JP3547008B2 - 集積回路装置 - Google Patents

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    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
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    • H03H7/18Networks for phase shifting
    • H03H7/21Networks for phase shifting providing two or more phase shifted output signals, e.g. n-phase output
    • HELECTRICITY
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、90度移相器を集積した集積回路装置の回路配置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット等の情報通信の利用が広まるに従って、無線通信についても広帯域化の要望が高まりをみせており、これに呼応して高周波数に対応した90度移相器が求められている。また、携帯電話機に代表されるように、無線通信装置の小型化のニーズが高く、90度移相器についても集積回路装置に組み込まれる必要がある。
【0003】
この90度移相器の集積化に際し、例えば、図1のような回路構成の90度移相器を集積回路装置に集積した例として、図7のような回路配置が知られている。
図1は、発振器からの差動信号を入力端子対INにより受け付け、その位相が互いに90度の位相差を持つ2つの差動信号を生成して、出力端子対OUT1と出力端子対OUT2とにそれぞれ出力する90度移相器の回路構成を示している。また、図7は、90度移相器を集積化した集積回路装置について、90度移相器部分の回路配置を示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上に引用した従来技術に係る集積回路装置においては、入力端子対INへの入力信号が数GHz以上の高周波であるような場合、出力端子対OUT1からの出力信号と出力端子対OUT2からの出力信号との間の位相差が90度から大きく外れてしまい、90度移相器として十分な性能を得られないという問題がある。
【0005】
また、この問題を解決するにあたって、上記のような無線通信装置の小型化のニーズに考慮すれば、90度移相器を集積した集積回路装置自体の大型化を伴うようなことがあってはならない。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであって、集積回路装置を大型化しないという制約条件を満たしつつ、高周波数域においても2つの出力信号間の位相差を精度良く90度とすることができる90度移相器を集積化した集積回路装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る集積回路装置は、互いに静電容量が等しい4つの入力側キャパシタと、互いに静電容量が等しい4つの出力側キャパシタとを備える90度移相器を集積した集積回路装置であって、前記入力側キャパシタと前記出力側キャパシタとは1の環に沿って一列に平面配置されており、かつ、前記入力側キャパシタと前記出力側キャパシタとが当該列上に1つずつ交互に配列されていることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、90度移相器を構成する素子間の配線長を揃えると共に、より短縮することができる。また、配線間および配線と集積回路基板との寄生的な電磁的結合を抑制することができる。
また、前記入力側キャパシタと前記出力側キャパシタとであって、他の回路素子を介さずに電気的に直列に接続される一対のキャパシタは前記環上で隣り合うように配列されていることを特徴とする。このようにすれば、キャパシタ間の配線長を短縮して90度移相器の精度を向上させることができる。
【0008】
また、前記90度移相器は4つの入力側抵抗素子と4つの出力側抵抗素子を備え、前記入力側抵抗素子と前記出力側抵抗素子はいずれも、前記入力側キャパシタと前記出力側キャパシタがなす環状領域の内側に配置されていることを特徴とする。このようにすれば、キャパシタと抵抗素子の間や抵抗素子間の配線長を短縮して90度移相器の精度を向上させることができる。
【0009】
また、前記入力側抵抗素子と前記出力側抵抗素子とであって、他の回路素子を介さずに電気的に直列に接続される一対の抵抗素子が空間的に近接配置されており、前記一対の抵抗素子のうち入力側抵抗素子が入力側キャパシタに空間的に近接配置されていることを特徴とする。このようにすれば、互いに関連するキャパシタと抵抗素子の間や抵抗素子間の配線長を短縮して90度位相器の精度を向上させることができる。
【0010】
また、逆に、前記入力側抵抗素子と前記出力側抵抗素子とであって、他の回路素子を介さずに電気的に直列に接続される一対の抵抗素子が空間的に近接配置されており、前記一対の抵抗素子のうち出力側抵抗素子が出力側キャパシタに空間的に近接配置されている。このようにしても、上と同様に、互いに関連するキャパシタと抵抗素子の間や抵抗素子間の配線長を短縮して90度位相器の精度を向上させることができる。
【0011】
また、前記4つの入力側抵抗素子は互いに等しい抵抗値を有し、前記4つの出力側抵抗素子は互いに等しい抵抗値を有していることを特徴とする。このようにすれば、8つのキャパシタがなす環状領域内での抵抗素子の配置を整えて、回路素子間の配線長を揃え易くなるので、90度移相器の精度を向上させることができる。
【0012】
また、具体的な回路構成として、第1の入力側抵抗素子、第1の入力側キャパシタ、第2の入力側抵抗素子、第2の入力側キャパシタ、第3の入力側抵抗素子、第3の入力側キャパシタ、第4の入力側抵抗素子、第4の入力側キャパシタという順に、入力側キャパシタと入力側抵抗素子とが電気的に直列かつループ状に接続された入力側ループ回路と、第1の出力側抵抗素子、第1の出力側キャパシタ、第2の出力側抵抗素子、第2の出力側キャパシタ、第3の出力側抵抗素子、第3の出力側キャパシタ、第4の出力側抵抗素子、第4の出力側キャパシタという順に、出力側キャパシタと出力側抵抗素子とが電気的に直列かつループ状に接続された出力側ループ回路とを備え、第4の入力側キャパシタと第1の入力側抵抗素子との接続点と第1の出力側抵抗素子と第1の出力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続され、第1の入力側キャパシタと第2の入力側抵抗素子との接続点と第2の出力側抵抗素子と第2の出力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続され、第2の入力側キャパシタと第3の入力側抵抗素子との接続点と第3の出力側抵抗素子と第3の出力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続され、第3の入力側キャパシタと第4の入力側抵抗素子との接続点と第4の出力側抵抗素子と第4の出力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続され、第2の入力側抵抗素子と第2の入力側キャパシタとの接続点と第4の入力側抵抗素子と第4の入力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続されていることを特徴とする。
【0013】
また、90度移相器の集積のされ方に着目すれば、本発明に係る集積回路装置は、基層上に、積層方向に電極を対向させてなる複数のキャパシタが形成され、基層に沿った方向に抵抗膜を挟んで電極を対向させてなる複数の抵抗素子が形成され、これらキャパシタと抵抗素子とを組み合わせて入力側移相器と出力側移相器との2段構成からなる90度移相器となした集積回路装置であって、入力側移相器の各キャパシタと出力側移相器の各キャパシタとが、基層上に平面視において交互に並ぶ状態で環状に配列され、入力側移相器の各抵抗素子と出力側移相器の各抵抗素子とは前記キャパシタ列で囲まれる領域に、対称的な位置関係で配置されていることを特徴とする。
【0014】
このように集積回路装置に90度移相器を集積すれば、回路素子間の90度位相器の精度をより高めることができる。
また、入力側移相器のキャパシタと出力側移相器のキャパシタであって、基層上で隣り合う2個ずつは、一方のキャパシタの下側電極と他方のキャパシタの上側電極とが引き出し電極とスルーホールとで直列に接続されていることを特徴とする。このように集積すれば、環を構成するキャパシタ間の距離を短縮して集積度を向上させることができる。
【0015】
また、環状のキャパシタ列は、平面視において1辺に3個のキャパシタが並ぶ正方形状をしていることを特徴とする。このように集積すれば、1辺に並んだ3個のキャパシタのうち、中央のキャパシタを入力側移相器のキャパシタとして入力側移相器の抵抗素子を近接配置することができる。また、該中央のキャパシタを出力側移相器のキャパシタとして出力側移相器の抵抗素子を近接配置することもできるので、全体として配線長を短縮して90度移相器の精度を向上させることができる。
【0016】
また、キャパシタ列で囲まれる領域の中央部には角型の導電ランドが配され、該導電ランドの各辺と、その外方に存するキャパシタとの間の小領域に、入力側移相器の1の抵抗素子と出力側移相器の1の抵抗素子とが直列接続されて配置されていることを特徴とする。このように抵抗素子を配置することによって、抵抗素子間や、抵抗素子とキャパシタ間の配線長を短縮して90度移相器の精度を向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る集積回路装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
本実施の形態に係る集積回路装置は、90度移相器を集積化した集積回路装置である。本集積回路装置について、先ず、電気的な回路構成を述べ、次いで空間的な回路配置について説明する。
【0018】
(回路構成)
当該集積回路装置に集積化された90度移相器の回路構成は図1に示す通りであり、8つの抵抗素子R1〜R8と8つのキャパシタC1〜C8を備えている。以下、4つのキャパシタC1〜C4を入力側キャパシタと呼び、4つのキャパシタC5〜C8を出力側キャパシタと呼ぶこととする。同様に、4つの抵抗素子R1〜R4は入力側抵抗素子であり、4つの抵抗素子R5〜R8は出力側抵抗素子である。
【0019】
図1において、90度移相器1の抵抗素子R2とキャパシタC1はRC回路を構成している。同様に抵抗素子R3とキャパシタC2、抵抗素子R4とキャパシタC3、および抵抗素子R1とキャパシタC4もそれぞれRC回路を構成しており、これら4つのRC回路は直列かつループ状に接続されて、入力側回路(いわゆる、入力側移相器である。)を構成している。
【0020】
なお、この入力側回路においては、抵抗素子R2とキャパシタC2との接続点が抵抗素子R4とキャパシタC4との接続点に接続されている。また、抵抗素子R1とキャパシタC1との接続点と、抵抗素子R3とキャパシタC3との接続点とのそれぞれには差動入力端子INが接続されている。
また、抵抗素子R6とキャパシタC5、抵抗素子R7とキャパシタC6、抵抗素子R8とキャパシタC7、および抵抗素子R1とキャパシタC8もそれぞれRC回路を構成しており、これら4つのRC回路が直列かつループ状に接続されて、出力側回路(いわゆる、出力側移相器である。)を構成している。このように、本実施の形態に係る90度移相器は前記入力側回路と前記出力側回路との2段構成となっている。
【0021】
なお、この出力側回路においては、RC回路同士の各接続点に出力端子が接続されている。詳しく述べると、キャパシタC8と抵抗素子R5との接続点と、キャパシタC6と抵抗素子R7との接続点はそれぞれ差動出力端子OUT1に接続されており、また、キャパシタC5と抵抗素子R6との接続点と、キャパシタC7と抵抗素子R8との接続点はそれぞれ差動出力端子OUT2に接続されている。
【0022】
更に、入力側回路と出力側回路は4点で接続されている。すなわち、抵抗素子R1とキャパシタC4との接続点が抵抗素子R5とキャパシタC5との接続点に接続され、抵抗素子R2とキャパシタC1との接続点は抵抗素子R6とキャパシタC6との接続点に接続されている。また、抵抗素子R3とキャパシタC2との接続点は抵抗素子R7とキャパシタC7との接続点に接続され、抵抗素子R4とキャパシタC3との接続点は抵抗素子R8とキャパシタC8との接続点に接続されている。
【0023】
入力側回路においては、抵抗素子R1〜R4は互いに等しい抵抗値を有するものとしている。また、キャパシタC1〜C4は互いに等しい静電容量を有するものとする。同様に、出力側回路においても、抵抗素子R5〜R8は互いに等しい抵抗値を有しているものとし、キャパシタC5〜C8も互いに等しい静電容量を有しているものとする。
【0024】
(回路配置)
次に、本実施の形態に係る集積回路装置の90度移相器を構成する回路素子C1〜C8並びにR1〜R8の空間的な回路配置について説明する。
図2は、本実施の形態に係る集積回路装置の90度移相器部分について、回路素子の平面配置を示した図である。図2において、90度移相器部分は全体としてほぼ正方形の領域を占めている。また、90度移相器部分は3層構造をとっており、これら3つの層は必要に応じてスルーホールT1〜T19により層間接続されている。以下、基層に近い層から順にそれぞれ第1層、第2層、第3層と呼ぶこととする。
【0025】
キャパシタC1〜C8は正方形領域の辺縁部分に環状に平面配置されており、当該正方形の各辺にはそれぞれキャパシタが3つずつ並べられている。また、当該環上に入力側キャパシタC1〜4と出力側キャパシタC5〜C8が交互に配列されている。この際、入力側キャパシタと出力側キャパシタであって、図1の回路図において、他の回路素子を介することなく直列に接続されている一対のキャパシタは、当該環上で隣り合うように配列されている。
【0026】
例えば、入力側キャパシタC1と出力側キャパシタC6は他の回路素子を介することなく直列に接続されており、図2においても互いに隣り合うように配置されている。他のキャパシタ、すなわち、入力側キャパシタC2と出力側キャパシタC7の組、入力側キャパシタC3と出力側キャパシタC8の組および入力側キャパシタC4と出力側キャパシタC5の組についても同様にそれぞれ前記環上で隣り合うように配列されている。
【0027】
また、当該環上で入力側回路のみに注目すると、入力側キャパシタはC1、C2、C3、C4の順に配列されている。この配列は図1の回路図に示したループ状の入力側回路における入力側キャパシタの配列と一致している。出力側回路についても、出力側キャパシタはC5、C6、C7、C8の順に配列されており、この配列は図1の回路図に示したループ状の出力側回路における出力側キャパシタの配列と一致している。
【0028】
以上のように入力側キャパシタC1〜C4と出力側キャパシタC5〜C8とを回路配置することにより、図1の電子回路について、これらキャパシタC1〜C8が互いに対称な位置に配設されることとなるので、対応するキャパシタ間の配線長を揃えて、配線間での位相のズレを抑えることができる。また、これと同時に配線長を抑えて、コンパクトな集積回路装置を実現することができる。
【0029】
次に、抵抗素子の回路配置について説明する。抵抗素子R1〜R8はキャパシタC1〜C8が配置された環状領域の内側に配置されている。詳述すると、図2においては、前記正方領域の各頂角にあたる箇所に出力側キャパシタC5〜C8が配置され、それらのキャパシタC5〜C8の間に入力側キャパシタC1〜C4が配置されている。この入力側キャパシタC1とC3とを結んだ直線上および入力側キャパシタC2とC4とを結んだ直線上に抵抗素子R1〜R8がそれぞれ回路配置されている。
【0030】
すなわち、入力側キャパシタC1の環状領域内側に近接した位置であって、前記の直線上には抵抗素子R6、R2が互いに近接して配置されている。また、入力側キャパシタC2の環状領域内側に近接した位置であって、前記の直線上には抵抗素子R7、R3が近接配置されている。同様に入力側キャパシタC3の環状領域内側には抵抗素子R8、R4が近接配置され、入力側キャパシタC4の環状領域内側には抵抗素子R5、R1が近接配置されている。なお、このとき入力側キャパシタC1〜C4により近い位置に入力側抵抗素子R1〜R4が配設されている。
【0031】
このように、入力側回路の各抵抗素子R1〜R4と出力側回路の各抵抗素子R5〜R8とは前記キャパシタC1〜C8にて囲繞される領域に、対称的な位置関係で配置されている。また、図1に示した回路図上で、他の回路素子を介することなく直列に接続されている一対の抵抗素子は空間的に近接して配置されている。
【0032】
例えば、一対の抵抗素子R1、R5は図1の回路図上で他の回路素子を介することなく直列に接続されており、図2の回路配置においても近接して配置されている。この事情は、一対の抵抗素子R2、R6についても同様であり、抵抗素子R3とR7、或いは抵抗素子R4とR8についても同じように回路配置されている。
【0033】
なお、前記正方形領域の中央部には角型の導電ランド(ここでは第1層。)が配されており、前記各一対の抵抗素子はそれぞれ当該導電ランドの各辺と、その外側に配置された各キャパシタとの間の小領域に位置している。従って、各抵抗素子に要求される抵抗値の大きさに合わせて当該導電ランドの大きさを調整すれば、回路面積を変更することなく各抵抗素子の抵抗値を変更することができる。
【0034】
以上のほか、図2においては、差動入力端子INの一方の端子がキャパシタC1と抵抗素子R1の中間部分から延伸されると共に、差動入力端子INのもう一方の端子がキャパシタC3と抵抗素子R3の中間部分から延伸されることにより、差動入力端子INの2つの配線長がほぼ等しくなっている。これにより入力信号を受け付ける際の信号波形の歪みを軽減している。
【0035】
差動出力端子については、差動入力端子OUT1の2つの端子がそれぞれキャパシタC6、C8から延伸されることによって、差動入力端子OUT1の2つの端子の配線長がほぼ同一とされている。また、差動入力端子OUT2については、2つの端子がそれぞれキャパシタC5、C7から延伸されることによって、配線長がほぼ等しくなっている。これにより差動出力端子OUT1、OUT2から出力する信号の歪みをそれぞれ軽減することができる。
【0036】
次に、図3は、第1層の回路パターンを示した図である。図3に示すように、第1層の斜線を施した部分は抵抗値の小さい導電性部分であり、網目を施した部分は抵抗値の大きい導電性部分である。前記抵抗素子R1〜R8は、いずれも第1層内に配設されており、それぞれ斜線部分に属する2つの電極にて抵抗膜(網目部分)を挟んだ構成、言い換えると基層に沿った方向に抵抗膜を挟んで電極を対抗させた構成となっている。
【0037】
図4は、第2層の回路パターンを示した図である。図4において、第2層はその辺縁部に8つの略方形部分を含んでおり、それら略方形部分から配線パターンを延伸した構成となっている。なお、これらの略方形部分はキャパシタC1〜C8の一方の電極となっている。
図5は、第3層の回路パターンを示した図である。図5において、第3層はその辺縁部に8つの略方形部分を含んでおり、それら略方形部分の周辺に配線パターンを配した構成となっている。これら略方形部分は第2層の略方形部分と積層方向に重なり合う位置にあり、それぞれ積層方向に対となってキャパシタC1〜C8を構成している。
【0038】
すなわち、キャパシタC1〜C8は、いずれも第2層の略方形部分と第3層の略方形部分を2つの電極として、これらを積層方向に対向させた構成をとなっており、それぞれ第2層の略方形部分(電極)の面積に応じた容量を有している。本実施の形態に係る集積回路装置の90度移相器部分は、基層上に上記の第1層から第3層の順に各層を形成することによって製造される。なお、図3〜5に示したパターンはいずれも導電部分を表しており、導電部分以外の部分は絶縁材料を用いて絶縁されている。また、各層間も絶縁材料にて絶縁されており、電気的に接続する必要がある部分のみスルーホールT1〜T19によって接続されている。
【0039】
以上のような回路配置を採用することによって、抵抗素子R1からキャパシタC1までの配線長、抵抗素子R2からキャパシタC2までの配線長、抵抗素子R3からキャパシタC3までの配線長、および抵抗素子R4からキャパシタC4までの配線長が互いにほぼ等しくなる。
また、以上のような回路配置によれば、抵抗素子R5からキャパシタC5までの配線長、抵抗素子R6からキャパシタC6までの配線長、抵抗素子R7からキャパシタC7までの配線長、および抵抗素子R8からキャパシタC8までの4つの配線長が互いにほぼ等しくなる。
【0040】
この他、上記の回路配置によって、90度移相器内の互いに対応する配線長どうしを互いにほぼ等しくすることができるので、対応する素子間の配線長のばらつきに起因する位相のずれを回避して、90度移相器の精度を向上させることができる。
また、上記の回路配置を採用すれば、回路素子間の配線長をより短くすることができると共に、互いに異なる層にある配線が交差するのを回避し易くなるので、寄生的な配線間および配線と回路基板との電磁的結合を抑制して、90度移相器の精度を改善することができる。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
【0041】
(1) 上記実施の形態においては、図1に示したような回路構成の90度移相器について述べたが、この他に図6に示したような回路構成の90度移相器についても本発明を適用して効果を奏させることができる。
図6は、本変形例に係る90度移相器の回路構成を示した図である。図6において、90度移相器2は、前記90度移相器1と同様に、差動入力端子IN´を備える入力側回路と差動出力端子OUT1´とOUT2´を備える出力側回路から成っており、入力側回路には4つの入力側キャパシタC1´〜C4´と4つの抵抗素子R1´〜R4´とが含まれている。また、出力側回路には4つの出力側キャパシタC5´〜C8´と4つの抵抗素子R5´〜R8´とが含まれている。
【0042】
90度移相器2の入力側回路は、前記90度移相器1の入力側回路と同様に、4つのRC回路を備えている。すなわち、抵抗素子R2´とキャパシタC1´とからなるRC回路、抵抗素子R3´とキャパシタC2´とからなるRC回路、抵抗素子R4´とキャパシタC3´とからなるRC回路および抵抗素子R1´とキャパシタC4´とからなるRC回路が備えられている。これら4つのRC回路は直列に接続されており、全体としてループ回路を構成している。
【0043】
なお、前記90度移相器1とは異なって、抵抗素子R1´とキャパシタC1´との接続点と、抵抗素子R2´とキャパシタC2´との接続点とが接続されており、更に当該接続点には差動入力端子INの一方が接続されている。同様に、抵抗素子R3´とキャパシタC3´との接続点と、抵抗素子R4´とキャパシタC4´との接続点とが接続されており、更に当該接続点には差動入力端子INのもう一方が接続されている。
【0044】
90度移相器2の出力側回路は、前記90度移相器1の出力側回路と同様に、4つのRC回路を備えている。すなわち、抵抗素子R6´とキャパシタC5´とからなるRC回路、抵抗素子R7´とキャパシタC6´とからなるRC回路、抵抗素子R8´とキャパシタC7´とからなるRC回路および抵抗素子R5´とキャパシタC8´とからなるRC回路である。これらのRC回路もまた直列に接続され、全体としてループ回路をなしている。
【0045】
また、RC回路同士の各接続点、すなわち、キャパシタC8´と抵抗素子R5´との接続点と、キャパシタC6´と抵抗素子R7´との接続点はそれぞれ差動出力端子OUT1´に接続されており、また、キャパシタC5´と抵抗素子R6´との接続点と、キャパシタC7´と抵抗素子R8´との接続点はそれぞれ差動出力端子OUT2´に接続されている。
【0046】
90度移相器1の入力側回路と出力側回路とは4点で接続されている。すなわち、抵抗素子R1´とキャパシタC4´との接続点が抵抗素子R5´とキャパシタC5´との接続点に接続されている。抵抗素子R2´とキャパシタC1´との接続点は抵抗素子R6´とキャパシタC6´との接続点に接続されている。また、抵抗素子R3´とキャパシタC2´との接続点は抵抗素子R7´とキャパシタC7´との接続点に接続されており、更に、抵抗素子R4´とキャパシタC3´との接続点は抵抗素子R8´とキャパシタC8´との接続点に接続されている。
【0047】
このような構成を備える90度移相器2についても、本発明に係る回路配置を採用して集積回路装置に集積化することによって、より精度の良い出力信号を得ることができる。
(2) 上記実施の形態においては、環状に平面配置されたキャパシタの内側に抵抗素子を配設するとしたが、これに代えて、環状に平面配置されたキャパシタの外側に抵抗素子を配設するとしても良い。このような場合でも、本発明に係るキャパシタの配置を採用すれば、従来よりも精度の良い90度移相器を得ることが出来る。
【0048】
(3) 上記実施の形態においては、図2に示したような配線パターンによって90度移相器の回路素子を差動入力端子INや差動出力端子OUT1、OUT2に接続するとしたが、これに代えて、図2に示した配線パターンとは異なる配線パターンを採用しても良い。
図2に示した配線パターンとは異なる配線パターンをとる場合、90度移相器の回路素子から差動入力端子INや差動出力端子OUT1、OUT2までの配線長が、差動入力端子どうしや差動出力端子どうしでほぼ等しくなるように配線すれば良い。
【0049】
(4) 上記実施の形態において、図2に示したパターンはあくまで一例に過ぎず、パターンの形状や大きさが厳密に図2に従わなくとも良く、必要に応じて変更しても本発明の効果を得ることができる。
また、抵抗素子については、必ずしも抵抗膜部分を設ける必要はなく、配線パターンそのものが有する抵抗を利用しても良い。キャパシタについても、同様に、キャパシタ相当の機能を果たすことができれば良く、その配置さえ上記のようにすれば本発明の効果を奏させることができる。
【0050】
(5) 上記実施の形態においては、前記正方領域の各頂角にあたる箇所に出力側キャパシタC5〜C8が配置した場合における各抵抗素子の配置について述べたが、これに代えて次のようにしても良い。
すなわち、抵抗素子R1〜R8はキャパシタC1〜C8が配置された環状領域の内側に配置されている点においては上記実施の形態と同様とし、前記正方領域の各頂角にあたる箇所に、出力側キャパシタC5〜C8に代えて、入力側キャパシタC1〜C4を配置され、それらキャパシタC1〜C4の間に出力側キャパシタC5〜C8を配置する。この出力側キャパシタC5とC7とを結んだ直線上および入力側キャパシタC6とC8とを結んだ直線上に抵抗素子R1〜R8をそれぞれ配置する。
【0051】
そして、入力側キャパシタC5の環状領域内側に近接した位置であって、前記の直線上には抵抗素子R6、R1が互いに近接して配置されている。また、入力側キャパシタC6の環状領域内側に近接した位置であって、前記の直線上には抵抗素子R7、R2が近接配置されている。同様に入力側キャパシタC7の環状領域内側には抵抗素子R8、R3が近接配置され、入力側キャパシタC8の環状領域内側には抵抗素子R5、R4が近接配置されている。なお、このとき出力側キャパシタC5〜C8により近い位置に出力側抵抗素子R5〜R8が配設されている。
【0052】
このようにキャパシタC1〜C8と抵抗素子R1〜R8とを配置することにより、図1の電子回路について、各素子を互いに対称な位置に配設できるので、対応する各素子間の配線長を揃えて、配線間での位相のズレを抑えることができる。また、これと同時に配線長を抑えて、コンパクトな集積回路装置を実現することができる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る集積回路装置は、互いに静電容量が等しい4つの入力側キャパシタと、互いに静電容量が等しい4つの出力側キャパシタとを備える90度移相器を集積した集積回路装置であって、前記入力側キャパシタと前記出力側キャパシタとは1の環に沿って一列に平面配置されており、かつ、前記入力側キャパシタと前記出力側キャパシタとが当該列上に1つずつ交互に配列されていることを特徴とするので、90度移相器の各素子を接続する配線の配線長を揃えると同時に、配線間や配線と回路基板の間の寄生的な電磁的結合を回避して、精度の良い出力信号を得ることができる。
【0054】
また、前記入力側キャパシタと前記出力側キャパシタとであって、他の回路素子を介さずに電気的に直列に接続される1対のキャパシタは前記環上で隣り合うように配列する。このような空間的回路配置を採用することによって、キャパシタどうしを接続する配線の配線長を整えて、90度移相器の精度をより向上させ、より精度の良い出力信号を得ることができる。
【0055】
また、前記90度移相器は4つの入力側抵抗素子と4つの出力側抵抗素子を備え、前記入力側抵抗素子と前記出力側抵抗素子をいずれも、前記入力側キャパシタと前記出力側キャパシタがなす環状領域の内側に配置する。このように素子を配置することによって、更に各キャパシタ間の配線の配線長を揃えると共にこれを短縮して、90度移相器の精度をより向上させ、より精度の良い出力信号を得ることができる。
【0056】
上記に加えて、前記入力側抵抗素子と前記出力側抵抗素子とであって、他の回路素子を介さずに電気的に直列に接続される1対の抵抗素子が空間的に近接配置されており、前記1対の抵抗素子のうち入力側抵抗素子が入力側キャパシタに空間的に近接配置されているとしても良い。或いは、これに代えて、前記入力側抵抗素子と前記出力側抵抗素子とであって、他の回路素子を介さずに電気的に直列に接続される1対の抵抗素子が空間的に近接配置されており、前記1対の抵抗素子のうち出力側抵抗素子が出力側キャパシタに空間的に近接配置されているとしても良い。
【0057】
このようにすれば、キャパシタと抵抗素子との間の配線長や抵抗素子間の配線長を短縮すると共に、各素子間の配線長を揃えることができるので、90度移相器の精度を向上させることができる。また、これと同時に90度移相器をよりコンパクトにすることができるので、結局90度移相器を集積した集積回路装置を小型化することができる。
【0058】
また、前記90度移相器の具体的な回路構成としては、次のような構成とするのが好適である。すなわち、第1の入力側抵抗素子、第1の入力側キャパシタ、第2の入力側抵抗素子、第2の入力側キャパシタ、第3の入力側抵抗素子、第3の入力側キャパシタ、第4の入力側抵抗素子、第4の入力側キャパシタという順に、入力側キャパシタと入力側抵抗素子とが電気的に直列かつループ状に接続された入力側ループ回路と、第1の出力側抵抗素子、第1の出力側キャパシタ、第2の出力側抵抗素子、第2の出力側キャパシタ、第3の出力側抵抗素子、第3の出力側キャパシタ、第4の出力側抵抗素子、第4の出力側キャパシタという順に、出力側キャパシタと出力側抵抗素子とが電気的に直列かつループ状に接続された出力側ループ回路とを備え、第4の入力側キャパシタと第1の入力側抵抗素子との接続点と第1の出力側抵抗素子と第1の出力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続され、第1の入力側キャパシタと第2の入力側抵抗素子との接続点と第2の出力側抵抗素子と第2の出力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続され、第2の入力側キャパシタと第3の入力側抵抗素子との接続点と第3の出力側抵抗素子と第3の出力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続され、第3の入力側キャパシタと第4の入力側抵抗素子との接続点と第4の出力側抵抗素子と第4の出力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続され、第2の入力側抵抗素子と第2の入力側キャパシタとの接続点と第4の入力側抵抗素子と第4の入力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続されているような回路構成である。
【0059】
このような回路構成を採用することにより、上記に述べたような回路配置と相俟ってより高精度の90度移相器を実現すると共に、集積回路装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る集積回路装置に集積されている90度移相器の回路構成を示した図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る90度移相器を集積回路装置に集積した場合の回路配置を示した図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る90度移相器を集積回路装置に多層集積した場合の第1層の回路パターンを示した図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る90度移相器を集積回路装置に多層集積した場合の第2層の回路パターンを示した図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る90度移相器を集積回路装置に多層集積した場合の第3層の回路パターンを示した図である。
【図6】本発明の変形例に係る集積回路装置に係る90度移相器の回路構成を示した図である。
【図7】90度移相器を集積回路装置に集積した場合の回路配置であって、従来技術に係る回路配置を示した図である。
【符号の説明】
C1〜C4、C1´〜C4´………………………入力側キャパシタ
C5〜C8、C5´〜C8´………………………出力側キャパシタ
IN、IN´…………………………………………差動入力端子
OUT1、OUT2、OUT1´、OUT2´…差動出力端子
R1〜R4、R1´〜R4´………………………入力側抵抗素子
R5〜R8、R5´〜R8´………………………出力側抵抗素子
T1〜T19…………………………………………スルーホール

Claims (12)

  1. 互いに静電容量が等しい4つの入力側キャパシタと、互いに静電容量が等しい4つの出力側キャパシタとを備える90度移相器を集積した集積回路装置であって、
    前記入力側キャパシタと前記出力側キャパシタとは1の環に沿って一列に平面配置されており、かつ、
    前記入力側キャパシタと前記出力側キャパシタとが当該列上に1つずつ交互に配列されている
    ことを特徴とする集積回路装置。
  2. 前記入力側キャパシタと前記出力側キャパシタとであって、他の回路素子を介さずに電気的に直列に接続される1対のキャパシタは前記環上で隣り合うように配列されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の集積回路装置。
  3. 前記90度移相器は4つの入力側抵抗素子と4つの出力側抵抗素子を備え、
    前記入力側抵抗素子と前記出力側抵抗素子はいずれも、前記入力側キャパシタと前記出力側キャパシタがなす環状領域の内側に配置されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の集積回路装置。
  4. 前記入力側抵抗素子と前記出力側抵抗素子とであって、他の回路素子を介さずに電気的に直列に接続される1対の抵抗素子が空間的に近接配置されており、
    前記1対の抵抗素子のうち入力側抵抗素子が入力側キャパシタに接続され、かつ空間的に近接配置されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の集積回路装置。
  5. 前記入力側抵抗素子と前記出力側抵抗素子とであって、他の回路素子を介さずに電気的に直列に接続される1対の抵抗素子が空間的に近接配置されており、
    前記1対の抵抗素子のうち出力側抵抗素子が出力側キャパシタに接続され、かつ空間的に近接配置されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の集積回路装置。
  6. 前記4つの入力側抵抗素子は互いに等しい抵抗値を有し、
    前記4つの出力側抵抗素子は互いに等しい抵抗値を有している
    ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の集積回路装置。
  7. 第1の入力側抵抗素子、第1の入力側キャパシタ、第2の入力側抵抗素子、第2の入力側キャパシタ、第3の入力側抵抗素子、第3の入力側キャパシタ、第4の入力側抵抗素子、第4の入力側キャパシタという順に、入力側キャパシタと入力側抵抗素子とが電気的に直列かつループ状に接続された入力側ループ回路と、
    第1の出力側抵抗素子、第1の出力側キャパシタ、第2の出力側抵抗素子、第2の出力側キャパシタ、第3の出力側抵抗素子、第3の出力側キャパシタ、第4の出力側抵抗素子、第4の出力側キャパシタという順に、出力側キャパシタと出力側抵抗素子とが電気的に直列かつループ状に接続された出力側ループ回路とを備え、
    第4の入力側キャパシタと第1の入力側抵抗素子との接続点と第1の出力側抵抗素子と第1の出力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続され、
    第1の入力側キャパシタと第2の入力側抵抗素子との接続点と第2の出力側抵抗素子と第2の出力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続され、
    第2の入力側キャパシタと第3の入力側抵抗素子との接続点と第3の出力側抵抗素子と第3の出力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続され、
    第3の入力側キャパシタと第4の入力側抵抗素子との接続点と第4の出力側抵抗素子と第4の出力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続され、
    第2の入力側抵抗素子と第2の入力側キャパシタとの接続点と第4の入力側抵抗素子と第4の入力側キャパシタとの接続点とが電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の集積回路装置。
  8. 基層上に、積層方向に電極を対向させてなる複数のキャパシタが形成され、基層に沿った方向に抵抗膜を挟んで電極を対向させてなる複数の抵抗素子が形成され、これらキャパシタと抵抗素子とを組み合わせて入力側移相器と出力側移相器との2段構成からなる90度移相器となした集積回路装置であって、
    入力側移相器の各キャパシタと出力側移相器の各キャパシタとが、基層上に平面視において交互に並ぶ状態で環状に配列され、入力側移相器の各抵抗素子と出力側移相器の各抵抗素子とは前記キャパシタ列にて囲繞される領域に、対称的な位置関係で配置されていることを特徴とする集積回路装置。
  9. 前記入力側移相器のキャパシタ数、抵抗素子数、前記出力側移相器のキャパシタ数、抵抗素子数はともに4であることを特徴とする請求項8に記載の集積回路装置。
  10. 入力側移相器のキャパシタと出力側移相器のキャパシタであって、基層上で隣り合う2個ずつは、一方のキャパシタの下側電極と他方のキャパシタの上側電極とが引き出し電極とスルーホールとで直列に接続されていることを特徴とする請求項8また請求項9のいずれかに記載の集積回路装置。
  11. 環状のキャパシタ列は、平面視において1辺に3個のキャパシタが並ぶ正方形状をしていることを特徴とする請求項8または請求項10に記載の集積回路装置。
  12. キャパシタ列で囲まれる領域の中央部には角型の導電ランドが配されると共に、該導電ランドの各辺と、その外方に存するキャパシタとの間の小領域に、入力側移相器の1の抵抗素子と出力側移相器の1の抵抗素子とが直列接続されて配置されていることを特徴とする請求項11に記載の集積回路装置。
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