JP3551916B2 - 除煙焼肉器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、調理中に発生する油煙等の煙の除去をする除煙焼肉器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の除煙焼肉器としては、例えば、特開平5−231689号公報、または、特開平11−18958号公報に記載されているようなものがあった。
【0003】
図3は、前記特開平5−231689号公報に記載された除煙焼肉器の縦断面図で、コンロ1を載置する載置台2に固定されるスタンド3によって排煙ガイド4がコンロ1の上方に支持される構成となっている。そして、排煙ガイド4内には、モータによって駆動される吸、排煙用ファン5と煙、臭いの粒子を吸着除去するフィルター6が配置されている。そして、焼き肉時、排煙用ファン5により発生した煙、臭いの粒子を吸引しフィルター6により吸着除去するというものであった。
【0004】
また、図4は前記特開平11−18958号公報に記載された除煙焼肉器の縦断面図で、プレート7の外周全面に設けた吹出し口8より吹出した空気はプレート7の上面に沿って流れ、プレート7の中央部に設けた吸気口9より吸気される。そして、この吸気は送風手段により循環し、再び吹出し口8より吹出すというものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平5−231689号公報に記載された従来の構成では、油煙を吸気するための排煙用ファン5などが排煙ガイド4内に設けられているため、嵩が大きなものになってしまった。また、コンロで焼き肉をした場合、調理面から発生する煙は上方のみならず四囲に直ちに拡がって行くため、上方に設けた排煙ガイド4ですべての煙を吸収するのは非常に困難であった。また、わずかな空気の流れがある場合はさらに困難であった。
【0006】
また、前記特開平11−18958号公報に記載された従来の構成では、吸気口9がプレート7の中央部に設けられているので、使い勝手があまりよくなく、さらに循環風がプレート7の上面に沿って流れるので、被調理物が加熱されにくいという問題があった。
【0007】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、煙の拡散を抑え除煙効率を向上し、美味しく調理ができ、使い勝手の良い除煙焼肉器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の除煙焼肉器は、外郭を構成する外枠ボデーと、前記外枠ボデーの上部に設けた被調理物を載置するプレートと、前記プレートの下部に設けた前記被調理物を加熱する加熱手段と、前記加熱手段の下方に設け前記プレートを覆う遮熱板と前記遮熱板と前記外枠ボデーとの間に設けた循環風を形成するための送風手段と、前記プレートと前記外枠ボデーとの間の全周にわたって設けた前記送風手段からの空気を吹出す吹出し口と、前記プレートの中央部に空間を介して設けた吸煙口を有する吸気部と、前記吸気部を支持する支持手段と、循環風路と、前記循環風路の一部に設けた煙を浄化する浄化手段とを備え、前記循環風路は前記吹出し口と前記吸煙口との間に形成されたエアカーテンと、前記支持手段の内部に設けた第1の空気通路と、前記第1の空気通路と接続し前記送風手段に至る第2の空気通路と、前記送風手段から前記吹出し口に至る第3の空気通路とからなる構成とし、前記支持手段を前記外枠ボデーに回転自在に設け、使用時には前記プレートの上方に、収納時には前記外枠ボデーの側面に配する構成とした。この構成では、被加熱物を加熱したときに発生する煙の一部は四囲に拡散しようとするが、エアカーテンにぶつかりエアカーテンの気流と共に吸煙口に吸煙される。したがって、煙はエアカーテンの外側に拡散していきにくくなり、除煙効率はよくなる。また、吸煙部をプレートの上空に設けているので調理しやすく、さらに、吹出し口より出た空気は上方に向かうのでプレートの被調理物が冷やされることがなくなり美味しく調理できる。さらに、特に収納時に高さを低くすることができるので嵩張らず収納効率を良くすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
請求項に記載の発明は、外郭を構成する外枠ボデーと、前記外枠ボデーの上部に設けた被調理物を載置するプレートと、前記プレートの下部に設けた前記被調理物を加熱する加熱手段と、前記加熱手段の下方に設け前記プレートを覆う遮熱板と前記遮熱板と前記外枠ボデーとの間に設けた循環風を形成するための送風手段と、前記プレートと前記外枠ボデーとの間の全周にわたって設けた前記送風手段からの空気を吹出す吹出し口と、前記プレートの中央部に空間を介して設けた吸煙口を有する吸気部と、前記吸気部を支持する支持手段と、循環風路と、前記循環風路の一部に設けた煙を浄化する浄化手段とを備え、前記循環風路は前記吹出し口と前記吸煙口との間に形成されたエアカーテンと、前記支持手段の内部に設けた第1の空気通路と、前記第1の空気通路と接続し前記送風手段に至る第2の空気通路と、前記送風手段から前記吹出し口に至る第3の空気通路とからなる構成とし、前記支持手段を前記外枠ボデーに回転自在に設け、使用時には前記プレートの上方に、収納時には前記外枠ボデーの側面に配する構成とした。この構成では、被加熱物を加熱したときに発生する煙の一部は四囲に拡散しようとするが、エアカーテンにぶつかりエアカーテンの気流と共に吸煙口に吸煙される。したがって、煙はエアカーテンの外側に拡散していきにくくなり、除煙効率はよくなる。また、吸煙部をプレートの上空に設けているので調理しやすく、さらに、吹出し口より出た空気は上方に向かうのでプレートの被調理物が冷やされることがなくなり美味しく調理できる。さらに、特に収納時に高さを低くすることができるので嵩張らず収納効率を良くすることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項に記載の遮熱板と外枠ボデーとの間に循環風の流れを整流する整流板を設け、前記整流板と前記外枠との間を第3の空気通路とする構成とすることによって、循環風の流れが安定するため送風手段の負荷を軽減すると共に、吹出し口からの吹出しを安定させることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明において、浄化手段を吸煙口の後方に着脱自在に設ける構成とすることにより、効率よく煙を除去することができると共に簡単に浄化手段を取り替えることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1記載の発明において、遮熱板と外枠ボデーとの間に循環風の流れを整流する整流板を設け、前記整流板と前記外枠との間を第3の空気通路とする構成とし、浄化手段を吸煙口の後方に着脱自在に設ける構成とすることにより、循環風の流れが安定するため送風手段の負荷を軽減すると共に、吹出し口からの吹出しを安定させることができる。さらに、効率よく煙を除去することができると共に簡単に浄化手段を取り替えることができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
(実施例1)
図1は本発明の第1の実施例における除煙焼肉器の縦断面図である。
【0015】
図1において、10は本体であり、11は本体の外郭を構成する外枠ボデー、12は外枠ボデーの上部に設けた肉等の被調理物13を載置するプレート、14はプレート12の下部に設けた被調理物13を加熱する加熱手段としてのヒータである。この他、加熱手段としてはガスまたは誘導加熱を用いても良い。15はヒータを支持するヒータ支持金具である。16はヒータ14の下方に設けプレートを覆う遮熱板である。そして遮熱板16にはヒータ支持金具15が取付けられる。これによりヒータ支持金具15はプレート12と遮熱板16との間隔を保持するスペーサとしての働きもする。17は外枠ボデーの底部に取付けたモータにより駆動される送風手段としてのファンであり、後述する空気通路に風を供給維持する。18は本体10に設けた吸気口であり、19は本体10の吸気口から外気をファン17に流す第1の空気通路である。20はファン17から吹出した空気が流れる第2の空気通路であり、21は送風を吹出す吹出し口である。22の支持部材により23の吸煙部が本体10に設けられている。吸煙部23には24の吸い込み口から吸い込んだ空気が25の吸煙手段により26の排気口から吹き出す構成になっている。
【0016】
前記構成において、プレート12に肉等の被調理物13を載置し、ヒータ14に通電すると、被調理物は加熱され油煙等の煙が発生し、この煙は上方および四囲に拡散していく。このときモータによりファン17が回転して外気が吸気口18から第1の空気通路19に吸気された後に、第2の空気通路20を通過して吹出し口18から吸煙部23の吸い込み口24に向かい吹き出される。また吸煙手段25により吸い込み口24から吸気された空気は排気口26から排気される。この際、吹出し口21と吸い込み口24との間にエアカーテンが形成されており、被調理物から発生し拡散した煙はエアカーテンにぶつかり、エアカーテンを形成している送風と共に吸い込み口24に吸気される。したがって、被調理物より発生した油煙などの煙はエアカーテンから漏れ出すことがほとんどなくなる。
【0017】
これにより、調理器のそばにいる人に焼肉等の調理物からの飛び散り油があたることが防止できる。
【0018】
また吸い込み口24の近傍や排気口26の近傍に不織布等のフィルターや触媒等の除煙手段を設けると、さらに排気空気から油分の除去も容易にできる。
【0019】
(実施例2)
図2は本発明の第2の実施例における除煙焼肉器の縦断面図である。なお実施例1と同じ構成には同じ符号を付し説明は省略する。
【0020】
図2において、ファン17により第1の空気通路からの空気は、第2の空気通路20を通過して、21の吹出し口から30の吸煙部に向かい、吹き出される。その後、吸煙部30の吸い込み口31から吸気された空気は支持手段32内に設けた第3の空気通路33を通り、再度、第1の空気通路19を経てファン17に吸い込まれる。これにより、吹出し口21と吸い込み口31との間でエアカ−テンを形成する。このように吹出し口21と吸い込み口31との間に形成されたエアカーテンと、第1の空気通路19と、第2の空気通路20と、第3の空気通路33とにより循環風路が形成され循環風が循環する。
【0021】
これにより実施例1で設けた吸煙手段が廃止でき、コンパクト化ができ、使い勝手が良くなる。
【0022】
(実施例3)
図3は本発明の第3の実施例における除煙焼肉器の縦断面図である。なお実施例2と同じ構成には同じ符号を付し説明は省略する。
【0023】
図3において、支持手段32の途中に40の浄化手段が設けてある。
【0024】
これにより、通常循環風路の一部に循環風が吸い込んだ油煙などの煙や臭い等が浄化できる。ここで、浄化手段としては低温で使用する活性炭等の吸着系のものや、高温で使用する酸化触媒系のもの等がある。浄化手段40として活性炭系のものを使用する場合は吸い込み口31の近傍または図3に示すように支持手段32の吸い込み口31近くに設けるのが好ましい。これは浄化手段の取替えが容易であること、循環風路に油煙などが付着し汚染されにくいことなどによる。また、浄化手段40として酸化触媒系のものを使用する場合は、図3に示すように支持手段32の吸い込み口31の近くに設けるのが好ましい。これは浄化手段40の表面積が小さくなり加熱し易くなるためであり、循環風路が前述と同様に汚染され難くなるためである。
【0025】
また、本実施例では、遮熱板16と外枠ボデー11との間に整流板37を設けている。これは、遮熱板16と外枠ボデー11との間には制御部や温度検出部(いずれも表示せず)などが設けられ構造が複雑になっているため第2の空気通路20の流れが安定せず、循環風の流れが不安定になってしまうのを防ぐためである。そこで、遮熱板16と外枠ボデー11との間に整流板37を設け、整流板37により送風の乱流を防止して、吹出し口21からの吹出し風の整流を図ることができる。これにより、吹出し口21と吸い込み口31との間に漏れのないエアカーテンが形成されているので、肉などの被調理物3を加熱したときに発生する油煙などの煙がエアカーテンの外側に漏れることはほとんどない。したがって、利用者が煙や臭いに悩まされることがない快適な環境を作ることができる。また、吹出し口21より吹出した循環風は上方に向かうので、プレート12が循環風によって冷却されることが少なく、美味しく調理が楽しめる。さらに、プレート12上に吸煙口がないので調理しやすい。
【0026】
(実施例4)
図4は本発明の第4の実施例における除煙焼肉器の概略正面図である。なお実施例2および3と同じ構成には同じ符号を付し説明は省略する。
【0027】
図4において、支持手段32は外枠ボデー11と結合手段43と回転自在に結合している。そして、支持手段32は正面図において外枠ボデー11とほぼ相似の形状をし、回転により吸煙部30をプレートの上空から外枠ボデー11の側面まで移動できるようにしている。図4における実線は除煙焼肉器を使用時の状態を示しており、吸煙部40はプレート12の中央部上空に位置している。そして、2点鎖線は収納時の状態を示しており、吸煙部30は外枠ボデー11の側面に位置している。
【0028】
本実施例の構成によれば、収納時除煙焼肉器の高さを低くすることができるため、嵩張らず収納しやすくなる。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、発明によれば、被調理物から発生する煙が四囲に拡散するのを抑え、美味しく調理ができ、使い勝手を良くすることができる。また、嵩張らず収納しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における除煙焼肉器の縦断面図
【図2】本発明の第2の実施例における除煙焼肉器の縦断面図
【図3】本発明の第3の実施例における除煙焼肉器の縦断面図
【図4】本発明の第4の実施例における除煙焼肉器の概略正面図
【図5】従来の除煙焼肉器の縦断面図
【図6】従来の他の除煙焼肉器の縦断面図
【符号の説明】
10 本体
11 外枠ボデー
12 プレート
13 被調理物
14 ヒータ
16 遮熱板
17 ファン
18 吸気口
19 第1の空気通路
20 第2の空気通路
21 吹出し口
22 支持手段
23 吸煙部
24 吸い込み口
25 吸煙手段
26 排気口

Claims (4)

  1. 本体の外郭を構成する外枠ボデーと、前記外枠ボデーの上部に設けた被調理物を載置するプレートと、前記プレートの下部に設けた前記被調理物を加熱する加熱手段と、前記加熱手段の下方に設け前記プレートを覆う遮熱板と前記遮熱板と前記外枠ボデーとの間に設けた循環風を形成するための送風手段と、前記プレートと前記外枠ボデーとの間の全周にわたって設けた前記送風手段からの空気を吹出す吹出し口と、前記プレートの中央部の上方に空間を介して設けた吸煙口を有する吸気部と、前記吸気部を支持する支持手段と、循環風路と、前記循環風路の一部に設けた煙を浄化する浄化手段とを備え、前記循環風路は前記吹出し口と前記吸煙口との間に形成されたエアカーテンと、前記支持手段の内部に設けた第1の空気通路と、前記第1の空気通路と接続し前記送風手段に至る第2の空気通路と、前記送風手段から前記吹出し口に至る第3の空気通路とからなる構成とし、前記支持手段を前記外枠ボデーに回転自在に設け、使用時には前記プレートの上方に、収納時には前記外枠ボデーの側面に配する構成とした除煙焼肉器。
  2. 遮熱板と外枠ボデーとの間に循環風の流れを整流する整流板を設け、前記整流板と前記外枠との間を第3の空気通路とする構成とした請求項記載の除煙焼肉器。
  3. 浄化手段は吸煙口の後方に着脱自在に設ける構成とした請求項記載の除煙焼肉器。
  4. 遮熱板と外枠ボデーとの間に循環風の流れを整流する整流板を設け、前記整流板と前記外枠との間を第3の空気通路とする構成とし、浄化手段は吸煙口の後方に着脱自在に設ける構成とした請求項1記載の除煙焼肉器。
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