JP3553861B2 - デジタル入力信号のデューティ比検出回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル入力信号のデューティ比を検出するデジタル入力信号のデューティ比検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブラシレスモータにおいて、デジタル入力信号のデューティ比を変えることでモータの回転数をコントロールすることが行われている。
【0003】
図1はブラシレスモータの全体のブロック図で、1、2、3はY結線されたA相、B相及びC相の駆動コイル、4、5、6、7、8、9は出力トランジスタで、出力トランジスタ4と出力トランジスタ5とのコレクタは結合され、その結合点に前記駆動コイル1の一端が接続され、また出力トランジスタ6と出力トランジスタ7とのコレクタも結合され、その結合点に前記駆動コイル2の一端が接続され、さらに出力トランジスタ8と出力トランジスタ9とのコレクタは結合され、その結合点に前記駆動コイル3の一端が接続されている。
【0004】
11はホールアンプ波形変換回路で、ホール素子(図示せず)でモータの回転位置を検出して得られたホール素子信号INA+、INA−、INB+、INB−、INC+、INC−が端子12、13、14、15、16、17を介して加えられホールアンプ出力信号A、B、Cを出力する。
【0005】
20は前記ホールアンプ波形変換回路11に接続された出力回路で、出力信号AT、AB、BT、BB、CT、CBを発生する。
【0006】
30はデジタル入力信号のデューティを検出するデューティ検出回路で、デジタル入力信号の1周期におけるローレベルレベルの比率を検出する。31は前記検出されたデューティ比に基づいて回転数の目標値を算出する回転目標値算出回路、32は前記回転目標値算出回路32の出力信号に基づいて目標値を補正する電圧補正算出回路、33は電圧補正算出回路32からの出力信号に応じてPWM信号を発生するPWM信号発生回路である。
【0007】
次に図2及び図3に基づいて前記ブロック図の動作を説明する。モータの回転位置がホール素子にて検出され、検出されたホール素子信号INA+、INA−、INB+、INB−、INC+、INC−は端子12、13、14、15、16、17を介してホールアンプ波形変換回路11に加えられる。
【0008】
前記ホールアンプ波形変換回路11に加えられたホール素子信号INA+、INA−、INB+、INB−、INC+、INC−は波形変換されてホールアンプ出力信号A、B、Cを発生し出力回路20に加えられる。すると出力回路20から出力信号AT、AB、BT、BB、CT、CBを発生する。
【0009】
出力信号ATはバッフア21を介して出力トランジスタ4のベースに加わり、また出力信号ABはナンド回路24に加わり、PWM出力回路33からのPWM信号と共に出力トランジスタ5に加わる。同様に出力信号BTはバッフア22を介して出力トランジスタ6のベースに加わり、また出力信号BBはナンド回路25に加わり、PWM出力回路33からのPWM信号と共に出力トランジスタ7に加わり、更に出力信号CTはバッフア23を介して出力トランジスタ8のベースに加わり、また出力信号CBはナンド回路26に加わり、PWM出力回路33からのPWM信号と共に出力トランジスタ9に加わる。
【0010】
図3において出力信号ATがローレベルである期間X1では出力トランジスタ4がONされると共に、ナンド回路25に加わる出力信号BBがローレベルとなるので、PWM出力回路33からのPWM信号がローレベルの期間ナンド回路25の出力信号がハイレベルとなり、出力トランジスタ7をONするため駆動コイル1及び駆動コイル2に駆動電流が流れる。
【0011】
出力信号ATがローレベルである期間X2では出力トランジスタ4が引続きONされると共に、ナンド回路26に加わる出力信号CBがローレベルとなるので、PWM出力回路33からのPWM信号がローレベルの期間ナンド回路26の出力信号がハイレベルとなり、出力トランジスタ9をONするため駆動コイル1及び駆動コイル3に駆動電流が流れる。
【0012】
次に出力信号BTがローレベルである期間Y1では出力トランジスタ6がONされると共に、ナンド回路26に加わる出力信号CBがローレベルとなるので、PWM出力回路33からのPWM信号がローレベルの期間ナンド回路2の出力信号がハイレベルとなり、出力トランジスタ9をONするため駆動コイル2及び駆動コイル3に駆動電流が流れる。
【0013】
出力信号BTがローレベルである期間Y2では出力トランジスタ6が引続きONされると共に、ナンド回路24に加わる出力信号ABがローレベルとなるので、PWM出力回路33からのPWM信号がローレベルの期間ナンド回路24の出力信号がハイレベルとなり、出力トランジスタ5をONするため駆動コイル3及び駆動コイル1に駆動電流が流れる。
【0014】
更に出力信号CTがローレベルである期間Z1では出力トランジスタ8がONされると共に、ナンド回路24に加わる出力信号ABがローレベルとなるので、PWM出力回路33からのPWM信号がローレベルの期間ナンド回路24の出力信号がハイレベルとなり、出力トランジスタ5をONするため駆動コイル3及び駆動コイル1に駆動電流が流れる。
【0015】
出力信号CTがローレベルである期間Z2では出力トランジスタ8が引続きONされると共に、ナンド回路25に加わる出力信号BBがローレベルとなるので、PWM出力回路33からのPWM信号がローレベルの期間ナンド回路25の出力信号がハイレベルとなり、出力トランジスタ7をONするため駆動コイル3及び駆動コイル2に駆動電流が流れる。
【0016】
このように駆動コイル1、2、3に順次駆動電流が流れモータを回転するが、前記駆動コイル1、2、3に流れる駆動電流量はPWM信号のローレベルの期間によって変るので、PWM信号の1周期におけるローレベルの期間、即ちデューティ比を変えることにより変る。
【0017】
即ちデューティ比検出回路30でデューティ比を検出し8ビットデジタル入力信号を発生し、その8ビットデジタル入力信号を回転目標値算出回路31に加え回転目標値Dfanを算出し、そのデータに応じて電圧補正値算出回路32にて回転目標値に補正がかかる。前記8ビットデジタル信号のデータ255のうちDfanをハイレベルにすることでPWM信号が発生し、モータの回転数が制御される。
【0018】
図6は従来のデューティ比検出回路で、カウンタ35にクロック信号とデジタル入力信号を加える。
【0019】
そして図4に示すデジタル入力信号の1周期でのクロック信号数とデジタル入力信号のローレベル期間(以下ローレベル期間という)でのクロック信号数をカウントし、演算回路36によって
デューティ比=ローレベル期間のカウント数/1周期のカウント数×256を演算し、8ビットのデューティ比データを得る。即ちデューティ比は1周期を256とした時のローレベル期間の割合となる。
【0020】
【発明が解決するための課題】
前述のようにデジタル入力信号の1周期でのローレベルの割合、即ちローレベルのデューティ比を検出するのに、1周期のクロック数と1周期うちのローレベル期間のクロック数を検出し、演算回路でローレベル期間のクロック数を1周期のクロック数で割り算している。しかし前記デジタル入力信号の周波数は20〜800HZの変化するため、1周期は50mms〜1.25mmsの間で変る。
【0021】
デジタル入力信号の周波数が低くなると、1周期が長くなりカウント数が多くなる。カウンタのクロック信号は周波数が高い程精度が高くなるが、デジタル入力信号の周期が長い場合はカウンタと演算回路に多くのビット数が必要となり回路規模が大きくなる。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は測定するべきデジタル入力信号の周波数を検出し、検出された信号でスイッチを切替えデジタル入力信号の周波数に応じた周波数の測定クロック信号をカウンタに加え、該カウンタで前記デジタル入力信号の1周期に加えられる測定クロック信号のクロック数と前記デジタル入力信号の1周期のうちローレベル期間に加えられる前記1の測定クロック信号のクロック数とをカウントし、演算回路で該カウンタでカウンタされた1期間に加えられる測定クロック信号のクロック数とローレベル期間に加えられる測定クロック信号のクロック数とに基づいてデューティ比を演算するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に従って説明する。本発明のデューティ比検出回路を用いたブラシレスモータの回路は図1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0024】
図5において、40は第1カウンタで、デューティ比を検出するべきデジタル入力信号と低周波数の検出クロック信号が加えられる。41はコンパレータで、前記第1カウンタ40でデジタル入力信号の1周期に加えられた検出クロック信号のクロック数をカウントしたデータ信号と指定値データとをコンパレートする。
【0025】
42はスイッチ回路で、前記コンパレータ41からの切替信号で切替えられ周波数を異にする複数の測定クロック信号の1を出力する。43は第2カウンタ回路で、前記デジタル入力信号が加えられると共にスイッチ回路42を通過した1の測定クロック信号が加えられ、デジタル入力信号の1周期に加えられた測定クロック信号のクロック数をカウントしたデータ信号とデジタル入力信号のローレベル期間に加えられた測定クロック信号のクロック数をカウントしたデータ信号を出力する。
【0026】
44は演算回路で、前記第2カウンタ43でカウントしたデジタル入力信号のローレベル期間に加えられた測定クロック信号のクロック数のデータ信号をデジタル入力信号の1周期に加えられた測定クロック信号のクロック数のデータ信号で割算しデューティ比を検出する。
【0027】
次に本発明のデューティ比検出回路の動作を説明する。
【0028】
第1カウンタ40にはデューティ比を検出するべきデジタル入力信号と低周波数の検出クロック信号が加えられる。
【0029】
図4に示すように、前記デジタル入力信号はハイレベルからローレベルの立下がりから次のハイレベルからローレベルの立下がりまでが1周期で、ハイレベルからローレベルの立下がりから次にローレベルからHレベルの立上がりまでがローレベル期間である。
【0030】
第1カウンタ40は前記デジタル入力信号の1周期に加わる検出クロック信号のクロック数をカウントし、その結果のデータ信号を出力する。前記データ信号はコンパレータ41に加えられ指定値データ信号と比較される。
【0031】
前記デジタル入力信号は前述したように、20〜800HZの範囲で変化されるので1周期は50ms〜1.25msの範囲で変化する。デジタル入力信号の周期が短いときは測定クロック信号の周波数が高くなければ精度がとれないが、周波数が低い場合はクロック信号の周波数が低くとも十分な精度がとれ、逆にクロック信号の周波数が高いとカウント数が多くなり、大きなカウンタが必要となり不経済である。
【0032】
そこでコンパレータ41で前記第1カウンタ40によりカウントされたデータ信号と予め周波数に応じてクロック数が指定された指定値データ信号とを比較し、その時のデジタル入力信号の周波数を検出し、切替信号を発生する。尚前記検出クロック信号は周波数がかなり低くても差し支えない。
【0033】
前記切替信号はスイッチ回路42に加えられるので、スイッチ回路42からは、デジタル入力信号の周波数が高いときには高い周波数の測定クロック信号が出力され、デジタル入力信号の周波数が低いときには低い周波数の測定クロック信号が出力される。従ってスイッチ回路42からはそのとき加えられるデジタル入力信号の周波数に応じた周波数を有する1の測定クロック信号が出力される。
【0034】
第2カウンタ43にはデジタル入力信号と前記スイッチ回路42より出力された測定クロック信号が加えられ、第2カウンタ43からはデジタル入力信号の1周期に加えられた前記測定クロック信号のクロック数をカウントしたデータ信号とデジタル入力信号のローレベル期間に加えられた測定クロック信号のクロック数をカウントしたデータ信号とが出力される。
【0035】
演算回路44には第2カウンタ43からデジタル入力信号の1周期に加えられた測定クロック信号のクロック数のデータ信号とデジタル入力信号のローレベル期間に加えられた測定クロック信号のクロック数のデータ信号とが加えられ、前記ローレベル期間に加えられた測定クロック信号のクロック数のデータ信号を1周期に加えられた測定クロック信号のクロック数のデータ信号で割算し、デューティ比を検出する。
【0036】
【発明の効果】
本発明のデジタル入力信号のデューティ比検出回路は測定するべきデジタル入力信号の周波数が高いときは高い周波数の測定クロック信号をカウンタに加えたので精度よくデューティ比が検出でき、しかも前記デジタル入力信号の周波数が低いときは低い周波数の測定クロック信号をカウンタに加えたので精度を落とすことなくカウンタ等を小規模にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明及び従来のデジタル入力信号のデューティ比検出回路を用いたブラシレスモータの回路図である。
【図2】図1のブラシレスモータの回路の一部分の波形図である。
【図3】図1のブラシレスモータの回路の他部分の波形図である。
【図4】本発明および従来のデジタル入力信号の波形図である。
【図5】本発明のデジタル入力信号のデューティ比検出回路のブロック図である。
【図6】従来のデジタル入力信号のデューティ比検出回路のブロック図である。
【符号の説明】
40 第1カウンタ
41 コンパレータ
42 スイッチ回路
43 第2カウンタ
44 演算回路

Claims (2)

  1. 測定するべきデジタル入力信号の周波数を検出し切替信号を発生させ、前記切替信号でスイッチ回路を切替えデジタル入力信号の周波数に応じた周波数の測定クロック信号をカウンタに加え、該カウンタで前記デジタル入力信号の1周期間に加えられる測定クロック信号のクロック数と前記デジタル入力信号の1周期のうちローレベル期間に加えられる前記測定クロック信号のクロック数とをカウントし、演算回路で該カウンタでカウンタされた1期間に加えられる測定クロック信号のクロック数とローレベル期間に加えられる測定クロック信号のクロック数とに基づいてデューティ比を演算することを特徴とするデジタル入力信号のデューティ比検出回路。
  2. デューティ比を検出するべきデジタル入力信号の特定期間に加えられる検出クロック信号のクロック数をカウントする第1カウンタと、該第1カウンタでカウントされたデータ信号と指定値データを比較し切替信号を発生するコンパレータと、前記コンパレータからの切替信号に基づいて切替え周波数を異にする複数の測定クロック信号のうち1の測定クロック信号を出力するスイッチ回路と、前記デジタル入力信号の1周期に加えられる前記1の測定クロック信号のクロック数と前記デジタル入力信号の1周期のうちローレベル期間に加えられる前記1の測定クロック信号のクロック数とをカウントする第2カウンタと、該第2カウンタでカウンタされた1期間に加えられる測定クロック信号のクロック数とローレベル期間に加えられる前記1の測定クロック信号のクロック数とを演算しデューティ比を検出する演算回路とよりなることを特徴とするデジタル入力信号のデューティ比検出回路。
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