JP3546439B2 - ディジタル画像信号符号化装置及び符号化方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ディジタル画像信号をブロック符号化により圧縮して伝送するディジタル画像信号符号化装置及び符号化方法、特に可変長データの伝送時の配置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル画像データのデータ伝送量を圧縮する場合に、2次元コサイン変換(Discrete Cosine Transform:以下DCTという)などの直交変換を用いる符号化方法が従来から提案されている。
【0003】
DCTによる符号化方式は、1フレームのテレビジョン信号を水平方向のn画素×垂直方向のm画素からなる複数個の小ブロックに分割し、各ブロックに対してDCTを施し、その結果得られた直流成分の係数データと、複数個の交流成分の係数データを各交流成分の出現確率に応じてビット長の異なるエントロピー符号、例えばハフマンコードに変換して伝送する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように圧縮した画像データをディジタルVTRに記録することが考えられるが、このディジタルVTRでは、高速サーチ動作において、できるだけ良好な再生画像が得られることが好ましい。
【0005】
この高速サーチ時には、回転ヘッドが複数のトラックに跨って走査するため再生データは断続的にしか得られない。ところが、ハフマンコードなどのエントロピー符号はビット長が可変長で、しかも、発生するハフマンコードは連続的に記録されることになるので、符号化データの高速サーチ時の復号化が困難になる。
【0006】
また、ビット長が可変のハフマンコードを連続的に記録しているため、1つのコード中でビットエラーが発生した場合、その影響がそれ以降のコードにも伝播して、コード識別ができなくなり、エラーの発生したコードによっては、エラーの伝播が該当ブロックにとどまらず他のブロックにまで及ぶ可能性がある。
【0007】
以上の問題点を解決する手段として、直流成分を定められた位置に固定長で記録する、という手法は既に一般的となっているが、交流成分の取扱方として提唱されているものに、重要度の高い交流成分の係数データをあらかじめ定められた個数だけ、定められた位置に、固定長記録するというものがある。
【0008】
しかしながら、この手法にはデータを固定長化するため符号化効率が劣化する欠点があり、また、実際にはそれほど多くの交流成分を記録することができないため、高速サーチ時にもエラー発生時にもそれほど良好な画像が得られない欠点があった。
【0009】
また、本願出願人は、重要度の高い交流成分の係数データを、あらかじめ定められた個数だけ、定められた位置に、可変長記録するものを提案している。
【0010】
この手法は、発生情報量が一切増大しないという利点はあるが、上記の手法と同様に、多くの交流成分を記録することができないため、高速サーチ時にもエラー発生時にもそれほど良好な画像が得られない欠点があった。
【0011】
さらに、筆者らが、交流成分の係数データを重要度の高いほうから順に、定められた量だけ定められた位置に、配置記録するという手法が考えられる。この手法は、発生情報量が一切増大せず、多くの交流成分を記録することができるため、高速サーチ時にもエラー発生時にも良好な画像が得られる。
【0012】
しかしながら、重要度の低い交流成分データにおいては、他のブロックのデータに発生した影響を被りやすく、あるブロックのデータにエラーが発生した場合、実際にはエラーの発生していないブロックにおいてもエラーが伝播し、復元画像の劣化につながりやすい、という問題点は残っていた。
【0013】
従って、この発明の目的は、以上の問題点を解決したディジタル画像信号符号化装置及び符号化方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、複数の画素からなるブロックを単位として符号化して得られた符号化データを可変長符号化するディジタル画像信号符号化装置において、
或るブロックの符号化データのうちの最も重要度が高い第1のデータを、或るブロックに対応した固定の長さであるデータ区間の所定の位置に配置する手段と、
データ区間の、第1のデータが配置されていない区間に、或るブロックの第1のデータ以外の第2のデータを、復号の際の重要度の高いデータから順番に配置する手段と、
複数のブロックからなるグループ、複数のグループからなるエリアを有する階層構造において、
対応するデータ区間に配置しきれなかった第1のブロックが生じた場合、第1のブロックが属するグループ内の、第1のブロックに近い第2のブロックに対応するデータ区間に、配置しきれなかった第1のブロックのデータを配置し、
第1のグループのデータが対応するデータ区間に配置しきれなかった場合、第1のグループが属するエリア内の、第1のグループに近い第2のグループに対応するデータ区間内に、配置しきれなかった第1のグループのデータを配置する階層的配置手段と
を有することを特徴とするディジタル画像信号符号化装置である。
【0015】
【作用】
ブロック符号化が直交変換符号化の場合について説明すると、この発明は、あるブロックの係数データができるだけ、固まって配置されるように、階層的な手法を用いてデータ配置を行うため、例えばディジタルVTRの高速サーチ時においては、より多くの有意な係数データは抽出でき、復号化できる。そのため、高速サーチ時の復元画像の画質が向上する。また、これらの係数データは、可能な限り固まった領域に配置されているので、バッファリング単位が短い符号化方法と同様に、エラー発生時においても、エラーの影響が、他のブロックに及びにくい。そのため、エラーが生じたときの復元画像の画質が向上する。
【0016】
【実施例】
以下、この発明をディジタルVTRの記録系に適用した場合の一実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は、ディジタルVTRの記録系の一実施例を示すものである。すなわち、入力端子11を通じて入力されたラスター走査形式の画像信号が、A/Dコンバータ12に供給され、1画素サンプルが例えば8ビットのディジタル画像信号に変換される。このディジタル画像信号はブロック化回路13に供給される。
【0018】
このブロック化回路13は、1フレーム分のディジタル画像信号を記録できる容量のメモリを有し、例えば、(水平方向の8画素)×(垂直方向の8画素(ライン))からなる領域を1画像ブロックとして、1フレーム(1画面分)のディジタル画像信号を複数個の画像ブロックに分割する。この場合、1画像ブロックには64画素サンプルが含まれる。
【0019】
また、このブロック化回路13では、入力画像信号中のブランキング期間が取り除かれると共に、有効データが連続するものとされ、また、データ系列中にデータ欠如期間が形成される。
【0020】
ブロック化回路13からの各画像ブロックのデータは、シャフリング回路14に供給される。シャフリング回路14では、画像ブロックの単位で、1フレーム内のすべての複数の画素ブロックが、1フレーム中で所定の規則に従って並び換えられる処理がなされる。このシャフリング処理は、メモリのアドレス制御で実行される。
【0021】
シャフリング回路14の出力信号は、符号化部20のDCT変換回路21に供給される。このDCT変換回路21では、画像ブロック毎にDCT変換処理がなされ、このDCT変換回路21からは、復数個の、例えばブロックサイズに対応する8×8個の係数データが得られる。係数データは、直流成分の係数データDCと、複数個の交流成分の係数データACi(i=1〜63)とからなる。
【0022】
DCT変換回路21からの係数データはブロック走査回路22に供給され、このブロック走査回路22から、各ブロック毎の係数データが、図2Aおよび図2Bに示すように、直流成分から交流成分の周波数的に高い方向に向かってジグザグ走査する状態で出力される。図2Bにおいて、0、1、2、・・・と記載した数値は出力される順番を示している。一般にDCT係数においては、低周波成分の方が高周波成分よりも視覚的に重要であり、このブロック走査回路22において、交流成分係数が重要度の高い順に、すなわち、低域成分から高域成分にの順序に並び換えられる。
【0023】
ブロック走査回路22からの係数データは、再量子化回路回路23に供給される。この再量子化回路23では、係数データがバッファコントロール回路27からの量子化ステップで量子化される。
【0024】
再量子化回路回路23の出力信号は、可変長符号化回路25に供給される。この可変長符号化回路25では、ハフマン符号、ランレングス符号等の可変長符号化がなされる。可変長符号化回路25の出力データがバッファメモリ26に供給される。バッファメモリ26は、係数データが、所定の伝送ルート、すなわち、この例のディジタルVTRの場合であれば、テープ記録再生変換系の伝送レートを越えないように、レート変換を行なうために設けられている。このバッファメモリ26の入力側のデータレートは可変であるが、出力側のデータレートは、略一定となる。
【0025】
また、このバッファメモリ26において、伝送データ量の変動が検出され、検出出力がバッファコントロール回路27に供給される。バッファコントロール回路27は、再量子化回路23の量子化ステップを制御し、可変長符号化回路25から出力される伝送されるデータが所定のデータ量となるよう制御する。
【0026】
バッファメモリ26からの出力信号は、フレーム化回路28に供給され、所定のデータ量毎にシンクブロックが構成され、このシンクブロックが連続するフレーム構成のデータ配列に係数データが並び換えられる。
【0027】
図3はシンクブロックSBの構成の一例を示す。シンクブロックSBは、輝度(Y)信号に関して、2個、色差(C)信号で2個(U、Vそれぞれ1つずつ)の計4個の伝送単位ブロックBLから形成される。
【0028】
この伝送単位ブロックBLは、Y信号のブロックに関しては、図4に示すように15バイト(=120ビット)で構成され、C信号のブロックに関しては、図5に示すように10バイト(=80ビット)で構成される。各伝送単位ブロックには、量子化ステップ幅を表すしきい値THと、直流成分の係数データDC、交流成分の係数データACが、この伝送単位ブロックBLの定められた位置に配置される。この例では、しきい値THに6ビット、直流成分の係数データDCに10ビットが割り当てられる。また、交流成分の係数データACにはY信号の伝送単位ブロックで13バイト(=104バイト)、C信号の伝送単位ブロックで8バイト(=64バイト)が割り当てられている。
【0029】
以下、図6〜図12を使用して、この発明のデータ配置方法について説明する。以下は、4シンクブロックSB単位でバッファリングが行われている例である。
【0030】
固定長データであるしきい値、および直流成分データは、上述のように、それぞれ各伝送単位ブロックBLの定められた領域に配置される。
【0031】
交流成分データに関しては、まず第1ステップとして、各ブロック毎に予め用意されている交流成分記録用の領域に、順次先詰めされて配置される。この時、予め用意されている領域で、交流成分データがすべて配置できる場合と、配置できない場合がある。この場合、収まらなかったデータは各々のブロック毎に用意されたFIFOに供給される。
【0032】
この様子を、図6を用いて説明する。この例では、伝送単位ブロックBL1においては、交流データがすべて所定の領域に収納できている。余った領域は、空き領域RS1として、登録される。伝送単位ブロックBL2においては、交流成分データが所定の領域に収納しきれず、余ったデータは伝送単位ブロックBL2に対応して用意されたFIFO2に格納される。伝送単位ブロックBL3においては、交流成分データが所定の領域に収納しきれず、余ったデータは伝送単位ブロックBL3に対応して用意されたFIFO3に格納される。伝送単位ブロックBL4においては、交流成分データが所定の領域に収納しきれず、余ったデータは伝送単位ブロックBL4に対応して用意されたFIFO4に格納される。
【0033】
第2ステップでは、2伝送単位ブロックBL毎に、データの配置が行われる。具体的には、伝送単位ブロックBL2において、配置できなかったデータを、伝送単位ブロックBL1と伝送単位ブロックBL2の空き領域RSに配置する。
【0034】
図6に示す例では、伝送単位ブロックBL1においては、空き領域RS1が発生し、伝送単位ブロックBL2においては、領域が足らず、FIFO2にデータが蓄えられている。そこで、FIFO2に蓄えられたデータを、空き領域RS1に配置する。この例では、空き領域RS1の容量が、FIFO2に蓄えられたデータより大きかったため、FIFO2に蓄えられたデータがすべて空き領域RS1に配置される。FIFO2に蓄えられたデータの配置が終了した時点で、なおも余っている領域が新たに空き領域RS1として登録される。また、この場合、FIFO1、FIFO2のデータは空になる。この様子を、図7に示す。
【0035】
伝送単位ブロックBL3と伝送単位ブロックBL4においても、同様の処理が行われるが、この例では、伝送単位ブロックBL3、伝送単位ブロックBL4ともに空き領域が存在していない。なお、この第2ステップの処理は各シンクブロックSBを単位として行われる。
【0036】
第3ステップでは、各シンクブロックSB内におけるデータの配置が行われる。ここでは、伝送単位ブロックBL1〜BL4における未配置データを、伝送単位ブロックBL1〜BL4における空き領域に配置する処理を行う。第2ステップまでの処理で、FIFO3とFIFO4にのみデータが蓄えられており、また、空き領域は伝送単位ブロックBL1にのみ存在する。そこで、FIFO3とFIFO4のデータを、FIFO3から順に、空き領域RS1に配置する。この例では、FIFO3に蓄えられているデータの容量が、空き領域RS1の容量より大きいので、FIFO3のすべてを空き領域RS1に配置することはできない。そこで、空き領域RS1に空きがなくなるまで、FIFO3に蓄えられているデータを配置する。この結果、空き領域RS1は消滅し、FIFO3に蓄えられているデータは、空き領域RS1に蓄えられた分だけ減少する。FIFO4に蓄えられているデータには、変化はない。図8にこの様子を示す。
【0037】
以上、説明を行ってきたシンクブロックをSB1、同一バッファリング単位に属する他のシンクブロックSB2〜4とし、そのとき、シンクブロックSB1のFIFO、空き領域の状態が図9に示すものと想定する。シンクブロックSB2に関する状態が図10に示すものと想定する。すなわち、図9および図10の例では、シンクブロックSB1には、配置されていないデータがFIFO3およびFIFO4に残り、一方、シンクブロックSB2には、空き領域RS6およびRS7が存在している。
【0038】
第4ステップでは、2シンクブロックSB単位で、データの配置が行われる。具体的には、シンクブロックSB1、シンクブロックSB2の各伝送単位ブロックのFIFOに蓄えられているデータを、シンクブロックSB1、シンクブロックSB2の空き領域RSに配置する。これまでの処理と同様に、データを格納された空き領域RSは、格納された分だけその領域を減じ、収納しきれなかったデータがあった場合は、FIFOに残される。この様子を図11および図12を用いて説明する。FIFO3に蓄えられていたデータが、空き領域RS6、空き領域RS7に配置され、空き領域RS7の残された領域に、FIFO4に蓄えられていたデータの一部が配置される。この結果、空き領域RS6、空き領域RS7は消滅し、FIFO4にのみ小量のデータが蓄えられている状態になる。
【0039】
続いて、同様な手法でシンクブロックSB3、シンクブロックSB4の各伝送単位ブロックのFIFOに蓄えられているデータを、シンクブロックSB3、シンクブロックSB4の空き領域に配置する。ステップ4が終了した時点のシンクブロックSB1〜4の様子の例を図13、図14、図15および図16にそれぞれ示す。
【0040】
最終ステップとなる、ステップ5では、まず、シンクブロックSB1〜4の各伝送単位ブロックのFIFOに蓄えられているデータを、シンクブロックSB1〜4の空き領域RSに配置する。この例では、4シンクブロック単位でバッファリングが行われているので、ステップ5においては、FIFOに残っているデータのすべてを空き領域RSに格納できる。
【0041】
以上の手順により、データの配置が終了する。ステップ5が終了した時点のシンクブロックSB1〜4の様子の例を図17、図18、図19および図20にそれぞれ示す。FIFOに残されているデータは無く、すべてのデータが配置され終わっている。
【0042】
データ配置処理のフローチャートを図21に示す。量子化ステップ幅を表すしきい値および直流成分のデータを各伝送単位ブロックの所定の位置に配置するステップ31が最初になされる。次のステップ32において、交流成分のデータが予め用意されている交流成分用の領域に配置される(第1ステップ)。次の決定のステップ33において、バッファリング単位に関して未配置のデータが残っているかどうかが決定される。若し、残っていないならば、そのバッファリング単位についての処理が終了する。
【0043】
ステップ33の決定のステップでデータ配置が終了していないならば、2伝送単位ブロック毎に交流データの配置を行なう第2ステップ(ステップ34)に処理が移る。ステップ34の後で、バッファリング単位(この例では、4シンクブロック)内の全てのデータ配置が終了したかどうかが決定される(ステップ35)。若し、終了したことが分かれば、そのバッファリング単位の処理が終了する。
【0044】
ステップ35で配置の終了が検出されない時には、シンクブロック単位で交流データの配置を行なう第3ステップがなされる(ステップ36)。その後に、同様に決定のステップ37に処理が移り、若し、終了したことが分かれば、そのバッファリング単位の処理が終了する。
【0045】
ステップ37で配置の終了が検出されない時には、2シンクブロック毎に交流データの配置を行なう第4ステップ(ステップ38)に処理が移る。そして、上述と同様の決定のステップ39を経て、バッファリング単位毎に交流データの配置を行なう第5ステップに処理が移る(ステップ40)。以上で1バッファリング単位の階層的交流成分のデータの配置の処理が完了する。
【0046】
ここで、この発明の効果をより具体的に説明する。一例として、第1ステップと第5ステップのみからなる従来の方式と比較する。例えば第1ステップ終了時のデータ配置の状態が、図22、図23および図24に示すようなデータがあるとする。従来の方式の場合、第1ステップ終了後、すぐに第5ステップの処理が行われる。すなわち、各FIFOに蓄えられたデータが、各伝送単位ブロックBLに空き領域RSに先詰めで配置される。
【0047】
そのため、例えば、データ配置後に、伝送単位ブロックBL1の領域に配置されたデータにエラーが発生した場合、それ以降のデータ切り出しが不能になるため、FIFOに蓄えられた後に配置されたデータ、すなわち第5ステップの処理で配置されたデータはすべて切り出すことができなくなる。したがって、多くのブロックで高域データが失われるため、再生画像の品質が大きく劣化する。
【0048】
これに対し、この発明によると、この例では、伝送単位ブロックBL3と伝送単位ブロックBL4に対応するブロックのデータは、第2ステップの処理により、すべて伝送単位ブロックBL3と伝送単位ブロックBL4の領域内に配置される。
【0049】
また、シンクブロックSB2に対応するブロックのデータは、第3ステップの処理により、すべてシンクブロックSB2の領域内に配置される。さらに、シンクブロックSB3、シンクブロックSB4に対応するブロックのデータは、第4ステップの処理により、すべてシンクブロックSB3、シンクブロックSB4の領域に配置される。
【0050】
従って、この例では、この発明を適用した場合、切り出し不能になるのは、伝送単位ブロックBL1の、エラーが発生した後のデータのみであり、伝送単位ブロックBL2〜BL16のデータに関しては、完全に切り出すことができる。このように、高域データが失われるのはわずか1つのブロックに過ぎないため、再生画像の劣化は極めて少ない。
【0051】
以上の処理がフレーム化回路28(図1参照)においてなされる。そして、フレーム化回路28の出力信号は、パリティ発生回路15に供給されて、例えば積符号構成のエラー訂正用符号の符号化がなされ、そのパリティデータが生成付加される。このパリティデータが付加された圧縮画像データが、ディジタル変調回路16に供給されて、ディジタル変調がなされる。そして、ディジタル変調回路16の出力信号が並列−直列変換回路17に供給され、直列データの記録信号とされる。
【0052】
並列−直列変換回路17からの直列の記録信号は、回転ヘッドによりテープに例えば1フレームのデータ当たり4本の斜めトラックとして磁気記録される。
【0053】
また図示しないが、パリティ発生回路15とディジタル変調回路16との間で、ブロック識別信号ID(例えば2バイト)と、ブロック同期信号SYNC(例えば2バイト)が付加される。このブロック識別信号IDによりシンクブロックSBの所定の領域に配置されているしきい値TH、直流成分の係数データDC、交流成分の係数データACの位置が判る。
【0054】
この発明の特徴とする点は、データができるだけ短い単位で完結するように、階層的なデータ配置を行っている点である。従来、提唱されている方式では、このような階層的な配置法を行っていないため、データ再生時に訂正できないエラーが発生すると、多くのブロックにその影響が伝播して、再生画像の品質劣化の原因となることがあった。
【0055】
これに対して、この発明によれば、データがより短い単位で完結するように、階層的な構造の配置を行っているため、エラーが発生した場合でも、その影響を短い単位で食い止められる可能性が高い。したがって、結果的に従来のものよりも良好な再生画像を得ることができる。また、この発明では、一切の情報量の増大は発生しない、という特長もある。
【0056】
なお、説明はDCTについて行ったが、この発明はDCTに限られるものでなく、ブロック符号化一般について適用可能である。
【0057】
また、説明は、簡単のため1次元ハフマンを使用した場合のみで行ったが、2次元ハフマンを使用した場合も全く同様に適用可能である。
【0058】
なお、この発明はディジタルVTRに適用される場合のみでなく、種々の伝送路を用いる場合にも適用可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上、説明したように、この発明によれば、データができるだけ短い範囲に配置されるよう、階層的な構造でデータ配置を行なっているので、例えばディジタルVTRにこの発明を適用したときには、高速サーチ時に、再生データが断続的にしか得られなくとも、より多くの有意なデータを抽出することができ、これらの係数データを復号化することにより、良好な再生画像を得ることができる。
【0060】
また、ノーマル再生時、訂正できないエラーが発生すると、あるブロックに発生したエラーが他の多くのブロックにまで影響を与えることがあったが、この発明においては、データの配置が広範囲に渡らぬように記録されているので、そのような場合にも、多くのブロックに影響が及ぶ可能性が低いので、エラーがあっても画質の向上した再生画像を得ることができ、耐エラー性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のブロック図である。
【図2】DTC変換出力の係数データを説明するための図である。
【図3】記録するシンクブロックの構成例を示す図である。
【図4】伝送データの要部のデータ配列の一部を示す図である。
【図5】伝送データの要部のデータ配列の一部を示す図である。
【図6】この発明の動作を説明するための図である。
【図7】この発明の動作を説明するための図である。
【図8】この発明の動作を説明するための図である。
【図9】この発明の動作を説明するための図である。
【図10】この発明の動作を説明するための図である。
【図11】この発明の動作を説明するための図である。
【図12】この発明の動作を説明するための図である。
【図13】この発明の動作を説明するための図である。
【図14】この発明の動作を説明するための図である。
【図15】この発明の動作を説明するための図である。
【図16】この発明の動作を説明するための図である。
【図17】この発明の動作を説明するための図である。
【図18】この発明の動作を説明するための図である。
【図19】この発明の動作を説明するための図である。
【図20】この発明の動作を説明するための図である。
【図21】この発明の動作を説明するためのフローチャートである。
【図22】先に提案されているデータ配置方法が有する問題点を説明するための図である。
【図23】先に提案されているデータ配置方法が有する問題点を説明するための図である。
【図24】先に提案されているデータ配置方法が有する問題点を説明するための図である。
【図25】先に提案されているデータ配置方法が有する問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
20 符号化部
21 DCT変換回路
23 再量子化回路
25 可変長符号化回路
28 フレーム化回路
Claims (9)
- 複数の画素からなるブロックを単位として符号化して得られた符号化データを可変長符号化するディジタル画像信号符号化装置において、
或るブロックの上記符号化データのうちの最も重要度が高い第1のデータを、上記或るブロックに対応した固定の長さであるデータ区間の所定の位置に配置する手段と、
上記データ区間の、上記第1のデータが配置されていない区間に、上記或るブロックの上記第1のデータ以外の第2のデータを、復号の際の重要度の高いデータから順番に配置する手段と、
複数のブロックからなるグループ、複数の上記グループからなるエリアを有する階層構造において、
対応する上記データ区間に配置しきれなかった第1のブロックが生じた場合、上記第1のブロックが属する上記グループ内の、上記第1のブロックに近い第2のブロックに対応する上記データ区間に、配置しきれなかった上記第1のブロックのデータを配置し、
第1のグループのデータが対応する上記データ区間に配置しきれなかった場合、上記第1のグループが属する上記エリア内の、上記第1のグループに近い第2のグループに対応する上記データ区間内に、配置しきれなかった上記第1のグループのデータを配置する階層的配置手段と
を有することを特徴とするディジタル画像信号符号化装置。 - 上記複数のディジタル信号は、複数の画素を直交変換して得られた係数データであることを特徴とする請求項1に記載のディジタル画像信号符号化装置。
- 所定期間の符号化データを所定量とするためのバッファリング手段をさらに有する請求項1に記載のディジタル画像信号符号化装置。
- ブロック単位の符号化が直交変換符号化であって、第1のデータが直流成分の係数データであり、第2のデータが交流成分の係数データである請求項1記載のディジタル画像信号符号化装置。
- 上記グループは、2つの上記ブロックからなり、上記エリアは、複数の上記グループからなる請求項1記載のディジタル画像信号符号化装置。
- 上記グループは、2つの上記ブロックからなり、上記エリアは、2つの上記グループからなる請求項1記載のディジタル画像信号符号化装置。
- 上記グループは、シンクブロック単位であり、上記エリアは、複数の上記シンクブロックからなる請求項1記載のディジタル画像信号符号化装置。
- 上記グループは、シンクブロック単位であり、上記エリアは、2つの上記シンクブロックからなる請求項1記載のディジタル画像信号符号化装置。
- 複数の画素からなるブロックを単位として符号化して得られた符号化データを可変長符号化するディジタル画像信号符号化方法において、
或るブロックの上記符号化データのうちの最も重要度が高い第1のデータを、上記或るブロックに対応した固定の長さであるデータ区間の所定の位置に配置するステップと、
上記データ区間の、上記第1のデータが配置されていない区間に、上記或るブロックの上記第1のデータ以外の第2のデータを、復号の際の重要度の高いデータから順番に配置するステップと、
複数のブロックからなるグループ、複数の上記グループからなるエリアを有する階層構造において、
対応する上記データ区間に配置しきれなかった第1のブロックが生じた場合、上記第1のブロックが属する上記グループ内の、上記第1のブロックに近い第2のブロックに対応する上記データ区間に、配置しきれなかった上記第1のブロックのデータを配置し、
第1のグループのデータが対応する上記データ区間に配置しきれなかった場合、上記第1のグループが属する上記エリア内の、上記第1のグループに近い第2のグループに対応する上記データ区間内に、配置しきれなかった上記第1のグループのデータを配置する階層的配置ステップと
を有することを特徴とするディジタル画像信号符号化方法。
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JP15150693A JP3546439B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | ディジタル画像信号符号化装置及び符号化方法 |
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JP15150693A JP3546439B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | ディジタル画像信号符号化装置及び符号化方法 |
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JP (1) | JP3546439B2 (ja) |
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US5809201A (en) | 1994-06-24 | 1998-09-15 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Specially formatted optical disk and method of playback |
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1993
- 1993-05-28 JP JP15150693A patent/JP3546439B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH06339133A (ja) | 1994-12-06 |
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