JP3554400B2 - オフセット補正方法およびx線ct装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、オフセット補正方法およびX線CT(Computed Tomography)装置に関する。さらに詳しくは、この発明は、ヘリカルスキャン(Helical Scan)やシネスキャン(Cine Scan)などの連続スキャンを行いながら適切なオフセット補正を行うことが出来るオフセット補正方法およびそのオフセット補正方法を好適に実施するX線CT装置に関する。また、断層画像に生じた部分円環(Partial Ring)状のアーチファクト(Artifact)を除去することができるオフセット補正方法およびそのオフセット補正方法を好適に実施するX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は、従来のX線CT装置の一例を示す構成図である。
このX線CT装置500は、スキャナ架台1と,処理装置52と,表示装置3とを具備して構成されている。
前記スキャナ架台1は、X線管11と,コリメータ12と,テーブル13と,検出器14と,DAS15とを有する。
前記処理装置52は、メモリ21と,ハードディスク装置22と,画像再構成部53とを有する。
前記画像再構成部53は、プリプロセッサ231と,バックプロジェクション等演算部232とを具備する。
【0003】
ヘリカルスキャンによる撮影を行う場合には、前記スキャナ架台1において、被検体Hを載せたテーブル13を一つの軸(通常は被検体の体軸に略一致する軸)に沿って直線移動させつつ、X線管11と検出器14を回転運動させる(テーブル13を直線移動させる代わりに、X線管11と検出器14を直線移動させてもよい)。この間、X線管11から放射されたX線をコリメータ12で絞って被検体Hに照射し、被検体Hを透過したX線を多チャネルの検出器14で検出し、DAS15で前記軸上の複数の撮影位置ごとに対応するビュー(View)のカウント値Dn(i,j)を取得する。なお、nはヘリカルスキャン期間中の回転回数である。iはチャネル番号であり、例えばi=1〜128である。jはビュー番号であり、例えば1〜1089である。そして、カウント値Dn(i,j)を前記処理装置52に渡す。
【0004】
次に、前記処理装置52では、前記カウント値Dn(i,j)をメモリ21およびハードディスク装置22に格納する。その後、プリプロセッサ231でプロジェクションデータPn(i,j)に変換し、バックプロジェクション等演算部232で画像再構成処理を施して画像データImageを生成する。
前記表示装置3は、前記画像データImageに基づいて、画面に断層画像を表示する。
【0005】
なお、関連する従来技術(ヘリカルスキャンを行うX線CT装置)は、例えば特開平5−103778号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のX線CT装置500において、スキャナ架台1のDAS15から出力されるカウント値Dn(i,j)は、DAS15に内蔵されたAD変換器のドリフトを主因とするオフセット分を含んでいる。そのため、図12に示すように、ヘリカルスキャンの開始時刻t1におけるオフセット量Δoffset1を計測し、そのオフセット量Δoffset1に基づいてカウント値Dn(i,j)を補正することが考えられる。
しかし、ヘリカルスキャン中にオフセット量が変動するため、時間経過に伴って補正が不適切となり、図13に示すように、断層画像G中に部分円環状のアーチファクト(Artifact)ATを生じる問題点がある。
【0007】
一方、ヘリカルスキャンの終了時刻t2におけるオフセット量Δoffset2を計測し、補間(経験的に一次補間でよいことが分っている)によりヘリカルスキャン中の各時刻でのオフセット量を推測することも考えられる。
しかし、この場合には、ヘリカルスキャンの終了まで画像再構成等の処理を開始できず、総合的な処理時間が長くなってしまう新たな問題点を生じる。
【0008】
また、上記いずれの補正方法も、オフセットによるアーチファクトを生じた断層画像に対しては無力である問題点がある。
【0009】
また、上記の問題点は、被検体の同一断面を時系列的に撮影するシネスキャンなどの他の連続スキャンでも同様である。
【0010】
そこで、この発明の第1の目的は、連続スキャンの終了まで待つことなく、連続スキャンを行いながら適切なオフセット補正を行うことが出来るオフセット補正方法及びそのオフセット補正方法を好適に実施しうるX線CT装置を提供することにある。
また、この発明の第2の目的は、オフセットによるアーチファクトを生じた断層画像からアーチファクトを除去することが出来るオフセット補正方法及びそのオフセット補正方法を好適に実施しうるX線CT装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の観点では、この発明は、連続スキャンによりデータを取得しつつ、それらデータからオフセット成分を除去するオフセット補正方法であって、連続スキャンの1回転ごとに、検出器のチャネルに対応して全ビューのデータの平均をビュー平均として算出し、位置が近接しているチャネルのビュー平均の差からエラー成分を抽出し、回転数に対応する前記エラー成分の変化に基づいてオフセット量を算出し、そのオフセット量に応じた補正量でデータを補正することを特徴とするオフセット補正方法を提供する。
【0012】
第2の観点では、この発明は、連続スキャンにより取得した複数枚分の画像からオフセット成分を除去するオフセット補正方法であって、画像の円形領域について又は前記円形領域を複数の扇形領域に分割したときの各扇形領域ごとに、また、画像の1枚ごとに、更に、前記円形領域を複数の円周領域に分割したとき又は前記扇形領域を複数の円弧形領域に分割したときの各円周領域または各円弧形領域に対応して、前記円周領域内または円弧形領域内の全ピクセルの画像データの平均をピクセル平均として算出し、位置が近接している円周領域または円弧状領域のピクセル平均の差からエラー成分を抽出し、画像枚数に対応する前記エラー成分の変化に基づいてオフセット量を算出し、そのオフセット量に応じた補正量で画像データを補正することを特徴とするオフセット補正方法を提供する。
【0013】
第3の観点では、この発明は、連続スキャンにより多チャネルの検出器でデータを取得し、そのデータに基づき画像データを生成し、それら画像データに基づき断層画像を表示するX線CT装置において、連続スキャンの1回転ごとに、検出器のチャネルに対応して全ビューのデータの平均をビュー平均として算出するビュー平均算出手段と、位置が近接しているチャネルのビュー平均の差からエラー成分を抽出するエラー成分抽出手段と、回転数に対応する前記エラー成分の変化に基づいてオフセット量を算出するオフセット量算出手段と、前記オフセット量に応じた補正量でデータを補正するデータ補正手段とを具備したことを特徴とするX線CT装置を提供する。
【0014】
第4の観点では、この発明は、連続スキャンにより多チャネルの検出器でデータを取得し、そのデータに基づき画像データを生成し、それら画像データに基づき断層画像を表示するX線CT装置において、画像の円形領域について又は前記円形領域を複数の扇形領域に分割したときの各扇形領域ごとに、また、画像の1枚ごとに、さらに、前記円形領域を複数の円周領域に分割したとき又は前記扇形領域を複数の円弧形領域に分割したときの各円周領域または各円弧形領域に対応して、前記円周領域内または円弧形領域内の全ピクセルの画像データの平均をピクセル平均として算出するピクセル平均算出手段と、位置が近接している円周領域または円弧状領域のピクセル平均の差からエラー成分を抽出するエラー成分抽出手段と、画像枚数に対応する前記エラー成分の変化に基づいてオフセット量を算出するオフセット量算出手段と、前記オフセット量に応じた補正量で画像データを補正するデータ補正手段とを具備したことを特徴とするX線CT装置を提供する。
【0015】
第5の観点では、この発明は、連続スキャンにより多チャネルの検出器でカウント値データを取得し、そのカウント値データをプロジェクションデータに変換し、そのプロジェクションデータに基づき画像データを生成し、それら画像データに基づき断層画像を表示するX線CT装置において、連続スキャンの1回転ごとに、検出器のチャネルに対応して、全ビューのデータの平均をビュー平均として算出するビュー平均算出手段と、位置が近接しているチャネルのビュー平均の差からエラー成分を抽出するエラー成分抽出手段と、aを“1”または“1”より大きい一定の整数とし且つnを(a+1)から連続スキャンの全回転数noまでの範囲の各整数とするとき、n回転目に対応するエラー成分と(n−1)回転目に対応するエラー成分の差をn回転目に対応するエラー変化として算出するエラー変化算出手段と、(n−a)回転目に対応するエラー変化とn回転目に対応するエラー変化との差が所定の閾値より小さいときに1回転目に対応するエラー成分とn回転目に対応するエラー成分の差からオフセット量を算出するオフセット量算出手段と、前記オフセット量に応じた補正量でデータを補正するデータ補正手段とを具備したことを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第5の観点のX線CT装置において、前記エラー変化算出手段が、aを“1”または“1”より大きい一定の整数とし且つnを(a+1)から連続スキャンの全回転数noまでの範囲の各整数とするとき、n回転目までのエラー成分の平均をn回転目に対応する累積平均エラー成分として算出する累積平均エラー成分算出手段と、n回転目に対応する累積平均エラー成分と(n−1)回転目に対応する累積平均エラー成分の差をn回転目に対応する累積平均エラー変化として算出する累積平均エラー変化算出手段とからなり、前記オフセット量算出手段が、(n−a)回転目に対応する累積平均エラー変化とn回転目に対応する累積平均エラー変化との差が所定の閾値より小さいときに1回転目に対応する累積平均エラー成分とn回転目に対応する累積平均エラー成分の差からオフセット量を算出するものであることが好ましい。
【0016】
第6の観点では、この発明は、X線発生源と多チャネルの検出器の間に支持された被検体を一軸上に沿って相対直線移動するか又は固定すると共に前記X線発生源と前記検出器を回転運動させつつ、前記一軸上の複数の撮影位置ごと又は1つの撮影位置に対応したビューのデータを前記検出器のチャネルに対応して取得し、前記データに基づき画像データを生成し、それら画像データに基づき断層画像を表示するX線CT装置において、画像の円形領域について又は前記円形領域を複数の扇形領域に分割したときの各扇形領域ごとに、また、画像の1枚ごとに、さらに、前記円形領域を複数の円周領域に分割したとき又は前記扇形領域を複数の円弧形領域に分割したときの各円周領域または各円弧形領域に対応して、前記円周領域内または円弧形領域内の全ピクセルの画像データの平均をピクセル平均として算出するピクセル平均算出手段と、位置が近接している円周領域または円弧状領域のピクセル平均の差からエラー成分を抽出するエラー成分抽出手段と、aを“1”または“1”より大きい一定の整数とし且つnを(a+1)から画像の全枚数noまでの範囲の各整数とするとき、n枚目に対応するエラー成分と(n−1)枚目に対応するエラー成分の差をn枚目に対応するエラー変化として算出するエラー変化算出手段と、(n−a)枚目に対応するエラー変化とn枚目に対応するエラー変化との差が所定の閾値より小さいときに1枚目に対応するエラー成分とn枚目に対応するエラー成分の差からオフセット量を算出するオフセット量算出手段と、前記オフセット量に応じた補正量で画像データを補正するデータ補正手段とを具備したことを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第6の観点のX線CT装置において、前記エラー変化算出手段が、aを“1”または“1”より大きい一定の整数とし且つnを(a+1)から画像の全枚数noまでの範囲の各整数とするとき、n枚目までのエラー成分の平均をn枚目に対応する累積平均エラー成分として算出する累積平均エラー成分算出手段と、n枚目に対応する累積平均エラー成分と(n−1)枚目に対応する累積平均エラー成分の差をn枚目に対応する累積平均エラー変化として算出する累積平均エラー変化算出手段とからなり、前記オフセット量算出手段が、(n−a)枚目に対応する累積平均エラー変化とn枚目に対応する累積平均エラー変化との差が所定の閾値より小さいときに1枚目に対応する累積平均エラー成分とn枚目に対応する累積平均エラー成分の差からオフセット量を算出するものであることが好ましい。
【0017】
【作用】
上記第1の観点によるオフセット補正方法および上記第3の観点によるX線CT装置では、連続スキャンの1回転毎に、検出器のチャネルに対応して、全ビューのデータの平均をビュー平均として算出する。このビュー平均は、位置が近接しているチャネルでは、略等しいはずである。そこで、位置が近接しているチャネルのビュー平均の差があれば、それをエラー成分として抽出する。
したがって、回転数に対応する前記エラー成分の変化に基づいて、エラーの原因がドリフトである場合のオフセット量を好適に算出することが出来る。
そして、そのオフセット量に応じた補正量でデータを補正すれば、オフセット成分を含まないデータが得られることになる。
【0018】
上記第2の観点によるオフセット補正方法および上記第4の観点によるX線CT装置では、連続スキャンにより取得した複数の画像のそれぞれの円形領域について又は前記円形領域を複数の扇形領域に分割したときの各扇形領域ごとに、また、画像の1枚ごとに、さらに、前記円形領域を複数の円周領域に分割したとき又は前記扇形領域を複数の円弧形領域に分割したときの各円周領域または各円弧形領域に対応して、円周領域内または円弧形領域内の全ピクセルの画像データの平均をピクセル平均として算出する。このピクセル平均は、位置が近接している円周領域または円弧状領域では、略等しいはずである。そこで、位置が近接している円周領域または円弧状領域のピクセル平均の差があれば、それをエラー成分として抽出する。
したがって、画像枚数に対応する前記エラー成分の変化に基づいて、エラーの原因がドリフトである場合のオフセット量を好適に算出することが出来る。
そして、そのオフセット量に応じた補正量で画像データを補正すれば、オフセットによるアーチファクトのない断層画像が得られることになる。
【0019】
上記第5の観点によるX線CT装置では、連続スキャンの1回転毎に、検出器のチャネルに対応して、全ビューのプロジェクションデータの平均をビュー平均として算出する。このビュー平均は、位置が近接しているチャネルでは、略等しいはずである。そこで、位置が近接しているチャネルのビュー平均の差があれば、それをエラー成分として抽出する。
次に、aを“1”または“1”より大きい一定の整数とし且つnを(a+1)から連続スキャンの全回転数noまでの範囲の各整数とするとき、n回転目に対応するエラー成分と(n−1)回転目に対応するエラー成分の差をn回転目に対応するエラー変化として算出する。エラーの原因がドリフトであれば、エラー成分が1次の変化を示すから、前記エラー変化は、nにかかわらず略一定になるはずである。従って、(n−a)回転目に対応するエラー変化とn回転目に対応するエラー変化との差は、エラーの原因がドリフトであれば、非常に小さな値になるはずである。そこで、(n−a)回転目に対応するエラー変化とn回転目に対応するエラー変化との差が所定の閾値より小さいとき、1回転目に対応するエラー成分とn回転目に対応するエラー成分の差からオフセット量を算出することが出来る。
そして、そのオフセット量に応じた補正量でデータを補正すれば、オフセット成分を含まないデータが得られることになる。
【0020】
上記第6の観点によるX線CT装置では、連続スキャンにより取得したno枚分の画像のそれぞれの円形領域を複数の扇形領域に分割したときの各扇形領域ごとに、また、画像の1枚ごとに、さらに、前記円形領域を複数の円周領域に分割したとき又は前記扇形領域を複数の円弧形領域に分割したときの各円周領域または各円弧形領域に対応して、円周領域内または円弧形領域内の全ピクセルの画像データの平均をピクセル平均として算出する。このピクセル平均は、位置が近接している円周領域または円弧状領域では、略等しいはずである。そこで、位置が近接している円周領域または円弧状領域のピクセル平均の差があれば、それをエラー成分として抽出する。
次に、aを“1”または“1”より大きい一定の整数とし且つnを(a+1)から全画像枚数noまでの範囲の各整数とするとき、n枚目に対応するエラー成分と(n−1)枚目に対応するエラー成分の差をn枚目に対応するエラー変化として算出する。エラーの原因がドリフトであれば、エラー成分が1次の変化を示すから、前記エラー変化は、nにかかわらず略一定になるはずである。従って、(n−a)枚目に対応するエラー変化とn枚目に対応するエラー変化との差は、エラーの原因がドリフトであれば、非常に小さな値になるはずである。そこで、(n−a)枚目に対応するエラー変化とn枚目に対応するエラー変化との差が所定の閾値より小さいとき、1枚目に対応するエラー成分とn枚目に対応するエラー成分の差からオフセット量を算出することが出来る。
そして、そのオフセット量に応じた補正量で画像データを補正すれば、オフセットによるアーチファクトのない断層画像が得られることになる。
【0021】
なお、エラー成分やエラー変化の代りに、累積平均エラー成分や累積平均エラー変化を用いると、ノイズの影響を抑制することが出来る。
【0022】
【実施例】
以下、図に示す実施例によりこの発明をさらに詳細に説明する。なお、これによりこの発明が限定されるものではない。
【0023】
−第1実施例−
図1は、この発明の第1実施例のX線CT装置を示す構成図である。
このX線CT装置100は、スキャナ架台1と,処理装置2と,表示装置3とを具備して構成されている。
前記スキャナ架台1は、X線管11と,コリメータ12と,テーブル13と,検出器14と,DAS15とを有する。
前記処理装置2は、メモリ21と,ハードディスク装置22と,画像再構成部23とを有する。
前記画像再構成部23は、プリプロセッサ231と,オフセット補正処理部101と,バックプロジェクション等演算部232とを具備する。
【0024】
ヘリカルスキャンによる撮影を行う場合には、前記スキャナ架台1において、被検体Hを載せたテーブル13を一つの軸(通常は被検体の体軸に略一致する軸)に沿って直線移動させつつ、X線管11と検出器14を回転運動させる(テーブル13を直線移動させる代わりに、X線管11と検出器14を直線移動させてもよい)。この間、X線管11から放射されたX線をコリメータ12で絞って被検体Hに照射し、被検体Hを透過したX線を多チャネルの検出器14で検出し、DAS15で前記軸上の複数の撮影位置ごとに対応するビューのカウント値Dn(i,j)を取得する。なお、nはヘリカルスキャン期間中の回転回数である。iはチャネル番号であり、例えばi=1〜128である。jはビュー番号であり、例えば1〜1089である。そして、カウント値Dn(i,j)を前記処理装置2に渡す。
【0025】
前記処理装置2では、前記カウント値Dn(i,j)をメモリ21およびハードディスク装置22に格納する。次に、プリプロセッサ231で前記各カウント値Dn(i,j)をプロジェクションデータPn(i,j)に変換し、オフセット補正処理部101およびバックプロジェクション等演算部232に渡す。
オフセット補正処理部101は、前記プロジェクションデータPn(i,j)からオフセット量を推定し、そのオフセット量により前記プロジェクションデータPn(i,j)を補正し、オフセット補正したプロジェクションデータPn’(i,j)をバックプロジェクション等演算部232に渡す。
前記バックプロジェクション等演算部232は、プロジェクションデータPn(i,j)またはオフセット補正したプロジェクションデータPn’(i,j)に対し画像再構成処理を施して、画像データImageを生成する。
前記表示装置3は、前記画像データImageに基づいて、画面に断層画像を表示する。
【0026】
図2は、前記処理装置2の動作を示すフロー図である。
ステップS1では、回転数カウンタnを“1”に初期化する。
ステップS2では、n回転目のヘリカルスキャンによるカウント値Dn(i,j)を収集し、メモリ21およびハードディスク装置22に格納する。
ステップS3では、プリプロセッサ231は、次式によりプロジェクションデータPn(i,j)を算出する。
【0027】
【数1】
Figure 0003554400
【0028】
ただし、AIR(i)は、X線が空気中を伝搬して検出器14のチャネル[i]に入射した場合のカウント値である。
【0029】
ステップS4では、オフセット補正処理部101は、検出器14のチャネル[i]ごとに、プロジェクションデータPn(i,j)のビュー平均ave{Pn(i)}を次式により算出する。
【0030】
【数2】
Figure 0003554400
【0031】
ただし、1回転のヘリカルスキャンでの全ビュー数をviewとする。
【0032】
図3に示すように、チャネル[i]にビュー[j]で入射するX線X(i,j)の通過部分は、全ビューで考えると、円Rと円r[i]の間の領域になる。円r[i]は、検出器14の端のチャネルでは大きな直径になり,検出器14の中央のチャネルでは“0”になる。従って、一般的に、ビュー平均ave{Pn(i)}の値は、検出器14の端のチャネルよりも中央のチャネルの方が大きくなる。また、近隣するチャネルでは、円r[i]の直径がほとんど等しいから、ビュー平均ave{Pn(i)}の値は、ほとんど等しくなる。
従って、図4の(a)に示すように、一般的には、検出器14の端のチャネルであるチャネル[1]およびチャネル[128]ではビュー平均ave{Pn(i)}の値が小さくなり、中央のチャネル[64]では値が大きくなり、滑らかに変化する分布となる。
換言すると、図4の(b)に示すように、もし、ビュー平均ave{Pn(i)}の値が近隣のチャネル間で滑らかに変化せず,急激に変化しているとすれば、検出器14の各チャネルに固有のエラー成分を含んでいると考えられる。
【0033】
図2に戻り、ステップS5では、次式により、エラー成分En(i)を抽出する。
【0034】
【数3】
Figure 0003554400
【0035】
ただし、HPF{}は、チャネルi方向に対するビュー平均ave{Pn(i)}の急激な変化を取り出すハイパスフィルタ(High Pass Filter)の演算処理である。
【0036】
例えば、図5の(a)に示すように、ビュー平均ave{Pn(i)}の値がi=i1およびi=i2で大きく変化する場合には、図5の(b)に示すように、エラー成分En(i1)およびエラー成分En(i2)が抽出される。
【0037】
ステップS6では、n回のヘリカルスキャンで得たエラー成分E1(i)〜エラー成分En(i)の1回当たりの値を表す累積平均エラー成分ETn(i)を次式により算出する。累積平均エラー成分ETn(i)を算出するのは、ノイズの影響をできるだけ回避するためである。
【0038】
【数4】
Figure 0003554400
【0039】
もし、エラー成分E1(i)〜エラー成分En(i)の原因がドリフトであるなら、エラー成分E1(i)〜エラー成分En(i)は一般に1次の変化になるから、図6に示すように、累積平均エラー成分ET1(i)〜累積平均エラー成分ETn(i)も1次の変化になるはずである。
【0040】
ステップS7では、回転数カウンタnがn≧a+1であるか否か判定する。ただし、aは、操作者が予め設定しておく整数値であり、例えば“0”〜“5”の範囲のいずれかの整数である。n≧a+1ならばステップS8に進み、n≧a+1でないならばステップS14に進む。n=1のときは必ずステップS14に進む。
【0041】
ステップS8では、次式により、累積平均エラー変化DEn(i)を算出する。
【0042】
【数5】
Figure 0003554400
【0043】
上述のように、エラー成分E1(i)〜エラー成分En(i)の原因がドリフトであるなら、累積平均エラーET1成分(i)〜累積平均エラー成分ETn(i)は1次の変化を示すはずであるから、nにかかわらず前記累積平均エラー変化DEn(i)は略同じ値になるはずである。
【0044】
ステップS9では、判定閾値として操作者が予め設定しておいた小さな値δに対して、
|DEn(i)−DEn−a(i)|/DEn(i)<δ
か否かを判定する。上記不等式が成立すれば、累積平均エラー変化DEn(i)と累積平均エラー変化DEn−a(i)とが略同じ値になっており、エラー成分E1(i)〜エラー成分En(i)の原因がドリフトであると見なせる。そこで、ステップS10に進む。一方、上記不等式が成立しなければ、累積平均エラー変化DEn(i)と累積平均エラー変化DEn−a(i)とが大きく違っており、エラー成分E1(i)〜エラー成分En(i)の原因がドリフトであると見なすことは出来ない。そこで、ステップS11に進む。
【0045】
ステップS10では、チャネル[i]のオフセット補正フラグflag(i)を“1”とする。
ステップS11では、チャネル[i]のオフセット補正フラグflag(i)を“0”とする。
【0046】
ステップS12では、次式により、プロジェクション換算のオフセット量ddn(i)を算出する。すなわち、チャネル[i]のオフセット補正フラグflag(i)が“1”なら、1回目の累積平均エラー成分ET1(i)とn回目の累積平均エラー成分ETn(i)の差がプロジェクション換算のオフセット量ddn(i)である。チャネル[i]のオフセット補正フラグflag(i)が“0”なら、プロジェクション換算のオフセット量ddn(i)=0である。この処理の物理的意味は、flag(i)=0の場合は、エラー成分の変化の原因がドリフトであると見なすことが出来ない(上記ステップS9参照)ので、当該累積平均エラー成分の差をプロジェクション換算のオフセット量ddn(i)の算出に用いないことにある。
【0047】
【数6】
Figure 0003554400
【0048】
ステップS13では、次式によりオフセット補正を行う。
【0049】
【数7】
Figure 0003554400
【0050】
ステップS14では、プリプロセッサ231はプロジェクションデータPn(i,j)をバックプロジェクション等演算部232に渡す。また、オフセット補正処理部101はオフセット補正したプロジェクションデータPn’(i,j)をバックプロジェクション等演算部232に渡す。次に、回転数カウンタnを“1”だけインクリメントする。
ステップS15では、回転数カウンタnがヘリカルスキャン終了時の回転数no以下であれば前記ステップS2に戻り、そうでないなら処理を終了する。
【0051】
他方、ステップQ1では、バックプロジェクション等演算部232は、前記オフセット補正処理部101から渡されたプロジェクションデータPn’(i,j)を用いて、プロジェクションデータPn’(i,j)が存在しないときは前記プリプロセッサ231から渡されたプロジェクションデータPn(i,j)を用いて、画像再構成のための処理を行い、画像データImageを生成する。
ステップQ2では、前記画像データImageに基づいて、表示装置3の画面に断層画像を表示する。
【0052】
ここで、上記ステップS13における演算でオフセット補正を行える原理を説明する。
検出器14のチャネル[i]のオフセットを含まないカウント値Dn(i,j)の全ビューについての平均をave{Dn(i)}とするとき、プロジェクション換算のオフセット量ddn(i)は、次式で示される。
【0053】
【数8】
Figure 0003554400
【0054】
オフセットを含まない場合、ave{Dn(i)}とave{D1(i)}は略等しいから、次式が成立する。
【0055】
【数9】
Figure 0003554400
【0056】
上式を変形すると、次式が成立する。
【0057】
【数10】
Figure 0003554400
【0058】
上式を考慮すれば、次式のようになる。
【0059】
【数11】
Figure 0003554400
【0060】
従って、上記ステップS13における演算でオフセット補正を行うことが出来る。
【0061】
上記第1実施例のX線CT装置100によれば、ヘリカルスキャンの終了まで待つことなく、ヘリカルスキャンの1回転毎に適切なオフセット補正を行うことが出来る。
【0062】
−第2実施例−
図7は、この発明の第2実施例のX線CT装置を示す構成図である。
このX線CT装置200は、スキャナ架台1と,処理装置52と,断層画像補正部301とを具備して構成されている。
スキャナ架台1は、X線管11と,コリメータ12と,テーブル13と,検出器14と,DAS15とを有する。
前記処理装置52は、メモリ21と,ハードディスク装置22と,画像再構成部53とを有する。
前記画像再構成部53は、プリプロセッサ231と,バックプロジェクション等演算部232とを具備する。
【0063】
ヘリカルスキャンによる撮影を行う場合には、前記スキャナ架台1において、被検体Hを載せたテーブル13を一つの軸(通常は被検体の体軸に略一致する軸)に沿って直線移動させつつ、X線管11と検出器14を回転運動させる(テーブル13を直線移動させる代わりに、X線管11と検出器14を直線移動させてもよい)。この間、X線管11から放射されたX線をコリメータ12で絞って被検体Hに照射し、被検体Hを透過したX線を多チャネルの検出器14で検出し、DAS15で前記軸上の複数の撮影位置ごとに対応するビューのカウント値Dn(i,j)を取得する。なお、nはヘリカルスキャン期間中の回転回数である。iはチャネル番号であり、例えばi=1〜128である。jはビュー番号であり、例えば1〜1089である。そして、カウント値Dn(i,j)を前記処理装置52に渡す。
【0064】
前記処理装置52では、前記カウント値Dn(i,j)をメモリ21およびハードディスク装置22に格納する。次に、プリプロセッサ231でプロジェクションデータPn(i,j)に変換し、バックプロジェクション等演算部232で画像再構成のための処理を施して画像データImageを生成して、断層画像補正部301に渡す。
【0065】
断層画像補正部301のアーチファクト除去用演算部303は、前記画像データImageからオフセット量を推定し、そのオフセット量により前記画像データImageを補正し、オフセット補正した画像データImage’を画像メモリ302に書き込む。
前記表示装置3は、前記オフセット補正した画像データImage’に基づいて、画面に断層画像を表示する。
【0066】
図8は、前記アーチファクト除去用演算部303の動作を示すフロー図である。
ステップW1では、図9に示すように、ヘリカルスキャンで得た各画像G(n)の円形領域を複数の扇形領域Cn(m)に分割する。ただし、nは“1”〜“no”であり、スキャン時間順である。また、mは“1”〜“M”であり、Mは4以上の一定の整数とする(図9では、M=8)。
ステップW2〜W5では、扇形領域Cn(1)〜扇形領域Cn(M)について、順にオフセット補正処理(図10)を実行する。
【0067】
図10は、図8のステップW3におけるオフセット補正処理の詳細なフロー図である。
ステップT1では、画像枚数カウンタn=1に初期化する。
ステップT2では、n枚目の画像G(n)の扇形領域Cn(m)に含まれる画像データImage_nm(r,θ)を取得する。
ステップT4では、図9に示すように、扇形領域Cn(m)の半径rの円弧形領域内の全ピクセルの画像データのピクセル平均ave{Image_nm(r)}を次式により算出する。
【0068】
【数12】
Figure 0003554400
【0069】
ステップT5では、次式により、エラー成分Enm(r)を抽出する。
【0070】
【数13】
Figure 0003554400
【0071】
ただし、HPF{}は、半径r方向に対するピクセル平均ave{Image_nm(r)}の急激な変化を取り出すハイパスフィルタ(High Pass Filter)の演算処理である。
【0072】
ステップT6では、n枚の画像から得たエラー成分E1m(r)〜エラー成分Enm(r)の1枚当たりの値を表す累積平均エラー成分ETnm(r)を次式により算出する。累積平均エラー成分ETnm(r)を算出するのは、ノイズの影響をできるだけ回避するためである。
【0073】
【数14】
Figure 0003554400
【0074】
もし、エラー成分E1m(r)〜エラー成分Enm(r)の原因がドリフトであるなら、エラー成分E1m(r)〜エラー成分Enm(r)は一般に1次の変化になるから、累積平均エラー成分ET1m(r)〜累積平均エラー成分ETnm(r)も1次の変化になるはずである。
【0075】
ステップT7では、画像枚数カウンタnがn≧a+1であるか否か判定する。ただし、aは、操作者が予め設定しておく整数値であり、例えば“0”〜“5”の範囲のいずれかの整数である。n≧a+1ならばステップT8に進み、n≧a+1でないならばステップT14に進む。n=1のときは必ずステップT14に進む。
【0076】
ステップT8では、次式により、累積平均エラー変化DEnm(r)を算出する。
【0077】
【数15】
Figure 0003554400
【0078】
上述のように、エラー成分E1m(r)〜エラー成分Enm(r)の原因がドリフトであるなら、累積平均エラーET1m成分(r)〜累積平均エラー成分ETnm(r)は1次の変化を示すはずであるから、nにかかわらず前記累積平均エラー変化DEnm(r)は略同じ値になるはずである。
【0079】
ステップT9では、判定閾値として操作者が予め設定しておいた小さな値δに対して、
|DEnm(r)−DE(n−a)m(r)|/DEnm(r)<δ
か否かを判定する。上記不等式が成立すれば、累積平均エラー変化DEnm(r)と累積平均エラー変化DE(n−a)m(r)とが略同じ値になっており、エラー成分E1m(r)〜エラー成分Enm(r)の原因がドリフトであると見なせる。そこで、ステップT10に進む。一方、上記不等式が成立しなければ、累積平均エラー変化DEnm(r)と累積平均エラー変化DE(n−a)m(r)とが大きく違っており、エラー成分E1m(r)〜エラー成分Enm(r)の原因がドリフトであると見なすことは出来ない。そこで、ステップT11に進む。
【0080】
ステップT10では、半径rの円弧形領域のオフセット補正フラグflag(r)を“1”とする。
ステップT11では、半径rの円弧形領域のオフセット補正フラグflag(r)を“0”とする。
【0081】
ステップT12では、次式により、画像データ換算のオフセット量ddnm(r)を算出する。すなわち、半径rの円弧形領域のオフセット補正フラグflag(r)が“1”なら、1枚目の累積平均エラー成分ET1m(r)とn枚目の累積平均エラー成分ETnm(r)の差が画像データ換算のオフセット量ddnm(r)である。半径rの円弧形領域のオフセット補正フラグflag(r)が“0”なら、画像データ換算のオフセット量ddnm(r)=0である。この処理の物理的意味は、flag(r)=0の場合は、エラー成分の変化の原因がドリフトであると見なすことが出来ない(上記ステップT9参照)ので、当該累積平均エラー成分の差を画像データ換算のオフセット量ddnm(r)の算出に用いないことにある。
【0082】
【数16】
Figure 0003554400
【0083】
ステップT13では、次式によりオフセット補正を行い、補正後の画像データImage’_nm(r,θ)を画像メモリ302へ出力する。
【0084】
【数17】
Figure 0003554400
【0085】
ステップT14では、画像枚数カウンタnをインクリメントする。
ステップT15では、画像枚数カウンタnが全画像枚数no以下であれば前記ステップT2に戻り、そうでないなら処理を終了する。
【0086】
上記ステップT13における演算でオフセット補正を行える原理は、第1実施例で説明したのと同様であり、説明を省略する。
【0087】
上記第2実施例のX線CT装置200によれば、ヘリカルスキャンにより取得したno枚の画像に対して後からオフセット補正を行うことが出来る。
なお、アーチファクト除去用演算部303を、X線CT装置200から独立した画像処理装置としてもよい。
【0088】
【発明の効果】
この発明のオフセット補正方法およびX線CT装置によれば、連続スキャンを行いながら適切にオフセット補正を行える。このため、総合的な処理時間が長くなることなく、断層画像中に部分円環状のアーチファクトを生じることを防止できる。
また、この発明のオフセット補正方法およびX線CT装置によれば、連続スキャンにより取得した複数の画像に対して後からオフセット補正を行うことが出来る。すなわち、部分円環状のアーチファクトを含む断層画像から当該アーチファクトを効果的に除去することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例のX線CT装置を示す構成図である。
【図2】図1のX線CT装置の動作を示すフロー図である。
【図3】ビュー平均の説明図である。
【図4】検出器のチャネルに対するビュー平均の分布の概念的グラフである。
【図5】エラー成分の抽出の説明図である。
【図6】累積平均エラー成分の1次変化の説明図である。
【図7】この発明の第2実施例のX線CT装置を示す構成図である。
【図8】第2実施例のX線CT装置におけるアーチファクト除去用演算部の動作を示す第1のフロー図である。
【図9】画像の円形領域と扇形領域と円弧形領域の説明図である。
【図10】第2実施例のX線CT装置におけるアーチファクト除去用演算部の動作を示す第2のフロー図である。
【図11】従来のX線CT装置の一例を示す構成図である。
【図12】オフセット量の時間変化を示す説明図である。
【図13】断層画像内に生じた部分円環状のアーチファクトの例示図である。
【符号の説明】
100,200 X線CT装置
1 スキャナ架台
2,52 処理装置
11 X線管
12 コリメータ
13 テーブル
14 検出器
15 DAS
21 メモリ
22 ハードディスク装置
23 画像再構成部
101 オフセット補正処理部
231 プリプロセッサ
232 バックプロジェクション等演算部
3 表示装置
301 断層画像補正部
302 画像メモリ
303 アーチファクト除去用演算部
H 被検体

Claims (5)

  1. 連続スキャンにより取得した複数枚分の画像からオフセット成分を除去するオフセット補正方法であって、
    各々の前記画像における円形領域を複数の扇形領域に分割し、各々の前記扇形領域を複数の円弧形領域に分割し、各々の前記円弧形領域内の全ピクセルの画像データの平均をピクセル平均として算出し、
    位置が近接している円弧状領域のピクセル平均の差からエラー成分を抽出し、
    画像枚数に対応する前記エラー成分の変化に基づいてオフセット量を算出し、
    そのオフセット量に応じた補正量で画像データを補正することを特徴とするオフセット補正方法。
  2. 連続スキャンにより多チャネルの検出器でデータを取得し、そのデータに基づき画像データを生成し、それら画像データに基づき断層画像を表示するX線CT装置において、
    連続スキャンの1回転ごとに、検出器のチャネルに対応して全ビューのデータの平均をビュー平均として算出するビュー平均算出手段と、
    位置が近接しているチャネルのビュー平均の差からエラー成分を抽出するエラー成分抽出手段と、
    回転数に対応する前記エラー成分の変化に基づいてオフセット量を算出するオフセット量算出手段と、
    前記オフセット量に応じた補正量でデータを補正するデータ補正手段とを具備したことを特徴とするX線CT装置。
  3. 連続スキャンにより多チャネルの検出器でデータを取得し、そのデータに基づき画像データを生成し、それら画像データに基づき断層画像を表示するX線CT装置において、
    連続スキャンにより取得した複数枚分の画像における各画像の円形領域を複数の扇形領域に分割し、各々の前記扇形領域を複数の円弧形領域に分割し、各々の前記円弧形領域内の全ピクセルの画像データの平均をピクセル平均として算出するピクセル平均算出手段と、
    位置が近接している円周領域または円弧状領域のピクセル平均の差からエラー成分を抽出するエラー成分抽出手段と、
    画像枚数に対応する前記エラー成分の変化に基づいてオフセット量を算出するオフセット量算出手段と、
    前記オフセット量に応じた補正量で画像データを補正するデータ補正手段とを具備したことを特徴とするX線CT装置。
  4. 連続スキャンにより多チャネルの検出器でカウント値データを取得し、そのカウント値データをプロジェクションデータに変換し、そのプロジェクションデータに基づき画像データを生成し、それら画像データに基づき断層画像を表示するX線CT装置において、
    連続スキャンの1回転ごとに、検出器のチャネルに対応して全ビューのプロジェクションデータの平均をビュー平均として算出するビュー平均算出手段と、
    位置が近接しているチャネルのビュー平均の差からエラー成分を抽出するエラー成分抽出手段と、
    aを“1”または“1”より大きい一定の整数とし且つnを(a+1)から連続スキャンの全回転数noまでの範囲の各整数とするとき、n回転目までのエラー成分と(n−1)回転目に対応するエラー成分の差をn回転目に対応するエラー変化として算出するエラー変化算出手段と、
    (n−a)回転目に対応するエラー変化とn回転目に対応するエラー成分との差が所定の閾値より小さいときに1回転目に対応する累積平均エラー成分とn回転目に対応するエラー成分の差からオフセット量を算出するオフセット量算出手段と、
    前記オフセット量に応じた補正量でカウント値データまたはプロジェクションデータを補正するデータ補正手段とを具備したことを特徴とするX線CT装置。
  5. 連続スキャンにより多チャネルの検出器でデータを取得し、そのデータに基づき画像データを生成し、それら画像データに基づき断層画像を表示するX線CT装置において、
    連続スキャンにより取得した複数枚分の画像における各画像の円形領域を複数の扇形領域に分割し、各々の前記扇形領域を複数の円弧形領域に分割し、各々の前記円弧形領域内の全ピクセルの画像データの平均をピクセル平均として算出するピクセル平均算出手段と、
    位置が近接している円弧状領域のピクセル平均の差からエラー成分を抽出するエラー成分抽出手段と、
    aを“1”または“1”より大きい一定の整数とし且つnを(a+1)から画像の全枚数noまでの範囲の各整数とするとき、n枚目に対応するエラー成分と(n−1)枚目に対応するエラー成分の差をn枚目に対応するエラー変化として算出するエラー変化算出手段と、
    (n−a)枚目に対応するエラー変化とn枚目に対応するエラー変化との差が所定の閾値より小さいときに1枚目に対応するエラー成分とn枚目に対応するエラー成分の差からオフセット量を算出するオフセット量算出手段と、
    前記オフセット量に応じた補正量で画像データを補正するデータ補正手段とを具備したことを特徴とするX線CT装置。
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