003】
なお、かかる漏洩電流の発生を検出には、主回路を流れる電流の不平衡を検出することが行われており、例えば、特開平05−174697号公報にも示されるように、主回路に零相変流器を設け、この相変流器に発生する電流の不平衡により漏洩電流を電気的に検出する。そして、漏洩電流の検出は、一般に、零相変流器に発生した電圧を整流し、これを、例えばIC等に組み込まれた比較器等の、漏電検出回路素子によって所定の電圧値と比較することにより行われており、もって、回路全体の消費電力を低減し、かつ、遮断器が使用可能な電圧範囲を拡大する技術が知られている。
【0004】
なお、この比較器等を組み込んだICの駆動には、上記特開平05−174697号公報にも示されるように、前記主回路に直接電気的に接続した整流器から得られた直流電力を、定電流ダイオードと定電圧ダイオードの並列接続回路を複数接続して分圧し、すなわち、前記定電流ダイオードと定電圧ダイオードの並列接続回路によって前記ICの駆動に必要とされる以外の過電圧を負担することにより、所定の駆動電圧(例えば、24V)を得ることが行われていた。
【0005】
なお、主回路から変圧器を用いて所定の駆動電圧を発生・供給することも可能ではあるが、しかしながら、その場合、変圧器を遮断器内に実装しなければならず、これでは、遮断器が大型化してしまうという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の漏洩電流の警報機能付回路遮断器では、例えば100V〜460Vの間で変化する各種の電源(例えば100V電源、200V…電源等)に対応することが難しく、また、その回路規模を小型化することが出来ないという問題点が指摘される。すなわち、上記従来技術における漏電検出回路素子への電力供給回路では、入力電圧、すなわち、主回路の電圧(通常、±20%の変動幅を許容することが要求されることから、80V〜552V)が大きくなるに従い、その入力抵抗値を大きくするか、定電流ダイオードと定電圧ダイオードの並列接続回路の段数を増加させる必要がある。しかしながら、前者の場合、前記入力抵抗値の増大に伴う発熱量の増加により抵抗器自体を大型化しなければならず、また、後者の場合には部品点数の増加につながることになる。
【0007】
また、上記従来技術の漏洩電流の警報機能付回路遮断器では、上記定電流ダイオードと定電圧ダイオードの並列接続回路によって取り出せる電流は、その回路構成から、定電流ダイオードの容量により制限されており、一般的に数mA程度の負荷電流、すなわち、その負荷となるICを駆動するために必要な程度の電流しか得られないという問題があった。すなわち、この数mA程度の負荷電流によって回路遮断器の開閉接点を開極させる引外し装置を起動するに必要な負荷電流(数十mA〜数A程度)を得ることは不可能であることから、例え主回路の漏洩電流を検出しても、これを警告灯の点滅により警告することは可能であるが、さらに、上記の引外し装置を起動することにより回路遮断器の開閉接点を開極させることは不可能であった。そのため、各種の電源に対応することが可能であり、漏警告灯の点滅による警告以外の、比較的大きな消費電力を伴う警告動作・機能を備えた漏電警報機能付回路遮断器を提供し、さらには、漏洩電流の発生を検出して開閉接点を開極して電路を保護する機能をも備えた漏電遮断器を得ることは不可能であった。
【0008】
そこで、本発明では、上記従来技術における問題点に鑑み、各種の電源に対応することが可能であり、また、その回路規模を小型化することが出来、かつ、各種の警報機能に対応することが可能な漏電警報機能付回路遮断器を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明では、さらに、漏洩電流の発生を検出して開閉接点を開極して電路を保護する機能をも備えた漏電遮断器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的は、主回路を流れる過電流により該主回路を遮断し、前記主回路を流れる電流における不平衡により漏電を検出する漏電検出手段と、検出した漏電を警報する手段とを備えた漏電警報機能付回路遮断器において、前記漏電検出手段は、前記漏電を検出する漏電ICと、前記主回路に漏電が発生した場合に警報を出力するLED及びリレースイッチと、前記漏電検出ICと該LED及び該リレースイッチの駆動用電源を生成する定電圧ダイオードとトランジスタとで構成した定電圧回路と、前記主回路からの入力電圧を整流した電圧が前記定電圧回路での負担電圧以上の場合、該過電圧を負担するFET及び抵抗器とで構成した過電圧負担回路とを具備した漏電警報機能付回路遮断器により達成される。
【0014】
加えて、上記本発明の他の目的は、主回路を流れる過電流又は漏電の際に該主回路における開閉接点を開極させる引外し装置と、該引外し装置を電気的に起動する手段とを有し、前記主回路を流れる電流における不平衡により漏電を検出する漏電検出手段とを備えた漏電遮断器であって、前記漏電検出手段は、前記漏電を検出する漏電ICと、前記主回路に漏電が発生した場合に警報を出力するLED及びリレースイッチと、前記漏電検出ICと該LED及び該リレースイッチの駆動用電源を生成する定電圧ダイオードとトランジスタとで構成した定電圧回路と、前記主回路からの入力電圧を整流した電圧が前記定電圧回路での負担電圧以上の場合、該過電圧を負担するFET及び抵抗器とで構成した過電圧負担回路とを具備した漏電遮断器によって達成される。
【0015】
また、本発明によれば、前記した漏電遮断器において、さらに、前記引外し装置を起動する手段が、前記耐高電圧特性を有する能動素子回路を介して前記主回路に電気的に接続されている。
【0016】
さらに、本発明によれば、前記した漏電遮断器において、前記耐高電圧特性を有する能動素子回路は、FETで構成した電圧降下形過電圧負担回路で構成されている。
【0017】
すなわち、本発明によれば、主回路から整流して得られる直流電圧のうち、主回路を流れる電流における不平衡により漏電を検出する回路素子に必要とされる電圧以外の過電圧を、例えばFET等の耐高電圧特性の能動素子で負担することによって、広範囲の入力電圧(80V〜552V)に対しても、例えばICから構成される前記漏電検出回路素子、又は、例えば電磁コイル等から構成される警報手段あるいは前記主回路の引外し装置を起動する手段を駆動するに十分な電流を確保する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
まず、図1により、本発明の第1の実施の形態になる漏電警報機能付回路遮断器の回路構成を示す。なお、この漏電警報機能付回路遮断器100は、各種の電源(例えば、100V〜460Vの電源等)の電源回路(主回路1)の途中に設置され、図には示さないが、過電流検出素子(バイメタル、コイル、変流器)により主回路1を流れる過電流を検出して、例えばバネ等の弾性力を利用することにより主回路における開閉接点2を強制的に開極させる引外し装置を起動して回路を遮断することは、従来と同様である。
【0020】
また、この漏電警報機能付回路遮断器100は、上記の機能に加え、さらに、上記主回路1を流れる電流における不平衡により漏電を検出することにより主回路における漏電を検出し、この検出した漏電により、漏電の警報を行うためのLED12と、さらには、検出した漏電を例えば遠隔に配置された警報装置に伝達するためのリレースイッチ20を備えている。なお、本実施の形態においては、このリレースイッチ20としては、図からも明らかなように、2組の接点を備えており、例えばa接点(通常はOFF状態であり、ON状態に移行する)、b接点(通常はON状態で、OFF状態に移行する)と呼ばれるもの、さらには、これらa接点とb接点とを組み合わせた3つの接点を有するc接点と呼ばれるものを使用することも可能である。なお、これらの接点には、例えば、ブザーや警報灯等の警報装置が接続され、もって、漏電が検出されると管理者等に警報を発することとなる。
【0021】
また、図1には、符号3により、いわゆる、零相変流器3が示されている。この零相変流器3は上記主回路1上に設けられており、その出力は整流回路30を介して漏電検出素子、本実施例では漏電検出回路素子を集積回路化した素子(以下、漏電IC16)に入力される。なお、零相変流器3からの出力はこの整流回路30の働きにより、主回路1を流れる電流が平衡である場合には信号が出力されないが、その電流が不平衡である場合には、その不平衡に応じた電圧の出力信号を漏電信号Vとして出力する。すなわち、漏電IC16は、この出力信号Vを、その内部の漏電検出回路(比較器)161により所定の閾値(電圧レベルVLth)と比較することにより、漏電を検出することが可能になる。
【0022】
さらに、漏電IC16は、この漏電を検出することにより、やはりその内部に搭載されたトリガ回路162を駆動して、上記リレースイッチ20のON/OFFを制御するリレー11、11を駆動する。なお、本実施の形態では、上記トリガ回路162の出力は、サイリスタ15のゲート端子に接続されており、図の回路からも明らかなように、これによりサイリスタ15をONし、もって、リレー11、11に所定の電流を流すこととなる。
【0023】
上記の説明からも明らかなように、漏電警報機能付回路遮断器100では、上記零相変流器3と整流回路30との働きによって漏電信号Vが出力されることとなるが、この信号Vにより漏電の有無を判定する漏電IC16、さらには、この漏電IC16による漏電の検出により漏電を警告するための警告手段、すなわち、本例では、上記サイリスタ15やリレー11、11は電気的な負荷を形成しており、それゆえ、上記漏電IC16と共にこの電気負荷に対しても必要な電力を供給することが必要となる。なお、漏電IC16に対しては、あまり大きな電流(数mA程度で十分)の供給は必要とされないが、所定の安定な電圧(例えば、9V)が必要であり、他方、上記サイリスタ15やリレー11、11に対しては、比較的大きな(数十mA〜数A程度)電流の供給が必要となる。
【0024】
次に、上記に述べた漏電IC16を含む電気的な負荷に対し、本発明の特徴をなす、所定の安定な電圧でかつ必要な電流の供給を行うための、漏電警報機能付回路遮断器100に組み込まれた電力供給回路50について、以下に詳細に説明する。
【0025】
図1の回路図にも明らかなように、漏電検出回路駆動用電圧は、開閉接点2より負荷側で取られる様構成されており、具体的には、主回路1の負荷側左右の極(本例では3相の内のU相とW相)から取られた電圧は、耐ノイズ性能向上用に設けられた入力抵抗4、4を介して全波整流用ダイオードブリッジ5に接続されており、この全波整流用ダイオードブリッジ5により、交流電力(入力電圧Vin)を直流に変換する。さらに、この整流された直流電圧は、例えば、2段に接続された耐高電圧特性の能動素子であるエンハンスメント形FET7、71で構成される過電圧負担回路(負担電圧V=V+V)と、低電圧ダイオード8とトランジスタ9で構成される定電圧回路(負担電圧V)とによって負担されている。
【0026】
すなわち、漏電検出及び警報出力を行うために必要な直流電圧は、定電圧ダイオード8、トランジスタ9で構成される定電圧回路により発生される電圧Vにより発生されており、この直流電圧Vが、漏電発生時に警報を出すリレー11、11を駆動するためのリレー駆動用電圧として使用され、さらに、この電圧は抵抗器13と定電圧ダイオード14により分圧され、その定電圧ダイオード14の両端に発生した定電圧が、上記漏電検出を制御する漏電検出IC16の駆動用電圧Vとなるように構成されている。
【0027】
続いて、上記にその構成を詳細に説明した電源回路の詳細及びその動作について説明する。
なお、上記低電圧ダイオード8とトランジスタ9で構成される定電圧回路(負担電圧V)にて生成される電圧は、リレー駆動電圧等により支配されるが、通常、25V程度〜60V程度である。また、上記の抵抗器13は、リレー(負荷)駆動用電圧Vと、漏電IC駆動用電圧Vの差分を負担するための抵抗器である。
【0028】
ところで、通常、前記全波整流用ダイオードブリッジ5に入力される交流電力(入力電圧Vin)は、直流に変換された後、漏電検出及び警報出力を行うために必要な電圧(V)以上である必要があり、他方、上記の漏電警報機能付回路遮断器100を各種の電源(100V〜460Vの電源)に共通的に使用可能とする(汎用性を有する)ためには、使用される電源(本例では、100V電源)でも上記の必要な電圧(V)以上である必要がある。そのため、本回路遮断器100が使用される回路の電源電圧が高い場合(本例では、460V電源)には、上記全波整流用ダイオードブリッジ5により、上記必要電圧(V)以上の電圧が発生されることとなる。そこで、本発明では、必要以外の電圧Vは、上記2段直列に接続された(トーテムポール接続された)上記FET7、71にて負担されることとなる。なお、図において、符号10は平滑用コンデンサ、符号6は電圧2分割用抵抗器を示している。
【0029】
一方、図1の回路構成からも明らかなように、上記直列FET7、71のドレイン−ソース間を流れる電流は、前記定電圧ダイオード8及びトランジスタ9により制御されており、これにより、上記必要電圧(V)を発生する回路(具体的には、平滑用コンデンサ10の両端)に接続される負荷(すなわち、本例では、上記サイリスタ15により励磁電流が供給されるリレー11、11及び定電圧ダイオード14を介して定電圧が供給される漏電検出IC16)によって決定される電流と等しくなる。
【0030】
これは、例えば、警報出力のためのリレー11、11に必要な電力が上昇しようとした場合(例えば、リレー11、11の駆動に必要な数十mA〜数A程度の比較的大きな電流)が流れようとすると、前記平滑用コンデンサ10の両端の電圧(V)が上記定電圧ダイオード8のツェナー電圧以上となろうとする。これにより、定電圧ダイオード8が導通し、トランジスタ9のベースにベース電流を供給し、これにより、トランジスタ9がオンすることとなる。このトランジスタ9がオンすると、前記FET71のゲート−ソース間電圧を減少させるため、その下段のFET71はオフし、それに伴い上段のFET7もオフする。すなわち、これによって、FETの2段接続による負担過電圧Vが上昇することとなり、もって、前記平滑用コンデンサ10の両端の電圧(V)は低下する(なお、この期間は、上記平滑用コンデンサ10から電流が供給される)。
【0031】
しかしながら、このVの低下に伴い、定電圧ダイオード8はオフし、上記トランジスタ9のベース電流がなくなるため、このトランジスタ9もオフする。それに伴い、上記FET71のゲート−ソース間電圧が上昇し、FET71がオンし、FET71もオンする。そして、これら2段のFETがオンすると、接続された負荷に応じた電流が流れ、上記電圧(V)が上昇することとなり、もって、必要な負荷電力が供給されることとなる。
【0032】
このように、上記の回路構成によれば、上記FET7、71、定電圧ダイオード8、トランジスタ9の組合せにより、本回路遮断器が使用される回路の電源電圧にかかわらず、接続された負荷に応じた電流が供給され、もって、漏電警報機能付回路遮断器100の動作である、漏電検出(上記漏電検出IC16による)、及び、警報出力(リレー11、11の駆動)に必要な電流・電圧を供給することが可能であると共に、かつ、必要以外の過電圧は上記FET7、71により負担することが可能となる。
【0033】
また、特に、上記の回路構成において、上記2個の直列接続されたFET7、71は、抵抗器6の定数を同値とすることにより、漏電検出及び警報出力に必要な電圧以外を2分割して負担することが可能となる。例えば、入力される交流電圧Vinが400Vであり、かつ、必要とされる電圧V(平滑用コンデンサ10の両端の電圧)が24Vである場合、必要とされない過電圧VはVin−V=376Vとなる。本構成によれば、前記過電圧V(376V)は、2個のFET7、71によりほぼ2分割されて負担される。このように、過電圧負担用のFETを小型化するために2段とした場合においても、入力電圧の大きさに拘わらず、常に負担電圧割合を約50%とすることが可能となる。
【0034】
このように、上記の回路構成によれば、その回路電流は、過電圧を負担するために設けられる過電圧負担素子として、従来のような電流制限素子(すなわち、定電流ダイオードと定電圧ダイオードの並列接続回路)や抵抗等を使用せず、むしろ、能動素子であるFETを使用していることから、接続される負荷により決定することが可能となる。すなわち、前記リレー11と、漏電発生時に点灯して漏電発生を表示するLED12と、前記漏電IC16を流れる電流の和となる。
【0035】
なお、前記入力抵抗器4は、上述のように耐ノイズ性能向上用の目的で設置しているため、その抵抗定数は500Ω〜1kΩ程度であり、前記入力抵抗4で負担する電圧は入力電圧Vinと比較すると微少であり(例えば、回路電流10mAとすると、前記入力抵抗4の負担電圧は5V〜10Vであり、入力電圧Vinを400Vと仮定すると約1.3%〜2.5%程度である)、そのため、回路電流決定への影響度は小さい。よって、上記の回路構成のように、過電圧の負担素子としてFETを使用することにより、回路電流は入力電圧の大きさに依存せず、負荷供給電流にのみ依存するため、製品である漏電警報機能付回路遮断器の使用可能な電圧を広範囲(例えば入力電圧80V〜484V)とした場合でも、従来技術と比べ、より小形でかつ低消費電力な構成とすることが可能となる。すなわち、ノイズ成分除去用の入力抵抗4を小定数化することで抵抗器自体を小型化でき、回路消費電力低減、回路規模小型化を達成することが可能となる。
【0036】
また、上記の過電圧負担素子のFETは、一般的に、ドレイン電流容量が数A程度のものも入手が容易であることから、FETを使用することにより、供給負荷電流の増加への対応も容易となり、好ましい。また、過電圧負担をFETで行うことにより、負荷電流の増加対応も容易となる。なお、一般的には、トランジスタを用いた定電圧回路構成が知られているが、主回路電圧が400V級の場合には、安全面から考えて耐圧1500V程度のトランジスタが必要となるが、現状では入手が困難であること、また複数個の直列接続で構成しようとした場合、ベース電流供給回路の構成が大型化することから、素子自体の制御電流を必要としないFETでの定電圧回路構成が有利となる。
【0037】
図2に、本発明の第2の実施の形態になる漏電遮断器の回路図を示す。なお、この漏電遮断器では、主回路1を流れる過電流の検出による引外し装置の起動、主回路1を流れる電流の不平衡による漏電の検出については上記の第1の実施の形態になる漏電警報機能付回路遮断器と同様である。
【0038】
しかしながら、上記の第1の実施の形態における警報を出力するリレーとは異なり、この第2の実施の形態になる漏電遮断器では、漏電の検出により主回路における開閉接点2を強制的に開極させるための装置、すなわち、逆励磁形の引外し装置20’を負荷として設けている。通常、漏電遮断器に使用される逆励磁形の引外し装置20’では、大きな供給電流が必要であるが、しかしながら、従来の定電流ダイオードと定電圧ダイオードの並列接続回路では必要な大きな供給電流が得られないため、例えばコンデンサの充電電荷などを使用していたが、これによっても必ずしも充分な電流は得られず、漏電時に引外し装置を起動することを可能にする小形の漏電遮断器を提供することは難しかった。
【0039】
これに対し、本発明になる漏電遮断器では、上記の回路構成のように電流制御素子をFETとすることで、積極的に必要な電流を供給することを可能にして、従来のようなコンデンサ充電電荷に頼ることなく、逆励磁形の引外し装置20’を確実に駆動することが可能となる。すなわち、引外し装置20’の駆動電流をコンデンサ充電電荷に頼らないことで、遮断器の電源投入時に漏電が発生していた場合においても、コンデンサ充電による動作時間遅れも確実に解消されることとなる。
【0040】
添付の図3には、上記図1に示した漏電警報機能付回路遮断器の変形例が、また、添付の図4には、上記図2に示した漏電遮断器の変形例が示されている。なお、これらの変形例では、図からも明らかなように、上記図1や図2に示した回路構成では2段のFETで構成した過電圧負担素子を、1段のFETをで構成している。なお、この変形例における動作原理自体は、上記の図1や図2に示した漏電警報機能付回路遮断器及び漏電遮断器と同一である。これらの変形例では、過電圧負担部に使用するFETは、その耐圧、熱容量の点から大型化するが、他方、回路構成自体を簡素化できるという効果がある。
【0041】
さらに、添付の図5及び図6には、やはり、上記図1の漏電警報機能付回路遮断器及び上記図2の漏電遮断器の他の変形例が示されている。なお、これら他の変形例では、図からも明らかなように、2段のFETを直列接続する場合の上記図1や図2に示すとは異なる接続方法の一例を示したものであるが、その動作原理は上記と同様である。
【0042】
加えて、添付の図7及び図8には、本発明の漏電警報機能付回路遮断器及び漏電遮断器の更に他の変形例が示されている。これらの変形例では、図の回路構成からも明らかなように、過電圧負担部のFETのゲート制御を定電圧ダイオード17だけで行う回路構成を示している。かかる回路構成によれば、負荷への供給電圧の精度が上記図1及び図2に示す実施の形態と比較して悪化するが、他方、回路構成的には簡素化できるという利点がある。
【0043】
なお、特に、2個あるいはそれ以上の数のFETを直列に接続して過電圧を負担することによれば、入力電圧の大きさに拘わらず、負担電圧割合を各素子に均等に分担させることができる。そのため、素子自体の寿命が著しく縮まることがなく、検出回路全体でみた場合において、高寿命化を図ることができるという効果が期待される。
【0044】
また、上記のように、過電圧負担部を、従来の定電流ダイオードと定電圧ダイオード(電流制限素子)の並列接続回路に代えて、高耐圧性の能動素子であるFETにより構成して過電圧を負担することによって、検出回路全体の消費電流は、入力電圧の大きさに拘わらずほぼ一定となるため、検出回路全体の消費電力低減が可能となり、かつ使用可能電圧範囲を拡大することが可能となる。
【0045】
さらに、上記過電圧負担素子が能動素子であるFETにより構成されるため、回路電流の大部分は接続される負荷により決定される。また、高耐圧FETのドレイン電流容量は、通常、数アンペア程度あるため、負荷電流増加への対応が容易である。
【0046】
【発明の効果】
以上の詳細な説明からも明らかなように、本発明になる漏電警報機能付回路遮断器及び漏電遮断器によれば、過電圧負担素子をFETのような耐高電圧特性の能動素子により構成することにより、変圧器などを必要とせず、各種の電源に対応可能な汎用性の高く、小型化の可能な回路遮断器とすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態になる漏電警報機能付回路遮断器の、特に、過電圧負担回路を含む漏電検出部の回路構成を示す回路図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態になる漏電遮断器の、過電圧負担回路を含む漏電検出部の回路構成を示す回路図である。
【図3】上記図1に示す漏電警報機能付回路遮断器の変形例を示す回路図である。
【図4】上記図2に示す漏電遮断器の変形例を示す回路図である。
【図5】上記図1に示す漏電警報機能付回路遮断器の他の変形例を示す回路図である。
【図6】上記図2に示す漏電遮断器の他の変形例を示す回路図である。
【図7】上記図1に示す漏電警報機能付回路遮断器の更に他の変形例を示す回路図である。
【図8】上記図2に示す漏電遮断器の更に他の変形例を示す回路図である。
【符号の説明】
1…主回路
2…開閉接点
3…零相変流器
5…全波整流器
7、71…FET
11…警報出力用リレー
12…表示用LED
15…サイリスタ
16…漏電IC(負荷)
20…リレースイッチ(負荷)
20’…引外し装置(負荷)

Claims (2)

  1. 主回路を流れる過電流により該主回路を遮断し、前記主回路を流れる電流における不平衡により漏電を検出する漏電検出手段と、検出した漏電を警報する手段とを備えた漏電警報機能付回路遮断器において、
    前記漏電検出手段は、
    前記漏電を検出する漏電ICと、
    前記主回路に漏電が発生した場合に警報を出力するLED及びリレースイッチと、
    前記漏電検出ICと該LED及び該リレースイッチの駆動用電源を生成する定電圧ダイオードとトランジスタとで構成した定電圧回路と、
    前記主回路からの入力電圧を整流した電圧が前記定電圧回路での負担電圧以上の場合、該過電圧を負担するFET及び抵抗器とで構成した過電圧負担回路とを
    具備したことを特徴とする漏電警報機能付回路遮断器。
  2. 主回路を流れる過電流又は漏電の際に該主回路における開閉接点を開極させる引外し装置と、該引外し装置を電気的に起動する手段とを有し、前記主回路を流れる電流における不平衡により漏電を検出する漏電検出手段とを備えた漏電遮断器であって、
    前記漏電検出手段は、
    前記漏電を検出する漏電ICと、
    前記主回路に漏電が発生した場合に警報を出力するLED及びリレースイッチと、
    前記漏電検出ICと該LED及び該リレースイッチの駆動用電源を生成する定電圧ダイオードとトランジスタとで構成した定電圧回路と、
    前記主回路からの入力電圧を整流した電圧が前記定電圧回路での負担電圧以上の場合、該過電圧を負担するFET及び抵抗器とで構成した過電圧負担回路とを
    具備したことを特徴とする漏電遮断器。
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