JP3548474B2 - 振動発生器 - Google Patents

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光晴 江澤
久志 矢島
直紀 福田
治雄 伊藤
勝仁 松廣
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は振動発生器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば移動体通信機器の端末である携帯電話機等の携帯機器には、着信を呼出音で知らせる代わりに、携帯機器そのもの又は携帯機器の付属品内に振動発生器を収納しておき、この振動発生器を振動させることで人体に着信を感知させるものがある。
【0003】
そしてこの種の従来の振動発生器としては、モータの回転軸に回転体を取り付け、その際回転体の重心を該回転軸とは異なる位置となるようにし、回転体を回転することで振動を発生させる構造のものがあった。
【0004】
しかしながらこのような構造の振動発生器は、回転体を回転する際の回転軸のブレを振動として利用する方法なので、モータの回転軸の軸受部分が過酷な力を受け、その耐久性や信頼性を阻害するという問題等があった。
【0005】
そこで本願出願人は、先の出願(特開平10−180186号公報)において、バネの自由端(可動端)に固定される可動子の単振動現象に着目し、図8に示すように、コイル240を巻き付けた略コ字型のヨーク210と、ヨーク210の略中央部にその下端を固定してなる板状バネ220と、板状バネ220の上端の可動端に固定される可動子230とを具備してなる振動発生器を提案した。
【0006】
ここで可動子230はヨーク234の両側に2つの永久磁石235,236を取り付けて構成されている。そしてコイル240に所定の電流を流すと、可動子230が単振動をし、板状バネ220が左右に撓む。
【0007】
しかしながらこの振動発生器においても以下のような問題点があった。
即ち、可動子230を支持する弾性部材として板状バネ220を用いているが、板状バネ220は剛性が強いので、長時間これを運転したような場合は、折れてしまう恐れがあった。これを防止するためには板状バネ220の長さを長くすれば良いが、そうすると振動発生器の小型化が図れない。
【0008】
また板状バネ220のヨーク210や可動子230への固定は、ネジ止めやカシメ等によって行なう必要があるので、その固定作業が煩雑であった。
【0009】
また永久磁石235,236を2個用いているので、コストの低減化が阻害されるという問題点もあった。
【0010】
さらに従来の振動発生器の場合、振動の推力が不足しており、さらに強い推力が得られる振動発生器が求められていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、耐久性があって強い推力が得られ、さらに小型化、コストの低減化、軽量化が図れる振動発生器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため本発明にかかる振動発生器は、永久磁石を取り付けてなる可動子と、可動子の端面に対して所定の隙間を介して対向する端面を有し取り付けたコイルに電流を流して励磁することで前記可動子との間に磁路を形成する固定子と、一端を可動子側に他端を固定子側に取り付けることで可動子をコイルによる固定子の磁化方向に向けて振動可能に支持する弾性支持部材とを具備し、前記永久磁石の一方の磁極面を、固定子に取り付けた前記コイルの外周側面に対向するように設置することで、永久磁石の磁極面から出る磁束がコイルの外周側面を通してコイル内に入射した後にコイルによる固定子の磁化方向を向くように導かれる磁路を形成し、前記固定子をコイルによって励磁することで固定子の端面を所望の磁極にして前記可動子をコイルによる固定子の磁化方向に向けて所定の振動数で振動せしめることを特徴とする。
また前記永久磁石のコイルの外周側面に対向する側の磁極面には、該磁極面に磁束を集める高透磁率部材が取りつけられていることを特徴とする。
また永久磁石を取り付けてなる可動子と、可動子の端面に対して所定の隙間を介して対向する端面を有し取り付けたコイルに電流を流して励磁することで前記可動子との間に磁路を形成する固定子と、一端を可動子側に他端を固定子側に取り付けることで可動子をコイルによる固定子の磁化方向に向けて振動可能に支持する弾性支持部材とを具備し、前記可動子は、その両側に固定子側に向かって延びる腕部を設け、該腕部の内側面を固定子の両端面とそれぞれ所定の隙間を介して対向する端面としたことを特徴とする。
また前記弾性支持部材はコイルバネ製であり、前記可動子は前記コイルによる固定子の磁化方向に向けて振動するように、一対の弾性支持部材によって支持されていることを特徴とする。
また前記固定子は、コイルを取り付けた固定子ヨークを樹脂製の基台部に固定することによって構成されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の1実施形態にかかる振動発生器1を示す斜視図、図2(a)は概略正面図、図2(b)は概略側面図、図3は分解斜視図である。これらの図に示すように振動発生器1は、固定子10の中央上部に可動子50を2つの弾性支持部材80,80によって保持して構成されている。以下各構成部品について説明する。
【0014】
図3に示すように固定子10は、固定子ヨーク11とコイル30と基台部31とを具備して構成されている。固定子ヨーク11は純鉄等の軟磁性体からなり、縦方向に向かう左右ヨーク部13,15間を1本の横方向に向かう中央ヨーク部17によって連結した形状(略H形状)に形成されており、中央ヨーク部17にコイル30を巻きつけることで電磁石を構成している。なお左右ヨーク部13,15の下部は固定部19,21、左右ヨーク部13,15の上部の両外側面は磁路の端面23,25となっている。コイル30の両端は電流供給手段100(図1参照)に接続されている。
【0015】
基台部31はモールド樹脂製であり、前記固定子ヨーク11の固定部19,21を挿入して固定する凹状の固定部33,35と、スリット状に横方向に延びる溝37,37(図3では手前側のみ示す)と、溝37の中央近傍を上方向に向けて設けた溝39とを設けて構成されている。
【0016】
弾性支持部材80,80は、何れも1本の線材を折り曲げることによって構成されたいわゆるダブルトーションコイルバネであり、略1回転半ほど巻き回した2つのコイル部81,81のそれぞれ両側から2本ずつのほぼ平行なアーム部83,83とアーム部85,85とを突出し、一方の方向に延ばしたアーム部83,83間は連結部82によって連結し、他方のアーム部85,85は先端を上側に折り曲げて係止端部851,851として構成されている。
【0017】
可動子50は、前記固定子ヨーク11と同等の材質からなる可動子ヨーク51に永久磁石60を取り付けて構成されている。可動子ヨーク51は略コ字状であってその両端の腕52,52の内側面を前記固定子ヨーク11の端面23,25と所定の隙間を介して対向する端面53,54とし、また前記永久磁石60はその一方の磁極面(この実施形態ではS磁極面)を可動子ヨーク51の中央下面に当接して取り付けている。また可動子ヨーク51の腕52,52の両外側側面の上部には、前記弾性支持部材80,80の連結部82,82を係止する溝状の係止部55,55が設けられている。また永久磁石60の反対側の磁極面(即ちこの実施形態ではN磁極面である。言い換えれば前記コイル30の外周側面に対向する側の磁極面)には、該磁極面に磁束を集めるための板状の高透磁率部材57が取りつけられている。高透磁率部材57の材質としては、例えば純鉄などが使用される。
【0018】
そしてこの振動発生器1を組み立てるには、まず基台部31の固定部33,35に、固定子ヨーク11の固定部19,21を挿入して固定する。次に基台部31の取付部39にその両側から弾性支持部材80,80の係止端部851,851を挿入して係止する。このとき弾性支持部材80,80のアーム部85,85の先端側の部分は基台部31の溝37,37内に挿入される。そして前記2本の弾性支持部材80,80の連結部82,82を、可動子50の係止部55,55に係止すれば、この振動発生器1が完成する。
【0019】
このとき図2に示すように固定子10の両端面23,25は可動子50の両端面53,54に対して所定の隙間28,29(左右両方の隙間寸法は同一)を介してそれぞれ対向面が平行となるように構成されている。可動子50は前記弾性支持部材80,80によって前記コイル30による固定子10の磁化方向(即ち図2(a)の左右方向)に向けて振動可能に支持されている。このとき永久磁石60の高透磁率部材57を取り付けた側の磁極面は、前記コイル30の外周側面に対向するように隙間27を介して設置され、該対向面は平行となるように構成されている。
【0020】
以上のように構成された振動発生器1の磁路は、永久磁石60の高透磁率部材57を取り付けた側の磁極面からコイル30の外周側面を通して固定子ヨーク11の中央ヨーク部17内に入り中央ヨーク部17においてコイル30による固定子10の磁化方向(NS磁極方向、即ち両端面23,25方向)を向くように導かれ、さらに固定子10の両端面23,25から隙間28,29を通って可動子50の両端面53,54に入り可動子ヨーク51中央から永久磁石60の他方の磁極面に入射するように形成される。
【0021】
そして電流供給手段100によってコイル30に所定の電流を流すと、可動子50が左右に単振動を開始する。以下その動作原理を説明する。
【0022】
ここでまず図4は可動子50の左右への変位x(mm)と、可動子50に働く左右方向への推力F(N)との関係を示す図である。なおこの推力Fはプラスは図2(a)の右方向への力、マイナスは左方向への力を示している。また変位xはプラスは図2(a)の右方向の変位、マイナスは図2(a)の左方向への変位を示している。なおこの実施形態では隙間28,29の寸法はそれぞれ1.5mmである。
【0023】
そして円形の点はコイル30に電流を流さない永久磁石60の磁力と弾性支持部材80,80による弾発力との合力の状態を示し、三角の点はコイル30にNI=+100(AT)の電流を流した場合の電磁力に前記永久磁石60の磁力と弾性支持部材80,80による弾発力とを合計した合力の状態を示し、四角の点はコイル30にNI=−100(AT)の電流を流した場合の電磁力に前記永久磁石60の磁力と弾性支持部材80,80による弾発力とを合計した合力の状態を示している。
【0024】
同図に示すように、何れの状態においても、可動子50に印加される推力は略直線状であり、これは可動子50を単振動させるのに好適な状態であることを示している。このような推力となるのは以下の理由による。
【0025】
即ち図5の線aに示すように、弾性支持部材80,80のみによる推力は、変位量が増せば増すほど直線的に可動子50を中立位置に戻そうとする力となる。一方図5の線bに示すように、永久磁石60のみによる推力は弾性支持部材80,80の推力と反対方向の推力であるが、変位量が小さい場合はほとんど働かず、変位量が増えて左右何れかの隙間28,29が小さくなると小さくなった方に向けて急激に増加する。従って両者の推力を合わせれば、図4の円形の点に示すような略直線状の推力になるのである。なお永久磁石60のみによる推力が図5の線bに示すようになるのは、可動子50の両端面53,54は何れもS極となっているので可動子50が中立位置にある場合は左右何れにも吸引されないからである。但し何れかの端面53,54が固定子10の何れかの端面23,25に接近した場合は、その端面に吸着しようとする推力が指数関数的に増加していく。このように永久磁石60のみによる推力は中立点近傍では小さいので、弾性支持部材80,80の弾発力をそれほど大きくしなくても、コイル30に電流を流さないときに可動子50を中立位置に保持したままの状態にしておくことが容易に行える。
【0026】
そして電流供給手段100からコイル30にNI=+100(AT)の電流を流して固定子10の左右の端面23,25にNS磁極を励磁した場合は、図4に示すように永久磁石60と弾性支持部材80,80による推力をそのまま所定の幅で上方向にほぼ平行移動した状態の推力になる。即ち何れの変位位置においても前記永久磁石60と弾性支持部材80,80による推力よりもほぼ一定の変位量だけ大きい推力となる。NI=−100ATの電流を流した場合はこれとは逆に下方向に略平行移動する。
【0027】
これは以下の理由による。即ちコイル30に電流を流すことで図6に示すように固定子10の両端面23,25にNS磁極が発生すると、左側の端面23,53間には斥力、右側の端面25,54間には吸引力が働き、従って可動子50には左方向に向かう推力が働く。一方可動子50が左方向に移動していくと、右側の端面25,54間に働く吸引力は増加するが、左側の端面23,53間に働く斥力は減少する。従って全体として可動子50を左方向に移動しようとする推力は何れの位置においてもほぼ一定となる。
【0028】
また本発明においては、さらに別の推力が働いている。即ち図6に示すように永久磁石60の高透磁率部材57を取り付けた側の磁極面からの磁束Gはコイル30の外周側面を通してコイル30内に入って中央ヨーク部17においてコイル30のNS磁極方向に向くように導かれる。従ってコイル30に電流が流れると、図7(図7はコイル30を図6に示す右側から見た状態を示している。なお図6に示すようにコイル30によってNS磁極が形成されるときは図7に示す方向に電流が流れる。)に示すようにフレミングの法則によって、コイル30の上辺301には紙面手前側(即ち図6では右方向)の推力が働き、コイル30の左右両辺303,305には推力が働かず、下辺307には紙面奥側(即ち図6では左方向)の推力が働くが、コイル30上辺301を通る磁束に比べてコイル30下辺307を通る磁束の方が非常に少ないので、結局このコイル30には図6の右方向へ向かう推力が働く。固定子10は固定されているので、反作用によって可動子50に左方向へ向かう推力が働く。従って前記コイル30の電磁力による推力の他にこのフレミングの法則による推力が同じ方向に加わるので、可動子50を駆動しようとする全体の推力が増大するのである。コイル30に逆方向の電流が流れた場合は、フレミングの法則による推力も逆方向となる。なおこの実施形態の場合、永久磁石60のコイル30の外周側面に対向する側の磁極面に高透磁率部材57を取りつけたので、該磁極面に集中して磁束を集めることができ、これをコイル30の外周側面を通してその内部に効果的に導くことができる。従って前記フレミングの法則による推力が増大する。
【0029】
次にこの振動発生器1の駆動方法を説明する。図2に示すようにコイル30に電流を流していないときは、弾性支持部材80,80が可動子50を中立位置に維持する。
【0030】
次に電流供給手段100からコイル30に電流(NI=−100AT)を供給すると固定子10の両端面23,25に図6に示すようにNS磁極が励磁され、可動子30の端面54は端面25方向(左方向)に向けて引き付けられていく。これは図4において四角の点が変位x=0mmにおいてマイナスの推力になっているからである。そして可動子50の端面54が端面25に接近したときに、コイル30に供給する電流の方向を反転(NI=+100AT)すると、図4において三角の点の推力になり、これは可動子50を逆方向(右方向)に引っ張る推力なので、可動子50は逆方向に移動を始める。
【0031】
そして前記電流の反転を可動子50の振動周波数に合わせて繰り返し行うことで、可動子30の両端面53,54が固定子10の端面23,25に当接する寸前で可動子50を反転移動させ(つまり端面23,25と端面53,54とは常に当接しない)、可動子50の振動を繰り返すことができる。
【0032】
なおこの実施形態においては可動子50を左右一対の弾性支持部材80,80で支持しているので、可動子50の動きを左右方向への略平行移動にすることができ、固定子10の端面23,25に対する可動子50の端面53,54の動きを略平行移動にすることができ、また高透磁率部材57と固定子10との隙間27も略一定のままとなり、従って磁気回路を乱さない構造で、安定した振動が確保できる。
【0033】
なおコイル30に電流を流して一度可動子50を何れかの端面23,25に引き寄せておき、その後該電流の供給を停止したままとすることで可動子50を所定の共振周波数で振動させ、該振動が減衰してきたらまたコイル30に電流を流して可動子50の振幅を大きくした後に再び電流を停止するという操作を繰り返すようにしても良い。またそれ以外のタイミングでパルス状に電流を供給しても良い。このように構成すれば、電流は常に流しておく必要はなく、省電力化が図れる。
【0034】
またこの実施形態においては弾性支持部材80,80としてコイルバネを用いたが、コイルバネはそのコイル部81がねじれるためにコイル部81両側のアーム部83,83,85,85の撓み量が少なくて済み、従って前記図8に示す板状バネ220に比べてこれを振動させたときの耐久性が格段に向上し、長時間これを振動させても何ら折れるなどの問題が生じない。特にこの実施形態ではコイル部81を軸支部材のようなもので軸支せず、フリーの状態としているので、軸支した場合に生じる摩擦が無くなり、好適である。
【0035】
またこの実施形態においては可動子50を構成する永久磁石60を1つとしたので、図8に示す従来例の場合に比べて永久磁石の数が少なくてすみ、コストの低減化が図れる。
【0036】
また本実施形態においては、可動子の両側に固定子側に向かって延びる腕部を設け、該腕部の内側面を固定子の両端面とそれぞれ所定の隙間を介して対向する端面としたので、その形状から可動子の重心が低く安定した左右対象の形状になり振動が安定する。
【0037】
以上本発明の実施形態を詳細に説明したが本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書と図面全体に記載した技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお実施形態中に現れる形状、数、材質はこれらに限定されるものではなく、本発明の効果を奏する形状、数、材質であればどのような形状、数、材質であっても良い。
【0038】
例えば固定子や可動子やコイルや高透磁率部材等の形状・構造・材質は種々の変形が可能である。また本発明にかかる振動発生器は、携帯機器に用いることに限定されるものではなく、振動を発生させたいものであればどのようなものにでも適用できることは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば以下のような優れた効果を有する。
▲1▼永久磁石の一方の磁極面を固定子側に対向させたので、可動子を1個の永久磁石でバランス良く構成できる。
【0040】
▲2▼永久磁石の一方の磁極面をコイルの外周側面に対向するように設置することで、永久磁石の磁極面から出る磁束がコイルの外周側面を通ってコイル内に入射した後にコイルによる固定子の磁化方向を向くように導かれる磁路を形成したので、コイルに電流を流したときにコイルの電磁力による推力の他にフレミングの法則による推力が加わり、可動子を駆動する全体の推力が増大する。
【0041】
▲3▼永久磁石のコイルの外周側面に対向する側の磁極面に該磁極面に磁束を集める高透磁率部材を取りつけた場合は、該磁極面に集中して磁束を集めることができ、これをコイルの外周側面を通してその内部に効果的に導くことができる。従って前記フレミングの法則による推力を増大することができ、さらに可動子を駆動する推力を増大することができる。
【0042】
▲4▼可動子の両側に固定子側に向かって延びる腕部を設け、該腕部の内側面を固定子の両端面とそれぞれ所定の隙間を介して対向する端面としたので、その形状から可動子の重心が低く安定した左右対象の形状になり振動が安定する。
【0043】
▲5▼弾性部材としてコイルバネ製のものを用いたので、可動子を長時間振動させても何ら問題なく、耐久性が格段に向上する。しかもコイルバネはこのように振動に対する耐久性に優れているので、その長さを短くすることができ、小型化が図れる。またコイルバネの取り付け作業は容易で簡便である。
【0044】
▲6▼可動子を一対の弾性部材で支持したので、可動子の動きを左右方向への略平行移動にすることができ、磁気回路を乱さない構造で、安定した振動が確保できる。
【0045】
▲7▼固定子は、コイルを取り付けた固定子ヨークを樹脂製の基台部に固定することによって構成したので、固定子全体の重量の軽量化が図れる。
【0046】
▲8▼可動子を構成する永久磁石を1つにできるのでコストの低減化が図れる。
【0047】
▲9▼構造が簡単で小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態にかかる振動発生器1を示す斜視図である。
【図2】本発明の1実施形態にかかる振動発生器1を示す概略正面図である。
【図3】本発明の1実施形態にかかる振動発生器1を示す分解斜視図である。
【図4】可動子50の変位と可動子30に働く推力との関係を示す図である。
【図5】永久磁石60による推力及び弾性支持部材80,80による推力と変位との関係を示す図である。
【図6】可動子50に働く力の関係を示す図である。
【図7】フレミングの法則によってコイル30に働く力の関係を示す図である。
【図8】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 振動発生器
10 固定子
11 固定子ヨーク
13,15 左右ヨーク部
17 中央ヨーク部
23,25 端面
30 コイル
31 基台部
50 可動子
51 可動子ヨーク
53,54 端面
57 高透磁率部材
60 永久磁石
80 弾性支持部材
100 電流供給手段

Claims (5)

  1. 永久磁石を取り付けてなる可動子と、
    可動子の端面に対して所定の隙間を介して対向する端面を有し、取り付けたコイルに電流を流して励磁することで前記可動子との間に磁路を形成する固定子と、
    一端を可動子側に他端を固定子側に取り付けることで可動子をコイルによる固定子の磁化方向に向けて振動可能に支持する弾性支持部材とを具備し、
    前記永久磁石の一方の磁極面を、固定子に取り付けた前記コイルの外周側面に対向するように設置することで、永久磁石の磁極面から出る磁束がコイルの外周側面を通してコイル内に入射した後にコイルによる固定子の磁化方向を向くように導かれる磁路を形成し
    前記固定子をコイルによって励磁することで固定子の端面を所望の磁極にして前記可動子をコイルによる固定子の磁化方向に向けて所定の振動数で振動せしめることを特徴とする振動発生器。
  2. 前記永久磁石のコイルの外周側面に対向する側の磁極面には、該磁極面に磁束を集める高透磁率部材が取りつけられていることを特徴とする請求項記載の振動発生器。
  3. 永久磁石を取り付けてなる可動子と、
    可動子の端面に対して所定の隙間を介して対向する端面を有し、取り付けたコイルに電流を流して励磁することで前記可動子との間に磁路を形成する固定子と、
    一端を可動子側に他端を固定子側に取り付けることで可動子をコイルによる固定子の磁化方向に向けて振動可能に支持する弾性支持部材とを具備し、
    前記可動子は、その両側に固定子側に向かって延びる腕部を設け、該腕部の内側面を固定子の両端面とそれぞれ所定の隙間を介して対向する端面としたことを特徴とする振動発生器。
  4. 前記弾性支持部材はコイルバネ製であり、前記可動子は前記コイルによる固定子の磁化方向に向けて振動するように、一対の弾性支持部材によって支持されていることを特徴とする請求項1乃至の内の何れか1項記載の振動発生器。
  5. 前記固定子は、コイルを取り付けた固定子ヨークを樹脂製の基台部に固定することによって構成されていることを特徴とする請求項1乃至の内の何れか1項記載の振動発生器。
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