JP3552987B2 - 電源線データ伝送方式及びその伝送装置並びにその配電盤装置 - Google Patents

電源線データ伝送方式及びその伝送装置並びにその配電盤装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源線を用いた伝送方式及びその伝送装置並びにその配電盤装置に関する。特に、電源線の特性インピ−ダンス変化に左右されず、確実にデータ通信を可能とする電源線伝送方式に関する。又、それを実現する伝送装置と配電盤装置に関する。本発明は電源線を伝送路としたLANに適用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、市中及び各家庭又は各事業所には電源線が配設されている。そして各事業所等ではコンピュータ化が進展し、近年ではこの電源線を用いた安価なLANが提案されている。しかしながら、電源線には送信周波数と分岐数及びその分岐線路長に関連する周波数トラップがあり、安定した通信がなされるものではなかった。周波数トラップとは、特定周波数において伝送損失が大きくなる特性を意味する。
周波数トラップを説明する。例えば、図9に示すように、電源線ACに2つの端末装置10、11を接続し、その中間に5mの分岐線12がある場合を想定する。この時、分岐線12の他方端は開放とする。この構成で端末装置10から高周波信号を送出すると、端末装置11では図10に示す周波数特性が得られる。周波数10MHz、30MHz、50MHz等が周波数トラップである。
これは、分岐線12の開放端で反射が起こり、その反射波によって端末装置10から端末装置11への高周波信号が減衰せられるからである。この周波数特性は、一般に次式で表せられる。fがトラップ周波数である。
【数1】
=(c×k/4L)×(2n−1) ・・・・(1)
ここに、c:光速度
k:伝送路による波長短縮率
L:分岐線長
n:整数
である。
【0003】
そこで、電源線を用いる場合は、分岐線での反射を抑えるためその終端に終端抵抗を挿入する方法が考えられている。即ち、図11(a)、(b)に示す様に、分岐線12の終端にコンデンサC、コイルL、抵抗Rからなる終端抵抗を付加する方法である。これにより、図12に示すような周波数特性に改善される。
又、他にはスペクトラム拡散による方法も考えられる。スペクトラム拡散通信方式は、同一のデータを分散した複数の搬送波で伝送する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電源線には様々な電気機器が接続される。そして、それにより電源線の特性インピーダンスが変化せられる。従って、上記終点抵抗では高周波信号の周波数トラップは完全には改善されるものではない。又、電気機器の接続によってはトラップ周波数が変化し、使用する周波数によってはその周波数がトラップされ、データが伝送されない場合があった。
又、上記スペクトラム拡散通信方式は、それぞれの端末装置に疑似雑音符合発生器、スペクトラム拡散器、逆スペクトラム拡散器を備えねば成らず、安価で利便性に優れた伝送方式とはならなかった。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、データの送受信において、搬送波を掃引することにより電源線の周波数トラップを回避し、電源線を用いたデータ通信を可能とする事である。
又、それにより市中内、家庭内又は事業所内に安価なLANを構築することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の電源線データ伝送方式は、ネットワー
クシステムにおける伝送方式であって、中央装置と端末装置又は端末装置間でデータを伝
送する伝送方式であって、電源線を伝送路とし、送信時には、ベースバンド信号の論理値
1と0を、それぞれ異なり、互いに重ならない周波数帯域に対応させ、その帯域内で搬送
波の周波数を掃引して所定帯域幅で搬送波の周波数を時間的に連続的に変動させて所定周
波数帯域幅に分散した周波数成分を有する高周波信号として送信し、受信時には、当該所
定周波数帯域幅の各々を分離して得られるそれぞれの信号の有無により論理値1と0を確
定することを特徴とする。
【0007】
上記ネットワークシステムは、電源線が配設された例えば、市中の一エリア、例えば低電圧電源線が配設されているエリア、各家庭、各事業所等の小エリアにおけるネットワークシステムである。尚、柱上降圧トランスの1次巻線と2次巻線との間で変調信号(高周波信号)だけを通過させるハイパスフィルタを設けたり、この柱上降圧トランスがデータ信号である変調信号を伝送できるならば、低電圧電源線の敷設領域だけではなく、高圧電源線の敷設領域にも本発明の伝送方式を拡張することが可能である。逆に領域を低電圧電源線の敷設領域に限るのであれば、データ信号である変調信号を通過させないようにローパスフィルタを設ければ良い。電源線に接続された中央装置又は端末装置は、送信時には、送出すべきデジタル値と送出する搬送波の周波数を対応させる。そして、そのデジタルに応じた各搬送波を、例えばベースバンドデータ信号のクロックに基づいて変調して電源線に送出する。
この時、1変調単位について所定周波数帯域幅に周波数が分散するように変調させる。この分散の意味は、例えば、ディジタル値の0を、周波数f1に対応させたとして、f1±Δの周波数帯域に周波数が分散するように変調すること、周波数を掃引させることである
ディジタル値0について以上の変調が行われるが、ディジタル値1については、同様に、搬送波f2を用いて、f2±Δの幅に周波数が分布するように変調する。帯域f1±Δと帯域f2±Δは重ならないことが必要である。尚、上記の説明では、周波数f1、f2を帯域の中心周波数として説明しているが、f1、f2は帯域の端であっても良く、帯域の任意の位置に存在していても良い
【0009】
受信時には、その変調信号を上記の周波数帯域を単位としてクロックに同期して復調する。即ち、最も簡単な対応としては、各タイムスロット毎に、各周波数帯域のいずれかの周波数成分が検出されば、その周波数帯域に対応したディジタル値を生成することで復調を行う。例えば、1ビット単位での変調であれば、あるタイムスロットでf1±Δの帯域内の何れかの周波数成分が検出されば、ディジタル値0を生成し、f2±Δの帯域内の何れかの周波数成分が検出されば、ディジタル値1を生成する。この場合には直列伝送であるので、同一タイムスロットで2つの帯域で同時に周波数成分が検出されることはありえないが、この場合には、一方が雑音となり、振幅の大きい方を信号として抽出する。
逆に並列伝送方式であれば、同一タイムスロットで、2つ以上の異なる周波数帯域において、信号が検出されることは当然にあり得る。
【0010】
上記方式は、例えば各部屋に既設の電源線や市中の敷設されている低電圧電源線、高電圧電源線等の電源線を用いることができる。よって、新たに伝送路を配設する必要がない。
又、電源線には後述する高周波トラップがあるが、例えば、上記の所定周波数帯域幅をこのトラップ幅よりも広くなるように設定すれば、トラップが存在しても、その帯域内で一部の周波数成分が除去されても、データの復調は可能となる。
【0011】
更に、送信時には所定周波数帯域幅に分散した周波数成分を有する高周波信号として送信され、受信時には当該所定周波数帯域幅の各々を分離して得られるそれぞれの信号の有無により論理1と0を確定されることを特徴としている。即ち、所定帯域幅に分散した周波数成分の分布を時間変化で得るようにしたことを特徴としている。
電源線には、伝送される信号の周波数と分岐数、分岐経路長等に関係する特性インピ−ダンスによる減衰特性(周波数トラップ)がある。それは、分岐線での反射に起因する減衰である。
本発明によれば、送信時には掃引しているので、上記所定帯域が全てが周波数トラップされることはない。即ち、確実にデータを送信できる。
【0012】
又、受信時には所定周波数帯域幅の各々を分離しており、その帯域に対応したデジタル値を確定する。よって、電源線の特性インピ−ダンスに係わらず、確実にデータ通信を行わせる伝送方式となる。
又、電源線には、様々な電気・電子機器が接続され、その特性インピ−ダンスも時事刻々変化する。本発明によれば、各所定帯域を掃引して送信しているので、それらの変化を受けることはない。即ち、一部がトラップされても所定帯域の全てがトラップされることはない。即ち、確実にデータの送受信が可能となる。よって、特性インピ−ダンスとその変化にも左右されない電源線データ伝送方式となる。
【0014】
又、請求項2に記載の電源線データ伝送方式によれば、送信時には、所定数のビットを1単位データとし、その1単位データの各桁をそれぞれ異なり、互いに重ならない周波数帯域に対応させると共に、各桁の論理値1又は0を各所定周波数帯域幅内の信号の有無に対応させ、各所定周波数帯域幅内の信号の有る際は、その帯域内で搬送波の周波数を掃引して所定帯域幅で搬送波の周波数を時間的に連続的に変動させて、各々所定周波数帯域幅に分散した周波数成分を有する高周波信号として送信し、受信時には、各所定周波数帯域幅の各々を分離して得られるそれぞれの信号の有無から各桁の論理値1と0を確定することを特徴とする。
各所定周波数帯域は、デジタル値の各桁に対応せられる。このような並列(パラレル)伝送により伝送効率を向上させることができる。例えば、8種類の所定周波数帯域で0〜255のデジタル値が伝送できる。即ち、デジタル値がさらに効率的に伝送される。
【0015】
又、請求項3、請求項4に記載の電源線データ伝送方式の伝送装置は、各々請求項1、請求項2に記載の電源線データ伝送方式に用いられる伝送装置であり、その構成は各々対応するものとなっている。これにより、請求項1又は請求項2に記載の伝送方式が実現される。
【0018】
又、請求項5に記載の発明は、電源線を市中に敷設されている電源線及び家屋内の電源線とし、これらの電源線を用いてデータを伝送することを特徴とする。この方式によれば、家庭内又は事業所内だけに限らず、データ伝送の可能な領域を市中にまで拡大することができる。尚、市中に敷設されている電源線は、一般的には、1つの柱上降圧トランスで電力が供給される低電圧電源線が対象となるが、柱上降圧トランスの1次巻線と2次巻線との間にハイパスフィルタを設けてデータ信号である変調信号を通過させれば、高圧電源線も低圧電源線に加えてデータの伝送路になり得る。さらに、柱上降圧トランスが1次巻線と2次巻線との間で、変調信号を通過させることができるのであれば、ハイパスフィルタは特に必要ではない。逆に、伝送領域を限定するのであれば、ローパスフィルタを設けて、変調信号を遮断するようにすれば良い。
【0019】
又、電源線は市中に敷設されている電源線であり、家屋の引き込み端において、変調信号を通過させ電源電力を遮断するハイパスフィルタを設け、このハイパスフィルタを介してデータを変調/復調するデータ伝送装置を接続したことを特徴とする。この方式では、家庭、事業所等の家屋の中は、電源線ではなく、データ伝送のための線路が用いられる。このような複合電源線伝送路方式を構築することができる。
尚、上記記載において変調信号とデータ信号は同一意味である。データが変調信号で伝送される意味において同一である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(第1実施例)
図1に本発明の電源線データ伝送方式を用いたシステム構成図を示す。本実施例のシステムは、需要家入り口に設けられた配電盤装置150、この配電盤装置150から複数に延出された電源線140、その電源線140に接続された伝送装置200及び端末装置160から構成される。
【0021】
配電盤装置150は、主電力線105をオン・オフさせる主遮断器100と複数の電源線140をオン・オフさせる副遮断器110、その副遮断器110から下流に延出された電源線140間に接続され、端末装置160からの変調信号(高周波信号)を通過させるハイパスフィルタ(以下、HPF)130、副遮断器110の直下に設けられたローパスフィルタ(以下、LPF)120から構成される。
尚、本実施例では、簡単のためデータの送受信は同時には行わない、即ち、半二重伝送方式とする。
【0022】
端末装置160から送信されたベースバンド信号は、伝送装置200に入力される。伝送装置200は、例えばツイストペア線等のデータ線211と電源線140との接続装置である。この伝送装置200は、後述するようにベースバンド信号に応じて所定の搬送波を変復調して、高周波データ信号を送受信する装置である。
伝送装置200から電源線140に送出された変調信号はHPF130を通過し、他系統の電源線140に接続された端末装置160に伝送される。これにより、電源線140を用いたデータ通信が可能となる。
この時、変調信号は副遮断器110に向かうが、図のようにLPF120が配設されているので、その変調信号はそれより上流に向かうことはない。即ち、データ信号が上流の電力線に漏洩することはない。即ち、副遮断器110より下流の電源線140間のみでネットワーク化される。特に、例えば端末装置160の1つを中央装置とし、データの衝突等を管理すれば容易にLANが形成できる。
【0023】
図2に伝送装置200を示す。図は、構成ブロック図である。伝送装置200は、電源線140へのデータ送信する変調部と、電源線140からのデータ受信する復調部から構成される。
データ送信する変調部は、端末装置160に対してデータの入出力をする入出力インターフェース210、ベースバンド信号より周波数の高い三角波を発生させる発振装置212、その三角波とベースバンド信号を乗算させる乗算器214、乗算された信号により所定の帯域で高周波信号を発生させるVCO215、電源線140に対するデータ信号の入出力を行う分配器220から構成される。
【0024】
又、データ受信する復調部は、分配器220から入力された所定周波数帯域の高周波信号をそれぞれ分別するバンドパスフィルタ(以下、BPF)311、312、それらを通過した変調信号(高周波信号)を検波する検波器321、322、検波された信号から低周波信号を取り出すLPF331、332、それらを通過した信号をベースバンド信号にするコンパレータ310から構成される。
尚、上記VCO215は図示しないスイッチ装置を有し、データ受信時には入出力インターフェース210の指令により遮断され、分配器220から逆流する信号の影響は受けないものとする。
【0025】
次に、信号の流れに従って、伝送装置200の機能を具体的に説明する。データ線211より伝送装置200に入力されたベースバンド信号は、先ず入出力インターフェース210に入力される。入出力インターフェース210は、例えば符号化処理等の波形処理をするインターフェースである。ここでは、簡単のため、特別な符合化処理をせず、単に波形整形を行う簡単な入出力インターフェースとする。これにより、論理1が高レベルに、論理0が低レベルに対応せられて、その信号が出力経路205に出力される。
【0026】
出力経路205に出力されたベースバンド信号は、乗算器214によって発振器212から出力された三角波と乗算される。その結果、図3の信号波形が得られる。そして、この乗算結果がVCO215に入力される。VCO215は、電圧コントロール型発振器であり図3に示す電圧波形に従って高周波信号を発信させる。その周波数スペクトルを図4に示す。三角波によって、電圧が△V幅に掃引されるので、VCO215から出力される信号の周波数は△f幅だけ掃引されて出力される。即ち、周波数f、fを中心とする2つの帯域で高周波信号が電源線140に送出される。ここでは、3MHzと9MHzを中心周波数として帯域4MHzで送出される。
この時、2つの帯域において高周波信号はデータに応じた変調信号と見ることができる。即ち、部分的に見れば高周波信号であるが、信号全体を見れば変調信号である。ここでは、高周波信号と変調信号は同一意味である。
【0027】
しかしながら、電源線140には、上述した様に周波数トラップが存在する。従って、上記所定帯域の高周波信号が周波数トラップされた場合は、そのスペクトルは図5に示すようにその一部が欠損せられる。従って、例えば論理0、1は中心周波数f、fの所定帯域A,Bで、一部が図5の様に欠損して分配器220から電源線140に送出される。以上が、データ送信時の動作である。
【0028】
次に、データ受信時の動作を説明する。例えば、ある端末装置160から論理値0、1、即ち上記所定帯域A,Bの高周波信号が順次送出された場合を想定する。
電源線140に送出された上記所定帯域の高周波信号は、分配器220から経路206に入力される。そして、BPF311、312によってそれぞれの帯域が抽出され、検波器321、322によって検波される。検波器321、322で各帯域を掃引してその振幅強度を出力すれば、図5の包絡線a,bが得られる。
そして、検波器321、322からの低周波成分がLPF331、332によって取りだされ、コンパレータ310に送出される。
【0029】
即ち、論理値0に対応する所定帯域Aは、BPF311、検波器321、LPF331を経由し、論理値1に対応する所定帯域Bは、BPF312、検波器322、LPF332を経由しコンパレータ310に至る。この例においては、最初に所定帯域A、次いで所定帯域Bの高周波信号が処理される。コンパレータ310は所定帯域Aの信号レベルが所定帯域Bの信号レベルよりも高い間は低レベルを出力し、逆に、所定帯域Bの信号レベルが所定帯域Aの信号レベルよりも高い間は高レベルを出力する。その結果、コンパレータ310からは、図6に示すベースバンド信号が出力される。このベースバンド信号は、入出力インターフェー210によって波形整形され、端末装置160に送出される。このようにして、データ信号は受信される。
従って、本発明による伝送装置、配電盤装置を用いれば、屋内の電源線を利用した伝送システムが容易に実現できる。
【0030】
(第2実施例)
第1実施例では、データは2つの搬送波でシリアルで伝送されたが、周波数多重でパラレルで伝送してもよい。図7に周波数多重で伝送する場合の伝送装置400を示す。図は、構成ブロック図である。尚、図中、第1実施例と同等の要素には、同等の記号が記してある。又、他の構成は第1実施例と同等である。
【0031】
本実施例の特徴は、伝送装置400が8ビット入出力の入出力インターフェース410、その8ビットに対応し8区分の所定周波数帯域に周波数分布した信号を出力する変調信号発生器412、それらの信号を重畳させる重畳器414、8区分の周波数帯域幅の信号を弁別するBPF群411、各周波数帯域幅内の信号を検波する検波器群421、検波器群421の出力から低周波信号を取り出すLPF群431、そしてそれらの低周波信号から各搬送波の有無を判断する並列接続されたコンパレータ群440を備えたことである。尚、各ビットの「1」の信号の変調は図5のデータ1に対応するように三角波で変調される。そして、第1実施例と同様にしてこの変調信号により対応する周波数fの搬送波を周波数変調して出力する。よって、各ビットの「1」の信号に対応して、図4の示す所定周波数帯域幅で周波数分布した信号が得られる。尚、各ビットの「0」は、本実施例の場合には、変調信号を出力させない状態と対応させる。よって、コンパレータ群440の非反転入力端子には検波器群421の出力する各低周波信号が入力し、反転入力端子は図5に示す包絡線a又はbの有無が判定できる基準電圧が入力されている。これにより、図5に示すような包絡線a又はb(低周波信号)が検出された桁の出力が高レベルとなる。
【0032】
簡単に動作を説明すると、送信時には入出力インターフェース410は、シリアル伝送で受けたベースバンド信号をパラレルデータに変換し、例えばデータバス405に出力する。パラレルデータは変調信号発生器412に入力され、その変調信号発生器412は各ビットに対応した搬送波f(n=1〜8)を周波数変調して、周波数幅を有する変調信号を得る。例えば、ビットが論理値1ならば対応する搬送波を周波数変調させ、論理値が0ならば搬送波を変調させず出力もしない。そして、これらの変調された搬送波群が重畳器414によって重畳されて電源線140に送出される。
【0033】
受信時には、重畳された変調された搬送波を分配器220から取り入れて、BPF群411によって各搬送波を抽出し、検波器群421で検波する。そして、LPF群431で低周波信号を取り出し、コンパレータ440で各搬送波の有無を判定する。これにより、送出されたデータが得られる。最後に、そのデータをパラレルで入出力インターフェース410に送出する。データの送受信はこのように周波数多重で行ってもよい。周波数多重で行えば、より速くデータを伝送することができる。
【0034】
(変形例)
以上、本発明を表わす一実施例を示したが、他にさまざまな変形例が考えられる。
例えば、第1実施例ではベースバンド信号に三角波を載せてVCO215を駆動したが、三角波に限定するものではない。△Vの振幅を有してなめらかに連続的に変化する波形であれば、何れの波形でもよい。
【0035】
又、第1実施例では中心周波数f、fの搬送波を用い、端末装置間での通信を説明したが、1つの端末装置160を中央装置とし、その中央装置を介してデータ通信をしてもよい。この構成にすれば、送受信の周波数帯域をずらせることができる。例えば、中央装置への送信を中心周波数f、fで、受信を中心周波数f+f、f+fで行うことができる。この様な方式にすれば、同時双方向通信が可能となる。尚、この場合は分配器220は分波器とすることが望ましい。
【0036】
又、上記実施例ではLPF120は、副遮断器110の直下に設けたが、副遮断器110と主遮断器100間に設けてもよい。又、主遮断器100の上流に設けてもよい。要は、端末装置160からの高周波信号が外部の電力線に漏洩させない位置であればよい。これにより、他のLANに影響を及ぼすことがない。又、他のLANからの影響を受けることがない。
【0037】
又、第1実施例の入出力インターフェースでは、符号化方式を単純なNRZとして説明したが、他の符号化方式を採用してもよい。例えば、複流RZ、バイポーラ方式、AMI方式等を採用し、それによる各電圧値を上記搬送波の周波数に対応させてもよい。
又、図1の配電盤装置150において、LPF120を設けないならば、変調信号を家屋の外に伝送させることも可能となる。この場合には、家屋の外の電源線を介して、他の家屋の端末装置に対してデータ通信を行うことも可能となる。
【0038】
又、図8に示すように、市中には、高圧電源線602と、この高圧電源線602の高電圧を降圧する柱上降圧トランス603、この柱上降圧トランス603により降圧された低圧電源電力を送電する低圧電源線601が配設されている。各家庭X1、X2には、この低圧電源線601が引き込まれている。電源電力はLPF604を介して家庭内に給電し、低圧電源線601をHPF605を介してデータを伝送する伝送装置200と接続しても良い。この場合には、データ線606はデータ信号の伝送にのみ使用される。この構成の電源線を用いたデータ伝送方式においては、家庭X1の端末装置と家庭X2の端末装置との間で、市中に敷設されている低圧電源線601を介したデータ伝送が可能となる。さらに、柱状降圧トランス603がデータ信号を通過させることができるならば、高圧電源線602もデータ伝送のための伝送路に用いて、データ伝送の領域を拡大することができる。逆に、1つの柱状降圧トランスの支配する低圧電源線だけにデータ伝送領域を制限するのであれば、柱状降圧トランスの2次巻線側にローパスフィルタを設けてデータ信号を遮断し、商用周波数の電源電力だけ通過させるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる電源線データ伝送方式を用いたシステム構成図。
【図2】本発明の第1実施例に係わる伝送装置の構成ブロック図。
【図3】本発明の第1実施例に係わるベースバンド信号と三角波の合成波形図。
【図4】本発明の第1実施例に係わる掃引された搬送波の説明図。
【図5】本発明の第1実施例に係わる周波数トラップを受けた搬送波の説明図。
【図6】本発明の第1実施例に係わる伝送装置の出力波形の1例を示す説明図。
【図7】本発明の第2実施例に係わる伝送装置の構成ブロック図。
【図8】本発明の他の電源線データ伝送方式を示した構成図。
【図9】従来の電源線データ伝送方式を用いるシステム構成図。
【図10】電源線の周波数トラップ特性図。
【図11】電源線データ伝送方式に用いる終端抵抗の回路図。
【図12】負荷変動がない場合の終端抵抗効果を示す特性図。
【符号の説明】
100 主遮断器
105 電力線
110 副遮断器
120 ローパスフィルタ
130 ハイパスフィルタ
140 電源線
150 配電盤装置
200 伝送装置
160 端末装置
211 データ線
210,410 入出力インターフェース
212 発振器
214 乗算器
215 VCO
220 分配器
310 コンパレータ
311,312 BPF
321,322 検波器
331,332 LPF
412 変調信号発生器
440 コンパレータ
601 低圧電源線
602 高圧電源線
603 柱上高圧トランス

Claims (6)

  1. ネットワークシステムにおける伝送方式であって、中央装置と端末装置又は端末装置間でデータを伝送する伝送方式において、
    電源線を伝送路とし、
    送信時には、ベースバンド信号の論理値1と0を、それぞれ異なり、互いに重ならない周波数帯域に対応させ、その帯域内で搬送波の周波数を掃引して所定帯域幅で搬送波の周波数を時間的に連続的に変動させて所定周波数帯域幅に分散した周波数成分を有する高周波信号として送信し、
    受信時には、当該所定周波数帯域幅の各々を分離して得られるそれぞれの信号の有無により論理値1と0を確定することを特徴とする電源線データ伝送方式。
  2. ネットワークシステムにおける伝送方式であって、中央装置と端末装置又は端末装置間でデータを伝送する伝送方式において、
    電源線を伝送路とし、
    送信時には、所定数のビットを1単位データとし、その1単位データの各桁をそれぞれ異なり、互いに重ならない周波数帯域に対応させると共に、各桁の論理値1又は0を各所定周波数帯域幅内の信号の有無に対応させ、各所定周波数帯域幅内の信号の有る際は、その帯域内で搬送波の周波数を掃引して所定帯域幅で搬送波の周波数を時間的に連続的に変動させて、各々所定周波数帯域幅に分散した周波数成分を有する高周波信号として送信し、
    受信時には、各所定周波数帯域幅の各々を分離して得られるそれぞれの信号の有無から各桁の論理値1と0を確定することを特徴とする電源線データ伝送方式。
  3. 請求項1に記載の電源線データ伝送方式に用いられる伝送装置であって、
    送信時に前記端末装置から送出されたベースバンド信号の論理値1と0を、それぞれ異なり、互いに重ならない周波数帯域に対応させ、その帯域内で搬送波の周波数を掃引して所定帯域幅で搬送波の周波数を時間的に連続的に変動させて所定周波数帯域幅に分散した周波数成分を有する高周波信号として前記電源線に送出する変調部と、
    受信時に前記電源線から、所定周波数帯域幅に分散した周波数成分を有する高周波信号を受信して、当該所定周波数帯域幅の各々を分離して得られるそれぞれの信号の有無により論理値1と0に変換して前記端末装置に送出する復調部と
    を有することを特徴とする電源線データ伝送方式の伝送装置。
  4. 請求項2に記載の電源線データ伝送方式に用いられる伝送装置であって、
    送信時に前記端末装置から送出されたデジタル値を所定数のビットを1単位データとし、その1単位データの各桁をそれぞれ異なり、互いに重ならない周波数帯域に対応させると共に、各桁の論理値1又は0を各所定周波数帯域幅内の信号の有無に対応させ、各所定周波数帯域幅内の信号の有る際は、その帯域内で搬送波の周波数を掃引して所定帯域幅で搬送波の周波数を時間的に連続的に変動させて、各々所定周波数帯域幅に分散した周波数成分を有する高周波信号として前記電源線に送出する変調部と、
    受信時に前記電源線から高周波信号を受信して、各所定周波数帯域幅の各々を分離して得られるそれぞれの信号の有無から各桁の論理値1と0に変換して前記端末装置に送出する復調部と
    を有することを特徴とする電源線データ伝送方式の伝送装置。
  5. 前記電源線は市中に敷設されている電源線及び家屋内の電源線であり、これらの電源線を用いてデータを伝送することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源線データ伝送方式。
  6. 前記電源線は市中に敷設されている電源線であり、家屋の引き込み端において、前記変調信号を通過させ電源電力を遮断するハイパスフィルタを設け、このハイパスフィルタを介してデータを変調/復調するデータ伝送装置を接続したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源線データ伝送方式。
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