JP3552363B2 - 走査型露光装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路や液晶デバイス製造用の投影露光装置に関し、さらに詳細には、マスクステージ及び干渉計光路を含む空間を隔壁で覆い且つ該空間を独自に空調する空調系を有する走査型投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路や液晶基板の回路パターンをフォトリソグラフィー技術により半導体ウエハ上に形成するための装置として投影露光装置が使用されている。かかる投影露光装置は、照明系から射出された照明光をレチクル(マスク)に照射してレチクルパターン像を投影光学系を介して感光性基板上に結像する。この種の装置は、微細な回路パターンを形成するために、高精度な結像特性が要求され、さらに、基板上の同一領域に複数のパターンを重ね合わせて露光するために、露光処理する層と前回露光処理された層との間で高い重ね合わせ精度が要求される。一方、複数のレンズエレメント群から構成された投影光学系は、周囲温度により倍率等の結像特性が変化するために、上記のような高精度な結像特性及び重ね合わせ特性を維持するには、周囲温度に対して装置の安定性が必要となる。このため、従来より投影露光装置は、温度コントロールされた恒温チャンバの中に設置されている。例えば、チャンバ内の塵等が投影露光装置に付着するのを防止するためにチャンバの天井から投影光学系の光軸に平行に温度調節された空気を流す所謂ダウンフロー型のチャンバが採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、投影光学系のスリット状の長方形エリアを照明し、レチクルと感光基板を相対的に走査しながら露光するステップアンドスキャン露光方法が考案されている。この露光方式を用いた走査型露光装置の概略を図4に示す。この装置は、レチクルRに均一な照明光を照射するための光源を含む照明光学系(図示しない)、レチクルRを走査方向(X方向)に移動するためのレチクルステージRST、レチクルRのパターン像を所定の縮小倍率でウエハW上に投影するための投影光学系PL及びウエハWをレチクルRと走査と同期して移動するためのウエハステージWSTから主に構成されている。かかる構成において、コンデンサレンズ3を通って集光された均一な照明光でレチクルRが照明され、レチクルR上の照明領域に対してレチクルRを載置したレチクルステージRSTが走査方向に移動するのと同期してウエハを載置したウエハステージWSTがレチクルステージRSTの移動方向と逆方向に移動する。レチクルRがスリット状の照明領域で走査されるに従って、投影光学系PLを介して形成されたレチクルRの縮小パターン像でウエハの露光領域が逐次露光されてゆく。本方式によれば、投影光学系のフィールドサイズを拡大することなく広い面積が露光可能であり、且つ、投影光学系の一部しか露光に使用しないためディストーション、照度均一性等の調整が容易であるという点で他の露光方式より優れている。
【0004】
この装置のチャンバ1は、前述のダウンフロー型のチャンバであり、チャンバ1の天井の空気吹き出し口2から、図中矢印で示した方向に温度調節された空気が流れる。しかしながら、この装置では投影光学系PL上をレチクルステージRSTが水平方向(X方向)に往復移動するため、レチクルステージRSTの位置により投影光学系PLに向かう空気の流れ方が大きく変化する。一方、通常、投影光学系PLの近傍には発熱源となる干渉計用のレーザ光源等が配置されている。このため、投影光学系PL自体の温度やレチクルRと投影光学系PLとの間の光路上の空気温度が変動を受け、その結果、投影光学系PLの結像特性が変化するという問題がある。また、このタイプの露光装置では、移動するレチクルステージRSTの位置を測定するためにレチクルステージRSTに固定された移動鏡5からの反射光を観測する干渉計6を備えているが、レチクルステージRST近傍の空気流が変動すると干渉計6の光ビームの光路上の空気に温度ゆらぎが生じるため、ステージ位置の測定誤差が生じ、その結果、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとの移動の同期ずれを起こすことになる。さらに、レチクルステージRSTが移動することは、レチクル温度の変動やレチクルRへの塵等の付着の原因にもなる。これらの問題は、移動するレチクルステージを有する走査型露光装置に独自の問題である。
【0005】そこで、本発明の目的は、走査型露光装置における上記問題点を解決し、レチクルステージが移動することにより発生するチャンバ内の気流の変動を防止することができる走査型露光装置を提供することにある。
【0006】
また、本発明の目的は、レチクルステージの位置測定用の干渉計の光路及びマスクと投影光学系との間の光路を含むレチクルステージ周辺の気体温度の変動を低減し、干渉計の測定誤差を低減するとともに安定した投影光学系の結像特性を与えることができる走査型露光装置を提供することにある。
【0007】
さらに、本発明の目的は、塵等によるレチクルステージ及びレチクルの汚染を防止することができる走査型露光装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に従えば、チャンバ内の温度をほぼ一定に維持するために、該チャンバ内で温度制御された気体を流動させる空調手段と、マスクを照明光で照射する照明光学系と、前記照明光に対して前記マスクを相対移動するマスクステージと、該マスクステージの位置を測定するための干渉計とを備え、前記マスクと感光基板とを同期移動して前記マスク上のパターンの像で前記感光基板を露光する走査型露光装置において、前記マスクステージ及び前記干渉計のビーム光路に向かう前記気体を遮るための隔壁と、前記隔壁で仕切られた前記マスクステージ及び前記干渉計のビーム光路を含む空間内に温度制御された気体を供給する気体供給手段とを備えたことを特徴とする走査型露光装置が提供される。上記隔壁によりマスクステージ及び干渉計のビーム光路をチャンバの空調用の気体流から隔離したために、マスクステージ等への塵等の付着を防止し、レチクルステージの移動によるチャンバ内の気流が変化することを防止できる。また、隔壁で仕切られた前記マスクステージ及び前記干渉計のビーム光路を含む空間内に温度制御された気体を供給することにより、干渉計のビーム光路上の気体の温度ゆらぎが低減され、レチクルステージの正確な位置測定が可能となる。
【0009】
本発明の走査型露光装置において、前記マスク上のパターン像を前記感光基板上に投影する投影光学系を有し、該投影光学系と前記マスクとの間の光路が前記隔壁で覆われていることが好ましい。これにより投影光学系とマスクとの間の光路上の気体の屈折率の変動が低減され、投影光学系の結像特性が安定化する。
【0010】
前記マスクステージ及び前記干渉計のビーム光路を、前記隔壁でほぼ覆い、前記マスクが前記照明光で照射されるように前記隔壁の一部を前記照明光に対してほぼ透明な部材で構成することができる。
【0011】
本発明の走査型露光装置において、前記空調手段は、前記マスクの上方から前記投影光学系の光軸とほぼ平行に気体を流す、所謂ダウンフロー型の空調系にし得る。ダウンフロー型の空調系を採用している走査型投影露光装置では、レチクルステージの移動による投影光学系等に向かう気流の変化が大きく、上記隔壁でレチクルステージを覆うことによりかかる気流の変化を防止できる。
また、マスクステージ及び干渉計のビーム光路を含む空間を密閉することで、隔室内のマスクステージが、チャンバ内の空調用の空気の流れから遮られる。
また、気体供給手段が、マスクステージ及び干渉計のビーム光路を含む空間に温度制御された気体を供給するための気体吹き出し口と、その気体吹き出し口に設置されたHEPAフィルター及びケミカルフィルターとを有することで、隔室に異物等が流入するのを防止できる。
また、遠紫外のレーザ光を照明光として用いる場合には、マスクステージ及び干渉計のビーム光路を含む空間に供給される気体が、窒素、又はヘリウムガスであることが望ましい。
また、照明光に紫外域の短波長レーザ光等を用いる場合は、励起状態酸素が発生することを防止するために、空調手段によってチャンバ内で流動させる気体として窒素、又はヘリウムガス等の不活性気体を用いることが望ましい。
また、気体供給手段は、照明光に対してマスクが相対移動する方向からマスクステージ及び干渉計のビーム光路を含む空間に温度制御された気体を供給することが望ましい。
【0012】
【実施例】
以下、本発明による走査型露光装置の一実施例を添付図面を参照して説明する。図1に、レチクルRとウエハWをレチクルR上の照明領域に対して同期して走査しながら露光する走査型の投影露光装置の一例を示す。図1に示したように、一般に、投影露光装置は恒温チャンバ1の中に設置されている。恒温チャンバ1内では、通常のクリーンルームよりも精度の高い温度制御がなされており、例えば、クリーンルームの温度制御が±2〜3℃の範囲であるのに対して、恒温チャンバ1内では±0.1℃程度に保たれている。また、図示した投影露光装置は、ダウンフロー型の投影露光装置であり、空気中に浮遊する粒子が装置に付着するのを防止するためにチャンバ1の天井に空気流吹き出し口2が設置されており、吹き出し口2から投影光学系PLの光軸に沿ってチャンバ床方向に温度制御された空気流が流動する。チャンバ1内部、特に投影光学系PLを含む露光装置本体部に、クリーンルーム内に浮遊する異物(ゴミ)、硫酸イオンやアンモニウムイオン等が流入するのを防止するため、HEPA(またはULPA)フィルター、及びケミカルフィルターが、チャンバ1の空気取り入れ口または吹き出し口2の近傍に配置されている。
【0013】
図1の走査型露光装置本体は、光源及び照明光学系(図示しない)、レチクルRを走査方向に移動するレチクルステージRST、投影光学系PL、ウエハWを移動するウエハステージWST、ウエハの位置合わせ用のアライメント系(13〜18)等から主に構成されている。光源は、一般に、水銀ランプの紫外線域の輝線(g線、i線)、KrF,ArF等のエキシマレーザ光等が用いられる。また、照明光学系はフライアイレンズ、コンデンサレンズ等からなり、最終的にコンデンサレンズ3を介してレチクルRを照明している。照明光学系は、光源からの照明光で、回路パターン等が描かれたマスクであるレチクルRをほぼ照度均一且つ所定の立体角で照明する。これらの図示しない光源及び照明光学系は、図中、レチクルステージRSTの上方に配置されており、光源はチャンバ1の外側に配置される。
【0014】
レチクルステージRSTは、投影光学系PLの光軸AX上であってコンデンサレンズ3と投影光学系PLとの間に設置される。図2及び図3に、レチクルステージRSTの平面図及び図2のAA方向の矢視図をそれぞれ示す。レチクルステージRSTは、定盤37上に固定され且つX方向に延在するガイド34により支持されており、ガイド34と平行に定盤37上に延在するリニアモータ33により所定の速度で走査方向(X方向)に移動することができる。レチクルステージRSTは、ガイド方向にレチクルRのパターンエリア全面が少なくとも投影光学系の光軸AXを横切るだけのストロークで移動する。レチクルステージRSTは、X方向端部に干渉計6から射出されたレーザビームを反射する移動鏡5を固定して備える。干渉計6からのレーザビームは、定盤37上に設置されたビームスプリッタ31によって2つのビームに分離され、それぞれ、移動鏡5とビームスプリッタ31に接するように設置された固定鏡61に向かう。移動鏡5及び固定鏡61からの反射光の位相差を干渉計6で測定することにより、レチクルステージRSTの走査方向の位置が、例えば0.01μm単位で測定される。干渉計6による測定結果は、ステージ制御系20に送られ、常時レチクルステージRSTの高精度な位置決めが行われる。レチクルステージRST上には、レチクルホルダRHが設置され、レチクルホルダRH上にレチクルRが載置される。レチクルRは、図示しない真空チャックによりレチクルホルダRHに吸着保持されている。
【0015】
本発明の走査型露光装置では、レチクルステージの定盤37上に、隔壁50〜54から構成され且つレチクルステージRSTを収容する隔室36を備え、隔室36内のレチクルステージRSTはチャンバ1内の空調用の空気の流れから遮られる。隔室36はレチクルステージRSTの走査方向(X方向)を長手とする直方体であり、底面はレチクルステージRSTを支持する定盤37よりなる。隔室36の天井(隔壁54)には開口部32が形成されており(図中仮想線で示す)、この開口部32には円形のガラス板40が嵌め込まれている。照明光学系からの照明光がこのガラス板40を通過してレチクルRを照射する。この開口32の大きさが、レチクルRへの照明光を遮らず且つ隔室36内部の気流に影響を与えない程度ならば、ガラス板40を省略することもできる。隔室36の長手方向(X方向)の一方の隔壁(側壁)51に隔室内に温度調節された気体を供給する送風器60及び気体吹き出し口41を備え、送風器60の内部に取り付けられた温度調節機構(図示しない)により隔室36内に供給される気体の温度が調節される。この気体温度はチャンバ1内を空調する空気温度と同一の温度になるように調節される。隔室36内の気圧が隔室外の空気圧よりもわずかに高くなるような流量で送風器60から気体が供給される。気体には空気を用いることができるが、遠紫外のレーザ光を照明光として用いる場合には窒素またはヘリウムガスを用いることが好ましい。気体吹き出し口41にはHEPAフィルター及びケミカルフィルターが設置され、隔室36に異物等が流入するのを防止している。隔壁51と対向する隔壁53には気体排出口42を備え、隔室36を通った気体は排出口42から排出された後、チャンバ1の外部を通って送風器60に循環されて温度調節され、再び隔室36内に供給される。隔壁53には開閉窓35が形成されており、レチクルRをレチクルステージRSTに搬入または搬出するときに開放される。
【0016】
図2に示したように、ビームスプリッタ31と移動鏡5及び固定鏡61との間の光路は隔室36内に含まれている。これらの光路上の気体に温度ゆらぎがあると干渉計6によるレチクルステージ位置の測定結果に誤差を生ずることになるが、本発明の露光装置では光路を覆う隔室36を設け且つ隔室36内に一定温度の気体を供給しているのでかかる温度ゆらぎが生じない。
【0017】
図1において、レチクルRは、レチクルステージRST上で、レチクルRの走査方向(X方向)に対して垂直な方向(Y方向)を長手とする長方形(スリット状)の照明領域で照明される。この照明領域は、レチクルステージの上方であって且つレチクルRと共役な面またはその近傍に配置された視野絞り(図示しない)により画定される。
【0018】
レチクルRを通過した照明光は投影光学系PLに入射し、投影光学系PLによるレチクルRの回路パターン像がウエハW上に形成される。投影光学系PLには、複数のレンズエレメントが光軸AXを共通の光軸とするように収容されている。投影光学系PLは、その外周部上であって光軸方向の中央部にフランジ24を備え、フランジ24により露光装置本体の架台23に固定されている。
【0019】
ウエハW上に投影されるレチクルRのパターン像の投影倍率はレンズエレメントの倍率及び配置により決定される。レチクルR上のスリット状の照明領域(中心は光軸AXにほぼ一致)内のレチクルパターンは、投影光学系PLを介してウエハW上に投影される。ウエハWは投影光学系PLを介してレチクルRとは倒立像関係にあるため、レチクルRが露光時に−X方向(または+X方向)に速度Vrで走査されると、ウエハWは速度Vwの方向とは反対の+X方向(または−X方向)にレチクルRに同期して速度Vrで走査され、ウエハW上のショット領域の全面にレチクルRのパターンが逐次露光される。走査速度の比(Vr/Vw)は投影光学系PLの縮小倍率で決定される。
【0020】
ウエハWは、ウエハステージWST上に保持されたウエハホルダ(図示しない)に真空吸着されている。ウエハステージWSTは前述の走査方向(X方向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショット領域をそれぞれ走査露光できるよう、走査方向と垂直な方向(Y方向)にも移動可能に構成されており、ウエハW上の各ショット領域を走査する動作と、次のショット領域の露光開始位置まで移動する動作を繰り返す。モータ等のウエハステージ駆動部(図示しない)によりウエハステージWSTは駆動される。ウエハステージWSTは、前記比Vr/Vwに従って移動速度が調節され、レチクルステージRSTと同期されて移動する。ウエハステージWSTの端部には移動鏡8が固定され、干渉計9からのレーザビームを移動鏡8により反射し、反射光を干渉計9によって検出することによってウエハステージWSTのXY平面内での座標位置が常時モニタされる。
【0021】
上記投影露光装置には、複数のパターンをウエハW上に高精度に重ね合わせて露光するために、ウエハW上の位置合わせ用のマークの位置を検出して、重ね合わせ露光を行う際のウエハWの位置を決定するウエハアライメント系を備える。このウエハアライメント系として、投影光学系PLとは別に設けられた光学式アライメント系13〜18を備え、光源13から射出されたレーザ光を光学系16,17,18を介してウエハWのアライメントマークに照射し、その反射光を受光器14で検出している。
【0022】
上記のような走査型露光装置において、実露光時に、レチクルステージRSTが走査方向に移動するが、レチクルステージRSTが隔室36によって覆われているためにレチクルステージRSTの移動位置に拘らず、チャンバの空気吹き出し口2からの空気流が投影光学系PLに向かって定常的に流れる。
【0023】
上記実施例ではレチクルステージRSTを収容する隔室36は、気体吹き出し口41及び排出口42とを隔壁51及び53に設けることによって隔室36をチャンバ内部から密閉する構造としたが、隔室36内の気流がチャンバ1の空調系から実質的に影響を受けないことを条件に、隔壁51及び53を設けないで隔壁50〜54で覆われた隔室36をチャンバ1の内部と連通させてもよい。この場合、隔室36内に供給する気体とチャンバ1の空調用気体とを同一種にする必要がある。上記実施例では、チャンバ1の空調用の気体として空気を用いたが、空気以外の気体を用いることができる。特に、光源に紫外域の短波長レーザ光等を用いる場合には、励起状態酸素が発生することを防止するために、窒素またはヘリウムガス等の不活性気体を用いることが望ましい。
【0024】
【発明の効果】
本発明の走査型露光装置は、レチクルステージをチャンバ内の空調用空気流から遮るための隔室を設けたために、レチクルステージが走査方向に移動することにより生じるチャンバ内の空気流の変動及び投影光学系PL周囲の温度変動を防止することができ、安定した結像特性をもたらすことができる。また、本発明の走査型露光装置は、レチクルステージ用の干渉計の光路及びレチクルと投影光学系との間の光路を含むレチクルステージの周囲を隔壁で覆ったため、干渉計光路上の温度ゆらぎの発生を防止して干渉計の測距誤差を最小にすることができる。また、上記隔壁により塵等によるレチクルステージ及びレチクルの汚染を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査型露光装置の一具体例の概略を示す図である。
【図2】図2の隔室内に収容されたレチクルステージRSTのAA方向の矢視図図である。
【図3】図1の走査型露光装置の隔室内に収容されたレチクルステージの側面図である。
【図4】従来の走査型投影露光装置及びその空調系を示す概略図である。
【符号の説明】
R レチクル
W ウエハ
RH レチクルホルダ
PL 投影光学系
RST レチクルステージ
WST ウエハステージ
1 チャンバ
2 空気吹き出し口
3 コンデンサレンズ
5,8 移動鏡
6,9 干渉計
31 ビームスプリッタ
32 開口部
33 リニアモータ
34 ガイド
35 開閉窓
36 隔室
37 定盤
41 気体吹き出し口

Claims (10)

  1. チャンバ内の温度をほぼ一定に維持するために、該チャンバ内で温度制御された気体を流動させる空調手段と、マスクを照明光で照射する照明光学系と、前記照明光に対して前記マスクを相対移動するマスクステージと、該マスクステージの位置を測定するための干渉計とを備え、前記マスクと感光基板とを同期移動して前記マスク上のパターンの像で前記感光基板を露光する走査型露光装置において、
    前記マスクステージ及び前記干渉計のビーム光路に向かう前記気体を遮るための隔壁と、
    前記隔壁で仕切られた前記マスクステージ及び前記干渉計のビーム光路を含む空間内に温度制御された気体を供給する気体供給手段とを備えたことを特徴とする走査型露光装置。
  2. 前記マスク上のパターン像を前記感光基板上に投影する投影光学系を有し、該投影光学系と前記マスクとの間の光路が前記隔壁で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の走査型露光装置。
  3. 前記マスクステージ及び前記干渉計のビーム光路は前記隔壁でほぼ覆われ、前記マスクが前記照明光で照射されるように前記隔壁の一部が前記照明光に対してほぼ透明な部材で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の走査型露光装置。
  4. 前記マスク上のパターン像を前記感光基板上に投影する投影光学系を有し、前記空調手段は、前記マスクの上方から前記投影光学系の光軸とほぼ平行に前記気体を流すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の走査型露光装置。
  5. 前記隔壁は、前記マスクステージ及び前記干渉計のビーム光路を含む空間を密閉することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の走査型露光装置。
  6. 前記気体供給手段は、前記マスクステージ及び前記干渉計のビーム光路を含む空間に温度制御された気体を供給するための気体吹き出し口と、前記気体吹き出し口に設置されたHEPAフィルター及びケミカルフィルター と、を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の走査型露光装置。
  7. 前記マスクステージ及び前記干渉計のビーム光路を含む空間に供給される気体は、窒素、又はヘリウムガスであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の走査型露光装置。
  8. 前記空調手段によって前記チャンバ内で流動させる気体は、不活性気体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の走査型露光装置。
  9. 前記不活性気体は、窒素、又はヘリウムガスであることを特徴とする請求項8に記載の走査型露光装置。
  10. 前記気体供給手段は、前記照明光に対して前記マスクが相対移動する方向から前記マスクステージ及び前記干渉計のビーム光路を含む空間に温度制御された気体を供給することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の走査型露光装置。
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