JP3495009B2 - 振動発生器 - Google Patents
振動発生器Info
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- JP3495009B2 JP3495009B2 JP2001107092A JP2001107092A JP3495009B2 JP 3495009 B2 JP3495009 B2 JP 3495009B2 JP 2001107092 A JP2001107092 A JP 2001107092A JP 2001107092 A JP2001107092 A JP 2001107092A JP 3495009 B2 JP3495009 B2 JP 3495009B2
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- mover
- coil
- stator
- vibration
- permanent magnet
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- Electromagnets (AREA)
- Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は振動発生器に関する
ものである。
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば移動体通信機器の端末であ
る携帯電話機などの携帯機器には、着信を呼出音で知ら
せる代りに、携帯機器そのもの又は携帯機器の附属品内
に振動発生器を収納しておき、この振動発生器を振動さ
せることで人体に着信を感知させるものがある。
る携帯電話機などの携帯機器には、着信を呼出音で知ら
せる代りに、携帯機器そのもの又は携帯機器の附属品内
に振動発生器を収納しておき、この振動発生器を振動さ
せることで人体に着信を感知させるものがある。
【0003】そしてこの種の従来の振動発生器として
は、モータの回転軸に回転体を取り付け、その際回転体
の重心を回転軸とは異なる位置となるようにし、回転体
を回転することで振動を発生させる構造のものがあっ
た。
は、モータの回転軸に回転体を取り付け、その際回転体
の重心を回転軸とは異なる位置となるようにし、回転体
を回転することで振動を発生させる構造のものがあっ
た。
【0004】しかしながらこのような構造の振動発生器
は、回転体を回転する際の回転軸のブレを振動として利
用する方法なので、モータの回転軸の軸受部分が過酷な
力を受け、その耐久性や信頼性を阻害するという問題な
どがあった。
は、回転体を回転する際の回転軸のブレを振動として利
用する方法なので、モータの回転軸の軸受部分が過酷な
力を受け、その耐久性や信頼性を阻害するという問題な
どがあった。
【0005】そこで本願出願人は、先の出願(特開20
00−156964)において、図17に示すように、
永久磁石136の両端面に可動子ヨーク134,135
を取り付けると共にその上部に錘138を取り付けてな
る可動子130と、固定子ヨーク113に設けた中央ヨ
ーク115にコイル140を巻き付けてなる固定子11
0と、固定子110に対して可動子130を揺動自在に
軸支してなるコイルバネ150,150とを具備し、固
定子ヨーク113をコイル140で励磁することで可動
子130を所定の振動数で振動するように構成した振動
発生器100を提案している。
00−156964)において、図17に示すように、
永久磁石136の両端面に可動子ヨーク134,135
を取り付けると共にその上部に錘138を取り付けてな
る可動子130と、固定子ヨーク113に設けた中央ヨ
ーク115にコイル140を巻き付けてなる固定子11
0と、固定子110に対して可動子130を揺動自在に
軸支してなるコイルバネ150,150とを具備し、固
定子ヨーク113をコイル140で励磁することで可動
子130を所定の振動数で振動するように構成した振動
発生器100を提案している。
【0006】ところで上記従来の振動発生器100にお
いては可動子130の共振振動周波数に合った周波数の
電流を流す必要があるが、上記構造の振動発生器100
は可動子の共振振動周波数帯域が狭く、また組立のバラ
ツキや部品の精度誤差などによってこの共振振動周波数
自体がばらつくので、このばらつく共振振動周波数に合
わせて一々供給する電流の周波数も調整しなければなら
ず、その調整作業が煩雑であった。
いては可動子130の共振振動周波数に合った周波数の
電流を流す必要があるが、上記構造の振動発生器100
は可動子の共振振動周波数帯域が狭く、また組立のバラ
ツキや部品の精度誤差などによってこの共振振動周波数
自体がばらつくので、このばらつく共振振動周波数に合
わせて一々供給する電流の周波数も調整しなければなら
ず、その調整作業が煩雑であった。
【0007】一方固定子110はその底面である取付面
117が図示しない被取付部材に取り付けられて被取付
部材を振動するが、この従来例の場合、可動子130の
振動方向は固定子110の取付面117に対して水平方
向なので、取付面117に対して垂直方向への振動加速
度が小さい。しかしながら取付面117に対して垂直方
向への振動は、人体等に振動を伝達して感知させるのに
水平方向への振動よりも効果的であり、従って前記従来
例においては効果的な振動が被取付部材に伝達できてい
ないという欠点もあった。
117が図示しない被取付部材に取り付けられて被取付
部材を振動するが、この従来例の場合、可動子130の
振動方向は固定子110の取付面117に対して水平方
向なので、取付面117に対して垂直方向への振動加速
度が小さい。しかしながら取付面117に対して垂直方
向への振動は、人体等に振動を伝達して感知させるのに
水平方向への振動よりも効果的であり、従って前記従来
例においては効果的な振動が被取付部材に伝達できてい
ないという欠点もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされたものでありその目的は、可動子の共振振動
周波数帯域を容易に広くすることができ、それによって
供給する電流の周波数を一々調整する必要がない振動発
生器を提供することにある。
みてなされたものでありその目的は、可動子の共振振動
周波数帯域を容易に広くすることができ、それによって
供給する電流の周波数を一々調整する必要がない振動発
生器を提供することにある。
【0009】また本発明の他の目的は、可動子の振動方
向以外の方向への振動加速度も効果的に発生させること
ができる振動発生器を提供することにある。
向以外の方向への振動加速度も効果的に発生させること
ができる振動発生器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明にかかる振動発生器は、永久磁石を取り付けて
なる可動子と、可動子の端面に対して所定の隙間を介し
て対向する端面を有し、取り付けたコイルに電流を流し
て励磁することで前記可動子との間に磁路を形成する固
定子と、線材の一端を可動子側に他端を固定子側に取り
付けることで可動子を略直線状に振動可能に支持する一
対の弾性支持部材とを具備し、前記一対の弾性支持部材
による可動子の固定子からの各々の支持高さを異ならせ
たことを特徴とする。
め本発明にかかる振動発生器は、永久磁石を取り付けて
なる可動子と、可動子の端面に対して所定の隙間を介し
て対向する端面を有し、取り付けたコイルに電流を流し
て励磁することで前記可動子との間に磁路を形成する固
定子と、線材の一端を可動子側に他端を固定子側に取り
付けることで可動子を略直線状に振動可能に支持する一
対の弾性支持部材とを具備し、前記一対の弾性支持部材
による可動子の固定子からの各々の支持高さを異ならせ
たことを特徴とする。
【0011】また本発明にかかる振動発生器は、前記一
対の弾性支持部材を構成する線材の各々の線径を異なら
せたことを特徴とする。
対の弾性支持部材を構成する線材の各々の線径を異なら
せたことを特徴とする。
【0012】
【0013】また本発明は、前記永久磁石の一方の磁極
面を、固定子に取り付けた前記コイルの外周側面に対向
するように設置することで、永久磁石の磁極面から出る
磁束がコイルの外周側面を通してコイル内に入射した後
にコイルによる固定子の磁化方向を向くように導かれる
磁路を形成したことを特徴とする。
面を、固定子に取り付けた前記コイルの外周側面に対向
するように設置することで、永久磁石の磁極面から出る
磁束がコイルの外周側面を通してコイル内に入射した後
にコイルによる固定子の磁化方向を向くように導かれる
磁路を形成したことを特徴とする。
【0014】また本発明は、前記弾性支持部材を、線材
の中間に線材を巻き回してなるコイル部を設けると共に
その両側をアーム部として一方のアーム部の端部を可動
子側に他方のアーム部の端部を固定子側に取り付けるこ
とで可動子を前記コイルによる固定子の磁化方向に向け
て振動可能に支持するコイルバネによって構成したこと
を特徴とする。
の中間に線材を巻き回してなるコイル部を設けると共に
その両側をアーム部として一方のアーム部の端部を可動
子側に他方のアーム部の端部を固定子側に取り付けるこ
とで可動子を前記コイルによる固定子の磁化方向に向け
て振動可能に支持するコイルバネによって構成したこと
を特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1は本発明の参考例にか
かる振動発生器1の斜視図、図2(a)は正面図、図2
(b)は側面図、図3は分解斜視図である。これらの図
に示すように振動発生器1は、固定子10の上部に可動
子50を2つの弾性支持部材80,80によって支持し
て構成されている。以下各構成部品について説明する。
を参照して詳細に説明する。図1は本発明の参考例にか
かる振動発生器1の斜視図、図2(a)は正面図、図2
(b)は側面図、図3は分解斜視図である。これらの図
に示すように振動発生器1は、固定子10の上部に可動
子50を2つの弾性支持部材80,80によって支持し
て構成されている。以下各構成部品について説明する。
【0016】図3に示すように固定子10は、端子付き
基台部20上にコア付きコイル30と2枚の弾性体4
0,40とを取り付けて構成されている。端子付き基台
部20は図4に示す2枚の金属製の端子板23,23の
周囲に図3に示すように板状の合成樹脂材からなる基台
本体21をモールドして構成されており、両端子板2
3,23の中央に設けた接続部231,231を基台本
体21の上面左右中央に露出させ、一方図5に示すよう
に両端子23,23の端子部233,233の面を基台
本体21の下面に露出させている。基台本体21の上面
には、その左右両側に弾性体載置部211,211が設
けられ、また両者の間には前記コア付きコイル30を収
納する凹状の収納部213が設けられ、また基台本体2
1の両側辺215,215近傍のそれぞれ上面中央には
小穴からなるバネ端固定部217,217が2つずつ設
けられ、また両側辺215,215近傍のバネ端固定部
217,217を設けた部分の両側にはそれぞれバネ係
止部219,219が設けられている。
基台部20上にコア付きコイル30と2枚の弾性体4
0,40とを取り付けて構成されている。端子付き基台
部20は図4に示す2枚の金属製の端子板23,23の
周囲に図3に示すように板状の合成樹脂材からなる基台
本体21をモールドして構成されており、両端子板2
3,23の中央に設けた接続部231,231を基台本
体21の上面左右中央に露出させ、一方図5に示すよう
に両端子23,23の端子部233,233の面を基台
本体21の下面に露出させている。基台本体21の上面
には、その左右両側に弾性体載置部211,211が設
けられ、また両者の間には前記コア付きコイル30を収
納する凹状の収納部213が設けられ、また基台本体2
1の両側辺215,215近傍のそれぞれ上面中央には
小穴からなるバネ端固定部217,217が2つずつ設
けられ、また両側辺215,215近傍のバネ端固定部
217,217を設けた部分の両側にはそれぞれバネ係
止部219,219が設けられている。
【0017】コア付きコイル30は略棒状のコイルコア
31の周囲にコイル33を巻き回すとともに、コイルコ
ア31の両端からそれぞれコイル端部35,35を引き
出して構成されている。ここでコイルコア31は鉄の焼
結体を略四角柱状に形成するとともに、図9に示すよう
にその両端の端面37,37を下記する可動子ヨーク5
1の端面53,53の傾斜角度と略同一の傾斜角度とな
るようなテーパ面としてこの端面53,53と平行にな
るようにしている。
31の周囲にコイル33を巻き回すとともに、コイルコ
ア31の両端からそれぞれコイル端部35,35を引き
出して構成されている。ここでコイルコア31は鉄の焼
結体を略四角柱状に形成するとともに、図9に示すよう
にその両端の端面37,37を下記する可動子ヨーク5
1の端面53,53の傾斜角度と略同一の傾斜角度とな
るようなテーパ面としてこの端面53,53と平行にな
るようにしている。
【0018】弾性体40は薄いゴム板製であり、前記端
子付き基台部20の弾性体載置部211,211上にそ
れぞれ載置できる形状に形成されており、その上面の両
側部近傍をコイル載置部401,401としている。
子付き基台部20の弾性体載置部211,211上にそ
れぞれ載置できる形状に形成されており、その上面の両
側部近傍をコイル載置部401,401としている。
【0019】そして固定子10の組立は、端子付き基台
部20の収納部213内にコア付きコイル30を収納し
て接着材などにより固定し、両端のコイル端部35,3
5を端子付き基台部20の上面に露出する接続部23
1,231にそれぞれ低融点金属や導電性接着材や溶接
等の各種固定手段によって接続・固定し、一方端子付き
基台部20の弾性体載置部211,211にそれぞれ弾
性体40,40を載置することによって行なう。この固
定子10は、両端子23,23の端子部233,233
の面を基台本体21の下面に露出することで、この振動
発生器1を取り付けようとする基板上の回路パターンに
直接低融点金属をリフロー等によって取り付けることが
できる面実装タイプに構成されている。
部20の収納部213内にコア付きコイル30を収納し
て接着材などにより固定し、両端のコイル端部35,3
5を端子付き基台部20の上面に露出する接続部23
1,231にそれぞれ低融点金属や導電性接着材や溶接
等の各種固定手段によって接続・固定し、一方端子付き
基台部20の弾性体載置部211,211にそれぞれ弾
性体40,40を載置することによって行なう。この固
定子10は、両端子23,23の端子部233,233
の面を基台本体21の下面に露出することで、この振動
発生器1を取り付けようとする基板上の回路パターンに
直接低融点金属をリフロー等によって取り付けることが
できる面実装タイプに構成されている。
【0020】次に図1乃至図3に示すように弾性支持部
材80,80は、何れも一本の線材を折り曲げることに
よって構成されたいわゆるダブルトーション型のコイル
バネであり、略一回転半ほど巻き回した2つのコイル部
81,81のそれぞれ両側から2本ずつのほぼ平行なア
ーム部83,83とアーム部85,85とを突出し、一
方の方向に延ばしたアーム部83,83間は端部(以下
「連結部」と呼ぶ)82によって連結し、他方のアーム
部85,85は先端を下方向に折り曲げて端部(以下
「係止端部」と呼ぶ)87,87として構成している。
そして本参考例においては、前記一対の弾性支持部材8
0,80を構成するそれぞれのコイルバネの線径を少し
異ならせ、一方の線径を0.23mm、他方の線径を
0.26mmとしている。
材80,80は、何れも一本の線材を折り曲げることに
よって構成されたいわゆるダブルトーション型のコイル
バネであり、略一回転半ほど巻き回した2つのコイル部
81,81のそれぞれ両側から2本ずつのほぼ平行なア
ーム部83,83とアーム部85,85とを突出し、一
方の方向に延ばしたアーム部83,83間は端部(以下
「連結部」と呼ぶ)82によって連結し、他方のアーム
部85,85は先端を下方向に折り曲げて端部(以下
「係止端部」と呼ぶ)87,87として構成している。
そして本参考例においては、前記一対の弾性支持部材8
0,80を構成するそれぞれのコイルバネの線径を少し
異ならせ、一方の線径を0.23mm、他方の線径を
0.26mmとしている。
【0021】図6は可動子50の分解斜視図である。同
図に示すように可動子50は、前記コイルコア31と同
等の材質からなる可動子ヨーク51に、錘60と永久磁
石70と高透磁率部材(以下「センターヨーク」と呼
ぶ)75とを取り付けて構成されている。
図に示すように可動子50は、前記コイルコア31と同
等の材質からなる可動子ヨーク51に、錘60と永久磁
石70と高透磁率部材(以下「センターヨーク」と呼
ぶ)75とを取り付けて構成されている。
【0022】可動子ヨーク51は略四角柱状(棒状)で
あってその両端に固定子10側に向かって延びる腕部5
2,52を設け、全体として略「コ」字状に形成され、
腕部52,52の内側面を前記コイルコア31の端面3
7,37と所定の隙間を介して対向するテーパ面状の端
面53,53とし、また腕52,52の両外側側面に前
記弾性支持部材80,80の連結部82,82を係止す
るL字状に折れ曲がる切り欠きからなる係止部55,5
5を設けて構成されている。
あってその両端に固定子10側に向かって延びる腕部5
2,52を設け、全体として略「コ」字状に形成され、
腕部52,52の内側面を前記コイルコア31の端面3
7,37と所定の隙間を介して対向するテーパ面状の端
面53,53とし、また腕52,52の両外側側面に前
記弾性支持部材80,80の連結部82,82を係止す
るL字状に折れ曲がる切り欠きからなる係止部55,5
5を設けて構成されている。
【0023】錘60はこの錘60部分に磁路を形成しな
いようにするため非磁性体材料(例えばナイロン等の成
形樹脂中にタングステン等の非磁性重金属の粉末を含有
してなる成形型物)によって構成されている。ここで図
7は図6に示す錘60のA−A断面図である。図6,図
7に示すように、錘60の中央には永久磁石70を嵌合
する収納部61が設けられ、収納部61の上部には凹状
に凹んで前記可動子ヨーク51の下面と側面に嵌合する
寸法形状の嵌合部63が設けられている。即ち嵌合部6
3はその幅が可動子ヨーク51の幅とほぼ同一で、また
錘60の振動方向の長さは可動子ヨーク51の両腕5
2,52の根元部分a,a間の幅寸法とほぼ同一に形成
されており、この錘60の嵌合部63の部分を可動子ヨ
ーク51の両腕52,52の間の部分に取り付けた際、
錘60が可動子ヨーク51に正しく位置決めされるよう
に構成されている。また錘60の下面4隅には切り欠き
65が設けられている。切り欠き65は可動子50が振
動した際に前記弾性支持部材80,80のコイル部81
がこの錘60に衝突しないようにするためのものであ
る。また図7に示すように収納部61の幅(可動子50
の振動方向に直角な方向の幅k)を、嵌合部63の幅よ
りも少し大きく形成して段部68を設けることにより、
永久磁石70と略同一寸法の幅としている。また収納部
61の高さ寸法は永久磁石70の厚み寸法とほぼ同一に
形成されている。
いようにするため非磁性体材料(例えばナイロン等の成
形樹脂中にタングステン等の非磁性重金属の粉末を含有
してなる成形型物)によって構成されている。ここで図
7は図6に示す錘60のA−A断面図である。図6,図
7に示すように、錘60の中央には永久磁石70を嵌合
する収納部61が設けられ、収納部61の上部には凹状
に凹んで前記可動子ヨーク51の下面と側面に嵌合する
寸法形状の嵌合部63が設けられている。即ち嵌合部6
3はその幅が可動子ヨーク51の幅とほぼ同一で、また
錘60の振動方向の長さは可動子ヨーク51の両腕5
2,52の根元部分a,a間の幅寸法とほぼ同一に形成
されており、この錘60の嵌合部63の部分を可動子ヨ
ーク51の両腕52,52の間の部分に取り付けた際、
錘60が可動子ヨーク51に正しく位置決めされるよう
に構成されている。また錘60の下面4隅には切り欠き
65が設けられている。切り欠き65は可動子50が振
動した際に前記弾性支持部材80,80のコイル部81
がこの錘60に衝突しないようにするためのものであ
る。また図7に示すように収納部61の幅(可動子50
の振動方向に直角な方向の幅k)を、嵌合部63の幅よ
りも少し大きく形成して段部68を設けることにより、
永久磁石70と略同一寸法の幅としている。また収納部
61の高さ寸法は永久磁石70の厚み寸法とほぼ同一に
形成されている。
【0024】次に永久磁石70は四角形状の板部材であ
り、その上下面をSN磁極として構成している。なお永
久磁石70の面の縦横方向の寸法は、コイル33上面の
縦横方向の寸法とほぼ同一寸法に形成され、コイル33
の上面をちょうど覆う寸法形状に形成されている。
り、その上下面をSN磁極として構成している。なお永
久磁石70の面の縦横方向の寸法は、コイル33上面の
縦横方向の寸法とほぼ同一寸法に形成され、コイル33
の上面をちょうど覆う寸法形状に形成されている。
【0025】次にセンターヨーク75は薄い四角形状の
板部材であって可動子50の振動方向の長さ寸法L1を
永久磁石70の同方向の長さ寸法と同一とし、可動子5
0の振動方向に垂直な方向の長さ寸法L2を錘60の同
方向の長さ寸法と同一に形成している。このセンターヨ
ーク75は、これに磁束を集めるため高透磁率部材で構
成され、例えば純鉄やパーマロイ等が使用される。
板部材であって可動子50の振動方向の長さ寸法L1を
永久磁石70の同方向の長さ寸法と同一とし、可動子5
0の振動方向に垂直な方向の長さ寸法L2を錘60の同
方向の長さ寸法と同一に形成している。このセンターヨ
ーク75は、これに磁束を集めるため高透磁率部材で構
成され、例えば純鉄やパーマロイ等が使用される。
【0026】そして可動子50の組立は、可動子ヨーク
51の下面中央に、錘60の嵌合部63を嵌合した状態
で、永久磁石70を錘60の収納部61に挿入し、その
下にセンターヨーク75を取り付けることで行なわれ
る。図8は組み立てたときの前記図7と同一部分の断面
図である。永久磁石70はその強力な磁力によって可動
子ヨーク51に吸着し、永久磁石70が錘60の段部6
8に係合することで錘60も可動子ヨーク51に固定さ
れる。またセンターヨーク75も強力な磁力によって永
久磁石70に吸着・固定される。従ってこれら各部材を
別途接着材などによって固定する必要はなく(接着材等
を用いても良いが)、単に組み合わせるだけでその製造
ができる。また錘60はその嵌合部63によって可動子
ヨーク51に対して位置決めが行なわれ、永久磁石70
は収納部61によって位置決めされ、さらにセンターヨ
ーク75はその面の中央が永久磁石70の面の中央に一
致するように吸着するので、その位置決めが図れ、従っ
て各部材は特別に位置決めの注意をしなくても、組み合
わせるだけで自動的に各部材間の位置決めができる。
51の下面中央に、錘60の嵌合部63を嵌合した状態
で、永久磁石70を錘60の収納部61に挿入し、その
下にセンターヨーク75を取り付けることで行なわれ
る。図8は組み立てたときの前記図7と同一部分の断面
図である。永久磁石70はその強力な磁力によって可動
子ヨーク51に吸着し、永久磁石70が錘60の段部6
8に係合することで錘60も可動子ヨーク51に固定さ
れる。またセンターヨーク75も強力な磁力によって永
久磁石70に吸着・固定される。従ってこれら各部材を
別途接着材などによって固定する必要はなく(接着材等
を用いても良いが)、単に組み合わせるだけでその製造
ができる。また錘60はその嵌合部63によって可動子
ヨーク51に対して位置決めが行なわれ、永久磁石70
は収納部61によって位置決めされ、さらにセンターヨ
ーク75はその面の中央が永久磁石70の面の中央に一
致するように吸着するので、その位置決めが図れ、従っ
て各部材は特別に位置決めの注意をしなくても、組み合
わせるだけで自動的に各部材間の位置決めができる。
【0027】次に振動発生器1を組み立てるには図3に
おいて、コア付きコイル30と弾性体40,40を取り
付けた固定子10のバネ端固定部217,217に、弾
性支持部材80,80の係止端部87,87を挿入し、
同時に弾性支持部材80,80の各アーム部85を固定
子10のバネ係止部219に係止する。このように弾性
支持部材80,80の係止端部87,87とアーム部8
5を固定することで、コイル部81,81は弾性体40
のコイル載置部401,401上に少し弾圧された状態
で当接し、これによって弾性支持部材80,80は3点
で確実に支持される。そして弾性支持部材80,80の
連結部82,82を可動子50の係止部55,55に挿
入・係止することで、図1,図2に示す振動発生器1が
完成する。
おいて、コア付きコイル30と弾性体40,40を取り
付けた固定子10のバネ端固定部217,217に、弾
性支持部材80,80の係止端部87,87を挿入し、
同時に弾性支持部材80,80の各アーム部85を固定
子10のバネ係止部219に係止する。このように弾性
支持部材80,80の係止端部87,87とアーム部8
5を固定することで、コイル部81,81は弾性体40
のコイル載置部401,401上に少し弾圧された状態
で当接し、これによって弾性支持部材80,80は3点
で確実に支持される。そして弾性支持部材80,80の
連結部82,82を可動子50の係止部55,55に挿
入・係止することで、図1,図2に示す振動発生器1が
完成する。
【0028】図9は振動発生器1の固定子10と可動子
50の位置関係を示す図である。同図に示すように固定
子10の両端面37,37は可動子50の両端面53,
53に対して所定の隙間28,28(左右両方の隙間寸
法は同一)を介してそれぞれ対向面が平行となるように
構成されている。可動子50は弾性支持部材80,80
によってコイル33による固定子10の磁化方向(即ち
図9の左右方向)に向けて振動自在に支持されている。
このとき永久磁石70のセンターヨーク75を取り付け
た側の磁極面は、コイル33の外周側面に対向するよう
に隙間27を介して設置され、この対向面は平行となる
ように構成されている。
50の位置関係を示す図である。同図に示すように固定
子10の両端面37,37は可動子50の両端面53,
53に対して所定の隙間28,28(左右両方の隙間寸
法は同一)を介してそれぞれ対向面が平行となるように
構成されている。可動子50は弾性支持部材80,80
によってコイル33による固定子10の磁化方向(即ち
図9の左右方向)に向けて振動自在に支持されている。
このとき永久磁石70のセンターヨーク75を取り付け
た側の磁極面は、コイル33の外周側面に対向するよう
に隙間27を介して設置され、この対向面は平行となる
ように構成されている。
【0029】以上のように構成された振動発生器1の磁
路は、永久磁石70のセンターヨーク75を取り付けた
側の磁極面からコイル33の外周側面を通してコイルコ
ア31内に入り、コイルコア31内においてコイル33
による固定子10の磁化方向(NS磁極方向、即ち両端
面37,37方向)を向くように導かれ、さらにコイル
コア31の両端面37,37から隙間28,28を通っ
て可動子50の両端面53,53に入り可動子ヨーク5
1の中央から永久磁石70の他方の磁極面に再び戻るよ
うに形成される。
路は、永久磁石70のセンターヨーク75を取り付けた
側の磁極面からコイル33の外周側面を通してコイルコ
ア31内に入り、コイルコア31内においてコイル33
による固定子10の磁化方向(NS磁極方向、即ち両端
面37,37方向)を向くように導かれ、さらにコイル
コア31の両端面37,37から隙間28,28を通っ
て可動子50の両端面53,53に入り可動子ヨーク5
1の中央から永久磁石70の他方の磁極面に再び戻るよ
うに形成される。
【0030】そしてこの振動発生器1は図示しない回路
基板上に載置され、回路基板上に設けた回路パターン
(端子パターン)に、前記端子付き基台部20の端子部
233を当接して低融点金属等で電気的・機械的に接続
固定する。そして図示しない回路基板側からコイル33
に所定の電流を流すと、可動子50が左右に単振動を開
始する。以下その動作原理を説明する。
基板上に載置され、回路基板上に設けた回路パターン
(端子パターン)に、前記端子付き基台部20の端子部
233を当接して低融点金属等で電気的・機械的に接続
固定する。そして図示しない回路基板側からコイル33
に所定の電流を流すと、可動子50が左右に単振動を開
始する。以下その動作原理を説明する。
【0031】ここでまず図12は可動子50の左右への
変位x(mm)と、可動子50に働く左右方向への推力
F(N)との関係を示す図である。なおこの推力Fはプ
ラスは図9の右方向への力、マイナスは左方向への力を
示している。また変位xはプラスは図9の右方向の変
位、マイナスは図9の左方向への変位を示している。な
おこの参考例では隙間28,28の寸法(水平方向)は
それぞれ1.5mmである。
変位x(mm)と、可動子50に働く左右方向への推力
F(N)との関係を示す図である。なおこの推力Fはプ
ラスは図9の右方向への力、マイナスは左方向への力を
示している。また変位xはプラスは図9の右方向の変
位、マイナスは図9の左方向への変位を示している。な
おこの参考例では隙間28,28の寸法(水平方向)は
それぞれ1.5mmである。
【0032】そして円形の点はコイル33に電流を流さ
ない永久磁石70の磁力と弾性支持部材80,80によ
る弾発力との合力の状態を示し、三角の点はコイル33
にNI=+100(AT)の電流を流した場合の電磁力
に前記永久磁石70の磁力と弾性支持部材80,80に
よる弾発力とを合計した合力の状態を示し、四角の点は
コイル33にNI=−100(AT)の電流を流した場
合の電磁力に前記永久磁石70の磁力と弾性支持部材8
0,80による弾発力とを合計した合力の状態を示して
いる。
ない永久磁石70の磁力と弾性支持部材80,80によ
る弾発力との合力の状態を示し、三角の点はコイル33
にNI=+100(AT)の電流を流した場合の電磁力
に前記永久磁石70の磁力と弾性支持部材80,80に
よる弾発力とを合計した合力の状態を示し、四角の点は
コイル33にNI=−100(AT)の電流を流した場
合の電磁力に前記永久磁石70の磁力と弾性支持部材8
0,80による弾発力とを合計した合力の状態を示して
いる。
【0033】同図に示すように、何れの状態において
も、可動子50に印加される推力は略直線状であり、こ
れは可動子50を単振動させるのに好適な状態であるこ
とを示している。このような推力となるのは以下の理由
による。
も、可動子50に印加される推力は略直線状であり、こ
れは可動子50を単振動させるのに好適な状態であるこ
とを示している。このような推力となるのは以下の理由
による。
【0034】即ち図13の線aに示すように、弾性支持
部材80,80のみによる推力は、変位量が増せば増す
ほど直線的に可動子50を中立位置に戻そうとする力と
なる。一方図13の線bに示すように、永久磁石70の
みによる推力は弾性支持部材80,80の推力と反対方
向の推力であるが、変位量が小さい場合はほとんど働か
ず、変位量が増えて左右何れかの隙間28,28が小さ
くなると小さくなった方に向けて急激に増加する。従っ
て両者の推力を合わせれば、図12の円形の点に示すよ
うな略直線状の推力になるのである。なお永久磁石70
のみによる推力が図13の線bに示すようになるのは、
可動子50の両端面53,53は何れもS極となってい
るので可動子50が中立位置にある場合は左右何れにも
吸引されないからである。但し何れかの端面53,53
が固定子10の何れかの端面37,37に接近した場合
は、その端面に吸着しようとする推力が指数関数的に増
加していく。このように永久磁石70のみによる推力は
中立点近傍では小さいので、弾性支持部材80,80の
弾発力をそれほど大きくしなくても、コイル33に電流
を流さないときに可動子50を中立位置に保持したまま
の状態にしておくことが容易に行える。
部材80,80のみによる推力は、変位量が増せば増す
ほど直線的に可動子50を中立位置に戻そうとする力と
なる。一方図13の線bに示すように、永久磁石70の
みによる推力は弾性支持部材80,80の推力と反対方
向の推力であるが、変位量が小さい場合はほとんど働か
ず、変位量が増えて左右何れかの隙間28,28が小さ
くなると小さくなった方に向けて急激に増加する。従っ
て両者の推力を合わせれば、図12の円形の点に示すよ
うな略直線状の推力になるのである。なお永久磁石70
のみによる推力が図13の線bに示すようになるのは、
可動子50の両端面53,53は何れもS極となってい
るので可動子50が中立位置にある場合は左右何れにも
吸引されないからである。但し何れかの端面53,53
が固定子10の何れかの端面37,37に接近した場合
は、その端面に吸着しようとする推力が指数関数的に増
加していく。このように永久磁石70のみによる推力は
中立点近傍では小さいので、弾性支持部材80,80の
弾発力をそれほど大きくしなくても、コイル33に電流
を流さないときに可動子50を中立位置に保持したまま
の状態にしておくことが容易に行える。
【0035】そしてコイル33にNI=+100(A
T)の電流を流して固定子10の左右の端面37,37
にNS磁極を励磁した場合は、図12に示すように永久
磁石70と弾性支持部材80,80による推力をそのま
ま所定の幅で上方向にほぼ平行移動した状態の推力にな
る。即ち何れの変位位置においても前記永久磁石70と
弾性支持部材80,80による推力よりもほぼ一定の変
位量だけ大きい推力となる。NI=−100ATの電流
を流した場合はこれとは逆に下方向に略平行移動する。
T)の電流を流して固定子10の左右の端面37,37
にNS磁極を励磁した場合は、図12に示すように永久
磁石70と弾性支持部材80,80による推力をそのま
ま所定の幅で上方向にほぼ平行移動した状態の推力にな
る。即ち何れの変位位置においても前記永久磁石70と
弾性支持部材80,80による推力よりもほぼ一定の変
位量だけ大きい推力となる。NI=−100ATの電流
を流した場合はこれとは逆に下方向に略平行移動する。
【0036】これは以下の理由による。即ちコイル33
に電流を流すことで図14に示すように固定子10の両
端面37,37にNS磁極が発生すると、左側の端面3
7,53間には斥力、右側の端面37,53間には吸引
力が働き、従って可動子50には左方向に向かう推力が
働く。一方可動子50が左方向に移動していくと、右側
の端面37,53間に働く吸引力は増加するが、左側の
端面37,53間に働く斥力は減少する。従って全体と
して可動子50を左方向に移動しようとする推力は何れ
の位置においてもほぼ一定となる。
に電流を流すことで図14に示すように固定子10の両
端面37,37にNS磁極が発生すると、左側の端面3
7,53間には斥力、右側の端面37,53間には吸引
力が働き、従って可動子50には左方向に向かう推力が
働く。一方可動子50が左方向に移動していくと、右側
の端面37,53間に働く吸引力は増加するが、左側の
端面37,53間に働く斥力は減少する。従って全体と
して可動子50を左方向に移動しようとする推力は何れ
の位置においてもほぼ一定となる。
【0037】また本参考例においては、さらに別の推力
が働いている。即ち図14に示すように永久磁石70の
センターヨーク75を取り付けた側の磁極面からの磁束
Gはコイル33の外周側面を通してコイル33内に入っ
てコイルコア31においてコイル33のNS磁極方向に
向くように導かれる。従ってコイル33に電流が流れる
と、図15(図15はコイル33を図14に示す右側か
ら見た状態を示している。なお図14に示すようにコイ
ル33によってNS磁極が形成されるときは図15に示
す方向に電流が流れる。)に示すようにフレミングの法
則によって、コイル33の上辺331には紙面手前側
(即ち図14では右方向)の推力が働き、コイル33の
左右両辺333,335には推力が働かず、下辺337
には紙面奥側(即ち図14では左方向)の推力が働く
が、コイル33上辺331を通る磁束に比べてコイル3
3下辺337を通る磁束の方が非常に少ないので、結局
このコイル33には図14の右方向へ向かう推力が働
く。固定子10は固定されているので、反作用によって
可動子50に左方向へ向かう推力が働く。従って前記コ
イル33の電磁力による推力の他にこのフレミングの法
則による推力が同じ方向に加わるので、可動子50を駆
動しようとする全体の推力が増大するのである。コイル
33に逆方向の電流が流れた場合は、フレミングの法則
による推力も逆方向となる。なおこの参考例の場合、永
久磁石70のコイル33の外周側面に対向する側の磁極
面に高透磁率材料からなるセンターヨーク75を取りつ
けたので、該磁極面に集中して磁束を集めることがで
き、これをコイル33の外周側面を通してその内部に効
果的に導くことができる。従って前記フレミングの法則
による推力が増大する。
が働いている。即ち図14に示すように永久磁石70の
センターヨーク75を取り付けた側の磁極面からの磁束
Gはコイル33の外周側面を通してコイル33内に入っ
てコイルコア31においてコイル33のNS磁極方向に
向くように導かれる。従ってコイル33に電流が流れる
と、図15(図15はコイル33を図14に示す右側か
ら見た状態を示している。なお図14に示すようにコイ
ル33によってNS磁極が形成されるときは図15に示
す方向に電流が流れる。)に示すようにフレミングの法
則によって、コイル33の上辺331には紙面手前側
(即ち図14では右方向)の推力が働き、コイル33の
左右両辺333,335には推力が働かず、下辺337
には紙面奥側(即ち図14では左方向)の推力が働く
が、コイル33上辺331を通る磁束に比べてコイル3
3下辺337を通る磁束の方が非常に少ないので、結局
このコイル33には図14の右方向へ向かう推力が働
く。固定子10は固定されているので、反作用によって
可動子50に左方向へ向かう推力が働く。従って前記コ
イル33の電磁力による推力の他にこのフレミングの法
則による推力が同じ方向に加わるので、可動子50を駆
動しようとする全体の推力が増大するのである。コイル
33に逆方向の電流が流れた場合は、フレミングの法則
による推力も逆方向となる。なおこの参考例の場合、永
久磁石70のコイル33の外周側面に対向する側の磁極
面に高透磁率材料からなるセンターヨーク75を取りつ
けたので、該磁極面に集中して磁束を集めることがで
き、これをコイル33の外周側面を通してその内部に効
果的に導くことができる。従って前記フレミングの法則
による推力が増大する。
【0038】次にこの振動発生器1の駆動方法を説明す
る。図9に示すようにコイル33に電流を流していない
ときは、弾性支持部材80,80が可動子50を中立位
置に維持する。次にコイル33に電流(NI=−100
AT)を供給するとコイルコア31の両端面37,37
に図14に示すようにNS磁極が励磁され、可動子50
の右側端面53が対向する端面37方向(左方向)に向
けて引き付けられていく。これは図12において四角の
点が変位x=0mmにおいてマイナスの推力になってい
るからである。そして可動子50の右側端面53が対向
する端面37に接近したときに、コイル33に供給する
電流の方向を反転(NI=+100AT)すると、図1
2において三角の点の推力になり、これは可動子50を
逆方向(右方向)に引っ張る推力なので、可動子50は
逆方向に移動を始める。
る。図9に示すようにコイル33に電流を流していない
ときは、弾性支持部材80,80が可動子50を中立位
置に維持する。次にコイル33に電流(NI=−100
AT)を供給するとコイルコア31の両端面37,37
に図14に示すようにNS磁極が励磁され、可動子50
の右側端面53が対向する端面37方向(左方向)に向
けて引き付けられていく。これは図12において四角の
点が変位x=0mmにおいてマイナスの推力になってい
るからである。そして可動子50の右側端面53が対向
する端面37に接近したときに、コイル33に供給する
電流の方向を反転(NI=+100AT)すると、図1
2において三角の点の推力になり、これは可動子50を
逆方向(右方向)に引っ張る推力なので、可動子50は
逆方向に移動を始める。
【0039】そして前記電流の反転を可動子50の振動
周波数(共振振動周波数)に合わせて繰り返し行うこと
で、可動子30の両端面53,53が固定子10の端面
37,37に当接する寸前で可動子50を反転移動させ
(つまり端面37,37と端面53,53とは常に当接
しない)、可動子50の振動を繰り返すことができる。
周波数(共振振動周波数)に合わせて繰り返し行うこと
で、可動子30の両端面53,53が固定子10の端面
37,37に当接する寸前で可動子50を反転移動させ
(つまり端面37,37と端面53,53とは常に当接
しない)、可動子50の振動を繰り返すことができる。
【0040】この参考例においては、可動子50を左右
一対の弾性支持部材80,80で支持しているので、可
動子50の動きを左右方向へのほぼ平行移動にすること
ができ、固定子10の端面37,37に対する可動子5
0の端面53,53の動きをほぼ平行移動にすることが
でき、またセンターヨーク75と固定子10との隙間2
7もほぼ一定のままとなり、従って磁気回路を乱さない
構造で、安定した振動が確保できる。
一対の弾性支持部材80,80で支持しているので、可
動子50の動きを左右方向へのほぼ平行移動にすること
ができ、固定子10の端面37,37に対する可動子5
0の端面53,53の動きをほぼ平行移動にすることが
でき、またセンターヨーク75と固定子10との隙間2
7もほぼ一定のままとなり、従って磁気回路を乱さない
構造で、安定した振動が確保できる。
【0041】なおコイル33に電流を流して一度可動子
50を何れかの端面37,37に引き寄せておき、その
後電流の供給を停止したままとすることで可動子50を
所定の共振周波数で振動させ、この振動が減衰してきた
らまたコイル30に電流を流して可動子50の振幅を大
きくした後に再び電流を停止するという操作を繰り返す
ようにしても良い。またそれ以外のタイミングでパルス
状に電流を供給しても良い。このように構成すれば省電
力化が図れる。
50を何れかの端面37,37に引き寄せておき、その
後電流の供給を停止したままとすることで可動子50を
所定の共振周波数で振動させ、この振動が減衰してきた
らまたコイル30に電流を流して可動子50の振幅を大
きくした後に再び電流を停止するという操作を繰り返す
ようにしても良い。またそれ以外のタイミングでパルス
状に電流を供給しても良い。このように構成すれば省電
力化が図れる。
【0042】ところで上述のように本参考例においては
一対の弾性支持部材80,80を構成するそれぞれのコ
イルバネの線径を異ならせているが、これは可動子50
の共振振動周波数の帯域を広げるためである。即ち例え
ば一対の弾性支持部材80,80を構成するそれぞれの
コイルバネの線径を同一の0.23mmとした場合は、
図16(a)の曲線aに示すように、共振振動周波数の
帯域幅は非常に狭くなる。このことは一対の弾性支持部
材80,80を構成するそれぞれのコイルバネの線径を
同一の0.26mmとした場合を示す図16(a)の曲
線bの場合でも同様である。一方本参考例のように一方
の弾性支持部材80のコイルバネの線径を0.23mm
とし、他方の弾性支持部材80のコイルバネの線径を
0.26mmとした場合は、図16(b)の曲線cに示
すように、2つの曲線a,bにまたがるような曲線とな
り、可動子50の共振振動周波数の帯域幅はかなり広く
なる。従って組立のバラツキや部品の精度誤差などによ
って多少共振振動周波数がばらついても、予め設定され
た共振振動周波数は広い帯域幅の中に含まれ、コイル3
3に供給する電流の周波数を予め設定された共振振動周
波数に合わせた周波数としておくだけで良く、一々電流
の周波数を調整する必要もなくなる。
一対の弾性支持部材80,80を構成するそれぞれのコ
イルバネの線径を異ならせているが、これは可動子50
の共振振動周波数の帯域を広げるためである。即ち例え
ば一対の弾性支持部材80,80を構成するそれぞれの
コイルバネの線径を同一の0.23mmとした場合は、
図16(a)の曲線aに示すように、共振振動周波数の
帯域幅は非常に狭くなる。このことは一対の弾性支持部
材80,80を構成するそれぞれのコイルバネの線径を
同一の0.26mmとした場合を示す図16(a)の曲
線bの場合でも同様である。一方本参考例のように一方
の弾性支持部材80のコイルバネの線径を0.23mm
とし、他方の弾性支持部材80のコイルバネの線径を
0.26mmとした場合は、図16(b)の曲線cに示
すように、2つの曲線a,bにまたがるような曲線とな
り、可動子50の共振振動周波数の帯域幅はかなり広く
なる。従って組立のバラツキや部品の精度誤差などによ
って多少共振振動周波数がばらついても、予め設定され
た共振振動周波数は広い帯域幅の中に含まれ、コイル3
3に供給する電流の周波数を予め設定された共振振動周
波数に合わせた周波数としておくだけで良く、一々電流
の周波数を調整する必要もなくなる。
【0043】なお上記参考例に用いる一対の弾性支持部
材80,80はその形状が同一なので、組立の際にその
取り付けを間違える恐れがある。そこで例えば一方の線
径が0.26mmの弾性支持部材80には光沢のあるニ
ッケルメッキを施し、他方の線径が0.23mmの弾性
支持部材80には光沢のないニッケルメッキを施してお
けば、組立の際に両者の取り付けを間違えることはなく
なるので好適である。
材80,80はその形状が同一なので、組立の際にその
取り付けを間違える恐れがある。そこで例えば一方の線
径が0.26mmの弾性支持部材80には光沢のあるニ
ッケルメッキを施し、他方の線径が0.23mmの弾性
支持部材80には光沢のないニッケルメッキを施してお
けば、組立の際に両者の取り付けを間違えることはなく
なるので好適である。
【0044】一方本参考例では可動子50の両側に固定
子側に向かって延びる腕部52,52を設け、腕部5
2,52の内側面を固定子10の両端面37,37とそ
れぞれ所定の隙間を介して対向する端面53,53とし
たので、その形状から可動子50の重心を低く安定した
左右対称の形状にでき、振動が安定する。
子側に向かって延びる腕部52,52を設け、腕部5
2,52の内側面を固定子10の両端面37,37とそ
れぞれ所定の隙間を介して対向する端面53,53とし
たので、その形状から可動子50の重心を低く安定した
左右対称の形状にでき、振動が安定する。
【0045】ここで図10は弾性支持部材80の端子付
き基台部20への固定構造を示す図である。同図に示す
ように弾性支持部材80は、係止端部87の部分とアー
ム部85のバネ係止部219によって係止されている部
分とコイル部81が弾性体40に弾接している部分の3
点で支持されているので、その固定は確実である。また
弾性支持部材80のアーム部83側端部は、図10に示
す矢印B方向に揺動して点線aの位置まで揺動するが、
本参考例においてはコイル部81を弾性体40によって
支持しているので、コイル部81が弾性体40を押して
少し矢印C方向に押し下げられ、これによってアーム部
83側端部はさらに揺動量を増し、点線bの位置まで移
動可能になり、これによって可動子50の揺動ストロー
クが増大してさらに効果的な振動が行なえる。
き基台部20への固定構造を示す図である。同図に示す
ように弾性支持部材80は、係止端部87の部分とアー
ム部85のバネ係止部219によって係止されている部
分とコイル部81が弾性体40に弾接している部分の3
点で支持されているので、その固定は確実である。また
弾性支持部材80のアーム部83側端部は、図10に示
す矢印B方向に揺動して点線aの位置まで揺動するが、
本参考例においてはコイル部81を弾性体40によって
支持しているので、コイル部81が弾性体40を押して
少し矢印C方向に押し下げられ、これによってアーム部
83側端部はさらに揺動量を増し、点線bの位置まで移
動可能になり、これによって可動子50の揺動ストロー
クが増大してさらに効果的な振動が行なえる。
【0046】また本参考例においては永久磁石70の下
面にセンターヨーク75を取り付け、しかも図8に示す
ように永久磁石70の幅よりもセンターヨーク75の幅
を大きくしているが、これは以下の理由による。即ちこ
の参考例のように永久磁石70の厚みが薄いと、図11
(a)に示すように磁束が遠くまで届かず、外周を最短
距離で回るものが多くなって固定子10のコイルコア3
1に入射せず、無駄になるものが増える。また永久磁石
70の各辺70a〜70dの内、対向する辺70a,7
0cの部分を越えて通過する磁力線はコイルコア31に
入射するものは少なく、可動子50の振動には寄与しな
い。そこで図11(b)に示すようにセンターヨーク7
5を設けることでNS磁極間の最短距離を長くし、これ
によってコイルコア31に入射する磁力線の数を増し、
また永久磁石70の幅よりもセンターヨーク75の幅を
大きくして辺70b,70dの部分を越えて通過しよう
とする磁力線の数を減らして辺70a,70cの部分を
越えて通過しようとする磁力線の数を増やすことでコイ
ルコア31に入射する磁力線の数を増し、これらによっ
て更に効果的に永久磁石70の磁力線を可動子50の振
動に利用できるようにしたのである。
面にセンターヨーク75を取り付け、しかも図8に示す
ように永久磁石70の幅よりもセンターヨーク75の幅
を大きくしているが、これは以下の理由による。即ちこ
の参考例のように永久磁石70の厚みが薄いと、図11
(a)に示すように磁束が遠くまで届かず、外周を最短
距離で回るものが多くなって固定子10のコイルコア3
1に入射せず、無駄になるものが増える。また永久磁石
70の各辺70a〜70dの内、対向する辺70a,7
0cの部分を越えて通過する磁力線はコイルコア31に
入射するものは少なく、可動子50の振動には寄与しな
い。そこで図11(b)に示すようにセンターヨーク7
5を設けることでNS磁極間の最短距離を長くし、これ
によってコイルコア31に入射する磁力線の数を増し、
また永久磁石70の幅よりもセンターヨーク75の幅を
大きくして辺70b,70dの部分を越えて通過しよう
とする磁力線の数を減らして辺70a,70cの部分を
越えて通過しようとする磁力線の数を増やすことでコイ
ルコア31に入射する磁力線の数を増し、これらによっ
て更に効果的に永久磁石70の磁力線を可動子50の振
動に利用できるようにしたのである。
【0047】また上記参考例において図9に示すように
固定子10の両端面37,37と可動子50の両端面5
3,53を、両者の面が平行であって且つ固定子10側
に向かって広がるような傾斜のテーパ面にしたのは以下
の理由による。即ち磁束は隙間28,28の最短距離部
分を流れる性質がある。同時に磁気飽和を避けるために
磁束密度は小さくする必要がある。そこで対向する両端
面を平行にすることで隙間28内を均一に磁束が通るよ
うにし、同時に傾斜面にすることで面の大面積化を図
り、これらによって磁気飽和を避けて良好な振動が担保
できるようにしたのである。また固定子10側に向かっ
て広がるような傾斜のテーパ面にしたのは、このように
構成することで可動子50には図9に示す矢印E方向、
即ち可動子50を振動させる方向の力の他に、矢印F方
向、即ち可動子50を固定子10側に引き寄せる力が働
くことになる。この振動発生器1はこれを取り付けた機
器を落とすなどによって強い衝撃が加わった場合、重い
可動子50が弾性支持部材80,80から外れてしまう
恐れがあるが、上述のように可動子50に常に固定子1
0側に引っ張る磁力を作用させておくと、例え強い衝撃
が印加されても可動子50が弾性支持部材80,80か
ら外れる恐れはなくなる。このため前述のようにテーパ
面を設けたのである。
固定子10の両端面37,37と可動子50の両端面5
3,53を、両者の面が平行であって且つ固定子10側
に向かって広がるような傾斜のテーパ面にしたのは以下
の理由による。即ち磁束は隙間28,28の最短距離部
分を流れる性質がある。同時に磁気飽和を避けるために
磁束密度は小さくする必要がある。そこで対向する両端
面を平行にすることで隙間28内を均一に磁束が通るよ
うにし、同時に傾斜面にすることで面の大面積化を図
り、これらによって磁気飽和を避けて良好な振動が担保
できるようにしたのである。また固定子10側に向かっ
て広がるような傾斜のテーパ面にしたのは、このように
構成することで可動子50には図9に示す矢印E方向、
即ち可動子50を振動させる方向の力の他に、矢印F方
向、即ち可動子50を固定子10側に引き寄せる力が働
くことになる。この振動発生器1はこれを取り付けた機
器を落とすなどによって強い衝撃が加わった場合、重い
可動子50が弾性支持部材80,80から外れてしまう
恐れがあるが、上述のように可動子50に常に固定子1
0側に引っ張る磁力を作用させておくと、例え強い衝撃
が印加されても可動子50が弾性支持部材80,80か
ら外れる恐れはなくなる。このため前述のようにテーパ
面を設けたのである。
【0048】また上記参考例においては、永久磁石を可
動子ヨークの固定子に対向する側の面に取り付け、さら
に可動子ヨークの永久磁石を囲む位置に錘を取り付けた
ので、可動子の上面に錘を取り付ける場合に比べて振動
発生器全体の小型化・薄型化を図ることができる。
動子ヨークの固定子に対向する側の面に取り付け、さら
に可動子ヨークの永久磁石を囲む位置に錘を取り付けた
ので、可動子の上面に錘を取り付ける場合に比べて振動
発生器全体の小型化・薄型化を図ることができる。
【0049】また上記参考例においては、永久磁石の一
方の磁極面を固定子側に対向させたので、可動子を1個
の永久磁石でバランス良く構成できる。
方の磁極面を固定子側に対向させたので、可動子を1個
の永久磁石でバランス良く構成できる。
【0050】次に図18は本願発明の実施形態にかかる
振動発生器1−2を示す側面図である。同図に示す振動
発生器1−2において前記参考例にかかる振動発生器1
と相違する点は、一対の弾性支持部材80−1,80−
2による可動子50の固定子10からの各々の支持高さ
を異ならせた点である。即ち両弾性支持部材80−1,
80−2のコイル部81からの高さL−1,L−2を異
ならせている。なおこの実施形態においては両弾性支持
部材80−1,80−2の線径は同一にしている。
振動発生器1−2を示す側面図である。同図に示す振動
発生器1−2において前記参考例にかかる振動発生器1
と相違する点は、一対の弾性支持部材80−1,80−
2による可動子50の固定子10からの各々の支持高さ
を異ならせた点である。即ち両弾性支持部材80−1,
80−2のコイル部81からの高さL−1,L−2を異
ならせている。なおこの実施形態においては両弾性支持
部材80−1,80−2の線径は同一にしている。
【0051】以上のように構成することにより、可動子
50は固定子10の端子付き基台部20を取り付ける図
示しない被取付部材への取付面(底面)25に対して水
平方向への直線運動だけではなくなり、水平方向への直
線運動と回転方向への揺動運動を組み合わせた振動にな
る。従って取付面25から被取付部材へ伝達される振動
には、取付面25に水平な振動の他に、垂直方向への振
動も加わり、これによって効果的な振動加速度が被取付
部材に伝達できるようになる。
50は固定子10の端子付き基台部20を取り付ける図
示しない被取付部材への取付面(底面)25に対して水
平方向への直線運動だけではなくなり、水平方向への直
線運動と回転方向への揺動運動を組み合わせた振動にな
る。従って取付面25から被取付部材へ伝達される振動
には、取付面25に水平な振動の他に、垂直方向への振
動も加わり、これによって効果的な振動加速度が被取付
部材に伝達できるようになる。
【0052】ここで図19は可動子50の振動周波数と
振動加速度の関係を示す図であり、縦軸として図19
(a)は水平方向への振動加速度、図19(b)は垂直
方向への振動加速度をとったものである。そして図19
(a)の曲線eと図19(b)の曲線gとは前記振動発
生器1−2のように両弾性支持部材80−1,80−2
(線径は同一)による振動発生器支持高さを変えたもの
であり、図19(a)の曲線fと図19(b)の曲線h
とは両弾性支持部材80−1,80−2(線径は同一)
による振動発生器支持高さを同一にしたものを示してい
る。
振動加速度の関係を示す図であり、縦軸として図19
(a)は水平方向への振動加速度、図19(b)は垂直
方向への振動加速度をとったものである。そして図19
(a)の曲線eと図19(b)の曲線gとは前記振動発
生器1−2のように両弾性支持部材80−1,80−2
(線径は同一)による振動発生器支持高さを変えたもの
であり、図19(a)の曲線fと図19(b)の曲線h
とは両弾性支持部材80−1,80−2(線径は同一)
による振動発生器支持高さを同一にしたものを示してい
る。
【0053】そして図19(a)からわかるように、た
とえ両弾性支持部材80−1,80−2による振動発生
器支持高さを変えたとしても、水平方向への振動加速度
は、振動発生器支持高さを同一にしたものとほとんど同
じ強さが得られ、一方図19(b)からわかるように、
垂直方向への振動加速度は、振動発生器支持高さを同一
にしたものよりもかなり大きい強さのものが得られてい
る。つまりたとえ可動子50を傾けた状態で振動させて
も、水平方向への振動加速度を維持したまま、垂直方向
への振動加速度を大きく増加させることができ、効果的
な振動加速度が被取付部材に伝達できるようになる。
とえ両弾性支持部材80−1,80−2による振動発生
器支持高さを変えたとしても、水平方向への振動加速度
は、振動発生器支持高さを同一にしたものとほとんど同
じ強さが得られ、一方図19(b)からわかるように、
垂直方向への振動加速度は、振動発生器支持高さを同一
にしたものよりもかなり大きい強さのものが得られてい
る。つまりたとえ可動子50を傾けた状態で振動させて
も、水平方向への振動加速度を維持したまま、垂直方向
への振動加速度を大きく増加させることができ、効果的
な振動加速度が被取付部材に伝達できるようになる。
【0054】上記振動発生器1−2の場合、両弾性支持
部材80−1,80−2の線径を同一にしたが、図1に
示す振動発生器1のようにさらに両弾性支持部材80−
1,80−2の線径を異ならせても良い。その場合、図
20(a),(b)に示すように、水平方向への可動子
50の共振振動周波数の帯域は前記図16で説明したの
と同様に曲線cで示すようにかなり広くなる。同時に図
20(c),(d)に示すように、垂直方向への可動子
50の共振振動周波数の帯域も前記図16で説明したの
と同様に両弾性支持部材80−1,80−2の線径を同
一にする場合(曲線j,k)に比べて曲線iで示すよう
にかなり広くなる。従って、両弾性支持部材80−1,
80−2の線径を異ならせ、同時に両弾性支持部材80
−1,80−2による可動子50の支持高さを異ならせ
るようにすれば、垂直方向の振動加速度を大きくできる
と同時に水平及び垂直方向への共振振動周波数帯域を広
くすることができる。
部材80−1,80−2の線径を同一にしたが、図1に
示す振動発生器1のようにさらに両弾性支持部材80−
1,80−2の線径を異ならせても良い。その場合、図
20(a),(b)に示すように、水平方向への可動子
50の共振振動周波数の帯域は前記図16で説明したの
と同様に曲線cで示すようにかなり広くなる。同時に図
20(c),(d)に示すように、垂直方向への可動子
50の共振振動周波数の帯域も前記図16で説明したの
と同様に両弾性支持部材80−1,80−2の線径を同
一にする場合(曲線j,k)に比べて曲線iで示すよう
にかなり広くなる。従って、両弾性支持部材80−1,
80−2の線径を異ならせ、同時に両弾性支持部材80
−1,80−2による可動子50の支持高さを異ならせ
るようにすれば、垂直方向の振動加速度を大きくできる
と同時に水平及び垂直方向への共振振動周波数帯域を広
くすることができる。
【0055】以上本発明の実施形態を説明したが、本発
明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求
の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範
囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書
及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であって
も、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技
術的思想の範囲内である。
明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求
の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範
囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書
及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であって
も、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技
術的思想の範囲内である。
【0056】即ち固定子10や可動子50や弾性支持部
材80等の各部材を構成する部品の形状・構造・材質は
種々の変形が可能である。例えば本発明にかかる弾性支
持部材を適用するのは図17に示す振動発生器100の
コイルバネ(弾性支持部材)150,150であっても
よい。また錘60と永久磁石70の形状は、永久磁石7
0を錘60の収納部61に収納して可動子ヨーク51の
下面に吸着した際に永久磁石70の可動子ヨーク51に
対する取付位置が錘60によって位置決めされるような
関係となる形状であれば、どのような形状構造であって
も良い。さらに錘60に設ける嵌合部63の形状構造も
可動子ヨーク51に位置決めされるものであれば可動子
ヨーク51の形状・構造に合わせてどのような形状・構
造であっても良い。また本発明にかかる振動発生器は、
携帯機器に用いることに限定されるものではなく、振動
を発生させたいものであればどのようなものにでも適用
できることは言うまでもない。
材80等の各部材を構成する部品の形状・構造・材質は
種々の変形が可能である。例えば本発明にかかる弾性支
持部材を適用するのは図17に示す振動発生器100の
コイルバネ(弾性支持部材)150,150であっても
よい。また錘60と永久磁石70の形状は、永久磁石7
0を錘60の収納部61に収納して可動子ヨーク51の
下面に吸着した際に永久磁石70の可動子ヨーク51に
対する取付位置が錘60によって位置決めされるような
関係となる形状であれば、どのような形状構造であって
も良い。さらに錘60に設ける嵌合部63の形状構造も
可動子ヨーク51に位置決めされるものであれば可動子
ヨーク51の形状・構造に合わせてどのような形状・構
造であっても良い。また本発明にかかる振動発生器は、
携帯機器に用いることに限定されるものではなく、振動
を発生させたいものであればどのようなものにでも適用
できることは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば以下のような優れた効果を有する。 一対の弾性支持
部材による可動子の固定子からの各々の支持高さを異な
らせたので、可動子の振動方向以外の方向への振動加速
度を大きくでき、人体等の被取付部材に対して効果的な
振動を伝達できる。
ば以下のような優れた効果を有する。 一対の弾性支持
部材による可動子の固定子からの各々の支持高さを異な
らせたので、可動子の振動方向以外の方向への振動加速
度を大きくでき、人体等の被取付部材に対して効果的な
振動を伝達できる。
【0058】 さらに
一対の弾性支持部材を構成する線
材の線径を異ならせたので、可動子の共振振動周波数帯
域を容易に広くすることができ、従って組立のバラツキ
や部品の精度誤差などによって多少可動子の共振振動周
波数がばらついても、予め設定された共振振動周波数は
広い帯域幅の中に含まれ、コイルに供給する電流を予め
設定された共振振動周波数に合わせた周波数としておく
だけで良くなり、一々電流の周波数を調整する必要もな
くなる。
材の線径を異ならせたので、可動子の共振振動周波数帯
域を容易に広くすることができ、従って組立のバラツキ
や部品の精度誤差などによって多少可動子の共振振動周
波数がばらついても、予め設定された共振振動周波数は
広い帯域幅の中に含まれ、コイルに供給する電流を予め
設定された共振振動周波数に合わせた周波数としておく
だけで良くなり、一々電流の周波数を調整する必要もな
くなる。
【0059】
永久磁石の一方の磁極面をコイルの外周
側面に対向するように設置することで、永久磁石の磁極
面から出る磁束がコイルの外周側面を通ってコイル内に
入射した後にコイルによる固定子の磁化方向を向くよう
に導かれる磁路を形成したので、コイルに電流を流した
ときにコイルの電磁力による推力の他にフレミングの法
則による推力が加わり、可動子を駆動する全体の推力が
増大する。
側面に対向するように設置することで、永久磁石の磁極
面から出る磁束がコイルの外周側面を通ってコイル内に
入射した後にコイルによる固定子の磁化方向を向くよう
に導かれる磁路を形成したので、コイルに電流を流した
ときにコイルの電磁力による推力の他にフレミングの法
則による推力が加わり、可動子を駆動する全体の推力が
増大する。
【図1】本発明の参考例にかかる振動発生器1を示す斜
視図である。
視図である。
【図2】図2(a)は振動発生器1の正面図、図2
(b)は側面図である。
(b)は側面図である。
【図3】振動発生器1の分解斜視図である。
【図4】端子板23,23の斜視図である。
【図5】端子付き基台部20を裏面側から見た斜視図で
ある。
ある。
【図6】可動子50の分解斜視図である。
【図7】図6に示す錘60のA−A断面図である。
【図8】可動子50の図7と同一部分の断面図である。
【図9】固定子10と可動子50の位置関係を示す図で
ある。
ある。
【図10】弾性支持部材80の固定構造を示す図であ
る。
る。
【図11】図11(a),(b)は永久磁石70へのセ
ンターヨーク75の取付理由説明図である。
ンターヨーク75の取付理由説明図である。
【図12】可動子50の変位と可動子50に働く推力と
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図13】永久磁石70による推力及び弾性支持部材8
0,80による推力と変位との関係を示す図である。
0,80による推力と変位との関係を示す図である。
【図14】可動子50に働く力の関係を示す図である。
【図15】フレミングの法則によってコイル33に働く
力の関係を示す図である。
力の関係を示す図である。
【図16】可動子の振動周波数と振動加速度の関係を示
す図であり、図16(a),(b)はそれぞれ一対の弾
性支持部材80,80の線径を同一にした場合と異なら
せた場合を示した図である。
す図であり、図16(a),(b)はそれぞれ一対の弾
性支持部材80,80の線径を同一にした場合と異なら
せた場合を示した図である。
【図17】従来の振動発生器100を示す斜視図であ
る。
る。
【図18】本願発明の一実施形態にかかる振動発生器1
−2を示す側面図である。
−2を示す側面図である。
【図19】両弾性支持部材80−1,80−2の可動子
支持高さが同一の場合と異なる場合の可動子50の振動
周波数と振動加速度の関係を示す図である。
支持高さが同一の場合と異なる場合の可動子50の振動
周波数と振動加速度の関係を示す図である。
【図20】両弾性支持部材80−1,80−2の線径を
同一にした場合と異ならせた場合の可動子50の振動周
波数と振動加速度の関係を示す図である。
同一にした場合と異ならせた場合の可動子50の振動周
波数と振動加速度の関係を示す図である。
1 振動発生器
10 固定子
20 端子付き基台部
21 基台本体
217 バネ端固定部
219 バネ係止部
23 端子板
28 隙間
30 コア付きコイル
31 コイルコア
33 コイル
37 端面
40 弾性体
50 可動子
51 可動子ヨーク
52 腕部
53 端面
60 錘
70 永久磁石
75 高透磁率部材(センターヨーク)
80 弾性支持部材
81 コイル部
82 端部(連結部)
83,85 アーム部
87 端部(係止端部)
1−2 振動発生器
80−1,80−2 弾性支持部材
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 松廣 勝仁
神奈川県川崎市中原区苅宿335番地 帝
国通信工業株式会社内
(72)発明者 伊藤 治雄
神奈川県川崎市中原区苅宿335番地 帝
国通信工業株式会社内
(56)参考文献 特開2000−156964(JP,A)
特開2002−143770(JP,A)
特開2002−153817(JP,A)
特開2002−153818(JP,A)
実開 平5−60158(JP,U)
米国特許3135880(US,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B06B 1/04,1/14
H02K 33/18
H04M 1/00
Claims (4)
- 【請求項1】 永久磁石を取り付けてなる可動子と、 可動子の端面に対して所定の隙間を介して対向する端面
を有し、取り付けたコイルに電流を流して励磁すること
で前記可動子との間に磁路を形成する固定子と、 線材の一端を可動子側に他端を固定子側に取り付けるこ
とで可動子を略直線状に振動可能に支持する一対の弾性
支持部材とを具備し、前記一対の弾性支持部材による可動子の固定子からの各
々の支持高さを異ならせたことを特徴とする振動発生
器。 - 【請求項2】 前記一対の弾性支持部材を構成する線材
の各々の線径を異ならせたことを特徴とする請求項1に
記載の振動発生器。 - 【請求項3】 前記永久磁石の一方の磁極面を、固定子
に取り付けた前記コイルの外周側面に対向するように設
置することで、永久磁石の磁極面から出る磁束がコイル
の外周側面を通してコイル内に入射した後にコイルによ
る固定子の磁化方向を向くように導かれる磁路を形成し
たことを特徴とする請求項1又は2記載の振動発生器。 - 【請求項4】 前記弾性支持部材は、線材の中間に線材
を巻き回してなるコイル部を設けると共にその両側をア
ーム部として一方のアーム部の端部を可動子側に他方の
アーム部の端部を固定子側に取り付けることで可動子を
前記コイルによる固定子の磁化方向に向けて振動可能に
支持するコイルバネによって構成されていることを特徴
とする請求項1又は2又は3記載の振動発生器。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001107092A JP3495009B2 (ja) | 2000-11-20 | 2001-04-05 | 振動発生器 |
CN 01132920 CN1221325C (zh) | 2000-11-20 | 2001-09-11 | 振动发生器 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-353535 | 2000-11-20 | ||
JP2000353535 | 2000-11-20 | ||
JP2001107092A JP3495009B2 (ja) | 2000-11-20 | 2001-04-05 | 振動発生器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002210411A JP2002210411A (ja) | 2002-07-30 |
JP3495009B2 true JP3495009B2 (ja) | 2004-02-09 |
Family
ID=26604312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001107092A Expired - Fee Related JP3495009B2 (ja) | 2000-11-20 | 2001-04-05 | 振動発生器 |
Country Status (1)
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