JP3544983B2 - スプリンクラノズル - Google Patents

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Description

本発明は、例えばホテル又は特に産業設備のような建築物内の火災の消火のために使用されるスプリンクラノズルに関する。
この種のスプリンクラノズルは主として、例えば圧力水接続部を備えた液体通路と、液体通路の出口から所定間隔をおいて配置されたベースコーンと、半径方向スリットを備えていてこのベースコーンの下方に配置された星形分配器とから成る。ベースコーンと、通路を備えたヘッドとはブリッジを介して互いに結合されており、星形分配器は別体の部材を成していて多くの場合ベースにねじ結合されている。
この種のスプリンクラノズルは例えばドイツ連邦共和国実用新案登録G第9215957号明細書により公知である。この場合、液体通路は流れ方向へテーパしており、かつ液体通路の母線は、屈曲して形成された星形分配器をベース側に支持している支持体コーン内で一点に収束している。
さらに、ドイツ連邦共和国特許公開第3225798号明細書によれば、ガラスびんの形状の閉鎖エレメントの放出の後に、流れ方向とは逆方向に屈曲したスプレー板へ向けて消火液が誘導される。このスプレー板はその押込変形部の平面の中央に孔の形状のヘッド受容部を支持している。
これら従来のスプリンクラの欠点とするところは、泡が不十分にわずかな噴霧円を伴ってしか生ぜず、それゆえ、このことのために多くの場合、特別な構造、要するに星形分配器からの噴出が、半径方向でなく、むしろ多くの場合、星形分配器平面に対して比較的大きな角度で行われると共に液体の使用時でもわずかな噴出距離しか得られないような構造が使用されることにある。その上、このノズルは多部分から構成されている。
それゆえ本発明の課題とするところは、一体に鋳造することができ(真鍮)、泡の場合でも到達距離が大きく、全般的に噴出距離が著しく向上し、その際、泡又は消火液の噴出がほぼノズルの中央軸線に対して垂直に行われるような冒頭に記載した形式のスプリンクラノズルを製作することにある。
この課題は、特に消火の目的の泡及び又は水をスプレーするためのスプリンクラノズルであって、入口と出口とを備えていて供給媒体の方向でテーパした通路を内部に備えたヘッド部分と、このヘッド部分に接続さたブリッジとから成り、このブリッジが、互いに間隔をおいて位置していてベース側で収束して案内された複数の支えを備えており、これらの支えの間に1つの支持体コーンが配置されており、この支持体コーンが星形分配器上に支持されており、かつ通路の出口と散乱ポットとの間隔が、ヘッド部分の通路の入口と出口との間隔にほぼ等しく、かつ、通路の円錐状のテーパの母線が支持体コーン内で一点に集まっている形式のものにおいて、本発明によれば、支持体コーンが、円筒形の孔とベースとしての内円錐とから成る散乱ポットを備えており、通路の母線が散乱ポット内で一点に集まっており、かつ、星形分配器の表面と、ノズルの中央軸線に対する垂直平面とが0゜から5゜、有利には3゜の角度αを挟んでいることにより解決される。
本発明に基づくノズルによれば、まず第1に、この種の1つのノズルから泡及び水のいずれをも噴出することができ、従って、設置時に、泡及び水を2つの接続部を介して2つの媒体源に接続しておくことができ、その場合、選択的な供給の他に、泡を生ぜしめる媒体を消火水に添加することもできるのは勿論である。
さらに、本発明に基づくノズルによれば、最初に消火泡を噴出し、かつ例えば泡形成剤の添加終了後にただの水で作業することも可能であり、その場合、驚くべきことに、噴出される泡の到達距離は水の到達距離とほとんど変わらない。
この種のノズルによれば、星形分配器の下縁から鉛直距離で1メートルのところで測定して、スプレー円は従来では5ないし6メートルであったものが8.5メートルであり、その場合、いずれの場合の測定でも、水圧はノズルのところで5バールであり、かつ6インチ接続部材を介して53リッタ/分で噴出が行われた。
不所望な渦を排除すべく、渦を発生させる不均質を回避するために星形分配器を支持体コーンに一体に形成することが提案される。このことが同時に、一体的な構成を招来する。それゆえさらに、コスト削減のためにも、スプリンクラ全体を鋳造部分として一体的に製作することが提案される。
その場合、星形分配器はほぼ3mmの材料厚を有しなければならないことが判明したが、このことは驚くべきことにスプリンクラの効率へのプラスの影響をも有している。
本装置の特別有利なジオメトリでは、出口の直径が6ないし8mm、入口の直径が13ないし17mm、ヘッドの内円錐の母線の長さがほぼ40mm、及び散乱ポットからの距離がほぼ同じ大きさであり、その場合、星形分配器の直径がほぼ30ないし40mm(有利には35mm)であり、かつ、16個のスリットがそれぞれほぼ2.5mmの間隔及び6ないし8mmの長さを有している。
このようなスプリンクラノズルは到達距離が著しく大きい点で優れているが、しかし、多くの使用例で望まれることであるが、スプレー円内の空間はその周囲に比してわずかにしか濡らされない。しかし、本発明はスプレー円全面への強烈なスプレーをも可能ならしめることができ、このことのためにはスリットのジオメトリを変更するだけで足りる。大きな到達距離を有するように設計された前述の星形分配器では、スリットの長さはほぼ6ないし8mmであり、その場合、スリットはすべて同じ長さを有している。スリットの半数が支持体コーンに達するまで貫通して形成されている場合、換言すればほぼ12ないし14mmの長さを有していれば、驚くべきことに、スプレー円全体の均一な負荷が得られる。
スプリンクラノズルは従来通りブロンズから製作される。その場合、特にヘッド内の通路も一緒に成形され、その結果、従来のように後から孔を形成する必要がない。
支えが少なくとも散乱ポットの領域内ではテーパしており、かつほぼ楕円形の横断面を有していて「流線形」に形成されているのが重要であることが判明した。
さらに、散乱ポットの比較的シャープな上縁とあいまって、星形分配器への衝突前に供給媒体に所望の著しく有効な渦を形成させるために役立つ段部を、支持体コーン上に散乱ポットへ向けて設けることが提案される。
さらに、星形分配器の半径がほぼ散乱ポットの上縁と星形分配器の表面との間隔に比して3倍大きく、かつ縦軸線に対して垂直な平面に対する星形分配器の表面の若干の傾斜、有利には最大3゜の傾斜が、噴出の最適化の他に、一体に鋳造されたノズルの良好な離型特性のためにも同時に役立つように、ノズルのジオメトリを形成するのが最適であることが判明した。
次に、添付した図面につき本発明を詳しく説明する。
第1図はスプリンクラを正面図で示し、
第2図はスプリンクラを側面図で示し、かつ
第3図はスプリンクラを断面図で示す。
第1図は本発明に基づくスプリンクラノズルの構造を示す。このスプリンクラノズルは、対応する天井設備内へねじ込むための雄ねじ山16を備えたヘッド12を備えている。このヘッド12はブリッジ4上に位置しており、このブリッジは側方で下向きに支持体コーン9へ収束した2つの支え5,6を備えている。これらの支え5,6は下向きにテーパしており、かつベース側で支持体コーン9ひいては星形分配器8上に支持されることができ、次いで支持体コーンと星形分配器上にほぼ垂直に設置される。
支持体コーン9上にはより小さな散乱ポット7が配置されており、その際、支持体コーン9上に段部18が形成される。この支持体コーン9の下方には、これと一体に星形分配器8が形成されている。
ヘッド12内には入口2と出口3との間に円錐状にテーパした通路1が設けられており、その母線13の向き、もしくはその円錐の寸法は、通路の延長(補助線19参照)が散乱ポット7内で一点に集まるように選択されている。散乱ポット7は少なくともその底部に同様に小さな内円錐11を備えており、この内円錐は段部18のレベルで終わっている。内円錐11の上方にはこの内円錐に続いて円筒形の孔23が設けられている。ヘッド12の下方領域は支え5,6の間で斜め下向きの平面部20を備えている。散乱ポット7の高さと同じ高さのところでは、外側で支え5,6が収束して形成されており、換言すれば、支え5,6は適当なテーパ部22を有しており、このことにより、支え5,6による流れの隠蔽(shading off)が回避される。その横断面は有利にはほぼ楕円形である。
入口2の上縁と出口3の下縁との間隔は、出口3の下縁と散乱ポット7の上縁との間隔とほぼ同じ大きさであり、その場合、特に以下に記載する寸法が効果的である。すなわち、散乱ポットの上縁と出口3の下縁との間隔が19mm(出口3の直径6ないし8mm:入口2の直径11ないし14.7mm)、及び出口3の縁と入口の縁との間隔が20mmに等しい。
散乱ポット7はほぼ4mmの直径、ほぼ2.5mmの深さ(孔23)を有しており、その場合、支持体コーン9はほぼ10.5mmの高さを有し、かつ段部18のところでは7mmの直径を、かつ星形分配器8上の下端部のところではほぼ10mmの直径を有している。星形分配器8はほぼ3mmの厚さを有し、かつほぼ36mmの直径を有しており、これにより、この直径は従来の装置に対比してほぼ20%増加している。
第2図は同上の装置を側面図で示す。(円錐状の)雄ねじ山16、入口2、出口3及び両側の平面部20を備えたヘッド12が上方に設置されている。両方の平面部20の間には、支持体コーン9に一体成形された支え5が設けられている。支持体コーン9は散乱ポット7を支持していて、星形分配器8上に配置されている。支え5,6は面状に延びるように形成されることができるが、しかし、特別には流線形に丸みを付されていてもよい。前方の支え5は符号A及びBのところで破断されて示されており、その結果、散乱ポット7全体が見えるように図示されている。後方の支え6のところには、両側のテーパ部22が図示されており、このテーパ部はさらに上方に設けられてもよい。
第3図は第1図のA−A線に沿った断面と、星形分配器8の端面とを示している。星形分配器8は円形に形成されており、かつ16個のスリット10を備えている。これらのスリットは補助円21のところで終わっている。これらのスリットはほぼ2.5mmの幅を有しており、かつ離型することができるように、内向きに収束して形成されている。補助円はほぼ21mmの直径を有している。
支持体コーン9の中央には散乱ポット7が支持されており、その両側には支え5,6が位置しており、これらの支えはハッチングを施した領域内で切り欠かれており、かつ一貫した面取部17を備えている。
図面においてすべてのスリット10は同じ長さに形成されており、換言すれば、星形分配器の直径がほぼ17mmの場合では、ほぼ7mmの長さを有している。しかし、1つおきのスリット10が支持体コーン9に達するまで貫通していてもよく、このようにすれば、スプレー形状が変化し、換言すれば、縁領域が比較的少なく負荷され、他面において円の内部が比較的強く負荷される。

Claims (9)

  1. 特に消火の目的の泡及び又は水をスプレーするためのスプリンクラノズルであって、入口と出口とを備えていて供給媒体の搬送方向でテーパした通路(1)を内部に備えたヘッド部分(12)と、このヘッド部分に接続さたブリッジとから成り、このブリッジが、互いに間隔をおいて位置していてベース側で収束して案内された複数の支え(5,6)を備えており、これらの支えの間に1つの支持体コーン(9)が配置されており、この支持体コーンが星形分配器(8)上に支持されており、かつ通路(1)の出口(3)と散乱ポット(7)との間隔が、ヘッド部分(12)の通路(1)の入口(2)と出口(3)との間隔にほぼ等しく、かつ、通路(1)の円錐状のテーパの母線(13)が支持体コーン(9)内で一点に集まっている形式のものにおいて、
    a)支持体コーン(9)が、円筒形の孔(23)とベースとしての内円錐(11)とを有する散乱ポット(7)を備えており、
    b)通路(1)の母線(13)がこの散乱ポット(7)内で一点に集まっており、かつ、
    c)星形分配器(8)の、ヘッド部分に面した表面(14)と、ノズルの中央軸線に対する垂直平面とが0゜から5゜、有利には3゜の角度αを挟んでいることを特徴とするスプリンクラノズル。
  2. 星形分配器(18)が支持体コーン(9)に一体成形されていることを特徴とする請求項1記載のスプリンクラノズル。
  3. 星形分配器(8)がほぼ3mmの厚さを有していることを特徴とする請求項1又は2記載のスプリンクラノズル。
  4. 出口(3)の直径が6ないし8mm、入口の直径が13ないし17mmの場合に、星形分配器(8)が、ほぼ30ないし40mm、有利には35mmの直径を有しており、かつほぼ7mmの長さを有する16個の半径方向スリット(10)を備えていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載のスプリンクラノズル。
  5. 支え(5,6)が、散乱ポット(7)の領域内にテーパ部(22)を備えていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載のスプリンクラノズル。
  6. スプリンクラノズルがブロンズから一体に成形されており、その際、特別には通路(1)も一緒に鋳造されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項記載のスプリンクラノズル。
  7. 散乱ポット(7)が円錐状に形成されており、かつ、支持体コーン(9)が散乱ポット(7)の下方で段部(18)を介してこの散乱ポットに対比して拡大されていることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項記載のスプリンクラノズル。
  8. 星形分配器(8)の半径が、散乱ポット(7)の上縁から星形分配器の表面(14)までの間隔に比してほぼ3倍大きいことを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項記載のスプリンクラノズル。
  9. 1つおきのスリット(10)が支持体コーン(9)に達するまで貫通していることを特徴とする請求項4から8までのいずれか1項記載のスプリンクラノズル。
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