JP3545767B2 - 可変減衰を利用した相互変調ひずみ低減回路 - Google Patents

可変減衰を利用した相互変調ひずみ低減回路 Download PDF

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Description

発明の背景
本発明は、概ね遠隔通信の分野に関するものであり、より具体的に言えば、セルラ電話における相互変調スプリアスレスポンス減衰の分野に関する。
相互変調(intermodulation:IM)信号は、ある環境下において通信信号処理を妨害することがあるので、セルラ通信システムのような無線通信システムにおいて問題になっている。IM信号は、増幅器等の半導体デバイスの非線形動作領域のような非線形媒体において、2以上の妨害信号が結合し、そして、例えば、混合されるときに生成される外部信号である。この問題が発生する状況は、デジタルモードで動作している移動局がデジタル送信している基地局から遠く離れており、妨害アナログ送信をしている基地局に非常に近い場合である。このような状況においては、移動局は、希望受信デジタル信号に比べて非常に強い妨害アナログ信号を受信する。これらの非常に強い妨害アナログ信号は、しばしば希望デジタル信号周波数スペクトルの周波数領域に入る相互変調信号を発生させ、この影響により移動局における通信エラーが増加し、場合によっては呼出しが停止させられる。
IMひずみの問題は、特定のタイプの無線通信システムに限られたものではないが、広帯域スペクトル拡散セルラ通信システムは、IMひずみの問題の影響を受けやすい無線通信システムの一つのタイプである。IMひずみは、米国電気通信工業会(TIA)及び米国電子機器工業会(EIA)のTIA/EIA/IS−98、題名「デュアルモード広帯域スペクトル拡散セルラ移動局に推奨される最小限の性能規格(Recommended Minimum Performance Standards for Dual−Mode Wideband Spread Spectrum Cellular Mobile Stations)」によって公表された規格の第9.4.3節において、現在扱われている。現在、この規格は、それぞれが−43dBm以上であり、かつ、割り当てられたチャネル周波数から及び相互に適切に離れた(異なる)2つの持続波(CW)トーン信号が存在し、2つの妨害信号の第3次混合が受信器の素子の非線形動作領域において生じ、スペクトル拡散信号の周波数帯域における妨害信号を生成する状況において、割り当て周波数チャネルにおける−102dBmの(非常に低い)入力信号を受信するときのフレーム誤り率(FER)が、1%以下である移動局受信器性能を要求している。しかし、IMひずみに関してIS−98において公表されている現在の動作規格及び設計仕様は、実際の条件下において適切な受信器の動作を保証しきれないことがわかった。
この問題に対するひとつの可能な解決策は、移動局におけるIM妨害信号強度に対する希望デジタル信号強度の比率を大きくするために、デジタルシステム基地局を追加して建設することである。しかし、この問題解決策が、非常に高い経費を要し、かつ、非効率的なものであることは確かである。他の知られている可能な解決策は、初期増幅の代わりに或いはこれに加えて、入力信号電力レベルに応じてスイッチ投入及び切断されるひとつ又は複数の固定信号電力減衰器を使用して、受信器のフロントエンド(front end)で信号(妨害信号多び希望信号の双方)を減衰させようと試みることである。しかし、この解決策は、少なくとも2つの理由から不適切となる場合が多い。第1に、固定減衰器回路は、減衰量が完全に固定されているので、最小動作レベルより低い受信信号電力レベルを減衰させることを避けるために、十分高い受信信号電力でスイッチ投入されなければならない。また、固定減衰器回路は、より一層高い受信信号電力レベルで減衰器回路をスイッチ投入することにより、ヒステリシスを組み込んでチャタリング(即ち、固定点近辺の高速変動又は振動)を防止する必要がある場合が多い。従って、IM信号が最も問題となる受信信号電力レベル範囲の下端では、受信信号が無防備(即ち、妨害信号を発生させるIMが減衰されない)になっている場合が多い。
それゆえ、これら等の関連のある及び関連のない諸問題を解決するシステムが、産業界において必要となっている。
発明の概要
要約すると、本発明は、相互変調(IM)ひずみを低減させるために、無線セルラ電話及び関連システムのような信号処理システムにおいて受信信号を可変減衰させる方法及び装置を含む。
第1の好ましい実施の形態によれば、本発明は、セルラ電話の受信器部の入力部において可変減衰を与える可変減衰器回路を含む。トレードオフ(交換条件)として、小量の感度(信号対雑音比)を犠牲にすることにより、より大量のIMひずみ低減の達成というさらに大きな利点が得られる。可変減衰器回路は、初期無線周波数(RF)増幅器段の前で(従って、先行する諸段(stages)において)、受信RF信号を可変減衰することによって、IMひずみを低減させ、不要非線形積のレベルを低減させる。自動利得制御(AGC)回路により出力された受信信号強度指標(RSSI)に応じて、可変減衰器回路をスイッチ投入(起動)して徐々に減衰しだし、そしてある信号入力電力レベル(ヒステリシス無し)で可変減衰器回路をスイッチ切断(停止)する。可変減衰器回路は、IMひずみを低減させるため、比較的低い入力信号電力レベルで減衰を開始し、それゆえ、従来のAGCエクステンダ(extender)回路とは目的及び動作の双方において異なる。言い換えれば、本発明の重要な点は、高い入力信号電力レベルで減衰を開始することにより単にAGC回路がより大きなオンチャネル(on−channel)信号を処理できるようにするのではなく、比較的低い入力信号電力レベルで減衰を開始して、IMひずみを低減させることにある。
本発明の第1の好ましい実施の形態によれば、可変減衰は、可変インピーダンスを持つ素子を含む回路を使用することにより達成される。ここに開示された特定の実施例においては、可変インピーダンス素子はPINダイオードである。PINダイオードは、小さな交流結合共振コンデンサを通してRF受信器信号ラインに接続され、受信信号用の接地(ground)への可変分流(shunt)インピーダンスとして機能する。PINダイオードのインピーダンスレベル(従って、その減衰レベル)は、PINダイオードにおける動作電流レベルを制御する支援回路により決定される。従って、RSSI上における(PINダイオード等のような)可変インピーダンス素子を通した電流レベルにを基礎とすることにより、受信信号の減衰レベルは、対応して受信信号電力レベルの範囲全体にわたって連続的に変化する。さらに、少なくとも部分的には、この第1の実施の形態におけるPINダイオードの分流接続により、入力信号強度が低いほうにある間は、入力信号強度の単位変化当たりの減衰の変化をより大きくするように、RF信号の減衰は非線形的に変化する。それゆえ、本発明の可変減衰器回路は、入力信号強度の単位変化当たり減衰の線形変化に多くの場合は依存する従来のAGCエクステンダ回路とは大きく異なっている。さらに、本発明の好ましい実施の形態のPINダイオードは高いインターセプト点(intercept point)を持つので、相互変調積(IM積)の発生にそれほど寄与しない。さらにまた、上記交換条件により、可変減衰器による導入された1dB毎の減衰に対して、希望信号強度は1dB減少するが、IM積の強度が3dB減少するので、希望信号対IM積の比は2dB増加する。
本発明の第1の好ましい実施の形態の開示された実施例は、例えば、デュアルモードFM/CDMA(周波数変調/符号分割多元接続)セルラ移動局に組み込まれている。IMひずみの問題は特定のタイプの無線通信システムに限られたものではないので、本発明は、色々な他の無線通信システム(TDMA、PCS等)に有用である。それでもなお、デュアルモードFM/CDMAセルラ移動局に適用されるものとして特に創意に富む開示全体を通して説明された本発明の多くの態様がある。ここで、本発明の第1の好ましい実施の形態の開示された実施例の追加の詳細に関して言えば、減衰器イネーブル信号を移動局の論理ユニットから供給して、CDMAモードで動作している間中、可変減衰器回路の動作を可能にする。ある好ましい実施の形態において、論理ユニットは、中央処理装置(CPU)を含む。しかし、この論理ユニットの機能は、当業者にとって自明であり、本発明の範囲に含まれる他の装置及び装置の組合せ(例えば、移動局モデム(MSM)を特定用途とした集積回路)により実現できる。従って、可変減衰器回路がイネーブル(動作可能)である間に、入力信号電力レベルが所定の起動スレショルド値を超えると直ぐに、可変減衰器回路が起動され、上述のような非線形的に変化するように入力信号を減衰し始める。
本発明の第2の好ましい実施の形態によれば、過度のフレーム誤り率(FER)条件が、可変減衰器回路の追加のイネーブル(動作可能)要求として使用される。CDMAモード動作に加えて過度FER条件が検出されるまで、可変減衰器回路を動作可能にするため減衰器イネーブル信号は印加されない。それゆえ、この第2の実施の形態においては、可変減衰器回路が動作可能にされ(即ち、CDMAモードで、FERスレショルドレベルに到達され)、かつ、受信信号電力レベルが起動スレショルド(RSSIにより決定)を上回った後にのみ、可変減衰器回路により減衰しだす。従って、この第2の実施の形態によれば、たとえ受信信号電力が起動スレショルドを上回った場合であっても、CDMAモードで動作しているときに過度FER条件に出会うまで、可変減衰器回路は、入力信号を減衰し始めない。
それゆえ、本発明の目的は、IMひずみを低減するために、受信RF信号を可変減衰する方法及び装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、比較的低い受信信号電力レベル(例えば、セルラ電話においては、−100dBmから−80dBmまで)において受信RF信号を可変減衰する方法及び装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、受信RF信号電力レベルが高いほうにあるときではなく低いほうにあるときに、入力信号電力レベルの単位変化当たりの減衰の変化をより大きくする非線形的な変化により、受信RF信号を可変減衰する方法及び装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、ある通信モードにおける移動局の動作全体を通して、イネーブル(動作可能)とディスエーブル(動作不能)との間の切替えを要求せず、連続的にイネーブルにされるデュアルモード移動局におけるIMひずみ低減可変減衰器回路を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、ある通信モードにおける移動局の動作全体を通して、過度のフレーム誤り率が検出されたときの後にのみイネーブルにされる移動局におけるIMひずみ低減可変減衰器回路を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、接地への可変インピーダンス経路を含むIMひずみ低減可変減衰回路を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、RF増幅に先立つRF入力信号ライン用の接地への可変インピーダンス経路を含むIMひずみ低減可変減衰器回路を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、受信信号強度とともに減衰を変化させるIMひずみ低減可変減衰器回路を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、受信信号強度に応じて制御される可変インピーダンスを持つ素子を含むRF入力信号ライン用の接地への経路を含むIMひずみ低減可変減衰器回路を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、スイッチ投入(起動)されて徐々に減衰しだし、そして信号入力電力レベルにおいてスイッチ切断(停止)されることにより、チャタリングをなくし、ヒステリシスの必要性をなくするIMひずみ低減可変減衰器回路を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、IMひずみを低減させ、全RF信号電力レベルが−90dBmで試験用の妨害信号電力レベルが少なくとも−35dBmであり、95%の信頼度を持ち、1.0%以下のFERを達成するRF信号入力減衰器回路を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、RF信号電力レベルが−90dBmで、2つの妨害信号が少なくとも−35dBmの電力レベルを持つとき、及び、RF信号電力レベルが−79dBmであり、2つの妨害信号が少なくとも−26dBmの電力レベルを持つときに、受信RF信号のFERが、95%の信頼度を持ち、1%以下に低減するように、可変減衰を与える方法及び装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、RF入力信号が−100dBmから−80dBmまでの間にあるスレショルド電力レベルを達成するときに、RF入力信号の減衰を開始する方法及び装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、RF入力信号が、−95dBmのスレショルド電力レベルを達成するときに、RF入力信号の減衰を開始する方法及び装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、RF入力信号強度の上昇時におけるRF入力信号の減衰の開始と、RF入力信号強度の降下時におけるRF入力信号の減衰の停止との両方に、同じRF入力信号電力レベルを用いる方法及び装置を提供することにある。
本発明の他の目的、機能及び利点は、添付図面と関連してこの明細書を読み理解すれば、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の好ましい実施の形態による可変減衰器回路を含むセルラ電話の一部を示すブロック図である。
図2は、図1の可変減衰段を図示したものである。
図3は、図1のRSSI温度補償回路を図示したものである。
図4は、図1のRF増幅器回路を図示したものである。
図5は、無減衰、固定減衰、及び図1の可変減衰器回路による可変減衰を示すRF入力対RF出力のグラフを表した図である。
図6は、無減衰、固定減衰、及び図1の可変減衰器回路による可変減衰を示す希望RF入力対妨害RF入力の関数としての最小フレーム誤り率基準で表したRF受信器性能のグラフを表した図である。
図7は、図1の可変減衰器回路による減衰対PINダイオード駆動電圧のグラフを表した図である。
発明の実施の形態
全体にわたって同じ番号が同じ構成要素を示す図面を参照すると、図1は、本発明の好ましい実施の形態の一実施例による可変減衰器回路22を含むセルラ電話(移動局)10の一部を示すブロック図である。図示され、以下に説明された実施例は、FM/CDMAデュアルモードセルラ電話を含み、従って、周波数変調(FM)信号及び符号分割多元接続(CDMA)デジタル符号化信号の両方が、移動局10によって受信され、処理される。しかし、図には多数のCDMAのみの信号経路が示されている。本発明に含めることができる他の実施例としては、時分割多元接続(TDMA)システム、パーソナル通信システム(PCS)、及びIMひずみの影響を受け易い他の無線システムがある。
アンテナ20はデュプレクサ42に接続され、これらの両方は、図1に大部分が示されるセルラ受信器部12の一部として接続されている。本発明の好ましい実施の形態によれば、デュプレクサ42からのRF信号は、RF信号入力ライン43を通して、可変減衰器回路22(以下に、より詳細に説明する)を含む可変減衰段21に出力される。可変減衰段21の後に、信号は増幅器入力ライン23を通してRF増幅器(RF AMP)回路24に入力される。増幅されたRF信号は、RF増幅器回路24からRF(無線周波数)−IF(中間周波数)回路26へのライン25に出力される。RF−IF回路26において、RF信号は、従来の方法により、中間周波数に変換され、AGC増幅され、フィルタリング等を経た後、従来のベースバンド回路27に出力され、復調され、デジタル信号に変換され、以後の処理を受ける(図示せず)。これらは、本発明の技術の当業者であれば理解できる。自動利得制御(AGC)回路30は、ベースバンド回路27に接続され、受信信号の強度を従来通りに監視し、そして受信器増幅制御ライン34に出力される受信器増幅制御信号及びRSSIライン31に出力される受信信号強度指標(RSSI)の両方を発生する。RF−IF回路26からの出力の強度を監視することにより、AGC回路30は、移動局10により受信されたRF信号の強度を検出する。AGCループは、受信器増幅制御ライン34を通りRF−IF回路26を通って戻り、RF−IF回路26の出力レベルを制御し、継続的に安定させる。以下に説明するように、RSSI温度補償回路32は、温度変動のためにRSSIを調整し、RSSI温度ライン33に温度補償されたRSSIを出力する。説明のために、FM信号は別の経路(図示せず)を通って処理され、受信FM信号はRF−IF回路26内部のある点で分離されている。本発明のさらに他の実施の形態においては、可変減衰器回路22の正確な位置は変り、初期RF増幅器回路24の後の位置に置かれる場合もある。さらに、相互変調(IM)ひずみを低減させるため多数の可変減衰段を含む他の実施の形態も考えられ、これには、可変減衰段が初期RF増幅器回路24の前後に設置させる場合も含まれる。
RSSI温度ライン33を通して、温度調節されたRSSI信号が可変減衰器回路22に供給される。減衰器イネーブルライン99上の減衰器イネーブル信号によりイネーブル(動作可能)にされたとき、及び、以下に説明するように起動されたときに、デュプレクサ42から出力されたRF信号出力が増幅器入力ライン23を通ってRF増幅器回路24に到達する前に、可変減衰器回路22はRF信号入力ライン43からの減衰段入力ライン44上の受信RF信号を可変減衰する。減衰量は、入力RF信号電力レベルの増加にともなって増加するように、RSSI温度ライン33上の温度調節されたRSSI信号に応じて変化する。さらに、非線形的に、受信RF信号電力レベルのある一定の増加に対する減衰量の増加は、受信RF信号電力レベルが低いほうのレベルであるときには、より大きくなる。減衰器イネーブルライン99を通して、減衰器イネーブル信号が、移動局10内部の中央処理装置(CPU)のような論理ユニット(図示せず)から受信される。本発明の第1の好ましい実施の形態の開示された実施例によれば、移動局10がCDMAモードで動作している限り、減衰器イネーブルライン99は、イネーブル(動作可能)にされている。従って、減衰器イネーブルライン99上の減衰器イネーブル信号は、第1の好ましい実施の形態によれば、フレーム誤り率(FER)のような他の要素と同様に、受信RF信号の電力レベルからは独立である。さらに、以下により一層詳細に説明されるように、可変減衰器回路22は、RF信号が起動電力レベルに達したときに起動され、RF信号入力ライン43からのRF信号を減衰しだすように構成されている。同様に、RF信号電力レベルが上記起動電力レベルよりも低くなったときには、可変減衰器回路22の動作は停止され、減衰をほぼ停止する。
図2、図3、及び図4は、それぞれ、図1の可変減衰段21、RSSI温度補償回路32、及びRF増幅器回路24を図示したものである。また、図2を参照すると、本発明の好ましい実施の形態によれば、可変減衰器回路22が減衰器イネーブルライン99上の減衰器イネーブル信号によりイネーブルにされ、上記したように起動された後に、RF信号入力ライン43からのRF信号は、RSSI温度ライン33上の温度補償されたRSSI信号に応じて、可変減衰器回路22により減衰される。減衰器イネーブルライン99は、トランジスタスイッチ100を含む切替構成部に接続され、RSSI温度ライン33をライン101を経て有効に接地し、減衰器イネーブルライン99がイネーブルでないとき、即ち、FMモードで通信中に、可変減衰器回路22をディスエーブル(動作不能)にする。本発明の好ましい実施の形態の開示された実施例においては、減衰器イネーブルライン99がイネーブルにされたときに、RSSI温度ライン33上の温度補償されたRSSIは、演算増幅器(スレショルド演算増幅器102)に供給され、ここで、RSSIは、図2に示されるように配置された抵抗器104,106,108,110及び可変抵抗器112を含むスレショルド/利得回路107により決定された起動スレショルドレベルと比較される。本技術の当業者であれば容易に理解できることであるが、スレショルド/利得回路107と同様な機能を持つ他の回路構成でも、スレショルド/利得回路107と代替可能である。スレショルド/利得回路107は、スレショルド演算増幅器102の負入力に供給され、それによって可変減衰器回路22の他の部分に供給される電圧を制御する。その結果、より詳細を後述するように、スレショルド/利得回路107を経てスレショルド演算増幅器102の負入力に供給された電圧は、可変減衰器回路22が起動され、増幅器入力ライン23上のRF信号の減衰が開始される起動スレショルドレベルを決定する。演算増幅器102の利得の設定を主に担う抵抗器106及び104に加えて、スレショルド/利得回路107は、起動スレショルドレベルを設定する電圧分割器を含む。好ましい実施の形態の一実施例によれば、この電圧分割器は、図示されるように電圧源と接地との間に接続される、抵抗器108,110及び可変抵抗器112を有する。この好ましい実施の形態の他の実施例によれば、固定抵抗器110及び108のみが、電圧源と接地との間を接続する。
温度補償されたRSSI信号は、RSSI温度ライン33からスレショルド演算増幅器102の正入力に流れ込む。温度補償されたRSSI信号レベルがスレショルド/利得回路107により決定された起動スレショルドを上回っている間は、スレショルド演算増幅器102からのライン111上の出力信号は、温度補償されたRSSI信号と起動スレショルドとの間の差を増幅したものである温度補償されたRSSI信号に従って変動する。ライン111上の信号は、減衰分岐部46に接続される供給抵抗器118を通して流れる。抵抗器114は、図示のように、ライン111に接続され、可変減衰器回路22が減衰動作中でないときに、ライン111の残余電流を排出し、フィルタコンデンサ116は、図示のように、ライン111に接続され、不要交流信号を接地する。減衰分岐部46は、(図示のような)分流構成部中において減衰段入力ライン44に接続された減衰ライン45、並びに、PINダイオード120及び交流結合コンデンサ122を有する。PINダイオード120は、減衰段入力ランイン44から流れ込む電流に対する可変インピーダンスとして機能し、このインピーダンスの値は、抵抗器118を通して供給される電流によって決定される。交流結合コンデンサ122は、PINダイオード120と減衰段入力ライン44との間に接続され、PINダイオード120とRF信号増幅器回路24との間に直流絶縁を与えている。交流結合コンデンサ122の値は、回路中の浮遊インダクタンスと共振するように選択され、PINダイオード120により可能な減衰を最大にする。そのため、抵抗器118を通してPINダイオード120に供給された電流に応じて、PINダイオード120及びコンデンサ122は、RF信号入力ライン43に、減衰段入力ライン44と減衰ライン45とを通して接地する可変インピーダンス経路を提供する。図2に示されるように、PINダイオード120は、分流構成部中の減衰段入力ライン44に接続される。分流構成部は、以下に説明されるように、受信RF信号強度の単位変化当たりの減衰の非線形な変化に貢献している。しかし、PINダイオード120のインターセプト点は高いので、相互変調(IM)積の発生に大きく寄与しない。さらに、PINダイオード120により1dB減衰する毎に、希望信号対相互変調(IM)積の比は、2dBだけ増加する。
減衰器イネーブル信号がイネーブルにされている間に(例えば、第1の好ましい実施の形態のCDMAモードの間に)、RSSI温度ライン33の温度補償されたRSSIが、起動スレショルドレベル(起動電力レベル)を超えるRF信号入力ライン43のRF信号入力電力レベルを実際に示す限りにおいて、可変減衰器回路22が起動され、PINダイオード120を備えた減衰分岐部46を使用して、RF信号入力ライン43のRF信号を可変減衰させ、温度補償されたRSSI信号レベルに応じて、増幅器入力ライン23上に減衰されたRF信号を生成する。第1の好ましい実施の形態によれば、可変減衰器回路22は、起動されるために、上述のように、イネーブルでなければならない。温度補償されたRSSIが、起動スレショルドレベル値よりも低い受信RF信号電力レベルを示すときに、可変減衰器回路22は動作停止され、RF信号入力ライン43におけるRF信号の減衰はほとんどない。ある実施例においては、起動電力レベル(主に本発明の独創的構成及びスレショルド/利得回路107中の抵抗器108,110,112の値により決定される)は、約−95dBmである。しかし、実施及び通信環境の詳細により、この起動電力レベルは−100dBmから−85dBmまでの範囲で変えることができる。一般的に、起動電力レベルは、この技術の当業者が理解できるように、本発明を用いて使用されるRF受信器システムに固有な要求に応じて変化する。さらに、AGC回路30(図1)は、強度が約−110dBmから−25dBmまでの範囲の(有効範囲として持つ)最初に受信したRF信号から得られたRF−IF回路26からの信号を、正確に処理できるので、起動電力レベルはAGC領域の低いほうの部分にある。従って、可変減衰器回路22は、AGC領域の高いほうの部分で起動される場合があった従来のAGCエクウテンダのような動作は行わない。
図3に関して、上述のように、RSSI温度補償回路32は、温度変動に対してRSSIライン31上のRSSIを調節し、移動局10の一貫性のある動作を維持する。温度センサ集積回路(IC)52により発生させられる温度依存電圧(温度信号)は、演算増幅器(op amp)54の正入力に印加され、適切な値の利得をそこに加える。本発明の好ましい実施の形態によれば、容認できる温度信号供給源52の一例は、カリフォルニア州、サンタクララのナショナル セミコンダクタ コーポレーション(National Semiconductor Corp.)により製造されたサーミスタに演算増幅器を追加したパッケージである。次に、温度信号が、演算増幅器加算器60により、Vrefライン59上の基準信号(Vref)に加えられ、演算増幅器加算器60の出力に、基準信号を生成する。Vrefは電圧分割器回路70により供給され、演算増幅器加算器60の正入力のバイアス電圧となる。演算増幅器54からの利得調節された温度信号は、演算増幅器加算器60の負入力に加えられる。次に、基準信号がRSSIライン31からのRSSI信号と結合され、共に演算増幅器68の正入力に供給される。RSSI信号を加えた結合された基準信号が、演算増幅器68のVrefに加えられる。Vrefはさらに、演算増幅器68の負入力におけるバイアス電圧ともなる。従って、演算増幅器68の出力は、温度補償されたRSSI信号である。本発明の他の実施の形態においては、温度補償が望まれない又は必要ではない場合があり、RSSI温度補償回路32は省略される。本発明の第1の好ましい実施の形態による図1のRF増幅器回路24の回路図である図4を参照すると、増幅器入力ライン23は、RF増幅器回路24により増幅され、ライン25に出力される減衰されたRF信号を出力する。このことは、この技術の当業者であれば理解できることである。
図5は、無減衰、固定減衰、及び本発明の可変減衰器回路22による可変減衰を示すRF入力対RF出力をグラフとして表した図である。丸で表された可変減衰曲線152は、可変減衰器回路22によって与えられた減衰特性を示す。比較のため、無減衰曲線150が四角で示され、減衰のない、即ち、可変減衰段21が省略された場合のRF入力対RF出力を示す。さらなる比較のために、固定減衰曲線154は矢印で表され、固定された減衰、即ち、可変減衰段21の代わりに固定減衰段を使用した場合のRF入力対RF出力を示す。点151において、上述のように、可変減衰器回路22が起動され、図示及び上述されたように非線形的に変化するように受信RF信号が減衰しだす。点151は、スレショルドレベル回路107(図2)により決定される。グラフにより示されるように、受信RF信号は、可変減衰に連続的変化が存在するときのRF入力信号強度の範囲(減衰における可変変動の範囲)に対応する点151と点155との間の可変減衰曲線152に沿って、連続的変化でありかつ非線形に(大きな相互変調ひずみ積(IMひずみ積)を追加して生成することなく)可変減衰する。点151は、この点より下になると可変減衰器回路22が停止される動作停止点でもあり、ほぼ無減衰を与える。従って、可変減衰曲線152は、−95dBmより低いRF入力のときに無減衰曲線150と重なる。
固定減衰曲線154も、無減衰曲線150の一部と重なる。しかし、増加しているRF入力にとって、点158において固定された減衰量がスイッチ投入され、グラフに示されるように、点155で始まる曲線154の線形最大減衰部分157に沿うように、減衰の固定最大レベルが供給される。点155は、可変減衰曲線152が固定減衰曲線154に重なり始め、可変減衰器回路22が最大減衰に到達していることを示す。下降するRF入力にとって、固定減衰器がスイッチ切断される前にRF出力は点155を通過して点159まで降下し続け、そして、点153に上昇する。上に指摘されたように、固定減衰のためのスイッチ投入点158は、受信RF信号(RF入力:RF IN)が最小電力レベルよりも低くならないように十分高くしなければならない。さらにまた、チャタリング現像を避けるために、スイッチ投入(158,155)されるときよりもより低い受信RF信号電力レベルにおいて固定減衰はスイッチ切断(159,153)されなければならず、それによって図5に示されるひヒステリシス効果が生じる。固定減衰のこれらの特性は、低いほうの受信RF電力レベルが減衰されず、そのため受信器回路が固定減衰システム中のIMひずみ効果の影響をずっと受けやすい理由を示している。
図6は、無減衰、固定減衰、及び図1の可変減衰器回路22による可変減衰を示す妨害RF入力対希望RF入力の関数として最小FER基準に関するRF受信器性能をグラフで表示したものである。より具体的に言えば、このグラフは、TIA/EIA/IS−98の第9.4.3節に明記されるように「デュアルモード広帯域スペクトル拡散セルラ移動局に推奨される最小限の性能規格」の根拠であるRF試験用の2つのトーン信号電力(妨害トーンレベル)対希望RF入力信号電力(RF入力、即ち、RF IN)の関数として、95%の信頼度で、フレーム誤り率が1%以下であるRF受信器性能を示す。言い換えれば、図6の曲線は、希望RF入力電力レベルで、どの程度の妨害に耐えて、95%信頼度で1%(或いはそれより低い)FERを維持できるかを示す。丸により示される可変減衰曲線160は、可変減衰器回路22による可変減衰を採用したときの上記基準に関する受信器性能特性を表す。比較のために、四角及び矢印によりそれぞれ示された無減衰曲線162及び固定減衰曲線164は、それぞれ減衰が無い場合及び固定減衰がある場合の受信器性能を表す。点168において、可変減衰器回路22が、上述のように起動され、受信RF信号が減衰しだす。しかし、曲線164の固定減衰を使用する場合、固定された減衰値は点163でスイッチ投入されるが、上で説明されたように、チャタリングを回避するために、点165、即ち、より低い希望入力信号レベルでスイッチ切断されなければならない。可変減衰曲線160により示されるように、相互変調減衰(IM減衰)の無い受信器と比較すると、可変減衰器回路22が起動されたときに、可変減衰器回路22は、−95dBmを超えるいかなる受信信号レベルにおけるより高い妨害RF信号レベルに対して、RF受信器のFER性能を維持できる。固定減衰を用いた受信器と比較すると、可変減衰器回路22は、おおよそ−95dBmと−65dBmの間(RF入力(RF IN)の上昇のとき)及びおおよそ−95dBmと−70dBmの間(RF入力(RF IN)の下降のとき)の受信信号強度におけるより高い妨害RF信号レベルに対し、RF受信器FER性能を維持する。
図7は、図1の可変減衰器回路22による減衰対減衰駆動電圧をグラフ表示したものである。曲線170は、RF入力信号の減衰(ATTENUATION)とPINダイオード120を通して流れる電流値に関連する、抵抗器114の両端で測定されたPINダイオードの駆動電圧(PIN DIODE DRIVER VOLTAGE)との間の非線形に変化する関係をグラフ表示したものである。上述されたように、PINダイオード駆動電圧はRSSI信号を表すので、このグラフは、上述の可変減衰範囲の全体にわたる、減衰レベルと受信RF信号強度との間の関係をも表す。可変減衰器回路22の都合のいい減衰特性(例えば、変動、連続的、非線形的変化)は、曲線部174,176及び179により描かれている。可変減衰器回路22の起動(点172)直後の減衰特性を表す曲線部174においては、駆動電圧が約0.5V変化すると、減衰が約12.0dB変化する。曲線部176においては、駆動電圧が約1.0V変化すると、減衰が約6.0dB変化する。曲線部178においては、駆動電圧が約1.5V変化すると、減衰が約2.0dB変化する。その後は、PINダイオード120は、一定のピーク減衰レベルで飽和する。このように、本発明の可変減衰器回路22の非線形特性が、IMひずみが最も低くなる、より低いRF信号レベルにおける、最大限の減衰変化が与えられることが明らかである。さらにまた、急激な減衰の増加が、曲線部174において見られる場合であっても、徐々に減衰しだすので(固定減衰の階段状の導入部に対して)、ヒステリシス特性を組み込む必要がない。さらに、駆動電圧の単位変化当たりの減衰変化が非線形的であるので、本発明は、固定的な減衰器回路及び従来のAGCエクステンダ回路とは一層異なっている。
本発明の第2の好ましい実施の形態によれば、減衰器イネーブルライン99を通して可変減衰器回路22(図1)に供給される減衰器イネーブル信号は、移動局がCDMAモードで動作している間にFERがFERスレショルド値を超える場合に限り、印加される。従って、第2の実施の形態によれば、受信RF入力信号電力レベルが起動スレショルド電力レベル(温度補償されたRSSIにより決定される)を上回り、かつ、可変減衰器回路22が上述のようにイネーブルになった(即ち、移動局がCDMAモードで動作している間に、FERがFERスレショルドレベルを超えさせるほどに受信RF信号中に誤りが含まれる)後にのみ、可変減衰器回路22が起動され、減衰が開始される。本発明の他の実施の形態によれば、PINダイオード(図示せず)は、減衰段入力ライン44と直列に(並列にしないで)接続され、受信RF信号を可変減衰する。さらに、抵抗を変化させる方法及びリアクタンスを変化させる方法を含む、可変インピーダンス方式を採用する他の減衰器回路も考えられる。
ここで開示された本発明の実施の形態は、好ましい形態であるが、本発明の方法及び装置の他の実施の形態も本発明の分野に通じた人であれば提案可能である。従って、本発明の目的と範囲内の変形と修正にも効力が及び、かつ、本発明は請求の範囲によってのみ限定されると理解すべきである。さらに、請求の範囲中の対応する構造、材料、作用、及び機能要素を備えた手段又はステップの同等物には、構造、材料、或いは、特に指定して請求される他の請求要素と組み合わせることにより機能を達成するための作用も含まれるものとする。図面に示される相対的な寸法と関係は、それぞれ好ましい寸法と関係であるが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。

Claims (18)

  1. 無線周波数(RF)入力信号受信器ラインを有するRF受信器用の相互変調(IM)ひずみ低減回路において、
    前記RF受信器の前記RF入力信号受信器ライン上のRF信号のために相互変調ひずみを減衰させ、低減させるように接続された可変減衰器と、
    前記可変減衰器に接続され、RF入力信号電力レベルに応じて前記可変減衰器により減衰を制御する減衰コントローラと
    を有し、
    前記減衰コントローラが、演算増幅器を含み、
    前記演算増幅器が、減衰器制御入力と、スレショルドレベル入力と、前記可変減衰器の入力に接続された増幅された比較出力とを含む
    ことを特徴とする相互変調ひずみ低減回路。
  2. 無線周波数(RF)信号ラインの受信RF信号を減衰させる相互変調(IM)ひずみ低減回路において、
    前記RF信号ラインに接続され、RF信号を可変減衰させて相互変調ひずみを低減させる可変減衰手段と、
    前記可変減衰手段に接続され、前記可変減衰手段によりRF信号の減衰を制御する制御手段と
    を有し、
    RF信号が少なくともRF入力信号電力レベルスレショルドの電力レベルを有するときには、前記可変減衰手段が受信RF信号を減衰させ、そして、RF信号が前記RF入力信号電力レベルスレショルドより低い電力レベルを有するときには、前記可変減衰手段がほとんど減衰を与えないように、前記制御手段が、ヒステリシスがないように前記可変減衰手段を制御し、
    前記RF信号電力レベルスレショルドが、−80dBmより低いことを特徴とする相互変調ひずみ低減回路。
  3. 無線周波数(RF)受信器用のRF入力回路において、
    RFアンテナと、
    アンテナ入力及びRF信号受信器出力を含み、前記アンテナ入力が前記RFアンテナに接続されたデュプレクサと、
    RF信号入力及びRF信号出力を含み、前記RF信号入力が前記デュプレクサの前記RF信号受信器出力に接続されたRF増幅器と、
    前記デュプレクサの前記RF信号受信器出力及び前記RF増幅器の前記RF信号入力の双方に接続された減衰器入力を含む可変減衰器と、
    RF入力信号電力レベルに応じて前記可変減衰器により減衰を制御するため前記可変減衰器に接続された減衰コントローラと
    を有し、
    前記受信RF信号強度がRF入力信号電力レベルスレショルドを超えるときには、前記減衰コントローラが前記可変減衰器を起動して、受信RF信号の減衰を開始し、
    前記RF入力信号電力レベルスレショルドが、−80dBmより低いこと
    を特徴とするRF入力回路。
  4. 無線周波数(RF)受信器用のRF入力回路において、
    RFアンテナと、
    アンテナ入力及びRF信号受信器出力を含み、前記アンテナ入力が前記RFアンテナに接続されたデュプレクサと、
    RF信号入力及びRF信号出力を含み、前記RF信号入力が前記デュプレクサの前記RF信号受信器出力に接続されたRF増幅器と、
    前記デュプレクサの前記RF信号受信器出力及び前記RF増幅器の前記RF信号入力の双方に接続された減衰器入力を含む可変減衰器と、
    RF入力信号電力レベルに応じて前記可変減衰器により減衰を制御するため前記可変減衰器に接続された減衰コントローラと
    を有し、
    前記減衰コントローラが、演算増幅器を含み、
    前記演算増幅器が、減衰器制御入力と、スレショルドレベル入力と、前記減衰器の入力に接続された増幅された比較出力とを含むこと
    を特徴とするRF入力回路。
  5. 無線周波数(RF)受信器用のRF入力回路において、
    RFアンテナと、
    アンテナ入力及びRF信号受信器出力を含み、前記アンテナ入力が前記RFアンテナに接続されたデュプレクサと、
    RF信号入力及びRF信号出力を含み、前記RF信号入力が前記デュプレクサの前記RF信号受信器出力に接続されたRF増幅器と、
    前記デュプレクサの前記RF信号受信器出力及び前記RF増幅器の前記RF信号入力の双方に接続された減衰器入力を含む可変減衰器と、
    を有し、
    RF入力信号電力レベルに応じて前記可変減衰器により減衰を制御するため前記可変減衰器に接続された減衰コントローラと、
    前記減衰コントローラに接続された受信RF信号強度指標(RSSI)源と
    をさらに有し、
    前記受信RF信号強度指標源が自動利得制御(AGC)回路を含み、
    前記受信RF信号強度が前記自動利得制御回路の有効動作範囲の低い部分にあるときには、前記減衰コントローラが前記可変減衰器を起動して、受信RF信号の減衰を開始し、
    前記受信RF信号強度がRF入力信号電力レベルスレショルドを超えるときには、前記減衰コントローラが、前記可変減衰器を起動させ、前記受信RF信号を減衰し始め、
    前記RF入力信号電力レベルスレショルドが、−80dBmより低いこと
    を特徴とするRF入力回路。
  6. 無線周波数(RF)受信器用のRF入力回路において、
    RFアンテナと、
    アンテナ入力及びRF信号受信器出力を含み、前記アンテナ入力が前記RFアンテナに接続されたデュプレクサと、
    RF信号入力及びRF信号出力を含み、前記RF信号入力が前記デュプレクサの前記RF信号受信器出力に接続されたRF増幅器と、
    前記デュプレクサの前記RF信号受信器出力及び前記RF増幅器の前記RF信号入力の双方に接続された減衰器入力を含む可変減衰器と、
    RF入力信号電力レベルに応じて前記可変減衰器により減衰を制御するため前記可変減衰器に接続された減衰コントローラと、
    前記減衰コントローラに接続された受信RF信号強度指標(RSSI)源と
    を有し、
    前記自動利得制御回路が、−110dBmから−25dBmまでの受信RF信号強度の有効動作範囲を有することを特徴とするRF入力回路。
  7. 移動局の無線周波数(RF)信号受信器ライン上のRF信号を減衰させるデュアルモード周波数変調/符号分割多元接続(FM/CDMA)セルラ移動局の相互変調(IM)ひずみ低減回路において、
    デュアルモードFM/CDMAセルラ移動局の前記RF信号受信器ライン上の受信RF信号を可変減衰させて相互変調ひずみを低減させる可変減衰手段と、
    前記可変減衰手段に可変減衰制御信号を供給して、希望RF信号の電力レベルが−90dBmであり、2つの持続波(CW)妨害トーン電力レベルが少なくとも−35dBmであるときに、受信RF信号のフレーム誤り率(FER)を95%信頼度で1%以下にするように、前記可変減衰手段による受信RF信号の減衰を制御する供給手段と
    を有することを特徴とする相互変調ひずみ低減回路。
  8. 前記供給手段が、前記可変減衰手段に可変減衰制御信号を供給する手段を含み、希望RF信号の電力レベルが−79dBmであり、2つの持続波(CW)妨害トーン電力レベルが少なくとも−26dBmであるときに、受信RF信号のフレーム誤り率(FER)が95%信頼度で1%以下となるように、前記可変減衰手段による受信RF信号の減衰を制御することを特徴とする請求項7記載の回路。
  9. 減衰制御信号が、受信RF信号強度に対応することを特徴とする請求項7記載の回路。
  10. 前記受信RF信号が、移動局及び妨害RF信号により適切に処理される希望RF信号を含むときに、前記希望受信RF信号は割り当てられたチャネル周波数上のCDMA信号であり、前記妨害RF信号は、妨害第3次相互変調積が移動局の非線形素子内で生成されるように割り当てられたチャネル周波数から及び相互間で分離されたトーンであることを特徴とする請求項9記載の回路。
  11. 無線周波数(RF)受信器における相互変調(IM)ひずみ低減方法において、
    前記RF受信器のRF信号受信器ラインに可変減衰器を接続する接続工程と、
    前記可変減衰器による減衰を制御するために可変減衰制御信号を、前記可変減衰器に供給する工程と、
    相互変調ひずみを低減させるために、前記減衰制御信号により決定された減衰レベルにおいて、前記可変減衰器により前記RF信号受信器ライン上の受信RF信号を可変減衰させる工程と
    前記可変減衰器を動作可能とする減衰器イネーブルモードに前記可変減衰器を設定することによって、前記可変減衰器をイネーブルにする工程と
    を有し、
    前記接続工程が、セルラ電話の受信器部の入力に前記可変減衰器を接続する工程を含み、
    前記イネーブルにする工程が、
    前記セルラ電話がデジタルモードで動作しているかどうかを判断する工程と、
    前記セルラ電話がデジタルモードで動作しているとの判断に応じて、減衰器イネーブル信号を生成して、前記可変減衰器に供給する工程と、
    前記セルラ電話がアナログモードで動作している場合に、前記可変減衰器をディスエーブルにする工程と
    を含むことを特徴とする相互変調ひずみ低減方法。
  12. 無線周波数(RF)受信器における相互変調(IM)ひずみ低減方法において、
    前記RF受信器のRF信号受信器ラインに可変減衰器を接続する接続工程と、
    前記可変減衰器による減衰を制御するために可変減衰制御信号を、前記可変減衰器に供給する工程と、
    相互変調ひずみを低減させるために、前記減衰制御信号により決定された減衰レベルにおいて、前記可変減衰器により前記RF信号受信器ライン上の受信RF信号を可変減衰させる工程と、
    前記可変減衰器を動作可能とする減衰器イネーブルモードに前記可変減衰器を設定することによって、前記可変減衰器をイネーブルにする工程と
    を有し、
    前記イネーブルにする工程が、
    過剰フレーム誤り率(FER)スレショルドレベルを決定する工程と、
    受信RF信号のフレーム誤り率が、前記過剰過剰フレーム誤り率スレショルドレベルを超えたときにのみ前記可変減衰器をイネーブルにする工程と、
    前記受信RF信号のフレーム誤り率が、過剰フレーム誤り率スレショルドレベルより低いときに、ほぼ減衰を与えないように前記可変減衰器をディスエーブルにする工程と
    を含むことを特徴とする相互変調ひずみ低減方法。
  13. 無線周波数(RF)受信器における相互変調(IM)ひずみ低減方法において、
    前記RF受信器のRF信号受信器ラインに可変減衰器を接続する接続工程と、
    前記可変減衰器による減衰を制御するために可変減衰制御信号を、前記可変減衰器に供給する工程と、
    相互変調ひずみを低減させるために、前記減衰制御信号により決定された減衰レベルにおいて、前記可変減衰器により前記RF信号受信器ライン上の受信RF信号を可変減衰させる工程と
    を有し、
    前記可変減衰させる工程が、希望RF信号の電力レベルが−90dBmであり、2つの持続波(CW)妨害トーン電力レベルが少なくとも−35dBmであるときに、前記受信RF信号のフレーム誤り率(FER)を95%信頼度で1%以下にするように、前記可変減衰器により減衰を与える工程を含むことを特徴とする相互変調ひずみ低減方法。
  14. 無線周波数(RF)受信器における相互変調(IM)ひずみ低減方法において、
    前記RF受信器のRF信号受信器ラインに可変減衰器を接続する接続工程と、
    前記可変減衰器による減衰を制御するために可変減衰制御信号を、前記可変減衰器に供給する工程と、
    相互変調ひずみを低減させるために、前記減衰制御信号により決定された減衰レベルにおいて、前記可変減衰器により前記RF信号受信器ライン上の受信RF信号を可変減衰させる工程と
    を有し、
    前記供給する工程が、前記可変減衰器に対し可変減衰器制御信号を供給して、前記RF信号が少なくともRF入力信号電力レベルスレショルドの電力レベルを有するときに、前記可変減衰器が前記受信RF信号を減衰させ、そして、前記RF信号が前記RF入力信号電力レベルスレショルドより低い電力レベルを有するときに、前記可変減衰器がほぼ減衰を与えないように、前記可変減衰器によりヒステリシスがないように減衰を制御する工程を含み、
    前記RF信号電力レベルスレショルドが、−80dBmより低いことを特徴とする相互変調ひずみ低減方法。
  15. 前記RF信号電力レベルスレショルドが、−100dBmより高いことを特徴とする請求項14記載の方法。
  16. 移動局の無線周波数(RF)信号受信器ライン上のRF信号の減衰のためのデュアルモード周波数変調/符号分割多元接続(FM/CDMA)セルラ移動局の相互変調(IM)ひずみ低減方法において、
    デュアルモードFM/CDMAセルラ移動局のRF信号受信器ライン上の受信RF信号を可変減衰させ、相互変調ひずみを低減させる工程と、
    希望RF信号の電力レベルが−90dBmであり、2つの持続波(CW)妨害トーン電力レベルが少なくとも−35dBmであるときに、前記受信RF信号のフレーム誤り率(FER)が95%信頼度で1%以下となるように、前記可変減衰手段により前記受信RF信号の減衰を制御するための、可変減衰制御信号を供給する工程と
    を有することを特徴とする相互変調ひずみ低減方法。
  17. 受信RF信号が、移動局及び妨害RF信号によって適切に処理される希望RF信号を含むときに、希望受信RF信号は割り当てられたチャネル周波数上のCDMA信号であり、そして、前記妨害RF信号は割り当てられたチャネル周波数から及び相互間で分離されたトーンであり、その結果、妨害第3次相互変調積は移動局の非線形素子内で生成されることを特徴とする請求項16記載の方法。
  18. 前記供給する工程が、希望RF信号の電力レベルが−79dBmであり、2つの持続波(CW)妨害トーン電力レベルが少なくとも−26dBmであるときに、受信RF信号のフレーム誤り率(FER)が95%信頼度で1%以下になるように、前記可変減衰器により受信RF信号の減衰を制御するために、前記可変減衰器に可変減衰制御信号を供給する工程を含むことを特徴とする請求項16記載の方法。
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