JPH11284552A - 電力線搬送通信システム - Google Patents

電力線搬送通信システム

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Publication number
JPH11284552A
JPH11284552A JP10080886A JP8088698A JPH11284552A JP H11284552 A JPH11284552 A JP H11284552A JP 10080886 A JP10080886 A JP 10080886A JP 8088698 A JP8088698 A JP 8088698A JP H11284552 A JPH11284552 A JP H11284552A
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JP
Japan
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power line
frequency
line carrier
signal
data
Prior art date
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Pending
Application number
JP10080886A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Koizumi
吉秋 小泉
Toshiyasu Higuma
利康 樋熊
Yoshiko Ochiai
淑子 落合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号周波数を切り替える必要がなく、ノイズ
や減衰量が時間的に変動しても通信可能であり、n対n
の通信において、信号周波数の同調を必要とすることな
く、設置場所における電力線の特性の違いやノイズ変
動、減衰量の変動が生じても通信可能な電力線搬送通信
システムを得る。 【解決手段】 電力線搬送装置22から電力線21へ送
出される電力線搬送信号は、1ビット分のデータを複数
の異なる周波数の波形を離散的に組み合わせて形成し、
電力線21を経由した電力線搬送信号の受信では、1ビ
ット分の波形を識別し、電力線21経由による減衰の少
ない周波数の波形に基づいて1ビット分のデータを復調
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電力線に信号を
重畳して、双方向通信を行う電力線搬送通信システムに
関し、特に信号の送受信に関するものである。
【0002】
【従来の技術】まず、電力線搬送装置はビルや家庭、工
場などの様々な場所で電力線に接続され使用される。一
方、一般の電力線には多種多様な電気機器が接続されて
いるため、各電力線のインピーダンス、ノイズ、減衰量
は接続される電気機器によって異なるものである。
【0003】例えば、ノイズについては、電力線にイン
バータ照明機器が接続された場合には、電力線に漏洩す
るノイズはインバータ照明機器の各製造メーカのフィル
タ設計によって異なり、さらに、調光式のインバータ照
明機器では調光の度合いにより、電力線に漏洩するノイ
ズが変化する。
【0004】このように電力線を通信媒体とした電力線
搬送通信では、専用線のような閉じた系の通信ではな
く、一般に開放された系での通信であるため、様々な障
害が発生する。このため、送信された信号が伝送中に減
衰し、受信点まで届かない場合や、電力線上のノイズが
大きく、受信点での信号レベルとノイズレベルの識別が
できないため通信が行えなくなる等の通信障害が発生し
てしまうことがある。そこで、この通信障害を解決する
ために、従来より各種提案が行われている。
【0005】図11は、例えば特開昭62−10753
8号公報に示された従来の電力線搬送装置のシステムブ
ロック図、図12は主通信装置の周波数自動決定動作の
フローチャートである。図において、1は主通信装置、
2は制御部、3は送信部、4は発振部、5は送受信切換
部、6は受信部、7は復調部、8は受信信号強度測定
部、9は従通信装置、10は制御部、11は送信部、1
2は発振部、13は送受信切換部、14は受信部、15
は復調部である。16は信号伝送路となる電力線、1
7、18は電源挿込みプラグ、19、20はコンセント
である。
【0006】次に、動作について説明する。まず、主通
信装置1及び従通信装置9の駆動電力はコンセント1
9、20に挿入された電源挿込みプラグ17、18を通
じて供給される。さらに、通信信号もこの部分を通し、
電力線16を介して送受信される。ここで、送受信切換
部5が送信側、送受信切換部13が受信側に接続された
場合について説明する。
【0007】通信内容である制御信号は制御対象及び通
信装置の制御に必要なデータを持ち、制御部2から発せ
られる。この制御信号は、発振部4からの搬送波に送信
部3で変調・増幅を行い、高周波の通信信号となり、送
受信切換部5、電源挿込みプラグ17、コンセント19
を介して電力線16に出力される。この通信信号は、コ
ンセント20、電源挿込みプラグ18、送受信切換部1
3を介して受信部14に入る。
【0008】受信部14において、通信信号選択、増幅
を行い、復調部15にて搬送波成分を取り除き、制御信
号を取り出し、制御部10に入り、制御信号の内容にそ
って制御対象及び通信装置の制御が行われる。送受信切
換部5が受信側、送受信切換部13が送信側に接続され
た場合は、2を10、3を11、4を12、5を13、
17を18、19を20、20を19、18を17、1
3を5、14を6、15を7、10を2とそれぞれ置き
換えれば同様の動作で逆方向の通信を行う。
【0009】次に、主通信装置1の周波数自動決定動作
を図11、図12を用いて説明する。まず、制御部2に
あるカウンタN及び受信信号測定部8で測定された受信
信号強度を格納するα及びαが最大の時のNの値を格納
するNmaxをクリアする。次にNを1つ進め、Nの値に
対応する周波数の信号を発振部4で発振させ、これに制
御部2より発せられるアドレス1で変調をかけ、送信部
3より送受信切換部5を経て電力線16に送信し、一定
時間後送信を中止する。Nを1つ進める動作から、ここ
までの動作を、送信状態とする。
【0010】次に受信部6をNの値に対応する周波数に
同調させ、従通信装置9からの信号を待つ。この状態を
信号待ち受け状態とする。この時、従通信装置9が主通
信装置1より送信されたアドレス1で変調された通信信
号を受信していれば、従通信装置9よりアドレス1で変
調された信号が送信されているので、これを復調部7に
て検出し、受信信号強度測定部8にて、この信号の強度
を測定し、測定値がαより大きければαに格納し、その
時のNの値をNmaxに格納する。
【0011】また、測定値がαより小さい場合には、
α、Nmax共にそのままである。アドレス1で変調され
た通信信号が検出されていない場合は、一定時間経過
後、受信を中止し、X≧Nならば、Nを1つ進め送信状
態に戻る。X<Nならば、次にαの値を判定し、α=0
であれば、エラー表示をし、通信を中止する。α=0で
あれば、Nmaxの値に対応する周波数の信号を発振部4
で発振させ、これに制御部2より発せられるアドレス2
で変調をかけ、送信部3より送受信切換部5を経て電力
線16に一定時間送信する。
【0012】次に、受信部6をNmaxの値に対応する周
波数に同調させる。この時、従通信装置9が主通信装置
1より送信されたアドレス2で変調された通信信号を受
信していれば、前述の様に従通信装置9よりアドレス2
で変調された通信信号が送信されているので、これを復
調部7にて検出し、通常動作に移る。アドレス2で変調
された通信信号を検出されない場合は、一定時間経過
後、エラー表示をし、通信を中止する。
【0013】以上のように、未知の電力線環境(インピ
ーダンス、ノイズ、減衰など)において、電力線搬送装
置を使用する場合には、送信する信号周波数を高低に自
動的に掃引または切り替え、通信可能な周波数を選定
し、主通信装置(主局)と従通信装置(従局)を同調さ
せることにより、通信を確保することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電
力線搬送通信システムでは、信号周波数選定方式により
通信を行い、ノイズが時間的に変動し過大なノイズが発
生したり、減衰周波数が変化した場合には、主局は送信
する信号周波数を自動的にノイズの少ない周波数帯域や
減衰量の少ない周波数帯域へ切り替えるが、この時、主
局と従局で通信する信号周波数を同調させる手順が必要
であり、電力線の周波数特性が頻繁に変化するような場
合には、電力線の特性が変化する毎に同調させなければ
ならず、同調させている間は一定のレスポンスでの安定
した通信ができないという問題点があった。また、主局
と従局の1対1の通信では、同調させることが比較的容
易であっても、n対nの通信では同調させることが困難
であるという問題点があった。
【0015】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、第1の目的は信号周波数を切り
替える必要がなく、ノイズや減衰量が時間的に変動して
も通信可能な電力線搬送通信システムを得るものであ
る。
【0016】また、第2の目的は、n対nの通信におい
て、信号周波数の同調を必要とすることなく、設置場所
における電力線の特性の違いやノイズ変動、減衰量の変
動が生じても通信可能な電力線搬送通信システムを得る
ものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる電力線
搬送通信システムは、電力線搬送装置から電力線へ送出
される電力線搬送信号は、1ビット分のデータを複数の
異なる周波数の波形を離散的に組み合わせて形成し、電
力線を経由した電力線搬送信号の受信では、1ビット分
の波形を識別し、電力線経由による減衰の少ない周波数
の波形に基づいて1ビット分のデータを復調するもので
ある。
【0018】また、電力線搬送装置から電力線へ送出さ
れる電力線搬送信号は、1ビット分のデータを複数の異
なる周波数の正弦波を離散的に組み合わせて形成し、電
力線を経由した電力線搬送信号の受信では、包絡線検波
および同期検波により、1ビット分の波形を識別し、電
力線経由による減衰の少ない周波数の波形に基づいて1
ビット分のデータを復調するものである。
【0019】さらに、電力線を経由して受信した電力線
搬送信号を同期検波方式により検出し、電力線経由によ
る減衰の少ない周波数波形の電圧レベルに基づいて1ビ
ット分のデータを復調するものである。
【0020】また、電力線を経由して受信した電力線搬
送信号を同期検波方式により検出し、電力線経由による
減衰の少ない周波数波形の位相に基づいて1ビット分の
データを復調するものである。
【0021】また、電力線搬送装置から電力線へ送出す
る電力線搬送信号の1ビット分のデータを形成する周波
数の波形の数とその各波形に用いる周波数の種類を選定
する手段を備えたものである。
【0022】また、電力線を経由し受信した電力線搬送
信号における異なる周波数の波形のうち、電圧値の減衰
量の少ない周波数を検出しその周波数を表示する検出装
置を備えたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1である電力線搬送通信システムの構成図、
図2はこの電力線搬送通信システムの電力線搬送装置の
構成図、図3はこの電力線搬送装置の部分構成図であ
り、マイコン部とトランシーバ部のハンドシェイクを示
す。図4は電力線に重畳する信号波形形状の一例を示す
図、図5は受信信号の検波を示す図、図6は周波数に対
する電力線のゲイン特性の一例を示す図、図7は周波数
に対する電力線のノイズ特性の一例を示す図である。
【0024】図において、21は信号伝送路である電力
線、22は電力線搬送装置(以下、装置という)、22
a、22b、22cは電力線21に接続される電力線搬
送装置(以下、装置という)であり、装置22a、装置
22b、装置22c間でデータ伝送を行う。23は装置
22に接続される電気機器、23a、23b、23cは
装置22a、装置22b、装置22cにそれぞれ接続さ
れるパーソナルコンピュータ(以下、パソコンとい
う)、電力量計、エアコンであり、各種電気機器を示
す。例えば装置23aにはパソコン23aがシリアル接
続され、パソコン23aが電力線21を介して装置22
bに接続された電力量計23bの電力量の数値を読み込
み、その電力値に従ってエアコン23cを制御する。
【0025】24は装置22を制御するマイコン、25
はパソコン23a、電力量計23b、エアコン23c等
の各種電気機器が接続され、各種電気機器と信号の送受
信を行う外部インターフェース回路(以下、外部I/F
回路という)、26は送受信データと電力線搬送信号を
相互に変換するトランシーバ、27はFUSE・雷サー
ジ対策部品31(後述)を介して電力線21と結合する
結合回路、28は電力線搬送信号の周波数を設定する周
波数設定スイッチであり、ディップスイッチからなる。
【0026】29はメモリ、30はマイコン24をリセ
ットするリセット回路、31は電力線21を経由し雷サ
ージが装置22に入ることを防止するFUSE・雷サー
ジ対策部品、32は電源回路、33は電源回路32の2
次電池である。34はトランシーバ26を制御するマイ
コン(LSI)、35はD/Aコンバータ、36および
37はアンプ、38はA/Dコンバータである。
【0027】次に、動作について説明する。電力線搬送
通信システムの動作全般について説明する。電力線21
へ電力線搬送信号を送信する場合を説明する。まず、パ
ソコン23aが装置22aへ信号を出力する。装置22
aでは、マイコン24が外部I/F回路25を介して入
力した信号を観測し、この入力信号に従ってトランシー
バ26へ送信データを出力する。
【0028】トランシーバ26では、マイコン34がこ
の送信データをD/Aコンバータ35により電力線搬送
信号に変換し、アンプ36を介して結合回路27へ出力
する。結合回路27はこの電力線搬送信号をFUSE・
雷サージ対策部品31を介して電力線21へ送出する。
【0029】電力線21から電力線搬送信号を受信する
場合を説明する。電力線21、FUSE・雷サージ対策
部品31、結合回路27を介してトランシーバ26が電
力線搬送信号を受信する。トランシーバ26では、アン
プ37を経由して信号を受信し、マイコン34がA/D
コンバータ38により電力線搬送信号を受信データに変
換し、マイコン24へ出力する。マイコン24はこの受
信データを外部I/F回路25を介してパソコン23a
へ出力する。
【0030】なお、装置22bと電力量計23b、装置
22cとエアコン23cにおいても、同様に電力線21
を伝送路とした電力線搬送信号の送受信が行われる。こ
れにより、パソコン23a、電力量計23b、エアコン
23cの各装置22a、22b、22c間における信号
の通信が行われる。
【0031】次に、電力線21の特性について、図6、
図7を用いて説明する。まず、電力線21の減衰量は、
図6に示すように各電力線21毎に周波数特性が異な
り、同じ周波数であってもゲインの上下が生じる。これ
は電力線21に接続されている電気機器23の種類や、
電気機器23の接続位置により周波数特性が変化すると
ともに、複数の装置22間で信号を伝送する場合であっ
ても信号伝送方向の上り下り、すなわち装置aから装置
bへ信号伝送する時と装置bから装置aへ信号伝送する
時で周波数特性が異なることがある。以上のように、様
々な要因により電力線21毎に減衰量の周波数特性が異
なる。
【0032】電力線21のノイズは、図7に示すように
各電力線21毎に周波数特性が異なり、同じ周波数であ
ってもノイズレベルの上下が生じる。これは電力線21
に接続されている電気機器23の種類により周波数特性
が変化するとともに、電力線21の周辺に設置されてい
る電気機器23からの誘導ノイズなどの外来ノイズによ
ってもノイズ量が変化する。以上のように、様々な要因
により電力線21毎にノイズの周波数特性が異なる。
【0033】次に、電力線21毎に周波数特性が異なる
状態での信号通信の動作について、特にマイコン24、
トランシーバ26における「論理1」を示す1ビット分
の電力線搬送信号の通信動作を中心に説明する。電力線
搬送信号の送信動作について説明する。まず、周波数設
定スイッチ28により、電力線搬送信号に用いる周波数
に設定する。例えば、周波数f1とf2とf3のディッ
プスイッチをONし、このf1とf2とf3を周波数に
設定する。
【0034】次に、マイコン24が「論理1」の送信デ
ータをトランシーバ26へ出力する。トランシーバ26
では、マイコン34が電力線21へ電力線搬送信号の
「論理1」を出力するために、D/Aコンバータ35に
より図4に示すように「論理1」を示す振幅で周波数f
1とf2とf3から成る正弦波を離散的に並べた波形形
状の信号に変換し、アンプ36を経由させ、電力線搬送
信号として結合回路31を介して電力線21へ出力す
る。なお、複数ビットを送信する場合は、複数のビット
分について上記動作を行う。
【0035】次に、電力線搬送信号の受信動作について
説明する。送信された電力線搬送信号は、上述のような
電力線21の減衰量・ノイズの周波数特性により、電力
線21を伝送することによって信号が減衰したり、ノイ
ズの影響を受ける。例えば、図5では周波数f1とf3
が減衰し、f2が減衰の少ない場合を示している。そこ
で、電力線21、結合回路31を介し、トランシーバ2
6が電力線搬送信号を受信する。
【0036】トランシーバ26では、マイコン34がア
ンプ37を経由した周波数f1とf2とf3の波形形状
の電力線搬送信号をA/Dコンバータ38を経由し、マ
イコン34でデジタルフィルタリング(ローパスフィル
タ)し、波形を包絡線化する。この方式で1ビット分を
検波する。また、データフレームにスタートビットを設
けることで同期を確保する。例えば、図5に示すよう
に、スタートビットとして「論理1」を送信する。受信
側でf2だけが検知できた場合、そこをビット判定起点
として、3回以上、包絡線が検波できなかったときに、
「論理0」というビット判定を行うことにより、同期確
保が可能になる。なお、複数ビットを受信する場合は、
複数のビット分について上記動作を行う。
【0037】以上のように、電力線搬送信号が電力線2
1を伝送する場合、「論理1」を示す複数の周波数の波
形のうち、電力線21の特性によりいくつかの波形が減
衰した場合でも、少なくとも1つの波形が減衰が少なく
生き残ることにより、データを復調でき、かつ、データ
にスタートビットを備え、受信側だけで同期をとること
により、送信側と受信側で同調させる必要がなくなり、
信号伝送を確実に行うことができる。
【0038】実施の形態2.図8はこの発明の実施の形
態2である電力線搬送通信システムのデジタルマッチン
グによる受信を示す図である。次に、動作について説明
する。電力線搬送信号の受信動作以外については、実施
の形態1と同様のため、説明を省略し、1ビット分の受
信動作について説明する。
【0039】電力線21から結合回路27を介してトラ
ンシーバ26が電力線搬送信号を受信する。トランシー
バ26では、マイコン34がアンプ37を経由した周波
数f1とf2とf3の波形形状の電力線搬送信号をA/
Dコンバータ38によりA/D変換し、デジタル信号に
する。そして、このデジタル信号と内部のメモリ29に
記憶しているデジタル波形(周波数f1〜fnからなる
波形)とデジタルマッチングさせ、同期検波方式により
同期を確立する。
【0040】さらに、ここで、減衰した周波数f1信号
と内部の周波数f1信号、減衰の少ない周波数f2信号
と内部の周波数f2信号、減衰した周波数f3信号と内
部の周波数f3信号、のそれぞれの信号の電圧レベルの
論理積(AND)をとる。この場合は、受信した電力線
搬送信号における周波数f1は検出できず「論理0」、
周波数f2は検出でき「論理1」、周波数f3は検出で
きず「論理0」となり、これらの論理値と各周波数にお
ける「論理1」を示す内部のデジタル信号の論理積(A
ND)をとる。これにより、「論理0」、「論理1」、
「論理0」が出力される。
【0041】その後、この出力された「論理0」、「論
理1」、「論理0」の論理和(OR)をとり、「論理
1」としてこの1ビット分の受信信号を復調し、マイコ
ン34はこの「論理1」を示す受信データをマイコン2
4へ出力する。なお、同期検波と同様に、受信した電力
線搬送信号の各周波数信号の位相と内部の周波数信号の
位相がずれないよう位相をロックするために一定以上の
時間が必要な場合は、プリアンブル部を設けても良い。
【0042】実施の形態3.図9はこの発明の実施の形
態3である電力線搬送通信システムのデジタルマッチン
グによる受信を示す図であり、位相によりデータを検出
(識別)する方法を示している。
【0043】次に、動作について説明する。実施の形態
1の動作と同様の部分は説明を省略し、異なる部分の動
作について説明する。送信側では、実施の形態1で示し
た周波数f1、f2、f3からなる波形形状において、
「論理1」と「論理0」で位相を反転して送信する。例
えば、受信側の装置22の内部のメモリ29に記憶して
いる「論理0」を示す波形データと同じ位相の送信デー
タを「論理0」とし、逆位相の送信データを「論理1」
として送信する。
【0044】そこで、受信側ではマイコン34によるプ
リアンブル部により、波形の同期を確保し、内部に保持
している波形データ(波形A)とのマッチングさせ、位
相の相違に基づいて受信データを復調する。すなわち、
同位相であれば「論理0」とし、異なる位相であれば
「論理1」とし、受信データの「論理0」、「論理1」
を復調する。
【0045】この場合には、電力線21の伝送により、
周波数f1、f3が減衰し、位相の相違の検出が困難で
あるが、周波数f2が減衰が少ないため、位相の相違の
有無が検出でき、この検出結果によりデータを復調でき
る。なお、受信側の装置22の内部に保持している波形
データは、「論理0」のデータだけでなく、「論理1」
のデータを保持してもよく、この「論理1」のデータと
受信データとの位相の相違を検出し、データを復調して
もよい。
【0046】実施の形態4.この装置22は、図3に示
すように周波数設定スイッチ5を有し、送受信する周波
数の種類および個数を設定することができる。上記実施
の形態1〜3では、周波数設定スイッチ28により、周
波数f1とf2とf3のディップスイッチをONし、こ
のf1とf2とf3を電力線搬送信号に用いる周波数に
設定し、3個の信号を用いたものを示したが、この信号
の個数は、信頼性と伝送速度のトレードオフで設定す
る。
【0047】例えば5種類の周波数を組み合わせる場合
と2種類の周波数を組み合わせる場合では、5種類の周
波数を組み合わせた方が、様々な電力線の周波数変動に
対処できるが、その分、実際には必要のない信号も送信
されるため、1ビット長が長くなってしまう。逆に2種
類の信号の場合には、電力線変動への適応性は低下する
が、1ビット長が短いため、高速な通信が可能になる。
【0048】また、信号の周波数の種類に関しては、電
力線22のノイズ、インピーダンス、減衰などの周波数
特性がある程度、分かっている場合は、有効な周波数を
選択することができる。一般的に、電力線22の周波数
特性は高域になるに従って減衰が大きくなるため、信号
周波数としては、低域側を利用する。しかし、電力線2
2のノイズが大きい場合には、低域側のインピーダンス
が高く、低周波側にノイズが重畳されやすいため、高域
側の信号周波数を選択する。電力線の特性が全く未知の
場合には、低域と中域と高域を満遍なく選んでおけばよ
い。
【0049】実施の形態5.上記実施の形態1〜4で
は、電力線搬送信号周波数を手動で選定したものを示し
たが、有効な周波数を検出して選定するようにしてもよ
い。図10はこの発明の実施の形態5である電力線搬送
通信システムの有効な周波数の検出方法を示す図であ
り、図において、39は検出装置であり、装置22内の
電力線21との接続部に設けられている。なお、図10
では、便宜上、検出装置39のみ図示している。
【0050】次に、動作について説明する。まず、送信
側の装置22から周波数設定スイッチ5で選択可能なす
べての周波数で波形を用いて、電力線21へ電力線搬送
信号を送信する。そこで、受信側の装置22内の検出装
置39において、S/N比が比較的高い周波数コードを
いくつか選定する。
【0051】すなわち、送信側の装置22が周波数f1
とf2とf3とf4からなる送信波形を電力線搬送信号
として電力線21へ送出する。この電力線搬送信号は電
力線21により、周波数f2、f3が減衰し、周波数f
1、f4が減衰の少ない状態で受信側の装置22が受信
する。そこで、検出装置29では、受信する電力線搬送
信号の電圧に対してスレッショルドレベルを設定し、こ
のスレッショルドレベル以上の電圧を有する周波数f
1、f4を送受信する信号として検出する。
【0052】ここでは、検出装置にLEDの発光素子を
設け、スレッショルドレベル以上の周波数信号を点灯さ
せ、周波数設定スイッチ5で選択すべき周波数を報知さ
せる。これにより、有効な周波数としてf1、f4を選
定することができる。なお、この実施形態では、検出装
置39を装置22内に設けたものについて説明したが、
装置22とは別体の検出装置として構成してもよい。
【0053】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。電力線
搬送装置から電力線へ送出される電力線搬送信号は、1
ビット分のデータを複数の異なる周波数の波形を離散的
に組み合わせて形成し、電力線を経由した電力線搬送信
号の受信では、1ビット分の波形を識別し、電力線経由
による減衰の少ない周波数の波形に基づいて1ビット分
のデータを復調することにより、電力線の特性変動に強
く、様々な電力線の特性に適応可能な電力線搬送通信シ
ステムを得ることができる。
【0054】また、電力線搬送装置から電力線へ送出さ
れる電力線搬送信号は、1ビット分のデータを複数の異
なる周波数の正弦波を離散的に組み合わせて形成し、電
力線を経由した電力線搬送信号の受信では、包絡線検波
および同期検波により、1ビット分の波形を識別し、電
力線経由による減衰の少ない周波数の波形に基づいて1
ビット分のデータを復調することにより、電力線の特性
が変化しても、主従間で通信に利用する信号周波数の同
調を必要とすることなく、n対nの通信においてもデー
タの送受信が可能になり、電力線の周波数特性変動に強
く、様々な電力線の特性に適応可能な電力線搬送通信シ
ステムを得ることができる。
【0055】さらに、電力線を経由して受信した電力線
搬送信号を同期検波方式により検出し、電力線経由によ
る減衰の少ない周波数波形の電圧レベルに基づいて1ビ
ット分のデータを復調することにより、主従間の信号の
周波数を同調させる必要がなく、n対nの通信において
もデータの送受信が可能になり、受信側で、信号の電圧
レベルの有無を「論理0」、「論理1」に割り当て、デ
ータを容易に検出することができる。
【0056】また、電力線を経由して受信した電力線搬
送信号を同期検波方式により検出し、電力線経由による
減衰の少ない周波数波形の位相に基づいて1ビット分の
データを復調することにより、主従間の信号の周波数を
同調させる必要がなく、n対nの通信においてもデータ
の送受信が可能になり、受信側で、信号の位相変化を
「論理0」、「論理1」に割り当て、データを容易に検
出することができる。
【0057】また、電力線搬送装置から電力線へ送出す
る電力線搬送信号の1ビット分のデータを形成する周波
数の波形の数とその各波形に用いる周波数の種類を選定
する手段を備えたことにより、電力線搬送通信に利用し
ようとする電力線の周波数特性等の特性がある程度分か
っている場合には、この選定する手段により、その電力
線の特性に合わせて、最適な信号周波数を組み合わせ、
1ビット分のデータを効率的な長さに設定することがで
き、実効的な伝送速度を速め、かつノイズ、減衰量の変
動に強い安定した電力線搬送通信システムを得ることが
できる。
【0058】また、電力線を経由し受信した電力線搬送
信号における異なる周波数の波形のうち、電圧値の減衰
量の少ない周波数を検出しその周波数を表示する検出装
置を備えたことにより、送信可能なすべての周波数を送
信させ、電力線に最も適している信号周波数を調査で
き、実効的な伝送速度の速め、かつノイズ、減衰量の変
動に強い周波数を選定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である電力線搬送通
信システムの構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1である電力線搬送通
信システムの電力線搬送装置の回路構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1である電力線搬送装
置の部分構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態1である電力線搬送装
置の電力線に重畳する信号波形形状を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1である電力線搬送装
置の受信信号の検波を示す図である。
【図6】 電力線の周波数に対する電力線のゲイン特性
を示す図である。
【図7】 電力線の周波数に対する電力線のノイズ特性
を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態2である電力線搬送通
信システムのデジタルマッチングによる受信を示す図で
ある。
【図9】 この発明の実施の形態3である電力線搬送通
信システムのデジタルマッチングによる受信を示す図で
ある。
【図10】 この発明の実施の形態5である電力線搬送
通信システムの有効な電力線搬送信号周波数の検知方法
を示す図である。
【図11】 従来の電力線搬送装置のシステムブロック
図である。
【図12】 従来の従通信装置の周波数自動決定動作の
フローチャートである。
【符号の説明】
21 電力線、 22 電力線搬送装置、 23 電気
機器、 24 マイコン、 26 トランシーバ、 2
8 周波数設定スイッチ、 29 メモリ、34 マイ
コン、 35 D/Aコンバータ、 36 アンプ、
37 アンプ、 38 A/Dコンバータ、 39 検
出装置。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力線を伝送路として複数の電力線搬送
    装置間でデータを送受信する電力線搬送通信システムに
    おいて、電力線搬送装置から電力線へ送出される電力線
    搬送信号は、1ビット分のデータを複数の異なる周波数
    の波形を離散的に組み合わせて形成し、電力線を経由し
    た電力線搬送信号の受信では、1ビット分の波形を識別
    し、電力線経由による減衰の少ない周波数の波形に基づ
    いて1ビット分のデータを復調することを特徴とする電
    力線搬送通信システム。
  2. 【請求項2】 電力線を伝送路として複数の電力線搬送
    装置間でデータを送受信する電力線搬送通信システムに
    おいて、電力線搬送装置から電力線へ送出される電力線
    搬送信号は、1ビット分のデータを複数の異なる周波数
    の正弦波を離散的に組み合わせて形成し、電力線を経由
    した電力線搬送信号の受信では、包絡線検波および同期
    検波により、1ビット分の波形を識別し、電力線経由に
    よる減衰の少ない周波数の波形に基づいて1ビット分の
    データを復調することを特徴とする電力線搬送通信シス
    テム。
  3. 【請求項3】 電力線を経由して受信した電力線搬送信
    号を同期検波方式により検出し、電力線経由による減衰
    の少ない周波数波形の電圧レベルに基づいて1ビット分
    のデータを復調することを特徴とする請求項2記載の電
    力線搬送通信システム。
  4. 【請求項4】 電力線を経由して受信した電力線搬送信
    号を同期検波方式により検出し、電力線経由による減衰
    の少ない周波数波形の位相に基づいて1ビット分のデー
    タを復調することを特徴とする請求項2記載の電力線搬
    送通信システム。
  5. 【請求項5】 上記電力線搬送装置から電力線へ送出す
    る電力線搬送信号の1ビット分のデータを形成する周波
    数の波形の数とその各波形に用いる周波数の種類を選定
    する手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4記載の
    電力線搬送通信システム。
  6. 【請求項6】 電力線を経由し受信した電力線搬送信号
    における異なる周波数の波形のうち、電圧値の減衰量の
    少ない周波数を検出しその周波数を表示する検出装置を
    備えたことを特徴とする請求項1〜5記載の電力線搬送
    通信システム。
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