JP3551627B2 - めっき液成分濃度制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、めっき液成分濃度制御方法、特に系外との間で水の出入が存在するめっき設備で、不溶性陽極を使用して電気めっきする際のめっき液の濃度制御に適用して好適な、めっき液成分濃度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、不溶性陽極を使用する電気めっきにおいて、めっき液中に溶解している金属イオンや遊離硫酸等のめっき液成分の濃度制御を行っているが、この濃度制御では、金属イオン濃度(以下、単に金属濃度ともいう)を目標値に維持すべく、めっき条件からめっきで消費されると予測(フィードフォワード:FF)される予測金属消費量、及び、濃度実績値と予め定めてある濃度目標値との偏差から求まる金属偏差量の和を、金属濃度フィードバック(FB)制御時の金属投入量として設定している。
【0003】
このようなめっき技術に関しては、例えば、特開平2−217499には、合金電気めっきの浴濃度制御方法として、めっき通電量を測定し、該測定値に基づき、めっき浴中の金属イオン消費量を算出し、めっき浴中の金属イオン、フリー酸、水の一種又は二種以上を調整する技術が開示されている。
【0004】
又、特開平5−320997には、亜鉛系合金電気めっき液中の金属イオン濃度の制御方法として、めっき電流値及びめっき液のドラグアウト量に基づいて算出された金属塩の基準供給量と、電気めっき液中の成分濃度及び電気めっき液のpH値に基づいて算出された、金属塩の補正供給量との和によって、供給すべき金属塩の量を定め、定められた金属塩を電気めっき液中に補給することにより、電気めっき液中の金属イオン濃度を制御する技術が開示されている。
【0005】
上記公報に開示されている電気めっきにおける濃度制御方法は、いずれもフィードバック制御の目標値を予め定められた目標値として、固定された値に設定している。
【0006】
ところで、金属ストリップの電気めっきでは、ストリップの洗浄が行われているため、洗浄水等としてめっき系内に系外から水が流入し、この水流入に伴ってめっき液が希釈されるために、エバポレータ装置により余分な水分を取り除く水蒸発操作が行われ、系内への水の流入量と系外への水の蒸発量とのバランスを取るようにしている。
【0007】
このように水の系内への流入量と系外への蒸発量をバランスさせながら電気めっきを行う場合でも、一方が過剰になって両者のバランスが崩れ、系内に存在する全めっき液量である総浴量に変動を来たすことがある。このような場合でも、前記公報に開示されているような、制御目標値を一定値に設定して、金属濃度の目標値と実績値との差を解消させるフィードバック制御を適用すると、以下のような現象が起こる。
【0008】
例えば、図3(A)に示すように、水流入が水蒸発量より過剰なために、めっき系内の総浴量が増加したとき(t1 〜t2 の間)に、その過剰水でめっき液が希釈されて金属濃度が低下した分を補給するために金属の投入がフィードバック制御によって行われ、同図(B)に示すように、金属のトータルモル濃度を一定の目標値に維持すると共に、投入された金属が硫酸との溶解反応で消費されるために、H2 SO4 の減少が発生するので、硫酸濃度を維持するために、H2 SO4 の投入が行われることになる。
【0009】
ここで、金属濃度としてトータルモル濃度を使用しているのは、例えば、亜鉛とニッケルの合金メッキのように、メッキ液が2種類以上の金属イオンを含む場合は、これら濃度の合計値を使用することを意味する。
【0010】
なお、上記めっきでは、ストリップの洗浄水をそのまま系外に放出し、上記問題の発生を回避することも考えられるが、これでは洗浄水に含まれる多少のめっき液を捨てることになるため、薬剤原単位を悪化させることになる。又、洗浄水を系外へそのまま放出しない場合には、水蒸発操作によって水のみを系外に放出させなければめっき液が徐々に増加していくため、この場合にはめっき液そのものを系外に捨てるしか方法がなくなる。従って、系内に流入する水量と蒸発させる水量とのバランスをとる前述の方法が有効である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような、めっき系に対して水の出入が伴う設備で電気めっきを行う際に、前記特開平2−217499や特開平5−320997に開示されている制御技術を適用する場合は、いずれもフィードバック制御の目標値を予め定められた一定の目標値に設定しているため、系外からの水流入量と系外への水蒸発量のバランスが崩れたときに、以下の問題がある。
【0012】
これを、再度前記図3を用いて説明すると、時間t1 →t2 の間に、(系外からの水流入量>系外への水蒸発量)の状態が続き、めっき液の希釈現象が生じると、前述した如く、フィードバック制御により金属濃度を一定とするために希釈分を解消すべく過剰に金属の投入が行われる。その結果、次の反応式により、投入された過剰の金属が硫酸に溶解されるため、遊離硫酸も消費され、減少することになる。
【0013】
Zn +H2 SO4 →Zn SO4 +H2 ↑ …(A)
【0014】
上記のように遊離硫酸が減少すると、フィードバック制御によりめっき液のH2 SO4 濃度を目標濃度に維持するために、H2 SO4 が投入されることになる。その結果、めっき液の総浴量が最大になったt2 時点では、めっき液自体は大幅に増大しているにも拘らず、金属濃度(トータルモル濃度)及びpHはいずれも目標値になっている。
【0015】
その後、t2 →t3 の間の水蒸発操作によってめっき液の希釈分の水を系外に放出すると共に、金属濃度が目標値を維持するようにめっきを進行させる場合には、t3 時点でめっき液の総浴量が目標値に復帰したときには、過剰投入された金属を溶解するために投入されたH2 SO4 は、逃げ場がないため、図3(C)に示すようにめっき液のpHを元の目標値に復帰させることができず、めっき液のpHの低下(遊離H2 SO4 濃度の増加)を来してしまう。
【0016】
この現象を、金属が亜鉛(Zn)の場合を例に、更に詳述すると、本来、電気めっきでは、次の(B)、(C)の反応式で示すめっき反応(電析反応)が進行するため、遊離H2 SO4 の量は、反応式(C)のめっき反応による増加と、前記(A)式による投入金属との反応による減少によってバランスされている。
【0017】
Zn 2++2e− →Zn ↓ …(B)
H2 O+SO4 2−→H2 SO4 +1/2O2 ↑+2e− …(C)
【0018】
図4は、この関係を、純亜鉛(Zn )めっきの場合を例に、概念的に示したもので、縦軸が金属濃度、横軸が遊離H2 SO4 濃度を表わし、めっき時には各目標値の交点で両者がバランスするように制御する。
【0019】
即ち、上記(B)式より明らかなように、金属の過剰投入はめっきによる持ち出しで除去できるために、水を蒸発させる場合でも、同時にめっきを進行させることにより、図3(B)のように金属濃度を目標値に制御できるが、このときに同時に(C)式によるH2 SO4 増加反応が生じ、この反応で増加した硫酸は、前述した如く、逃げ場がないためにめっき液ではH2 SO4 濃度の上昇、即ちpHの低下が発生することになり、これにより種々の弊害が生じることが明らかになった。
【0020】
同様の現象は合金メッキの場合にも生じる。これを、内容が一部重複するが、以下に詳述する。
【0021】
前述した如く、一般的に、鋼板をめっきする電気めっき設備では、シール水やめっき鋼板(ストリップ)表面の洗浄等に使用する水がめっき設備に流入する。このように系外から水が流入してめっき液が希釈されると、該めっき液中に流入した余分な水はエバポレータ装置によって系外に蒸発させて除去することが行われている。ところが、エバポレータ装置では連続的に蒸発量を変更できないため、めっき液の総浴量(めっき系内に存在するめっき液の全量)の実績値は、その目標量に対して5〜10%程度変動することは避けられない。
【0022】
上記のように、系外からの水の流入によってめっき液の実績総浴量が増加すると、金属イオン濃度の測定値([g/l ]又は[mol/l ])は、結果的に低下することになる。従って、この場合に金属イオン濃度を一定に制御しようとすると、不足分を補充するために対象金属を含有する金属薬剤(例えば、金属自体、その塩、その酸化物等)をめっき液中に投入することが必要となる。
【0023】
これを、例えばZn(亜鉛)−Ni(ニッケル)合金めっき用の硫酸酸性めっき液の場合について説明すると、Zn、Ni薬剤(金属薬剤)の投入が必要となる。このような薬剤投入を行うと、Zn薬剤がZnOで、Ni薬剤が金属Niの場合には、次の(D)、(E)式の反応によりH2 SO4 の減少(即ち、pHの上昇)が発生することになるので、H2 SO4 濃度(又はpH)を一定濃度に保つためには、H2 SO4 の投入が必要となる。
【0024】
ZnO+H2 SO4 →ZnSO4 +H2 O …(D)
Ni +H2 SO4 →NiSO4 +H2 ↑ …(E)
【0025】
通常Zn−Ni合金の電気めっきでは、陰極(鋼板)面で、前記(B)式と同一の下記の(F)式、及び(G)式で表わされる電析反応による金属(Zn、Ni)イオンの消費と、陽極面で、前記(C)式と同一の下記の(H)式で表わされるH2 SO4 の増加が発生するため、一般に上記合金めっきでは、(F)、(G)式のめっき反応により消費される金属イオンを上記(D)、(E)式により補給することによって、金属イオン濃度とH2 SO4 濃度(又はpH)が共にバランスされるようになっている。
【0026】
Zn2++2e− →Zn↓ …(F)
Ni2++2e− →Ni↓ …(G)
H2 O+SO4 2−→H2 SO4 +1/2O2 ↑+2e− …(H)
【0027】
従って、系外からの水流入によってめっき液の総浴量が増加したときに、成分濃度を一定にするために金属薬剤、H2 SO4 の投入を行ったとすると、その後の水蒸発によってめっき液の総浴量が目標値に戻ったときには、金属イオン、H2 SO4 が共に過剰となるため、金属及び硫酸の投入を全て停止せざるを得なくなる。この場合、金属イオンは、前記(D)、(E)式による供給が停止される上に、めっきを継続することによって、(F)、(G)式により消費されるために着実に減少させることができる。ところが、H2 SO4 は、(D)、(E)式による減少がなくなるだけでなく、金属イオン濃度を適切な値に戻すためにめっきを継続すれば、上記(H)式によって一方的に増加することになるため、同様にH2 SO4 濃度は更に増加(pH低下)することになる。
【0028】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、めっき系内に水の出入があるために総浴量が変動し、めっき液の濃度変化が生じる場合、例えば水が系内に流入し、総浴量が増大してめっき液が希釈されることによって生じる濃度低下時でも、金属濃度のフィードバック制御によりpHの異常低下又は遊離酸濃度の異常上昇の発生を防止することができる、めっき液成分濃度制御方法を提供することを課題とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、系内に水の出入を伴うめっき設備で、不溶性陽極を使用して電気めっきを行う際に、めっき液の金属濃度を制御するめっき液成分濃度制御方法において、めっき系内に水の出入が生じたために、該めっき系に存在する全めっき液である総浴量の実績値に、浴量目標値からの変動が生じた場合、その変動時には、成分濃度のフィードバック制御目標値を、めっき液のpH値が一定に維持されるように、前記総浴量の実績値に基づいて算出される修正目標値に設定変更することにより、前記課題を解決したものである。
【0030】
請求項2の発明は、系内に水の出入を伴うめっき設備で、不溶性陽極を使用して電気めっきを行う際に、めっき液の金属濃度を制御するめっき液成分濃度制御方法において、めっき系内に水の出入が生じたために、該めっき系に存在する全めっき液である総浴量の実績値に、浴量目標値からの変動が生じた場合、その変動時には、金属濃度のフィードバック制御目標値を、めっき液の遊離酸濃度が一定に維持されるように、前記総浴量の実績値に基づいて算出される修正目標値に設定変更することにより、同様に前記課題を解決したものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明者は、水の出入がある設備で行う、不溶性陽極を使用する電気めっきについて詳細に検討した結果、水の流入量と蒸発量との間でバランスが崩れてめっき液濃度に変動が生じた場合に、精度の高いめっきを行うためには、金属濃度よりもめっき液のpH値を適切な値に制御することが極めて重要であることを知見した。
【0032】
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、めっき系に存在する全めっき液である総浴量の実績値に、総浴量の目標値である浴量目標値から変動が生じた場合、その変動時には、金属濃度のフィードバック制御目標値を、めっき液のpH値又は遊離酸濃度が一定に維持されるように、前記総浴量の実績値に基づいて算出される修正目標値に設定変更するようにしたものである。
【0033】
即ち、前記図4に示した、金属濃度と硫酸濃度との関係に着目し、例えば、水の流入に伴ってめっき液の総浴量が増大し、その濃度が希釈された場合には、希釈濃度分に相当する金属を過剰投入せずに、前記(C)式のめっき反応を進行させて遊離硫酸量を増大させ、この硫酸濃度が一定になるようにして、pHを一定値に維持するようにする。
【0034】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明に係る第1実施形態の制御方法が適用されるめっき制御装置全体の概略構成を示す。
【0035】
この制御装置は、電気めっきが行われるめっきセル10と、該セル10にめっき液を循環供給するための循環タンク12と、該タンク12に金属や硫酸等を供給するための付帯設備14とを有するめっき系、及び、該めっき系の成分濃度を制御するための、浴量計算部1と、制御演算部2と、濃度フィードバック(FB)制御部3と、濃度フィードフォワード(FF)制御部4とを有する制御系により構成されている。
【0036】
又、上記循環タンク12と付帯設備14にはレベル計16が、前者には更に液分析計18が付設されている。
【0037】
上記めっき制御装置において、めっき系の総浴量の変動時には、前記制御演算部2において金属濃度をフィードバック制御する際の金属濃度目標値を修正目標値に設定する。その際、予め定めてある金属濃度目標値を設定トータルモル濃度目標値[ mol/l ]とし、この修正目標値:CTMCsp[mol/l ]を、めっき液が硫酸浴である場合は、次の(1)式で算出する。
【0038】
ここで、CTMsp:設定トータルモル濃度目標値[mol/l ]
Vsp :浴量目標値[m3 ]
Vall :総浴量[m3 ]
Vrot :循環浴量[m3 ]
CAsp:H2 SO4 濃度目標値[g/l ]
Ma :H2 SO4 分子量[g/mol ]
【0039】
上記(1)式で、総浴量Vall は、実際にめっき系に存在するめっき液の総量で、実測値からの計算で求められる実績計算値であり、この総浴量Vall と浴量目標値Vspとの差が浴量変動にあたる。
【0040】
又、循環浴量Vrot は、めっき時に実際にめっき系を循環させる浴量を意味し、総浴量Vall の全てを循環させる場合には、Vall =Vrot であり、めっき設備の一部がバイパスされ、その部分に存在するめっき液が循環されていない場合には、総浴量Vall からこの非循環部分のめっき液を除いた量ということになる。
【0041】
上記総浴量Vall は、前記浴量計算部1において、基本的にはレベル計16による実績値に基づく計算で求める。しかし、循環タンク12以外の配管や未実測部の浴量が変動した時に循環タンク12のレベル実績に変動を与える。従って、配管や未実測部の浴量は、ポンプ等の運転状態によって設備定数で算出する。又、循環浴量Vrot は、同様に浴量計算部1において、ポンプの運転状態やバイパス弁の状態等によって、循環していない浴量を総浴量から減算して求める。
【0042】
又、設定トータルモル濃度目標値:CTMspは、総浴量Vall が浴量目標値Vspに等しいときに、成分濃度のフィードバック制御を行う際に設定する目標値である。
【0043】
なお、上記(1)式は、便宜上、計算を簡単にするために、循環していない浴量(Vall −Vrot )の濃度は、予め定められている目標値のままであるとして、次の(2)式から導出している。
【0044】
【0045】
上記(2)式は、浴量が目標値Vspにある場合に、金属濃度及び硫酸濃度がいずれも目標値にあるときの金属量と硫酸量の和を表わす左辺と、浴量が総浴量Vall に変動した場合に、硫酸濃度を目標値に維持しながら、総浴量のうちの循環される部分の循環浴量Vrot の金属濃度を修正目標値:CTMCspにしたときの金属量と硫酸量の和を表わす右辺とが等しいとおいたものである。この等式は、金属の硫酸塩に含まれる硫酸根(SO4 2−)と遊離硫酸に含まれる硫酸根の和を常に一定に維持することを前提としている。この(2)式を、CTMCspについて整理すると、前記(1)式が得られる。
【0046】
上記のように(1)式で算出された修正目標濃度:CTMCspを、前記制御演算部2から濃度FB制御部3に出力し、該FB制御部3において、それを総浴量が目標値から変動している時の金属濃度フィードバック制御の目標値として使用し、液分析計18から入力される実績濃度との間の濃度偏差量を求める。又、一方で、前記濃度FF制御部4において、めっき条件として与えられる予測計算情報に基づいてめっきで消費されると推定される予測金属消費量を求める。
【0047】
その後、この予測金属消費量と上記濃度偏差量の和に基づいて求められる金属投入速度を前記付帯設備14に出力し、設定する。その際、H2 SO4 濃度は、同様の方法で、常時その目標値CAspに維持されるように、その投入量を求め、設定する。
【0048】
このようにすることによって、(系外からの水流入量>系外への水蒸発量)のために、めっき液が希釈状態になっているときには、金属濃度目標値を下げ、逆に、(系外からの水流入量<系外への水蒸発量)のために、めっき液が濃縮状態になっているときには、金属濃度目標値を上げる操作を行う。
【0049】
以上の操作により、金属投入量を調整し、過剰な金属投入を抑制することによって、水収支のバランス変化の外乱に対して、めっき液中の遊離硫酸濃度(水素イオン濃度:H+ )を一定にし、pHを一定値に制御することができるようになった。
【0050】
以下、本実施形態のより具体的な実施例について説明する。
【0051】
前記図3を用いて説明した従来方法では、水の流入によって約5%のめっき液の希釈が生じた場合、最終的に水の蒸発操作が完了して浴量目標値Vspになった時点で、金属濃度をも目標値に一致させる制御をすると、水流入前のt1 時点ではpH=1.4であったものが、蒸発完了後のt3 の時点ではpH=1.0まで低下する場合がある。
【0052】
本発明の実施の形態を、前記図3(A)と同様の浴量変動が生じた場合に適用した結果である、金属濃度(トータルモル濃度)と、硫酸濃度(pH)の推移を、それぞれ図2(B)、(C)に示した。なお、図2(A)は、前記図3(A)と同一の総浴量変動を示したものである。
【0053】
本実施形態では、図2(A)に示したように、水流入に伴ってめっき液が希釈されたために起こる、同図(B)に示したような金属のトータルモル濃度の低下に対して、浴量が変動している間は前記(1)式で算出される修正目標値で金属濃度のフィードバック制御を行うことによって、金属の過剰投入を抑制し、めっき液希釈分の金属濃度を意図的に下げ、浴量変動中にもpHを一定に維持すると共に、その後の水蒸発によってめっき液浴量がt3 時点で目標値に復帰した場合にも、pHの異常低下が生じることを防止することができる。
【0054】
本発明者が詳細に検討した結果、めっき液の硫酸濃度(pH)は、ファラディの理論に基づくめっき付着量に対する実際のめっき付着量の比にあたるめっき効率に対する変動要因であり、該めっき効率に大きな影響を与え、又、亜鉛(Zn)とニッケル(Ni)との合金めっきを行う場合には、このめっき効率が、Ni含有率に対して大きな変動要因となっていることが明らかとなった。
【0055】
従って、本実施形態によれば、めっき浴量が水の流入等に起因して変動する場合でも、硫酸濃度(pH)を安定させることが可能となるため、めっき付着量、Ni含有率の安定を図ることが可能となる。
【0056】
又、めっき液の浴量が変動中の場合も、又、目標値に復帰させた場合も、pHが異常低下することを防止できることにより、めっきの電力原単位削減(めっき効率の低下抑制)を図ることも可能となる。
【0057】
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。
【0058】
本実施形態は、2種以上の金属薬剤を投入する合金めっきの場合の制御方法に当り、各金属薬剤の投入量を、金属イオン濃度比が目標値になるように設定するようにしたものである。
【0059】
即ち、合金系電気めっき液の濃度制御では、金属イオン濃度比とH2 SO4 濃度(又はpH)はそれぞれ独立に制御可能であるが、前記(D)〜(H)の反応式で示したように、金属イオン濃度とH2 SO4 濃度(又はpH)の制御は、薬剤原単位が高くなるが、アルカリ薬剤を添加しない限り干渉する。
【0060】
ところが、前述した如く、本発明者は、電気めっきにおいて、めっき効率(ファラデーの理論式から求まる金属の理論析出量に対する実績析出量の比)に及ぼす影響因子について詳細に検討した結果、金属イオン濃度は±10%の変動の範囲でめっき効率にほとんど影響がみられないのに対し、遊離酸(例えば、H2SO4 )濃度の増加(又はpHの低下)はめっき効率の低下を招き、めっき電力の原単位が悪化することを知見した。実際に操業データを解析したところ、pHに関してはその値が0.1低下すると、めっき効率は約2.5%低下することが明らかになった。
【0061】
しかも、更に、実際の操業データを解析し、めっき効率への影響を調べた結果、金属イオン濃度比が目標値より4%増加するとめっき効率は約6%低下し、めっき層における合金比率が目標値より7%増加するとめっき効率は約10%低下することが判明した。従って、Zn−Niのような合金系の電気めっき液の濃度制御においては、金属イオン濃度比をH2 SO4 濃度(又はpH)と同様に、金属イオン濃度より優先して制御することが重要であることが明らかとなった。
【0062】
この第2実施形態は以上の知見に基づいてなされたものである。以下、図5を参照しながら、硫酸浴におけるZn−Ni合金の電気めっきを例として、この第2実施形態について詳細に説明する。
【0063】
本実施形態では、めっき設備の図示は省略するが、不溶性陽極を使用するめっき浴中を鋼板を移動させながらZn−Ni合金を連続的にめっきする。その際、図5に矢印で示す処理の流れに従って、めっき系に存在するめっき液の全量である総浴量の実測値に基づいて、総浴量が変動する場合でもめっき液の成分濃度を適切に制御する。
【0064】
即ち、総浴量計算部20では、制御周期毎にめっき設備に設置されているレベル計によるめっき液レベルの検出値等に基づいて総浴量が計算され、その値が総浴量測定値として濃度制御演算部22に出力される。この濃度制御演算部22では、入力された上記測定値と、予め設定してある総浴量の目標値とに基づいて算出される金属イオン濃度の修正目標値:CTMCspに金属イオン濃度が制御されるように金属薬剤の投入量を決定し、その投入指令信号をめっき設備の投入装置26Aへ出力することにより投入が行われるようになっている。又、この濃度制御演算部22では、硫酸濃度計(図示せず)から、制御周期毎にめっき液中のH2 SO4 濃度を測定した結果が入力され、その測定値に基づいてH2 SO4 薬剤の投入量が決定されると、その投入指令信号が同様にめっき設備の投入装置26Bへ出力されるようになっている。なお、このH2 SO4 薬剤の投入量の決定は、pH計で測定されるpH値を用いて行ってもよい。
【0065】
更に、その際、総浴量計算部20で求めた総浴量測定値は、同時に総浴量制御部24に入力され、ここでは前記総浴量目標値からの偏差に基づく制御信号をエバポレータ装置の蒸発制御部28へ出力し、めっき液中の水分を蒸発させて総浴量の偏差を解消させるようになっている。
【0066】
以下、前記濃度制御演算部22で実行される、金属薬剤投入量、硫酸薬剤投入量の算出までの各種演算について詳述する。
【0067】
本実施形態では、総浴量に変動が生じた場合でも、めっき系に存在する金属イオンの総量が一定に維持されるように、その場合の金属イオン濃度の制御を、その目標値を、実測される総浴量に応じて変化する上記修正目標値:CTMCspに変更しながら行う。以下、これを具体的に説明する。
【0068】
金属イオン濃度([g/l ]又は[mol/l ])の定義はめっき液単位浴量[l ]当りの金属イオン量であり、めっき液の総浴量が増加又は減少したときに同一濃度であれば、金属イオンの総量は増加又は減少していることになる。従って、総浴量が変動した場合に、金属イオン総量が一定となるようにするための金属イオン濃度の修正目標値:CTMCspは、次の(3)式が成立するようにして求めることができる。なお、(3)式で使用する記号の意味はは、前記(1)式の場合と実質上同一であるが、理解を容易にするために新たなものも含め再度掲載する。
【0069】
ここで、CTMsp:予め定められた金属イオン濃度目標値[mol/l ]
CTMsp=Znsp/Mz+Nisp/Mn
Znsp:予め定められたZnイオン濃度目標値[g/l ]
Nisp:予め定められたNiイオン濃度目標値[g/l ]
Mz:Zn原子量
Mn:Ni原子量
Vsp:目標としているめっき液総浴量[m3 ]
CAsp:予め定められたH2 SO4 濃度目標値[g/l ]
Vall :めっき液総浴量測定値[m3 ]
Ma:H2 SO4 分子量
【0070】
従って、上記修正目標値:CTMCspは次の(4)式によって求めることができる。なお、この(4)式は、前記(1)式でVrot =Vall とした式、即ち総浴量を全て循環させる場合の式に当る。
【0071】
【0072】
上記(4)式によって求めた金属イオン濃度の修正目標値:CTMCspに金属イオン濃度を制御することにより、めっき液の総浴量が増加したときに金属の過剰投入を抑制し、前記(D)、(E)式の反応を抑えることによって、H2 SO4 の減少を抑制することができ、これによって該H2 SO4 の過剰投入を抑えることができる。
【0073】
なお、上記(3)、(4)式で、H2 SO4 濃度ではなく、pHを使用する場合は、次の(5)式の換算式で求められるpHの目標値:pHspを使用すればよい。
【0074】
pHsp=−a×log{(Mh/Ma)×CAsp}+b …(5)
ここで、Mh:H2 分子量
a,b:換算係数(例:a=1.37,b=0.59)
【0075】
次いで、実測された上記総浴量Vall に応じて決まる修正目標値に金属イオン濃度を制御するために必要な、めっき系に対する金属薬剤の投入量の算出について説明する。
【0076】
まず、前記(F)、(G)式のめっき反応(電析反応)により消費される金属イオンの消費速度、即ちZnイオン消費速度:Gz、Niイオン消費速度:Gnを次の(6)、(7)式により求める。
【0077】
【0078】
次いで、上記(6)、(7)式に応じたZn、Ni薬剤のフィードフォワード(FF)制御投入量:FFZ、FFNを次の(8)、(9)式により求める。
【0079】
FFZ=Gz/λz[kg/h] …(8)
FFN=Gn/λn[kg/h] …(9)
ここで、λz:Zn薬剤のZn含有率
λn:Ni薬剤のNi含有率
【0080】
又、その一方で実測された金属イオン濃度:CTMと、前記金属イオン濃度の修正目標値:CTMCspとから、金属イオン濃度偏差ΔCTMを求め、この偏差を解消するために必要なZn、Ni薬剤のフィードバック(FB)制御投入量:FBZ、FBNを、金属イオン濃度比目標値:CMNspも考慮した次の(10)、(11)式により求める。
【0081】
FBN=ΔCTM×spCMN×Mz×Vall /λz/tfb[kg/h]…(11)
ここで、ΔCTM=CTMCsp−CTM
CTM:金属イオン濃度測定値[mol/l ]
CTM=Zn/Mz+Ni/Mn
Zn:Znイオン濃度測定値[g/l ]
Ni:Niイオン濃度測定値[g/l ]
CMNsp:予め定められた金属イオン濃度比目標値
CMNsp=Nisp/Mn/CTMsp
tfb:FB制御周期[h ]
【0082】
次いで、Zn、Ni薬剤のトータル制御投入量:TZ、TNを次の(12)、(13)式により求め、前記濃度制御演算部22からめっき設備の金属投入装置に指令信号を出力し、該当する量の各金属薬剤の投入を行う。
【0083】
TZ=FFZ+gfbz ×FBZ[kg/h] …(12)
TN=FFN+gfbn ×FBN[kg/h] …(13)
(これら各ゲインは、測定値の正確度、薬剤供給能力により調整される)
【0084】
上記トータル制御投入量で、各金属薬剤の投入を行うと共に、めっき液のH2 SO4 濃度も実測し、その際の目標値からの濃度偏差に基づいてH2 SO4 のフィードバック(FB)制御投入量:FBHSを次の(14)式により求め、その投入指令を濃度制御演算部12からめっき設備に出力する。
【0085】
FBHS=gfbhs×(CAsp−CA)×Vall /γa/λa[m3 ]…(14)
【0086】
本実施形態では、前記(12)、(13)式で算出されるトータル制御投入量:TZ、TNに応じて、Zn薬剤、Ni薬剤の供給速度を制御することにより、めっき液総浴量の変動に対して金属イオン総量を一定に制御することが可能である。従って、H2 SO4 濃度(又はpH)を、上記(13)式に従う一般的なフィードバック制御を行っても過剰なH2 SO4 投入を発生することが防止できる。
【0087】
以上詳述した如く、本実施形態によれば、例えば、めっき液の総浴量の変動が約±5%の範囲であったとすると、その変動時でも金属イオン総量を一定に制御することから、金属イオン濃度は±5%の範囲で変動することになるが、この程度ではめっき効率にはほとんど影響しない。
【0088】
又、上記のように金属イオン濃度は変動するが、金属イオン濃度比及びpHは高精度で制御できる。実操業データを統計的に解析したところ、制御精度は、標準偏差をσとした場合、金属イオン濃度比の2σ≦0.5%、pHの2σ≦0.07であった。
【0089】
このように、金属イオン濃度比を安定させた上に、H2 SO4 濃度の増加(又はpHの低下)を発生させることなく、高精度で制御することが可能となるため、めっき効率及びめっき層の合金比率を安定させることが可能となることにより、合金めっきの品質の安定と生産コスト(電力原単位)の削減に大きく寄与することができる。
【0090】
又、めっき層の合金比率が安定するに伴って、めっき効率も安定し、めっき付着量も安定する。更に、電気めっき液の濃度制御を、硫酸濃度(又はpH)と共に、金属イオン濃度比を、金属イオン濃度より優先して制御するという理想的な制御構成の下で行うことができるため、過剰な薬剤を使用することを防止でき、その結果薬剤コストも低減できる。
【0091】
以上、本発明を具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0092】
例えば、前記実施形態では、単独の金属メッキは硫酸浴のZn電気めっき液について、合金めっきは硫酸浴のZn−Ni合金用電気めっき液について説明したが、これに限定されるものでなく、電気めっき液の成分濃度制御であれば、他の単独金属めっきはもとより、他の合金めっきにも適用可能である。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、めっき系内に水の出入があるために総浴量が変動する場合でも、成分濃度のフィードバック制御により、めっき液のpH又は遊離酸濃度を一定値に維持することができ、pHの異常低下又は遊離酸濃度の異常上昇が発生することを防止することができる。従って、常に高効率で且つ高精度で電機めっきを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に適用するめっき制御設備の概略構成を示すブロック図
【図2】第1実施形態の効果を示す線図
【図3】従来の制御方法の問題点をを示す線図
【図4】不溶性陽極を使用するめっき系での成分濃度と硫酸濃度の関係を示す線図
【図5】第2実施形態に適用される制御装置の概略構成を示すブロック図
【符号の説明】
1…浴量計算部
2…制御演算部
3…濃度フィードバック制御部
4…濃度フィードフォワード制御部
10…めっきセル
12…循環タンク
14…付帯設備
16…レベル計
18…液分析計
20…総浴量計算部
22…濃度制御演算部
24…浴量制御部
26…投入装置
28…エバポレータ装置蒸発量制御部
Claims (4)
- 系内に水の出入を伴うめっき設備で、不溶性陽極を使用して電気めっきを行う際に、めっき液の金属濃度を制御するめっき液成分濃度制御方法において、
めっき系内に水の出入が生じたために、該めっき系に存在する全めっき液である総浴量の実績値に、浴量目標値からの変動が生じた場合、
その変動時には、金属濃度のフィードバック制御目標値を、めっき液のpH値が一定に維持されるように、前記総浴量の実績値に基づいて算出される修正目標値に設定変更することを特徴とするめっき液成分濃度制御方法。 - 系内に水の出入を伴うめっき設備で、不溶性陽極を使用して電気めっきを行う際に、めっき液の金属濃度を制御するめっき液成分濃度制御方法において、
めっき系内に水の出入が生じたために、該めっき系に存在する全めっき液である総浴量の実績値に、浴量目標値からの変動が生じた場合、
その変動時には、金属濃度のフィードバック制御目標値を、めっき液の遊離酸濃度が一定に維持されるように、前記総浴量の実績値に基づいて算出される修正目標値に設定変更することを特徴とするめっき液成分濃度制御方法。 - 請求項1又は2において、
めっき液が硫酸浴である場合に、
予め定めてある金属濃度目標値を設定トータルモル濃度目標値[ mol/l ]とし、前記
修正目標値:CTMCsp[mol/l ]を次式、
CTMCsp=CTMsp・(Vrot +Vsp−Vall )/Vrot +(CAsp/Ma )(Vsp−Vall )/Vrot
(CTMsp:設定トータルモル濃度目標値[mol/l ],
Vsp:浴量目標値[m3 ],Vall :総浴量の実測値[m3 ],
Vrot :循環浴量[m3 ],CAsp:H2 SO4 濃度目標値[g/l ],
Ma :H2 SO4 分子量[g/mol ])
により算出することを特徴とするめっき液成分濃度制御方法。 - 請求項1又は2において、
2種以上の金属薬剤を投入する合金めっきの場合、各金属薬剤の投入量を、金属イオン濃度比が目標値になるように設定することを特徴とするめっき液成分濃度制御方法。
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