JP3546078B2 - 溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置 - Google Patents

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    • C02F2103/023Water in cooling circuits

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば、クーリングタワーやボイラ等の循環系の水管を通る水の改質を行う溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、水中にはカルシウムやマグネシウム等の物質が含まれ、これらのカルシウムやマグネシウム等がスケールとして析出し、この析出したスケールが通水管の内壁面に付着成長し、水の流れが悪くなる等、様々な問題が生じる。
【0003】
このようなスケール析出を防止するものとして、図8に示すような電極式水処理装置が提案されている。この装置は、アルミニウム等の筒体1の内部に絶縁性の固定板2を配置し、この固定板2の中心部に炭素棒3を取り付けたもので、筒体1は給水管に介設され、筒体1内を通る水に、アルミニウムと炭素のイオン化傾向の違いを利用してアルミニウムと炭素間に電流を流し、この電流エネルギーにより通水する水を活性化して水の溶解度を増し、スケールの析出を防止しようとするものである。
【0004】
しかしながら、イオン化傾向の違いによって生じる電流は非常に微弱であり、水の活性化の効果の上ではまだ不十分であり、図8に示した装置を長期間使用すると、筒体1と炭素棒3の電極面に汚れや酸化膜が付着し、水の活性化作用が弱められて、水の改質効果が失われてしまうという問題があった。
【0005】
そこで、その問題を解決するために、本出願人は、図4に示すように、ステンレスのハウジング4の内部に一対のステンレス電極5,6を間隔を介して対向配置し、この電極5,6に矩形の極性反転電圧を印加することにより、電極5,6表面に汚れや酸化膜が付き難く、水に十分な活性化エネルギーを与え、スケールの析出を長期に渡って防止することができる電極式水処理装置を提案している。
【0006】
なお、同図において、各電極5,6には棒状の導伝体7が接続固定されており、この導伝体7は図示されていない絶縁部材を介してハウジング4に気密に取り付けられており、各電極5,6の導伝体7が制御装置8に接続され、この制御装置8に形成される極性反転駆動手段によって電極5,6に矩形の極性反転電圧が印加されるようになっている。また、図5には、図4の電極式水処理装置の外観図が示されているが、図4,5に示すように、ハウジング4の両端側には水管等に接続する接続部16が形成されている。
【0007】
図6は制御装置8の回路を示したもので、制御装置8は電圧印加手段として機能する極性反転駆動手段9を有し、この極性反転駆動手段9は電源回路10、矩形パルス発振回路11とを有して構成されている。電源回路10は商用電源の電源電圧を降圧し、必要に応じ直流電圧に変換して電圧を矩形パルス発振回路11に加えるようになっており、矩形パルス発振回路11は、図7に示すような矩形のプラスとマイナスが反転するパルス電圧を作り出し、電極5,6に極性の反転した電圧を印加する。そうすると、電極5,6間に流れる電流は図7に示すように、時間tに対して周期的に変化する矩形のパルス電流となる。
【0008】
この装置によれば、電極5,6間に流れる電流が、図7に示したような矩形状の極性反転パルス電流として与えられるために、対向した電極の極性反転切り換えが瞬間的に急激に行われることにより、スケールが電極の極性反転切り換えにより反転するときの瞬間的な慣性エネルギーにより、スケールの分子と分子の結合が切れることにより、スケールが非常に小さくなって水中に溶けるために、スケールの発生がより効果的に抑制されると考えられており、実際に、この装置を給水管に介設すれば、図8に示した装置を設けたときに比べてスケールの析出防止を長期に渡って防止できることが立証されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クーリングタワーやボイラ等の循環系の水は蒸発等のために濃縮され易く、水中のスケール成分が濃縮され易いために、スケールの析出速度が速く、図4に示したような電極式水処理装置を設けてもスケールの析出を完全に防止することは難しかった。そのため、例えば、スケールが析出した水管の清掃や交換といった定期的なメンテナンスが必要となり、願わくば、循環系の水が濃縮されたときに循環系内に水を補給してスケールの析出を防止するといったことが必要となるが、循環系内の水の濃縮度が把握できないとメンテナンスや水の補給の時期を把握することが難しく、メンテナンスの時期を把握して対処することは困難であった。
【0010】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、循環系内の水の溶液濃縮度を把握することが可能であり、それによりメンテナンスの時期を把握することができるようにする溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は次のように構成されている。すなわち、本発明は、水の循環系内に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に極性反転電圧を印加する電圧印加手段を設け、電極に極性反転電圧を印加して水中のスケール成分の析出を抑制する電極式水処理装置であって、水の電気伝導度を前記対向配置電極間に流れる電流の電流変化の検出値又は電圧変化の検出値に基いて電気的に検出することにより水中のスケール成分濃縮度を検出する溶液濃縮度検出手段と、検出したスケール成分濃縮度に応じた信号を出力する信号出力手段とが設けられており、前記対向配置の電極は水中のスケール成分の析出抑制用と水の電気伝導度の検出用との兼用の電極としたことを特徴として構成されている。
【0012】
また、前記溶液濃縮度検出手段は対向配置電極間に定電圧を印加したときの電極間に流れる電流変化の検出値又は前記対向配置電極間に定電流を印加したときの電圧変化の検出値に基き水の電気伝導度を電気的に検出する構成としたこと、前記信号出力手段の出力信号に対応して水中のスケール成分濃縮度の情報表示を行う表示装置を設けたこと、信号出力手段の出力信号に対応して水中のスケール成分濃縮度が予め与えられている設定濃縮度よりも大きくなったときにはこれを報知する報知装置を設けたこと、信号出力手段の出力信号に対応して水中のスケール成分濃縮度が予め与えられている設定濃縮度よりも大きくなったときには循環系内に水を補給して水中のスケール成分濃縮度を小さくする溶液濃縮度調整手段を設けたことも本発明の特徴的な構成とされている。
【0013】
【作用】
上記構成の本発明において、溶液濃縮度検出手段により循環系内の水中のスケール成分の濃縮度が検出され、検出されたスケール成分濃縮度に応じた信号が信号出力手段により出力される。そして、その出力信号に対応して様々に対処することが可能となり、例えば、その信号出力手段の出力信号に対応して水中のスケール成分濃縮度が予め与えられている設定濃縮度よりも大きくなったときには循環系内に水を補給して水中のスケール成分濃縮度を小さくすることを行えば、スケールの析出が抑制される。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、本実施例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。図1には、本発明に係わる溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置の第1の実施例の制御装置8がブロック図で示されている。なお、本実施例の電極式水処理装置は、図4に示した電極式水処理装置とほぼ同様に構成されており、循環系の給水管に介設されており、本実施例が図4の装置と異なる特徴的なことは、制御装置8内に、水の電気伝導度を電気的に検出することにより水中のスケール成分濃縮度を検出する溶液濃縮度検出手段13と、検出したスケール成分濃縮度に応じた信号を出力する信号出力手段14を設けたことである。
【0015】
また、本実施例では、制御装置8の信号出力手段14の出力側に、図示されていない循環系の水補給弁18と排水用ブロー弁19の開閉を制御する電磁弁駆動制御手段15が接続されており、弁18,19の開閉により、循環系内の水中のスケール成分濃縮度を小さくすることが可能となっている。
【0016】
前記溶液濃縮度検出手段13は、極性反転駆動手段9と電極5,6との間に介設されており、極性反転駆動手段9から電極5,6に定電圧を印加したときの電極5,6間に流れる電流を測定し、測定した電流値から水中の電気伝導度を電気的に検出し、それにより水中のスケール成分の濃縮度を検出するものである。
【0017】
ところで、水中のスケール成分濃縮度と水の電気伝導度とは比例することが、本出願人により既に実験等により確認されており、水中のスケール成分濃縮度が大きくなると、水に電流が流れ易くなり、水の電気伝導度も上昇する。言い換えれば、水の電気伝導度が高い状態のときには、水中のスケール成分の濃度も高いと判断され、水の電気伝導度を検出することにより、水中のスケール成分濃度を検出することができる。そして、予め、電気伝導度が何倍になったときにスケール濃度が何倍となるかといった電気伝導度とスケール成分濃縮度との関係を調べておくことにより、水中の電気伝導度の変化から水中のスケール成分濃縮度を検出するとが可能となる。
【0018】
そこで、本実施例の溶液濃縮度検出手段13は、常に水中の電気伝導度を検出して初期の電気伝導度と比較し、それにより水中のスケール成分濃縮度を検出しており、検出結果を信号出力手段14に加える。
【0019】
信号出力手段14は、図示されていないメモリ部を有しており、このメモリ部には水中のスケール成分濃縮度の許容限界値が設定濃縮度として予め与えられており、信号出力手段14は前記溶液濃縮度検出手段13から加えられるスケール成分濃縮度の値とメモリ部に予め与えられている設定濃縮度とを比較し、溶液濃縮度検出手段13から加えられるスケール成分濃縮度の値がメモリ部に与えられている設定濃縮度の値を越えたときには、その結果を電磁弁駆動制御手段15に加える。なお、予め、スケール濃縮度がどの値になったときにスケールの析出が発生するかといったスケール成分濃縮度とスケール析出現象との関係を調べておき、このスケール析出時のスケール成分濃縮度を設定濃縮度としてメモリ部(図示せず)に入力しておく。
【0020】
電磁弁駆動制御手段15は溶液濃縮度調整手段として機能するものであり、信号出力手段14からの信号を受け、水中のスケール成分濃縮度が予め与えられている設定濃縮度よりも大きくなったときには、排水用ブロー弁19を開けて循環系内の水を排水し、その後、水補給弁18を開けて循環系内に水を補給して水中のスケール成分濃縮度を小さくするものである。
【0021】
本実施例は以上のように構成されており、図4に示した電極式水処理装置と同様に、極性反転駆動手段9により電極5,6に極性反転電圧が印加されてスケールの析出が防止されるが、本実施例では、スケールの析出防止と同時に、溶液濃縮度検出手段13により電極5,6間に流れる電流が検出されて、その電流値の変化により水中の電気伝導度の変化の検出が電気的に行われ、水中のスケール成分濃縮度が検出され、検出したスケール成分濃縮度に応じて、信号出力手段14により、水中のスケール成分濃縮度が予め与えられている設定濃縮度よりも大きくなったときには、その結果が電磁弁駆動制御手段15に加えられ、電磁弁駆動制御手段15により排水用ブロー弁19と水補給弁18の開閉制御が行われて水中のスケール成分濃縮度を小さくする制御が行われる。
【0022】
本実施例によれば、上記溶液濃縮度検出手段13の動作により、電極5,6間に流れる電流値から水中の電気伝導度を電気的に検出することにより、循環系内のスケール成分濃縮度を検出し、把握することができる。そして、検出したスケール成分濃縮度に応じて、スケール成分濃縮度が予め与えられた設定濃縮度よりも大きくなったときには、電磁弁駆動制御手段15により自動的に循環系内の水中のスケール成分濃縮度が小さくなるように調整が行われるために、水中のスケール成分濃縮度が設定濃縮度よりも大きくなってスケール成分が過剰に濃縮され、それによりスケールが析出することを未然に防ぐことが可能となり、長期に渡ってスケールの析出を抑制することができる。そのため、循環系内にスケールが析出してそのスケールを取り除くために水管の清掃をしたり、水管の交換を行うといったメンテナンスが殆ど必要なくなり、クーリングタワーやボイラ等の循環系の寿命を長くすることができる。
【0023】
図2には、本発明の溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置の第2の実施例の要部構成がブロック図により示されている。本実施例の制御装置8は上記第1の実施例の制御装置8とほぼ同様に構成されており、本実施例が上記第1の実施例と異なる特徴的なことは、制御装置8の信号出力手段14の出力信号に対応して水中のスケール成分の濃縮度の情報表示を行う表示装置20を設けたことである。
【0024】
なお、本実施例では、信号出力手段14は溶液濃縮度検出手段13により検出されたスケール成分濃縮度を時々刻々出力信号として出力し、表示装置20に加えると共に、メモリ部(図示せず)に予め与えられている設定濃縮度よりも溶液濃縮度検出手段13から加えられるスケール成分濃縮度が大きくなったときにはスケール成分濃縮度が設定濃縮度を越えたことも出力信号として表示装置20に加える。
【0025】
表示装置20は信号出力手段14から加えられるスケール成分濃縮度の値を表示画面(図示せず)に時々刻々表示して情報表示を行うと共に、検出されるスケール成分濃縮度が設定濃縮度を越えたときには、スケール成分濃縮度が設定濃縮度以内のときと明確に区別できるように、例えば表示する文字(数値)の色を変える等して表示するようになっている。
【0026】
本実施例でも、上記実施例と同様の動作により水中のスケール成分濃縮度を検出し、把握することが可能であり、表示装置20に表示された情報表示に基づいて、作業者が、例えば循環系内に水を補給する等して水中のスケール成分濃縮度を小さくする作業を行うことにより、上記実施例と同様の効果を奏することができる。
【0027】
図3には、本発明の溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置の第3の実施例の要部構成がブロック図により示されている。本実施例が上記第2の実施例と異なる特徴的なことは、表示装置20の代わりに、制御装置8に、水中のスケール成分濃縮度が予め与えられている設定濃縮度よりも大きくなったときに、これを報知する報知装置21を設けたことである。
【0028】
本実施例でも上記第1、第2の実施例と同様に動作し、制御装置8の信号出力手段14から、水中のスケール成分濃縮度が予め与えられている設定濃縮度を越えた結果が報知装置21に加えられると、報知装置21はこのことを報知するために、例えば、ランプを点灯する等して作業者に知らせる。したがって、作業者がランプの点灯等を確認し、例えばランプが点灯したときには循環系内に水を補給して水中のスケール濃縮度を小さくするといった作業を行うことが可能となり、それにより、上記実施例と同様の効果を奏することができる。
【0029】
なお、本発明は上記実施例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記第1の実施例では、電磁弁駆動制御手段15は、信号出力手段14からの出力信号に対応して水中のスケール成分濃縮度が予め与えられている設定濃縮度よりも大きくなったときには、排水用ブロー弁19を開けて循環系内の水を排水した後に水補給弁18を開けて循環系内に水を補給したが、排水用ブロー弁19による排水は行わずに、水補給弁18を開けて水を補給することのみにより循環系内の水中のスケール成分濃縮度が小さくなるように調整を行っても構わない。
【0030】
また、上記第2の実施例では、信号出力手段14の出力信号に応じて水中のスケール成分濃縮度の数値を時々刻々表示するようにしたが、表示装置20は必ずしもスケール成分濃縮度の数値を表示するとは限らず、例えば、グラフ等により情報表示を行っても構わないし、表示装置20は必ずしも時々刻々情報表示を行うとは限らず、例えば、水中のスケール成分濃縮度が設定濃縮度よりも大きくなったときにのみ情報表示を行うようにしてもよく、情報表示の方法は適宜設定されるものである。
【0031】
さらに、上記第3の実施例では、報知装置21は、水中のスケール成分濃縮度が設定濃縮度よりも大きくなったときにランプを点灯してそのことを報知するようにしたが、ランプを点灯させる代わりに、例えばランプを点滅させるようにしても構わないし、ブザー等により報知するようにしても構わないし、報知装置21による報知の仕方は適宜設定されるものである。
【0032】
さらに、本発明の溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置は、必ずしも電磁弁駆動制御手段15や表示装置20や報知装置21が接続されているものとは限らず、これらの装置20,21や手段15は省略することもできる。そして、それらの装置20,21や手段15が省略されている溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置に外付けの表示装置等を接続すれば、上記実施例と同様の効果を奏することが可能となり、このように、本発明の溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置は信号出力手段14の出力信号を利用して様々に応用することができる。
【0033】
さらに、上記実施例では、電極5,6に電圧を印加する電圧印加手段は、極性反転駆動手段9として電極5,6に矩形の極性反転電圧を印加するように構成したが、電圧印加手段は必ずしも矩形の極性反転電圧を印加する極性反転駆動手段9とするとは限らず、矩形以外の極性反転電圧を印加する電圧印加手段としても構わない。
【0034】
さらに、上記実施例では、電極5,6に印加する電圧を定電圧とし、溶液濃縮度検出手段13により電極5,6間に流れる電流値の変化を検出して水の電気伝導度を電気的に検出することにより水中のスケール成分濃縮度を検出したが、電極5,6間に印加する電圧を定電圧とする代わりに、電極5,6間に流す電流の値を一定とし、そのときの電圧の変化を検出することにより水の電気伝導度を電気的に検出して水中のスケール成分濃縮度を検出するようにしても構わない。
【0035】
さらに、上記実施例では、溶液濃縮度検出手段13は、極性反転駆動手段9と電極5,6との間に介設したが、溶液濃縮度検出手段13は、図1〜3の破線部分23に示すように、電源回路10と矩形パルス発振回路11との間に介設し、矩形パルス発振回路11の消費電力(電流)を測定することにより水の電気伝導度を測定するようにしても構わない。
【0036】
さらに、上記実施例では、本実施例の装置を給水管に介設する使用例で説明したが、本実施例の装置は水の改質が要求される様々な用途に使用できるものであり、例えば、各種のタンク内等に装着し、タンク内の水の改質を行うことができる。このように、水が収容されるタンク等に浸漬して使用する場合等には、図4の点線部分12に示すように、ハウジング4に流通孔12を設け、電極配置領域に水を流通し易くする構成にしたりして、ハウジング4の形態を任意に可変設計できる。
【0037】
さらに、上記実施例では電源回路10に商用電源を接続したが、例えば、商用電源の代わりに電池を電源として用いてもよい。
【0038】
さらに、本実施例では電極5,6とハウジング4はステンレスを用いて形成したが、これら電極5,6およびハウジング4の材料はステンレスに限定されるものではなく、他の材料を用いて構成することができる。これらハウジング4および電極5,6は水回り部分に使用されているので、水に対する耐蝕性を備えた材料により構成することが望ましい。
【0039】
さらに、上記実施例では、電極5,6はハウジング4内に設けたが、電極5,6は必ずしもハウジング4内に設けるとは限らず、ハウジング4を省略し、電極5,6を直接クーリングタワー等の水管等に対向配置しても構わない。ただし、上記実施例のように、ハウジング4内に電極5,6を対向配置して溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置をユニット化すれば、この装置をクーリングタワー等の循環系に設けるときに、装置の取り付けをより容易とすることができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、電極に電圧を印加して水中のスケール成分の析出を抑制することができると共に、水の電気伝導度を電気的に検出することにより水中のスケール成分濃縮度を検出することが可能となり、水中のスケール成分濃縮度を把握することができる。そして、検出したスケール成分濃縮度に応じた信号を出力することにより、この出力信号に基づいて様々に対処することが可能となる。
【0041】
例えば、上記信号出力手段の出力信号に対応して水中のスケール成分濃縮度が予め与えられている設定濃縮度よりも大きくなったときには、循環系内に水を補給して水中のスケール成分濃縮度を小さくする溶液濃縮度調整手段を設けた本発明によれば、溶液濃縮度調整手段により、水中のスケール成分濃縮度が設定濃縮度よりも大きくなったときに循環系内に水を補給してスケール成分濃縮度を小さくすることにより、スケールの析出を抑制し、クーリングタワーやボイラ等の循環系の寿命を長くすることが可能となり、水管の清掃や交換といったメンテナンスの手間を省くことが可能となり、さらには、これらのメンテナンスを行う必要が殆どないためにボイラ等の循環系の稼動率を向上させることもできる。
【0042】
さらに、信号出力手段の出力信号に対応して水中のスケール成分濃縮度の情報表示を行う表示装置を設けた本発明や、信号出力手段の出力信号に対応して水中のスケール成分濃縮度が予め与えられている設定濃縮度よりも大きくなったときにはこれを報知する報知装置を設けた本発明によれば、これらの表示装置の情報表示や報知装置の報知情報に基づいて前記と同様に循環系内のスケール成分濃縮度を小さくするように対処を行うことが可能となり、上記と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置の第2の実施例の要部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置の第3の実施例の要部構成を示すブロック図である。
【図4】本発明および本出願人が以前に提案している電極式水処理装置の一例を示す断面構成説明図である。
【図5】図4の電極式水処理装置の外観説明図である。
【図6】本出願人が以前に提案している電極式水処理装置の制御装置を示すブロック説明図である。
【図7】図6の極性反転駆動手段9により発生する矩形の極性反転電圧波形を示す説明図である。
【図8】従来の電極式水処置装置の説明図である。
【符号の説明】
5,6 電極
8 制御装置
13 溶液濃縮度検出手段
14 信号出力手段
15 電磁弁駆動制御手段
20 表示装置
21 報知装置

Claims (5)

  1. 水の循環系内に間隔を介して電極を対向配置し、この電極に極性反転電圧を印加する電圧印加手段を設け、電極に極性反転電圧を印加して水中のスケール成分の析出を抑制する電極式水処理装置であって、水の電気伝導度を前記対向配置電極間に流れる電流の電流変化の検出値又は電圧変化の検出値に基いて電気的に検出することにより水中のスケール成分濃縮度を検出する溶液濃縮度検出手段と、検出したスケール成分濃縮度に応じた信号を出力する信号出力手段とが設けられており、前記対向配置の電極は水中のスケール成分の析出抑制用と水の電気伝導度の検出用との兼用の電極としたことを特徴とする溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置。
  2. 溶液濃縮度検出手段は対向配置電極間に定電圧を印加したときの電極間に流れる電流変化の検出値又は前記対向配置電極間に定電流を印加したときの電圧変化の検出値に基き水の電気伝導度を電気的に検出する構成としたことを特徴とする請求項1記載の溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置。
  3. 信号出力手段の出力信号に対応して水中のスケール成分濃縮度の情報表示を行う表示装置を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置。
  4. 信号出力手段の出力信号に対応して水中のスケール成分濃縮度が予め与えられている設定濃縮度よりも大きくなったときにはこれを報知する報知装置を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置。
  5. 信号出力手段の出力信号に対応して水中のスケール成分濃縮度が予め与えられている設定濃縮度よりも大きくなったときには循環系内に水を補給して水中のスケール成分濃縮度を小さくする溶液濃縮度調整手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の溶液濃縮度検出機能付電極式水処理装置。
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