JP3550175B2 - 形鋼切断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、少なくとも直交して接続する2片を有する形鋼を切断する切断装置に関し、特に装置コストを低減させた形鋼切断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
構造用の形鋼として、山形鋼,溝形鋼,角パイプ,I形鋼,H形鋼等多種類の形鋼が提供されている。これ等の形鋼の中で山形鋼,溝形鋼,角パイプは直交して接続する少なくとも2片を有して構成されている。またこれ等の形鋼を切断するための装置としては、小型のポータブル式切断機から大型の数値制御式切断機に至るまで目的に応じた種々のものが提供されている。
【0003】
一方、造船工作に於いては、船殻外板の補強材として多量の等辺山形鋼や不等辺山形鋼が使用される。これ等の形鋼では、船殻外板に対する適用箇所に応じてフランジ及びウエブが垂直切断及び開先切断を含む複雑な形状に切断されることが多い。
【0004】
上記形鋼を切断する切断装置として、垂直切断用の切断トーチと開先切断用の切断トーチからなる複数の切断トーチを有する2組のトーチブロックを設け、一方のトーチブロックをフランジ切断専用に配置すると共に、他方のトーチブロックをウエブ切断専用に配置し、フランジ及びウエブを垂直切断及び開先切断する場合には、これ等のトーチブロックを同時に作動させて切断するように構成したものや、垂直切断,開先切断に関わらず、フランジとウエブを1組のトーチブロックで連続的に切断するように構成したものがある。
【0005】
上記トーチブロックには垂直切断トーチを中心として1本乃至2本の開先切断トーチが設けられており、開先切断トーチ毎に該トーチの傾斜角を制御する角度設定モーターが設けられている。またトーチブロックは、開先切断を実施する際に切断の進行方向に対応して旋回し得るように構成されている。従って、開先切断を実施するための装置にあっては、最低でも2軸の制御軸を有している。
【0006】
1組のトーチブロックによってフランジとウエブを連続して切断するように構成した装置では、フランジとウエブの厚さが異なるような場合や開先角度が異なるような場合、フランジとウエブとの交差部位に於ける切断トーチの軌跡が複雑となり、切断トーチの傾斜角度を変化させつつ該トーチを旋回させ、同時にウエブ或いはフランジからの切断トーチの高さを変化させるように制御することが必要となる。このため、ティーチングプレイバック方式の多関節ロボットや7軸駆動同時4軸制御の数値制御切断装置を採用するのが一般である。
【0007】
上記の如き高価な切断装置を用いて形鋼を開先切断した場合、フランジとウエブの開先角度が同一であればこれ等の交差部に連続した切断面からなる開先を形成することが可能であるが、フランジとウエブの開先角度が異なる場合には連続した切断面を形成することは出来ず、切断後にサンダーによる研磨等の手直しが必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如きティーチングプレイバック方式の多関節ロボットや多軸数値制御切断装置は高価であり、装置コストに対する生産性が低いという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、少なくとも直交して接続した2片を有する形鋼を垂直切断及び開先切断することが出来、且つ装置コストを低減させた形鋼切断装置を提供せんとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高価な切断装置を用いて形鋼を開先切断した場合に切断面の手直しが避けられないという現状を踏まえた上で、予め手直し作業を実施することを前提とすることによって、制御軸数を減少させることで装置コストの低減を実現したものである。
【0011】
従って、本発明に係る形鋼切断装置は、少なくとも直交して接続する2片を有する形鋼の前記各片を切断する形鋼切断装置であって、前記片の垂直方向に対して45度傾斜して配置された旋回軸と、前記旋回軸を旋回させる旋回手段と、前記旋回軸の一方の端部に取り付けられ該旋回軸に対して135度傾斜したアームと、前記アームに前記旋回軸に対し45度傾斜して取り付けられ前記旋回軸が所定の旋回位置にあるとき一方の片に対し垂直に配置され且つ旋回軸を前記旋回位置から180度旋回させたとき他方の片に対し垂直に配置される切断トーチと、前記切断トーチを形鋼を構成する片に沿って移動させる移動手段とを有して構成されるものである。
【0012】
上記形鋼切断装置に於いて、旋回手段が、旋回軸を旋回させる旋回モーターと、形鋼を切断する際の切断面の傾斜角度に応じて前記旋回モーターの回転を制御する旋回制御部とによって構成されることが好ましい。
【0013】
また上記各形鋼切断装置に於ける移動手段が、切断トーチを形鋼の長手方向に移動させる走行部と、略水平方向に配置された一方の片を横断する方向に移動させる横行部と、略垂直方向に配置された他方の片を横断する方向に移動させる昇降部と、前記走行部,横行部及び昇降部の駆動を制御する移動制御部とによって構成されることが好ましい。
【0014】
【作用】
上記形鋼切断装置では、旋回軸が形鋼を構成する片の垂直方向に対して45度傾斜してており、この旋回軸の一端部に該旋回軸に対して135度傾斜させてアームを取り付けると共に該アームに旋回軸に対し45度傾斜させて切断トーチを取り付けている。そして、切断トーチは、旋回軸が所定の旋回位置にあるときに一方の片(例えばフランジ)に対し垂直に、またこの旋回位置から180度旋回させたとき他方の片(例えばウエブ)に対し垂直に配置される。
【0015】
従って、旋回軸を旋回させると、切断トーチは旋回軸の軸心の延長線と切断トーチの軸心の延長線の交点を頂点とし且つ旋回軸の軸心を軸とする円錐状の軌跡を描くことになり、切断トーチの軸心上に設定した任意の点の形鋼を構成する各片に対する投影線は楕円形となる。
【0016】
即ち、旋回軸を初期位置から 180度旋回させる間に切断トーチは一方の片に対する直角の姿勢から三次元的に姿勢が変化し、最終的に他方の片に対する直角の姿勢を保持することとなる。従って、旋回軸の旋回角度に応じて切断トーチの傾斜角度を設定することが出来る。このため、開先角度を設定するための制御軸が1軸となり、制御軸数を減少させて装置コストを低減することが出来る。
【0017】
【実施例】
以下、上記形鋼切断装置の一実施例について図を用いて説明する。図1は形鋼切断装置の全体構成を説明する図、図2は旋回軸及び切断トーチを含むトーチブロックの構成を説明する模式図、図3は旋回軸を旋回させたときの切断トーチの姿勢及び軌跡を説明する図、図4は旋回軸の旋回に応じた切断トーチの傾斜姿勢を説明する図である。
【0018】
先ず、図1,図2により形鋼切断装置Aの全体構成について説明する。図に於いて、平行に敷設された一対のレール1上に移動手段の走行部を構成する走行台車2が載置されている。この走行台車2は、走行サドル2aとレール1の敷設方向に対し直交する方向に配置されたクロスガーダー2bとからなる門型に構成されており、走行サドル2aに設けた走行モーター3に駆動されてレール1上を走行する。
【0019】
クロスガーダー2bに沿って横行レール2cが設けられており、該横行レール2cに移動手段の横行部を構成する横行キャリッジ4が載置されている。横行レール2cは後述する切断定盤16の載置面と平行に設けられており、横行キャリッジ4が切断定盤16に載置された形鋼15のフランジ15aと平行方向に横行し得るように構成されている。また横行キャリッジ4には、該キャリッジ4を駆動する横行モーター5,トーチブロックBを昇降させる移動手段の昇降部を構成する昇降モーター6が搭載されている。
【0020】
クロスガーダー2b上の所定位置には、予め記憶した動作プログラム及び切断すべき形状に応じて入力されたプログラムに従って、走行モーター3,横行モーター5,昇降モーター6及びトーチブロックBを構成する旋回モーター10の駆動制御や切断トーチ14の動作制御を行う旋回手段の旋回制御部、及び移動手段の移動制御部を構成する数値制御(NC)装置7が搭載されている。
【0021】
次に、トーチブロックBの構成について説明する。昇降モーター6によって駆動される昇降軸8の先端にケーシング9が固着されている。昇降軸8は横行レール2cに対し直交方向に配置され、上下方向にのみ昇降し得るように構成されている。
【0022】
上記ケーシング9の内部に旋回手段を構成する旋回モーター10が配置されている。旋回モーター10の軸には旋回軸11が接続されており、また旋回軸11の先端にアーム12を介してトーチホルダー13が固着されている。そしてトーチホルダー13に切断トーチ14が着脱可能に装着されている。
【0023】
旋回軸11は昇降軸8に対し45度傾斜した状態で配置されている。また昇降軸8は形鋼15の一方の片となるフランジ15aに対し垂直方向に配置されている。前記旋回軸11と昇降軸8は、レール1の敷設方向と直交し且つ各軸8,11の軸心を含む平面内に配置されている。
【0024】
形鋼15はレール1に沿って設けられた切断定盤16上に載置され、この状態で切断される。従って、形鋼15の姿勢は切断定盤16の形状によって規定される。
【0025】
平鋼を切断する場合、切断定盤の載置面は水平に構成されるのが一般であり、このような切断定盤上に形鋼を載置して切断することもある。この場合、切断の進行に伴って形鋼に歪みが発生し、製品に悪影響を及ぼすことがある。
【0026】
また基本的な形状が略等しい形鋼を切断する場合、載置面を水平面に対し傾斜させ、該載置面にフランジを載置すると共に載置面と直交する側面にウエブを当接させることで、フランジとウエブの交差部の位置を規定し得るように構成した切断定盤がある。この切断定盤に形鋼を載置した場合、該形鋼の重量がフランジ,ウエブを載置面及び側面に押圧するように作用するため、切断の進行に伴って歪みが発生してもフランジとウエブの交差部の位置が変化することがなく有利である。
【0027】
切断定盤の載置面が水平であり、形鋼15のフランジ15aが水平面内に配置される場合、横行レール2cは切断定盤の載置面と平行な水平方向に設けられ、昇降軸8は鉛直方向に配置される。また切断定盤の載置面が水平面に対し所定角度傾斜しており、フランジ15aが水平面に対し傾斜した状態で配置される場合、横行レール2cは切断定盤の載置面と平行になるように水平方向に対し傾斜して設けられ、昇降軸8は横行レール2cの傾斜角度に応じて鉛直方向から傾斜して配置される。本実施例では、切断定盤16は載置面を水平面内に配置して構成している。
【0028】
アーム12は横行レール2cと平行になるように旋回軸11に対し 135度の角度を持って取り付けられており、トーチホルダー13はアーム12に90度の角度を持って固着されている。従って、アーム12の軸心が旋回軸11の軸心及び昇降軸8の軸心と同一平面内にあるとき、トーチホルダー13に装着された切断トーチ14は形鋼15のフランジ15a又はウエブ15bに対し垂直に配置される。
【0029】
上記状態に於いて、旋回軸11の軸心の延長線と切断トーチ14の軸心の延長線は交点pで交わり、旋回軸11が旋回して切断トーチ14の姿勢が変化しても、交点pの位置が変化することはない。以後、切断トーチ14がフランジ15aに対し垂直に保持される位置を初期位置といい、ウエブ15bに対し垂直に保持される位置を終位置という。
【0030】
切断トーチ14は形鋼15を切断する機能を有するものであり、ガス切断トーチ或いはプラズマ切断トーチ,レーザー切断トーチ等の公知の切断トーチを選択的に用いることが可能である。前記各切断トーチはエネルギー源が全く異なるため、選択された切断トーチに応じて制御すべき対象(例えば、ガス切断トーチではガスバルブ,自動点火装置、プラズマ切断トーチではガスバルブ,プラズマ電源、レーザー切断トーチではガスバルブ,レーザー発振器等)が異なる。このため、周辺機器やNC装置7に於ける制御プログラムが変化することとなる。尚、本実施例では切断トーチ14としてプラズマ切断トーチを用いている。
【0031】
次に、上記の如く構成した形鋼切断装置Aによって形鋼15のフランジ15a及びウエブ15bを垂直切断する場合について説明する。先ず、NC装置7に形鋼15の形状情報,切断速度情報及び切断すべき形状(切断トーチ14が描くべき軌跡)情報等を入力する。
【0032】
形鋼15の切断に必要な全ての情報を入力した後、形鋼切断装置Aの作動を開始させると、旋回軸11が初期位置にあるか否かを検出し、初期位置にない場合には旋回モーター10を駆動して旋回軸11を初期位置に戻して停止させる。これにより、切断トーチ14はフランジ15aに対し垂直に配置される。
【0033】
次いで、走行台車2が走行して切断トーチ14を形鋼15に対する切断位置に移動させる。この位置で切断トーチ14の作動が開始し、パイロットアークが形成されメインアークに移行してフランジ15aに対する切断が実施される。このとき、切断すべき形状に応じて横行キャリッジ4及び走行台車2が横行,走行し、切断トーチ14は横行キャリッジ4,走行台車2の移動に伴って移動してフランジ15aを切断する。
【0034】
切断トーチ14がフランジ15aとウエブ15bの交差部15cに到達すると、該トーチ14の作動が停止し、旋回モーター10が回転して旋回軸11を 180度旋回させる。この旋回により切断トーチ14はウエブ15bに対し垂直に配置され、引続き切断トーチ14の作動が開始してウエブ15bを切断する。このとき、ウエブ15bに対する切断形状に応じて昇降軸8及び走行台車2が昇降,走行し、切断トーチ14は昇降軸8,走行台車2の移動に伴って移動してウエブ15bを切断する。
【0035】
上記の如くして切断トーチ14によって形鋼15のフランジ15a,ウエブ15bを垂直切断することが可能である。
【0036】
次に、形鋼15のフランジ15a,ウエブ15bを開先切断する際の手順について図3,図4により説明する。尚、図4に於いて(a)は昇降軸8の軸心及び旋回軸11の軸心を含む平面に対する投影図であり、(b)は旋回軸11の軸心に直交し且つ中心点oを通る平面に対する投影図であり、(c)は(a)の側面図(形鋼15のウエブ15b側から見た側面図)である。また図4の(b)と(c)は実質的に同一の内容を表示するものであり、図4(b)を軸Xを軸として45度傾けたものが図4(c)である。
【0037】
旋回軸11は形鋼15のフランジ15a,ウエブ15bに対し45度の角度を持って配置され、切断トーチ14は初期位置にあるときフランジ15aに対し垂直に配置され、終位置にあるときウエブ15bに対し垂直に配置される。即ち、旋回軸11を旋回させると、切断トーチ14は交点pを頂点とし旋回軸11の軸心を軸とする円錐上を移動することとなる。
【0038】
切断トーチ14の軸心上の任意の点qの軌跡は、点qを通り旋回軸11の軸心に直交する平面上では円となり、旋回軸11の軸心と昇降軸8の軸心を通る平面上では初期位置に於ける点qsと終位置に於ける点qeを結ぶ直線となり、フランジ15aを投影面とした場合及びウエブ15bを投影面とした場合には夫々楕円となる。
【0039】
即ち、切断トーチ14は旋回軸11の旋回に伴って初期位置から終位置に移動する間に三次元的に姿勢が変化することとなる。従って、目的の開先角度に応じた切断トーチ14の傾斜角度をθとした場合、このθを満足させる旋回軸11の旋回角度αが存在することとなる。
【0040】
ここで、旋回軸11を角度α旋回させたときの切断トーチ14の傾斜角度θについて説明する。図4(a)に示すように、切断トーチ14を初期位置に設定すると共に該トーチ14の軸心の延長線と旋回軸11の軸心の延長線の交点pを形鋼15のフランジ15a上に設定し、切断トーチ14の軸心上に設定された点q(qs)から旋回軸11の延長線に垂線を下ろして両者の交点をoとすると、点oは旋回軸11を旋回させたときの旋回中心となり、且つ線分oqsは点qの旋回半径(r)となる。また中心点oからフランジ15aまでの距離は、r/21/2 となる。
【0041】
同図(b)に示すように、中心点oを通りフランジ15aに平行な軸をX軸とし、且つ中心点oを通り切断トーチ14が初期位置にある方向に対する軸をYa軸として設定すると、旋回軸11を角度α旋回させることによって、切断トーチ14に設定された点qが半径rによって規定される円周上を座標(x,ya)の位置に移動したとき、これ等の座標値x,yaは、
x=r・sin α
ya=r・cos α
として求めることが可能である。
【0042】
旋回軸11を角度α旋回させることによって点qは、同図(c)に示すように、長軸が2・r,短軸がr・21/2 によって規定される楕円の周上に座標値(x,yb)として投影される。従って、切断トーチ14の傾斜角度θは、交点pと点qとを結ぶ線の角度と等しくなり、次の式によって求めることが可能である。
【0043】
θ= tan−1〔x/ (r/21/2 +yb)〕
【0044】
上式に於いて、yb=ya/21/2 、且つya=r・cos αであることから、
yb=r・cos α/21/2 となる。従って、
Figure 0003550175
【0045】
上記の如くして旋回軸11の旋回角度αに応じて切断トーチ14の傾斜角度θを設定することが可能である。然し、切断トーチ14の傾斜角度θは形鋼15に形成すべき開先角度と必ずしも一致するものではない。
【0046】
即ち、形鋼15を長手方向に直交する方向に直線的に切断して開先を形成する場合には切断トーチ14の傾斜角度θが開先角度となる。然し、フランジ15a或いはウエブ15bを斜行切断して開先を形成する場合には、形成すべき開先角度と斜行角度を合成して切断トーチ14の傾斜角度θを算出し、算出された傾斜角度θに応じて旋回軸11を旋回させることが必要である。
【0047】
上記の如くしてフランジ15aに形成すべき開先角度に応じて切断トーチ14の傾斜角度θを設定した後、切断トーチ14を形鋼15の切断すべき位置に設定して該トーチ14を作動させ、切断線の形状に応じて走行台車2を走行させると共に横行キャリッジ4を横行させてフランジ15aに対する切断を実施することが可能である。
【0048】
旋回軸11を角度α旋回させたとき、図4(a)に示すように、切断トーチ14の点qが直線qs,qe上を移動し、該トーチ14はウエブ15bと平行な面に対し
Figure 0003550175
で演算される角度β傾斜することとなり、形鋼15のフランジ15aに対する切断を終了したとき、ウエブ15bとの交差部15cの下側に角度βに応じた切り残し部分が生じる。
【0049】
上記の如くしてフランジ15aの切断を終了した後、一度切断を停止させ、上記手順と同様にして旋回軸11を旋回させて切断トーチ14をウエブ15bに切断すべき開先角度に設定し、切断トーチ14を作動させて走行台車2を走行させると共に昇降軸8を駆動することでウエブ15bに対する切断を実施することが可能である。
【0050】
このようにして切断された形鋼15のフランジ15aとウエブ15bの交差部15cは、フランジ15a,ウエブ15bに対する切断面が連続した面として形成されることがなく凹凸を有する不連続面となる。従って、切断された形鋼15を他の部材と接続する際には切断面を研削して手直しすることが必要となる。然し、多関節ロボットや多軸制御の数値制御切断装置を採用しても手直しが全く不要な訳ではないため、特別な困難さを与えるものではない。
【0051】
前述の実施例では、旋回軸11を旋回させる旋回手段として旋回モーター10を設けると共に該旋回モーター10の回転をNC装置7によって制御し得るように構成したが、本発明はこの構成に限定するものではなく、旋回軸11を手動操作によって旋回させるように構成しても良い。
【0052】
即ち、ケーシング9に軸受を取り付けて旋回軸11を回転可能に支持し、該旋回軸11の端部に角度表示盤を取り付けて現在の旋回角度を表示し得るように構成すると共に所定位置にギヤを固着し、更に、旋回軸11に固着したギヤと噛合するピニオンを設けて該ピニオンをオペレーターによって操作し得るように構成することで、予め目的の開先角度に対応した切断トーチ14の傾斜角度θを算出すると共に該傾斜角度θを得る旋回軸11の旋回角度αを算出しておき、この旋回角度αに基づいてピニオンを回転させるように構成しても良い。
【0053】
また前述の実施例では、切断トーチ14を移動させる移動手段として門型の走行台車2,横行キャリッジ4,昇降軸8を設けると共に、これ等の駆動をNC装置によって制御し得るように構成したが、本発明はこの構成に限定するものではなく、移動手段として切断トーチを昇降させる機能を有するポータブル式切断機を用いても良い。このようなポータブル式切断機としては、ミニマンテスII型(小池酸素工業株式会社製)がある。
【0054】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係る形鋼切断装置では、旋回軸の旋回を制御することによって形鋼に対する切断トーチの角度を設定することが出来る。このため、制御軸数を1軸とすることが可能となり、装置コストを低減させることが出来るという特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】形鋼切断装置の全体構成を説明する図である。
【図2】旋回軸及び切断トーチを含むトーチブロックの構成を説明する模式図である。
【図3】旋回軸を旋回させたときの切断トーチの姿勢及び軌跡を説明する図である。
【図4】旋回軸の旋回に応じた切断トーチの傾斜姿勢を説明する図である。
【符号の説明】
A 形鋼切断装置 B トーチブロック
1 レール 2 走行台車
2a 走行サドル 2b クロスガーダー
2c 横行レール 3 走行モーター
4 横行キャリッジ 5 横行モーター
6 昇降モーター 7 NC装置
8 昇降軸 9 ケーシング
10 旋回モーター 11 旋回軸
12 アーム 13 トーチホルダー
14 切断トーチ 15 形鋼
15a フランジ 15b ウエブ
15c 交差部 16 切断定盤

Claims (3)

  1. 少なくとも直交して接続する2片を有する形鋼の前記各片を切断する形鋼切断装置であって、前記片の垂直方向に対して45度傾斜して配置された旋回軸と、前記旋回軸を旋回させる旋回手段と、前記旋回軸の一方の端部に取り付けられ該旋回軸に対して135度傾斜したアームと、前記アームに前記旋回軸に対し45度傾斜して取り付けられ前記旋回軸が所定の旋回位置にあるとき一方の片に対し垂直に配置され且つ旋回軸を前記旋回位置から180度旋回させたとき他方の片に対し垂直に配置される切断トーチと、前記切断トーチを形鋼を構成する片に沿って移動させる移動手段とを有することを特徴とした形鋼切断装置。
  2. 前記旋回手段が、旋回軸を旋回させる旋回モーターと、形鋼を切断する際の切断面の傾斜角度に応じて前記旋回モーターの回転を制御する旋回制御部とによって構成したものであることを特徴とした請求項1記載の形鋼切断装置。
  3. 前記移動手段が、切断トーチを形鋼の長手方向に移動させる走行部と、略水平に配置された一方の片を横断する方向に移動させる横行部と、略垂直方向に配置された他方の片を横断する方向に移動させる昇降部と、前記走行部,横行部及び昇降部の駆動を制御する移動制御部とによって構成したものであることを特徴とした請求項1又は2記載の形鋼切断装置。
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