JP3551533B2 - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、各車輪の制動用シリンダの流体圧を最適状態に制御して車輪のロックを防止するアンチスキッド制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の制動時における車輪のロックを防止するアンチスキッド制御装置は、一般に,制御対象車輪の車輪速を検出して,車体速との偏差の比からスリップ率を算出し、このスリップ率が,舵取り効果や制動距離の確保に有効とされるスリップ率の基準値である基準スリップ率を越えるような場合には,制動用シリンダへの流体圧を減圧し、この減圧によって当該車輪速が増速して当該車輪のスリップ率が基準スリップ率以下となると再び制動用シリンダへの流体圧を増圧し、所謂ポンピングブレーキ的な操作を自動制御することによって,当該制御対象車輪のスリップ率が基準スリップ率に維持されるように制動力を調整制御する。なお、このアンチスキッド制御中の作動流体の増圧調整制御は、所定時間毎に制限された増圧を繰り返して、マクロ的には各車輪の制動用シリンダの流体圧が比較的ゆっくりと増圧される(以下,緩増圧とも記す)ようにしている。
【0003】
ところで、このように作動流体圧或いはその流量を小刻みに制御する場合には、その流体の脈動に伴って流体路系に振動が生じる。この流体の脈動は当該作動流体圧の脈圧となり、これによって制動用シリンダによる制動力に変動が生じ、それがサスペンション系の振動として車体に入力される場合もある。このような制動用シリンダの作動流体圧(以下,ホイールシリンダ圧とも記す)の脈圧を抑制防止するために、例えば特開平5−97026号公報に記載されるアンチスキッド制御装置が提案されている。このアンチスキッド制御装置は、本来は単一パルス信号でもよい時間幅Tmの主信号Pmを同じ時間幅Tm,Tm(Tm=Tm)の二つのパルス状分割主信号Pm,Pmに分割し、前記所定時間に相当する時間Tcの最初に時間幅Tmの第1の分割主信号Pmを出力し、それから所定の分割離間時間Ti後に時間幅Tmの第2の分割主信号Pmを出力する。この分割離間時間Tiは、サスペンション系の共振半周期の奇数倍に設定されており、従って、前記第1の分割主信号Pmで発生したサスペンション系の振動に、第2の分割主信号Pmで発生する振動を干渉させて、当該サスペンション系の共振振動及びそれに基づく騒音を低減することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、図9は前記主信号を分割したときのブレーキ配管内圧力(=ホイールシリンダ圧)の変動レベルを実験により得たものであるが、前述のように分割離間時間Tiを設定することにより、サスペンション系の共振周波数帯域に相当する低周波数帯域の脈圧レベルは低減されている。しかしながら、前述のように分割された主信号,即ち開弁信号によって電磁弁をより短い周期で開閉すれば、これより高い高周波数帯域の脈圧が増加してしまうことは、図9からも明らかである。
【0005】
本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発されたものであり、電磁弁の開閉制御を司る制御信号の増減圧量を制御するための主信号を分割した場合に、非アンチスキッド制御時の制動応答性を損なうことなく、前記サスペンション系の共振周波数に相当する低周波数帯域よりも高い高周波数帯域の制動用シリンダ圧の脈圧レベルを低減可能なアンチスキッド制御装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記諸問題を解決するために、本発明のうち請求項1に係るアンチスキッド制御装置は、作動流体圧により各車輪に制動力を発生する制動用シリンダと当該作動流体圧を発生するマスタシリンダ又はそのリザーバとを連通する流体路に介装され、前記制動用シリンダ内の作動流体圧に対する増減圧指令に応じて前記流体路を開閉する電磁弁と、制動用シリンダ内の作動流体圧の増減圧量を調整すると共に当該作動流体圧に発生する脈圧を低減するために所定の分割時間間隔毎に出力される複数の分割信号からなる制御信号を当該電磁弁に出力する制御手段とを備えたアンチスキッド制御装置において、前記電磁弁の出力側流体路に、所定の容積を有する流体室と、所定の絞り径を有する絞りとを介装し、前記流体室の容量を、前記作動流体圧の脈圧レベルを目標範囲内に抑制可能な分割時間間隔の範囲の中で、当該作動流体圧の高周波数帯域の脈圧を低減可能な当該流体室の容量のうちの最小容量に設定したことを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明のうち請求項2に係るアンチスキッド制御装置は、作動流体圧により各車輪に制動力を発生する制動用シリンダと当該作動流体圧を発生するマスタシリンダとを連通する流体路に介装され、前記制動用シリンダ内の作動流体圧に対する増圧指令に応じて前記流体路を開閉する電磁弁と、前記各車輪の制動用シリンダ内の作動流体圧に対して所定の減圧を行った後、当該所定時間毎に制限された増圧を繰り返すことにより、当該制動用シリンダ内の作動流体圧の増圧量を調整すると共に当該作動流体圧に発生する脈圧を低減するために所定の分割時間間隔毎に出力される複数の分割信号からなる制御信号を当該電磁弁に出力する制御手段とを備え、前記電磁弁の開動作時に制動用シリンダ内の作動流体圧が増圧するように設定されたアンチスキッド制御装置において、前記電磁弁の増圧出力側流体路に、所定の容積を有する流体室と、所定の絞り径を有する絞りとを介装し、前記流体室の容量を、前記作動流体圧の脈圧レベルを目標範囲内に抑制可能な分割時間間隔の範囲の中で、当該作動流体圧の高周波数帯域の脈圧を低減可能な当該流体室の容量のうちの最小容量に設定したことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明のうち請求項3に係るアンチスキッド制御装置は、作動流体圧により各車輪に制動力を発生する制動用シリンダと当該作動流体圧を発生するマスタシリンダ又はそのリザーバとを連通する流体路に介装され、前記制動用シリンダ内の作動流体圧に対する増減圧指令に応じて前記流体路を開閉する電磁弁と、制動用シリンダ内の作動流体圧の増減圧量を調整すると共に当該作動流体圧に発生する脈圧を低減するために所定の分割時間間隔毎に出力される複数の分割信号からなる制御信号を当該電磁弁に出力する制御手段とを備えたアンチスキッド制御装置において、前記電磁弁の出力側流体路に、所定の容積を有する流体室と、所定の絞り径を有する絞りとを介装し、前記絞りの絞り径を、前記作動流体圧の脈圧レベルを目標範囲内に抑制可能な分割時間間隔の範囲の中で、当該作動流体圧の高周波数帯域の脈圧を低減可能な当該絞りの絞り径のうちの最大絞り径に設定したことを特徴とするものである。
また、本発明のうち請求項4に係るアンチスキッド制御装置は、作動流体圧により各車輪に制動力を発生する制動用シリンダと当該作動流体圧を発生するマスタシリンダとを連通する流体路に介装され、前記制動用シリンダ内の作動流体圧に対する増圧指令に応じて前記流体路を開閉する電磁弁と、前記各車輪の制動用シリンダ内の作動流体圧に対して所定の減圧を行った後、当該所定時間毎に制限された増圧を繰り返すことにより、当該制動用シリンダ内の作動流体圧の増圧量を調整すると共に当該作動流体圧に発生する脈圧を低減するために所定の分割時間間隔毎に出力される複数の分割信号からなる制御信号を当該電磁弁に出力する制御手段とを備え、前記電磁弁の開動作時に制動用シリンダ内の作動流体圧が増圧するように設定されたアンチスキッド制御装置において、前記電磁弁の増圧出力側流体路に、所定の容積を有する流体室と、所定の絞り径を有する絞りとを介装し、前記絞りの絞り径を、前記作動流体圧の脈圧レベルを目標範囲内に抑制可能な分割時間間隔の範囲の中で、当該作動流体圧の高周波数帯域の脈圧を低減可能な当該絞りの絞り径のうちの最大絞り径に設定したことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】
而して、上記構成を有する本発明のアンチスキッド制御装置では、前記電磁弁の出力側流体路に介装された流体室による脈圧に対する圧力損失作用と絞りによる圧力変動緩衝作用とによって、前記分割された開弁信号を所定の分割時間間隔で出力しただけでは低減しきれない、特に高周波数帯域の制動用シリンダ内の作動流体圧の脈圧レベルを低減することができる。
【0010】
また、前記分割された開弁信号を出力する分割時間間隔により、作動流体の脈圧レベルを目標範囲内に抑制可能な当該分割時間間隔の範囲の中で、当該作動流体圧の高周波数帯域の脈圧を低減可能な最大絞り径を前記絞りの絞り径に設定したり、最小容量を前記流体室の容量に設定したりすることにより、前記電磁弁を開閉動作させない通常の制動時における流体路内の作動流体の流れをスムーズにし、これらの流体圧ディバイスを介装することによる非アンチスキッド制御時の制動応答性を損なうことが回避される。
【0011】
【実施例】
以下、本発明のアンチスキッド制御装置の一実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明のアンチスキッド制御装置を,FR(フロントエンジン・リアドライブ)方式をベースにした後輪駆動車両に展開した一実施例である。
【0012】
図中、1FL,1FRは前左右輪、1RL,1RRは後左右輪であって、後左右輪1RL,1RRにエンジンEGからの回転駆動力が変速機T、プロペラシャフトPS及びディファレンシャルギヤDGを介して伝達され、各車輪1FL〜1RRには、それぞれ制動用シリンダとしてのホイールシリンダ2FL〜2RRが取付けられ、更に前輪1FL,1FRにこれらの車輪回転数に応じたパルス信号PFL,PFRを出力する車輪速検出手段としての車輪速センサ3FL,3FRが取付けられ、プロペラシャフトPSに後輪の平均回転数に応じたパルス信号Pを出力する車輪速検出手段としての車輪速センサ3Rが取付けられている。なお、車両には車両の前後方向加速度Xgを検出する前後加速度センサ16が設けられている。
【0013】
各前輪側ホイールシリンダ2FL,2FRには、ブレーキペダル4の踏込みに応じて前輪側及び後輪側の2系統のマスタシリンダ圧を発生するマスタシリンダ5からのマスタシリンダ圧が前輪側アクチュエータ6FL,6FRを介して個別に供給されると共に、後輪側ホイールシリンダ2RL,2RRには、マスタシリンダ5からのマスタシリンダ圧が共通の後輪側アクチュエータ6Rを介して供給され、全体として3センサ3チャンネルシステムに構成されている。
【0014】
前記アクチュエータ6FL〜6Rの夫々は、図2に示すように、マスタシリンダ5に接続される油圧配管7とホイールシリンダ2FL〜2RRとの間に介装された電磁流入弁8(電磁弁)と、この電磁流入弁8と並列に接続された電磁流出弁9、油圧ポンプ11及び逆止弁11の直列回路と、流出弁9及び油圧ポンプ10間の油圧配管に接続されたアキュームレータ12と、前記流入弁8の出力側には、後述する所定の容量の流体室13と所定の絞り径を有する絞り14とを備えている。このうち、従来既存の電磁弁から構成される流入弁8は、異常時作動補償,所謂フェールセーフを考慮したノーマル位置で常時開弁状態に設定され、ソレノイド8aへの通電による切換え位置で閉弁状態となる。また、流出弁9は、ノーマル位置で常時閉弁状態に設定され、ソレノイド9aへの通電による切換え位置で開弁状態となる。また、実質的な各電磁弁8,9の制御は所謂PWM(Pulse Width Modulation)等によるチョッピング制御によって行われており、従って後述するホイールシリンダ圧緩増圧モードは,前記電磁流入弁8による増圧状態と保持状態,即ち開弁状態と閉弁状態とを所定時間毎に繰り返して選択設定することで達成され、これにより当該ホイールシリンダ圧は見掛け上,比較的ゆっくりと増圧される。
【0015】
そして、各アクチュエータ6FL〜6Rの電磁流入弁8、電磁流出弁9及び油圧ポンプ10は、車輪速センサ3FL〜3Rからの車輪速パルス信号PFL〜P及び前後加速度センサ16からの前後加速度Xgが入力されるコントロールユニットCRからの液圧制御信号EV,AV及びMRによって制御される。
前記コントロールユニットCRは、前記車輪速センサ3FL〜3Rからの車輪速パルス信号PFL〜Pと各車輪1FL〜1RRのタイヤ転がり動半径とから各車輪速VwFL〜Vwを演算する車輪速演算回路15FL〜15Rと、前記車輪速演算回路15FL〜15Rの車輪速VwFL〜Vw及び前後加速度センサ16の前後加速度Xgが入力されてこれらに基づいてアクチュエータ6FL〜6Rに対する制御信号EV,AV及びMRを出力する制御手段としてのマイクロコンピュータ20とを備えており、マイクロコンピュータ20から出力される制御信号EVFL〜EV,AVFL〜AV及びMRFL〜MRが駆動回路22aFL〜22a,22bFL〜22b及び22cFL〜22cを介してアクチュエータ6FL〜6Rに供給される。
【0016】
そして、前記マイクロコンピュータ20は、前記各車輪速度演算回路15FL〜15Rからの出力値である車輪速VwFL〜Vw及び前後加速度センサ16からの前後加速度Xgを読込むためのA/D変換機能等を有する入力インタフェース回路20aと、マイクロプロセサ等の演算処理装置20bと、ROM,RAM等の記憶装置20cと、前記演算処理装置20bで得られた制御信号EVFL〜EV,AVFL〜AV及びMRFL〜MRをアナログ信号として出力するためのD/A変換機能を有する出力インタフェース回路20dとを備えている。このマイクロコンピュータ20は、前記各車輪速VwFL〜Vwを用いて疑似車速Vを算出し、この疑似車速Vと車輪速VwFL〜Vwとからスリップ率SFL〜Sを算出すると共に、各車輪加減速度V’wFL〜V’wを算出し、これら車輪速VwFL〜Vw,車輪加減速度V’wFL〜V’w及び目標車輪速Vwに基づいてアクチュエータ6FL〜6Rに対する制御信号EVFL〜EV,AVFL〜AV及びMRFL〜MRを出力する。
【0017】
次に、本実施例では図3に示す演算処理を行って車体速の推定を行い、この推定された車体速を疑似車速Vとして用いる。この演算処理は、前記コントロールユニットCRのマイクロコンピュータ20で、後述の図4の演算処理と同じ所定サンプリング時間ΔT毎に実行され、具体的には本出願人が先に提案した特開平4−27650号公報等にハード構成されたものをソフト化したものであると考えればよい。また、演算処理中,疑似車速ホールドタイマカウンタCNTViのカウントアップ値である所定カウント値CNTVi0 は,所定時間Tが経過したことを意味する。また、特に図示していないが演算に関する情報の更新及び通信は随時実行される。
【0018】
この演算処理において、図中下記3式で設定される疑似車速Vの詳細については,前記特開平4−27650号公報を参照されるとしてその作用を簡潔に説明すると、通常の増速時にあっては,車輪速Vwの最大値からなるセレクトハイ車輪速Vwを初期値として所定時間T毎に疑似車速Vをオフセット量である 0.4Gずつ増速し、この疑似車速Vがほぼセレクトハイ車輪速Vwに一致したときから,再び疑似車速Vを当該セレクトハイ車輪速Vwに設定して所定時間T維持する。一方、通常の減速時,即ち前記ホイールシリンダ圧増減圧制御によって当該ホイールシリンダ圧が減圧されていないときには、セレクトハイ車輪速Vwを初期値として所定時間T後から疑似車速Vを,前後加速度Xgにオフセット量である 0.3Gを加えた分だけ減速し、この疑似車速Vがほぼセレクトハイ車輪速Vwに一致したときから,再び疑似車速Vを当該セレクトハイ車輪速Vwに設定して所定時間T維持する。また、前記ホイールシリンダ圧増減圧制御によって当該ホイールシリンダ圧が減圧されているときには、セレクトハイ車輪速Vwを初期値として疑似車速Vをオフセット量である10Gずつ増速し、この疑似車速Vがほぼセレクトハイ車輪速Vwに一致したときから,再び疑似車速Vを当該セレクトハイ車輪速Vwに設定して所定時間T維持する。なお、これらのオフセット量は,増減速される疑似車速Vがセレクトハイ車輪速Vwに一致するために設定された所定値である。
【0019】
=V+∫Xg ……… (3)
なお、式中右辺の疑似車速Vは前記記憶装置20cに更新記憶されている最新の疑似車速Vである。また、右辺の積分値∫Xgは時間0〜ΔTまでの疑似車速補正加速度Xgの時間積分値である。
また、前記セレクトハイ車輪速Vw算出のための各車輪速Vwは、前述のようなアンチスキッド制御によって急激に加減速するため、それらの車輪速VwFL〜Vwをそのまま用いて車体速を算出すると、その推定値も急激に変動してしまう可能性がある。そこで、このセレクトハイ車輪速Vw選出のための車輪速には、入力される車輪速VwFL〜Vwに適宜のフィルタリングを施したものを用いてもよい。
【0020】
それでは次に、本実施例のアンチスキッド制御装置による基本的なアンチスキッド制御の構成を,前記マイクロコンピュータ20で実行される図4のフローチャートに示す演算処理に従って説明する。この演算処理は所定のサンプリング時間(例えば5msec)ΔT毎にタイマ割込処理として実行される。なお、図4のフローチャート中,ASはアンチスキッド制御フラグであり、“1”のセット状態でアンチスキッド制御のためのホイールシリンダ圧制御が行われていることを示し、リセット状態は“0”とする。また、Tは減圧タイマであり、前記アンチスキッド制御のためのホイールシリンダ圧制御で、当該ホイールシリンダ圧が所定回数T以上減圧されないようにするためのものである。そして、これらはキースイッチのオンによる電源投入時及び前回のアンチスキッド制御の終了時にステップS9からステップS11に移行して“0”にリセットされる。また、このフローチャートでは特に情報の入出力ステップを設けていないが、演算処理装置20bの演算処理で算出されたり設定されたりした情報は随時前記記憶装置20cに更新記憶され、また記憶装置20cに記憶されている情報は随時演算処理装置20bのバッファ等に通信記憶されるものとする。
【0021】
この図4の演算処理によれば、図6に示すように,各車輪1FL〜1Rのスリップ率S(i=FL〜R)が基準スリップ率Si0未満であり、且つ制御フラグAS及び減圧タイマTが共に“0”であり、または車輪加減速度V’wが予め設定された負の加減速度閾値α及び正の加減速度閾値βの間,即ちα<V’w<βである非制動時及び制動初期時には、ステップS9,S11又はS15,S17,S19を経て,S13でアクチュータ6FL〜6Rの圧力をマスタシリンダ5の圧力に応じた圧力とする急増圧モードに設定する。この急増圧モードでは、アクチュータ6FL〜6Rに対する制御信号EV及びAVを,共に論理値“0”として、各アクチューエータ6FL〜6Rの流入弁8を開状態に,流出弁9を閉状態に夫々制御する。
【0022】
そして、制動状態となると車輪速Vwが徐々に減少し、これに応じて車輪加減速度V’wが図6の曲線に示すように小さくなり(負の方向に減少し)、この車輪加減速度V’wが負の加減速度閾値αを越えると,ステップS17からステップS18に移行し、ホイールシリンダ2FL〜2RRの内圧を一定値に保持する高圧側の保持モードとなる。この高圧側の保持モードでは、アクチュエータ6FL〜6Rに対する制御信号EVを論理値“1”に,制御信号AVを論理値“0”として、各アクチュエータ6FL〜6Rの流入弁8を閉状態に,流出弁9を閉状態に夫々制御し、ホイールシリンダ2FL〜2RRの内圧をその直前の圧力に保持する。
【0023】
そして、各輪のスリップ率Sが前記各輪の基準スリップ率Si0を越え,且つ車輪加減速度V’wが正の加減速度閾値β未満を維持しているときには、ステップS4からステップS5を経てステップS8に移行して,減圧タイマTを予め設定された所定値Tにセットすると共に制御フラグASを“1”にセットし、これに応じて論理値“1”の制御中信号MRを出力してアクチュエータ6FL〜6Rの油圧ポンプ10を作動状態とする。このため、ステップS12からステップS14に移行し、アクチュエータ6FL〜6Rの圧力を徐々に減圧する減圧モードとなる。この減圧モードでは、アクチュエータ6FL〜6Rに対する制御信号EVを論理値“1”に,制御信号AVを論理値“1”として、アクチュエータ6FL〜6Rの流入弁8を閉状態,流出弁9を開状態とし、ホイールシリンダ2FL〜2RRに保持されている圧力を流出弁9,油圧ポンプ10及び逆止弁11を介してマスタシリンダ5側に戻し、ホイールシリンダ2FL〜2RRの内圧を減少させる。
【0024】
この減圧モードにより、図6の曲線に示すように、車輪速Vwの減少率が低下して加速状態に移行すると、これに応じて車輪加減速度V’wが正方向に増加し、車輪加減速度V’wが正の加減速度閾値β以上となると、前記ステップS4からステップS5を経てステップS7に移行する。このステップS7では、減圧タイマTを“0”にリセットしてから前記ステップS9に移行する。従って、ステップS12からステップS15に移行し、更にステップS16からステップS20に移行し、アクチュエータ6FL〜6Rの圧力を低圧側で保持する低圧側の保持モードに移行する。この低圧側の保持モードでは、前記高圧側の保持モードと同様に制御信号EVを論理値“1”,制御信号AVを論理値“0”に制御して,ホイールシリンダ2FL〜2RRの内圧をその直前の圧力に保持する。
【0025】
この低圧側の保持モードにおいて、車輪加減速度V’wが正の加減速度閾値β未満となると、ステップS15からステップS17に移行し、V’w>αであるのでステップS19に移行し、制御フラグASが未だ“1”であるのでステップS21に移行する。このステップS21では、マスタシリンダ5からの圧力作動油を間欠的にホイールシリンダ2FL〜2RRに供給し,当該ホイールシリンダ2FL〜2RRの内圧がステップ状に増圧されて緩増圧モードとなると共に、前記増圧制御フラグF3iは“1”にセットされる。この緩増圧モードでは、基本的には前述のようにアクチュエータ6FL〜6Rに対する制御信号EVを所定サイクル時間ΔT毎に論理値“0”(即ち,増圧状態)及び論理値“1”(即ち,保持圧状態)に矩形波状に繰り返すと共に、制御信号AVを論理値“0”(保持圧状態)として、アクチュエータ6FL〜6Rの流入弁8を所定間隔で開閉し、流出弁9を閉状態に維持することにより、ホイールシリンダ2FL〜2RRの内圧を原理的には徐々にステップ状に増圧する。なお、前記アクチュエータ6FL〜6Rへの制御信号により流入弁8が開弁状態となって各ホイールシリンダ圧Pが増圧される時間は、走行状態,路面μ,車輪速,ホイールシリンダ圧等に応じて、前述のようにPWM等によりデューティ比制御されており、前記ステップ状に増圧する一回の流入弁8の開状態によるホイールシリンダ圧Pの増圧量ΔPは、流体圧の脈動を考えないときは基本的に、そのときのホイールシリンダ2FL〜2RRの内圧とマスタシリンダ圧PMCとの差分及びデューティ比に比例する。
【0026】
この緩増圧モードになると、ホイールシリンダ2FL〜2RRの圧力上昇が緩やかとなるので、車輪1FL〜1RRに対する制動力が徐々に増加し、車輪1FL〜1RRが減速状態となって車輪速Vwも減少する。その後、車輪加減速度V’wが負の加減速度閾値α未満となると,前記ステップS17からステップS18に移行して高圧側の保持モードとなり、その後、各輪のスリップ率Sが基準スリップ率Si0以上となると,前記ステップS4からステップS5を経てステップS8に移行し、次いでステップS9,S12を経てステップS14に移行して減圧モードとなり、然る後、低圧保持モード、緩増圧モード、高圧保持モード、減圧モードが繰り返され、アンチスキッド効果を発揮することができる。
【0027】
そして、車両が停止近傍の速度になったとき、例えば緩増圧モードの選択回数が所定値以上となったとき等の制御終了条件を満足する状態となったときには,ステップS9の判断によって制御終了と判断されるので、このステップS9からステップS11に移行して減圧タイマT及び制御フラグASを夫々“0”にリセットしてからステップS13に移行して、急増圧モードとしてからアンチスキッド制御を終了する。
【0028】
次に、前記図4の演算処理のステップS21で実行される緩増圧モードでの制御信号出力の構成を図5aのフローチャートに従って説明する。この演算処理は、前記図4の演算処理のステップS21内でマイナプログラムとして実行され、このホイールシリンダ圧P(i=FL〜R)の緩増圧制御は前述のように所定のサイクル時間毎に増圧と保持圧とを繰り返して行われることから、前記電磁流入弁8への制御信号EVを当該所定サイクル時間ΔT毎に論理値“0”の開弁状態及び論理値“1”の閉弁状態に矩形波状に繰り返すが、ここでは図5aの演算処理が図4の演算処理のマイナプログラムであることから緩増圧のサイクル時間ΔTは前記所定サンプリング時間ΔTに等しいものとする。また、前記図2に示す電磁流入弁8への駆動電流信号は、開弁状態で論理値“0”となることになるが、制御信号EVとしては当該電磁流入弁8を開弁する信号を出力すると称する。また、各緩増圧サイクル時間ΔT(=ΔT)でホイールシリンダ圧Pの増圧量を司る開弁時間を制御する信号を主信号Pmと記す。
【0029】
この図6aの演算処理では、先ずステップS31で今回のサイクル時間におけるホイールシリンダ圧Pの所定の増圧量が達成される今回デューティ比を、図示されないマイナプログラム或いはマップ検索等により算出設定する。ちなみに、このデューティ比は当該緩増圧制御における増圧回数,マスタシリンダ圧,ホイールシリンダ圧,車輪速,車輪加減速度,車体速,路面μ及び後述する各開弁追加信号による作動流体の流量並びにホイールシリンダ圧の増圧量等に応じて複雑に設定されることが多く、それらは適宜マップ化或いはテーブル化されていることが多い。
【0030】
次にステップS32に移行して、前記ステップS31で設定されたデューティ比から主として主信号Pmの時間幅Tmを算出設定する。
次にステップS33に移行して、前記ステップS32で設定された時間幅Tmの主信号Pmを、等時間幅Tm1i,Tm2iの二つの分割主信号Pm1i,Pm2iに分割し、両者間に予め設定された所定の分割離間時間Tiを設けてバルブ(流入弁)制御信号EVを形成し、当該制御信号EVを出力してから、図4の演算処理に復帰する。
【0031】
この図5aの演算処理のステップS33で出力されるバルブ制御信号EVは図5bのようになる。ここで、第1分割主信号Pm1iの出力開始による立上り(図では立下り)時刻が、前記所定サイクル時間ΔT(=ΔT)の開始時刻となり、これより前記時間幅Tm1iだけ第1分割主信号Pm1iを出力した後、一旦バルブを閉じ、前記所定分割離間時間Ti後に、再び時間幅Tm2iの第2分割主信号Pm2iを出力する。
【0032】
次に、前記図5aの演算処理によって出力される図5bの緩増圧制御信号の時間幅や時間間隔の設定方法及び前記流体室13の容積や絞り14の絞り径の設定方法等について、図7を用いながら総合的に説明する。
まず、前記分割主信号Pm1i,Pm2i間の分割離間間隔Ti(添字i:FL〜R)の詳細な設定方法は、前記特開平5−97026号公報を参照されるとして、その概要だけを簡潔に説明すると、前述のように前記第2分割主信号Pm2iは、その出力によるホイールシリンダ圧の脈圧を、第1分割主信号Pm1iのそれに干渉させてサスペンション系の共振振動を低減させるものであるから、前記分割離間間隔Tiは当該サスペンション系の共振半周期の奇数倍に設定される必要があり、更に制動要素の特性や配管構成にも応じて各車輪毎に設定される必要もあるのだが、前記サスペンション系の共振周波数そのものが比較的低周波であるために、少なくともそのままでは高周波数帯域のホイールシリンダ圧の脈圧を低減することができず、しかも根本的に開弁信号を分割してバルブの開閉頻度が高くなるからホイールシリンダ圧の脈圧は必然的に高周波数帯域成分が大きくなってしまう。
【0033】
そこで、前記流入弁8の出力側流体路に設けられた流体室13と絞り14とによって前述のように高周波数帯域のホイールシリンダ圧の脈圧を低減しようとするのであるが、単に当該脈圧低減作用のみを考えて大きな容積の流体室13や小さな絞り径の絞り14を流体路中に介装したのでは、特に通常制動時における応答性が低下してしまう。従って、まず前記分割離間間隔Tiによって達成可能な前記サスペンション系の共振周波数帯域におけるホイールシリンダ圧の脈圧低減レベル範囲を設定し、当該脈圧低減レベル範囲を満足する分割離間間隔Tiの範囲を設定する。そして、図7に示すように流体室13を単独で設けた場合に前記高周波数帯域のホイールシリンダ圧の脈圧を低減するのに必要な容積V及び絞り14を単独で設けた場合に当該脈圧低減に必要な絞り径dを周波数解析によって求め、その時間対応成分を前記分割離間間隔Tiに重ねてグラフ化する。このとき、前記最適な分割離間間隔Tiの範囲から外れると、流体室13や絞り14が低減すべきホイールシリンダ圧の脈圧の周波数帯域が変化し、更に流体室13及び絞り14の組合せに要求される当該脈圧の低減量が大きくなるために、流体室13の容積は大きく、絞り14の絞り径が小さくなってしまう。
【0034】
従って、前記最適な分割離間間隔Tiの範囲内で、前記高周波数帯域のホイールシリンダ圧の脈圧を低減可能な流体室13の最も小さな容積Vと、絞り14の最も大きな絞り径dとを採用することによって、各周波数帯域のホイールシリンダ圧の脈圧を低減しながら、前記非アンチスキッド制御中の通常制動応答性を確保することができる。図8は、このように設定された流体室13及び絞り14を用い、更に前記分割主信号Pm1i,Pm2iによってホイールシリンダ圧を緩増圧したときの脈圧変動レベルを実験によって得たものである。この図から明らかなように、本実施例の信号分割+容積+絞りによって、略全周波数帯域の脈圧を低減することができ、特に高周波数帯域の脈圧については十分な低減効果のあることが分かる。
【0035】
なお、前記実施例では、作動流体圧を保持圧から所定時間毎に増圧する緩増圧の場合の制御信号の設定についてのみ詳述したが、本発明のアンチスキッド制御装置は、例えば作動流体圧を保持圧から所定時間毎に減圧する緩減圧の場合にも同様に展開することができる。また、本発明のアンチスキッド制御装置は、作動流体圧の増圧と減圧とを所定時間毎に繰り返す場合の制御信号にも同様に展開することができる。
【0036】
また、前記実施例においては後輪側の車輪速を共通の車輪速センサで検出する3チャンネルアンチスキッド制御装置の場合についてのみ詳述したが、これに限らず後輪側の左右輪についても個別に車輪速センサを設け、これに応じて左右のホイルシリンダに対して個別のアクチュエータを設ける,所謂4チャンネルのアンチスキッド制御装置にも展開可能である。
【0037】
また、前記実施例においては疑似車速算出のための車輪速選択値としてセレクトハイ車輪速を選択する場合について説明したが、アンチスキッド制御中はセレクトハイ車輪速を選択し、非アンチスキッド制御中は最も低いセレクトロー車輪速を選択するようにしてもよい。
また、本発明のアンチスキッド制御装置は,後輪駆動車,前輪駆動車,四輪駆動車等のあらゆる車両に適用可能である。
【0038】
また、前記各実施例はコントロールユニットとしてマイクロコンピュータを適用した場合について説明したが、これに代えてカウンタ,比較器等の電子回路を組み合わせて構成することもできる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のアンチスキッド制御装置によれば、前記電磁弁の出力側流体路に介装された流体室による脈圧に対する圧力損失作用と絞りによる圧力変動緩衝作用とによって、特に高周波数帯域の制動用シリンダ内の作動流体圧の脈圧レベルを低減することができ、更にこれらの流体室の容積及び絞りの絞り径を最適に設定することによって、非アンチスキッド制御時の制動応答性を損なうことが回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンチスキッド制御装置の一例を示す車両概略構成図である。
【図2】図1のアクチュエータの一例を示す概略構成図である。
【図3】図1のコントロールユニットで実行される車体速算出設定のための演算処理を示すフローチャートである。
【図4】図1のコントロールユニットで実行される基本的なアンチスキッド制御の演算処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】図4の演算処理の緩増圧モードの説明図であり、(a)は制御信号出力のための演算処理を示すフローチャート、(b)は出力される制御信号パターンの説明図である。
【図6】図4の演算処理による制動用シリンダの作動流体圧制御パターンの説明図である。
【図7】流体室の容積及び絞りの絞り径を設定する方法の説明図である。
【図8】本発明のアンチスキッド制御装置による制動用シリンダの作動流体圧変動の説明図である。
【図9】従来のアンチスキッド制御装置による制動用シリンダの作動流体圧変動の説明図である。
【符号の説明】
1FL〜1RRは車輪
2FL〜2RRはホイールシリンダ
3FL〜3Rは車輪速センサ
4はブレーキペダル
5はマスタシリンダ
6FL〜6Rはアクチュエータ
8は流入弁
9は流出弁
10はポンプ
15FL〜15Rは車輪速度演算回路
16は前後加速度センサ
20はマイクロコンピュータ
EGはエンジン
Tは変速機
DGはディファレンシャルギヤ
CRはコントロールユニット

Claims (4)

  1. 作動流体圧により各車輪に制動力を発生する制動用シリンダと当該作動流体圧を発生するマスタシリンダ又はそのリザーバとを連通する流体路に介装され、前記制動用シリンダ内の作動流体圧に対する増減圧指令に応じて前記流体路を開閉する電磁弁と、制動用シリンダ内の作動流体圧の増減圧量を調整すると共に当該作動流体圧に発生する脈圧を低減するために所定の分割時間間隔毎に出力される複数の分割信号からなる制御信号を当該電磁弁に出力する制御手段とを備えたアンチスキッド制御装置において、前記電磁弁の出力側流体路に、所定の容積を有する流体室と、所定の絞り径を有する絞りとを介装し、前記流体室の容量は、前記作動流体圧の脈圧レベルを目標範囲内に抑制可能な分割時間間隔の範囲の中で、当該作動流体圧の高周波数帯域の脈圧を低減可能な当該流体室の容量のうちの最小容量に設定したことを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  2. 作動流体圧により各車輪に制動力を発生する制動用シリンダと当該作動流体圧を発生するマスタシリンダとを連通する流体路に介装され、前記制動用シリンダ内の作動流体圧に対する増圧指令に応じて前記流体路を開閉する電磁弁と、前記各車輪の制動用シリンダ内の作動流体圧に対して所定の減圧を行った後、当該所定時間毎に制限された増圧を繰り返すことにより、当該制動用シリンダ内の作動流体圧の増圧量を調整すると共に当該作動流体圧に発生する脈圧を低減するために所定の分割時間間隔毎に出力される複数の分割信号からなる制御信号を当該電磁弁に出力する制御手段とを備え、前記電磁弁の開動作時に制動用シリンダ内の作動流体圧が増圧するように設定されたアンチスキッド制御装置において、前記電磁弁の増圧出力側流体路に、所定の容積を有する流体室と、所定の絞り径を有する絞りとを介装し、前記流体室の容量は、前記作動流体圧の脈圧レベルを目標範囲内に抑制可能な分割時間間隔の範囲の中で、当該作動流体圧の高周波数帯域の脈圧を低減可能な当該流体室の容量のうちの最小容量に設定したことを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  3. 作動流体圧により各車輪に制動力を発生する制動用シリンダと当該作動流体圧を発生するマスタシリンダ又はそのリザーバとを連通する流体路に介装され、前記制動用シリンダ内の作動流体圧に対する増減圧指令に応じて前記流体路を開閉する電磁弁と、制動用シリンダ内の作動流体圧の増減圧量を調整すると共に当該作動流体圧に発生する脈圧を低減するために所定の分割時間間隔毎に出力される複数の分割信号からなる制御信号を当該電磁弁に出力する制御手段とを備えたアンチスキッド制御装置において、前記電磁弁の出力側流体路に、所定の容積を有する流体室と、所定の絞り径を有する絞りとを介装し、前記絞りの絞り径は、前記作動流体圧の脈圧レベルを目標範囲内に抑制可能な分割時間間隔の範囲の中で、当該作動流体圧の高周波数帯域の脈圧を低減可能な当該絞りの絞り径のうちの最大絞り径に設定したことを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  4. 作動流体圧により各車輪に制動力を発生する制動用シリンダと当該作動流体圧を発生するマスタシリンダとを連通する流体路に介装され、前記制動用シリンダ内の作動流体圧に対する増圧指令に応じて前記流体路を開閉する電磁弁と、前記各車輪の制動用シリンダ内の作動流体圧に対して所定の減圧を行った後、当該所定時間毎に制限された増圧を繰り返すことにより、当該制動用シリンダ内の作動流体圧の増圧量を調整すると共に当該作動流体圧に発生する脈圧を低減するために所定の分割時間間隔毎に出力される複数の分割信号からなる制御信号を当該電磁弁に出力する制御手段とを備え、前記電磁弁の開動作時に制動用シリンダ内の作動流体圧が増圧するように設定されたアンチスキッド制御装置において、前記電磁弁の増圧出力側流体路に、所定の容積を有する流体室と、所定の絞り径を有する絞りとを介装し、前記絞りの絞り径は、前記作動流体圧の脈圧レベルを目標範囲内に抑制可能な分割時間間隔の範囲の中で、当該作動流体圧の高周波数帯域の脈圧を低減可能な当該絞りの絞り径のうちの最大絞り径に設定したことを特徴とするアンチスキッド制御装置。
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