JP3545867B2 - カラー電子写真装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式を用いたカラー画像形成装置における画像の位置ずれの防止に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を用いた画像形成装置においては、感光体や中間転写体等の作像ユニットに寸法誤差、及び駆動誤差等があると、本来トナー像が形成される位置からずれた位置にトナー像が形成され、画像むらが発生することがある。特にカラー電子写真装置のように記録媒体に各色画像を複数回転写させる方式においては、各色同士の相対的な位置ずれが新たな問題として発生し、この色間の相対的位置ずれは視覚的に目立ちやすく、画像品質を著しく低下させる。
【0003】
図1はカラー電子写真装置の一例の全体図である。概略の動作を説明すると以下のようになる。感光体ベルト1を帯電ローラ9により一様に帯電させ、光書き込み装置3により感光体に潜像を形成する。4は現像器であり、Bk、C、M、Y4色の現像ユニットを円周上に並ベ、現像器を90度ずつ回転することにより各色の現像を行う。感光体ベルト1上に形成されるトナー像は、1色目から4色目まで順に色を変えて4枚分形成され、これらのトナー像は中間転写ベルト5の表面に1色目から4色目まで重ね合わせながら転写される。このようにして中間転写ベルト5上に形成されたフルカラー像を転写ローラ8により転写紙上に転写し、定着装置12のローラ間を通して定着されたフルカラー画像を得る。
【0004】
図2は図1の装置の、感光体ベルト1、中間転写ベルト5の構成及びその駆動部を示す斜視図である。感光体ベルト1の駆動はモータ20の回転を歯付きベルト21とプーリ22、23を用いて減速し、カップリング24a、24bを介して感光体駆動ローラ軸2に伝達する。また、中間転写ベルト5は感光体駆動ローラ軸2の回転を、歯付きベルト25とプーリ26、27で伝達し、歯車28、29は回転方向を反転するために設けてある。このようにして1個の駆動モータ20により両ベルト1、5が駆動される。1個のモータで駆動する方が安価に構成できるとともに回転ムラの波形を合わせるためにも好ましい。なお図2中の6は中間転写ベルト5の駆動ローラ、13は従動ローラである。
【0005】
このようなシステムにおける各色画像を重ねる際の位置ずれの原因としては、中間転写ベルト5や感光体ベルト1の駆動系により生じるベルトの速度ムラが大きな原因の一つである。具体的には駆動モータ20自身の回転ムラ、歯車や歯付きベルト21とプーリ22、23の歯のピッチムラやピッチ円の偏心、歯付きベルト21の歯のピッチムラ等により周期的な回転ムラが発生し、ベルト1、5の周期的な速度ムラとなる。加工精度を高めることにより速度ムラを少なくすることも可能だが、安価にできないといった不具合がある。このため回転ムラを小さくする対策とは別に回転ムラが周期的に発生するという性質を利用して、各色のトナー像を重ねる際の速度ムラが同一パターンとなるように駆動系を構成することが一般的に行われている。
【0006】
具体的な方法としては中間転写ベルト5が1周する間に、各駆動要素がちょうど整数回回転するようにし、中間転写ベルト5の任意の回転位置で各駆動要素の回転位置が常に同じようになる駆動構成にすることによって実現できる。例えば中間転写ベルト5の周長を400mm、その駆動ローラ6の径をφ24程度に設定したい場合、駆動ローラ6の径は、nをベルトl周に相当する駆動ローラ6の回転数とすると、
【数1】
400/n/π≒24
となり、n=5とすると駆動ローラ6の径はφ25.46(400/5/π)となり、中間転写ベルト5の1周につき駆動ローラ6がちょうど整数回回転するのに相当する径に定める得る。歯車などの他の駆動要素も同様に中間転写ベルトが1周する間にちょうど整数回回転するように設計を行う。このようにすることによって、ベルト1、5と各駆動要素の相対的な回転位置の関係は何周しようとも変わらないので、各色の駆動変動の挙動を合わせることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのように設計された機構においても、駆動ローラ6の径や中間転写ベルト5の周長に誤差がある場合、画像の位置ずれが起こってしまう。例えば中間転写ベルト5が駆動ローラ6がn回転する事によって1周する装置があり、ここで駆動ローラ6の径が若干大きい方に誤差を持っているものとする。この場合、中間転写ベルト5は期待している位置よりも進むことになり、中間転写ベルト駆動ローラホームポジション14は動かないものの、結果として駆動ローラ6がn回回転したときの中間転写ベルト5の位置は元の位置に対して、基準位置15は、ずれ量δ=ローラ径の誤差×π×nだけ進んでしまう(図3)。即ち、駆動ローラ6がn回転するごとのタイミングで転写を行ってしまっては、各色毎の転写開始位置がずれ量δだけずれてしまい、色間の画像位置ずれが生じてしまうことになる。中間転写ベルト5の周長に誤差を持っていても同様に位置ずれが起こる。
【0008】
このような不具合を解決するために、従来では図4のように中間転写ベルト5にマーク30を設け、その位置を検知センサー7によって認識し、これによって各色毎の転写タイミング(ひいては書き込みタイミング)を設定して位置ずれを補正していた。
【0009】
しかしながらこのような補正を行うと、今度は中間転写ベルト5の1周毎に駆動ローラ6の回転位置が元の位置からずれてしまうことになる(図4)。図中38が、マーク検知による補正の際に発生する駆動ローラ6の回転角度のずれである。これでは中間転写ベルト5の任意の転写位置に対する、駆動ローラ6及びその他の駆動要素の回転位置の相対関係を保つことができない。駆動ローラ6の径や中間転写ベルト5の周長の誤差が大きくなればなるほどこの回転位置のずれが大きくなり、各色作像の駆動変動の挙動を合わせようという前述の手法を完全に達成することができなくなる。このためこのような従来の方法では理論上色間のずれをなくすことができていなかった。
【0010】
また感光体ベルト1や中間転写ベルト5の周長誤差に起因する画像位置ずれを、中間転写ベルト5の回転駆動を遮断するクラッチ機構によって駆動を一時停止して補正してなくす技術も提案されている(例えば特開平3−249671号公報参照)。ところが、この方法ではクラッチ機構の駆動遮断・伝達の応答性に問題がある。即ち、一般的に考えると高応答で高精度(応答のバラツキが少ない)な駆動遮断・伝達を行うことは難しい。
【0011】
本発明は上記従来の問題点に鑑み、ローラの径やベルトの周長の誤差を補正し、各色作像の変動挙動を合わせる手法を完全に達成することのできるカラー電子写真装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のカラー電子写真装置のうち請求項1に係るものは、駆動ローラ周長誤差、中間転写ベルト周長誤差に起因する色間の相対的位置ずれをなくすために、中間転写ベルト上に複数色のトナー像を重ね合わせ、その後に転写材を用いて転写紙上にトナー像を形成するカラー電子写真装置であって、上記中間転写ベルトが、中間転写ベルト駆動ローラとの押圧によって生ずる摩擦力によって該中間転写ベルト駆動ローラの駆動力が伝達されるものにおいて、上記中間転写ベルト駆動ローラが弾性体からなり、上記中間転写ベルトと該中間転写ベルト駆動ローラとの押圧力を調整する調整機構を有し、該調整機構の調整によって上記中間転写ベルトが1周するのに要する上記中間転写ベルト駆動ローラの回転がちょうど整数回になるように設定することを可能としたことを特徴とする。
【0013】
同請求項2に係るカラー電子写真装置は、駆動ローラ周長誤差、中間転写ベルト周長誤差に起因する色間の相対的位置ずれをなくすために、中間転写ベルト上に複数色のトナー像を重ね合わせ、その後に転写材を用いて転写紙上にトナー像を形成するカラー電子写真装置であって、上記中間転写ベルトが、中間転写ベルト駆動ローラとの押圧によって引っ張り力を形成し、この引っ張り力によって生ずる摩擦力によって該中間転写ベルト駆動ローラの駆動力が伝達されるものにおいて、上記中間転写ベルトを、周方向に伸縮可能な材質で形成するか周方向に伸縮可能な材料を一部に有するように形成し、該中間転写ベルトと上記中間転写ベルト駆動ローラの引っ張り力を調整する調整機構を有し、該調整機構の調整によって上記中間転写ベルトが1周するのに要する上記中間転写ベルト駆動ローラの回転がちょうど整数回になるように設定することを可能としたことを特徴とする。
【0014】
同請求項3に係るカラー電子写真装置は、駆動ローラ周長誤差に起因する色間の相対的位置ずれをなくすために、複数の像担持体を用いて各色のトナー像を形成し、各色トナー像を転写・搬送ベルトによって搬送されてきた転写紙上に順次重ねてフルカラー画像を形成するカラー電子写真装置において、上記転写・搬送ベルト駆動ローラが弾性体からなり、上記転写・搬送ベルトと該転写・搬送ベルト駆動ローラとの押圧力を調整する調整機構を有し、該調整機構の調整によって上記転写・搬送ベルトの任意の位置が上記各像担持体を通過するのに要する駆動ローラの回転がちょうど整数回になるように設定することを可能としたことを特徴とする。
【0015】
同請求項4に係るカラー電子写真装置は、温度変化に伴う駆動ローラの径変化又はベルトの周長変化によって生ずる色間の相対的位置ずれをなくすために、上記駆動ローラを押圧させる押圧手段が、温度変化によって熱膨張が生じることによる上記駆動ローラの径変化又は中間転写ベルトあるいは転写・搬送ベルトの周長変化を相殺するのに相当する押圧力を与えるように熱膨張が起こる押圧部材を有することを特徴とする。
【0016】
本発明のカラー電子写真装置における弾性体の駆動ローラと位置ずれ調整機構を有した位置ずれ調整装置の原理を図5を用いて説明する。押圧手段によって駆動ローラ6の軸を押圧する(図中矢印で示す)と、中間転写ベルト5の引っ張り力が増加し、同時に駆動ローラ6と中間転写ベルト5との接触圧が増加する。駆動ローラ6は弾性体であるので接触圧が増加すると接触部分がへこみ、駆動伝達する部分の実質的なローラ径が小さくなる。駆動ローラ6の径が変化すると、中間転写ベルト5との相対的な位置関係が変化するので、ベルト1周がローラ整数回転に相当する実質の径を調整することができる。なお図5中の16は駆動ローラ6の径、17は調整後の駆動ローラ6の実質の径を示す。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図6は本発明に係るカラー電子写真装置の一実施形態の中間転写ベルト周りを示す斜視図である。円筒部分を弾性体で形成した駆動ローラ6、駆動ローラ6の回転位置を検出するエンコーダ18、従動ローラ13の押圧力を調整できる位置ずれ調整機構19、中間転写ベルト5に設けられたマーク30、及びこれを検知する検知センサー7で構成される。なお駆動ローラがn回転すると中間転写ベルト5がちょうど1周するようなローラの径を理論的に正確な径とし、無負荷の時の駆動ローラの径は理論的に正確な寸法より若干大きいものする。また駆動ローラ6は回転駆動伝達を行うため位置は固定していなければならないので、調整機構は従動ローラ13の軸を変位させるようにすることが望ましい。
【0018】
この装置における具体的な調整方法を図7を用いて説明する。便宜上この装置の初期状態(図7A)を、駆動ローラ6の回転位置のホームポジション14がマーク検知センサー7が検知するマーク位置にあるものとするが、これに限らなくても調整は可能である。まずこの初期状態から駆動ローラ6の回転駆動を行い、マーク30を検知するまでの時間及び駆動ローラ6がn周してホームポジション14に達するまでの時間をそれぞれ計測し、その時間差を測定する(図7B)。このとき駆動ローラ6の径が大きいので中間転写ベルト5は速く進み、マーク30を検知する時間の方が短い。ホームポジション14に達した時間からマーク30を検出した時間を差し引き、この値で中間転写ベルト5の平均速度を割った値が1作像過程で中間転写ベルト5が進んでしまった距離となる。この時のずれ量δは、
【数2】
δ=Vave/Th−Tm
となる。ここで、
Th:駆動ローラ6のホームポジション14がn周する時間、
Tm:中間転写ベルト5のマーク30が1周する時間
Vave:中間転写ベルト5の平均速度
である。このずれ量δに相当する駆動ローラ6の径の誤差sは、
【数3】
s=δ/n・π
となり、この誤差s分だけ駆動ローラ6の実質的な径を小さくすることによって理論的に正確な径にすることができる。
【0019】
位置ずれ調整機構19の具体的な調整方法を図8を用いて説明する。従動ローラ13の軸は揺動部材31に係合され、揺動部材31は両側の側板32と揺動支軸33でつながっている。揺動部材31は側板32に対し揺動支軸33を中心に回動可能である。また揺動部材31は熱膨張補正部材34を備えている。熱膨張補正部材34については後述する。
【0020】
両側板32間に固定されたホルダー35の軸方向の中心にねじ穴を設け、これにねじである調整部材36を係合させ、調整部材36の先端が熱膨張補正部材34を介して揺動部材31を押圧する機構となっている。圧力の調整は、ねじの締める量によって行う。この機構は、駆動ローラ6の両端を支持する揺動部材31が単体であること、揺動部材31を押圧する位置を軸方向の中心1点のみで行うことの2点により、駆動ローラ6の軸方向の押圧力偏差を極めて少なくできる。この機構を用いて前述の誤差量を調整することによってローラ径誤差、ベルト径誤差に起因する画像位置ずれを精度良くなくすことができる。また製品出荷前にこのような調整を行っておけば、中間転写ベルト5に設けたマーク30、検知センサー7、エンコーダ18は不要となり、これらを製品に組み込まなければ、従来と同等程度のコストで済む。
【0021】
弾性材料を用いた本実施形態の調整機構においては、駆動による摩擦や機内温度の上昇により弾性材料の温度が上昇すると熱膨張が起こる。ゴム、スポンジ等の弾性体の熱膨張係数は金属等剛体のそれに比べて非常に高く、位置ずれの課題に対して無視できない因子である。例えば、外径φ20mm、ゴムの厚み5mmのローラが、20℃から50℃ヘ昇温したとする。ここでゴムの線膨張係数αが2×10−4[1/℃]であるとすると、径の膨張係数βは、
【数4】
β=3α〔1−b/D〕=3×2×10−4〔1−5/20〕=4.5×10−4
となる。また径の膨張量ΔDは、
【数5】
ΔD=2β・△T・b=2×4.5×10−4×30×5=0.135
となる。但し、Dは駆動ローラの外径、bは厚み、△Tは温度変化量である。この量は、位置ずれの補正に対してはかなり大きな量である。このとき中間転写ベルト5の膨張も考えられるが、中間転写ベルト5に一般的に用いられるポリカーボネートの線膨張係数は8×10−5[1/℃]程度であり、駆動ローラの径Dの膨張に比べて無視できる値である。このような温度変化によるローラ径の変化に対して、温度センサーやフィードバック回路等を設置して温度変化に対する補正を逐次行うのでは部品コストの上昇につながってしまう。
【0022】
そこで本発明では簡易な手段で径の変化を補正するために、押圧部に温度上昇に伴って熱膨張がおこる熱膨張補正部材34を備えた調整機構を用いている。これを図8により説明する。熱膨張補正部材34は、温度上昇に伴って熱膨張が起こり、押圧方向に応力が働く。また駆動ローラ6も熱膨張が起こり、中間転写ベルト5、従動ローラ13を介して調整部材36に押圧方向の対向方向に力が働く。この力と熱膨張補正部材34の応力とが一致すればこの力は相殺され、結果的に温度変化に対する駆動ローラ6の径変化をなくすことができる。どのような温度においてもこれらの力が一致するように熱膨張補正部材34の材質、肉厚を実験により設定することにより、温度変化に対する位置ずれの影響を簡易になくすことができる。
【0023】
以上説明した第1の実施形態は、駆動ローラの実質の径を調整することによる位置ずれを解消するものであったが、原理的には中間転写ベルトの周長を調整することでもよい。図9は周長方向に伸縮可能な伸縮部材を設けた中間転写ベルト5と、その張力の調整を行う調整機構19aを設けた中間転写装置を示す図である。なお中間転写ベルト5自身が伸縮可能な材質を選択すれば、あえて伸縮部材を設ける必要はない。また駆動ローラ6は弾性の材質を用いる必要はなく、通常の剛体のローラでよい。この機構は図6の機構と比べて調整機構19aが駆動ローラ6の実質径を変化させることと、中間転写ベルト5の周長を変えることに違いがあるだけで本質的な違いはない。但し図9では温度上昇に伴って中間転写ベルト5が伸びる方向に膨張するので、図6の形態とは反対に、調整部材36にかかる作用力は減少する。従って熱膨張補正部材34は、温度上昇に伴い押圧力が減少するような機構でなければならないので、図10に示すように熱膨張補正部材34に引っ張り力がかかるような押圧機構としてある。この場合、熱膨張補正部材34は温度上昇に伴って熱膨張によって伸びるため、結果的に押圧力が減少し、中間転写ベルト5の伸びによる作用力の減少を相殺する形になる。これによって図6の場合と同様、温度変化の位置ずれへの影響をなくすことができる。
【0024】
以上説明してきた実施形態は1つの感光体、中間転写ベルトを有するカラー電子写真装置についてであったが、複数の感光体を用いたシステムにおいても転写・搬送ベルト駆動において同様の課題が生じる。図11はこの種の画像形成装置の構成を説明する断面構成図である。図中40Bk、40M、40Y、40Cはそれぞれ各色の感光体ドラム、41は転写・搬送ベルト、42は転写・搬送ベルトの駆動ローラ、43は転写・搬送ベルトの従動ローラである。図示のように、用紙搬送経路に沿って複数個の画像形成部として感光体ドラム40Bk、40M、40Y、40Cが配列されており、用紙が各感光体ドラム40Bk、40M、40Y、40Cの位置を通過する度に、異なった色が順次転写され、最終的に4色の重ね合わせによるカラー画像が得られるものである。転写搬送ベルト41は駆動ローラ42との摩擦力によって駆動が伝達され、転写紙を搬送するが、この装置においても駆動ローラ42や駆動伝達要素の形状ムラ等に起因する転写・搬送ベルト41の速度ムラが生じる。このため転写・搬送ベルト41がこれら各駆動要素の整数倍の回転で各感光体ドラム40Bk、40M、40Y、40Cの転写位置間の距離にちょうど達するように設計することにより、各色の転写の駆動変動のパターンを合わせて位置ずれを解消する手法がとられているが、このような手法は前述した図1のシステムで行われているものと同様である。従って駆動ローラ42の径の誤差に起因する転写位置ずれも同様に発生する。従って、このようなシステムでも上述した本発明の実施形態に係る調整手段を採用できる。
【0025】
【発明の効果】
請求項1に係るカラー電子写真装置は以上説明してきたように、中間転写ベルトと中間転写ベルト駆動ローラとの押圧力を調整する調整機構を有し、この調整機構の調整によって中間転写ベルトが1周するのに要する駆動ローラの回転がちょうど整数回になるように設定することを可能としたので、駆動ローラの中間転写ベルトヘの押圧力を変化させ、その接触点における駆動ローラの実質の径を変化させることによって、線速を変化させ、この線速を調整することによって駆動ローラ周長誤差、中間転写ベルト周長誤差に起因する色間の相対的位置ずれをなくすことができるようになるという効果がある。
【0026】
請求項2に係るカラー電子写真装置は以上説明してきたように、周方向に伸縮可能な材質で形成された中間転写ベルトか周方向に伸縮可能な材料を一部有する中間転写ベルトと、中間転写ベルトの引っ張り力を調整する調整機構を有し、この調整機構の調整によって中間転写ベルトが1周するのに要する駆動ローラの回転がちょうど整数回になるように設定することを可能としたので、中間転写ベルトの引っ張り力を変化させて中間転写ベルトが有する伸縮機能によってその周長を変化させて周長を調整することによって駆動ローラ周長誤差、中間転写ベルト周長誤差に起因する色間の相対的位置ずれをなくすことができるようになるという効果がある。
【0027】
請求項3に係るカラー電子写真装置は以上説明してきたように、弾性体の転写・搬送ベルト駆動ローラと転写・搬送ベルトと転写・搬送ベルト駆動ローラとの押圧力を調整する調整機構を有し、この調整機構の調整によって転写・搬送ベルトの任意の位置が各像担持体を通過するのに要する駆動ローラの回転がちょうど整数回になるように設定することを可能としたので、駆動ローラの転写・搬送ベルトヘの押圧力を変化させてその接触点における駆動ローラの径を変化させ、線速を変化させ、この線速を調整することによって駆動ローラ周長誤差に起因する色間の相対的位置ずれをなくすことができるようになるという効果がある。
【0028】
請求項4に係るカラー電子写真装置は以上説明してきたように、駆動ローラを押圧させる押圧手段が、温度変化によって熱膨張が生じることによる駆動ローラの径変化またはベルトの周長変化を相殺するに相当する押圧力を与えるように熱膨張が起こる押圧部材を有するようにしたので、温度変化によって駆動ローラの径やベルトの周長が変化しても、押圧部材の熱膨張によって押圧力が変化し、結果的に押圧点での駆動ローラの径やベルトの周長が変化しないようにでき、よって温度変化による色間の相対的位置ずれをなくすことができるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】中間転写ベルトを用いたカラー電子写真装置の一例の全体図である。
【図2】図1の装置の、感光体ベルト、中間転写ベルトの構成及びその駆動部を示す斜視図である。
【図3】中間転写ベルトと駆動ローラの位置ずれの発生メカニズムを示す図である。
【図4】図3に示した位置ずれに対してマーク検知による書き込み開始位置補正を行う際の不具合を示す図である。
【図5】本発明のカラー電子写真装置における弾性体の駆動ローラと位置ずれ調整機構を有する位置ずれ調整装置の原理を示す図である。
【図6】本発明に係るカラー電子写真装置の一実施形態の中間転写ベルト周りを示す斜視図である。
【図7】図6の装置の位置ずれ補正手順を示す図である。
【図8】図6の装置の位置ずれ調整機構の一例を示す側面図(A)と平面図(B)である。
【図9】位置ずれ調整機構の他の例を示す斜視図である。
【図10】図9の位置ずれ調整機構の側面図(A)と部分平面図(B)である。
【図11】本発明のカラー電子写真装置における弾性体の駆動ローラと位置ずれ調整機構を有する位置ずれ調整装置を、複数の感光体を用いた画像形成装置の転写・搬送ベルトの調整に用いた実施形態を概念的に示す側面図である。
【符号の説明】
1 感光体ベルト
2 感光体駆動ローラ
3 光書き込み装置
4 現像器
5 中間転写ベルト
6 中間転写ベルト駆動ローラ
7 マーク検知センサー
8 転写ローラ
9 帯電ローラ
10 感光体クリーニング装置
11 中間転写ベルトクリーニング装置
12 定着装置
13 中間転写ベルト従動ローラ
14 中間転写ベルト駆動ローラのホームポジション
15 ベルト基準位置
16 駆動ローラの径
17 調整後の駆動ローラの実質径
18 エンコーダ
19、19a 位置ずれ調整機構
20 ベルト駆動モータ
21 歯付きベルト1
22 駆動プーリ1
23 従動プーリ1
24a、b カップリング
25 歯付きベルト2
26 駆動プーリ2
27 従動プーリ2
28 歯車1
29 歯車2
30 ベルトマーク
31 揺動部材
32 側板
33 揺動支軸
34 熱膨張補正部材
35 ホルダー
36 調整部材
37 ベルト伸縮部材
38 駆動ローラの回転角度のずれ
40Bk、40M、40Y、40C 感光体ドラム
41 転写・搬送ベルト
42 駆動ローラ
43 従動ローラ

Claims (4)

  1. 中間転写ベルト上に複数色のトナー像を重ね合わせ、その後に転写材を用いて転写紙上にトナー像を形成するカラー電子写真装置であって、上記中間転写ベルトが、駆動ローラとの押圧によって生ずる摩擦力によって該駆動ローラの駆動力が伝達されるものにおいて、上記駆動ローラが弾性体からなり、上記中間転写ベルトと該駆動ローラとの押圧力を調整する調整機構を有し、該調整機構の調整によって上記中間転写ベルトが1周するのに要する上記駆動ローラの回転がちょうど整数回になるように設定することを可能としたことを特徴とするカラー電子写真装置。
  2. 中間転写ベルト上に複数色のトナー像を重ね合わせ、その後に転写材を用いて転写紙上にトナー像を形成するカラー電子写真装置であって、上記中間転写ベルトが、駆動ローラとの押圧によって引っ張り力を形成し、この引っ張り力によって生ずる摩擦力によって該駆動ローラの駆動力が伝達されるものにおいて、上記中間転写ベルトを、周方向に伸縮可能な材質で形成するか周方向に伸縮可能な材料を一部に有するように形成し、該中間転写ベルトと上記駆動ローラの引っ張り力を調整する調整機構を有し、該調整機構の調整によって上記中間転写ベルトが1周するのに要する上記駆動ローラの回転がちょうど整数回になるように設定することを可能としたことを特徴とするカラー電子写真装置。
  3. 複数の像担持体を用いて各色のトナー像を形成し、各色トナー像を転写・搬送ベルトによって搬送されてきた転写紙上に順次重ねてフルカラー画像を形成するカラー電子写真装置において、上記転写・搬送ベルトの駆動ローラが弾性体からなり、上記転写・搬送ベルトと該駆動ローラとの押圧力を調整する調整機構を有し、該調整機構の調整によって上記転写・搬送ベルトの任意の位置が上記各像担持体を通過するのに要する駆動ローラの回転がちょうど整数回になるように設定することを可能としたことを特徴とするカラー電子写真装置。
  4. 上記駆動ローラを押圧させる押圧手段が、温度変化によって熱膨張が生じることによる上記駆動ローラの径変化又は中間転写ベルトあるいは転写・搬送ベルトの周長変化を相殺するのに相当する押圧力を与えるように熱膨張が起こる押圧部材を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかのカラー電子写真装置。
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