JP3549115B2 - テクネチウム−99mで標識された臓器特異的物質の製造方法 - Google Patents
テクネチウム−99mで標識された臓器特異的物質の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【0001】
本発明は、テクネチウム−99mで標識され、予めテクネチウム−99mに対する錯化剤により前処置または結合された臓器特異的物質を製造するにあたり、臓器特異的物質を過テクネチウム酸塩および錯体安定化還元剤と混合する製造方法に関する。
【0002】
放射性核種による医学診断には、何年も前から、蛋白質が使用され、成功している。たとえば、心臓の検査はテクネチウム−99mまたは他の適当な核種で標識されたヒト血清アルブミン(HSA)によって実施することができる。
【0003】
最近、免疫グロブリンが最も重要になってきて、とくにモノクローナル抗体が悪性病変の診断に使用されている。モノクローナル抗体はまた、他の核医学診断の領域、たとえば炎症フォーカスの部位決定に有用なことが証明されている。
【0004】
初期には、抗体が様々なヨウ素同位元素(ヨウ素−123またはヨウ素−131)またはインジウム−111で標識された。しかしながら、臨床試験により、寿命の極めて短い核種、テクネチウム−99m(Tc−99m)も同様に使用できることが明らかにされた。この核種は、極めて好ましい核物理学的性質を有することから、核医学において傑出した地位を占めている。さらに、Mo−99/Tc−99m発生装置は、実際に、いつでもどこでも使用できる。
【0005】
これが、蛋白質のテクネチウム−99mによる標識方法が数多く報告されてきた理由である。これらの方法は、大きく2群に分けることができる。
【0006】
一群に分類される方法はすべて、広範囲の種類の錯化剤をまず抗体にカップリングさせ、これらを介して、テクネチウム−99mを安定に結合させるものである。しかしながら、この方法は、標識収率が不適当に高く、したがってそのまま投与できる製品を製造するためには精製工程が必要になる。
【0007】
テクネチウム−99mを直接抗体に結合させる方法は、第二群に属する。この目的では、抗体に反応性の基を生成させる。これらは一般に、ジスルフィド橋の適当な還元剤(たとえば、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、システイン等)による還元で生成されるSH基である。この方法で標識された蛋白質は特殊な精製工程を必要とせず、直接注射することができる。この群からは、とくに、以下の方法を挙げることができる。
【0008】
B.A. Rhodesは抗−hCG抗体のTc−99mによる標識を記載している(USA−4,472,371)。この場合は、抗体は過剰の錫(II)で処理されこれが生成物中に残る。錫(II)イオンは、抗体中のジスルフィド橋のSH基への還元をもたらすと同時に、他方では、過テクネチウム酸塩をTc(IV)−99mに還元する。この型のTc−99mは抗体に結合できる。大過剰の錫(II)イオンはTc−99mを抗体に結合させるのみでなく、除去しなければならないTc化合物も生成させる(US−A−4,472,371:実施例II参照)。しかしながら、これは、検査室に維持しなければならない条件という点で、重大な欠点である。
【0009】
EP−A−0,271,806には、錫(II)イオンが抗体とは別個に錯体化された型で保存される標識方法が記載されている。標識の直前に2つの成分を混合する。したがって、標識ユニットは2つの瓶からなる。混合してはならない2つの瓶を操作しなければならないことは、使用者にとって不便である。
【0010】
この場合には、錯体安定化錫(II)イオンが還元剤としても用いられる。錯化剤は錫(II)イオンに対して過剰に用いられ、すなわち、錯体の形成は錫(II)イオンとに止まらず、Tc−99mとも起こる。
【0011】
他の先行技術刊行物では、生成されたTc−99m錯体〔錫(II)の錯化剤との〕を予め発生させ、この生成された錯体によりTc−99mが抗体に移送されている。この方法は錯体交換(transcomplexation)と呼ばれる。
【0012】
EP−A−0,237,150によれば、Tc−99m酒石酸塩またはグルコヘプトン酸塩が抗体のTc−99mによる標識に使用されている。
【0013】
WO88/07382では、同じ目的に、スクロース、グルコヘプトン酸塩、酒石酸塩およびアラボン酸塩とのTc−99m錯体が用いられている。実際には、これらの錯体の安定性がとくに重視される。
【0014】
WO89/07382では、Tc−99m酒石酸塩が同じく錯体交換に使用されている。ここには、抗体を最初に錯化剤に結合させる方法が記載されている。
【0015】
Tc−99mを錯体交換により抗体に移送する上述の方法は、最終生成物が、制御不能の反応の結果として、望ましくないTc−99m化合物を含有するという、そのシステムに基づく欠点を有する。
【0016】
したがって、本発明の目的は、望ましくないTc−99m化合物が抗体に結合していない、Tc−99mで標識された臓器特異的物質の製造方法を提供することにある。
【0017】
この目的は、本明細書の導入部に記載した種類の方法において、還元剤に必要な錯化剤を還元剤に対して化学量論量で使用することからなる方法を提供することによって達成された。
【0018】
従来の概念に反して、驚くべきことに、Tc−99mを抗体に移送するのに錯体交換は必要ではないことが見出されたのである。
【0019】
錯化剤は、溶液中の錫(II)イオンの錯体中への保持、すなわち、その水酸化錫(II)としての沈殿を防止する役目しか果たしていないという事実が明らかになったことは全く驚くべきことであった。これまで用いられてきた、錯体交換を開始させる錯化剤は必要ではなく、それが最終分析においてかなりの欠点ともなり、とくに錫(II)イオンと抗体とを2つの別の容器に保存する必要があった。
【0020】
これに対して、本発明によれば、錫(II)錯体と抗体を1つの容器に保存することが可能になる。
【0021】
還元剤としては亜ジチオン酸塩(dithionite)または錫(II)イオンの使用が好ましい。
【0022】
錯化剤の「化学量論」量とは、錫(II)イオンの原子価を完全に飽和し、しかしながら同時に特定の組成の錯体を達成するのに必要な量を意味する。
【0023】
化学量論的錫(II)錯体は3〜11、好ましくは4〜7のpH範囲において安定でなければならない。
【0024】
錫(II)イオンと錯化剤の特定の化学量論比は、各場合に選択された錯化剤に依存するので、それについての一般的記述を与えることはできない。
【0025】
陰イオン錯体がとくに好ましい。一方、これらの中でも4個〜8個の陰電荷をもつ錯体が好ましい。電荷の中和は、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムイオンによって行われる。
【0026】
とくに、錫(II)イオンとクエン酸の錯体は極めて好ましい。生成する化学量論的陰イオン性錫(II)−クエン酸錯体、〔錫(クエン酸)2〕4-は公知である〔Gmelin, Handbuch der Anorganischen Chemie, Zinn(無機化学ハンドブック)C部、217〜229頁、Heidelberg, 1875〕。
【0027】
これに対して、同様にとくに好ましい、錫(II)イオンと1,1,3,3−プロパンテトラホスホン酸との錯体はこれまで記載されていない。しかしながら、本技術分野における熟練者には知られている方法により、1,1,3,3−プロパンテトラホスホン酸を錫(II)と互いに2:1のモル比で反応させることにより得られ、このモル比に相当する組成の錯体が生成する(下記参照)。一方、これより低いモル比では1分子のホスホン酸が4個の錫(II)イオンを結合した難溶性の化合物の生成を招く。
【0028】
本発明の方法によって製造される本発明の臓器特異的物質は、一般的に、それらの分子内に錯体形成作用をもつ官能基少なくとも1個を有する担体物質である。これらの基は通常、電子対を与えるように働く原子またはイオン(ルイス酸)である。錯体形成作用をもつこのような官能基には、たとえば、−SCN、−NH2、−NHR、−NR2、−COO、−OH、=S、−SH、−NO基がある。
【0029】
このような錯体形成作用を有する官能基をもつ物質の代表的な例としては、蛋白質(−NH、−NH2、−COO基)、酵素(−NH2、−OH、−P=O基)、糖(−OH基)または側鎖に適当な官能基を有するポリマーを挙げることができる。
【0030】
標識すべき化合物がこのような官能基をもたない場合は、その物質を、標識前に適当な錯化剤により前処置するかまたはそれにカップリングさせなければならない。
【0031】
「前処置」の語は、本発明の範囲内においては、標識すべき分子中に錯体形成作用を有する官能基の生成を招く手段を行うことを意味する。たとえば抗体はジスルフィド橋を含有する。しかしながら、互いに共有結合した2個の硫黄原子はテクネチウム−99mの錯体を形成させることはできない。しかし、ジスルフィド橋を還元して2個のSH基を生成させれば、これらはそれ自体テクネチウム−99mの優れた錯体形成リガンドであり、しかもテクネチウム−99mを好収率で結合する。
【0032】
テクネチウム−99mを錯体形成作用を有する官能基をもたない臓器特異的物質に結合させる他の可能性としては、その分子へのこのような官能基の導入、またはその分子への錯化剤の化学的結合がある。
【0033】
抗体のテクネチウム−99m体標識方法はとくに興味がある。抗体またはF(ab′)2抗体フラグメントのS−S結合の部分還元は、室温における緩和な還元剤への暴露(臓器特異的物質の前処置)によって達成される。とくに適当な還元剤は、たとえば2−メルカプトエタノールまたは2−メルカプトエチルアミン(システアミン)のようなモノチオールである。この場合には、免疫学的反応性は失われず、小さなフラグメントに断片化されてもいない反応性抗体分子が得られる。抗体またはF(ab′)2抗体フラグメントの部分還元には、長時間暴露しても一部のS−S結合しか切断せず、抗体成分の断片化を招かないすべての還元剤が、原理的に適当である。抗体成分がこの種類の還元剤に暴露される時間は、1時間を越す必要はない。一般的に、結合させる適当量のテクネチウム−99m陽イオンに十分なSH基は、わずか10〜30分には生成する。過剰の還元剤をついで除去し、部分還元抗体を緩衝溶液(たとえば0.02M リン酸塩溶液 pH7.2)中に単離し、直ちに凍結乾燥する。この間、抗体中の遊離チオール基の空気中酸素による再酸化を防止する必要がある。緩衝物質を除いて他の添加物を含まず、保護気体としての窒素気体で覆った凍結乾燥抗体は、変化することなく何週間も冷蔵温度(−5〜+5℃)に保存することができる。すなわち、等張性食塩溶液を添加すると期待どおりに再溶解する。
【0034】
この方法で製造した部分還元抗体成分(前処置された臓器特異的物質)はついで、本発明の方法により、それに過テクネチウム酸塩と化学量論量の錫(II)イオンの混合物を加えた場合、Tc−99mによって円滑に標識される。
【0035】
そのまま使用することができる診断補助剤は、最初に凍結乾燥抗体成分をテクネチウム−99m−過テクネチウム酸塩溶液中に溶解し、ついで錫(II)錯体の溶液を添加することにより還元および抗体へのテクネチウムの結合を達成させる操作によって製造できる。
【0036】
しかしながら、診断補助剤はまた、抗体成分を錫(II)錯体含有溶液中に最初に溶解し、ついでテクネチウム−99m−過テクネチウム酸塩溶液を添加することにより凍結乾燥抗体成分を標識することによって製造できる。
【0037】
テクネチウム−99m標識臓器特異的物質を含有する診断補助剤の製造には、臓器特異的物質または前処置された臓器特異的物質もしくはTc−99mのための錯化剤にカップリングした臓器特異的物質を含有し、適宜緩衝物質と混合したアッセイ、および臓器特異的物質上のテクネチウムを還元するのに必要な錯体安定化錫(II)塩とを組み合わせるのが便利である。凍結乾燥し、適宜前処置した臓器特異的物質を緩衝物質としてのリン酸水素二ナトリウム(pH7.2)と混合したアッセイはとくに有用なことが明らかにされている。この方法で、短時間たとえばわずか5分間反応させると、事実上定量的にテクネチウム−99mで標識され、不純物としては1%未満の過テクネチウム酸塩と極めて少量のTc−99mで標識された錫(II)成分を含む物質が得られ、したがって以後の精製過程はもはや必要ではない。
【0038】
本発明の方法によって製造される臓器特異的物質は、錫(II)錯体とともに1つの容器に保存されるにもかかわらず、凍結乾燥生成物の変わらぬ安定性が保証される。これは、臓器特異的物質の迅速な、簡単な、満足できる標識を保証する。
【0039】
一部の標識キット中に存在する安定化剤は、注射溶液のさらに長期の安定性を保証するので、同様に有利である。
【0040】
以下の実施例は本発明を例示するものである。
実施例1:錫(II)と1,1,3,3−プロパンテトラホスホン酸の安定な錯体の製造
0.5240g(1.0mmol)の1,1,3,3−プロパンテトラホスホン酸四ナトリウム四水和物(PTP)を100mlの水に溶解する。0.2257g(1.0mmol)の塩化錫(II)二水和物を100mlの0.1N塩酸に溶解する。ビーカー中、2ml(0.02mmol)のPTP溶液を1ml(0.01mmol)の錫(II)溶液中に混合し、ついでpHを2N水酸化ナトリウム溶液で所望のpH値=3〜11に調整する。澄明な溶液が得られる。
【0041】
1ml(0.01mmol)のPTP溶液と1ml(0.01mmol)の錫(II)溶液を混合すると直ちに沈殿を生じ、この沈殿はpHを3〜11の範囲で変えても溶解させることはできない。上澄液中には錫(II)イオンは検出できないが、なお3当量のPTPが検出される。
【0042】
錫(II)クエン酸塩錯体の製造は実施例2に記載する。
実施例2:クエン酸塩との錫(II)錯体の製造
0.12955gのクエン酸と0.07603gの塩化錫(II)二水和物を10mlの水に溶解する。この溶液を水で900mlに希釈し、pHを2N水酸化ナトリウム溶液によってpH=6.5〜7に調整し、ついで容量を水で正確に1リットルとする。1mlあたり40μgの錫(II)を含有し、そのまま抗体生成物の製造に使用できる。
【0043】
以下の実施例は、モノクローナル抗体BW494/32による標識キットの製造を示す。この抗体は主として乳癌または卵巣癌細胞によって発現される抗原と反応する。
実施例3:モノクローナル抗体BW494/32による標識ユニットの製造
実施例1または実施例2からの溶液0.5mlを、1mgの免疫グロブリンを含有し、予め2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオールまたは他の適当な還元剤で処理した抗体溶液1mlに加える。この溶液を互いに混合し、ついで凍結乾燥する。
【0044】
Tc−99mによる標識の操作は次のとおりである。
【0045】
活性500MBq−1500MBqの、市販の発生装置からの溶出液を凍結乾燥物に加える。この活性は容量1ml〜10ml中に存在させることができる。5〜10分経過すると、生成物を注射に使用できる。
【0046】
放射化学的純度を、薄層クロマトグラフィー(ITLC SG/メチルエチルケトン)または高速液体クロマトグラフィー〔ゲル濾過カラム(たとえば、Bio Rad TSK 250)、0.1M リン酸緩衝液pH6.8、流速:1ml/min〕で調べたところ、添加した活性の95%〜98%が抗体に結合したことを示した。この溶液は24時間経過するまで十分な安定性を維持した。
【0047】
担癌ヌードマウスでの動物実験によれば、これらの生成物により、腫瘍1gあたり6〜7%の腫瘍内貯蔵レベルが達成された。
本発明は、テクネチウム−99mで標識され、予めテクネチウム−99mに対する錯化剤により前処置または結合された臓器特異的物質を製造するにあたり、臓器特異的物質を過テクネチウム酸塩および錯体安定化還元剤と混合する製造方法に関する。
【0002】
放射性核種による医学診断には、何年も前から、蛋白質が使用され、成功している。たとえば、心臓の検査はテクネチウム−99mまたは他の適当な核種で標識されたヒト血清アルブミン(HSA)によって実施することができる。
【0003】
最近、免疫グロブリンが最も重要になってきて、とくにモノクローナル抗体が悪性病変の診断に使用されている。モノクローナル抗体はまた、他の核医学診断の領域、たとえば炎症フォーカスの部位決定に有用なことが証明されている。
【0004】
初期には、抗体が様々なヨウ素同位元素(ヨウ素−123またはヨウ素−131)またはインジウム−111で標識された。しかしながら、臨床試験により、寿命の極めて短い核種、テクネチウム−99m(Tc−99m)も同様に使用できることが明らかにされた。この核種は、極めて好ましい核物理学的性質を有することから、核医学において傑出した地位を占めている。さらに、Mo−99/Tc−99m発生装置は、実際に、いつでもどこでも使用できる。
【0005】
これが、蛋白質のテクネチウム−99mによる標識方法が数多く報告されてきた理由である。これらの方法は、大きく2群に分けることができる。
【0006】
一群に分類される方法はすべて、広範囲の種類の錯化剤をまず抗体にカップリングさせ、これらを介して、テクネチウム−99mを安定に結合させるものである。しかしながら、この方法は、標識収率が不適当に高く、したがってそのまま投与できる製品を製造するためには精製工程が必要になる。
【0007】
テクネチウム−99mを直接抗体に結合させる方法は、第二群に属する。この目的では、抗体に反応性の基を生成させる。これらは一般に、ジスルフィド橋の適当な還元剤(たとえば、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、システイン等)による還元で生成されるSH基である。この方法で標識された蛋白質は特殊な精製工程を必要とせず、直接注射することができる。この群からは、とくに、以下の方法を挙げることができる。
【0008】
B.A. Rhodesは抗−hCG抗体のTc−99mによる標識を記載している(USA−4,472,371)。この場合は、抗体は過剰の錫(II)で処理されこれが生成物中に残る。錫(II)イオンは、抗体中のジスルフィド橋のSH基への還元をもたらすと同時に、他方では、過テクネチウム酸塩をTc(IV)−99mに還元する。この型のTc−99mは抗体に結合できる。大過剰の錫(II)イオンはTc−99mを抗体に結合させるのみでなく、除去しなければならないTc化合物も生成させる(US−A−4,472,371:実施例II参照)。しかしながら、これは、検査室に維持しなければならない条件という点で、重大な欠点である。
【0009】
EP−A−0,271,806には、錫(II)イオンが抗体とは別個に錯体化された型で保存される標識方法が記載されている。標識の直前に2つの成分を混合する。したがって、標識ユニットは2つの瓶からなる。混合してはならない2つの瓶を操作しなければならないことは、使用者にとって不便である。
【0010】
この場合には、錯体安定化錫(II)イオンが還元剤としても用いられる。錯化剤は錫(II)イオンに対して過剰に用いられ、すなわち、錯体の形成は錫(II)イオンとに止まらず、Tc−99mとも起こる。
【0011】
他の先行技術刊行物では、生成されたTc−99m錯体〔錫(II)の錯化剤との〕を予め発生させ、この生成された錯体によりTc−99mが抗体に移送されている。この方法は錯体交換(transcomplexation)と呼ばれる。
【0012】
EP−A−0,237,150によれば、Tc−99m酒石酸塩またはグルコヘプトン酸塩が抗体のTc−99mによる標識に使用されている。
【0013】
WO88/07382では、同じ目的に、スクロース、グルコヘプトン酸塩、酒石酸塩およびアラボン酸塩とのTc−99m錯体が用いられている。実際には、これらの錯体の安定性がとくに重視される。
【0014】
WO89/07382では、Tc−99m酒石酸塩が同じく錯体交換に使用されている。ここには、抗体を最初に錯化剤に結合させる方法が記載されている。
【0015】
Tc−99mを錯体交換により抗体に移送する上述の方法は、最終生成物が、制御不能の反応の結果として、望ましくないTc−99m化合物を含有するという、そのシステムに基づく欠点を有する。
【0016】
したがって、本発明の目的は、望ましくないTc−99m化合物が抗体に結合していない、Tc−99mで標識された臓器特異的物質の製造方法を提供することにある。
【0017】
この目的は、本明細書の導入部に記載した種類の方法において、還元剤に必要な錯化剤を還元剤に対して化学量論量で使用することからなる方法を提供することによって達成された。
【0018】
従来の概念に反して、驚くべきことに、Tc−99mを抗体に移送するのに錯体交換は必要ではないことが見出されたのである。
【0019】
錯化剤は、溶液中の錫(II)イオンの錯体中への保持、すなわち、その水酸化錫(II)としての沈殿を防止する役目しか果たしていないという事実が明らかになったことは全く驚くべきことであった。これまで用いられてきた、錯体交換を開始させる錯化剤は必要ではなく、それが最終分析においてかなりの欠点ともなり、とくに錫(II)イオンと抗体とを2つの別の容器に保存する必要があった。
【0020】
これに対して、本発明によれば、錫(II)錯体と抗体を1つの容器に保存することが可能になる。
【0021】
還元剤としては亜ジチオン酸塩(dithionite)または錫(II)イオンの使用が好ましい。
【0022】
錯化剤の「化学量論」量とは、錫(II)イオンの原子価を完全に飽和し、しかしながら同時に特定の組成の錯体を達成するのに必要な量を意味する。
【0023】
化学量論的錫(II)錯体は3〜11、好ましくは4〜7のpH範囲において安定でなければならない。
【0024】
錫(II)イオンと錯化剤の特定の化学量論比は、各場合に選択された錯化剤に依存するので、それについての一般的記述を与えることはできない。
【0025】
陰イオン錯体がとくに好ましい。一方、これらの中でも4個〜8個の陰電荷をもつ錯体が好ましい。電荷の中和は、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムイオンによって行われる。
【0026】
とくに、錫(II)イオンとクエン酸の錯体は極めて好ましい。生成する化学量論的陰イオン性錫(II)−クエン酸錯体、〔錫(クエン酸)2〕4-は公知である〔Gmelin, Handbuch der Anorganischen Chemie, Zinn(無機化学ハンドブック)C部、217〜229頁、Heidelberg, 1875〕。
【0027】
これに対して、同様にとくに好ましい、錫(II)イオンと1,1,3,3−プロパンテトラホスホン酸との錯体はこれまで記載されていない。しかしながら、本技術分野における熟練者には知られている方法により、1,1,3,3−プロパンテトラホスホン酸を錫(II)と互いに2:1のモル比で反応させることにより得られ、このモル比に相当する組成の錯体が生成する(下記参照)。一方、これより低いモル比では1分子のホスホン酸が4個の錫(II)イオンを結合した難溶性の化合物の生成を招く。
【0028】
本発明の方法によって製造される本発明の臓器特異的物質は、一般的に、それらの分子内に錯体形成作用をもつ官能基少なくとも1個を有する担体物質である。これらの基は通常、電子対を与えるように働く原子またはイオン(ルイス酸)である。錯体形成作用をもつこのような官能基には、たとえば、−SCN、−NH2、−NHR、−NR2、−COO、−OH、=S、−SH、−NO基がある。
【0029】
このような錯体形成作用を有する官能基をもつ物質の代表的な例としては、蛋白質(−NH、−NH2、−COO基)、酵素(−NH2、−OH、−P=O基)、糖(−OH基)または側鎖に適当な官能基を有するポリマーを挙げることができる。
【0030】
標識すべき化合物がこのような官能基をもたない場合は、その物質を、標識前に適当な錯化剤により前処置するかまたはそれにカップリングさせなければならない。
【0031】
「前処置」の語は、本発明の範囲内においては、標識すべき分子中に錯体形成作用を有する官能基の生成を招く手段を行うことを意味する。たとえば抗体はジスルフィド橋を含有する。しかしながら、互いに共有結合した2個の硫黄原子はテクネチウム−99mの錯体を形成させることはできない。しかし、ジスルフィド橋を還元して2個のSH基を生成させれば、これらはそれ自体テクネチウム−99mの優れた錯体形成リガンドであり、しかもテクネチウム−99mを好収率で結合する。
【0032】
テクネチウム−99mを錯体形成作用を有する官能基をもたない臓器特異的物質に結合させる他の可能性としては、その分子へのこのような官能基の導入、またはその分子への錯化剤の化学的結合がある。
【0033】
抗体のテクネチウム−99m体標識方法はとくに興味がある。抗体またはF(ab′)2抗体フラグメントのS−S結合の部分還元は、室温における緩和な還元剤への暴露(臓器特異的物質の前処置)によって達成される。とくに適当な還元剤は、たとえば2−メルカプトエタノールまたは2−メルカプトエチルアミン(システアミン)のようなモノチオールである。この場合には、免疫学的反応性は失われず、小さなフラグメントに断片化されてもいない反応性抗体分子が得られる。抗体またはF(ab′)2抗体フラグメントの部分還元には、長時間暴露しても一部のS−S結合しか切断せず、抗体成分の断片化を招かないすべての還元剤が、原理的に適当である。抗体成分がこの種類の還元剤に暴露される時間は、1時間を越す必要はない。一般的に、結合させる適当量のテクネチウム−99m陽イオンに十分なSH基は、わずか10〜30分には生成する。過剰の還元剤をついで除去し、部分還元抗体を緩衝溶液(たとえば0.02M リン酸塩溶液 pH7.2)中に単離し、直ちに凍結乾燥する。この間、抗体中の遊離チオール基の空気中酸素による再酸化を防止する必要がある。緩衝物質を除いて他の添加物を含まず、保護気体としての窒素気体で覆った凍結乾燥抗体は、変化することなく何週間も冷蔵温度(−5〜+5℃)に保存することができる。すなわち、等張性食塩溶液を添加すると期待どおりに再溶解する。
【0034】
この方法で製造した部分還元抗体成分(前処置された臓器特異的物質)はついで、本発明の方法により、それに過テクネチウム酸塩と化学量論量の錫(II)イオンの混合物を加えた場合、Tc−99mによって円滑に標識される。
【0035】
そのまま使用することができる診断補助剤は、最初に凍結乾燥抗体成分をテクネチウム−99m−過テクネチウム酸塩溶液中に溶解し、ついで錫(II)錯体の溶液を添加することにより還元および抗体へのテクネチウムの結合を達成させる操作によって製造できる。
【0036】
しかしながら、診断補助剤はまた、抗体成分を錫(II)錯体含有溶液中に最初に溶解し、ついでテクネチウム−99m−過テクネチウム酸塩溶液を添加することにより凍結乾燥抗体成分を標識することによって製造できる。
【0037】
テクネチウム−99m標識臓器特異的物質を含有する診断補助剤の製造には、臓器特異的物質または前処置された臓器特異的物質もしくはTc−99mのための錯化剤にカップリングした臓器特異的物質を含有し、適宜緩衝物質と混合したアッセイ、および臓器特異的物質上のテクネチウムを還元するのに必要な錯体安定化錫(II)塩とを組み合わせるのが便利である。凍結乾燥し、適宜前処置した臓器特異的物質を緩衝物質としてのリン酸水素二ナトリウム(pH7.2)と混合したアッセイはとくに有用なことが明らかにされている。この方法で、短時間たとえばわずか5分間反応させると、事実上定量的にテクネチウム−99mで標識され、不純物としては1%未満の過テクネチウム酸塩と極めて少量のTc−99mで標識された錫(II)成分を含む物質が得られ、したがって以後の精製過程はもはや必要ではない。
【0038】
本発明の方法によって製造される臓器特異的物質は、錫(II)錯体とともに1つの容器に保存されるにもかかわらず、凍結乾燥生成物の変わらぬ安定性が保証される。これは、臓器特異的物質の迅速な、簡単な、満足できる標識を保証する。
【0039】
一部の標識キット中に存在する安定化剤は、注射溶液のさらに長期の安定性を保証するので、同様に有利である。
【0040】
以下の実施例は本発明を例示するものである。
実施例1:錫(II)と1,1,3,3−プロパンテトラホスホン酸の安定な錯体の製造
0.5240g(1.0mmol)の1,1,3,3−プロパンテトラホスホン酸四ナトリウム四水和物(PTP)を100mlの水に溶解する。0.2257g(1.0mmol)の塩化錫(II)二水和物を100mlの0.1N塩酸に溶解する。ビーカー中、2ml(0.02mmol)のPTP溶液を1ml(0.01mmol)の錫(II)溶液中に混合し、ついでpHを2N水酸化ナトリウム溶液で所望のpH値=3〜11に調整する。澄明な溶液が得られる。
【0041】
1ml(0.01mmol)のPTP溶液と1ml(0.01mmol)の錫(II)溶液を混合すると直ちに沈殿を生じ、この沈殿はpHを3〜11の範囲で変えても溶解させることはできない。上澄液中には錫(II)イオンは検出できないが、なお3当量のPTPが検出される。
【0042】
錫(II)クエン酸塩錯体の製造は実施例2に記載する。
実施例2:クエン酸塩との錫(II)錯体の製造
0.12955gのクエン酸と0.07603gの塩化錫(II)二水和物を10mlの水に溶解する。この溶液を水で900mlに希釈し、pHを2N水酸化ナトリウム溶液によってpH=6.5〜7に調整し、ついで容量を水で正確に1リットルとする。1mlあたり40μgの錫(II)を含有し、そのまま抗体生成物の製造に使用できる。
【0043】
以下の実施例は、モノクローナル抗体BW494/32による標識キットの製造を示す。この抗体は主として乳癌または卵巣癌細胞によって発現される抗原と反応する。
実施例3:モノクローナル抗体BW494/32による標識ユニットの製造
実施例1または実施例2からの溶液0.5mlを、1mgの免疫グロブリンを含有し、予め2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオールまたは他の適当な還元剤で処理した抗体溶液1mlに加える。この溶液を互いに混合し、ついで凍結乾燥する。
【0044】
Tc−99mによる標識の操作は次のとおりである。
【0045】
活性500MBq−1500MBqの、市販の発生装置からの溶出液を凍結乾燥物に加える。この活性は容量1ml〜10ml中に存在させることができる。5〜10分経過すると、生成物を注射に使用できる。
【0046】
放射化学的純度を、薄層クロマトグラフィー(ITLC SG/メチルエチルケトン)または高速液体クロマトグラフィー〔ゲル濾過カラム(たとえば、Bio Rad TSK 250)、0.1M リン酸緩衝液pH6.8、流速:1ml/min〕で調べたところ、添加した活性の95%〜98%が抗体に結合したことを示した。この溶液は24時間経過するまで十分な安定性を維持した。
【0047】
担癌ヌードマウスでの動物実験によれば、これらの生成物により、腫瘍1gあたり6〜7%の腫瘍内貯蔵レベルが達成された。
Claims (12)
- 臓器特異的物質が過テクネチウム−99m酸塩および錯体安定化還元剤と混合される、テクネチウム−99mで標識され、予めテクネチウム−99mに対する錯化剤により前処置または結合された臓器特異的物質を製造する方法において、還元剤に必要な錯化剤を還元剤に対して化学量論量で使用することからなる上記の方法。
- 化学量論量の使用により特定の組成の錯体が導かれる請求項1記載の方法。
- 還元剤の錯体はpH3〜11の範囲で安定である請求項1または2に記載の方法。
- 錯体は陰イオン錯体である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 還元剤として錫(II)イオンが用いられる請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 錯化剤としてクエン酸および/または1,1,3,3−プロパンテトラホスホン酸が用いられる請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 臓器特異的物質として蛋白質、酵素、糖またはポリマーが用いられる請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- モノクローナル抗体またはそのF(ab′)2フラグメントを使用する請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- 腫瘍関連抗原に対する抗体またはそのF(ab′)2フラグメントを使用する請求項8に記載の方法。
- 臓器特異的物質を含有する成分を最初に錯体安定化還元剤の溶液中に溶解し、ついでテクネチウム−99m−過テクネチウム酸塩溶液を添加することにより臓器特異的物質をテクネチウムで標識することによって製造された診断補助剤。
- 錯体安定化還元剤は錫(II)とクエン酸または1,1,3,3−プロパンテトラホスホン酸の化学量論的錯体であり、この還元剤をいずれの場合も、臓器特異的物質のテクネチウム−99mによる安定な標識のために、臓器特異的物質1mgあたり錫(II)に基づいて1〜100μg添加する請求項10に記載の診断補助剤。
- 錯体安定化還元剤は錫(II)とクエン酸または1,1,3,3−プロパンテトラホスホン酸の化学量論的錯体であり、この還元剤をいずれの場合も、臓器特異的物質のテクネチウム−99mによる安定な標識のために、臓器特異的物質1mgあたり錫(II)に基づいて5〜10μg添加する請求項10に記載の診断補助剤。
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