JP2001291663A - 露光方法及び装置、ステージモジュール、露光装置の製造方法、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

露光方法及び装置、ステージモジュール、露光装置の製造方法、並びにデバイス製造方法

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JP2001291663A
JP2001291663A JP2001021530A JP2001021530A JP2001291663A JP 2001291663 A JP2001291663 A JP 2001291663A JP 2001021530 A JP2001021530 A JP 2001021530A JP 2001021530 A JP2001021530 A JP 2001021530A JP 2001291663 A JP2001291663 A JP 2001291663A
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stage
chamber
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wafer
exposure apparatus
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Takechika Nishi
健爾 西
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Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステージ系等の組立調整を容易に、かつ効率
的に行えるようにする。 【解決手段】 定盤32、コラム33、支持板35,3
7等からフレーム機構(32〜37)を組み立てた後、
照明系を備えたサブチャンバ9,19を設置し、支持板
37に投影光学系PLを搭載し、この作業と並行して、
レチクル室23及びレチクルステージ系RSTの組立調
整、並びにウエハ室38及びウエハステージ系WSTの
組立調整を行う。投影光学系PLが搭載されたフレーム
機構(32〜37)にモジュール方式でレチクル室23
及びウエハ室38を組み込み、レチクル室23、ウエハ
室38等の内部に露光光を透過するパージガスを供給す
る配管等を配置し、投影光学系PLとウエハ室38との
間の空間等を可撓性のある膜状の軟性シールド部材18
D等で密閉する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、液晶表示素子、プラズマディスプレイ素子又は薄膜
磁気ヘッド等のデバイスを製造するためのリソグラフィ
工程でマスクパターンを基板上に転写する際に使用され
る露光方法及び装置に関する。更に本発明は、露光装置
に備えられるステージモジュール、露光装置の製造方
法、及びその露光装置を用いるデバイス製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等を製造する際に使用される
一括露光型(ステッパー型)、又は走査露光型(ステッ
プ・アンド・スキャン方式等)の露光装置には高い露光
精度が要求されている。そのため、露光装置において、
マスクとしてのレチクルを位置決めするレチクルステー
ジ系、及び基板としてのウエハを2次元移動するウエハ
ステージ系には、それぞれ高精度な位置決め、又は高精
度な走査ができるような構成が採用されている。そし
て、従来のレチクルステージ系及びウエハステージ系
は、所定のフレーム機構に対して順次直接組み上げられ
ていた。
【0003】また、最近の露光装置においては、解像度
を更に高めるために露光ビームとして、KrFエキシマ
レーザ(波長248nm)よりも短波長のArFエキシ
マレーザ(波長193nm)が使用されつつあると共
に、更に短波長のF2 レーザ光(波長157nm)等の
使用も検討されている。ところが、これらの波長200
nm以下程度の真空紫外光(VUV光)は、通常の空気
(特に酸素)による吸収率が高いため、その真空紫外光
を露光ビームとして使用する場合には、各ステージ系を
それぞれステージ室(サブチャンバ)によって密閉し、
これらのステージ室内に窒素ガスやヘリウムガスのよう
な真空紫外光に対して高透過率の気体を供給するか、更
にはそれらのステージ室の内部の露光ビームの光路をほ
ぼ真空にする必要がある。これは投影光学系の内部の隣
り合うレンズの間の空間についても同様である。そこ
で、真空紫外光を露光ビームとして使用する露光装置で
は、フレーム機構に対して投影光学系を装着して、更に
は各ステージ系を順次組み上げた後に、各ステージ系を
気密性を保って囲むように対応するステージ室を装着す
る必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く例えば真空
紫外光を露光ビームとして使用する露光装置は、フレー
ム機構に対して順次投影光学系や各ステージ系を組み上
げた後に、気密性を保つためのステージ室を装着するこ
とで組み上げられる。しかしながら、このように一つの
フレーム機構に対して順次各ステージ系やステージ室等
を組み上げていく方法では、組立調整に時間を要すると
共に、各ステージ系と投影光学系との間の相対位置の調
整等に長い時間を要するため、露光装置の製造コストが
上昇するという不都合があった。また、そのように順次
各ステージ系や各ステージ室等を組み上げていく方法で
は、露光装置のメンテナンスを行う場合にも調整工程が
複雑化して、メンテナンスの時間及びコストが増大する
という不都合があった。
【0005】更に、各ステージ室等の中に露光ビームに
対して高透過率の気体を供給する構成で、露光装置の組
立調整を容易にする場合に、その高透過率の気体の漏れ
量が多くなり、露光ビームの光路上でのその気体の濃度
が低下して、被露光基板上での露光ビームの強度が低下
する恐れがある。また、その高透過率の気体が例えばヘ
リウムガスのように高価な気体であるときには、運転コ
ストを抑えるためにできるだけその気体を有効に利用す
る必要がある。
【0006】また、走査露光型の露光装置においては、
露光装置の組立調整を容易にすると共に、特に露光工程
のスループットを高めることも求められている。これに
関して、マスクとしてのレチクルと基板としてのウエハ
とを同期移動して走査露光を行う際に、レチクルステー
ジ及びウエハステージではそれぞれ加速、一定速度(走
査速度)での移動、及び減速が行われる。そして、この
走査露光動作のスループットを高めるためには、従来は
単に走査速度を高めれば良いと考えられていた。しかし
ながら、走査速度を高めると加速時間及び減速時間を長
くする必要があるため、必ずしも単に走査速度を高める
だけでは高いスループットが得られない場合がある。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、ステージ系等の
組立調整の容易な露光方法及び装置を提供することを第
1の目的とする。更に本発明は、ステージ系等の組立調
整が容易であると共に、露光ビームの光路の少なくとも
一部にその露光ビームを透過する気体を供給する場合
に、その気体を有効利用して、その光路でのその気体の
濃度を高く維持できる露光方法及び装置を提供すること
を第2の目的とする。
【0008】また、本発明は、ステージ系等の組立調整
が容易であると共に、各部の位置関係を容易に正確に計
測できる露光方法及び装置を提供することを第3の目的
とする。また、本発明は、走査露光を行う場合にスルー
プットを高めることができる露光方法及び装置を提供す
ることをも目的とする。
【0009】更に本発明は、そのような露光装置の効率
的な製造方法、そのような露光装置用のステージモジュ
ール、及びその露光装置を用いて低コストで、又は高い
スループットで各種デバイスを製造できるデバイス製造
方法を提供することをも目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の露光
装置は、露光ビームで第1物体(R1)を介して第2物
体(W1)を露光する露光装置において、フレーム(3
2〜37)と、その第1物体を保持して移動する第1ス
テージ系(RST)を収納すると共に、そのフレームに
対して着脱可能に装着される第1ステージ室(23)
と、その第2物体を保持して移動する第2ステージ系
(WST)を収納すると共に、そのフレーム機構に対し
て着脱可能に装着される第2ステージ室(38)とを有
するものである。
【0011】また、本発明の第1の露光方法は、露光ビ
ームで第1物体(R1)を介して第2物体(W2)を露
光する露光方法において、その第1物体にその露光ビー
ムを照射しながら、その第1物体を保持する第1ステー
ジを第1ステージ室(23)内で移動させる工程と、そ
の第2物体を保持する第2ステージを第2ステージ室
(38)内でその第1ステージと同期して移動させる工
程とを含み、その第1ステージ室及びその第2ステージ
室をそれぞれその第1ステージを有する第1ステージ系
を含むモジュール構造、及びその第2ステージを有する
第2ステージ系を含むモジュール構造としたものであ
る。即ち、本発明は、その第1及び第2ステージ室をそ
れぞれモジュール構造としたものである。
【0012】斯かる本発明の露光方法及び装置では、そ
の第1及び第2ステージ室がモジュール構成とされてお
り、その第1及び第2ステージ室を例えば並列に組み立
てた後に、そのフレーム(フレーム機構)に装着するこ
とによって、その露光装置の組立調整を容易に、かつ迅
速に行うことができる。更に、その第1及び第2ステー
ジ室はそのフレームから容易に取り外すことができるた
め、その露光装置のメンテナンスも容易に行うことがで
きる。
【0013】この場合、その第1物体のパターンの像を
その第2物体上に投影する投影系(PL)をそのフレー
ムに装着し、その第2ステージとして、その第2物体と
しての第1基板(W1)を移動する第1基板ステージ
(40A)と、その第2物体としての第2基板(W2)
を移動する第2基板ステージ(40B)とを有するダブ
ル・ステージ系を用いてもよい。
【0014】また、そのフレームは、例えばその第2ス
テージ室が載置される第1ベース部材(32,39)
と、この第1ベース部材に対して防振台(34)を介し
て配置されてその第1ステージ室が載置される第2ベー
ス部材(35)と、その第1ベース部材に対して防振台
(36)を介して配置されてその投影系が装着される第
3ベース部材(37)とを有するものである。このよう
に防振台を介することによって、各ステージで発生する
振動が他の部分に悪影響を与えることがなくなる。
【0015】また、その第1ステージ室、その第2ステ
ージ室、及びその投影系の内部にその露光ビームを透過
する気体を供給する気体供給機構(4〜6,7A,7
B)と、その第1ステージ室とその投影系との間の空間
を外気から実質的に隔離する第1被覆部材(18C)
と、その投影系とその第2ステージ室との間の空間を外
気から実質的に隔離する第2被覆部材(18D)とを有
することが望ましい。例えばその第1及び第2ステージ
室をそのフレームに設置した後、その2つの被覆部材を
装着することで、容易にその第1ステージ室内からその
第2ステージ室内までの露光ビームの光路からのその露
光ビームを透過する気体の漏れ量を少なくして、露光ビ
ームの強度を高く維持できる。
【0016】その他に、その第2ステージ室内にその第
2物体を搬送する搬送系(WRDA)が収納される搬送
室(70)と、その第1ステージ室、その第2ステージ
室、及びその搬送系の内部にその露光ビームを透過する
気体を供給する気体供給機構(4〜6,7A,7B)と
を設け、その搬送室内に比べてその第2ステージ室内で
その露光ビームを透過する気体の濃度が高くなるように
制御するようにしてもよい。これによって、その露光ビ
ームの透過率を高めた上で、その気体の使用量を減らす
ことができる。
【0017】また、本発明の第2の露光装置は、露光ビ
ームで第1物体(R1)を介して第2物体(W1)を露
光する露光装置において、その第1物体を移動する第1
ステージ(RST)を収納する第1ステージ室(23)
と、この第1ステージ室内におけるその第1ステージ系
の位置を計測する第1計測系(25Y)と、その第2物
体を移動する第2ステージ(WST)を収納する第2ス
テージ室(38)と、この第2ステージ室内におけるそ
の第2ステージの位置を計測する第2計測系(50A
Y)と、その第1ステージ室とその第2ステージ室との
位置関係に関する情報を計測する主計測系(54Y,5
7Y)とを有するものである。
【0018】また、本発明の第2の露光方法は、第1物
体を移動する第1ステージと第2物体を移動する第2ス
テージとを有する露光装置において、露光ビームでその
第1物体を介してその第2物体を露光する露光方法であ
って、その第1ステージを収納する第1ステージ室(2
3)の内部におけるその第1ステージの位置を計測し、
その第2ステージを収納する第2ステージ室(38)の
内部におけるその第2ステージの位置を計測し、その露
光装置中におけるその第1ステージ室及びその第2ステ
ージ室の位置をそれぞれ計測し、計測されたその第1及
び第2ステージの位置、並びに計測されたその第1及び
第2ステージ室の位置に基づいて、その第1及び第2ス
テージの位置、又は速度を制御しつつ、その露光ビーム
でその第1物体を介してその第2物体を露光するもので
ある。
【0019】斯かる露光方法及び露光装置によれば、そ
の第1及び第2ステージ室はモジュール方式、又はボッ
クス方式で容易に組立調整を行うことができる。更に、
その第1及び第2ステージ室内での各ステージの位置は
それぞれ第1及び第2計測系によって計測され、その計
測値の相対位置関係はその主計測系によって計測される
ため、各ステージの位置関係を容易に正確に計測するこ
とができる。
【0020】この場合、その第1物体のパターンの像を
その第2物体上に投影する投影系(PL)を有し、その
主計測系は、その第1ステージ室とその投影系との位置
関係を計測する第3計測系(54Y)と、その第2ステ
ージ室とその投影系との位置関係を計測する第4計測系
(57Y)とを有することが望ましい。これによって、
各ステージの位置関係をその投影系を基準として高精度
に計測できる。
【0021】次に、本発明による第3の露光装置は、第
1物体(R1)と第2物体(W1)とを同期移動しなが
ら、露光ビームでその第1物体を介してその第2物体を
露光する露光装置であって、その第1物体又はその第2
物体(駆動対象物)を所定の加速度で所定の走査速度に
なるまで加速し、且つその所定の走査速度でその第1物
体又はその第2物体を移動させるステージ系(RST,
WST)を備え、その走査速度が、その加速度に応じて
露光時間が実質的に最短になるように定められるもので
ある。この場合に、そのステージ系の動作をそのように
制御する主制御系を備えることが望ましい。
【0022】また、本発明の第3の露光方法は、第1物
体(R1)と第2物体(W1)とを同期移動しながら、
露光ビームでその第1物体を介してその第2物体を露光
する露光方法であって、その第1物体又はその第2物体
(駆動対象物)を所定の加速度で所定の走査速度になる
まで加速し、その走査速度でその第1物体又は第2物体
を移動しながら、その露光ビームでその第1物体を照射
する工程を含み、その走査速度が、その加速度に応じて
露光時間が実質的に最短になるように定められているも
のである。
【0023】これらの場合、その第1物体又は第2物体
(駆動対象物)の1回の走査露光によって露光される区
画領域(29)の走査方向の幅をLY、その駆動対象物
のその露光ビームによる露光領域(28)の走査方向の
幅(スリット幅)をD、その加速度をWα、その走査速
度をVWとすると、一例としてその走査速度VWは、次
式で規定される露光時間ΔTの値が実質的に最小になる
ように定められる。
【0024】 ΔT=2・VW/Wα+(LY+D)/VW …(1) その露光時間ΔTの第1項は加速時間及び減速時間の和
(加減速時間)であり、第2項はその区画領域に対して
その露光領域で走査速度VWで露光を行っている時間
(狭義の露光時間)である。即ち、走査速度VWを高め
ると、狭義の露光時間は短縮されるが、加減速時間は長
くなるため、両者の和ΔTが最短になるように走査速度
VWを定めることで、最も高いスループットが得られる
ように走査速度が最適化される。
【0025】この場合、一例としてそのステージ系がそ
の第1物体を保持しつつ移動する第1ステージ(RS
T)とその第2物体を保持しつつ移動する第2ステージ
(WST)とを有し、その第2物体が第1基板及び第2
基板を有し、その第2ステージがその第1基板を保持し
て移動する第1基板ステージ(40A)と、その第2基
板を保持して移動する第2基板ステージ(40B)とを
有するものである。また、更に、その第1物体のパター
ンをその第1基板及びその第2基板上に投影する投影系
(PL)を備え、その投影系の投影倍率をβとして、走
査露光時のその第1基板ステージ及びその第2基板ステ
ージの加速度をWαとしたときに、Wα=β・Rαで表
されるその第1ステージの加速度Rαは、一例として
2.5G〜3Gである。
【0026】次に、本発明の露光装置の製造方法は、露
光ビームで第1物体(R1)を介して第2物体(W1)
を露光する露光装置の製造方法であって、フレーム(3
2〜37)を組み立てる第1工程と、その第1物体を移
動する第1ステージ系を組み立てて第1ステージ室(2
3)内に収納し、この第1ステージ室をそのフレームに
対して着脱可能に装着する第2工程と、その第2物体を
移動する第2ステージ系を組み立てて第2ステージ室
(38)内に収納し、この第2ステージ室をそのフレー
ムに対して着脱可能に装着する第3工程とを有するもの
である。斯かる露光装置の製造方法によって、本発明の
第1の露光装置を効率的に製造することができる。
【0027】この場合、その第1物体のパターンの像を
その第2物体上に投影する投影系(PL)をそのフレー
ムに装着する第4工程を更に有し、その第2ステージ室
の上部にその投影系が通過できる切り欠き部(38a)
を設けておき、その第4工程において、その第2ステー
ジ室とその投影系とを相対移動させることが望ましい。
これによって、その第2ステージ室及び投影系を容易
に、かつ高精度にそのフレームに装着できる。
【0028】また、その第1ステージ室とその投影系と
の間の空間、及びその投影系とその第2ステージ室との
間の空間をそれぞれ第1被覆部材及び第2被覆部材で覆
う工程を有することが望ましい。これによって、各ステ
ージ室と投影系との間の振動の伝達を阻止した上で、高
い気密性を維持できる。また、その第1ステージ室及び
その第2ステージ室をそれぞれボックス状に形成するこ
とが望ましい。これによって、各ステージ室の着脱が更
に容易になる。
【0029】次に、本発明のステージモジュールは、物
体を保持しながら移動させるステージ装置と、このステ
ージ装置を収納するステージ室と、このステージ室の壁
面に取り付けられてそのステージ室内のそのステージ装
置の位置を計測する計測系とを備えるものである。斯か
るステージモジュールは、一例として本発明の第2の露
光装置に着脱可能に取り付けることができる。
【0030】そのステージモジュールにおいて、そのス
テージ室とそのステージ装置とが一体となっていてもよ
いが、そのステージ室とそのステージ装置との間に特定
の接続関係がなくともよい。この場合、更にその物体を
そのステージ室内に装填するためのローダを収納してい
るローダ室をそのステージ室に接続して備えることが望
ましい。
【0031】また、本発明の別の露光装置は、本発明の
ステージモジュールと、投影系とを有するものである。
また、本発明の更に別の露光装置は、本発明の露光装置
の製造方法を用いて製造された露光装置である。また、
本発明のデバイス製造方法は、本発明のいずれかの露光
装置、又はいずれかの露光方法を用いてマスクパターン
(R1,R2)をワークピース(W1,W2)上に転写
する工程を含むものである。本発明によって低コスト、
又は高いスループットで各種デバイスが製造できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図面を参照して説明する。本例はステップ・アン
ド・スキャン方式よりなる走査露光方式の投影露光装置
に本発明を適用したものである。図1は、本例の投影露
光装置を示す正面図、図2はその投影露光装置を示す側
面図であり、この図1及び図2において、一例として本
例の投影露光装置の大部分は半導体製造工場の床1上の
クリーンルーム内に設置され、その階下の機械室の準ク
リーンルーム内の床2上にその投影露光装置の露光光源
3が設置されている。露光光源3としては、ArFエキ
シマレーザ光源(波長193nm)が使用されるが、そ
れ以外のF2 レーザ光源(波長157nm)、Kr2
ーザ光源(波長146nm)、YAGレーザの高調波発
生装置、半導体レーザの高調波発生装置等の真空紫外光
(本例では波長200nm以下の光)を発生する光源も
使用することができる。但し、露光光源3としてKrF
エキシマレーザ光源(波長248nm)や水銀ランプ
(i線等)等を使用する場合にも本発明が適用できる。
【0033】本例のように露光ビームとして真空紫外光
を使用する場合、真空紫外光は、通常の大気中に存在す
る酸素、水蒸気、炭化水素系ガス(二酸化炭素等)、有
機物、及びハロゲン化物等の吸光物質(不純物)によっ
て大きく吸収されるため、露光ビームの減衰を防止する
ためには、これらの吸光物質の気体の濃度を露光ビーム
の光路上で平均的に10ppm〜100ppm程度以下
に抑えることが望ましい。そこで本例では、その露光ビ
ームの光路上の気体を、露光ビームが透過する気体、即
ち窒素(N2 )ガス、又はヘリウム(He)、ネオン
(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キ
セノン(Xe)、若しくはラドン(Rn)よりなる希ガ
ス等の露光ビームに対して高透過率で化学的に安定であ
ると共に、吸光物質が高度に除去された気体(以下、
「パージガス」とも呼ぶ。)で置換する。窒素ガス及び
希ガスをまとめて不活性ガスとも呼ぶ。
【0034】なお、その吸光物質(不純物)の濃度(又
はその許容値)は、露光ビームの光路上に存在する吸光
物質の種類に応じて異ならせてもよく、例えば有機系の
吸光物質の濃度を1〜10ppm程度以下として最も厳
しく管理し、それに続いて水蒸気、及びその他の物質に
順にその濃度を緩くしてもよい。また、窒素ガスは、真
空紫外域中でも波長150nm程度までは露光ビームが
透過する気体(パージガス)として使用することができ
るが、波長が150nm程度以下の光に対してはほぼ吸
光物質として作用するようになる。そこで、波長が15
0nm程度以下の露光ビームに対するパージガスとして
は希ガスを使用することが望ましい。また、希ガスの中
では屈折率の安定性、及び高い熱伝導率等の観点より、
ヘリウムガスが望ましいが、ヘリウムは高価であるた
め、運転コスト等を重視する場合には他の希ガスを使用
してもよい。また、パージガスとしては、単一の種類の
気体を供給するだけでなく、例えば窒素とヘリウムとを
所定比で混合した気体のような混合気体を供給するよう
にしてもよい。
【0035】そして、本例では屈折率の安定性(結像特
性の安定性)、及び高い熱伝導率(高い冷却効果)等を
重視して、そのパージガスとしてヘリウムガスを使用す
るものとする。そのため、床2上には、投影露光装置及
びこれに付属する装置内の複数の気密室に対して高純度
のパージガスを供給し、それらの気密室を流れた気体を
回収して再利用するための気体供給装置の本体部が設置
されている。更に本例では、各ステージ系で使用される
エアーベアリング(エアーパッド)で緩衝用に使用され
る気体としてもそのパージガスと同じ気体が使用される
と共に、各ステージ系等の計測システムとして使用され
るレーザ干渉計の計測ビームの光路にもそのパージガス
と同じ気体が供給されている。この際に、その計測ビー
ムの光路上の気体(パージガス)の屈折率を計測する機
構が備えられており、この計測値に基づいてそのレーザ
干渉計の計測値の補正が行われる。
【0036】また、同一の吸光物質であっても複数の気
密室でその濃度(上限値)を異ならせてもよく、例えば
投影光学系と照明光学系とでその濃度を最も厳しく管理
し、他の気密室などでその濃度を緩くしてもよい。この
とき、投影光学系と照明光学系との少なくとも一方に供
給されるパージガスの少なくとも一部を、引き続いて吸
光物質の濃度が緩い他の気密室、例えばステージ室又は
前述のエアーパッドなどに供給するように構成してもよ
い。さらに、この構成により下流側に配置される他の気
密室などで吸光物質の濃度がその上限値を超え得るとき
は、パージガスから吸光物質を取り除くケミカルフィル
タを他の気密室などの手前に設けてもよい。
【0037】その気体供給装置の本体部は、真空ポンプ
を含み不純物を含むパージガスを回収する回収装置4、
高純度のパージガスを蓄積する蓄積装置6、及びパージ
ガスを温度調整して外部に供給する給気装置5等から構
成されている。回収装置4は、排気管7Aを介して所望
の気密室内の気体を僅かに低い気圧でほぼ定常的な流れ
によるガスフロー制御によって吸引し、吸引された気体
からパージガスを分離して、分離したパージガスを一時
的に蓄積し、必要に応じてその蓄積されたパージガスを
配管7Bを介して給気装置5に供給する。蓄積装置6
は、この内部に高圧に圧搾されるか、又は液化して蓄積
されたパージガスを必要に応じて配管7Cを介して給気
装置5に供給する。給気装置5は、配管7B及び7Cを
介して供給されるパージガスの温度を調整し、HEPA
フィルタ(high efficiency particulate air-filter)等
の除塵フィルタや微量な有機物質等を含む上記の吸光物
質を除去するためのケミカルフィルタ等を含むフィルタ
部によりそのパージガスから上記の吸光物質等を除去す
る。そして、給気装置5は、その温度調整されて除塵さ
れたパージガスを大気圧よりも僅かに高い気圧(陽圧)
で給気管7Dを介して所望の気密室に供給する。
【0038】なお、その回収装置4で回収したパージガ
スは、有機系の吸光物質などの濃度を比較的緩く管理し
てもよい気密室、例えばレチクルローダ系やウエハロー
ダ系が収納される気密室にのみ供給するようにして、露
光ビームが通過する気密室内には常に蓄積装置6から供
給される新しいパージガスを供給するようにしてもよ
い。これによって、パージガスの利用効率を高めた上
で、各気密室毎に吸光物質の濃度をその設定濃度に精度
良く制御することが可能となる。
【0039】以下、本例の投影露光装置の構成につき詳
細に説明する。先ず図2において、床2上の露光光源3
から射出された露光ビームとしての波長193nmのパ
ルスレーザ光よりなる露光光(露光用の照明光)IL
は、補助チャンバ8内のミラーを経て上方に反射され
て、その上の床1上の第1サブチャンバ9内のビームマ
ッチングユニット(不図示)によって光軸が調整されて
第1照明系IS1に入射する。この第1照明系IS1に
おいて、露光光ILはビーム整形光学系(不図示)によ
って断面形状が整形されて、透過率を切り換えることが
できる減光フィルタ部(不図示)によってパルスエネル
ギーが調整されて、照度分布均一化用のオプティカル・
インテグレータ(ユニフォマイザ、又はホモジナイザ)
としてのフライアイレンズ10に入射する。
【0040】フライアイレンズ10の射出面は、後続の
光学系によって被照明体としてのレチクルR1(又はR
2)のパターン面(以下、「レチクル面」という)に対
して光学的なフーリエ変換面(照明光学系の瞳面)に合
致するように配置されている。この瞳面には、露光光の
開口数を決定するための絞り切り換え部材11が配置さ
れ、この絞り切り換え部材11には、通常照明用の開口
絞り、小さいコヒーレンスファクタ(σ値)用の開口絞
り、輪帯照明用の開口絞り、複数の開口を持つ変形照明
用の開口絞り等からなる複数の照明系の開口絞り(σ絞
り)が交換自在に配置されており、装置全体の動作を統
轄制御するコンピュータよりなる主制御系(不図示)の
制御によって、照明条件に応じたσ絞りが露光光ILの
光路上に設置される。
【0041】なお、絞り切り換え部材11の代わりに、
或いはそれと組み合わせて、回折光学素子、ズームレン
ズ、及びアキシコン(円錐プリズム)などの光学部材の
少なくとも一つをオプティカル・インテグレータ(フラ
イアイレンズ10)よりも露光光源側に配置して、照明
光学系の瞳面上での光量分布を可変とするようにしても
よい。これによって、露光光ILの利用効率を高めるこ
とができる。
【0042】そのσ絞りを通過した露光光ILは、第1
リレーレンズ系12を経て反射率が大きく透過率の小さ
いビームスプリッタ13に入射し、ビームスプリッタ1
3を透過した光は光電検出器よりなるインテグレータセ
ンサ14で受光され、このインテグレータセンサ14の
検出信号に基づいて、ウエハ上で適正露光エネルギーが
得られるように露光光ILのパルスエネルギーが制御さ
れる。一方、ビームスプリッタ13で反射された露光光
ILは、ほぼ水平に第1の照明系IS1の射出面に配置
された可動視野絞り15に入射する。可動視野絞り15
の配置面は、レチクル面とほぼ共役であり、この可動視
野絞り15は、被露光基板としてのウエハW1(又はW
2)の各ショット領域への走査露光の開始時及び終了時
に、本来の回路パターン以外のパターンが露光されない
ように視野を開閉する役割を果たす。視野の開閉時に振
動を発生する恐れのある可動視野絞り15が配置された
第1照明系IS1は、露光本体部とは別体として第1サ
ブチャンバ9内に支持されているため、露光本体部での
露光精度(重ね合わせ精度、転写忠実度等)が向上す
る。
【0043】なお、可動視野絞り15は、走査露光の開
始時及び終了時にその視野を開閉する、即ち走査方向に
関する視野の幅を変更するだけでなく、走査露光に先立
ち、転写対象の回路パターンの非走査方向に関する大き
さに応じて、その視野の非走査方向の幅を変更できるよ
うにも構成されている。整形光学系(不図示)〜可動視
野絞り15より第1照明系IS1が構成され、第1照明
系IS1は気密性の高い箱状の第1サブチャンバ9内に
収納されている。
【0044】可動視野絞り15を通過した露光光IL
は、露光本体部のフレーム機構に取り付けられた第2サ
ブチャンバ19内の第2照明系IS2に入射する。第2
照明系IS2の入射面、即ちレチクル面との共役面から
所定量だけデフォーカスした面には固定視野絞り20が
配置され、固定視野絞り20には、そのレチクル面での
照明領域を走査方向に直交する非走査方向に細長いスリ
ット状の領域に規定するための開口が形成されている。
固定視野絞り20を通過した露光光ILは、第2照明系
IS2内の第2リレーレンズ系21A、レンズ系21
B、光路折り曲げ用のミラー22、及びコンデンサレン
ズ系21Cを経てマスクとしてのレチクルR1のパター
ン面の照明領域を照明する。固定視野絞り20〜コンデ
ンサレンズ系21Cより第2照明系IS2が構成され、
第2照明系IS2は気密性の高い箱状の第2サブチャン
バ19内に収納されている。第1照明系IS1及び第2
照明系IS2より照明光学系が構成されている。なお、
固定視野絞り20は、前述したレチクル面との共役面か
らデフォーカスした面ではなく、レチクル面から所定間
隔だけ離れた面に配置するようにしてもよい。
【0045】図1において、その露光光ILのもとで、
レチクルR1(又はR2)の照明領域内のパターンの像
は、投影系としての投影光学系PLを介して投影倍率β
(βは、1/4倍又は1/5倍等)で、感光基板(被露
光基板)としてのフォトレジストが塗布されたウエハ
(wafer)W1(又はW2)上のスリット状の露光領域に
投影される。この状態でレチクルR1及びウエハW1を
投影倍率βを速度比として所定の走査方向に同期移動す
ることで、ウエハW1上の一つのショット領域にレチク
ルR1のパターン像が転写される。なお、1チップの回
路パターンの像を、複数枚のレチクルのパターンを継ぎ
合わせながら露光するステップ・アンド・スティッチ方
式で露光を行ってもよい。レチクルR1,R2及びウエ
ハW1,W2がそれぞれ本発明の第1物体及び第2物体
に対応しており、ウエハW1,W2は例えば半導体(シ
リコン等)又はSOI(silicon on insulator)等の直径
が200mm又は300mm等の円板状の基板である。
【0046】投影光学系PLとしては、例えば国際公開
(WO)00/39623号に開示されているように、
1本の光軸に沿って複数の屈折レンズと、それぞれ光軸
の近傍に開口を有する2つの凹面鏡とを配置して構成さ
れる直筒型の反射屈折系や、1本の光軸に沿って屈折レ
ンズを配置して構成される直筒型の屈折系等を使用する
ことができる。更に、投影光学系PLとして双筒型の反
射屈折系等を使用してもよい。以下、投影光学系PLの
光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面(本例
ではほぼ水平面に合致している)内で走査露光時のレチ
クルR1及びウエハW1の走査方向(即ち、図1の紙面
に垂直な方向)に沿ってY軸を取り、非走査方向(即
ち、図1の紙面に平行な方向)に沿ってX軸を取って説
明する。
【0047】ここで、本例のレチクルR1,R2を支持
するステージ系、投影光学系PL、及びウエハW1,W
2を支持するステージ系を含む露光本体部の全体の構成
につき説明する。即ち、床1上にほぼ正方形の頂点に配
置された4箇所の防振台31A〜31D(3箇所等でも
よい)を介して剛性の高い定盤32が設置され、定盤3
2の中央部にウエハベース39が設置され、定盤32及
びウエハベース39が本発明の第1ベース部材に対応し
ている。そして、定盤32上に電気式の水準器(不図
示)が設置されており、防振台31A〜31Dはそれぞ
れエアーダンパ又は油圧式のダンパ等の大重量に耐える
機械式のダンパと、ボイスコイルモータ等のアクチュエ
ータよりなる電磁式のダンパとを含む能動型の防振装置
である。一例としてその水準器で検出される定盤32の
上面の水平面に対する傾斜角(2軸の回りの傾斜角)が
許容範囲内に収まるように、4個の防振台31A〜31
D中の電磁式のダンパが駆動され、必要に応じて機械式
のダンパの空気圧又は油圧等が制御される。この場合、
機械的なダンパによって、床からの高い周波数の振動は
露光本体部に伝わる前に減衰され、残存している低い周
波数の振動は電磁的なダンパによって減衰される。な
お、その水準器の代わりに、例えば光学的に対応する部
材の傾きを検出する検出器(例えばレーザ干渉計)、又
は静電容量式のセンサ等を使用してもよい。
【0048】定盤32の上面にほぼ正方形の頂点に位置
するように4本のコラム33が固定され、4本のコラム
33の上面に4箇所の防振台34を介して、中央部に露
光光ILを通過する開口が設けられた支持板35が固定
されている。なお、防振台34は防振台31A〜31D
と同一構成(但し、耐荷重は小さい)の能動型の防振装
置であり、コラム33及び防振台34、並びに防振台3
1A〜31Dをほぼ正三角形の頂点に位置するように3
箇所に配置するようにしてもよい。図2に示すように、
支持板35上に第2照明系IS2が収納された第2サブ
チャンバ19が設置されている。
【0049】図1に戻り、支持板35は本発明の第2ベ
ース部材にも対応し、その上面は平面度の極めて良好な
ガイド面に仕上げられ、そのガイド面上にレチクルステ
ージ24がエアーベアリングを介して円滑に2次元的に
摺動自在に載置され、レチクルステージ24上にレチク
ルR1が真空吸着等によって保持されている。図2に示
すように、レチクルステージ24上のレチクルR1の走
査方向SDに隣接する領域に別のレチクルR2が保持さ
れており、例えば二重露光などが効率的に実行できるよ
うに構成されている。このように本例のレチクルステー
ジ24は、ダブルホルダ方式であるが、各レチクル毎に
可動ステージを用いるダブルステージ方式を採用しても
よい。
【0050】レチクルステージ24は、例えばレチクル
R1,R2を保持する微動ステージと、これを囲む枠状
の粗動ステージとから構成されており、後者の粗動ステ
ージを不図示のリニアモータによってY方向(走査方
向)に駆動し、前者の微動ステージは例えば3個のアク
チュエータによって粗動ステージに対してX方向、Y方
向、回転方向に微動することによって、レチクルR1,
R2を+Y方向又は−Y方向に所望の走査速度で高精度
に移動する(駆動する)と共に、同期誤差を補正するこ
とができる。この際に、レチクルステージ24は、不図
示の移動部材を用いてY方向に対して運動量保存則を満
たすように駆動されて、走査露光時に振動が殆ど発生し
ないように構成されている。また、レチクルステージ2
4のX方向の位置情報を検出するためにレーザ干渉計よ
りなるX軸のレチクル干渉計25Xが配置され、レチク
ルステージ24のY方向の位置情報を検出するために図
2に示すようにY軸のレチクル干渉計25Yが配置され
ている。レチクル干渉計25X,25Yはそれぞれ内部
の参照鏡(不図示)を基準としてレチクルステージ24
の位置を計測すると共に、それぞれ複数軸の干渉計を備
えており、これらによってレチクルステージ24のX軸
の回りの回転角(ピッチング量)、Y軸の回りの回転角
(ローリング量)、及びZ軸の回りの回転角(ヨーイン
グ量)も計測されている。
【0051】本例では、レチクルステージ24、この駆
動装置(不図示)、レチクル干渉計25X,25Y等か
らレチクルステージ系RSTが構成され、レチクルステ
ージ系RSTは気密性の高い箱状のレチクル室23(第
1ステージ室)に覆われており、レチクル室23の上板
の中央部に露光光ILを通過させる窓部が形成されてい
る。そして、レチクル干渉計25X,25Yによってレ
チクル室23に対するレチクルステージ24(レチクル
R1,R2)の位置関係(X方向、Y方向への位置、及
び回転角)が計測されており、レチクル干渉計25X,
25Yの一部はそれぞれレチクル室23の側面に埋め込
まれている。
【0052】次に図1において、4本のコラム33のほ
ぼ中間の高さの4箇所の段差部に、防振台36を介して
第3ベース部材としての支持板37が固定され、支持板
37に設けられたU字型の切り欠き部(不図示)に投影
光学系PLがフランジ部を介して設置されている。即
ち、投影光学系PLは支持板37に対して+Y方向(図
2の右方向)から出し入れできるように支持されてい
る。防振台36は防振台31A〜31Dと同一構成(但
し、耐荷重は小さい)の能動型の防振装置であり、コラ
ム33を3箇所に配置する場合には、防振台36も3箇
所に配置される。本例では、定盤32、ウエハベース3
9、コラム33、防振台34、支持板35、防振台3
6、及び支持板37の集合体(32〜37)が本発明の
フレーム機構に対応している。
【0053】そして、投影光学系PLの上端部及び下端
部には支持板37を挟むように、リング状の第1基準板
101及び第2基準板102が固定され、支持板37の
上面の端部にレーザ干渉計の光源部59が設置され、こ
の光源部59から射出された波長安定化されたレーザビ
ーム(例えば波長633nmのHe−Neレーザビー
ム)が、分岐光学系60によって複数軸(本例では約1
1軸)の計測用のレーザビームに分岐されている。その
内の第1及び第2のレーザビームは、第1基準板101
にX方向に投影光学系PLを挟むように配置された干渉
計ユニット55B,55Cに供給され、第3のレーザビ
ームは第1基準板101のY方向の端部に配置された干
渉計ユニット55Aに供給されている。
【0054】干渉計ユニット55A〜55Cは、それぞ
れ内部の参照鏡とレチクル室23の底面部(支持板35
の上面)に配置された平面鏡(通常の干渉計の移動鏡に
対応する)26A〜26Cとにレーザビームを照射する
光学系と、その参照鏡及び平面鏡からの2つのレーザビ
ームの干渉光を光電変換する光電変換部と、この光電変
換部からの光電変換信号よりその参照鏡に対するその平
面鏡のZ方向の変位量を例えば10nm〜100nm程
度の分解能で求める信号処理部とを備えており、その変
位量の情報が不図示の姿勢制御系に供給されている。以
下に現れる干渉計ユニットも同様に構成されている。そ
の姿勢制御系は、その3箇所の平面鏡26A〜26Cの
Z方向の変位よりレチクルステージ24のガイド面のZ
方向への変位量、及び2軸の回り、即ちX軸及びY軸の
回りの傾斜角を求め、これらの変位量及び傾斜角が許容
範囲内に収まるように、4個の防振台34の電磁式のダ
ンパの伸縮量を制御する。これによって、例えばレチク
ルステージ24を駆動する際の僅かな振動等によって支
持板35が振動する場合に、その振動を高速に抑制する
ことが可能となり、露光精度が向上する。
【0055】また、図1及び図2において、支持板37
の上面の−X方向の端部、及び+Y方向の端部にそれぞ
れレーザ干渉計よりなるレチクル用のX軸の干渉計ユニ
ット54X、及びY軸の干渉計ユニット54Yが設置さ
れ、これらの干渉計ユニット54X,54Yにも分岐光
学系60で分岐された2本のレーザビームが供給されて
おり、これらに対応して投影光学系PLのX方向及びY
方向の側面に参照鏡53X及び53Yが固定されてい
る。この場合、干渉計ユニット54X,54Yは主計測
系の一部に対応しており、X軸の干渉計ユニット54X
は、参照鏡53Xを基準として、レチクル干渉計25X
の背面に固定されたコーナーキューブ型の移動鏡のX方
向への変位量を計測し、Y軸の干渉計ユニット54Y
は、参照鏡53Yを基準として、レチクル干渉計25Y
の背面に固定されたコーナーキューブ型の移動鏡のY方
向への変位量を計測し、計測値を不図示の主制御系に供
給する。干渉計ユニット54X,54Yは複数軸の計測
軸を有しており、主制御系は供給された計測値に基づい
て、投影光学系PLを基準としてレチクル干渉計25
X,25Y、ひいてはレチクル室23のX方向、Y方向
への位置ずれ量(ΔXR1,ΔYR1)及び回転角Δθ
R1を算出する。
【0056】更に、レチクル干渉計25X,25Yによ
って計測されるレチクル室23を基準とする、レチクル
ステージ24(レチクルR1,R2)のX方向、Y方向
への位置(XR1,YR1)及び回転角θR1も主制御
系に供給されており、主制御系は以下の演算によって、
投影光学系PLを基準としたレチクルステージ24のX
方向、Y方向への位置(XR2,YR2)及び回転角θ
R2を算出する。
【0057】 XR2=XR1+ΔXR1,YR2=YR1+ΔYR1 …(2A) θR2=θR1+ΔθR1 …(2B) このように算出される位置(XR2,YR2)及び回転
角θR2に基づいて、主制御系はレチクルステージ24
の位置及び速度を制御する。これによって、レチクルス
テージ24をレチクル室23内に密閉した構造でありな
がら、レチクルステージ24を投影光学系PLを基準と
して高精度に駆動することができる。
【0058】また、ウエハのアライメントを行うため
に、投影光学系PLの下端部の−X方向及び+X方向の
側面に、オフ・アクシス方式で結像方式のアライメント
センサ27A及び27Bが固定されている。不図示であ
るが、レチクルステージ23の上方には、レチクルのア
ライメントを行うために、レチクルアライメント顕微鏡
が配置されている。
【0059】次に、図1及び図2において、定盤32上
に固定されたウエハベース39の上面は平面度の極めて
良好なガイド面に加工され、このガイド面に第1のウエ
ハステージ40A及び第2のウエハステージ40Bが、
それぞれエアーベアリングを介して円滑に、かつX軸ガ
イド部材41,42及びY軸ガイド部材43A,43B
に沿って2次元的に摺動自在に載置され、ウエハステー
ジ40A及び40B上にそれぞれ第1のウエハW1及び
第2のウエハW2が真空吸着等によって保持されてい
る。ウエハステージ40A,40Bは、例えばリニアモ
ータ方式でY方向に連続移動すると共に、X方向及びY
方向にステップ移動する。この際に、ウエハステージ4
0A,40Bは、それぞれX軸ガイド部材41,42及
びY軸ガイド部材43A,43Bが逆方向に移動するこ
とによって、X方向、Y方向に対して運動量保存則を満
たすように駆動されて、ステップ移動時及び走査露光時
に振動が殆ど発生しないように構成されている。
【0060】また、ウエハステージ40A,40B内の
Zレベリング機構(試料台)は、レベリング及びフォー
カシングを行うためにウエハW1,W2のZ方向への変
位、及び2軸の回り(即ち、X軸及びY軸の回り)の傾
斜ができるように構成されている。このように本例のウ
エハステージは、ダブル・ウエハステージ方式である。
そして、ウエハステージ40A及び40BのX方向の位
置情報を検出するために、図1に示すようにレーザ干渉
計よりなるX軸のウエハ干渉計49AX及び49BXが
対向するように配置され、ウエハステージ40A,40
BのY方向の位置情報を検出するために、図2に示すよ
うにY軸のウエハ干渉計50AYが配置されている。Y
軸の干渉計としては実際にはX方向に所定間隔で3軸分
が配置されている(詳細後述)。
【0061】ウエハ干渉計49AX,49BX,50A
Yはそれぞれ内部の参照鏡(不図示)を基準としてウエ
ハステージ40A,40Bの位置を計測すると共に、そ
れぞれ複数軸の干渉計を備えており、これらによってウ
エハステージ40A,40BのX軸の回りの回転角(ピ
ッチング量)、Y軸の回りの回転角(ローリング量)、
及びZ軸の回りの回転角(ヨーイング量)も計測されて
いる。なお、レチクルステージ24及びウエハステージ
40A,40Bにおいては、アッベ誤差が生じる方向、
又は計測誤差が所定の許容値を超える恐れのある方向
(軸)のみでその回転角(ピッチング量又はローリング
量)を計測可能としてもよい。
【0062】本例では、ウエハステージ40A,40
B、この駆動装置(X軸ガイド部材41,42、Y軸ガ
イド部材43A,43B等)、ウエハ干渉計49AX,
49BX,50AY等からウエハステージ系WSTが構
成され、ウエハステージ系WSTは気密性の高い箱状の
ウエハ室38(第2ステージ室)に覆われており、ウエ
ハ室38の上板の中央部の開口に投影光学系PLの先端
部が差し込まれている。そして、ウエハ干渉計49A
X,49BX,50AYによってウエハ室38に対する
ウエハステージ40A,40B(ウエハW1,W2)の
位置関係(X方向、Y方向への位置、及び回転角)が計
測されており、ウエハ干渉計49AX,49BX,50
AYの一部はそれぞれウエハ室38の側面に埋め込まれ
ている。
【0063】次に図1及び図2において、分岐光学系6
0によって分岐された複数のレーザビームの内の第6及
び第7のレーザビームは、第2基準板102にX方向に
投影光学系PLを挟むように配置された干渉計ユニット
58B,58Cに供給され、第8のレーザビームは第2
基準板102のY方向の端部に配置された干渉計ユニッ
ト58Aに供給されている。
【0064】これらの干渉計ユニット55A〜55C
は、それぞれ内部の参照鏡に対してウエハ室38の上面
に配置された平面鏡(通常の干渉計の移動鏡に対応す
る)のZ方向への変位量、即ちウエハステージ40A,
40Bに対する投影光学系PLのZ方向への変位量を計
測し、その変位量の情報が不図示の姿勢制御系に供給さ
れている。その姿勢制御系は、その3箇所でのZ方向の
変位より投影光学系PLのZ方向への変位量、及び2軸
の回り、即ちX軸及びY軸の回りの傾斜角を求め、これ
らの変位量及び傾斜角が許容範囲内に収まるように、4
個の防振台36の電磁式のダンパの伸縮量を制御する。
これによって、例えば外部からの僅かな振動によって支
持板37(投影光学系PL)が振動する場合に、その振
動を高速に抑制することが可能となり、露光精度が向上
する。
【0065】また、図1及び図2において、支持板37
の底面の±X方向の端部、及び+Y方向の端部にそれぞ
れレーザ干渉計よりなるウエハ用のX軸の干渉計ユニッ
ト57AX,57BX、及びY軸の干渉計ユニット57
Yが設置され、これらの干渉計ユニット57AX,57
BX,57Yにも分岐光学系60で分岐された3本のレ
ーザビームが供給されており、これらに対応して投影光
学系PLのX方向及びY方向の側面に参照鏡56AX,
56BX及び56Yが固定されている。この場合、干渉
計ユニット57AX,57BX,57Yは主計測系の一
部に対応しており、X軸の干渉計ユニット57AX,5
7BXは、それぞれ参照鏡56AX,56BXを基準と
して、ウエハ干渉計49AX,49BXの背面に固定さ
れたコーナーキューブ型の移動鏡のX方向への変位量を
計測し、Y軸の干渉計ユニット57Yは、参照鏡56Y
を基準として、ウエハ干渉計50AYの背面に固定され
たコーナーキューブ型の移動鏡のY方向への変位量を計
測し、計測値を不図示の主制御系に供給する。干渉計ユ
ニット57AX,57BX,57Yは複数軸の計測軸を
有しており、主制御系は供給された計測値に基づいて、
投影光学系PLを基準としてウエハ干渉計49AX,5
0AY、ひいてはウエハ室38のX方向、Y方向への位
置ずれ量(ΔXW1,ΔYW1)及び回転角ΔθW1を
算出する。これと並列にウエハ干渉計49BX,50A
YのX方向、Y方向への位置ずれ量(ΔXW2,ΔYW
2)及び回転角ΔθW2も算出する。
【0066】更に、一方のウエハ干渉計49AX,50
AYによって計測されるウエハ室38を基準とする、第
1のウエハステージ40A(ウエハW1)のX方向、Y
方向への位置(XW1,YW1)及び回転角θW1も主
制御系に供給されており、主制御系は以下の演算によっ
て、投影光学系PLを基準としたウエハステージ40A
のX方向、Y方向への位置(XW3,YW3)及び回転
角θW3を算出する。
【0067】 XW3=XW1+ΔXW1,YW3=YW1+ΔYW1 …(3A) θW3=θW1+ΔθW1 …(3B) このように算出される位置(XW3,YW3)及び回転
角θW3に基づいて、主制御系はウエハステージ40A
の位置及び速度を制御する。同様に、他方のウエハ干渉
計49BX,50AYによって計測される、ウエハ室3
8を基準とする第2のウエハステージ40B(ウエハW
2)のX方向、Y方向への位置(XW2,YW2)及び
回転角θW2を、上記の位置ずれ量(ΔXW2,ΔYW
2)及び回転角ΔθW2で補正して得られる座標に基づ
いて、第2のウエハステージ40Bの位置及び速度が制
御される。これによって、ウエハステージ40A,40
Bをウエハ室38内に密閉した構造でありながら、ウエ
ハステージ40A,40Bを投影光学系PLを基準とし
て高精度に駆動することができる。
【0068】更に、既に説明したようにレチクル室23
内のレチクルステージ24も投影光学系PLを基準とし
て高精度に駆動されているため、本例のレチクル室23
内のレチクルステージ24と、ウエハ室38内のウエハ
ステージ40A,40Bとは共に投影光学系PLを基準
として、即ち同一の基準に基づいて相対的な位置関係を
高精度に保ちながら駆動される。これによって、レチク
ルR1,R2のパターン像をウエハW1,W2上に露光
する際に高い露光精度(重ね合わせ精度、転写忠実度
等)が得られる。また、本例のウエハステージ系WST
はダブル・ウエハステージ方式であり、例えば第1のウ
エハステージ40A側でウエハW1に対する走査露光中
に、第2のウエハステージ40B側でウエハW2の交換
及びアライメントを行うことができるため、高いスルー
プットが得られる。
【0069】また、図2において、床1上で投影露光装
置の定盤32の−Y方向の側面に、外気(即ち、クリー
ンルーム内の空気)と同じ環境下でレチクルライブラリ
やウエハカセット等が配置されたインターフェース・コ
ラム71が設置され、インターフェース・コラム71の
上端部と支持板35上のレチクル室23との間に気密性
の高い箱状のレチクルローダ室87が配置され、インタ
ーフェース・コラム71の下端部と定盤32上のウエハ
室38との間に気密性の高い箱状のウエハローダ室70
が配置されている。レチクルローダ室87内には、その
レチクルライブラリとレチクルステージ系RSTとの間
でレチクルの受け渡しを行うレチクルローダ系(不図
示)が設置され、ウエハローダ室70内にはそのウエハ
カセットとウエハステージ系WSTとの間でウエハの受
け渡しを行うウエハローダ系が設置されている。
【0070】さて、本例の投影露光装置では露光光IL
として真空紫外光が使用されているため、その露光光I
Lの透過率を高めてウエハW1,W2上での照度を高く
して高いスループットを得るために、その露光光ILの
光路には高透過率のパージガス(本例ではヘリウムガ
ス)が供給されている。即ち、図2において、給気装置
5及び給気管7Dを通過した高純度のパージガスは、そ
れぞれバルブ付きの給気管16A,16B,16C,1
6D,及び16Eを介して第1サブチャンバ9(これは
補助チャンバに連通している)、第2サブチャンバ1
9、レチクル室23、投影光学系PL、及びウエハ室3
8の内部に供給される。そして、第1サブチャンバ9、
第2サブチャンバ19、レチクル室23、投影光学系P
L、及びウエハ室38の内部を流れた不純物を含んだパ
ージガスは、それぞれバルブ付きの排気管17A,17
B,17C,17D,及び17Eを介して排気管7Aを
経て回収装置4に回収される。
【0071】この場合、給気管16A,16B,16
C,16D,16E、及び排気管17A,17B,17
C,17D,17Eに備えられているバルブは、それぞ
れ電磁的に開閉自在なバルブであり、それらの開閉動作
は互いに独立にコンピュータよりなるパージガス制御系
(不図示)によって制御されると共に、回収装置4、給
気装置5、及び蓄積装置6の動作もそのパージガス制御
系によって制御される。そして、給気装置5からのパー
ジガスの供給動作と、回収装置4による気体の回収動作
と、それらのバルブの選択的な開閉動作とによって、サ
ブチャンバ9,19の内部、レチクル室23の内部、ウ
エハ室38の内部、及び投影光学系PLの内部(例えば
複数のレンズ室)の何れに対してもパージガスを所望の
流量で給気できるように構成されている。また、パージ
ガスの温度、圧力、及び必要に応じて湿度は、例えば各
気密室内への送風口付近に配置された環境センサの出力
に応じて制御できるように構成されている。
【0072】この際に、第1サブチャンバ9と第2サブ
チャンバ19との間の空間、第2サブチャンバ19とレ
チクル室23との間の空間、レチクル室23と投影光学
系PLの上端部との間の空間、及び投影光学系PLとウ
エハ室38との間の空間は、それぞれ外気から隔離され
るように大きい可撓性を有し、かつ気体の遮断性の高い
膜状の軟性シールド部材18A,18B,18C,及び
18Dによって密閉されている。軟性シールド部材18
A等が本発明の被覆部材に対応している。これによっ
て、露光光源3から被露光基板としてのウエハW1,W
2までの露光光ILの光路は、ほぼ完全に密封されてい
ることになる。このため、露光光ILの光路上への外部
からの吸光物質を含む気体の混入は殆ど無く、露光光の
減衰量は極めて低く抑えられる。
【0073】また、サブチャンバ9,19、レチクル室
23、投影光学系PL、及びウエハ室38の内部には、
それぞれ吸光物質中の酸素ガスの濃度を検出するための
酸素濃度センサがそれぞれ設置され、酸素濃度が所定の
サンプリングレートで連続的に計測されて、上記のパー
ジガス制御系に供給されている。この場合、酸素濃度を
計測することによって代表的に吸光物質の濃度が計測さ
れており、酸素濃度センサとしては、例えばポーラログ
ラフ式酸素濃度計、ジルコニア式酸素濃度計、又は黄リ
ン発光式の酸素センサ等が使用できる。但し、それと共
に、又は単独に水蒸気や2酸化炭素等の吸光物質の濃度
を計測するようにしてもよい。そして、その各気密室内
での吸光物質の濃度の計測値はパージガス制御系に供給
されており、何れかの気密室において所定の許容濃度以
上の吸光物質が検出された場合には、そのパージガス制
御系の指令によりその吸光物質の濃度が許容濃度以下と
なるまでその吸光物質が検出された気密室内へのパージ
ガスの供給が行われる。
【0074】また、軟性シールド部材18A〜18Dは
例えば合成樹脂より形成されて、それぞれ大きい可撓性
を有しているため、隣接する気密室の間、例えばサブチ
ャンバ19とレチクル室23との間、レチクル室23と
投影光学系PLとの間、及び投影光学系PLとウエハ室
38との間で互いに振動が伝わらない。従って、気密性
を保持した上で振動の影響が軽減されている。
【0075】更に、本例ではレチクル室23とレチクル
ローダ室87との間の空間を密閉するように軟性シール
ド部材18Eが設けられ、レチクル室23に供給された
パージガスの一部はレチクルローダ室87内にも満たさ
れている。従って、レチクルローダ系によってレチクル
R1,R2の交換を行う際に、レチクルローダ室87の
搬送口のシャッターを開いても、レチクル室23内のパ
ージガスの濃度が大きく低下することは無い。この場
合、レチクルローダ室87内にも吸光物質の濃度センサ
を配置して、レチクル室23内での吸光物質の許容濃度
よりもレチクルローダ室87内での吸光物質の許容濃度
を高く(緩く)設定し、レチクル室23内での吸光物質
の濃度が許容濃度以下であっても、レチクルローダ室8
7内での吸光物質の濃度が許容濃度を超えたときに、給
気装置5からレチクル室23にパージガスを供給するよ
うにしている。これによって、レチクルの交換時にもレ
チクル室23内でのパージガスの濃度が高く維持される
と共に、パージガスの使用量を減らすことができる。更
に、レチクルローダ室87をレチクルR1,R2の搬送
路に沿って複数の気密室に分割し、これらの複数の気密
室内にレチクルローダ系の構成部分を配置してもよい。
この際に、その複数の気密室内で吸光物質の濃度、又は
その許容値を異ならしめてもよい。
【0076】同様に、ウエハ室38とウエハローダ室7
0との間の空間を密閉するように軟性シールド部材が設
けられ、ウエハ室38内に供給されたパージガスの一
部、又は殆ど全部(排気管17Eのバルブを閉じた場
合)はウエハローダ室70内にも満たされており、ウエ
ハローダ室70内を流れたパージガスはバルブ付きの排
気管17F及び排気管7Aを介して回収装置4に回収さ
れている。そして、ウエハローダ室70内にも吸光物質
の濃度センサが配置され、ウエハ室38内に比べてウエ
ハローダ室70内の吸光物質の許容濃度は高く設定さ
れ、ウエハ室38内での吸光物質の濃度が許容濃度以下
であっても、ウエハローダ室70内での吸光物質の濃度
が許容濃度を超えたときに、給気装置5からウエハ室3
8にパージガスを供給するようにしている。これによっ
て、ウエハの交換時にもウエハ室38内でのパージガス
の濃度が高く維持されると共に、パージガスの使用量を
減らすことができる。
【0077】次に、本例のダブル・ウエハステージ方式
のウエハステージ系、及びウエハローダ系の構成につき
図3〜図5を参照して詳細に説明する。図3は、図1中
のウエハステージ系WST、及びウエハローダ系を示す
一部を断面とした平面図であり、この図3に示すように
本例のウエハ室38内のウエハステージ系WSTは、ウ
エハベース39上のガイド面にエアーベアリングを介し
て浮上支持されると共に、X方向及びY方向に独立して
移動自在な2つのウエハステージ40A,40Bと、こ
れらの駆動系と、これらの位置を計測する干渉計システ
ムとを備えており、ウエハステージ40A,40B上に
それぞれ不図示のウエハホルダを介してウエハW1,W
2が保持されている。これを更に詳述すると、ウエハベ
ース39を走査露光時の走査方向SD(Y方向)に挟む
ように、X軸に平行に1対のX軸ガイド部材41,42
が配置され、これらのX軸ガイド部材41,42に対し
てエアーパッドを介してX方向に摺動自在に第1のX軸
スライダ44A,45A、及び第2のX軸スライダ44
B,45Bが載置されている。
【0078】そして、第1のX軸スライダ44A,45
Aに対してエアーパッドを介してY方向に摺動自在に第
1のY軸ガイド43Aが配置され、第2のX軸スライダ
44B,45Bに対してエアーパッドを介してY方向に
摺動自在に第2のY軸ガイド43Bが配置され、Y軸ガ
イド43A,43Bに対してエアーパッドを介してY方
向に摺動自在にウエハステージ40A,40Bが配置さ
れている。また、X軸ガイド部材41,42に対して第
1のX軸スライダ44A,45A及び第2のX軸スライ
ダ44B,45Bを運動量保存則をほぼ満たして相対駆
動するためのX軸の第1及び第2のリニアモータ(不図
示)と、Y軸ガイド43A,43Bに対してウエハステ
ージ40A,40Bを運動量保存則をほぼ満たしてY方
向に相対駆動するための2つのリニアモータ(不図示)
とが設けられている。
【0079】また、第1のウエハステージ40Aの+X
方向側の上面にアライメントセンサ27Aのベースライ
ン計測用の基準マークが形成された基準マーク部材47
が固定され、ウエハステージ40Aの−X方向側の上面
に露光光の光量や照度むら等を計測するための計測部材
46が固定され、第2のウエハステージ40Bの上面に
もそれらと同一の基準マーク部材及び計測部材が固定さ
れている。
【0080】ここで、本例のウエハステージ系WSTの
計測システムの一例につき説明する。図3において、第
1のウエハステージ40Aの−X方向及び+Y方向の側
面にはX軸の移動鏡48AX、及びY軸の移動鏡48A
Yが固定され、第2のウエハステージ40Bの+X方向
及び+Y方向の側面にもX軸の移動鏡、及びY軸の移動
鏡が固定されている。なお、このように移動鏡48A
X,48AY等を用いる他に、ウエハステージ40A,
40Bの側面を鏡面加工して、この鏡面部に計測用のレ
ーザビームを照射してもよい。
【0081】この場合、本例では投影光学系PLの光軸
AX(露光領域の中心)と、第1のアライメントセンサ
27Aの光軸(検出中心)と、第2のアライメントセン
サ27Bの光軸(検出中心)とはX軸に平行な直線(以
下、「最小誤差軸」と呼ぶ。)上に配列されている。そ
して、その最小誤差軸上で−X方向及び+X方向に対向
するようにX軸のウエハ干渉計49AX,49BXが設
置され、第1のウエハ干渉計49AXからの2つの計測
ビームが最小誤差軸に沿って第1のウエハステージ40
AのX軸の移動鏡48AXに照射されている。これと対
称に、第1のウエハ干渉計49BXからの2つの計測ビ
ームが最小誤差軸に沿って第2のウエハステージ40B
のX軸の移動鏡に照射されている。それらの2つの計測
ビームの他に、実際にはZ方向に離れた計測ビームも移
動鏡48AX等に照射されており、ウエハ干渉計49A
X,49BXはそれぞれウエハステージ40A,40B
のX方向の位置、Z軸の回りの回転角(ヨーイング
量)、及びY軸の回りの回転角(ローリング量)を計測
する。
【0082】また、光軸AXを通りY軸に平行な計測ビ
ームがY軸のウエハ干渉計50AYからウエハステージ
40AのY軸の移動鏡48AYに照射されている。ま
た、アライメントセンサ27A,27Bのそれぞれの検
出中心を通りY軸に平行な計測ビームをそれぞれ有する
ウエハ干渉計50BY,50CYも設けられている。中
央のウエハ干渉計50AYはX方向に2軸で、Z方向に
も2軸(不図示)の計測ビームを備えているため、ウエ
ハステージ40A,40BのY方向の位置、Z軸の回り
の回転角(ヨーイング量)、及びX軸の回りの回転角
(ピッチング量)を計測できる。本例では、投影光学系
PLは、ウエハステージ40A,40B上のウエハW
1,W2を露光する場合に共通に使用されるが、第1の
ウエハステージ40A上のウエハW1のアライメント時
には−X方向のアライメントセンサ27Aが使用され、
第2のウエハステージ40B上のウエハW2のアライメ
ント時には+X方向のアライメントセンサ27Bが使用
される。そして、投影光学系PLを用いた露光時のウエ
ハステージ40A,40BのY方向の位置計測には、中
央のウエハ干渉計50AYの計測値が用いられ、アライ
メントセンサ27A、又は27Bの使用時のウエハステ
ージ40A、又は40BのY方向の位置計測には、それ
ぞれレーザ干渉計50BY又は50CYの計測値が用い
られる。
【0083】このように本例では、Y軸のウエハ干渉計
50AY〜50CYをX方向(非走査方向)に複数個設
けることによって、ウエハステージ40A,40BのY
軸の移動鏡48AY等に常に何れかのY軸の計測ビーム
が照射されるようにしている。このため、ダブル・ウエ
ハステージ方式において個々のウエハステージ40A,
40Bを小型化して高速駆動できると共に、各ウエハス
テージ40A,40Bの位置を高精度に検出できる利点
がある。
【0084】また、例えば一方のアライメントセンサ2
7Aによるアライメントの後で第1のウエハステージ4
0Aを露光位置に移動する場合や、他方のアライメント
センサ27Bによるアライメントの後で第2のウエハス
テージ40Bを露光位置に移動する場合には、Y軸の両
側のウエハ干渉計50BY,50CYとY軸の中央のウ
エハ干渉計50AYとの間で計測値の受け渡しを行う必
要がある。この計測値の受け渡しは、一例として次のよ
うに行われる。即ち、図3の状態から第1のウエハステ
ージ40Aが−X方向に移動する場合には、ウエハ干渉
計49AXによって計測されるウエハステージ40Aの
ヨーイング量が0となる状態で、次のウエハ干渉計50
BYの計測値がそれまで使用されていたウエハ干渉計5
0AYの計測値に合致するように、次のウエハ干渉計5
0BYの計測値にオフセットを加えればよい。
【0085】また、図3において、X軸のウエハ干渉計
49AX,49BXの背面にはそれぞれコーナキューブ
よりなる2軸の移動鏡61AX,61BXが固定され、
これらの移動鏡61AX,61BXのX方向の位置、及
びZ軸の回りの回転角が既に説明した干渉計ユニット5
7AX,57BXによって投影光学系PLを基準として
計測されている。更に、Y軸の中央のウエハ干渉計50
AYの背面にもそれぞれコーナキューブよりなる2軸の
移動鏡61AYが固定され、この移動鏡61AYのY方
向の位置、及びZ軸の回りの回転角が既に説明した干渉
計ユニット57Yによって投影光学系PLを基準として
計測されている。
【0086】本例では、ウエハ干渉計49AX,49B
X,50AY〜50CYよりなる合計5つの干渉計によ
って、ウエハ室38内でのウエハステージ40A,40
Bの2次元の座標位置、及び3軸の回りの回転角を管理
する第1の計測システムが構成され、干渉計ユニット5
7AX,57BX,57Yによって投影光学系PLに対
するウエハ干渉計49AX,49BX,50AY(ウエ
ハ室38)の2次元の座標位置、及びZ軸の回りの回転
角を管理する第2の計測システム(主計測系)が構成さ
れている。そして、第1の計測システム及び第2の計測
システムによって、投影光学系PLを基準として2つの
ウエハステージ40A,40BのそれぞれのX方向、Y
方向の位置、及びX軸、Y軸、Z軸の回りの回転角が高
精度に計測されており、この計測値に基づいてアライメ
ント時の位置決め、及び走査露光時の位置や速度の制御
が高精度に行われる。
【0087】また、本例ではその計測システムの他に、
図4に示すように各種センサ等が備えられている。図4
は、図3のウエハ室38及びウエハローダ室70を示す
平面図であり、この図4において、ウエハ室38には投
影光学系PLがY方向に出入りできるように+Y方向に
開いた溝部38aが形成されている。また、ウエハ室3
8の上板には、投影光学系PLによるスリット状の露光
領域28、又はこれに対して走査方向SD(Y方向)に
手前側の領域(先読み領域)にあるウエハW1(又はW
2)上の複数の計測点に光軸AXに対して斜めにスリッ
ト像を投影する投射系88Aと、その被検面からの反射
光を受光して、それらの計測点でのフォーカス位置(Z
方向の位置)を検出する受光系88Bとからなる斜入射
方式の多点のオートフォーカスセンサ(AFセンサ)8
8A,88Bが設置され、AFセンサ88A,88Bで
検出されるフォーカス位置FZn(n=1,2,…)の
情報がステージ駆動系(不図示)に供給されている。
【0088】また、投射系88A及び受光系88Bの上
面にはそれぞれコーナキューブ型の移動鏡89A及び8
9Bが固定され、図2の投影光学系PLの下部の第2基
準板102には、干渉計ユニット58Aと同様の構成で
投影光学系PLに対する移動鏡89A,89Bの変位量
FZA,FZBを高精度に検出する干渉計ユニット(不
図示)が設置され、その検出結果FZA,FZBもその
ステージ駆動系に供給されている。この場合、そのステ
ージ駆動系では、AFセンサ88A,88Bで検出され
るフォーカス位置FZnをその変位量FZA,FZBで
補正して得られる値から、ウエハW1(W2)上の各計
測点での投影光学系PLの像面からのデフォーカス量を
算出し、これらのデフォーカス量が許容範囲内に収まる
ようにウエハステージ40A(40B)内のZレベリン
グ機構を制御する。これによって、図4において、ウエ
ハW1(又はW2)上の一つのショット領域29を露光
領域28に対して走査する際に、ショット領域29の全
面が焦点深度の範囲内に収まるため、ショット領域29
の全面にレチクルパターンの縮小像が高い解像度で投影
される。
【0089】また、ウエハ室38の上部には、図3のウ
エハ干渉計49AX,49BX,50AY〜50CYに
対してレーザビームを分岐して供給するためのレーザ光
源部91、ウエハステージ40A,40B上のウエハW
1,W2の特性を計測するためのセンサ部90、及びウ
エハ室38内でウエハW1,W2のプリアライメントを
行うための第1及び第2のプリアライメント機構92
A,92Bが備えられている。この場合、第1のウエハ
ステージ40A上のウエハW1のプリアライメントは、
ウエハ室38内の−X方向の端部の位置A1で行われ、
第2のウエハステージ40B上のウエハW2のプリアラ
イメントは、+X方向の端部の位置B1で行われるた
め、プリアライメント機構92A,92Bはそれぞれ位
置A1,B1(プリアライメント位置)の上方に配置さ
れている。そして、位置A1,B1と、露光が行われる
露光領域28(光軸AX)との間にアライメントセンサ
27A,27Bによるウエハアライメントの位置が設定
されている。
【0090】図3に戻り、本例では、上記のようにウエ
ハステージ40A,40Bの内の一方が露光シーケンス
を実行している間、他方はウエハローダ系WRDA,W
RDBとの間でウエハ交換を行ってから、ウエハアライ
メントシーケンスを実行する。そのため、ウエハ室38
の−Y方向側に所定間隔を隔てて気密性の高い箱状のウ
エハローダ室70が設置され、ウエハローダ室70内に
そのウエハローダ系WRDA,WRDBが収納されてい
る。そして、ウエハ室38内で第1のウエハステージ4
0A(ウエハW1)は露光後に点線で示すように−X方
向の位置A1に移動し、第2のウエハステージ40B
(ウエハW2)は露光後に点線で示すように+X方向の
位置B1に移動する。ウエハ室38の側面の位置A1及
びB1の近傍にスリット状の搬送口52A及び52Bが
形成され、搬送口52A,52Bに対向するように、ウ
エハローダ室70の側面にもスリット状の搬送口74
A,74Bが形成され、ウエハローダ室70の内部は、
第1の搬送口74Aに接する第1の待機室72A、第2
の搬送口74Bに接する第2の待機室72B、及び2つ
の待機室72A,72Bの中間の予備室73に分割され
ている。
【0091】そして、搬送口74A,74Bの内側に開
閉自在にシャッタ75A,75Bが設けられ、待機室7
2A,72Bと予備室73との間にもそれぞれ搬送口が
形成され、これらの搬送口を開閉するためのシャッタ7
8A,78Bが設けられている。更に、予備室73の−
Y方向の側面にはX方向に並列に2つの搬送口が形成さ
れ、これらの搬送口を開閉するためのシャッタ85A,
85Bが設けられている。そのウエハローダ室70の−
Y方向に接するようにインターフェース・コラム71が
設置されており、インターフェース・コラム71内の外
気と同じ環境下において、予備室73のシャッタ85
A,85Bによって開閉される搬送口の近傍の位置A
4、及び位置B4にはそれぞれ1ロットのウエハを収納
するウエハカセット(不図示)が設置されている。
【0092】また、ウエハ室38の搬送口52A,52
Bと、ウエハローダ室70の搬送口74A,74Bとの
間の空間を外気から遮蔽するように、それぞれ図1の軟
性シールド部材18Dと同様の高い可撓性を有する円筒
状で膜状の軟性シールド部材18F,18Gが装着され
ている。これによって、ウエハローダ室70内の振動が
ウエハ室38内に伝わらないと共に、ウエハ室38の内
部からウエハローダ室70の内部の空間までを高純度の
パージガスで満たすことができる。
【0093】また、第1の待機室72A内の中央部の位
置A2(温度制御位置)に来たウエハの温度を制御する
ために、3点接触型のヒータを含む温度調整装置76A
が設置され、位置A2と位置A1との間で搬送口52
A,74Aを通してウエハの受け渡しを行うために第1
のスライドアーム77Aが配置され、待機室72A内の
上部にスライドアーム77AのZ方向への微動、及びY
方向への移動を行うための搬送装置(不図示)が配置さ
れている。また、予備室73内の−X方向側に、インタ
ーフェース・コラム71及び待機室72Aの内部との間
でウエハの受け渡しを行うための第1の搬送ロボット7
9Aが配置されている。搬送ロボット79Aは、回転及
び上下動を行う回転軸82と、この回転軸82上で回転
を行う第1アーム81と、この第1アーム81の先端部
で回転を行う第2アーム80とを備えており、この第2
アーム80の先端部に搬送対象のウエハが吸着保持され
る。
【0094】搬送ロボット79Aは、ウエハの搬入時に
インターフェース・コラム71内の位置A4からシャッ
タ85Aのある搬送口を通して予備室73内に搬入した
ウエハを、回転軸82上の位置A3に設置する。位置A
3に設置されたウエハの外周部の180°離れた2箇所
に視野を持つように2つの撮像装置83A,84Aが配
置され、撮像装置83A,84Aの撮像信号が不図示の
ウエハローダ制御系に供給され、このウエハローダ制御
系は、その撮像信号を処理して位置A3にあるウエハの
外周部のノッチ部(切り欠き部)の位置を検出し、この
ノッチ部の位置が所定の位置(例えば+Y方向)に来る
ように搬送ロボット79Aの動作を制御する。これによ
って、ウエハの1回目のプリアライメントが行われる。
【0095】温度調整装置76A、スライドアーム77
A、この搬送装置(不図示)、搬送ロボット79A、及
び撮像装置83A,84Aより第1のウエハローダ系W
RDAが構成されている。この第1のウエハローダ系W
RDAと対称に、ウエハ室38内の位置B1と、待機室
72B内の位置B2と、予備室73内の位置B3と、イ
ンターフェース・コラム71内の位置B4との間でウエ
ハの受け渡しを行うための第2のウエハローダ系WRD
Bが配置されている。ウエハローダ系WRDBも温度調
整装置76B、スライドアーム77B、この搬送装置
(不図示)、第2の搬送ロボット79B、及び撮像装置
83B,84Bより構成されている。
【0096】図5は、図3と同じく本例のウエハステー
ジ系WST、及びウエハローダ系WRDA,WRDBを
示す平面図であり、この図5において、ウエハ室38の
上部に点線で示すように図2の給気管16E及び給気装
置5に連通する3箇所の吹き出し口94,95A,95
Bが設置され、これらの吹き出し口94,95A,95
Bからウエハ室38の内部にダウンフロー方式で陽圧の
パージガスが供給されている。この場合、吹き出し口9
4は、Y軸のウエハ干渉計50AYの光路を含む領域の
上部に設定され、吹き出し口95A,95BはX軸の2
つのウエハ干渉計49AX,49BXの光路を含む領域
の上部に設定されており、ウエハ干渉計49AX,49
BX,50AYの光路には実質的に常時高純度のパージ
ガスが供給されているため、その光路の屈折率が安定化
して計測精度が向上する。
【0097】但し、そのウエハ干渉計の光路の屈折率は
パージガスの純度が比較的大きく変化すると、それに応
じて変化するため、パージガスの純度が所定の許容値を
超えて変化した場合には、アライメント及び露光動作を
中止して、そのパージガスの純度が高純度で安定化する
までウエハステージ40A,40Bを待機させるように
してもよい。これによって、アライメント精度及び露光
精度の悪化を防止することができる。
【0098】また、図5のウエハローダ室70の予備室
73の底面に点線で示すように、図2の排気管17Fに
連通する排気口96が設置されており、ウエハ室38、
待機室72A,72B、及び予備室73の内部にそれぞ
れ吸光物質としての酸素の濃度を計測する酸素濃度セン
サ93A,93B,93C,93Dが設置され、酸素濃
度センサ93A〜93Dの計測値が不図示のパージガス
制御系に供給されている。シャッタ75A,78A又は
シャッタ75B,78Bが開いている場合に、ウエハ室
38の内部に供給されたパージガスは、矢印C1,C2
及び矢印D1,D2で示すように待機室72A,72B
を経て予備室73に流入し、予備室73に流れ込んだパ
ージガスは排気口96から図2の排気管17Fを介して
回収装置4に回収される。また、シャッタ75A,78
A,75B,78Bが閉じている場合に、ウエハ室38
内に吹き出したパージガスは、必要に応じて図2の排気
管17Eから回収装置4に回収される。
【0099】この場合、酸素濃度センサ93A〜93D
で検出される酸素濃度の許容値は、ウエハ室38の内
部、待機室72A,72Bの内部、予備室73の内部の
順に高く(緩く)設定されており、酸素濃度センサ93
A〜93Dの何れかで計測される濃度が許容値を超えた
場合に、そのパージガス制御系は吹き出し口94,95
A,95Bからウエハ室38の内部に通常よりも多い流
量でパージガスを供給する。これによって、ウエハの交
換時にシャッタ75A,75B等を開いた場合にも、ウ
エハ室38内でのパージガスの濃度が高く維持されると
共に、パージガスの使用量を減らすことができる。
【0100】そのウエハ室38内へパージガスを供給す
る際の流量の一例は、ウエハの1枚がウエハ室38から
順次搬出される際にウエハ室38内で増加する空間の体
積分を補う程度である。これによって、パージガスの使
用量を少なくすることができる。本例では、そのウエハ
室38(露光室)の内部の吸光物質(ここでは酸素)の
濃度の許容値(dAとする)は待機室72A,72Bの
内部の吸光物質の濃度の許容値(dBとする)の1/1
0〜1/100程度に設定され、待機室72A,72B
の内部の吸光物質の濃度の許容値dBは予備室73の内
部の吸光物質の濃度の許容値(dCとする)の1/10
〜1/100程度に設定されている。そして、一例とし
て、ウエハ室38内の許容値dAは100〜10ppm
程度、待機室72A,72B内の許容値dBは103
pm程度、予備室73内の許容値dCは105 ppm程
度に設定される。
【0101】この際に、パージガスの濃度管理を容易に
するために、ウエハ室38内での許容値dAを最も厳し
く設定し、その他の気密室(待機室72A,72B及び
予備室73)では共通にウエハ室38内と同程度以上の
許容値に設定するだけでもよい。この場合には、待機室
72A,72Bと予備室73とを一つの気密室としても
よい。また、検出対象の吸光物質(不純物)の種類を多
くして、その吸光物質毎にその濃度の許容値を異ならせ
てもよく、最も許容値が厳しい物質の濃度に着目してパ
ージガスの流量などを制御するようにしてもよい。
【0102】また、吸光物質の濃度の許容値が緩い(大
きい)気密室からその許容度が厳しい(小さい)気密室
へのパージガスの逆流を防止するために、各気密室内で
のパージガスの圧力を異ならせる、即ちその許容値が厳
しい(小さい)気密室ほどその内部でのパージガスの圧
力を高くするようにしてもよい。また、本例ではウエハ
室38内にパージガスをダウンフロー方式で供給してい
るが、パージガスが本例のようにヘリウムガスのような
軽い気体である場合には、そのパージガスをウエハ室3
8内の底面部から吹き上げるようにして(いわばオーバ
ーフロー方式で)供給するようにしてもよい。
【0103】ここで、図3のウエハステージ系WST、
及びウエハローダ系WRDA,WRDBの全体の動作の
一例につき説明する。先ず、第1のウエハステージ40
A上の第1のウエハW1に対する走査露光が終わって、
第2のウエハステージ40B上の第2のウエハW2に対
する走査露光を行うものとすると、第1のウエハステー
ジ40Aが位置A1に移動した後、アライメントセンサ
27Bの下でウエハアライメントの行われた第2のウエ
ハステージ40Bが投影光学系PLの露光領域側に移動
して、ウエハステージ40B上のウエハW2に対する走
査露光が開始される。また、この時点までに、インター
フェース・コラム71内の位置A4にある未露光のウエ
ハが搬送ロボット79Aによって予備室73内の位置A
3まで搬送され、ここで撮像装置83A,84Aを用い
てノッチ部を基準として、回転角及び中心位置の1回目
のプリアライメントが行われる。その後、位置A3のウ
エハは搬送ロボット79Aによって待機室72A内の温
度調整装置76A上の位置A2に搬送され、ここで露光
に適した温度まで加熱、又は冷却された後、スライドア
ーム77Aによってウエハ室38内の位置A1の近傍ま
で搬送される。
【0104】その位置A1において、ウエハステージ4
0A上の露光済みのウエハW1は、図4のプリアライメ
ント機構92Aのアンロードアーム(不図示)に受け渡
されると共に、スライドアーム77A上の未露光のウエ
ハはそのプリアライメント機構92Aのロードアーム
(不図示)に受け渡される。次に、そのアンロードアー
ム上の露光済みのウエハがスライドアーム77A上に受
け渡された後に、そのロードアーム上の未露光のウエハ
の外周部の3箇所の形状を不図示の撮像装置で観察する
ことによって、その未露光のウエハの2回目のプリアラ
イメントが行われる。この後、その未露光のウエハは位
置A1でウエハステージ40A上に載置されて、ウエハ
ステージ40Aによってアライメントセンサ27Aの下
方に移動して、アライメントセンサ27Aによってその
未露光のウエハ上のサーチアライメントマークの検出
(サーチアライメント)、及びこの結果を用いたファイ
ンアライメントマークの検出が行われる。この際に、例
えばエンハンスト・グローバル・アライメント(EG
A)方式でウエハのファインアライメントが行われる。
【0105】本例ではサーチアライメント、及びファイ
ンアライメントをまとめてウエハアライメントと呼んで
いる。ウエハアライメントが完了した第1のウエハステ
ージ40A上のウエハは、第2のウエハステージ40B
上のウエハW2の走査露光が終了するまで、アライメン
トセンサ27Aの下方で待機する。一方、位置A1でウ
エハステージ40Aからスライドアーム77Aに受け渡
された露光済みのウエハW1は、待機室72A内の位置
A2まで移動した後、搬送ロボット79Aによって位置
A2からインターフェース・コラム71内の位置A4ま
で搬送される。この際に、位置A4には露光済みのウエ
ハ用のウエハカセットが待機しており、ウエハW1はそ
のウエハカセットに収納される。その後、位置A4には
未露光のウエハを収納したウエハカセットが移動して、
このウエハカセット内の未露光のウエハが搬送ロボット
79Aによって予備室73内の位置A3まで搬送され
る。
【0106】また、第2のウエハステージ40B上で露
光が行われたウエハW2が、ウエハ室38内の位置B1
まで搬送されると共に、第1のウエハステージ40Aが
投影光学系PLの露光領域側に移動して、ウエハステー
ジ40A上のウエハの走査露光が開始される。この際
に、位置B1の近傍には搬送ロボット79B及びスライ
ドアーム77Bによって位置B4から位置B3,B2を
経て未露光で温度制御されたウエハが搬送されている。
そして、図4のプリアライメント機構92Bを介してス
ライドアーム77B上の未露光のウエハと、ウエハステ
ージ40B上の露光済みのウエハW2との交換が行われ
た後、位置B1において未露光のウエハの2回目のプリ
アライメントが行われる。一方、露光済みのウエハW2
は、スライドアーム77B及び搬送ロボット79Bを介
して位置B2から位置B4まで搬送される。
【0107】このように本例では、ウエハステージWS
T及びウエハローダ系WRDA,WRDBをそれぞれウ
エハ室38及びウエハローダ室70内にモジュール構成
で組み込むようにしているが、ウエハ室38内の位置A
1,B1において2回目のプリアライメントを行ってい
るため、ウエハ室38とウエハローダ室70との組立時
の位置関係はそれ程厳密である必要が無い。即ち、投影
露光装置の組立調整を容易に行うことができると共に、
ウエハアライメントを高精度に行うことができる。
【0108】更に本例では、図3において未露光のウエ
ハ、又は露光済みのウエハが搬送口74A,74B等を
通過する際に、対応するシャッタ75A,75B,78
A,78B,85A,85Bが開くと共に、ウエハが通
過しない期間では対応するシャッタ75A,75B〜8
5A,85Bは閉じている。また、シャッタ75A,7
5Bが開いている場合には、シャッタ78A,78B又
はシャッタ85A,85Bが閉じるように制御されてお
り、ウエハ室38の内部が直接にインターフェース・コ
ラム71の内部、即ち外気と連通することは無い。従っ
て、ウエハ室38の内部のパージガスの濃度は常に高く
維持されている。
【0109】次に、図3中の軟性シールド部材18F,
18G及びシャッタ75A等の構成につき図6〜図9を
参照して詳細に説明する。図6は、図3中のウエハ室3
8、ウエハローダ室70、及び投影光学系PLの組立調
整時の状態を示す斜視図であり、この図6において、ウ
エハ室38の上面にはレーザ光源部91、プリアライメ
ント機構92A,92B、AFセンサ88A,88B、
及びアライメントセンサ27A,27B等が凸部として
突き出ているが、これらの間に投影光学系PLを水平方
向に相対移動できる溝部38aが形成されている。ま
た、ウエハローダ室70の上面には図3のスライドアー
ム77A,77Bを駆動するための駆動装置が収納され
た駆動部70a,70bが設置され、ウエハローダ室7
0の底面には防振台70Cが配置されている。更に、ウ
エハローダ室70の正面部には、図3のインターフェー
ス・コラム71との間でウエハが搬送される搬送口97
A,97Bが形成され、この搬送口97A,97Bは図
3のシャッタ85A,85Bによって開閉される。
【0110】本例の投影露光装置の組立調整時には、ウ
エハ室38はこの中のウエハステージ系WSTと共に組
み立てられ、これとほぼ並行してウエハローダ室70は
この中のウエハローダ系WRDA,WRDBと共に組み
立てられる。その後、投影光学系PLが図2のフレーム
機構に装着された後、図6の矢印で示すように投影光学
系PLが溝部38aに沿って相対移動するようにそのフ
レーム機構にウエハ室38が設置され、これに続いてウ
エハ室38の搬送口52A,52Bにウエハローダ室7
0の搬送口74A,74Bが対向するようにウエハロー
ダ室70が設置される。その後、投影光学系PLの下端
部とウエハ室38の溝部38aとの隙間を密閉するよう
に、図7(a)に示すように軟性シールド部材18Dが
装着され、搬送口52A(又は52B)と搬送口74A
(又は74B)との間の空間を外気から隔離するように
軟性シールド部材18F(又は18G)が装着される。
【0111】図8(a)は、一方の軟性シールド部材1
8Fを示す平面図、図8(b)はその正面から見た断面
図であり、この図8に示すように、円筒状の軟性シール
ド部材18Aの両端部にはリング状の吸着部98,99
が固定され、吸着部98,99の端面には真空ポンプV
Pに連通する真空吸着用の溝部98a,99aが形成さ
れている。そして、軟性シールド部材18Fを図6の搬
送口52Aと搬送口74Aとの間に装着する場合には、
一方の吸着部98を一方の搬送口52Aを囲むようにウ
エハ室38に配置し、他方の吸着部99を他方の搬送口
74Aを囲むようにウエハローダ室70に配置した状態
で、溝部98a,99aに通じる真空ポンプVPの吸引
を開始し、露光工程中にはその真空ポンプVPで連続的
に吸引を行う。他方の軟性シールド部材18Gも同じ方
法で取り付けられる。これによって、搬送口52A,7
4Aの間、及び搬送口52B,74Bの間の空間はそれ
ぞれ高い密閉度で外気から隔離される。更に、例えばメ
ンテナンス時等にはウエハ室38の近傍からウエハロー
ダ室70を容易に移動することができる。
【0112】但し、例えば停電時等にその真空ポンプが
オフとなり、軟性シールド部材18F,18Gが外れて
しまい、パージガスに外気(吸光物質)が混入する恐れ
もある。これを防止するために、軟性シールド部材18
F,18Gを真空ポンプによる吸着と共に、例えばフラ
ンジ部等で機械的に固定する方式を併用して固定するこ
とが望ましい。
【0113】次に、図9(a)は図3のウエハローダ室
70の一つの搬送口74Aの開閉を行うシャッタ75A
を示す正面図、図9(b)は図9(a)を側面から見た
断面図であり、本例のシャッタ75Aは、下部の第1シ
ャッタ75A1と上部の第2シャッタ75A2とに分か
れている。搬送口74Aを閉じる場合には、第1シャッ
タ75A1及び第2シャッタ75A2が噛み合うように
閉じて、図3のウエハ室38の搬送口52Aと待機室7
2Aの内部とがほぼ完全に遮断される。そして、搬送口
52A,74Aを通してウエハを単体のままで搬送する
際には、図9(c)に示すように、第1シャッタ75A
1のみが下方に開き、搬送口74Aのほぼ下半分の領域
をスライドアーム77A上に保持されたウエハW1が通
過する。
【0114】なお、ウエハを例えばウエハホルダに装着
した状態で搬送することも可能であり、この場合には、
図9(d)に示すように、第1シャッタ75A1が下方
に開くのと同時に第2シャッタ75A2が上方に開い
て、搬送口74Aが全開状態になる。そして、その搬送
口74A中をウエハW1が載置されたウエハホルダ10
0Aがスライドアーム77A上に保持された状態で通過
する。また、ウエハW1をウエハホルダ100A上に載
置して搬送する代わりに、小型の容器内にウエハW1を
収納した状態でその容器を搬送することも可能である。
更に、ウエハホルダ100Aを単体として清掃するため
に、そのウエハホルダ100Aをウエハ室38の外部に
搬出する際にもその搬送口74Aが使用される。
【0115】このように本例では、ウエハを付属物と共
に搬送する際、又はその付属物のみを搬送する際には搬
送口74Aを全開する一方で、ウエハW1を単体で搬送
する際には搬送口74Aの一部のみを開いているため、
図3のウエハ室38の内部から待機室72Aの内部に流
入するパージガスの流量が減少するため、ウエハ室38
の内部でのパージガスの濃度を高く維持することがで
き、ウエハW1,W2上での露光光の強度を高く維持で
き、露光工程のスループットが向上すると共に、露光装
置の運転コストを低減することができる。パージガスの
漏れ量を少なく抑えるためには、このように各搬送口を
できるだけ小さくすることが望ましい。また、各搬送口
(開口部)を機械的に細長くして、各搬送口をいわば立
体化して、パージガスの粘性を利用してそのパージガス
の漏れ量を少なくしてもよい。
【0116】また、インターフェース・コラム71(外
気)と接続される気密室(本例では予備室73)では、
ウエハなどの搬送時にパージガスが外部に流出したり、
外気の流入などによって吸光物質の濃度が悪化し得る。
そこで、その搬送時にシャッタ85A,85Bによって
規定されるインターフェース・コラム71と予備室73
との間の搬送口(ここでは「IF開口」と呼ぶ)の大き
さ(開放面積)を小さくすることが望ましい。具体的に
そのIF開口を、例えばシャッタ75A,75Bによっ
て規定されるウエハ室38と待機室72A,72Bとの
間の搬送口(ここでは「本体開口」と呼ぶ)52A,5
2B又は74A,74Bに比べて小さくすることが望ま
しい。このとき、シャッタ78A,78Bによって規定
される待機室72A,72Bと予備室73との間の搬送
口(ここでは「中間開口」と呼ぶ)はその大きさを制限
しなくてもよいが、前述のIF開口と同程度以上、及び
前述の本体開口(52A,52B又は74A,74B)
と同程度以下の少なくとも一方を満たすことが望まし
い。
【0117】なお、本例ではウエハ室38とインターフ
ェース・コラム71との間に2つの気密室(予備室73
と待機室72A又は72B)を設けている、即ちIF開
口と本体開口との間に1つの中間開口が存在している
が、ウエハ室38とインターフェースコラム71との間
に3つ以上の気密室を設けてもよく、IF開口と本体開
口との間に存在する2つ以上の中間開口はその大きさが
同程度でも、異なっていてもよいが、IF開口又は本体
開口との大小関係は上記条件を満たすことが望ましい。
また、ウエハ室38とインターフェースコラム71との
間に1つの気密室を設けるだけでもよく、この場合はI
F開口を本体開口に比べて小さくするだけでよい。さら
に、ウエハ室38とインターフェースコラム71との間
に少なくとも2つの気密室が設けられる場合、ウエハ室
38に近づくほど搬送口を大きくする、即ちIF開口、
中間開口、及び本体開口の配列順にその大きさを段階的
に大きくするようにしてもよい。これは、特にウエハ室
38で吸光物質の濃度が最も厳しく、インターフェース
コラム71に近づくほど各気密室での吸光物質の濃度が
緩くなるときに有効である。即ち、ウエハ室38と異な
る1つの気密室の前後で吸光物質の濃度が異なり、かつ
その1つの気密室で濃度がその前後の濃度のうち厳しい
方と同等以上であるときは、その1つの気密室で濃度が
緩い方の搬送口を厳しい方の搬送口よりも小さくすると
よい。
【0118】また、IF開口、中間開口、及び本体開口
の大きさを等しくしておき、ウエハなどの搬送時に、前
述の如くシャッタによってその大きさを異ならせるよう
にしてもよいし、あるいは各開口(搬送口)でその大き
さを異ならせておき、シャッタは搬送路の開閉のみに用
いるようにしてもよい。本例ではウエハローダがウエハ
の裏面を支持するので、各開口(搬送口)はその横幅が
ウエハサイズに応じてほぼ等しくなっている。従って、
各開口(搬送口)でその高さを調整することでその大き
さ(開放面積)が異なることになる。但し、各開口(搬
送口)を通るウエハローダ(搬送アーム)のサイズが異
なるときは、そのサイズを考慮して上記高さを調整する
か、あるいは上記条件を満たすように各搬送アームのサ
イズを設定しておくとよい。
【0119】さらに、ウエハ室38とは別に少なくとも
1つの気密室をインターフェース・コラム71との間に
設ける場合、インターフェース・コラム71に接続され
る気密室でその圧力を外気よりも高くして外気の流入阻
止を図ることが望ましい。また、ウエハ室38の圧力は
その気密室と同程度でもよいが、ウエハ室38でその圧
力を最も高くすることが望ましく、この場合にウエハ室
38に近づくほど気密室の圧力を高くするようにしても
よい。特に、互いに隣接する2つの気密室で吸光物質の
濃度が異なる場合、その濃度が厳しく管理される一方の
気密室でその圧力を他方の気密室よりも高くすることが
望ましい。これにより、濃度管理が緩い気密室から濃度
管理が厳しい気密室へのパージガスの流入阻止を図るこ
とができる。
【0120】また、レチクルローダ87の一部又は全体
を、レチクル室23と異なる少なくとも1つの気密室に
配置し、レチクル室23を含む複数の気密室でその搬送
口の大きさや圧力を上記と全く同様に設定してもよい。
このとき、レチクルを密閉型カセット(例えば、ボトム
オープンタイプのSMIF(Standard mechanical inter
face)技術を適用して製作された密閉容器であるSMI
F−POD(商品名))に収納し、レチクルを外気と接
触させることなく、その少なくとも1つの気密室内に搬
入するように構成してもよい。また、その複数の気密室
の1つに、少なくとも一枚のレチクルを保持するバッフ
ァカセット(保管棚)を設けてもよい。
【0121】次に、図1、図2の投影露光装置で走査露
光を行う場合のステージ系の走査速度の最適化方法の一
例につき図11〜図14を参照して説明する。図11
は、本例で露光対象とするウエハW(図1のウエハW
1,W2に対応する)のショット配列の一例を示し、こ
の図11において、ウエハWは直径が約300mmの円
板状の基板(いわゆる12インチウエハ)であり、この
ウエハWの有効露光領域がX方向(非走査方向)、及び
Y方向(走査方向)にそれぞれ所定ピッチでX方向の幅
LXでY方向の長さLYの多数のショット領域29(区
画領域に対応する)に分割されており、露光時には投影
光学系PLによるスリット状の露光領域28に対して各
ショット領域29が+Y方向、又は−Y方向に走査され
る。
【0122】本例では一例としてショット領域29の幅
LXは25mm、長さLYは33mmで、露光領域28
の走査方向の幅(スリット幅)は10mmであり、ウエ
ハWの表面はY方向に8列に分かれ、第1列及び第8列
にはX方向に7個のショット領域29が、第2列及び第
7列にはX方向に9個のショット領域29が、第3列〜
第6列にはそれぞれX方向に11個のショット領域29
が含まれており、ウエハWの全面には76個のショット
領域29が形成されている。また、本例のショット領域
29は、内部にX方向に2行でY方向に2列の同一のチ
ップパターンが形成される4個取りであり、例えばウエ
ハWの外周部のショット領域29の一部が有効露光領域
の外側にはみ出していても、そのショット領域内の残り
の1個〜3個のチップパターン領域が有効露光領域内に
収まっていれば、そのショット領域から使用可能なチッ
プパターンを切り出すことができる。
【0123】図12(a)は、スリット幅Dの露光領域
28に対して走査方向の長さLYのショット領域29を
走査する際の平面図であり、この図12(a)におい
て、ショット領域29(ウエハW)は露光領域28に対
して間隔SYを隔てた位置から加速度Wαで加速が開始
されて、ショット領域29の先端部が露光領域28に達
するまでにウエハWの速度は所定の走査速度VWに達し
て安定化される。その後、ショット領域29が露光領域
28を通過している間はウエハWの速度はその走査速度
VWに維持されており、ショット領域29の後端部が露
光領域28を通過した時点から、ウエハWはほぼ−Wα
の減速度でほぼ0まで減速される。
【0124】この場合、そのウエハWの加速度Wα、即
ち図1のウエハステージ40Aの加速度の上限は、本例
ではレチクルステージ24側の加速度の上限によって規
定される。即ち、本例の投影光学系PLのレチクルから
ウエハへの投影倍率βは例えば1/4倍、1/5倍等の
縮小倍率であるため、走査露光中のウエハステージ40
A(ウエハW)の加速度に対して、レチクルステージ2
4の加速度は例えば4倍、5倍等になるため、加速度を
高めて行くとレチクルステージ24の方が速く上限に達
するからである。レチクルステージ24の加速度の上限
は、例えば吸着保持されているレチクルR1,R2が外
れてしまう直前の加速度、又はレチクルステージ24の
機構的な限界の加速度である。そこで、レチクルステー
ジ24の加速度の上限をRα、このときの走査速度をV
Rとすると、投影倍率βを用いて次式で示すようにウエ
ハステージ40Aの加速度の上限値(これをWαとす
る)はβ・Rα(β<1)となり、ウエハステージ40
Aの走査速度VWはβ・VRとなる。なお、投影光学系
PLが反転投影を行う場合には、レチクルステージ24
とウエハステージ40Aとの移動方向は逆になる。
【0125】 Wα=β・Rα,VW=β・VR …(4) また、走査露光時のウエハステージ40Aの加速時間及
び減速時間の和(加減速時間)はほぼ2・VW/Wαで
あり、ショット領域29を露光領域28で走査している
狭義の露光時間は(LY+D)/VWであるため、ショ
ット領域29に対する露光時間ΔTは(4)式を用いて
ほぼ次式で表すことができる。
【0126】 ΔT=2・VW/Wα+(LY+D)/VW =2・VR/Rα+(LY+D)/(β・VR) …(5) この場合、単にレチクルステージ24の走査速度VRを
高めると、狭義の露光時間は短縮されるが、加減速時間
は長くなるため、実際の露光時間ΔTが却って長くなる
こともある。具体的に、レチクルステージ24の走査速
度VRが図12(b)の場合のようにVR1であるとき
に、時間tが0〜t1の間で加速が行われ、t1〜t2
の間で露光が行われ、t2〜t3の間で減速が行われる
ものとする。これに対して走査速度VRが図12(c)
のようにVR1より速いVR2であるとすると、露光が
行われる時間t4〜t5は図12(b)の時間t1〜t
2よりも短縮されるが、加減速時間(0〜t4及びt5
〜t6)は図12(b)の加減速時間(0〜t1及びt
2〜t3)よりも長くなるために、全体の露光時間(0
〜t6)は図12(b)の場合よりも長くなっている。
【0127】そこで、(5)式の露光時間ΔTを最小に
するように走査速度VRを最適化するために、そのΔT
をVRで微分した式を0とおくと次のようになる。 d(ΔT)/d(VR)=2/Rα−(LY+D)/(β・VR2)=0 …(6) この(5)式を走査速度VRについて解くことによっ
て、露光時間ΔTを最小にする走査速度VRの最適値V
adp は次のようになる。
【0128】 VRadp ={(LY+D)Rα/(2・β)}1/2 …(7) 但し、実際には露光時間ΔTには、(4)式の他に図1
のレチクルステージ24及びウエハステージ40Aがそ
れぞれ所定の走査速度に達した後に、両ステージの同期
が取られるまでの整定時間Tsyncを考慮することが望ま
しい。この際に整定時間Tsyncが走査速度VRに応じて
変化する場合には、(7)式の最適値VRadp の補正を
行う必要がある。
【0129】なお、ウエハ上での露光光の実用的な最大
パルスエネルギー密度をPIL、発光周波数をfILとする
と、スリット幅Dの露光領域28に対して走査速度VW
を最適値β・VRadp として露光を行う場合のウエハ上
の各点での積算露光エネルギー密度P1は、ほぼ次のよ
うに最適値β・VRadp に比例して低下する。 P1={D/(β・VRadp )}fIL・PIL …(8) 従って、ウエハW上のフォトレジストの適正露光エネル
ギー密度をP2として、P2がP1よりも小さい場合に
は、例えば図2の第1照明系IS1内の減光フィルタの
透過率の切り換え、又は露光光源3の出力制御を行うこ
とによって、その適正露光エネルギー密度P2を得るこ
とができる。しかしながら、フォトレジストの感度が低
くてP2がP1よりも高い場合には、走査速度VRを最
適値VR adp よりも小さくする必要がある。即ち、フォ
トレジストの感度が低くなるとレチクルステージ24
(及びウエハステージ40A)の律速条件は、そのフォ
トレジストの適正露光エネルギー密度となり、フォトレ
ジストの感度が高くなると、走査速度VRを(7)式、
又はこれを補正した式に基づいて最適化することができ
る。
【0130】そして、実際に図11のウエハWの76個
のショット領域29に対して走査露光を行う場合に、レ
チクルステージ24の走査速度VRの最適値VRadp
コンピュータのシミュレーションによって求めるため
に、レチクルステージ24の加速度Rαを種々の値に設
定したときに、走査速度VR(mm/s)の値を次第に
変化させて、それぞれ(4)式に整定時間Tsyncを加算
した露光時間ΔT及びウエハWのステップ移動の時間を
76個のショット領域について積算して露光ステッピン
グ時間TES(sec)を求めた結果を図13に示す。
【0131】図13において横軸は走査速度VR(mm
/s)、縦軸は露光ステッピング時間TES(sec)を
示し、この際の各パラメータの値は、ショット領域29
の幅LXが25mmで長さLYが33mm、投影倍率β
が1/4、露光領域28のスリット幅Dが10mm、整
定時間Tsyncが20msecである。また、図13の1
1個の曲線は上から順にレチクルステージ24の加速度
Rαが2G、2.25G、2.5G、2.75G、3
G、3.25G、3.5G、3.75G、4G、4.5
G、及び5Gの場合の計算結果を表している。これらの
曲線より、加速度Rαを2G〜5G程度の範囲内のどの
ような値に設定した場合でも、露光ステッピング時間T
ESを最小にするための走査速度VRの最適値は、ほぼ1
200〜2400mm/s程度の範囲内にあることが分
かる。具体的に、加速度Rαが2.5G、2.75G、
及び3.75Gの場合の走査速度VRの最適値はそれぞ
れ点F1の1450mm/s程度、点F2の1580m
m/s程度、及び点F3の1850mm/s程度であ
る。
【0132】次に、図13の結果によって最適化された
走査速度を用いて、図1及び図2のダブル・ウエハステ
ージ方式の投影露光装置で図11のウエハWに走査露光
を行う場合の、スループットの計算結果を図14の曲線
F4に示す。この図14において、横軸はレチクルステ
ージ24の加速度Rα、縦軸は1時間当たりに何枚のウ
エハに露光ができるかを示すスループットTP(wafers
/h)である。また、曲線F5は、曲線F4(ダブル・
ウエハステージ方式)と比較するために従来のシングル
・ウエハステージ方式の投影露光装置でその加速度Rα
及びこれに対応する走査速度で露光する場合のスループ
ットTPの計算結果を示している。曲線F5と曲線F4
とを比較して分かるように、ダブル・ウエハステージ方
式を採用することによってシングル・ウエハステージ方
式に比べて約1.4〜1.5倍程度のスループットが得
られる。
【0133】また、ダブル・ウエハステージ方式及びシ
ングル・ウエハステージ方式に共通に、レチクルステー
ジ24の加速度Rαが増加するとスループットTPも向
上しているが、レチクルステージ24の加速度Rαが
2.5G〜3Gを超えると、加速度Rαの増加率に比べ
てスループットTPの増加率は小さくなる。従って、ス
テージ系の構成をできるだけ簡素化して、かつ高いスル
ープットを得るために、レチクルステージ24の加速度
Rαは2.5G〜3G程度に設定することが望ましい。
【0134】次に、図1、図2の実施の形態の投影露光
装置の組立調整方法(製造方法)の一例につき図10、
及び図19のフローチャートを参照して説明する。図1
0は、図1、及び図2の投影露光装置の組立調整中の状
態を示し、先ず図19のステップ201において、図1
0に示すように例えば半導体製造工場のクリーンルーム
内の床1上に定盤32、コラム33、防振台34、支持
板35、防振台36、及び支持板37を積み上げてフレ
ーム機構(32〜37)を組み立てる。次のステップ2
02において、図2に示すように階下の床2上に露光光
源3、及び回収装置4、給気装置5及び蓄積装置6を含
む気体供給装置を設置する。
【0135】次にステップ203において、図10のフ
レーム機構の側面に第1チャンバ9を設置し、この内部
に第1照明系IS1を組み込み、そのフレーム機構の上
面に第2サブチャンバ19を設置し、この内部に第2照
明系IS2を組み込む。そして、ステップ204におい
て、そのフレーム機構の支持板37に不図示の切り欠き
部を通して投影光学系PLを搭載し、不図示の制御系と
各種駆動部との配線を行った後、ステップ205におい
て、フレーム機構の支持板35上に調整用の支持具10
8を固定し、この支持具108上に評価用のパターン等
が形成されたテストレチクルR3を載置し、定盤32上
に調整用の支持具109を固定し、この支持具109上
にテストプリント用のウエハW3を載置する。そして、
階下の露光光源からの露光光の照射を行わせて、照明系
IS1,IS2及び投影光学系PLの光学特性(光軸合
わせ、フォーカス調整、諸収差の追い込み等)の調整を
行う。
【0136】また、ステップ201〜205の動作と並
行して、例えば別の組立室内でステップ206におい
て、図10に示すように、レチクル室23及びこの内部
に収納されるレチクルステージ系RSTの組立調整を行
うと共に、レチクルローダ室87及びこの内部に収納さ
れるレチクルローダ系の組立調整を行う。更に、ステッ
プ207において、ウエハ室38及びこの内部に収納さ
れるウエハステージ系WSTの組立調整を行うと共に、
ウエハローダ室70及びこの内部に収納されるウエハロ
ーダ系の組立調整を行う。また、ステップ208におい
て、インターフェース・コラム71及びこの内部に組み
込まれるレチクルライブライやウエハカセット等の組立
調整を行う。また、ステップ206〜208において
は、それぞれ不図示の制御系との間の配線等も行われ
る。
【0137】そして、ステップ209において、そのフ
レーム機構から調整用の支持具108,109を取り外
してから、そのフレーム機構の支持板35上にレチクル
室23及びレチクルローダ室87を組み込み、定盤32
上にウエハ室38及びウエハローダ室70を組み込み、
そのフレーム機構の側面にインターフェース・コラム7
1を設置する。この際に、図6に示すように、ウエハ室
38の上部には溝部38aが形成されているため、その
溝部38aに沿って投影光学系PLに対してウエハ室3
8を横方向に移動させることによって、ウエハ室38を
容易に、かつ迅速に設置することができる。
【0138】更に、図10に戻り、投影光学系PLを基
準としてレチクル室23、及びウエハ室38の位置を計
測するために、主計測系としての干渉計ユニット54
Y,57Y等を組み込み、投影光学系PLを基準として
レチクル室23及びウエハ室38の高さを計測するため
に干渉計ユニット55A,58A等を組み込む。それに
続くステップ210において、図2に示すように、サブ
チャンバ9,19、レチクル室23、投影光学系PL、
ウエハ室38、及びウエハローダ室70にパージガスを
供給するための給気管16A〜16E、排気管17A〜
17F、給気管7D、及び排気管7Aを配置し、サブチ
ャンバ9〜ウエハローダ室70の間の空間を外気から隔
離するために軟性シールド部材18A〜18G(図3参
照)を設置する。この後で、総合調整(電気調整、動作
確認等)を行うことにより図1、図2の投影露光装置を
モジュール方式、又はボックス方式で短時間に製造する
ことができる。
【0139】次に、本発明の実施の形態の他の例につき
説明する。先ず、図15、図16を参照して上記の投影
露光装置のウエハステージ系WSTの別の構成例につき
説明する。図3のウエハステージ系WSTはX軸ガイド
部材41,42を2つのウエハステージ40A,49B
で共用しているのに対して、この構成例では2つのウエ
ハステージ40A,40Bで独立にX軸ガイド部材を備
えているものであり、図15、図16において図1〜図
3に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を
省略する。
【0140】図15はウエハステージ系の別の構成例を
示す平面図、図16は図15の一部の正面図であり、図
15において、ウエハベース39を走査方向SD(Y方
向)に挟むように、レール103A,104Aに沿って
エアーパッド106A(図16参照)を介してX方向に
摺動自在に第1の1対のX軸ガイド部材41A,42A
が設置され、更にこれらに平行にレール103B,10
4Bに沿って摺動自在に第2の1対のX軸ガイド部材4
1B,42Bが設置されている。そして、X軸ガイド部
材41A,42Aに対してエアーパッド106D(図1
6参照)を介してX方向に摺動自在に第1のX軸スライ
ダ44A,45Aが載置され、第2のX軸ガイド部材4
1B,42Bに対して摺動自在に第2のX軸スライダ4
4B,45Bが載置されている。
【0141】そして、第1のX軸スライダ44A,45
Aに対してエアーパッド105A〜105C(図16参
照)を介してY方向に摺動自在に第1のY軸ガイド43
Aが配置され、第2のX軸スライダ44B,45Bに対
してエアーパッドを介してY方向に摺動自在に第2のY
軸ガイド43Bが配置され、Y軸ガイド43A,43B
に対してエアーパッドを介してY方向に摺動自在にウエ
ハステージ40A,40Bが配置され、ウエハステージ
40A,40B上にウエハW1,W2が保持されてい
る。また、第1のX軸ガイド部材41A,42Aに対し
て第1のX軸スライダ44A,45Aを運動量保存則を
ほぼ満たして相対駆動するためのリニアモータ(不図
示)と、第2のX軸ガイド部材41B,42Bに対して
第2のX軸スライダ44B,45Bを運動量保存則をほ
ぼ満たして相対駆動するためのリニアモータ(不図示)
とが設けられている。このように本例では、2つのウエ
ハステージ40A,40Bに対して互いに独立にX軸ガ
イド部材41A,42A及びX軸ガイド部材41B,4
2Bが配置されているため、2つのウエハステージ40
A,40BをX方向に対してもそれぞれ運動量保存則を
ほぼ完全に満たして駆動することができる。
【0142】また、Y軸ガイド43A,43Bに対して
ウエハステージ40A,40BをそれぞれY方向に相対
駆動するリニアモータ(不図示)の他に、Y軸ガイド4
3A,43BのY方向の位置を補正するためのリニアモ
ータ107A等も設けられ、X軸ガイド部材41A,4
2A及び41B,42B側にもX方向の位置を補正する
ためのリニアモータ(不図示)が設けられている。
【0143】また、図15において、第1のウエハステ
ージ40Aの移動鏡48AX,48AYと対称に、第2
のウエハステージ40Bの+X方向及び+Y方向の側面
にX軸の移動鏡48BX、及びY軸の移動鏡48BYが
固定されている。本例でも、X軸の移動鏡48AX,4
8BXにはX軸のウエハ干渉計49AX,49BXから
複数軸の計測ビームが供給され、Y軸の移動鏡48A
Y,48BYには切り換え方式でY軸のウエハ干渉計5
0AY〜50EYから複数軸の計測ビームが供給されて
いる。この場合、中央の露光中心を通る光軸を有するウ
エハ干渉計50AYと、両端のアライメントセンサ27
A,27Bの検出中心を通る光軸を有するウエハ干渉計
50DY,50EYとの間に計測値を受け渡すためのウ
エハ干渉計50BY,50CYが配置されている。これ
によって、ウエハステージ40A,40Bを更に小型化
することができる。
【0144】次に、図17、図18を参照して上記の実
施の形態のレチクル室23、及びウエハ室38の別の構
成例につき説明する。先ず、図1、図2の実施の形態の
レチクル室23、ウエハ室38はそれぞれレチクルステ
ージ系RST、及びウエハステージ系WSTの側面部か
ら上面部を覆っているが、その代わりにレチクル室2
3、及びウエハ室38を厚い隔壁を有するほぼ完全なボ
ックス構造として、レチクルステージ系RST及びウエ
ハステージ系WSTの底面部をもレチクル室23、及び
ウエハ室38で覆うようにしてもよい。但し、レチクル
室23に関しては、その底面部の中央に露光光ILを通
過させるための開口を設ける必要がある。このようなほ
ぼ完全なボックス構造の採用でレチクル室23、ウエハ
室38の気密性を高めることができ、パージガスの濃度
を高く維持できると共に、パージガスの利用効率を高め
ることができる。
【0145】このようにほぼ完全なボックス構造とした
場合に、レチクル室23及びウエハ室38を安定に支持
するためには、キネマティック支持の原理によって設置
面(支持板35、定盤32)に対して3点で支持するこ
とが望ましい。このように3点支持を行った場合に、内
部でレチクルステージ24又はウエハステージ40A,
40Bが移動すると、偏荷重によってレチクル23やウ
エハ室38の底面の隔壁が変形し、その結果アライメン
トセンサやAFセンサ等が僅かに変形して、計測誤差が
生じる恐れがある。これを防止するためには、その底面
の隔壁の剛性(ボックス剛性)を十分に高めればよい。
【0146】しかしながら、例えば軽量化を行うために
そのような十分なボックス剛性が得られない場合には、
一つのボックス構造を駆動機構を含む部分と殆ど駆動機
構を含まない部分とに分けるようにしてもよい。図17
は、図6のウエハ室38を2つの部分に分けた構成例を
示し、この図17において図6に対応する部分には同一
符号を付して詳細説明を省略する。図17において、側
面部及び上面部を覆うための箱状の静止部38Aには、
アライメントセンサ27A,27B、AFセンサ88
A,88B、及びセンサ部90のように実質的に駆動部
を含まない部材が装着されている。一方、底面部に相当
する平板状の可動部38Bの手前側には、駆動部を含む
プリアライメント機構92A,92Bが設置され、これ
らに対応してウエハ用の搬送口52A,52Bが設けら
れている。また、可動部38Bの平面部には駆動部を含
む図1のウエハステージ系WSTが載置される。
【0147】この構成例の組立調整時には、先ず静止部
38Aと可動部38Bとを別々に組み立てる。その後、
可動部38B上に静止部38Aを例えば3点支持(キネ
マティク支持)で載置した状態で、内部のウエハ干渉計
やアライメントセンサ27A,27B等の調整を行って
から、図18に示すように、静止部38Aと可動部38
Bとの隙間の部分を完全に覆うように膜状の軟性シール
ド部材18Hを装着する。その後、一体化されたウエハ
室(38A,38B)を図1の定盤32上に例えば3点
支持で設置する際に、一例として静止部38Aを投影光
学系PLが載置されている支持板37に固定し、静止部
38Aと可動部38Bとの間の支持部材を取り外す。こ
れによって、静止部38AのAFセンサ88A,88B
等に可動部38Bで発生する振動が伝わらないようにな
り、アライメントやオートフォーカス動作等を高精度に
実行することができる。また、この構成例では、静止部
38Aと投影光学系PLとの相対変位は極めて僅かにな
るため、図1の主計測系としての干渉計ユニット57A
X,57BX等は、ウエハ干渉計49AX,49BX等
の背面部(参照鏡と一体の部分)ではなく、静止部38
Aの別の位置を計測してもよいことになり、主計測系の
設計の自由度が増加する。
【0148】なお、図17の構成例のように静止部38
Aと可動部38Bとを完全に切り離すのではなく、静止
部38Aと可動部38Bとを3箇所の防振機構で接続
し、これらの防振機構の周囲を軟性シールド部材18H
で覆うようにしてもよい。これによって簡単な構成で振
動の影響を軽減できる。また、上記の実施の形態におい
ては、例えば図3に示すように第1のウエハステージ4
0Aと第2のウエハステージ40Bとは並列に駆動され
ており、アライメントセンサ27A,27Bも2組配置
されているが、アライメントセンサ27Bを省き(アラ
イメントセンサ27Aのみを設置する)、投影光学系P
Lの下方でウエハステージ40A,40Bを駆動する第
1駆動系と、アライメントセンサ27Aの下方でウエハ
ステージ40A,40Bを駆動する第2駆動系とを配置
するようにしてもよい。この場合には、その第1駆動系
によって駆動されるウエハステージ40A上のウエハW
1に露光した後、ウエハステージ40B上のウエハW2
に露光を行う際には、ウエハステージ40Aとウエハス
テージ40Bとの交換を行い、その第1駆動系によって
ウエハステージ40Bを駆動するようにする。これによ
って、ウエハステージ系のフットプリント(設置面積)
を小さくすることができる。
【0149】また、上記の実施の形態のレチクルステー
ジ系RST、及びウエハステージ系WSTは、ダブル・
ホルダ方式又はダブル・ステージ方式であり、高いスル
ープットが得られるが、レチクルステージ系及びウエハ
ステージ系をそれぞれシングル・ステージ方式(シング
ル・ホルダ方式)としてもよい。また、本発明のフレー
ム(フレーム機構)は図1の構成に限られるものではな
く、投影光学系PLが設置されるコラム33とウエハベ
ース39とを、防振台31A〜31Dで支持される定盤
32に設ける代わりに、例えば、コラム33とウエハベ
ース39とを異なる防振台でそれぞれ支持するように構
成してもよい。また、前述の実施形態ではウエハベース
39をコラム33から分離して配置するものとしたが、
例えば防振台36を介してウエハベース39をコラム3
3で支持する、あるいは支持部材などを介して支持板3
7に対してウエハベース39を吊り下げるように構成し
てもよい。さらに、レチクルステージ24のうち微動ス
テージのみを支持板35上に配置し、粗動ステージはコ
ラム33と異なる別のベース部材に設けるようにしても
よい。また、前述の実施形態では露光光ILが通る光路
のほぼ全域をパージガスで満たすようにしたが、露光波
長によってはその一部のみ、例えば投影光学系と照明光
学系のみをパージガスで満たすだけでもよいし、あるい
はそのパージガスを回収する機構を設けなくてもよい。
さらに、レチクル室23やウエハ室38は気密室とした
が、その内部にパージガスを供給しないときは単なる筐
体でも構わない。
【0150】次に、上記の実施の形態の投影露光装置を
使用した半導体デバイスの製造工程の一例につき図20
を参照して説明する。図20は、半導体デバイスの製造
工程の一例を示し、この図20において、まずシリコン
半導体等からウエハWが製造される。その後、ウエハW
上にフォトレジストを塗布し(ステップS10)、次の
ステップS12において、図1のレチクルR1を照明領
域の下方に移動して、レチクルR1のパターン(符号A
で表す)をウエハW上の全部のショット領域SEに走査
露光する。次に、ステップS14において、現像及びエ
ッチングやイオン注入等を行うことにより、ウエハWの
各ショット領域SEに所定のパターンが形成される。
【0151】次に、ステップS16において、ウエハW
上にフォトレジストを塗布し、その後ステップS18に
おいて、図1のレチクルR1の代わりにレチクルR2を
照明領域の下方に移動して、レチクルR2のパターン
(符号Bで表す)をウエハW上の各ショット領域SEに
走査露光する。そして、ステップS20において、ウエ
ハWの現像及びエッチングやイオン注入等を行うことに
より、ウエハWの各ショット領域に所定のパターンが形
成される。
【0152】以上の露光工程〜パターン形成工程(ステ
ップS16〜ステップS20)は所望の半導体デバイス
を製造するのに必要な回数だけ繰り返される。そして、
ウエハW上の各チップCPを1つ1つ切り離すダイシン
グ工程(ステップS22)や、ボンディング工程、及び
パッケージング工程等(ステップS24)を経ることに
よって、製品としての半導体デバイスSPが製造され
る。
【0153】また、上記の実施の形態では、走査露光方
式の投影露光装置に本発明を適用したが、本発明はこれ
に限られず、ステップ・アンド・リピート方式等の一括
露光型(静止露光型)の投影露光装置、プロキシミティ
方式の露光装置、あるいは、X線等のEUV光を露光ビ
ームとする露光装置や電子線やイオンビーム(エネルギ
線)を光源(エネルギ源)とする荷電粒子線露光装置で
あっても同様に適用することができる。
【0154】なお、露光装置の用途としては半導体素子
製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型
のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくは
プラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装
置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン、薄膜磁
気ヘッド、又はDNAチップ等の各種デバイスを製造す
るための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明
は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク
(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工
程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適
用することができる。
【0155】また、ウエハステージ系やレチクルステー
ジ系にリニアモータを用いる場合は、エアーベアリング
を用いたエアー浮上型、又は磁気浮上型等の何れの方式
で可動ステージを保持してもよい。なお、本発明は上述
の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
【0156】
【発明の効果】本発明の第1の露光方法及び装置によれ
ば、モジュール方式であるため、ステージ系の組立調整
が容易であると共に、露光装置全体の組立調整を容易
に、かつ迅速に行うことができる。また、ステージ室や
投影系との間を覆う被覆部材を設けた場合には、そのス
テージ室の内部に露光ビームを透過する気体を供給する
場合に、その気体を有効利用して、その光路でのその気
体の濃度を高く維持できる。
【0157】また、本発明の第2の露光方法及び装置に
よれば、モジュール方式を採用してステージ系等の組立
調整が容易であると共に、ステージ系等の位置関係を容
易に正確に計測できる。また、本発明の第3の露光方法
及び装置によれば、走査速度を最適化しているため、走
査露光を行う場合にスループットを高めることができ
る。
【0158】更に本発明のデバイス製造方法によれば、
本発明の露光装置又は露光方法を用いて低コストで、又
は高いスループットで各種デバイスを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例の投影露光装置を
示す一部を切り欠いた概略構成図である。
【図2】 図1の投影露光装置の一部を切り欠いた右側
面図である。
【図3】 図2のウエハ室38及びウエハローダ室70
の内部のウエハステージ系及びウエハローダ系を示す一
部を切り欠いた平面図である。
【図4】 図3のウエハ室38及びウエハローダ室70
の外観を示す平面図である。
【図5】 図3のウエハ室38及びウエハローダ室70
に対するパージガスの吹き出し口及び排気口等を示す平
面図である。
【図6】 図2(図3)の投影光学系PL、ウエハ室3
8、及びウエハローダ室70の組立調整時の状態を示す
斜視図である。
【図7】 (a)は投影光学系PLとウエハ室との間の
軟性シールド部材18Dを示す図、(b)は搬送口52
A,74Aの間の軟性シールド部材18Fを示す図であ
る。
【図8】 (a)は軟性シールド部材18Fの構成例を
示す平面図、(b)はその断面図である。
【図9】 図3中の搬送口74A用のシャッタ75Aの
構成例、及びその動作の説明図である。
【図10】 その実施の形態の投影露光装置の組立調整
時の状態を示す図である。
【図11】 その実施の形態の露光対象のウエハのショ
ットマップの一例を示す平面図である。
【図12】 走査露光を行う場合の走査速度と露光時間
との関係の説明図である。
【図13】 レチクルステージの加速度を種々に設定し
た場合の、レチクルステージの走査速度と露光アライメ
ント時間との関係のシミュレーション結果の一例を示す
図である。
【図14】 レチクルステージの加速度と、投影露光装
置のスループットとの関係の一例を示す図である。
【図15】 本発明の実施の形態の他の例のウエハステ
ージ系を示す平面図である。
【図16】 図15の一部の正面図である。
【図17】 本発明の実施の形態の他の例のウエハ室を
示す分解斜視図である。
【図18】 図17のウエハ室を組み立てた状態を示す
斜視図である。
【図19】 本発明の実施の形態の投影露光装置の組立
調整時の作業の流れの一例を示すフローチャートであ
る。
【図20】 その実施の形態の投影露光装置を用いた半
導体デバイスの製造工程の一例を示す図である。
【符号の説明】
3…露光光源、4…回収装置、5…給気装置、9,19
…サブチャンバ、IS1…第1照明系、IS2…第2照
明系、18A〜18G…軟性シールド部材、23…レチ
クル室、RST…レチクルステージ系、24…レチクル
ステージ、R1,R2…レチクル、25X,25Y…レ
チクル干渉計、PL…投影光学系、38…ウエハ室、W
ST…ウエハステージ系、40A,40B…ウエハステ
ージ、W1,W2…ウエハ、49AX,49BX,50
AY…ウエハ干渉計、54X,54Y,57AX,57
BX,57Y…干渉計ユニット、55A〜55C,58
A〜58C…干渉計ユニット、70…ウエハローダ室、
72A,72B…待機室、73…予備室、WRDA,W
RDB…ウエハローダ系、71…インターフェース・コ
ラム

Claims (56)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光ビームで第1物体を介して第2物体
    を露光する露光装置であって、 フレームと;前記第1物体を保持して移動する第1ステ
    ージ系を収納すると共に前記フレームに対して着脱可能
    に装着される第1ステージ室と;前記第2物体を保持し
    て移動する第2ステージ系を収納すると共に、前記フレ
    ームに対して着脱可能に装着される第2ステージ室とを
    有することを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記第1物体のパターンの像を前記第2
    物体に投影すると共に前記フレームに装着される投影系
    を有することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記第2物体が第1基板及び第2基板を
    含み、前記第2ステージ系が前記第1基板を保持して移
    動する第1基板ステージと、前記第2基板を保持して移
    動する第2基板ステージとを有することを特徴とする請
    求項2に記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記フレームが、前記第2ステージ室が
    載置される第1ベース部材と、該第1ベース部材に対し
    て防振台を介して配置されて前記第1ステージ室が載置
    される第2ベース部材と、前記第1ベース部材に対して
    防振台を介して配置されて前記投影系が装着される第3
    ベース部材とを有することを特徴とする請求項2に記載
    の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記第1ステージ室、前記第2ステージ
    室、及び前記投影系の内部にそれぞれ前記露光ビームが
    透過する気体を供給する気体供給装置と;前記第1ステ
    ージ室と前記投影系との間の空間をシールする第1被覆
    部材と;前記投影系と前記第2ステージ室との間の空聞
    をシールする第2被覆部材とを有することを特徴とする
    請求項2に記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 前記第2ステージ室内に前記第2物体を
    搬送する搬送系と;該搬送系が収納される搬送室と;前
    記第1ステージ室、前記第2ステージ室、及び前記搬送
    室の内部にそれぞれ前記露光ビームが透過する気体を供
    給する気体供給装置とを備えることを特徴とする請求項
    1〜5の何れか一項に記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記気体供給装置は、前記搬送室内に比
    べて前記第2ステージ室内で前記気体の濃度が高くなる
    ように気体を供給することを特徴とする請求項6に記載
    の露光装置。
  8. 【請求項8】 更に、前記第1ステージ室、前記第2ス
    テージ室及び前記搬送室を気体供給装置にそれぞれ連結
    する給気管と、それぞれの給気管に設けられた電磁弁
    と、それらの電磁弁の駆動を制御するガス制御系とを備
    えることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  9. 【請求項9】 更に、前記第1ステージ室、前記第2ス
    テージ室及び前記搬送室中の吸光物質の濃度を測定する
    センサを備え、 該センサで測定された吸光物質の濃度に基づいて前記気
    体供給装置は、前記第1ステージ室、前記第2ステージ
    室及び前記搬送室に気体を供給することを特徴とする請
    求項6又は7に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 前記第2ステージ室及び前記搬送室
    は、それぞれ前記第2物体を受け入れるための開口及び
    前記第2物体を送り出すための開口と、該第2物体を送
    り出すための開口を閉鎖するシャッタとを備えることを
    特徴とする請求項6に記載の露光装置。
  11. 【請求項11】 前記搬送室が第1搬送室及び第2搬送
    室を有し、前記第1搬送室が、前記第2ステージ室と連
    通するための第1開口と、前記第2搬送室と連通するた
    めの第2開口と、前記第1開口及び前記第2開口をそれ
    ぞれ閉鎖するための第1及び第2シャッタとを備えるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 前記第1シャッタと前記第2シャッタ
    とは、同時に開放されないことを特徴とする請求項11
    に記載の露光装置。
  13. 【請求項13】 前記第1開口が前記第2開口よりも狭
    いことを特徴とする請求項11に記載の露光装置。
  14. 【請求項14】 前記第1ステージ室内に前記第1物体
    を搬送する第1搬送系と;該第1搬送系が収納されると
    共に前記フレームに着脱可能に装着される第1搬送室
    と;前記第2ステージ室内に前記第2物体を搬送する第
    2搬送系と;該第2搬送系が収納されると共に前記フレ
    ームに着脱可能に装着される第2搬送室とを有すること
    を特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の露光装
    置。
  15. 【請求項15】 前記第2物体を露光するために、前記
    第1物体と前記第2物体とを同期移動するに際して、 前記第1ステージ系又は前記第2ステージ系は、前記第
    1物体又は前記第2物体を移動する際の加速度に応じて
    露光時間が実質的に最短になるように定められた走査速
    度で、前記第1物体又は前記第2物体を移動することを
    特徴とする請求項1〜14の何れか一項に記載の露光装
    置。
  16. 【請求項16】 露光ビームで第1物体を介して第2物
    体を露光する露光装置であって、 前記第1物体を移動する第1ステージを収納する第1ス
    テージ室と;該第1ステージ室内における前記第1ステ
    ージの位置を計測する第1計測系と;前記第2物体を移
    動する第2ステージを収納する第2ステージ室と;該第
    2ステージ室内における前記第2ステージの位置を計測
    する第2計測系と;前記第1ステージ室と前記第2ステ
    ージ室との位置関係に関する情報を計測する主計測系と
    を有することを特徴とする露光装置。
  17. 【請求項17】 更に、前記第1物体のパターンの像を
    前記第2物体上に投影する投影系を有し、 前記主計測系は、前記第1ステージ室と前記投影系との
    位置関係を計測する第3計測系と、前記第2ステージ室
    と前記投影系との位置関係を計測する第4計測系とを有
    することを特徴とする請求項16に記載の露光装置。
  18. 【請求項18】 更に、主制御系を備え、 該主制御系は、前記第1計測系と前記第3計測系との計
    測結果から前記第1ステージの位置を求め、前記第2計
    測系と前記第4計測系との計測結果から前記第2ステー
    ジの位置を求めることを特徴とする請求項17に記載の
    露光装置。
  19. 【請求項19】 前記第1計測系が前記第1ステージ室
    の側面に取り付けられており、前記第2計測系が前記第
    2ステージ室の側面に取り付けられていることを特徴と
    する請求項16に記載の露光装置。
  20. 【請求項20】 前記主制御系は、求められた前記第1
    及び第2ステージの位置に基づいて前記第1及び第2ス
    テージの位置又は速度を制御しながら前記第1及び第2
    ステージを駆動することを特徴とする請求項19に記載
    の露光装置。
  21. 【請求項21】 前記第1〜第4計測系がそれぞれ第1
    〜第4干渉計であり、前記第3干渉計の反射鏡が前記第
    1ステージ室の外面に取り付けられており、前記第4干
    渉計の反射鏡が前記第2ステージ室の外面に取り付けら
    れていることを特徴とする請求項20に記載の露光装
    置。
  22. 【請求項22】 前記第3干渉計の反射鏡が前記第1ス
    テージ室の側壁に埋め込まれた前記第1干渉計に取り付
    けられており、前記第4干渉計の反射鏡が前記第2ステ
    ージ室の側壁に埋め込まれた前記第2干渉計に取り付け
    られていることを特徴とする請求項21に記載の露光装
    置。
  23. 【請求項23】 前記第1〜第4計測系がそれぞれ第1
    〜第4干渉計であり、前記第1ステージ室の底面に前記
    第3干渉計の反射鏡を備え、前記第2ステージ室の上面
    に前記第4干渉計の反射鏡を備えることを特徴とする請
    求項18に記載の露光装置。
  24. 【請求項24】 前記第2物体が第1基板及び第2基板
    を含み、前記第2ステージが前記第1基板を保持して移
    動する第1基板ステージと、前記第2基板を保持して移
    動する第2基板ステージとを有することを特徴とする請
    求項16〜23の何れか一項に記載の露光装置。
  25. 【請求項25】 更に、前記第2ステージ室内に、前記
    第1基板ステージ用の第1プリアライメント機構と、前
    記第2基板ステージ用の第2プリアライメント機構とを
    備えることを特徴とする請求項24に記載の露光装置。
  26. 【請求項26】 第1物体と第2物体とを同期移動しな
    がら露光ビームで第1物体を介して第2物体を露光する
    露光装置であって、 前記第1物体又は第2物体を所定の加速度で所定の走査
    速度になるまで加速し、且つ前記所定の走査速度で前記
    第1物体又は第2物体を移動させるステージ系を備え、 前記走査速度が、前記加速度に応じて露光時間が実質的
    に最短になるように定められていることを特徴とする露
    光装置。
  27. 【請求項27】 前記第1物体又は第2物体の1回の走
    査露光によって露光される区画領域の走査方向の幅をL
    Y、前記第1物体又は第2物体の前記露光ビームによる
    露光領域の走査方向の幅をD、前記加速度をWα、前記
    走査速度をVWとすると、 前記走査速度VWは、ΔT=2・VW/Wα+(LY+
    D)/VWで与えられるΔTの値が実質的に最小になる
    ように定められることを特徴とする請求項26に記載の
    露光装置。
  28. 【請求項28】 走査速度での前記第1物体又は第2物
    体の移動の後に、前記加速度と同じ大きさの減速度で減
    速が行なわれることを特徴とする請求項27に記載の露
    光装置。
  29. 【請求項29】 前記第1物体はパターンを有するマス
    クであり、前記第2物体はフォトレジストが塗布された
    基板であり、前記走査速度は、更に、フォトレジストの
    適正露光エネルギーを考慮して定められることを特徴と
    する請求項26に記載の露光装置。
  30. 【請求項30】 前記ステージ系が前記第1物体を保持
    しつつ移動する第1ステージと前記第2物体を保持しつ
    つ移動する第2ステージとを有し、前記第2物体が第1
    基板及び第2基板を有し、 前記第2ステージが前記第1基板を保持して移動する第
    1基板ステージと、前記第2基板を保持して移動する第
    2基板ステージとを有することを特徴とする請求項26
    に記載の露光装置。
  31. 【請求項31】 更に、前記第1物体のパターンを前記
    第1基板及び前記第2基板上に投影する投影系を備え、
    前記投影系の投影倍率をβとして、走査露光時の前記第
    1基板ステージ及び前記第2基板ステージの加速度をW
    αとしたときに、 Wα=β・Rαで表される前記第1ステージの加速度R
    αは2.5G〜3Gであることを特徴とする請求項30
    に記載の露光装置。
  32. 【請求項32】 露光ビームで第1物体を介して第2物
    体を露光する露光装置の製造方法であって、 フレームを組み立てる第1工程と;前記第1物体を移動
    する第1ステージ系を組み立てて第1ステージ室内に収
    納し、該第1ステージ室を前記フレームに対して着脱可
    能に装着する第2工程と;前記第2物体を移動する第2
    ステージ系を組み立てて第2ステージ室内に収納し、該
    第2ステージ室を前記フレームに対して着脱可能に装着
    する第3工程とを含むことを特徴とする露光装置の製造
    方法。
  33. 【請求項33】 前記第1物体のパターンの像を前記第
    2物体上に投影する投影系を前記フレームに装着する第
    4工程を更に有し、 前記第4工程において、前記第2ステージ室の上部に設
    けた前記投影系が通過できる切り欠き部を通じて、前記
    第2ステージ室と前記投影系とを相対移動させることを
    特徴とする請求項32に記載の露光装置の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記第1物体のパターンの像を前記第
    2物体上に投影する投影系を前記フレームに装着する第
    4工程と、 前記第1ステージ室と前記投影系との間の空間を第1被
    覆部材で覆うと共に、前記投影系と前記第2ステージ室
    との間の空間を第2被覆部材で覆う第5工程とを更に有
    することを特徴とする請求項32に記載の露光装置の製
    造方法。
  35. 【請求項35】 前記第1ステージ室がボックス状に形
    成されており、前記第2工程において前記第1ステージ
    室の底面上で前記第1ステージ系を組み立てることを特
    徴とする請求項32に記載の露光装置の製造方法。
  36. 【請求項36】 前記第2ステージ室がボックス状に形
    成されており、前記第3工程において前記第2ステージ
    室の底面上で前記第2ステージ系を組み立てることを特
    徴とする請求項35に記載の露光装置の製造方法。
  37. 【請求項37】 更に、照明系を前記フレームに装着す
    る第6工程と、 前記照明系を用いて前記投影系の光学特性を調整する第
    7工程とを有し、 該第7工程の後に前記第2及び第3工程を実行すること
    を特徴とする請求項34に記載の露光装置の製造方法。
  38. 【請求項38】 露光ビームで第1物体を介して第2物
    体を露光する露光方法であって、 前記第1物体に露光ビームを照射しながら、前記第1物
    体を保持する第1ステージを第1ステージ室内で移動さ
    せる工程と;前記第2物体を保持する第2ステージを第
    2ステージ室内で前記第1ステージと同期して移動させ
    る工程とを含み;前記第1ステージ室及び前記第2ステ
    ージ室がそれぞれ前記第1ステージを有する第1ステー
    ジ系及び前記第2ステージを有する第2ステージ系を含
    むモジュールであることを特徴とする露光方法。
  39. 【請求項39】 更に、前記第1ステージ室及び前記第
    2ステージ室に前記露光ビームを実質的に吸収しないガ
    スを供給することを特徴とする請求項38に記載の露光
    方法。
  40. 【請求項40】 前記露光ビームが200nm以下の波
    長の光を含むことを特徴とする請求項38に記載の露光
    方法。
  41. 【請求項41】 第1物体を移動する第1ステージと、
    第2物体を前記第1物体と同期して移動する第2ステー
    ジとを有する露光装置において、露光ビームで前記第1
    物体を介して前記第2物体を露光する露光方法であっ
    て、 前記第1ステージを収納する第1ステージ室の内部にお
    ける前記第1ステージの位置を計測し;前記第2ステー
    ジを収納する第2ステージ室の内部における前記第2ス
    テージの位置を計測し;前記露光装置中における前記第
    1ステージ室及び前記第2ステージ室の位置をそれぞれ
    計測し;計測された前記第1ステージ及び前記第2ステ
    ージの位置、並びに計測された前記第1ステージ室及び
    前記第2ステージ室の位置に基づいて、前記第1ステー
    ジ及び前記第2ステージの位置又は速度を制御しつつ、
    前記露光ビームで前記第1物体を介して前記第2物体を
    露光することを特徴とする露光方法。
  42. 【請求項42】 更に、前記第1物体のパターンを前記
    第2物体上に投影する投影系を備え、 前記露光装置中における前記第1ステージ室及び前記第
    2ステージ室の位置は、前記投影系に対する前記第1ス
    テージ室の位置及び前記投影系に対する前記第2ステー
    ジ室の位置であることを特徴とする請求項41に記載の
    露光方法。
  43. 【請求項43】 更に、計測された前記第1ステージ室
    の内部における前記第1ステージの位置と前記投影系に
    対する前記第1ステージ室の位置とから、前記投影系に
    対する前記第1ステージを位置を求め、 計測された前記第2ステージ室の内部における前記第2
    ステージの位置と前記投影系に対する前記第2ステージ
    室の位置とから、前記投影系に対する前記第2ステージ
    の位置を求めることを特徴とする請求項42に記載の露
    光方法。
  44. 【請求項44】 第1物体と第2物体とを同期移動しな
    がら、露光ビームで前記第1物体を介して前記第2物体
    を露光する露光方法であって、 前記第1物体又は前記第2物体を所定の加速度で所定の
    走査速度になるまで加速し、 前記走査速度で第1物体又は前記第2物体を移動しなが
    ら、前記露光ビームで前記第1物体を照射する工程を含
    み;前記走査速度が、前記加速度に応じて露光時間が実
    質的に最短になるように定められていることを特徴とす
    る露光方法。
  45. 【請求項45】 更に、前記第1又は第2物体の1回の
    走査露光によって露光される区画領域の走査方向の幅を
    LY、前記第1又は第2物体の前記露光ビームによる露
    光領域の走査方向の幅をD、前記加速度をWα、前記走
    査速度をVWとすると、前記走査速度VWを、ΔT=2
    ・VW/Wα+(LY+D)/VWで与えられるΔTの
    値が実質的に最小になるように定めることを特徴とする
    請求項44に記載の露光方法。
  46. 【請求項46】 更に、前記走査速度での前記第1又は
    第2物体の移動の後に、前記加速度と同じ大きさの減速
    度で前記第1又は第2物体を減速することを特徴とする
    請求項45に記載の露光方法。
  47. 【請求項47】 ステージモジュールであって、 物体を保持しながら移動させるステージ装置と;該ステ
    ージ装置を収納するステージ室と;該ステージ室の壁面
    に取り付けられて前記ステージ室内の前記ステージ装置
    の位置を計測する計測系とを備えることを特徴とするス
    テージモジュール。
  48. 【請求項48】 更に、前記物体を前記ステージ室内に
    装填するためのローダを収納しているローダ室を前記ス
    テージ室に接続して備えることを特徴とする請求項47
    に記載のステージモジュール。
  49. 【請求項49】 前記ステージ室と前記ローダ室とを互
    いに連通させるための開口をそれぞれ備え、少なくとも
    一方の開口を閉鎖するシャッタを備えることを特徴とす
    る請求項48に記載のステージモジュール。
  50. 【請求項50】 前記物体が第1基板及び第2基板を有
    し、 前記ステージ系が前記第1基板を保持して移動する第1
    基板ステージと、前記第2基板を保持して移動する第2
    基板ステージとを有することを特徴とする請求項47に
    記載のステージモジュール。
  51. 【請求項51】 露光装置に着脱可能に取り付けられる
    ことができることを特徴とする請求項47に記載のステ
    ージモジュール。
  52. 【請求項52】 請求項51に記載のステージモジュー
    ルと、投影系とを有することを特徴とする露光装置。
  53. 【請求項53】 露光装置が前記ステージ室の位置を計
    測する干渉計を備え、前記ステージ室の外壁に前記干渉
    計用の反射鏡が取り付けられていることを特徴とする請
    求項52に記載の露光装置。
  54. 【請求項54】 請求項1〜31の何れか一項に記載の
    露光装置を用いてマスクパターンをワークピース上に転
    写する工程を含むデバイス製造方法。
  55. 【請求項55】 請求項38〜46の何れか一項に記載
    の露光方法を用いてマスクパターンをワークピース上に
    転写する工程を含むデバイス製造方法。
  56. 【請求項56】 請求項32〜37の何れか一項に記載
    の露光装置の製造方法で製造された露光装置。
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