JP3552305B2 - 流量調整弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、流量調整弁に関し、特に、ダイヤフラム式流量調整弁の、流体の圧力に起因するダイヤフラムへの作用力をキャンセルもしくは減少させるように構成した流量調整弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
流体の切換弁として用いる流量調整弁は、図10に示すように、ケーシング196とダイヤフラム191との間にダイヤフラム室197を形成し、この間にスプリング192を設ける。ダイヤフラム191の下部には、円柱形状の駆動力伝達部193と、この駆動力伝達部193の端部に設けられ、流入側流路13と第1流出側流路17との連通孔171、もしくは流入側流路13と第2流出側流路18との連通孔181を開閉可能な弁体194が設けられている。ダイヤフラム室197は、例えば、車両用エンジンに設けられる吸気管(図示省、以下インマニと呼ぶ)に連通されており、このインマニの負圧により弁体194が上下動することで流入側流路13からの流体を第1流出側流路17もしくは第2流出側流路18に切り換えて流出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10に示す上記の流量調整弁19では、流入側流路13からの流体が第1流出側流路17に流れている時と、流体が第2流出側流路18に流出して第1流出側流路17に流れていない時とでダイヤフラム191に付与される流体による圧力が変化するため、所望のインマニ負圧での流路の切り換えができないという問題がある。
【0004】
また、第1流出側流路17への流量と第2流出側流路18への流量との流量割合をインマニ負圧により制御したい場合においては、ダイヤフラム191に付与される流体の圧力が変動すると、所望のインマニ負圧にて制御できないばかりか、安定した制御を行うことすらできないという問題がある。
そこで、本発明は、流体の圧力に起因するダイヤフラムへの作用力をキャンセルもしくは減少させることで、所望の圧力にて的確に流量を調節することのできる流量調整弁を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明は、流体が流入する流入側流路と、
この流入側流路から流入する流体を流出する流出側流路と、
前記流入側流路から流入し前記流出側流路に流出する流体の流量を調節する調整弁と、
この調整弁の一方に連結され、一面に第1の流量調整用圧力を受けると共に他面に前記流体の圧力を受けて前記調整弁を駆動する第1ダイヤフラムと、
前記調整弁の他方に連結され、一面に第2の流量調整用圧力を受けると共に他面に前記流体の圧力を受けて前記調整弁を駆動する第2ダイヤフラムとを備え、
更に、前記第1ダイヤフラムの他面側領域と前記調整弁の一方の面側に形成されて前記流出側流路に連通する第1領域とを連通する第1連通路と、前記第2ダイヤフラムの他面側領域と前記調整弁の一方の面側に形成された第2領域とを連通する第2連通路とを備えることを要旨とする。
【0007】
更に、請求項2記載の本発明は、流体が流入する流入側流路と、
この流入側流路から流入する流体を流出する流出側流路と、
前記流入側流路から流入し前記流出側流路に流出する流体の流量を調節する調整弁と、
この調整弁の一方に連結され、一面に第1の流量調整用圧力を受けると共に他面に前記流体の圧力を受けて前記調整弁を駆動する第1ダイヤフラムと、
前記調整弁の他方に連結され、一面に第2の流量調整用圧力を受けると共に他面に前記流体の圧力を受けて前記調整弁を駆動する第2ダイヤフラムとを備え、
前記流出側流路は、前記調整弁の両側にそれぞれ配置され、前記調整弁により流体の流入が制御される第1及び第2流出側流路からなり、該第1流出側流路と、第2流出側流路とを連通する小径な連通路を備えることを要旨とする。
また、請求項3記載の本発明は、流体が流入する流入側通路と、この流入側流路から流入する流体を流出する流出側流路と、前記流入側流路から流入し前記流出側流路に流出する流体の流量を調節する調整弁と、この調整弁の一方に連結され、一面に流量調整用圧力を受けるとともに、他面側に前記流体の圧力を受ける前記一面の面積より十分小さな流体受圧部とを備え、前記流量調整用圧力に応じて前記調整弁を駆動するダイヤフラムとを備えることを要旨とする。
【0008】
更に、請求項4記載の本発明は、請求項3記載の構成において、前記流出側流路は、前記調整弁の両側にそれぞれ配置され、前記調整弁により流体の流入が制御される第1及び第2流出側流路からなり、前記第1および第2流出側流路には、それぞれ流入側流路と連通する小径の連通路を備えることを要旨とする。
更に、請求項5記載の本発明は、請求項3記載の構成において、前記流出側流路は、前記調整弁の両側にそれぞれ配置される第1及び第2流出側流路からなり、該第1流出側流路と、第2流出側流路とを連通する小径な連通路を備えることを要旨とする。
【0010】
【作用及び発明の効果】
上記構成よりなる本発明の流量調整弁によれば、調整弁により流入側流路から流入し流出側流路に流出する流体の流量を調整する。この調整量は、第1ダイヤフラムと第2ダイヤフラムに付与された流量調整用圧力により制御される。この第1ダイヤフラムと第2ダイヤフラムの他面には、それぞれ流体が流入されているため、流体によるそれぞれのダイヤフラムへの圧力の影響が相殺される。
従って、流体の圧力によらずに所望の圧力にて流量を調整することができる。また、第1ダイヤフラムの他面側領域と調整弁の一方の面側に形成された第1領域が第1連通路にて連通し、第2ダイヤフラムの他面側領域と調整弁の一方の面側に形成された第2領域が第2連通路にて連通しているため、調整弁の両面に対して流体により付与される圧力を調整することができる。従って、さらに精度良く所望の圧力により調整弁を駆動することができるという効果がある。
【0011】
また、請求項2記載の発明によれば、調整弁の両側にそれぞれ配置される第1及び第2流出側流路に、該第1流出側流路と第2流出側流路とを連通する小径な連通路を備えることにより、調整弁の両面に対して流体により付与される圧力を調整することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、ダイヤフラムの一面に流量調整用圧力を受けるとともに、他面側に前記流体の圧力を受ける前記一面の面積より十分小さな流体受圧部とを備えることにより、ダイヤフラムに加わる流体の圧力を最小限にすることができ、流体圧の変動の影響を受けることなく、所望の圧力にて流量を調整することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、第1および第2流出側流路に、それぞれ流入側流路と連通する小径の連通路を備えることにより、調整弁の両面に対して流体により付与される圧力を調整することができ、流量調整の精度を向上させることができる。
【0012】
また、請求項5記載の発明によれば、調整弁の両側にそれぞれ配置される第1及び第2流出側流路に、該第1流出側流路と第2流出側流路とを連通する小径な連通路を備えることにより、調整弁の両面に対して流体により付与される圧力を調整することができ、流量調整の精度を向上させることができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について、図面に基づき説明する。
〔第1実施例〕
図6に本発明の流量調整弁の一実施例を示す。
流量調整弁100は、アクチュエータとしてのダイヤフラム24,25がシャフト26の両端に接合され、シャフト26の途中には、弁体27を設けてある。ダイヤフラム24の図示右側のダイヤフラム室241はインマニに連結されており、このダイヤフラム24にはインマニの負圧が作用している。このダイヤフラム室241内には、ダイヤフラム24を図示左側方向に押すスプリング242が配されている。また、ダイヤフラム25の図示左側のダイヤフラム室251は大気中に開放している。
【0014】
そして、インマニの負圧が大きくダイヤフラム24に吸引力が働き、この負圧による吸引力がスプリング242の押し下げ力よりも大きい時には、弁体27がダイヤフラム24と共に右側に引きよせられる。その結果、流入側流路13より流入する流体は、流出側流路18へ流れる。
逆に、インマニの負圧が小さい時には、連通孔28を閉じる方向へ動き、バイパス流路13から流入した流体は、第1流出側流路17へ流れる。
【0015】
ところで、流入側流路13から流入した流体は、ダイヤフラム24、25に面するダイヤフラム隣室34、35に流入する。従って、ダイヤフラム24にかかる流体の圧力による押付力はダイヤフラム25にかかる流体の圧力による押付力でキャンセルされ、インマニの負圧のみでダイヤフラムアクチュエータによる弁体27の動きを制御できるものである。
【0016】
図7は、内燃機関の冷却装置に上記流量調整弁100を用いた一例である。この例における構成は、内燃機関としてのエンジン40と、このエンジン40と放熱用の熱交換器であるラジエータ15との間を結ぶ冷却水路12と、この冷却水路12と並列に配されラジエータ15を迂回するバイパス流路13と、冷却水路12の途中に配され温度に従って流量の分配を制御するサーモスタット14と、冷却水を循環させるポンプ16と、バイパス流路13からの冷却水をこのバイパス流路13の一部である第1流出側流路17と第2流出側流路18とに切り換える流量調整弁100とからなる。
【0017】
第1流出側流路17は、流量調整弁100とサーモスタット14との間に配され、バイパス流路13からこの第1流出側流路17内に流入した冷却水は、サーモスタット14の感温部に当たるように流出される。
一方、第2流出側流路18は、流量調整弁100と、サーモスタット14とポンプ16との間の冷却水路12の間に配され、バイパス流路13からこの第2流出側流路18内に流入した冷却水は、サーモスタット14の感温部に当たらないように迂回してポンプ16に流入する。
【0018】
上記の内燃機関の冷却装置において、エンジン40が低負荷で運転されている時には、インマニの負圧が大きいため流量調整弁100のダイヤフラム室241内に大きな負圧が作用し、この負圧が所定の圧力よりも高くなると、スプリング242のバネ力に打ち勝ってダイヤフラム24と共に弁体27を図示右側に引き寄せる。
【0019】
その結果、バイパス流路13を通る冷却水は、第2流出側流路18を通ってポンプ16により吸引されて、エンジン40内に戻される。第2流出側流路18を通った冷却水は、サーモスタット14の感温部には当たらないためにサーモスタット14は閉弁側で安定し、その結果、冷却水温は高温に維持される。
一方、エンジン40が高負荷状態で運転されている時には、インマニの負圧が減少して所定の圧力よりも低い圧力になり、弁体27が図示左側に移動する。従って、バイパス流路13を通る冷却水は第1流出側流路17を通って、サーモスタット14の感温部に当たった後、ポンプ16に吸引される。
【0020】
その結果、バイパス流路13内の高温の冷却水がサーモスタット14の感温部に当たるため、サーモスタット14は開弁側で安定し、冷却水温は低温に維持されるのである。
〔第2実施例〕
上記第1実施例において、流量調整弁100を内燃機関の冷却装置に適用した例について説明したが、図6に示す流量調整弁100において、流入側流路13から流入する流体を第1流出側流路17に流出している時に、流入側流路13内の流体の圧力が第1流出側流路17内の圧力と等しくなり、この圧力と、第2流出側流路18内の圧力との間で圧力差が生じる。一方、流入側流路13から流入する流体が第2流出側流路18に流出している時には、図示の如く流入側流路13内の圧力が第2流出側流路18内の圧力と等しくなり、この圧力と第1流出側流路17内の圧力との間で圧力差が生じる。
【0021】
何れの場合においても圧力差による弁体押付力が働くために、図8の破線のaライン、bラインのように、行きと帰りで幾分、ヒステリシスを持つ。このヒステリシスの大きさは、上記図7に示すシステムに用いた際には、エンジンの回転数が高くなる程、大きくなる。例えばインマニ負圧が十分大きい時は、図6のように弁体は右側いっぱいの位置に引きつけられており、水の全量が流入側流路13から第2流出側流路18へ流れるように制御される。この時、水圧Pと水圧Pはほぼ等しくなるものの、水圧Pは、水の流れがなくなるので、水圧Pと比べて低い圧力となる。このため、弁体27には、弁体27の面積をSとして、(P−P)×Sの弁体押付力が働く。そして、水圧Pと水圧Pを実測すると、図9のようになり、回転数が高くなる程、(P−P)が回転数に比例して増大するため、弁体27の押付力も回転数に比例して大きくなる。
【0022】
図6の状態からインマニ負圧を下げていった時は、図8のbラインのように、cラインより左側へずれたライン上を動き、そのずれの大きさは、回転数に比例して大きくなる。cラインは、弁体押付力がなかったと仮定した時のラインであり、行きと帰りでヒステリシスのないラインである。
また、インマニ負圧が十分小さく、弁体27が左側いっぱいの位置にある時には、上記とは逆に、水圧Pと水圧Pはほぼ等しくなるが、水圧Pが水圧Pと比べて低くなるので、(P−P)×Sの弁体押付力が働き、この状態からインマニ負圧を上げていった時に、図8のaラインのようにcラインより右側へずれたライン上を動き、そのずれの大きさは、回転数に比例して大きくなる。
【0023】
そこで、本発明の第2実施例では、弁体27に加わる流体の圧力をも低減することで、更に精度良く所望の圧力にて流量を調整することのできる流量調整弁を提案する。
図4に本発明の流量調整弁を内燃機関の冷却装置に用いた構成図を示し、図1に流量調整弁の詳細図を示す。
【0024】
図1及び図4において、上記にて説明した図6及び図7と同一の構成については同一の番号を付して説明を省略する。
図1に示す流量調整弁61において、62、63は水圧低減ポートであり、第1連通路、第2連通路に相当する。この水圧低減ポート62は、ダイヤフラム隣室35と第1流出側流路17とを連通する流路であり、同様にして、水圧低減ポート63は、ダイヤフラム隣室34と第2流出側流路18とを連通する流路である。
【0025】
水圧低減ポート62、63には、それぞれ絞り621、631が設けられている。なお、弁体27が調整弁に相当する。
上記説明した流量調整弁61では、水圧低減ポート62、63が設けてあるため、上記弁体押付力をキャンセルすることができるものである。
説明のために、まず、図2に示す如く、一方のダイヤフラム室35にのみ水圧低減ポート62を設けたものについて説明する。図2は、弁体が図6に示す状態にあった時の弁体押付力をキャンセルさせるものであり、図8のbラインをcラインに、回転数によらず一致させることができる。
【0026】
すなわち、ダイヤフラム隣室35に水圧低減ポート62を設けることにより、水圧Pと水圧Pの差(P−P)のルートに比例した微小流量qがダイヤフラム隣室35内を流れる。すると、ダイヤフラム隣室35内の圧力は、ダイヤフラム隣室34内の圧力に比べ、ΔPだけ低下し、ダイヤフラムの面積をSとすると、ΔP×Sで表わされる弁体戻し力が、前述の弁体押付力(P−P)×Sと逆向きに働く。圧力低下分ΔPは、微小流量qの2乗に比例し、qはしぼり径をφdとした時、d×√(P−P)に比例し、(P−P)は回転数Neに比例するため、ΔP∝Neとなり、結局、弁体押付力(P−P)×Sと弁体戻し力ΔP×Sの大きさはお互いに比例する。
【0027】
従って、弁体押付力と弁体戻し力の大きさを同一にさせるように上記しぼり径φdを選定することにより、弁体押付力をキャンセルさせることができ、図8のbラインをcラインに、回転数によらず、一致させることができる。
もちろん、本方法は、bラインをcラインに一致させるようにするばかりでなく、図8のbラインを右側に移動させる手段を与えるものであり、必要に応じて、右側への移動量を自由に設定することができる。たとえば、bラインをcラインよりもさらに右側へ移動させて、高回転時には、cラインよりも大きいインマニ負圧の時に、弁が動くように設定することもできる。
【0028】
一方、図8のaラインを左側に移動させるためには、ダイヤフラム隣室34側に同様の水圧低減ポートを設ければ、上記と同様の理由によりaラインを左側に移動させる移動量を自由に設定することができる。
図1(A)は、インマニ負圧が十分に小さい時であり、弁体27が左側一杯の位置にある状態を示している。水の主流は、流入側流路13から第1流出側流路17へ流れるので、水圧Pと水圧Pは、ほぼ等しくなり、水圧低減ポート62内を水はほとんど流れない。このため、ダイヤフラム隣室35内の水圧は、水圧Pに近い値となる。しかるに、水圧低減ポート63内は、d √(P−P)に比例した微小流量qが流れるから、ダイヤフラム隣室34内の水圧は、ダイヤフラム隣室35内の水圧に比べΔPだけ低下し、ΔP×Sの弁体戻し力が右方向に働き、弁体押付力(P−P)×Sに抗するから、図8のaラインを左側へ移動させることができる。
【0029】
同様に、インマニ負圧が十分に大きく、弁体27が図1(B)の位置にある時には、図1(A)の場合とは逆に、水圧低減ポート63内を水は流れず、水圧低減ポート62内をd √(P−P)に比例した微小流量qが流れるから、ダイヤフラム隣室35内の水圧は、ダイヤフラム隣室34内の水圧に比べ、ΔPだけ低下し、ΔP×Sの弁体戻し力が左方向に働き、弁体押付力(P−P)×Sに抗するから、図8のbラインを右側へ移動させることができる。
【0030】
よって、しぼり径φdあるいはφdの選定によって、図8の特性を全くヒステリシスのないcラインに設定できるのは、もちろんのこと、必要に応じてヒステリシスをもった任意の特性に設定することもできる。
〔第3実施例〕
次に、第3実施例の構成について、図3に基づき説明する。なお、図1及び図6に示す実施例と同一の構成については同一の番号を付して説明を省略する。
【0031】
この実施例では、水圧低減ポートを設ける代わりに、シャフト26の周りにダイヤフラム隣室35と第1流出側流路17とを連通する間隙37を設け、同様にして、シャフト26の周りにダイヤフラム隣室34と第2流出側流路18とを連通する間隙36を設けたものである。
本実施例においても、流入側流路13とダイヤフラム隣室34、35とを連結する絞り通路32、33に、絞り321、331が設けられているため、上記第2実施例と同様にして、この絞り321、331の径の大きさの調整により、圧力に対する任意の特性を持つ流量調整弁とすることができる。
【0032】
〔第4実施例〕
次に、第4実施例の構成について、図5に基づき説明する。なお、図1、図3及び図6に示す実施例と同一の構成については同一の番号を付して説明を省略する。
この実施例は、第1流出側流路17のみ設けて、第2流出側流路18を設けず、流入側流路13からの流体を流出側流路17に向けて流出する流量を調整する流量調整弁である。
【0033】
この実施例においても、2つのダイヤフラム24、25を設けることで、流体によるダイヤフラムへの押付力をキャンセルすることができる。
また、ダイヤフラム隣室35と第1流出側流路17とを連結する水圧低減ポート65と、この水圧低減ポート65に設けられた絞り651が設けられており、これらは、第2実施例における水圧低減ポート62と絞り621にそれぞれ対応する。そして、弁体27の一面272側の領域64とダイヤフラム隣室34とを連通する水圧低減ポート66が設けられている。
【0034】
この実施例では、弁体27が図示左側に押しつけられている時には、流入側流路13と流出側流路17とが連通して、流入側流路13内の流体が流出側流路17から流出する。この時、領域64が水圧低減ポート66によりダイヤフラム隣室34と連結して流入側流路13内の圧力と同一にするため、弁体27の両面間には流体による圧力差が生じない。従って、任意の特性に精度良く設定することができる。
【0035】
一方、弁体27が図示右側に押しつけられている時には、流出側流路17内には流体が流出しないように作動しており、この時、流入側流路13内の流体が水圧低減ポート65を介して流出側流路17内に流入するため、上記第2実施例及び第3実施例と同様に作動する。
なお、上記第1実施例乃至第4実施例においては、内燃機関の冷却装置に用いた例を示したが、これに限られるものではなく、流路を切り換える際の流量の調整を行うことができる。
【0036】
〔第5実施例〕
次に、第5の実施例について図10を基に、その構成について説明する。
流体が流入する流入側流路313と流体が流出する第1流出流路及び第2流出流路が連通する付近には流量調整弁300が設けられており、流量調整弁300は、ケーシング396と、ダイヤフラム391との図中上方の空間にダイヤフラム室397を形成し、ダイヤフラム391を図中下方向に付勢するスプリング392が、ダイヤフラム室397に設けられるよう構成されている。さらにダイヤフラム下方の大気圧室389はケーシング396外方の大気圧に開放するよう開放孔396aが形成されている。ダイヤフラム391からは、その下方に向けて先端に流路を切り換えるための弁体394が設けられたシャフト393が延設されており、ダイヤフラム391の上下動とともに弁体394が上下動する。弁体394は、流体が流入する流入側流路313と第1流出側流路317との連通、もしくは流入側流路313と第2流出側流路318との連通を切り換えるように開閉される。
【0037】
ダイヤフラム室397は導通管395によりインマニと連通し、インマニの負圧がダイヤフラム室397に供給される。ダイヤフラム391の中心下方付近には、図中上下方向に伸縮可能なテフロン樹脂製のベロー390が設けられており、その上端部はダイヤフラムに固定され、他端は、大気圧室389下方のケーシング396の内面に固定さている。そのため、ベロー390は、ダイヤフラム391の上下動とともに伸縮される。ベロー390の内部空間390aと大気圧室389とはベロー390によって隔離されている。ベロー390の内部空間390aは、その下方にある流入通路313と流出通路317を連通する連通孔371に連通しており、連通孔371に流入した流体はベロー390の内部空間390aにも流入することとなるが、内部空間390aに流入する流体は、樹脂製のベロー390により密閉され、大気圧室389へ流入することはない。
【0038】
次に流量調整弁300の作動について説明する。
ダイヤフラム391は、インマニの負圧の変化によりダイヤフラム391の両側の圧力のバランスが変化することにより、その位置が変化し、それにともなって、ダイヤフラム391に連結されている弁体394が移動する。即ち、インマニの負圧が大きくなった場合、ダイヤフラム391はスプリング392による下方への付勢力に打ち勝ってダイヤフラムを上方へと移動させ、弁体394を上方へ引き上げることとなり、流体流入路313は連通孔381を介して第2流体流出路318とを連通するとともに流体流入路313と第1流体流出路317との連通を遮断する。また、インマニの負圧が小さくなった場合は、スプリング392の付勢力によりダイヤフラム391は下方へ押しやられ、弁体394は図10に示すような状態となり、流体流入路313は連通孔371を介して第1流体流出路317と連通するとともに、流体流入路313と第2流体流出路318との連通を遮断する。このようにして、インマニの負圧によりダイヤフラム391が上下動することにより、ダイヤフラム391に連結されている弁体394が移動して、流路の切り換えが行われる。
【0039】
連通孔371に流体が流入した場合、流体はさらにベロー390の内部空間390aへも流入する。そのため、ベロー390の内部空間390aにおける上端面390aに流体の圧力が加わることとなるが、この流体の加わる上端面390aの面積は、インマニの負圧が加わるダイヤフラム391の面積391aに対し、十分小さいため、流体によるダイヤフラム391への影響を極力小さくすることができる。このため、弁体の開閉によって連通孔371の流体の圧力変化が生じても、ダイヤフラム391へ直接影響することはなく、従って、インマニの負圧によって、的確に弁体の開閉切替えを行うことができる。
【0040】
さらに、弁体394の上下に働く流体の圧力差による弁体押し付け力の影響を小さくさせるため、流体流入路313と連通孔371とを連通する小径の連通ポート398及び流体流入路313と連通孔381とを連通する小径の連通ポート399を設けてあり、これにより前述の実施例と同様、弁体394の上下の圧力差を減少させてインマニ負圧に対する弁位置のヒステリシス特性を緩和せることが可能である。また、図11に示すように、連通ポート398、399の代わりに、流体流出路317と流体流出路318との間を連通する連通ポート498を設けるようにしても同様の作用効果を成す。
【0041】
また、図6の構成において、図12に示すように流体流出路17と流体流出路18との間を連通する小径の連通ポート62を設けるようにしても、図11と同様、弁体27の左右の圧力差を減少させ、インマニ負圧に対する弁位置のヒステリシスを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)とも、本発明の流量調整弁の第2実施例を示す要部断面図である。
【図2】流量調整弁を示す図である。
【図3】流量調整弁の第3実施例を示す要部断面図である。
【図4】本発明の流量調整弁を内燃機関の冷却装置に適用した構成図である。
【図5】本発明の第4実施例を示す要部断面図である。
【図6】本発明の流量調整弁の第1実施例を示す図である。
【図7】本発明の流量調整弁を内燃機関の冷却装置に適用した構成図である。
【図8】インマニ負圧と弁位置との関係を示す図である。
【図9】エンジン回転数と水圧との関係を示す図である。
【図10】本発明の流量調整弁の第5実施例を示す図である。
【図11】本発明の流量調整弁の他の実施例を示す図である。
【図12】本発明の流量調整弁の他の実施例を示す図である。
【図13】従来の流量調整弁を示す断面図である。
【符号の説明】
13 流入側流路
17 第1流出側流路
18 第2流出側流路
24、25 ダイヤフラム
241、251 ダイヤフラム室
27 弁体
34、35 ダイヤフラム隣室
61 流量調整弁
62、63 水圧低減ポート

Claims (5)

  1. 流体が流入する流入側流路と、
    この流入側流路から流入する流体を流出する流出側流路と、
    前記流入側流路から流入し前記流出側流路に流出する流体の流量を調節する調整弁と、
    この調整弁の一方に連結され、一面に第1の流量調整用圧力を受けると共に他面に前記流体の圧力を受けて前記調整弁を駆動する第1ダイヤフラムと、
    前記調整弁の他方に連結され、一面に第2の流量調整用圧力を受けると共に他面に前記流体の圧力を受けて前記調整弁を駆動する第2ダイヤフラムとを備え、
    更に、前記第1ダイヤフラムの他面側領域と前記調整弁の一方の面側に形成されて前記流出側流路に連通する第1領域とを連通する第1連通路と、前記第2ダイヤフラムの他面側領域と前記調整弁の一方の面側に形成された第2領域とを連通する第2連通路とを備える流量調整弁。
  2. 流体が流入する流入側流路と、
    この流入側流路から流入する流体を流出する流出側流路と、
    前記流入側流路から流入し前記流出側流路に流出する流体の流量を調節する調整弁と、
    この調整弁の一方に連結され、一面に第1の流量調整用圧力を受けると共に他面に前記流体の圧力を受けて前記調整弁を駆動する第1ダイヤフラムと、
    前記調整弁の他方に連結され、一面に第2の流量調整用圧力を受けると共に他面に前記流体の圧力を受けて前記調整弁を駆動する第2ダイヤフラムとを備え、
    前記流出側流路は、前記調整弁の両側にそれぞれ配置され、前記調整弁により流体の流入が制御される第1及び第2流出側流路からなり、該第1流出側流路と、第2流出側流路とを連通する小径な連通路を備える流量調整弁。
  3. 流体が流入する流入側通路と、
    この流入側流路から流入する流体を流出する流出側流路と、
    前記流入側流路から流入し前記流出側流路に流出する流体の流量を調節する調整弁と、
    この調整弁の一方に連結され、一面に流量調整用圧力を受けるとともに、他面側に前記流体の圧力を受ける前記一面の面積より十分小さな流体受圧部とを備え、前記流量調整用圧力に応じて前記調整弁を駆動するダイヤフラムとを備える流量調整弁。
  4. 前記流出側流路は、前記調整弁の両側にそれぞれ配置され、前記調整弁により流体の流入が制御される第1及び第2流出側流路からなり、
    前記第1および第2流出側流路には、それぞれ流入側流路と連通する小径の連通路を備える請求項3記載の流量調整弁。
  5. 前記流出側流路は、前記調整弁の両側にそれぞれ配置される第1及び第2流出側流路からなり、該第1流出側流路と、第2流出側流路とを連通する小径な連通路を備える請求項3記載の流量調整弁。
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