JP3547543B2 - 二重防錆タイプ永久アンカーのグラウト注入方法およびアンカーテンドン構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、緊張材の全体を被覆した被覆管体の内部、外部にグラウトを注入する二重防錆タイプ永久アンカーのグラウト注入方法、および、二重防錆タイプ永久アンカーでの使用に適したアンカーテンドン構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、地盤や各種構造物等(地盤等)は、永久アンカーの定着によって補強されている。永久アンカーは、たとえば、アンボンドPC鋼より線等の緊張材の組み込まれたアンカーテンドンを地盤等のアンカー孔に挿入し、注入、充填したグラウトの固化に伴うアンカー定着部の固定、および、所定の荷重のもとでの緊張材の緊張によって、地盤等に対して定着されている。
【0003】
この種の永久アンカーとして、たとえば、コルゲートシース、または、コルゲートシース等の波形管とスムースシース等の直管との組み合わせ等からなる被覆管体で緊張材を全体的に被覆してアンカーテンドンを形成し、このアンカーテンドンの内部、外部へのグラウトの注入、固化によって定着部、つまりはPC鋼より線のボンド部(裸線部)を定着させる、いわゆる二重防錆タイプが知られている。
【0004】
このような二重防錆タイプの永久アンカーは、耐腐食性に優れるため、十分な耐久性の確保が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような二重防錆タイプ永久アンカーのアンカーテンドンにおいては、アンカーテンドンの内部、外部が先端部の止水部によって分離規定され、通常、緊張材と共にコルゲートシース等からなる被覆管体の内部に挿通された内部用注入パイプ、外部用注入パイプによって、内部、外部へのグラウトの注入、つまりは内部グラウト、外部グラウトの注入が個別に行われている。
【0006】
この内部用、外部用のそれぞれの注入パイプは、一般に、緊張材より大径であるため、2本の注入パイプによって占める断面積の割合が大きく、被覆管体内での緊張材のためのスペースが十分に確保できない。従って、公知のアンカーテンドンにおいては、内部用、外部用の2本の注入パイプの存在に起因するアンカーテンドンの全体的な大径化、つまりは大型化が避けられない。
【0007】
このような大径のアンカーテンドンにおいては、永久アンカーの施工の際に使用される削孔機、ケーシングパイプ等の大径化が要求されるため、コストの上昇を伴いやすい。
【0008】
ところで、工場等で予め組み立てたアンカーテンドンをトラック等によって搬送する場合、アンカーテンドンは、通常、最大2.4m程度以内の、搬送容易な径に巻き取られる。しかしながら、アンカーテンドンを巻き取る場合、その内側、外側に巻き取り径の差が生じるため、巻き終わり部分での緊張材毎の端末の位置のバラツキが大きくなる。
【0009】
特に、内部用、外部用の2本の注入パイプの組み込まれる公知のアンカーテンドンにおいては、緊張材の配置スペースが、注入パイプによって2層に分断されるため、巻き取りによって生じる内側、外側での径の差が大きくなり、緊張材の端末がスペーサ等の保持手段から外れる虞れがある。緊張材の端末がスペーサ等から外れると、この緊張材の端部が被覆管体内でフリーとなるため、緊張材の復元力のもとでの端末の衝突、接触等によって、被覆管体に変形、損傷等が生じ、被覆管体の安全性の低下を招く虞れがある。
【0010】
この発明は、1本の注入パイプを内部グラウト用、外部グラウト用に兼用可能とする二重防錆タイプ永久アンカーのグラウト注入方法およびアンカーテンドン構造の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、この発明の二重防錆タイプ永久アンカーのグラウト注入方法によれば、被覆管体先端の止水部から前方に延出された1本の注入パイプの先端開口を、閉塞操作手段での牽引による、対応する栓の遠隔操作のもとで閉塞し、止水部より後方に設けられた当該注入パイプの中間開口から流出されるグラウトを、内部グラウトとして被覆管体の内部に注入、充填する。
【0012】
そして、内部グラウトの充填完了後、閉塞操作手段の牽引力を解除することによる栓の遠隔操作のもとで注入パイプの先端開口を開放可能とし、開放された当該先端開口から流出されるグラウトを外部グラウトとして被覆管体の外部に注入、充填する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
図1に示すように、この発明に係る二重防錆タイプ永久アンカーのアンカーテンドン構造では、アンカーテンドン10が、被覆管体12による緊張材14の全体的な被覆によって形成されるとともに、被覆管体の内部12i 、外部12o へのグラウトの充填を行う注入パイプ16が、アンカーテンドンの一構成部材として、緊張材と共に被覆管体内に組み込まれている。
【0015】
そして、アンカーテンドン10は、地盤や各種構造物等(地盤等)18のアンカー孔20に先端から挿入され、被覆管体の内部12i 、外部12o に加圧注入のもとで充填されたグラウトの固化後における、所定荷重のもとでの緊張材14の緊張、定着によって、地盤等が定着、補強可能となっている。
【0016】
図1に加えて図2(A) を見るとわかるように、緊張材14として、ポリエチレンチューブからなるアンボンドチューブ14a でPC鋼より線本体14b を部分的に被覆した、いわゆるアンボンドPC鋼より線が利用され、アンボンドチューブに被覆された部分が自由長部(非定着部とも称する)L1として、また、アンボンドチューブから露出した裸線部分が定着部L2として、それぞれ規定されている。
【0017】
アンボンドPC鋼より線(緊張材)14は複数本、たとえば、7本束ねられ、図1、図2(B) に示すように、スペーサ21等によって整列、保持されるとともに、結束バンド(図示しない)等によって束ねられている。そして、図1に示すように、束ねられた緊張材14が、被覆管体12、たとえば、波形管としてなるコルゲートシースによって全体的に被覆され、止水部22での止水処理、および、先端へのエンドキャップ24の嵌着、固定によって、アンカーテンドン10が形成されている。
【0018】
このようなアンカーテンドン10においては、止水部22を境にコルゲートシース(被覆管体)12の内部12i 、外部12o が分離規定され、エンドキャップ24の複数の開口24a を介して、エンドキャップの内部がアンカーテンドンの外部、つまりは地盤等のアンカー孔20の内部に連通されている。
【0019】
図1に加えて図2(C) に示すように、止水部22では、アンボンドPC鋼より線14および注入パイプ16の回りにおける一対のシールディスク26、27 間への止水材30の注入、充填によって止水処理が施され、この止水部によってコルゲートシース12の内部12i 、外部12o 、つまりはアンカーテンドン10の内部、外部が分離規定されている。
【0020】
なお、このような、緊張材となるアンボンドPC鋼より線14をコルゲートシース12で被覆するアンカーテンドン10の基本構成は公知であり、VSL 永久アンカー工法等において使用されるアンカーテンドンとして一般的であるとともに、その構成自体はこの発明の趣旨でないため、ここでは詳細に説明しない。
【0021】
また、この発明の実施の形態においては、コルゲートシース12を被覆管体として例示しているが、アンボンドPC鋼より線14等の緊張材を全体的に被覆可能であれば足りるため、コルゲートシースのみに限定されず、たとえば、コルゲートシース等の波形管とスムースシース等の直管との組み合わせを、被覆管体として利用してもよい。
【0022】
ここで、公知のアンカーテンドンでは、コルゲートシースの内部、外部にグラウト(内部グラウト、外部グラウト)を注入するための個別の2本の注入パイプがコルゲートシース内に挿通、配設されるのに対し、図1、図2(A) に示すように、この発明のアンカーテンドン構造においては、1本の注入パイプ16をコルゲートシース12のほぼ中央部に挿通、配設し、注入パイプの回りでほぼ同心円上にアンボンドPC鋼より線14を配設して、アンカーテンドン10が形成されている。
【0023】
注入パイプ16は、通常、ポリエチレンパイプから形成され、その先端開口16a が、止水部22を貫通して止水部前方のエンドキャップ24の内部、つまりはコルゲートシースの外部12o に延出されている。
【0024】
そして、図1に加えて図3を見るとわかるように、この発明においては、注入パイプ16が、たとえば、切欠きによりなる中間開口32を中間位置に有して形成され、この中間開口をコルゲートシースの内部12i 、つまりは止水部22の後方に位置させて配設されている。つまり、この発明では、1本の注入パイプ16の中間開口32をコルゲートシースの内部12i に、先端開口16a をコルゲートシースの外部12o にそれぞれ連通させ、それぞれの開口を介してグラウトを注入することによって、この1本の注入パイプを内部グラウト用、外部グラウト用の双方に兼用可能としている。
【0025】
ところで、1本の注入パイプ16を内部グラウト用、外部グラウト用の双方に兼用するためには、グラウトの流出経路として先端開口16a 、中間開口32のいずれかを選択し、切り換える必要がある。そこで、図1、図3に示すように、この発明においては、遠隔操作の可能な栓34によって注入パイプの先端開口16a を閉塞可能とし、この栓による先端開口の閉塞、閉塞解除によって、注入パイプ16からのグラウトの流出経路を中間開口32、先端開口のいずれかに切り換え可能としている。
【0026】
栓34は、たとえば、注入パイプの先端開口16a に遊嵌可能な軸体部34a を本体とし、先端開口周縁に係合可能なフランジ34b を先端に一体に有するフランジ付き形状に成形されている。そして、たとえば、栓34を閉塞方向に遠隔操作するための閉塞操作手段36の一端が、フランジ34b に相反する軸体部34a の端末、つまりは栓の後端に連結されている。
【0027】
閉塞操作手段36として、たとえば、ワイヤー、ロープ、釣糸等の可撓性線材が利用できる。そして、図1ないし図3を見るとわかるように、閉塞操作手段(可撓性線材)36は、たとえば、注入パイプ16の先端部での内部挿通の後、先端開口16a 、中間開口32間の挿通孔37を介して注入パイプ内から引き出され、注入パイプに沿った配置を経て、コルゲートシース12の後端開口から外部に引き出されている。
【0028】
このような構成によれば、栓34の後端に一点の連結された閉塞操作手段36による牽引のもとでも、注入パイプの先端開口16a への栓の軸体部34a の嵌入、つまりは栓での先端開口の閉塞が容易に得られる。そして、閉塞操作手段36が、注入パイプ16の後端内に位置することなく、コルゲートシース12の後端開口から引き出されるため、閉塞操作手段が、注入パイプの後端からのグラウトの流し込みの際の妨げにならないとともに、閉塞操作手段の操作性自体も向上される。
【0029】
上記のようなアンカーテンドン10においては、グラウトの注入前に、まず、閉塞操作手段36の牽引のもとでの遠隔操作により、栓34が、図1に実線で示すように、注入パイプの先端開口16a への軸体部34a の嵌入状態、つまりは先端開口の閉塞状態に保持され、この状態で、アンカーテンドンが地盤等のアンカー孔20に挿入される。
【0030】
アンカー孔20へのアンカーテンドン10の挿入、配置後、栓34による注入パイプの先端開口16a の閉塞状態で、注入パイプ16にグラウトを流し込むと、先端開口からの流出が不能であるため、当該グラウトは、中間開口32を介して、コルゲートシースの内部12i に内部グラウトとして注入、充填される。
【0031】
ここで、コルゲートシースの内部12i への内部グラウトの充填状況、加圧状況は、通常、コルゲートシースの後端開口からの水等の流出、および、圧力計等の専用の測定器等によって個別に認識される。しかしながら、このような構成においては、充填状況、加圧状況の双方を個別に確認しなければならないため、作業性の煩雑化が避けられない。
【0032】
そこで、図1に示すように、この発明においては、内部グラウトの流出を受け止め可能に内部を連通させて配置、密閉された袋状の布製パッカー38によって、コルゲートシース12の後端開口が閉塞されている。図1に加えて図2(D) を見るとわかるように、布製パッカー38は、後端開口を介したコルゲートシースの内部12i への自己の内部の連通のもとで、アンボンドPC鋼より線14の回りを覆って配設され、止水材40による各端部の密閉により、後端開口からオーバーフローした内部グラウトを滞留可能に構成されている。
【0033】
このようなアンカーテンドン10において、注入パイプの中間開口32を経て注入された内部グラウトが、コルゲートシースの内部12i に充満されると、注入時の圧力が、図1に一点鎖線で示すように布製パッカー38を膨張させることで逃げようとする。つまり、布製パッカー38の膨張を作業者が目視により確認することによって、内部グラウトの充填、加圧状況が目視のもとで容易に認識できる。
【0034】
そして、布製パッカー38は、一般に、グラウトに含まれた空気、水分等の流体のみを透過させる性質を持つため、コルゲートシースの内部12i からの排気の妨げにならないとともに、布製パッカーの膨張後、適当な圧力が注入パイプ16からのグラウトの継続した注入のもとで更に付与されると、グラウトの水分等が布製パッカーの表面ににじみ出る。つまり、この布製パッカー38の表面での水分のにじみ出し状況の目視によって、内部グラウトの加圧状況が確認可能となっている。
【0035】
このように、布製パッカー38をコルゲートシース12の後端開口に内部を連通させて配置すれば、内部グラウトの充填、加圧状況が、圧力計等の専用の計測器を用いることなく、作業者による、布製パッカーの目視によって十分に確認できる。つまり、目視による、高い精度での充填、加圧状況の確認が容易に可能となるため、充填、加圧状況の誤認等が十分に防止できる。
【0036】
上述したような、布製パッカー38による内部グラウトの充填、加圧状況の認識のもとで内部グラウトの充填完了を確認した後、閉塞操作手段36の牽引力を解除して、栓34を注入パイプの先端開口16a から離脱可能とすれば、図1に一点鎖線で示すように、注入パイプ16からのグラウトの圧力の作用に伴う栓の離脱のもとでの先端開口の開放によって、注入パイプからのグラウトが、先端開口を介してコルゲートシースの外部12o に、外部グラウトとして注入、充填される。
【0037】
ここで、コルゲートシースの内部12i に注入された内部グラウトは、その固化まで流動性を有するため、中間開口32の開放状態で注入パイプの先端開口16a からグラウトを流出させようとすると、グラウトの濃度、圧力等によっては、内部グラウトが、注入パイプ内を流れるグラウトの圧力のもとで中間開口から引き込まれて、コルゲートシースの外部12o に流出する虞れがある。
【0038】
そこで、図1、図3に一点鎖線で示すように、たとえば、筒状のゴム体42によって注入パイプの中間開口32を被覆することが望ましい。ゴム体42は、たとえば、軟質の合成ゴム材料から成形され、緯方向、つまりは半径方向への若干の伸長を伴って、中間開口32を被覆する位置で注入パイプ16に巻装される。
【0039】
このような、ゴム体42で注入パイプの中間開口32を被覆した構成においては、ゴム体が緯方向に伸縮自在であるため、先端開口16a の閉塞状態でグラウトを注入すれば、グラウトの注入のもとでの圧力が中間開口、つまりはゴム体に作用するため、グラウトの圧力の作用に伴う緯方向へのゴム体の伸長によって、注入パイプ、ゴム体間に隙間が生じる。つまり、緯方向へのゴム体42の伸長のもとで形成される注入パイプ16、ゴム体間の隙間を介して、注入パイプからのグラウトの流出が保障されるため、ゴム体で注入パイプの中間開口32を被覆しても、中間開口を介した内部グラウトの注入は十分に得られる。
【0040】
そして、内部グラウトの充填完了後に、栓34の牽引力解除のもとで注入パイプの先端開口16a からグラウトを流出させる場合においては、ゴム体42に作用する圧力が大きく低減されるため、緯方向でのゴム体の収縮のもとで、中間開口32が閉塞される。
【0041】
つまり、筒状のゴム体42で注入パイプの中間開口32を被覆すれば、このゴム体が、注入パイプ内からのグラウトの流出のみを保障する逆止弁として機能するため、外部グラウトの注入時における内部グラウトの流出が確実に阻止できる。
【0042】
外部グラウトの充填状況の確認は、アンカー孔20の開口からの外部グラウトのオーバーフローの認識によって行われる。そして、アンカー孔20の開口からの外部グラウトのオーバーフローの確認によって、外部グラウト、つまりはアンカーテンドン10に対するグラウトの注入作業の完了が認識できる。
【0043】
なお、栓34および閉塞操作手段36は、外部グラウトの注入、充填のもとで外部グラウト内に固化されるため、これらは、作業毎での捨て部材として扱われる。しかし、これら栓34、閉塞操作手段36は、いずれも安価で入手できるため、施工費用上での大きな負担となることもない。
【0044】
上記のように、この発明の二重防錆タイプ永久アンカーのグラウト注入方法によれば、栓34の遠隔操作のもとで、グラウトの流出経路を注入パイプの先端開口16a 、中間開口32のいずれかに切り換えるため、1本の注入パイプ16が内部グラウト用、外部グラウト用として兼用可能となる。そして、注入パイプ16を内部グラウト用、外部グラウト用の双方に兼用することによって、コルゲートシースの内部12i での注入パイプの占める断面積が十分に抑制される。
【0045】
このように、コルゲートシース12の断面積上での注入パイプ16の占有率が抑制されると、同数のアンボンドPC鋼より線14を配設する場合においては、アンカーテンドン10の径、つまりはコルゲートシース自体の径の小径化が可能となるため、アンカー孔20の形成に使用される削孔機、ケーシングパイプ等の小径化が可能となる。従って、永久アンカーの施工の際のコストの低減化、および、作業の簡単化が十分にはかられる。
【0046】
また、同径のコルゲートシース12を使用する場合においては、注入パイプ16の数の削減によって増えたスペースが、アンボンドPC鋼より線14の配置スペースとして使用できるため、従来以上、たとえば、この実施の形態においては8本以上のアンボンドPC鋼より線の配置が可能となる。従って、同径であっても、より大きな容量、つまりは大荷重に耐え得るアンカーテンドン10が、注入パイプ16を兼用化することで容易に構成できる。
【0047】
ここで、注入パイプ16は、通常、ポリエチレンパイプとして形成されるため、それ自体の強度は低い。つまり、強度の低い注入パイプ16がアンカーテンドン10の定着部L2の断面積中の広範囲に混在すると、アンカーテンドン自体の耐荷重に悪影響を及ぼす虞れがある。しかしながら、この発明においては、1本の注入パイプ16をコルゲートシース12の内部に挿通、配置すれば足りるため、アンカーテンドン10の断面積中での注入パイプの占める割合は十分に抑制される。
【0048】
そのため、注入パイプ16の数量を削減することで、荷重の負担に伴う注入パイプの破損範囲が低減化され、この点からも、アンカーテンドン10の耐荷重が大きく維持できる。
【0049】
また、この発明の二重防錆タイプ永久アンカーのグラウト注入方法によれば、コルゲートシース12の後端開口に設けられた布製パッカー38の膨張、および、膨張後における布製パッカー表面での水分のにじみ出しの目視により、内部グラウトの加圧、充填状況を認識すれば足りるとともに、外部グラウトの充填状況の確認をアンカー孔20の開口からのグラウトのオーバーフローの認識によって行えば足りる。
【0050】
つまり、内部グラウト、外部グラウトの充填状況が、作業者の目視によっていずれも確認できるため、確認作業の煩雑化を伴うことなく、内部グラウト、外部グラウトの充填が、高い精度のもとで容易に行える。
【0051】
そして、この発明のアンカーテンドン構造によれば、上記のグラウト注入方法が適切に遂行でき、注入パイプ16の兼用化が容易に可能となるとともに、兼用化された注入パイプでの内部グラウト、外部グラウトの注入、充填が円滑かつ的確に行える。
【0052】
ところで、工場等で組み立てたアンカーテンドン10をトラック等で搬送する場合、アンカーテンドンは、通常、最大2.4m程度以内の径に巻き取られる。しかしながら、この発明のように、1本の注入パイプ16をコルゲートシース12のほぼ中央に設ける構成では、図2(A) 等を見るとわかるように、アンボンドPC鋼より線14は注入パイプの回りでほぼ同心円上に配置されるため、内側、外側での径の差に起因する、巻き取り時におけるアンボンドPC鋼より線の端末位置のバラツキが十分に抑制される。
【0053】
そのため、搬送時の巻き取り時等における、スペーサ等からのアンボンドPC鋼より線14の端末の外れが十分に抑制でき、アンボンドPC鋼より線の端末の接触等に起因するコルゲートシース12の破損、変形等が確実に防止できる。
【0054】
ここで、この発明の実施の形態においては、コルゲートシース12の後端開口に配置した布製パッカー38の膨張等によって、内部グラウトの充填、加圧状況を確認可能としているが、従来のように、布製パッカーを用いず、圧力計等の測定器を利用してその加圧状況を認識してもよい。
【0055】
しかしながら、この発明の実施の形態のように、コルゲートシース12の後端開口に布製パッカー38を配置すれば、2ヶ所での確認動作の繰り返しを行うことなく、布製パッカーのみの目視によって、その充填状況、加圧状況等が容易に確認できるため、充填状況、加圧状況の確認作業が簡単化される。
【0056】
また、栓34は、軸体部34a を本体とするフランジ付き形状に成形されているが、注入パイプの先端開口16a を閉塞可能であれば足りるため、これに限定されず、たとえば、くさび形状、球形状のような他の形状に栓を成形してもよい。
【0057】
しかしながら、軸体部34a を本体とするフランジ付き形状に栓34を成形すれば、軸体部の遊嵌によって、注入パイプの先端開口16a の確実な閉塞が得られるため、先端開口の閉塞不良等に起因する作業性の低下が十分に防止できる。
【0058】
ところで、上述したこの発明の実施の形態においては、閉塞操作手段36の牽引力解除によって注入パイプの先端開口16a からの栓34の離脱を可能とし、注入パイプ16を流れるグラウトの圧力のもとで、先端開口を開放可能としている。しかし、これに限定されず、たとえば、グラウトの圧力以外の外力による栓34の強制的な移動、離脱等によって、注入パイプの先端開口16a を開放可能としてもよい。
【0059】
栓を強制的に移動、離脱させる外力として、たとえば、圧縮コイルばねからなる偏倚手段が利用できる。このような、偏倚手段44を利用する構成においては、図4、図5(A) に示すように、栓134 が、注入パイプ116 の先端部に冠着可能な有底筒状に形成され、偏倚手段が、栓を突出方向に偏倚可能に、注入パイプの先端と栓との間に介在されている。
【0060】
この構成では、注入パイプ116 の先端部に穿設された挿通孔46が、外部グラウトの流出される先端開口とされ、軸線方向への栓134 のスライド(移動)のもとで、先端開口の閉塞、開放が可能となっている(図5(A)、(B) 参照)。
【0061】
なお、図4、図5(A)、(B) に示すように、閉塞操作手段36の一端は、栓内部の延出片134aに連結され、注入パイプ116 の先端部内の挿通を経て、挿通孔37から外部に引き出されている。
【0062】
このような構成においては、図5(A) に示すように、閉塞操作手段36の牽引に伴う、偏倚手段44の偏倚力に抗した栓134 の引き込みによって、注入パイプ116 の先端開口(挿通孔)46が閉塞されるとともに、図5(B) に示すような、閉塞操作手段36の牽引力の解除に伴う、偏倚手段の偏倚力のもとでの栓の移動、つまりは突出によって、注入パイプの先端開口が開放可能となっている。
【0063】
このように、偏倚手段44の偏倚力のもとで、栓134 を先端開口46の開放方向に強制的に移動可能とすれば、グラウトからの圧力に左右されることなく、先端開口が的確に開放されるため、先端開口の開放不良等に起因するグラウト不良が確実に防止できる。
【0064】
なお、この実施の形態においては、注入パイプ116 の先端部に設けた挿通孔を先端開口46としているが、栓134 の突出のもとで開放可能であれば足りるため、これに限定されず、たとえば、図5(B) に一点鎖線で示すように、対応する挿通孔を栓に設けて先端開口としてもよい。
【0065】
また、図6に示すように、開放操作手段48を閉塞操作手段36に加えて設け、閉塞操作手段の牽引力解除に伴う開放操作手段に牽引のもとで、栓234 を注入パイプ216 の先端開口216aから強制的に離脱可能としてもよい。
【0066】
開放操作手段48として、たとえば、ワイヤ本体48a を被覆管48b で覆った、いわゆる被覆ワイヤが利用でき、コルゲートシースの外部12o において露出されたワイヤ本体の一端が、栓234 のフランジ234bに連結されている。
【0067】
ここで、このような構成においては、開放操作手段48の牽引のもとで、栓234 を注入パイプの先端開口216aから離脱させなければならないため、開放操作手段48の牽引のもとでの、軸線方向への引き抜きが要求される。そこで、この発明においては、開放操作手段のワイヤ本体48a が、注入パイプの先端開口より前方に位置する滑車50への巻装を経て延出、配設されている。
【0068】
なお、滑車50は、止水部22に一端の固定されたアーム52によって支持されている。
【0069】
このような構成によれば、滑車50が注入パイプの先端開口216aより前方に位置するため、開放操作手段48による、軸線方向への栓234 の牽引が可能となり、軸線に沿った栓の移動により、栓の円滑な離脱が容易に得られる。
【0070】
そして、図6に実線で示すように、閉塞操作手段36の牽引に伴う先端開口216aへの軸体部234aの遊嵌により、注入パイプ116 の先端開口が閉塞されるとともに、閉塞操作手段の牽引力解除に伴う開放操作手段48の牽引によって、図6に一点鎖線で示すように、栓234 が注入パイプの先端開口から強制的に離脱されて、先端開口が開放される。
【0071】
このように、開放操作手段48によって栓234 を強制的に離脱可能とする構成においても、グラウトからの圧力に左右されることなく、注入パイプの先端開口216aが的確に開放されるため、上述した実施の形態と同様に、先端開口の開放不良等に起因するグラウト不良が確実に防止できる。
【0072】
なお、開放操作手段48を被覆ワイヤとすることによって、内部グラウトの固化に影響を受けることのない、栓234 の円滑な牽引が容易に確保できる。
【0073】
上述した発明の実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0074】
【発明の効果】
上記のように、この発明に係る二重防錆タイプ永久アンカーのグラウト注入方法によれば、栓の遠隔操作のもとで、グラウトの流出経路を注入パイプの先端開口、中間開口のいずれかに切り換えるため、1本の注入パイプが内部グラウト用、外部グラウト用の双方に兼用できる。そのため、被覆管体の内部における注入パイプの本数が削減でき、アンカーテンドンの小径化のもとでのコストの低減化、および、緊張材の配置数の増大に伴う耐荷重の増大化が十分に確保可能となる。
【0075】
また、注入パイプを1本とすることによって、注入パイプの回りでほぼ同心円上での緊張材の配置が可能となるため、内側、外側での径の差に起因する、巻き取り時における緊張材の端末位置のバラツキが十分に抑制される。そのため、搬送時の巻き取り時等における、スペーサ等からの緊張材の端末の外れが十分に抑制でき、緊張材の端末の接触等に起因する被覆管体の破損、変形等が確実に防止できる。
【0076】
また、この発明によれば、被覆管体の後端開口に設けられた布製パッカーの膨張、および、膨張後における布製パッカー表面での水分のにじみ出しの目視により、内部グラウトの加圧、充填状況を認識するとともに、外部グラウトの充填状況の認識をアンカー孔の開口からのグラウトのオーバーフローの確認によって行えば足りるため、確認作業の煩雑化を伴うことなく、内部グラウト、外部グラウトの充填状況等の確認が、精度の高い目視のもとでいずれも容易に行える。
【0077】
そして、この発明のアンカーテンドン構造によれば、上記のグラウト注入方法が適切に遂行でき、内部グラウト用、外部グラウト用での注入パイプの兼用化が容易に可能となるとともに、兼用化された注入パイプでの内部グラウト、外部グラウトの注入、充填が円滑かつ的確に行える。
【0078】
また、軸体部を本体とするフランジ付き形状に栓を成形すれば、軸体部の遊嵌によって、注入パイプの先端開口の確実な閉塞が得られるため、先端開口の閉塞不良等に起因する作業性の低下が十分に防止できる。
【0079】
更に、偏倚手段の偏倚力、または、開放操作手段によって、栓を強制的に移動、離脱可能とすれば、グラウトからの圧力に左右されることなく、注入パイプの先端開口が的確に開放されるため、先端開口の開放不良等に起因するグラウト不良が確実に防止できる。
【0080】
そして、開放操作手段によって栓を強制的に離脱させる構成において、開放操作手段を注入パイプの先端開口より前方の滑車の巻装を経て配置すれば、軸線方向に沿った移動のもとで、開放操作手段による栓の円滑な離脱が容易に確保できる。
【0081】
更に、閉塞操作手段を中間位置の挿通孔から注入パイプの外部に引き出せば、閉塞操作手段が注入パイプの後端内に位置しないため、閉塞操作手段がグラウトの流し込みの際の妨げにならないとともに、閉塞操作手段の操作性自体も向上される。
【0082】
そして、注入パイプの中間開口を筒状のゴム体で被覆すれば、このゴム体が、注入パイプ内からのグラウトの流出のみを保障する逆止弁として機能するため、外部グラウトの注入時における内部グラウトの流出が確実に阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る二重防錆タイプ永久アンカーのアンカーテンドン構造の概略縦断面図である。
【図2】図1の線 A−A 、線 B−B 、線 C−C および線 D−D でのそれぞれの縦断面図である。
【図3】注入パイプ、栓の概略分解斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態の変形例における、注入パイプ、栓および偏倚手段の概略分解斜視図である。
【図5】図4のアンカーテンドン構造における、閉塞状態、開放状態での各概略部分縦断面図である。
【図6】この発明の実施の形態の別の変形例における、アンカーテンドン構造の概略部分拡大縦断面図である。
【符号の説明】
10 二重防錆タイプ永久アンカーのアンカーテンドン
12 コルゲートシース(被覆管体)
14 アンボンドPC鋼より線(緊張材)
16、116、216 注入パイプ
16a、216a 注入パイプの先端開口
20 アンカー孔
22 止水部
32 注入パイプの中間開口
34、134、234 栓
34a、234a 軸体部(本体)
34b、234b フランジ
36 閉塞操作手段(可撓性線材)
38 布製パッカー
44 偏倚手段(圧縮コイルばね)
46 挿通孔(先端開口)
48 開放操作手段(被覆ワイヤ)
50 滑車
Claims (11)
- 被覆管体での緊張材の全体的な被覆によって形成されたアンカーテンドンを地盤等のアンカー孔内に挿入するとともに、被覆管体先端の止水部を境に分離規定された内部、外部へのグラウトの注入、固化のもとで緊張材を固定し、所定荷重での緊張材の緊張、定着によって地盤等を補強する二重防錆タイプ永久アンカーにおいて、
被覆管体先端の止水部から前方に延出された1本の注入パイプの先端開口を、閉塞操作手段での牽引による、対応する栓の遠隔操作のもとで閉塞し、止水部より後方に設けられた当該注入パイプの中間開口から流出されるグラウトを、内部グラウトとして被覆管体の内部に注入、充填するとともに、
内部グラウトの充填完了後、閉塞操作手段の牽引力を解除することによる栓の遠隔操作のもとで注入パイプの先端開口を開放可能とし、開放された当該先端開口から流出されるグラウトを外部グラウトとして被覆管体の外部に注入、充填することを特徴とした二重防錆タイプ永久アンカーのグラウト注入方法。 - 被覆管体での緊張材の全体的な被覆によって形成されたアンカーテンドンを地盤等のアンカー孔内に挿入するとともに、被覆管体先端の止水部を境に分離規定された内部、外部へのグラウトの注入、固化のもとで緊張材を固定し、所定荷重での緊張材の緊張、定着によって地盤等を補強する二重防錆タイプ永久アンカーにおいて、
被覆管体先端の止水部から前方に延出された1本の注入パイプの先端開口を、対応する栓の遠隔操作のもとで閉塞し、止水部より後方に設けられた当該注入パイプの中間開口から流出されるグラウトを、内部グラウトとして被覆管体の内部に注入、充填するとともに、
被覆管体の後端開口に内部を連通させて配設、密閉された袋状の布製パッカーの膨張、および、膨張後における布製パッカー表面での水分のにじみ出しの目視により、内部グラウトの加圧、充填状況を認識し、
当該布製パッカーでの内部グラウトの充填完了の確認後、栓の遠隔操作のもとで注入パイプの先端開口を開放可能とし、アンカー孔の開口端からのグラウトのオーバーフローが目視のもとで確認できるまで、当該先端開口から流出されるグラウトを外部グラウトとして被覆管体の外部に注入、充填することを特徴とした二重防錆タイプ永久アンカーのグラウト注入方法。 - 緊張材を被覆管体で全体的に被覆するとともに、被覆管体先端の止水部を境に内部、外部の規定された二重防錆タイプ永久アンカーのアンカーテンドンにおいて、
中間位置に中間開口を有する1本の注入パイプが、当該中間開口を止水部の後方に、先端開口を止水部の前方にそれぞれ位置させて、被覆管体内に挿通、配設され、
可撓性線材からなる閉塞操作手段の一端に連結された栓が、注入パイプの先端開口を閉塞可能に配置されるとともに、当該閉塞操作手段が、被覆管体の後端開口から外部に引き出され、
閉塞操作手段の牽引、牽引力解除による栓の遠隔操作により、注入パイプの先端開口の閉塞、開放を切り換え可能とし、この切り換えによって、1本の注入パイプを内部グラウト用、外部グラウト用の双方に兼用可能としたことを特徴とするアンカーテンドン構造。 - 緊張材を被覆管体で全体的に被覆するとともに、被覆管体先端の止水部を境に内部、外部の規定された二重防錆タイプ永久アンカーのアンカーテンドンにおいて、
中間位置に中間開口を有する1本の注入パイプが、当該中間開口を止水部の後方に、先端開口を止水部の前方にそれぞれ位置させて、被覆管体内に挿通、配設され、
可撓性線材からなる閉塞操作手段の一端に連結された栓が、注入パイプの先端開口を閉塞可能に配置されるとともに、当該閉塞操作手段が、被覆管体の後端開口から外部に引き出され、
閉塞操作手段の牽引、牽引力解除による栓の遠隔操作により、注入パイプの先端開口の閉塞、開放を切り換え可能とし、この切り換えによって、1本の注入パイプを内部グラウト用、外部グラウト用の双方に兼用可能とするとともに、
内部を連通させて配置、密閉された袋状の布製パッカーによって、被覆管体の後端開口を閉塞したことを特徴とするアンカーテンドン構造。 - 栓が、注入パイプの先端開口に遊嵌可能な軸体部を本体とするフランジ付き形状に成形されるとともに、フランジに相反する軸体部の端末に、閉塞操作手段の一端が連結された請求項3または4記載のアンカーテンドン構造。
- 有底筒状の栓が、注入パイプの先端を被覆して軸線方向にスライド可能に配設されるとともに、栓のスライドのもとで開閉可能な先端開口が、注入パイプの先端部の側壁、栓の側壁のいずれかに穿設され、
注入パイプの先端からの突出方向への偏倚力が、偏倚手段によって栓に付与され、
閉塞操作手段による、偏倚手段の偏倚力に抗した栓の引き込みによって、注入パイプの先端開口を閉塞するとともに、閉塞操作手段の牽引力解除に伴う、偏倚手段の偏倚力によって、栓を強制的に移動させて注入パイプの先端開口を開放させる請求項3または4記載のアンカーテンドン構造。 - 栓が、注入パイプの先端開口に遊嵌可能な軸体部を本体とするフランジ付き形状に成形され、フランジに相反する軸体部の端末に、閉塞操作手段の一端が連結されるとともに、
可撓性の被覆ワイヤからなる開放操作手段の一端が、栓のフランジサイドに連結され、
閉塞操作手段による、偏倚手段の偏倚力に抗した栓の引き込みによって、注入パイプの先端開口を閉塞するとともに、閉塞操作手段の牽引力解除に伴う開放操作手段の牽引によって、栓を注入パイプの先端開口から強制的に離脱させて先端開口を開放させる請求項3または4記載のアンカーテンドン構造。 - 滑車が、注入パイプの先端開口より前方に配置され、開放操作手段が、滑車への巻装を経て被覆管体の後端開口方向に延出された請求項7記載のアンカーテンドン構造。
- 閉塞操作手段が、少なくとも注入パイプの先端部内に挿通され、注入パイプの中間位置に穿設された挿通孔を介して注入パイプの外部に引き出されるとともに、注入パイプに沿った配置のもとでの延出を経て、被覆管体の後端開口から引き出された請求項3ないし8のいずれか記載のアンカーテンドン構造。
- 注入パイプの中間開口を筒状のゴム体によって被覆した請求項3ないし9のいずれか記載のアンカーテンドン構造。
- 注入パイプの中間開口が、切欠きによって形成された請求項3ないし10のいずれか記載のアンカーテンドン構造。
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