JP3547756B2 - 臨床化学アッセイにおいて対照試料または校正試料として用いられる安定な代用トリグリセリドおよびその調製方法 - Google Patents
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Description
発明の概要
トリグリセリド代用品(シュードトリグリセリド(pseudotriglyceride)またはPSTG)は、臨床化学の対照試料、校正試料、標準試料、および関連した調製物においての利用のために同定されている。その代用物質は、比較的安価な、グリセロールとエステル結合した中程度の炭素長(C3−C18)の脂肪酸の混合物であり、それらを対照試料物質として有用なものとしている。それに加えて、異なった化学領域において用いられている単一の成分が、本用途において乳化剤を必要とすることなく利用可能であることが判明した。本発明はまた、その代用物質を用いる方法に関する。
発明の背景
臨床化学において、リパーゼとトリグリセリドの両方の測定は、膵臓病、高脂血症、冠状動脈閉鎖性疾患等の存在の指標として重要である。リパーゼはトリグリセリドを加水分解する酵素であるので、1つのアッセイがこれらの両方の要素を決定するために利用できる。リパーゼ成分が一定に保たれていた場合には、試験は試料中のトリグリセリドを決定するために用いられる。他方、トリグリセリドが一定に保たれている場合には、リパーゼのレベルを決定することが可能である。
グリセリドが酵素リパーゼ(膵臓リパーゼ、EC3.1.1.3、トリアシルグリセロールアシルヒドロラーゼ)の特異的基質であるため、リパーゼの測定の手順には、精製オリーブオイル、天然のオレイン酸のグリセロールエステル(トリオレイン)等のトリグリセリドを、酵素活性の測定のために使用することが必要である。オリーブオイル等のトリグリセリド油は高価ではないが、それらは水溶性ではなく、対照試料または校正試料において用いられた場合、持続的にマトリックスタンパク質から分離し、不安定で感度の鈍い表示値をもたらすものである。
トリグリセリドの臨床化学用途への利用に関する多くの文献が存在する。これらのトリグリセリドは卵黄から抽出されるか、または動物もしくはヒトの血液から単離される。しかしながら、これらの物質を用いることには、固有の困難さが存在する。
1.それらは、凍結融解処理に対して不安定である。
2.それらは沈殿可能であり、この沈殿に付随して、カルシウムやリン酸等の他の分析物に影響する。
3.それらは、容易かつ急速に微生物によって汚染され、そのような汚染は、それらが用いられている製品に好ましくない影響を与える。
4.それらは、通常再現性の問題を引き起こす、十分に特徴付けられていない物質である。
5.それらのアッセイした値は安定ではなく、時間が経つにつれて上昇しつづける。
いくつかの臨床化学対照試料の製造者は、本物のトリグリセリドの化学を模倣するためにトリグリセリドをグリセロールで代用して、これらの問題を迂回するよう試みている。このアプローチは、ある種のアッセイにおいて必須である加水分解の段階が排除されるので限定的な成功しか得られず、そして、加水分解された脂肪酸の測定を必要とするアッセイのためには、グリセロールは適切ではない。他の対照試料物質は、通常は非水溶性であるトリグリセリドを溶液中にまたは乳化した状態で保つために、様々な界面活性剤を利用している。
リパーゼの基質として十分に機能する他の物質が、他者により過去に同定されてきており、それらは、対照試料、校正試料、およびそのような物質においてトリグリセリドの代替物としておそらく有用であろう。このような合成トリグリセリドアナログのいくつかは、2,3,−ジメルカプトプロパン−1−オールトリブチレート、β−ナフチルラウレート、β−ナフチルミリステート、フェニルラウレートおよびソルビタンエステル、メチルウンバリフェロン−およびN−メチルインドキシルミリステートである。これらの化合物の各々は、リパーゼの基質として用いられ、理論的には対照試料において天然のトリグリセリドの代用品として機能するが、それらは、非常に高価であるため実用的ではなくおよび/または血清中で不溶性である。
本発明は、臨床化学対照試料、校正試料、標準試料および関連した調製物における、ヒト、動物、もしくは卵黄トリグリセリドの代用物質の、新規かつ技術革新的な使用に関する。予期しなかったことであるが、以前は関連の無い化学の領域において用途が見出されていたこれらの物質は、リパーゼの有用な基質であることが判明した。代用物質は、非水溶性、油溶性薬剤用のビヒクルおよび顔用クリームおよび化粧品の皮膚軟化剤として一般に商業的に用いられている、グリセロールとエステル結合してモノ−、ジ−、およびトリグリセリド混合物を形成した中程度の炭素長(C3−C18)の脂肪酸を含む。これらは、水および水をベースとしたタンパク質溶液中でわずかに可溶性であり、他の調製物においては必要である外来の付加的な安定剤なしで、持続的に安定したトリグリセリドの測定をもたらす。利用されうる同様の物質には、グリセロールモノリノレート、グリセロールトリプロピオネート、カプリン酸およびカプロン酸のモノ−、ジ−またはトリグリゼリド、モノカプリロイルグリセロール、およびグリセリルトリブチレートなどが含まれるが、これに限定されるものではない。これらの物質の利用により、従来の物質に存在していた、凍結融解不安定性、沈殿、微生物汚染、および貧弱な特徴づけ(および、それによる再現性)の問題を回避することができた。これらの新物質はまた、従来の物質および方法に比べ、利用するのに顕著に安価であり、それ故、それらを臨床対照試料物質の製造において利用することを現実的なものとしている。本発明は物質の同定のみならずその利用技術にも関している。
発明の詳細な説明
本発明は臨床化学対照試料、校正試料、標準試料および関連した調製物(まとめて対照試料物質と称する)において利用するためのPSTGの新規の供給源の同定を扱うものである。本発明はまた、代用物質の使用に関するものである。好ましいPSTGは、安価で、それらを商業的な対照試料物質の製造において使用することを現実のものとするようなものである。また、これらのPSTGは安全に取り扱うことができる。これらの安価な物質は一般に、純粋な単一の成分というよりはむしろ、混合物である。
性能特性を決定するために、以下の実施例に記載されているようにタンパク質をベースとしたマトリックス中でPSTGを分析した。溶液を分析するために、市販の臨床分析器、例えばEktachem(コダックにより製造)、Dimension D−380(DuPontより)、Express(Ciba Corningより)、ACA(DuPont)を、血清中のトリグリセリドのレベルを読みとるために用いた。手順は、脂肪酸を含む部分の加水分解の後のグリセロールの特異的な測定に関与するものである。代用品は、中程度の炭素鎖長の脂肪酸(C3−C18)の、モノ、ジ、またはトリ−グリセリドを含む:Capmul MCMおよびCapmul MCM−90(Karlshamns Inc.の商標)、1−モノデカノイル−ラック−グリセロール(1−monodecanoyl−rac−glycerol)、グリセロールトリブチレート(トリブチレン)、グリセロールトリプロピオネート(トリプロピオネート)、モノカプロイロイルグリセロール(monocaproyloyl glycerol)(Sigma Chemical Co.)およびリノレン酸のモノグリセリド(例えば、Eastman Chemical Co.からのMyverol)。動物、ヒト、その他の天然給源から単離されたものではない、C3−C18の、モノ−、ジ−、またはトリ−グリセリドの混合物が、ここで特に有用であることが判明した。上記は、代表であり、可能性のある代用品の包括的な列挙ではない。これらの化合物の溶解性が、グリセロール置換基の数によるだけではなく、各々の置換基の鎖長によっても影響されることが判明した。例えば、グリセロール上の3つの水酸基の全てがエステル化されている場合、長さ6炭素(C6)を超える置換基のグリセリドの溶解性は、乳化剤(界面活性剤)の添加なしには使えないほどに大きく非溶解性となるが、一方、1つのヒドロキシル基のみがエステル化され、他の2つの溶解性を助けるためにそのままにしておく場合は、脂肪酸鎖の長さがC18の置換基を有するグリセリドを用いることが出来る。
上に示されたとおり、ここに用いられる物質は、しばしば混合物である。例えば、Capmul MCMは、80%以上のモノグリセリドと20%以下のジグリセリドの混合物である。それらの脂肪酸組成は、グリセロールとエステル結合して上記グリセリド組成を成している、詳細には特定されていないカプリル酸およびカプリン酸の混合物である。それは、1%未満の遊離脂肪酸および1%未満の遊離グリセロールを含んでいる。Capmul MCM−90は、以下の組成の混合物である:90%以上のモノグリセリドおよび10%以下のジグリセリド。その脂肪酸組成は、グリセロールとエステル結合して上記グリセリド組成を構成している、詳細には特定されていないカプリル酸およびカプリン酸の混合物である。それは、1%未満の遊離脂肪酸および1%未満の遊離グリセロールを含んでいる。
通常の断食中のヒト血清のトリグリセリドレベルは44−210mg/dLの範囲にある。正常および異常トリグリセリドレベルを代用物質を用いることにより擬することが出来るか否かを決定するために、ヒト血清中のCapmul MCMの濃縮溶液の連続的な希釈液を調製した(実施例3を参照)。これらの試験の結果は、直線性およびヒト血清ベース中のPSTGの定量的な回収を示している(実施例3を参照)。この定量的な回収は、時間依存的であるようには見えない(実施例1を参照)。
それに加えて、PSTGの定量的回収が、臨床分析機器の多数およびPSTG物質の範囲に及んで一致していることを決定するために、さらに研究を行った(実施例4−7)。
臨床用物質として有用であるために、例えば、10日間の冷蔵保存(2−8℃)後、PSTGがタンパク質ベースに通常または異常のレベルに添加された場合に、±10%の回収が得られる等の、最低限の安定性基準が満たされなければならない。安定性試験の結果は、これらのPSTGが商業的に対照試料、校正試料、または標準試料として有用であることを示唆していた(実施例2を参照)。また、有用であるためには、高濃度ヒト臨床用試料は試験のためにアッセイされる範囲内に入るよう希釈されるので、試料は希釈において直線的でなくてはならない(実施例3)。
タンパク質ベースに添加された場合の、PSTGに対する定量的な回収および適切な安定性が一度示されたら、ほかの研究室において、卵黄またはヒトまたは動物の血液から単離されたトリグリセリドが用いられている数多くの用途、即ち、ヒト血清中のトリグリセリドの定量的および定性的な測定のための臨床用アッセイのためのコントロールとして用いることが出来る物質の開発に、その物質を利用することが出来る(実施例4および8を参照)。これらの物質はヒト血清においてのみならず、他の動物由来の血清から作られたマトリックス、ヒト又は動物アルブミン若しくはその混合物、尿、脊髄液、唾液または他のタンパク質を含有する液、またはこれまでに述べた液の混合物においてもまた利用可能である。
上記は、本発明によって熟慮されたPSTG物質の利用のための最良の態様を記述するものである。しかし、卵黄から単離された、または動物またはヒトの血液から単離されたトリグリセリドのかわりに、ラジオイムノアッセイ、ELISAおよびその他の分析技術を含むがこれに限定されない全ての分析の手順において、PSTGを用いうることは考慮されるべきである。例えば、抗原の同定のために、ほとんどのイムノアッセイは、標識された抗原または標識された抗体を用いる。例えば、放射性標識、酵素的標識、蛍光標識、化学発光標識、または物質を免疫化学分析技術において有用なものとする他の技術等の、多様な確立された技術を用いて、PSTG抗原または抗体を標識することが可能である。標識はイムノアッセイにおいてレポート基として機能する。卵黄から単離された、または動物またはヒト血液から単離されたトリグリセリドが現在用いられている他の分析技術において、PSTGを精製して利用してもよく、あるいは精製せずに利用してもよい。
このPSTGは抗体を発生させる免疫原としても用いることが出来る。ポリクローナル、モノクローナルまたはその他の抗体は、トリグリセリド代用品から生じさせることが可能である。抗体(モノクローナルまたはポリクローナル)の作成技術は、十分に確立されている。(例えば、Immunology、Second Edition、I.Roitt et al,Gower Medical Publishing,London.1989.page8.2.を参照のこと)
PSTGまたはそれから作成された抗体のどちらかを、固体支持体に固定化させてもよい。多くの支持体、例えば、アガロース樹脂(セファロース等)、ガラスビーズ等を利用することが可能である。固定化されたトリグリセリドに対する抗体は、粗供給源から純粋なトリグリセリドを得るための、迅速で効果的な精製の道具として機能することが可能である。同様に、固定化されたPSTG物質を用いることにより、純粋な抗体を得ることが可能である。これらの免疫アフィニティークロマトグラフィー的方法は、文献中で十分に確立されている。固定化されたリガンドを用いる方法を記述しているこれまでの部分は、それらの有用性を限定するように解釈されるべきではない。例えば、固定化されたトリグリセリド代用品抗体は、トリグリセリドを含まない血清を得るための除去試薬として用いることが出来る。
ここに記載されている物質と方法はリパーゼのレベルの決定にも用いることが出来る。この場合には、トリグリセリドを一定に保ち、測定は、
1.測定されるべきリパーゼを含有する血清を、ブタコリパーゼ(porcine colipase)(リパーゼの加水分解反応のスピードをあげるリパーゼのコファクター)およびフェニルメチルスルホニルフロリド(他に基質と反応しうる、非リパーゼの加水分解酵素を阻害する。例えば、Teitz.N.W."Textbook of Clinical Chemistry",W.B.Saunders Company,Philadelphia(1986)p.739を参照されたい)を添加して処理し、
2.トリグリセリド、あるいは、グリセロールとエステル結合して、動物、ヒトまたは他の天然給源から単離されたものではないモノ−、ジ−、またはトリグリセリドを形成したC3−C18の脂肪酸またはその混合物を含むトリグリセリド代用品を含む試薬を、1以上の指示試薬とともにタンパク質溶液中に添加し、さらに、
3.加水分解反応産物の1つ(グリセロールか脂肪酸のどちらか)を、受け入れられている方法(例えば、Peace,A.J.and Kaplan,L.A."Methods in Clihical Chemistry",C.V.Mosby Company.St.Louis(1987)p849を参照)により、一定の反応時間後に測定し、そのように測定した量を、同じ時間での標準化された量のリパーゼにより生産された量と比較する。試料中のリパーゼ活性は、これらの反応産物の量に比例するであろう。このリパーゼアッセイ手順の変化型は、当業者には容易であろう。
以下の実施例は、多様なPSTGの道具における安定性と有用性の様相を記述する。これらの物質およびそれらから生産される産物は手作業での工程においてもまた有用である。(トリグリセリドのための手順の総論は、例えば、"Methods in Clinical Chemistry"A.J.Pesce et al,C.V.Mosby Company.St.Louis,1987,Chap.18,pp1215−1227を参照されたい。)しかしながら、これらの実施例は、PSTGおよびその利用のための技術の有用性を限定するために意図されているものではない。
実施例1
分解に対する時間の影響:
選択したマトリックスとしてヒト血清を用いて、Karlshamn(Capmul(商標登録)MCM,ロット#30418−6)からの7.5mgのPSTGをガラスビン中の30mLの血清に添加し、室温でひっくり返して混合した。添加されたCapmulの濃度は25mg/dLであった。他の可溶化剤は用いなかった。溶液の試料を定期的に採取し、Ciba Corning Express 550 Clinical Chemistry Analyzerで、トリグリセリドに特異的なリパーゼ含有アッセイを用いて、トリグリセリド濃度をアッセイした。以下の表は、Express Analyzerにより物質がトリグリセリド濃度を得たこと、溶解は94分までに完全であったこと、および測定した濃度が時間に関して安定であったことを示している。また、、Express 550で測定した濃度は、添加された量の212%であり、PSTGは内因性トリグリセリドよりも協力であるかように反応することを示している。(このデータの濃度の変化は測定方法の不正確さによって引き起こされており、Express 550から期待される正確さの範囲内にある。)
実施例2
PSTG活性に対する時間と温度の影響:
上記の実施例1と同様に、15mgのPSTGを30mLの褐色ビン中のヒト血清に添加した。溶液を、トリグリセリド濃度について、Express 550でアッセイし、別々の試料を5℃、23℃および30℃においた。試料を12日までの間隔でトリグリセリド濃度についてアッセイした。以下の表はその結果を示す。全ての濃度はmg/dLである。このデータは、5℃で貯蔵された対照試料物質は、以下に示した、加速された30℃での貯蔵安定性研究の外挿に基づくと、約3年間安定である。
実施例3
PSTG活性に対する濃度の影響:
32mgのPSTGを30mlのヒト血清に添加した。混合物を60時間5℃で回転させ、その後に一部を採取しヒト血清でさらに希釈した。最終溶液のトリグリセリド活性をDuPont ACA III Clinical Analyzerで決定した。以下の表は得られたデータを示している。濃度の単位はmg/dLである。
この表において、ベースライン濃度とは、ヒト血清中の内因性物質によるトリグリセリド活性であり、PSTGの計算された濃度とは、質量を測定したPSTGの量に基づいた実際の計算である。この表から、評価された濃度に亘り、全体の濃度からベースライン濃度を引いた値を計算された濃度で割った数値である比は、約2.9でほぼ一定であることは明白である。この比は、測定している分析器、または使用しているPSTGによって変化するが、一定である。
実施例3の表3には、約2.9で一定に保たれている比の計算によって、PSTGを用いて測定したトリグリセリドの回収は定量的で再現性のあることが示されている。この比は、どのPSTGが使用のために選択されたかによって異なるが、各々のPSTGに対して、いくつかの固定した比が得られる。このことにより、PSTGは対照試料と同様に標準または校正物質として用いることが可能である。校正試料または標準試料は以下のように調製される:200mg/dLの校正値を実現するためには、内因性トリグリセリドを除去した1リットルの血清に、689.7mgのPSTG(特に、この場合はCapmul MCM)を添加する。計算は以下のとおりである。
689.7mg/L x 2.9 x 0.1L/dL=200mg/dL
他の校正値を実現するためには、除去血清1リットルあたり、より多くまたは少なく比例させてPSTGを用いられたい。Capmul MCMは別として、他のPSTGの、または他の分析手法のためには、所望の「トリグリセリド」の濃度を実現するために、適切な因子が用いられるであろう。
実施例4
Dupont D−380 Analyzerで測定したPSTG活性:
様々な種類のPSTGを、90mg/dLの内因性トリグリセリドを含むヒト血清中に最終濃度210mg/dLで添加し、5℃で6時間混合した場合、安定したPSTG値が得られる。これらの溶液の試料を、続いて5℃で貯蔵し、時間に対するトリグリセリド活性をアッセイした。以下の表は、これらのPSTGをDupont D−380 Analyzerで分析したデータを示している。
Myverolは蒸留されたグリセリルモノリノレート、Triproはトリプロピオネート、Capmulは、カプリル酸およびカプロン酸のモノ−およびジグリセリド、Mono C−8はモノカプリロイルグリセロール、およびTributはグリセリルトリブチレートである。
実施例5
Dupont ACA IIIで測定したPSTG活性:
試料を上記の実施例4に記述されたように混合した。以下の表はこれらのPSTGをDupont ACA III Analyzerで測定した場合のデータを示している。
実施例6
Ciba Corning Express 550で測定したPSTG活性:
試料を上記の実施例4に記述されたように混合した。以下の表はこれらのPSTGをCiba Corning Express 550で測定したデータを示している。
実施例7
Kodak Ektachem 700XRC Analyzerで測定したPSTG活性:
試料を上記の実施例4に記述されたように混合した。以下の表はこれらのPSTGをKodak Ektachem 700XRC Analyzerで測定したデータを示している。ここでは1つの時点のみを示しているが、これらのPSTGがこの分析器においてもまたかなり良好に作用することを示している。
実施例8
PSTG(Capmul)の完成化学対照試料における使用:
十分量のCapmul MCM(1つのPSTG)を、ヒト血清をベースとした完成化学対照試料に、対照試料をDupont D−380で測定した場合に最終トリグリセリドの値が200mg/dLとなるよう添加した。化学対照試料は約50の個別の分析対象を含有しており、以下の表は、トリグリセリド成分の大部分として作用しているPSTGとともに2、3の代表的な分析対象を示している。対象試料物質を5℃に保ち、様々な分析対象を示された間隔で測定した。
この表のデータは多数の他の成分の存在下でのPSTGの安定性を示している。
トリグリセリド代用品を含む対照試料物質の開発における更なる変形は当業者には自明である。
トリグリセリド代用品(シュードトリグリセリド(pseudotriglyceride)またはPSTG)は、臨床化学の対照試料、校正試料、標準試料、および関連した調製物においての利用のために同定されている。その代用物質は、比較的安価な、グリセロールとエステル結合した中程度の炭素長(C3−C18)の脂肪酸の混合物であり、それらを対照試料物質として有用なものとしている。それに加えて、異なった化学領域において用いられている単一の成分が、本用途において乳化剤を必要とすることなく利用可能であることが判明した。本発明はまた、その代用物質を用いる方法に関する。
発明の背景
臨床化学において、リパーゼとトリグリセリドの両方の測定は、膵臓病、高脂血症、冠状動脈閉鎖性疾患等の存在の指標として重要である。リパーゼはトリグリセリドを加水分解する酵素であるので、1つのアッセイがこれらの両方の要素を決定するために利用できる。リパーゼ成分が一定に保たれていた場合には、試験は試料中のトリグリセリドを決定するために用いられる。他方、トリグリセリドが一定に保たれている場合には、リパーゼのレベルを決定することが可能である。
グリセリドが酵素リパーゼ(膵臓リパーゼ、EC3.1.1.3、トリアシルグリセロールアシルヒドロラーゼ)の特異的基質であるため、リパーゼの測定の手順には、精製オリーブオイル、天然のオレイン酸のグリセロールエステル(トリオレイン)等のトリグリセリドを、酵素活性の測定のために使用することが必要である。オリーブオイル等のトリグリセリド油は高価ではないが、それらは水溶性ではなく、対照試料または校正試料において用いられた場合、持続的にマトリックスタンパク質から分離し、不安定で感度の鈍い表示値をもたらすものである。
トリグリセリドの臨床化学用途への利用に関する多くの文献が存在する。これらのトリグリセリドは卵黄から抽出されるか、または動物もしくはヒトの血液から単離される。しかしながら、これらの物質を用いることには、固有の困難さが存在する。
1.それらは、凍結融解処理に対して不安定である。
2.それらは沈殿可能であり、この沈殿に付随して、カルシウムやリン酸等の他の分析物に影響する。
3.それらは、容易かつ急速に微生物によって汚染され、そのような汚染は、それらが用いられている製品に好ましくない影響を与える。
4.それらは、通常再現性の問題を引き起こす、十分に特徴付けられていない物質である。
5.それらのアッセイした値は安定ではなく、時間が経つにつれて上昇しつづける。
いくつかの臨床化学対照試料の製造者は、本物のトリグリセリドの化学を模倣するためにトリグリセリドをグリセロールで代用して、これらの問題を迂回するよう試みている。このアプローチは、ある種のアッセイにおいて必須である加水分解の段階が排除されるので限定的な成功しか得られず、そして、加水分解された脂肪酸の測定を必要とするアッセイのためには、グリセロールは適切ではない。他の対照試料物質は、通常は非水溶性であるトリグリセリドを溶液中にまたは乳化した状態で保つために、様々な界面活性剤を利用している。
リパーゼの基質として十分に機能する他の物質が、他者により過去に同定されてきており、それらは、対照試料、校正試料、およびそのような物質においてトリグリセリドの代替物としておそらく有用であろう。このような合成トリグリセリドアナログのいくつかは、2,3,−ジメルカプトプロパン−1−オールトリブチレート、β−ナフチルラウレート、β−ナフチルミリステート、フェニルラウレートおよびソルビタンエステル、メチルウンバリフェロン−およびN−メチルインドキシルミリステートである。これらの化合物の各々は、リパーゼの基質として用いられ、理論的には対照試料において天然のトリグリセリドの代用品として機能するが、それらは、非常に高価であるため実用的ではなくおよび/または血清中で不溶性である。
本発明は、臨床化学対照試料、校正試料、標準試料および関連した調製物における、ヒト、動物、もしくは卵黄トリグリセリドの代用物質の、新規かつ技術革新的な使用に関する。予期しなかったことであるが、以前は関連の無い化学の領域において用途が見出されていたこれらの物質は、リパーゼの有用な基質であることが判明した。代用物質は、非水溶性、油溶性薬剤用のビヒクルおよび顔用クリームおよび化粧品の皮膚軟化剤として一般に商業的に用いられている、グリセロールとエステル結合してモノ−、ジ−、およびトリグリセリド混合物を形成した中程度の炭素長(C3−C18)の脂肪酸を含む。これらは、水および水をベースとしたタンパク質溶液中でわずかに可溶性であり、他の調製物においては必要である外来の付加的な安定剤なしで、持続的に安定したトリグリセリドの測定をもたらす。利用されうる同様の物質には、グリセロールモノリノレート、グリセロールトリプロピオネート、カプリン酸およびカプロン酸のモノ−、ジ−またはトリグリゼリド、モノカプリロイルグリセロール、およびグリセリルトリブチレートなどが含まれるが、これに限定されるものではない。これらの物質の利用により、従来の物質に存在していた、凍結融解不安定性、沈殿、微生物汚染、および貧弱な特徴づけ(および、それによる再現性)の問題を回避することができた。これらの新物質はまた、従来の物質および方法に比べ、利用するのに顕著に安価であり、それ故、それらを臨床対照試料物質の製造において利用することを現実的なものとしている。本発明は物質の同定のみならずその利用技術にも関している。
発明の詳細な説明
本発明は臨床化学対照試料、校正試料、標準試料および関連した調製物(まとめて対照試料物質と称する)において利用するためのPSTGの新規の供給源の同定を扱うものである。本発明はまた、代用物質の使用に関するものである。好ましいPSTGは、安価で、それらを商業的な対照試料物質の製造において使用することを現実のものとするようなものである。また、これらのPSTGは安全に取り扱うことができる。これらの安価な物質は一般に、純粋な単一の成分というよりはむしろ、混合物である。
性能特性を決定するために、以下の実施例に記載されているようにタンパク質をベースとしたマトリックス中でPSTGを分析した。溶液を分析するために、市販の臨床分析器、例えばEktachem(コダックにより製造)、Dimension D−380(DuPontより)、Express(Ciba Corningより)、ACA(DuPont)を、血清中のトリグリセリドのレベルを読みとるために用いた。手順は、脂肪酸を含む部分の加水分解の後のグリセロールの特異的な測定に関与するものである。代用品は、中程度の炭素鎖長の脂肪酸(C3−C18)の、モノ、ジ、またはトリ−グリセリドを含む:Capmul MCMおよびCapmul MCM−90(Karlshamns Inc.の商標)、1−モノデカノイル−ラック−グリセロール(1−monodecanoyl−rac−glycerol)、グリセロールトリブチレート(トリブチレン)、グリセロールトリプロピオネート(トリプロピオネート)、モノカプロイロイルグリセロール(monocaproyloyl glycerol)(Sigma Chemical Co.)およびリノレン酸のモノグリセリド(例えば、Eastman Chemical Co.からのMyverol)。動物、ヒト、その他の天然給源から単離されたものではない、C3−C18の、モノ−、ジ−、またはトリ−グリセリドの混合物が、ここで特に有用であることが判明した。上記は、代表であり、可能性のある代用品の包括的な列挙ではない。これらの化合物の溶解性が、グリセロール置換基の数によるだけではなく、各々の置換基の鎖長によっても影響されることが判明した。例えば、グリセロール上の3つの水酸基の全てがエステル化されている場合、長さ6炭素(C6)を超える置換基のグリセリドの溶解性は、乳化剤(界面活性剤)の添加なしには使えないほどに大きく非溶解性となるが、一方、1つのヒドロキシル基のみがエステル化され、他の2つの溶解性を助けるためにそのままにしておく場合は、脂肪酸鎖の長さがC18の置換基を有するグリセリドを用いることが出来る。
上に示されたとおり、ここに用いられる物質は、しばしば混合物である。例えば、Capmul MCMは、80%以上のモノグリセリドと20%以下のジグリセリドの混合物である。それらの脂肪酸組成は、グリセロールとエステル結合して上記グリセリド組成を成している、詳細には特定されていないカプリル酸およびカプリン酸の混合物である。それは、1%未満の遊離脂肪酸および1%未満の遊離グリセロールを含んでいる。Capmul MCM−90は、以下の組成の混合物である:90%以上のモノグリセリドおよび10%以下のジグリセリド。その脂肪酸組成は、グリセロールとエステル結合して上記グリセリド組成を構成している、詳細には特定されていないカプリル酸およびカプリン酸の混合物である。それは、1%未満の遊離脂肪酸および1%未満の遊離グリセロールを含んでいる。
通常の断食中のヒト血清のトリグリセリドレベルは44−210mg/dLの範囲にある。正常および異常トリグリセリドレベルを代用物質を用いることにより擬することが出来るか否かを決定するために、ヒト血清中のCapmul MCMの濃縮溶液の連続的な希釈液を調製した(実施例3を参照)。これらの試験の結果は、直線性およびヒト血清ベース中のPSTGの定量的な回収を示している(実施例3を参照)。この定量的な回収は、時間依存的であるようには見えない(実施例1を参照)。
それに加えて、PSTGの定量的回収が、臨床分析機器の多数およびPSTG物質の範囲に及んで一致していることを決定するために、さらに研究を行った(実施例4−7)。
臨床用物質として有用であるために、例えば、10日間の冷蔵保存(2−8℃)後、PSTGがタンパク質ベースに通常または異常のレベルに添加された場合に、±10%の回収が得られる等の、最低限の安定性基準が満たされなければならない。安定性試験の結果は、これらのPSTGが商業的に対照試料、校正試料、または標準試料として有用であることを示唆していた(実施例2を参照)。また、有用であるためには、高濃度ヒト臨床用試料は試験のためにアッセイされる範囲内に入るよう希釈されるので、試料は希釈において直線的でなくてはならない(実施例3)。
タンパク質ベースに添加された場合の、PSTGに対する定量的な回収および適切な安定性が一度示されたら、ほかの研究室において、卵黄またはヒトまたは動物の血液から単離されたトリグリセリドが用いられている数多くの用途、即ち、ヒト血清中のトリグリセリドの定量的および定性的な測定のための臨床用アッセイのためのコントロールとして用いることが出来る物質の開発に、その物質を利用することが出来る(実施例4および8を参照)。これらの物質はヒト血清においてのみならず、他の動物由来の血清から作られたマトリックス、ヒト又は動物アルブミン若しくはその混合物、尿、脊髄液、唾液または他のタンパク質を含有する液、またはこれまでに述べた液の混合物においてもまた利用可能である。
上記は、本発明によって熟慮されたPSTG物質の利用のための最良の態様を記述するものである。しかし、卵黄から単離された、または動物またはヒトの血液から単離されたトリグリセリドのかわりに、ラジオイムノアッセイ、ELISAおよびその他の分析技術を含むがこれに限定されない全ての分析の手順において、PSTGを用いうることは考慮されるべきである。例えば、抗原の同定のために、ほとんどのイムノアッセイは、標識された抗原または標識された抗体を用いる。例えば、放射性標識、酵素的標識、蛍光標識、化学発光標識、または物質を免疫化学分析技術において有用なものとする他の技術等の、多様な確立された技術を用いて、PSTG抗原または抗体を標識することが可能である。標識はイムノアッセイにおいてレポート基として機能する。卵黄から単離された、または動物またはヒト血液から単離されたトリグリセリドが現在用いられている他の分析技術において、PSTGを精製して利用してもよく、あるいは精製せずに利用してもよい。
このPSTGは抗体を発生させる免疫原としても用いることが出来る。ポリクローナル、モノクローナルまたはその他の抗体は、トリグリセリド代用品から生じさせることが可能である。抗体(モノクローナルまたはポリクローナル)の作成技術は、十分に確立されている。(例えば、Immunology、Second Edition、I.Roitt et al,Gower Medical Publishing,London.1989.page8.2.を参照のこと)
PSTGまたはそれから作成された抗体のどちらかを、固体支持体に固定化させてもよい。多くの支持体、例えば、アガロース樹脂(セファロース等)、ガラスビーズ等を利用することが可能である。固定化されたトリグリセリドに対する抗体は、粗供給源から純粋なトリグリセリドを得るための、迅速で効果的な精製の道具として機能することが可能である。同様に、固定化されたPSTG物質を用いることにより、純粋な抗体を得ることが可能である。これらの免疫アフィニティークロマトグラフィー的方法は、文献中で十分に確立されている。固定化されたリガンドを用いる方法を記述しているこれまでの部分は、それらの有用性を限定するように解釈されるべきではない。例えば、固定化されたトリグリセリド代用品抗体は、トリグリセリドを含まない血清を得るための除去試薬として用いることが出来る。
ここに記載されている物質と方法はリパーゼのレベルの決定にも用いることが出来る。この場合には、トリグリセリドを一定に保ち、測定は、
1.測定されるべきリパーゼを含有する血清を、ブタコリパーゼ(porcine colipase)(リパーゼの加水分解反応のスピードをあげるリパーゼのコファクター)およびフェニルメチルスルホニルフロリド(他に基質と反応しうる、非リパーゼの加水分解酵素を阻害する。例えば、Teitz.N.W."Textbook of Clinical Chemistry",W.B.Saunders Company,Philadelphia(1986)p.739を参照されたい)を添加して処理し、
2.トリグリセリド、あるいは、グリセロールとエステル結合して、動物、ヒトまたは他の天然給源から単離されたものではないモノ−、ジ−、またはトリグリセリドを形成したC3−C18の脂肪酸またはその混合物を含むトリグリセリド代用品を含む試薬を、1以上の指示試薬とともにタンパク質溶液中に添加し、さらに、
3.加水分解反応産物の1つ(グリセロールか脂肪酸のどちらか)を、受け入れられている方法(例えば、Peace,A.J.and Kaplan,L.A."Methods in Clihical Chemistry",C.V.Mosby Company.St.Louis(1987)p849を参照)により、一定の反応時間後に測定し、そのように測定した量を、同じ時間での標準化された量のリパーゼにより生産された量と比較する。試料中のリパーゼ活性は、これらの反応産物の量に比例するであろう。このリパーゼアッセイ手順の変化型は、当業者には容易であろう。
以下の実施例は、多様なPSTGの道具における安定性と有用性の様相を記述する。これらの物質およびそれらから生産される産物は手作業での工程においてもまた有用である。(トリグリセリドのための手順の総論は、例えば、"Methods in Clinical Chemistry"A.J.Pesce et al,C.V.Mosby Company.St.Louis,1987,Chap.18,pp1215−1227を参照されたい。)しかしながら、これらの実施例は、PSTGおよびその利用のための技術の有用性を限定するために意図されているものではない。
実施例1
分解に対する時間の影響:
選択したマトリックスとしてヒト血清を用いて、Karlshamn(Capmul(商標登録)MCM,ロット#30418−6)からの7.5mgのPSTGをガラスビン中の30mLの血清に添加し、室温でひっくり返して混合した。添加されたCapmulの濃度は25mg/dLであった。他の可溶化剤は用いなかった。溶液の試料を定期的に採取し、Ciba Corning Express 550 Clinical Chemistry Analyzerで、トリグリセリドに特異的なリパーゼ含有アッセイを用いて、トリグリセリド濃度をアッセイした。以下の表は、Express Analyzerにより物質がトリグリセリド濃度を得たこと、溶解は94分までに完全であったこと、および測定した濃度が時間に関して安定であったことを示している。また、、Express 550で測定した濃度は、添加された量の212%であり、PSTGは内因性トリグリセリドよりも協力であるかように反応することを示している。(このデータの濃度の変化は測定方法の不正確さによって引き起こされており、Express 550から期待される正確さの範囲内にある。)
実施例2
PSTG活性に対する時間と温度の影響:
上記の実施例1と同様に、15mgのPSTGを30mLの褐色ビン中のヒト血清に添加した。溶液を、トリグリセリド濃度について、Express 550でアッセイし、別々の試料を5℃、23℃および30℃においた。試料を12日までの間隔でトリグリセリド濃度についてアッセイした。以下の表はその結果を示す。全ての濃度はmg/dLである。このデータは、5℃で貯蔵された対照試料物質は、以下に示した、加速された30℃での貯蔵安定性研究の外挿に基づくと、約3年間安定である。
実施例3
PSTG活性に対する濃度の影響:
32mgのPSTGを30mlのヒト血清に添加した。混合物を60時間5℃で回転させ、その後に一部を採取しヒト血清でさらに希釈した。最終溶液のトリグリセリド活性をDuPont ACA III Clinical Analyzerで決定した。以下の表は得られたデータを示している。濃度の単位はmg/dLである。
この表において、ベースライン濃度とは、ヒト血清中の内因性物質によるトリグリセリド活性であり、PSTGの計算された濃度とは、質量を測定したPSTGの量に基づいた実際の計算である。この表から、評価された濃度に亘り、全体の濃度からベースライン濃度を引いた値を計算された濃度で割った数値である比は、約2.9でほぼ一定であることは明白である。この比は、測定している分析器、または使用しているPSTGによって変化するが、一定である。
実施例3の表3には、約2.9で一定に保たれている比の計算によって、PSTGを用いて測定したトリグリセリドの回収は定量的で再現性のあることが示されている。この比は、どのPSTGが使用のために選択されたかによって異なるが、各々のPSTGに対して、いくつかの固定した比が得られる。このことにより、PSTGは対照試料と同様に標準または校正物質として用いることが可能である。校正試料または標準試料は以下のように調製される:200mg/dLの校正値を実現するためには、内因性トリグリセリドを除去した1リットルの血清に、689.7mgのPSTG(特に、この場合はCapmul MCM)を添加する。計算は以下のとおりである。
689.7mg/L x 2.9 x 0.1L/dL=200mg/dL
他の校正値を実現するためには、除去血清1リットルあたり、より多くまたは少なく比例させてPSTGを用いられたい。Capmul MCMは別として、他のPSTGの、または他の分析手法のためには、所望の「トリグリセリド」の濃度を実現するために、適切な因子が用いられるであろう。
実施例4
Dupont D−380 Analyzerで測定したPSTG活性:
様々な種類のPSTGを、90mg/dLの内因性トリグリセリドを含むヒト血清中に最終濃度210mg/dLで添加し、5℃で6時間混合した場合、安定したPSTG値が得られる。これらの溶液の試料を、続いて5℃で貯蔵し、時間に対するトリグリセリド活性をアッセイした。以下の表は、これらのPSTGをDupont D−380 Analyzerで分析したデータを示している。
Myverolは蒸留されたグリセリルモノリノレート、Triproはトリプロピオネート、Capmulは、カプリル酸およびカプロン酸のモノ−およびジグリセリド、Mono C−8はモノカプリロイルグリセロール、およびTributはグリセリルトリブチレートである。
実施例5
Dupont ACA IIIで測定したPSTG活性:
試料を上記の実施例4に記述されたように混合した。以下の表はこれらのPSTGをDupont ACA III Analyzerで測定した場合のデータを示している。
実施例6
Ciba Corning Express 550で測定したPSTG活性:
試料を上記の実施例4に記述されたように混合した。以下の表はこれらのPSTGをCiba Corning Express 550で測定したデータを示している。
実施例7
Kodak Ektachem 700XRC Analyzerで測定したPSTG活性:
試料を上記の実施例4に記述されたように混合した。以下の表はこれらのPSTGをKodak Ektachem 700XRC Analyzerで測定したデータを示している。ここでは1つの時点のみを示しているが、これらのPSTGがこの分析器においてもまたかなり良好に作用することを示している。
実施例8
PSTG(Capmul)の完成化学対照試料における使用:
十分量のCapmul MCM(1つのPSTG)を、ヒト血清をベースとした完成化学対照試料に、対照試料をDupont D−380で測定した場合に最終トリグリセリドの値が200mg/dLとなるよう添加した。化学対照試料は約50の個別の分析対象を含有しており、以下の表は、トリグリセリド成分の大部分として作用しているPSTGとともに2、3の代表的な分析対象を示している。対象試料物質を5℃に保ち、様々な分析対象を示された間隔で測定した。
この表のデータは多数の他の成分の存在下でのPSTGの安定性を示している。
トリグリセリド代用品を含む対照試料物質の開発における更なる変形は当業者には自明である。
Claims (17)
- トリグリセリドの存在または量を検出するためのアッセイにおいて用いられる臨床化学対照試料物質の製造方法において、該物質が、グリセロールとエステル結合して動物、ヒトまたはその他の天然の給源から単離されたものではないモノ−、ジ−、またはトリ−グリセリド、あるいはそれらの混合物を形成したC3−C18脂肪酸を含み、該モノ−、ジ−、またはトリ−グリセリド、あるいはそれらの混合物が、リパーゼの基質でありかつタンパク質溶液中で可溶であることを特徴とする製造方法。
- 前記対照試料物質が、臨床対照試料、校正試料、または標準試料であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記モノ−、ジ−、またはトリグリセリドが、グリセリルモノリノレート、グリセロールトリプロピオネート、モノカプリロイルグリセロール、グリセリルトリブチレート、および、カプリル酸およびカプロン酸のモノ−およびジ−グリセリドの混合物から成る群より選択されることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記対照試料物質が、グリセロールとエステル結合して、モノ−およびジ−グリセリドの混合物を形成したカプリル酸およびカプリン酸の混合物であることを特徴とする請求の範囲第3項記載の方法。
- 前記タンパク質溶液が、ヒトまたは他の動物の血清を含むことを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記タンパク質溶液が、ヒトまたは他の動物のアルブミンを含むことを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記タンパク質溶液が、ヒトまたは動物のタンパク質を含有する液体を含むことを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記液体が、尿、脊髄液または唾液であることを特徴とする請求の範囲第7項記載の方法。
- トリグリセリド成分を含む臨床化学対照試料を製造する方法であって、前記成分が、グリセロールとエステル結合してモノ−、ジ−、およびトリ−グリセリドの混合物を形成したC3−C18の範囲の1またはそれ以上の中鎖長脂肪酸を含み、前記モノ−、ジ−、およびトリ−グリセリドの混合物が、リパーゼの基質でありかつ水性タンパク質溶液中で可溶であり、
該方法が、
a)前記モノ−、ジ−、およびトリ−グリセリドを選択する工程、
b)前記モノ−、ジ−、およびトリ−グリセリドを水性タンパク質環境に添加する工程、および、
c)残りの要素を添加する工程、
から成ることを特徴とする製造方法。 - トリグリセリド成分を含む臨床化学対照試料を製造する方法であって、前記成分が、グリセリルモノリノレート、グリセロールトリプロピオネート、グリセリルトリブチレート、および、カプリル酸およびカプロン酸のモノ−およびジ−グリセリドの混合物から成る群より選択され、該方法が、
a)水性タンパク質環境において可溶性でありかつ酵素リパーゼの基質である前記モノ−、ジ−、およびトリ−グリセリドを選択する工程、
b)前記モノ−、ジ−、トリ−グリセリドを水性タンパク質環境に添加する工程、および、
c)残りの要素を添加して、前記臨床対照試料を作成する工程、
から成ることを特徴とする製造方法。 - グリセロールとエステル結合して動物、ヒトまたはその他の天然の給源から単離されたものではないモノ−、ジ−、またはトリ−グリセリド、あるいはそれらの混合物を形成したC3−C18脂肪酸を含み、該モノ−、ジ−、またはトリ−グリセリド、あるいはその混合物がリパーゼの基質でありかつタンパク質溶液中で可溶であるトリグリセリド代用品を含むことを特徴とする臨床化学対照試料、校正試料または標準試料。
- 前記タンパク質溶液が、ヒトまたは他の動物の血清であることを特徴とする請求の範囲第11項記載の対照試料、校正試料または標準試料。
- 前記タンパク質溶液が、ヒトまたは他の動物のアルブミンであることを特徴とする請求の範囲第11項記載の対照試料、校正試料または標準試料。
- 前記タンパク質溶液が、ヒトまたは他の動物のタンパク質を含有する液体であることを特徴とする請求の範囲第11項記載の対照試料、校正試料または標準試料。
- 前記液体が、尿、脊髄液、または唾液であることを特徴とする請求の範囲第14項記載の対照試料、校正試料または標準試料。
- 前記トリグリセリド代用品が、グリセリルモノリノレート、グリセロールトリプロピオネート、モノカプリロイルグリセロール、グリセリルトリブチレート、および、カプリル酸およびカプロン酸のモノ−およびジ−グリセリドの混合物から成る群より選択されることを特徴とする請求の範囲第11項記載の対照試料、校正試料、または標準試料。
- 前記トリグリセリド代用品が、グリセロールとエステル化結合してモノ−およびジ−グリセリドの混合物を形成したカプリル酸およびカプリン酸の混合物であることを特徴とする請求の範囲第11項記載の対照試料、校正試料、または標準試料。
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