JP3544806B2 - デジタルパネルメータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアナログの入力データをデジタル値に変換して操作パネルに取付けられた表示器に表示するとともに入力データが許容範囲を外れると警報を出力するデジタルパネルメータに関する。
【0002】
【従来の技術】
各種工場やビル施設や上下水道施設等の各種プラントの動作を監視制御する中央監視室内には、前記プラント内に設置された各種機器の動作状態を計測する計測装置からのアナログの入力データをデジタル値に変換して表示するデジタルパネルメータが設けられている。
【0003】
この中央監視室で監視する必要のある入力データの数は非常に多いので、前記デジタルパネルメータは中央監視室の制御盤(コンソールパネル)に所狭しと嵌込み固定されている。したがって、各デジタルパネルメータのコンソールパネル面に露出している操作パネルはできるだけ面積が小さい方が好ましい。
【0004】
また、監視対象の機器の動作状態の異常を監視するために、入力データの数値のみならず、入力データが予め設定された許容範囲を外れると警報を出力するようにしている。そして、この許容範囲は、監視対象の機器毎にそれぞれ異なる値を有しているので、このデジタルパネルメータをコンソールパネルに取付けた後においても、前面の操作パネル上で任意に設定変更できることが必要である。
【0005】
図11は上述した機能を有したデジタルパネルメータの概略構成を示すブロック図であり、図12はこのデジタルパネルメータにおける前面の操作パネルを示す図である。
【0006】
図11において、監視対称機器の計測装置から入力された例えば4〜20mAの直流アナログの入力信号は入力回路1へ入力された後、スケール変換回路2でスケーリング変換され、新たな入力データDとしてA/D変換回路3でデジタル値に変換される。A/D変換回路3から出力されたデジタルの入力データDは図12の前面の操作パネル4に組込まれた例えばLED等からなる表示器5に表示出力される。
【0007】
また、A/D変換回路3から出力されたデジタルの入力データDは比較判定回路6へ入力される。この比較判定回路6には、前記操作パネル4に組込まれた各デジタルスイッチ7,8から許容範囲の上限値PD 及び下限値PD が入力される。比較判定回路6は入力データDと上限値PD 及び下限値PD とを比較して、入力データDが上限値PD を越えると上限警報AR を出力し、入力データDが下限値PD を下回ると下限警報AR を出力する。
【0008】
前記各デジタルスイッチ7,8はデジタルパネルメータの前面の操作パネル4に取付けられているので、監視員は必要に応じて、各警報AR ,AR が出力される許容範囲の例えば4桁の上限値PD 及び下限値PD を簡単に中央監視室の監視員が設定及び変更が可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図11及び図12に示すデジタルパネルメータにおいても、まだ改良すべき次のような課題があった。
すなわち、前述したように、各デジタルパネルメータは中央監視室のコンソールパネルに組込まれており、操作パネル4のみがコンソールパネル前面に露出している。したがって、この操作パネル4の実績面積を極力少なくする必要がある。
【0010】
一方、監視員がそのデジタルの入力データ値を見易くするために表示器5の面積を大きくする必要があるが、4桁以上の上限値PD 及び下限値PD を設定するために通常の監視業務では操作しない大きな面積を占めるデジタルスイッチ7,8を組込まざるを得ないので、表示器5自体の面積を大きく設定できない問題がある。
【0011】
また、外部の測定装置から入力回路1へ入力された入力信号のうちスケール変換回路2で予め設定された測定範囲内の入力信号成分が新たな入力データとして次のA/D変換回路3へ入力される。すなわち、各デジタルパネルメータにおいては、測定装置から出力される信号の種別に応じて、該当信号が取り得る信号レベルの電圧範囲を測定範囲に指定して、この測定範囲に含まれる信号を抽出して増幅やA/D変換することによって、監視対象機器の異常ではなくて、測定装置自体の故障に起因する信号がこのデジタルパネルメータに入力されることを未然に防止するようにしている。
【0012】
しかし、図11に示すデジタルパネルメータにおいては、スケール変換回路2に設定された測定範囲は半固定値であり、一旦このデジタルパネルメータがコンソールパネルに組込まれた後には、監視員が簡単にこの測定範囲を変更することができなかった。また、既に設定されている測定範囲を確認する術がなかった。
【0013】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、二つの押しボタンを設けることによって、前面の操作パネルの面積を少なくでき、かつ測定範囲や許容範囲の設定を簡単にでき、設定した測定範囲や許容範囲の値を簡単に確認でき、さらに許容範囲を外れた時の警報を目視できるデジタルパネルメータを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解消するために本発明は、アナログの入力データをデジタル値に変換して操作パネルに取付けられた表示器に表示するデータ表示出力手段と、入力データが許容範囲を外れたとき警報を出力する警報出力手段とを有するデジタルパネルメータにおいて、操作パネルにおける表示器の近傍に取付けられた第1の押しボタン及び第2の押しボタンと、入力データの測定範囲の上限値と下限値、及び前記入力データの許容範囲の上限値と下限値を記憶する領域が形成された設定値テーブルと、第1の押しボタンのダブルクリック操作に応じて、各上限値及び各下限値の設定値テーブルに対する設定動作中であるか否かが切換え設定される設定中フラグと、この設定中フラグが設定動作中であると設定された状態における第1の押しボタンにおける押しボタン操作に応じて、設定値テーブルの各領域に記憶する各上限値及び各下限値の各項目を順次指定する項目指定手段と、この項目指定手段で一つの項目が指定された状態における第2の押しボタンにおける押しボタン操作に基づいて該当項目の上限値又は下限値を特定し、この特定された上限値又は下限値を設定値テーブルの該当項目の領域に設定する値設定手段と、設定中フラグが設定動作中でないと設定された状態における第1の押しボタンにおける押しボタン操作に応じて、設定値テーブルの各領域に記憶された各下限値及び各上限値を表示器に順次表示出力する設定値表示手段とを備えている。
【0015】
また、別の発明は、上述した発明のデジタルパネルメータにおける警報出力手段は、入力データが許容範囲の上限値を越えたとき及び許容範囲の下限値を下回ったとき入力データを表示器上でフリッカ表示している。さらに、設定値表示手段は、各下限値及び各上限値を表示器上でフリッカ表示している。
【0016】
このように構成されたデジタルパネルメータにおいては、設定値テーブルには入力データの測定範囲の上限値と下限値、及び入力データの許容範囲の上限値と下限値が記憶されている。そして、この設定値テーブルの記憶内容はデジタルパネルメータの前面の操作パネルに設けられた第1,第2の押しボタンの組合わせ押しボタン操作で設定及び変更が可能である。さらに、第1の押しボタン操作でこの設定値テーブルに記憶された測定範囲,許容範囲の各上限値及び各下限値を表示器に表示出力させることが可能である。
さらに、押しボタンにおけるダブルクリック操作で設定値テーブルに対する各値の設定業務を開始させかつ終了させている。したがって、各限界値の設定操作が簡素化できる。
【0017】
押しボタンの占める面積は小さいので、操作パネルの面積を小さくできる。さらに、測定範囲の設定が容易になると共に、測定範囲及び許容範囲の設定値を簡単に確認できる。
【0018】
別の発明においては、入力データが許容限界を外れた場合は、入力データの表示状態が通常の連続表示からフリッカ表示に変化するので、監視員は容易に確認できる。また、各設定値の確認中においても、設定値はフリッカ表示されるので、入力データと見間違うことはない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係わるデジタルパネルメータの概略構成を示すブロック図であり、図2はこのデジタルパネルメータにおける前面の操作パネルを示す図である。
【0021】
図1において、監視対象機器の計測装置から入力された例えば4〜20mAの直流アナログの入力信号は入力回路11へ入力された後、スケール変換回路12でスケーリング変換され、新たな入力データDとしてA/D変換回路13でデジタル値に変換される。A/D変換回路13から出力されたデジタルの入力データDは表示制御回路14及び比較判定回路15へ入力される。
【0022】
表示制御回路14は、限界値設定部22から表示指令が入力されない通常状態においては、A/D変換回路13から入力された入力データDを図2に示すデジタルパネルメータの前面の操作パネル17に組込まれた例えばLED等からなる4桁の表示器18に表示出力する。
【0023】
表示パネル17には4桁の英数字を表示する表示器18の他に二つの押しボタン19(Aボタン),20(Bボタン)が取付けられている。監視員がこの各押しボタン19,20を押すと、押しボタン操作信号が押しボタン入力回路21を介して限界値設定部22へ入力される。この各押しボタン19,20は、パーソナルコンピュータにおけるマウス操作と同様に、1回づつ押す通常のクリック操作と短時間に2回押すダブルクリック操作とを実施できる。
【0024】
限界値設定部22は一種のコンピュータで構成されており、内部の記憶部23内には、図3に示すように、設定値テーブル24、設定中フラグ25、確認項目カウンタ26、設定項目桁位置カウンタ27等が形成されている。
【0025】
設定値テーブル24内には、1〜4の設定項目番号毎に、測定範囲の測定上限値AD 、測定範囲の測定下限値AD 、許容範囲の上限値である警報上限値PD 、許容範囲の下限値である警報下限値PD が記憶されている。
【0026】
なお、各限界値AD ,AD ,PD ,PD は4桁で構成されている。
限界値設定部22は、設定値テーブル24内に設定された測定範囲の測定上限値AD 、測定下限値AD をスケール変換回路12へ送出する。スケール変換回路12は、入力回路11から入力された入力データDがこの測定上限値AD と測定下限値AD とで示される測定範囲を外れた場合は、測定装置自体の故障と判断して、この入力データDを遮断してA/D変換回路13へ送出しない。
【0027】
また、限界値設定部22は、設定値テーブル24内に設定された許容範囲の警報上限値PD と警報下限値PD とを比較判定回路15へ送出する。比較判定回路15は、A/D変換器13から入力された入力データDと許容範囲の警報上限値PD と警報下限値PD とを比較して、入力データDが許容範囲を外れると、警報出力回路28へ警報出力信号hを送出する。
【0028】
警報出力回路28は、警報出力信号hに基づいて、入力データDが上限値PD を越えると上限警報AR を出力し、入力データDが上限値PD を下回ると下限警報AR を出力する。さらに、警報出力回路28は比較判定回路15から警報出力信号hを受信すると、表示制御回路14へフリッカ表示信号gを送出する。
【0029】
表示制御回路14はフリッカ表示信号gが入力されると、表示器18に表示している4桁の入力データの表示形態を一定周期で点滅するフリッカ表示に変更する。
【0030】
次に、限界値設定部22の各限界値AD ,AD ,PD ,PD の各押しボタン19,20を用いた設定動作を説明する。
記憶部23内に設けられた設定中フラグ25は、設定値テーブル24に対する各限界値AD ,AD ,PD ,PD の設定業務中か否かを示すフラグである。また、確認項目カウンタ26は、設定値テーブル24に設定されている各限界値AD ,AD ,PD ,PD のうちどの限界値を表示器18に表示するかを示すカウンタである。
【0031】
すなわち、図6に示すように、[1]〜[4]の各カウント値CN は、それぞれ各限界値AD ,AD ,PD ,PD の番号に対応する。なお、[0]のカウント値CN (CN =0)は各限界値でなくて測定データDを表示することを示す。
【0032】
設定項目桁位置カウンタ27は、それぞれ4桁からなる各限界値AD ,AD ,PD ,PD の合計16桁(4×4=16)のうちの現在どの桁位置の値dの設定業務を実行中であるかを示すカウンタである。例えば図7に示すように、カウント値CN が[0]の場合は測定上限値AD の1桁目を示し、カウント値CN が[1]の場合は測定上限値AD の2桁目を示し、カウント値CN が[2]の場合は測定上限値AD の3桁目を示し、カウント値CN が[3]の場合は測定上限値AD の4桁目を示す。
【0033】
同様に、[4]〜[7]のカウント値CN はそれぞれ測定下限値AD の1〜4桁目を示し、[8]〜[11]のカウント値CN はそれぞれ警報上限値PD の1〜4桁目を示し、[12]〜[15]のカウント値CN はそれぞれ警報下限値PD の1〜4桁目を示す。
【0034】
そして、限界値設定部22は各押しボタン19,20における押しボタン操作に応じて、図4及び図5の流れ図に従って設定値テーブル24に対する各限界値AD ,AD ,PD ,PD の設定処理を実施する。
【0035】
図4の流れ図のS(ステップ)1において、いずれか一方の押しボタン19,20が押されると、その押しボタン操作がAボタン(押しボタン19)における通常の押しボタン操作であれば(S2)、設定中フラグ25の状態を調べる。この設定中フラグ25が[0]に解除されたままであれぱ(S3)、既に設定値テーブル24に設定済みの各限界値を確認する業務中であると判断する。
【0036】
そして、S4へ進み、確認項目カウンタ26のカウント値CN を更新する(CN =CN +1)。更新後のカウント値CN が限界値の設定数4を越えていないことを確認すると(S5)、設定値テーブル24におけるカウント値CN が指定する番号の一つの限界値AD ,AD ,PD ,PD を表示制御回路14を介して表示器18にスローフリッカ状態で表示する(S6)。
【0037】
なお、S5にて、更新後のカウント値CN が限界値の設定数4を越えると、カウント値CN を0に初期設定し(CN =1)、表示制御回路14に対する限界値の送出を中止する。その結果、入力データDがそのまま表示器18に連続表示出力される(S8)。
【0038】
また、S3にて、設定中フラグ25が[1]に設定されていれば、設定値テーブル24に対する各限界値AD ,AD ,PD ,PD の設定業務中であると判断する。
【0039】
この場合、S9へ進み、設定項目桁位置カウンタ27のカウント値CN を更新する(CN =CN +1)。更新後のカウント値CN が全設定限界値の全部の桁数15を越えると、S11にて、カウント値CN を[0]の初期値に戻す(CN =0)。
【0040】
次に、S12において、図7に示すカウント値CN が指定する一つの限界値AD ,AD ,PD ,PD の2桁の記号及び指定桁位置と該当桁の値dとを表示器18にスローフリッカ表示する。
【0041】
なお、図7に示すように、測定上限値ADH は[AH]の記号で表示され、測定下限値ADL は[AL]の記号で表示され、警報上限値PDH は[PH]の記号で表示され、警報下限値PDL は[PL]の記号で表示される。
【0042】
ステップS2において、Aボタン(押しボタン19)における通常の押しボタン操作でなくて、図5のS13にて、Bボタン(押しボタン20)における通常の押しボタン操作であれば、設定中フラグ25が[1]に設定されていることを確認する(S14)。
【0043】
そして、S14にて現在表示器18に表示中の指定桁位置の値dに1を加算する(d=d+1)。加算後の値dが9を越えると(S16)、この値dを初期値[0]に初期設定する(S17)。この更新後の値dを設定値テーブル24の指定された限界値の指定桁位置に値dとして書込む(S18)。
【0044】
また、S13にて、Bボタン(押しボタン20)における通常の押しボタン操作でなく、S19にて、Aボタン(押しボタン19)におけるダブルクリック操作の場合、S20へ進み、設定中フラグ25の状態を調べる。
【0045】
設定中フラグ25が[1]の場合は、各限界値AD ,AD ,PD ,PD の設定業務を終了すると判断する。そして、設定中フラグ25を[0]に解除して(S21)、確認項目カウンタ26のカウント値CN を[0]の初期値に設定する(S22)。その結果、前述したように、入力データDがそのまま表示器18に連続表示出力される(S23)。
【0046】
設定中フラグ25が[0]の場合は、新たに各限界値AD ,AD ,PD ,PD の設定業務を開始すると判断する。そして、設定中フラグ25を[1]に設定して(S24)、設定項目桁位置カウンタ27のカウント値CN を[1]の初期値に設定する(S25)。その後、S26において、図7に示す[1]のカウント値CN が指定する設定上限値AD の[AH]の記号と1桁目の数字[1]と該当桁の値dを表示器18にスローフリッカ表示する(S26)。
【0047】
このように構成されたデジタルパネルメータにおいて、記憶部23の設定値テーブル24に測定範囲の上限値AD ,下限値AD 、及び限界範囲の警報上限値PD ,警報下限値PD を設定する場合は、先ず、Aボタン(押しボタン19)をタブルクリック操作する。すると、図7に示すように、表示器18に一つの限界値の記号と一つの桁位置と該当桁の値dとがスローフリッカ表示される。
【0048】
次に、設定したい設定項目の記号及び桁位置が表示されるまで、Aボタン(押しボタン19)を繰り返し押していく。設定したい項目の桁の値dが表示されると、Bボタン(押しボタン20)をdが設定したい値になるまで繰り返し押していく。
【0049】
次の桁の値dを設定する場合は、Aボタン(押しボタン19)を押して次の桁の値dを表示させる。
このように、Aボタン(押しボタン19)とBボタン(押しボタン20)の組合わせ押しボタン操作によって、設定値テーブル24に各限界値ADH ,ADL ,PDH ,PDL を設定していく。必要な限界値の設定処理が終了すると、Aボタン(押しボタン19)をダブルクリック操作すると、表示器18には元の入力データDが連続表示される。
【0050】
また、設定値テーブル24に設定されている各限界値AD ,AD ,PD ,PD を確認する場合は、Aボタン(押しボタン19)を通常の動作で繰返し押し下げることによって、4桁の測定範囲の上限値AD ,下限値AD 、及び4桁の限界範囲の警報上限値PD ,警報下限値PD が順番に表示器18にスローフリッカ表示される。表示を消去する場合は、Aボタン(押しボタン19)を繰り返し押してスローフリッカ状態を停止させれは、入力データDが連続表示される。
【0051】
このように、二つの押しボタン19,20の組合せ押しボタン操作によって、設定値テーブル24に対して測定範囲の各限界値と許容限界の各限界値とをそれぞれ個別に設定できる。さらに、必要に応じて、設定値テーブル24に設定された各限界値を表示器18上で簡単に確認できる。
【0052】
したがって、制御対象機器の動作状態をより的確に把握できる。
また、入力データが許容範囲を外れると、表示器18に表示されている入力データDの表示状態が通常の連続表示からスローフリッカ表示へ変化するので、監視員は、異常発生を視覚的に即座に把握できる。
【0053】
また、各押しボタン19,29の操作パネル17上における占有面積は、図12に示す従来のデジタルパネルメータにおける操作パネル17上におけるデジタルスイッチ7,8の占有面積に比較して格段に小さくできる。その結果、操作パネル17の必要面積をさらに小さくできる。
【0054】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
実施形態においては、許容範囲の限界値を、警報上限値PD と警報下限値PD との2種類としたが、図8及び図9に示すように、警報上限値PD と警報下限値PD の他に、警報上限値PD より高い警報上上限値PDHHと、警報下限値PD より低い警報下下限値PDLLとを追加設定することが可能である。この場合の各限界値の設定方法は前述した二つの押しボタン19,20の組合せ押しボタン操作に準じる組合せ押しボタン操作で設定可能である。
【0055】
さらに、設定時における各限界値PDHH,PD ,PD ,PDLLの記号は図8,図9に示すよように、[HH],[H],[L],[LL]と定めればよい。
【0056】
そして、設定された各限界値PDHH,PD ,PD ,PDLLは比較判定回路15へ送出される。比較判定回路15は入力データDが許容範囲を外れると警報出力信号hを警報出力回路28へ送出する。
【0057】
警報出力回路28は、警報上限値PD と警報下限値PD のみが設定されている場合は、図10の欄29aに示すように、限界値を外れると入力データDをスローフリッカ表示する。一方、4つの限界値PDHH,PD ,PD ,PDLLが設定されていた場合は、図10の欄29b,29cに示すように、警報上限値PD と警報下限値PD を外れると、入力データDをスローフリッカ表示すると共に、入力データDがさらに警報上上限値PDHHと警報下下限値PDLLを外れると、クイックフリッカ表示する。
【0058】
このように、許容限界の上限及び下限を互いに表示形態が異なる2段階で警告することによって、監視員に対してより効果的に注意を喚起することが可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のデジタルパネルメータにおいては、二つの押しボタンを設け、この二つの押しボタンの組合せ押しボタン操作に基づいて設定値テーブルに対して測定範囲や許容範囲の上下の各限界値を設定し、かつ押しボタン操作で設定値テーブルの設定内容を表示出力している。
【0060】
したがって、前面の操作パネルの面積を小さくでき、かつ測定範囲や許容範囲の設定を簡単にでき、設定した測定範囲や許容範囲の設定値を簡単に確認でき、さらに許容範囲を外れた時の警報を目視できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わるデジタルパネルメータの概略構成を示すブロック図
【図2】同デジタルパネルメータの操作パネルを示す図
【図3】同デジタルパネルメータにおける限界値設定部の記憶部の記憶内容を示す図
【図4】同限界値設定部の各限界値の設定動作を示す流れ図
【図5】同じく同限界値設定部の各限界値の設定動作を示す流れ図
【図6】同デジタルパネルメータの表示器に表示される限界値の表示順序を示す図
【図7】同限界値設定部の各限界値の設定動作時に表示器に表示される限界値の各桁の値の表示順序を示す図
【図8】本発明の他の実施形態に係わるデジタルパネルメータの許容範囲の設定状態を示す図
【図9】同じく他の実施形態に係わるデジタルパネルメータの許容範囲の設定状態を示す図
【図10】同じく他の実施形態に係わる警報の各表示状態の比較を示す図
【図11】従来のデジタルパネルメータの概略構成を示すブロック図
【図12】同従来のデジタルパネルメータの操作パネルを示す図
【符号の説明】
11…入力回路
12…スケール変換回路
13…A/D返還回路
14…表示制御回路
15…比較判定回路
17…操作パネル
18…表示器
19…押しボタン(Aボタン)
20…押しボタン(Bボタン)
21…押しボタン入力回路
22…限界値設定部
24…設定値テーブル
28…警報出力回路

Claims (2)

  1. アナログの入力データをデジタル値に変換して操作パネルに取付けられた表示器に表示するデータ表示出力手段と、前記入力データが許容範囲を外れたとき警報を出力する警報出力手段とを有するデジタルパネルメータにおいて、
    前記操作パネルにおける前記表示器の近傍に取付けられた第1の押しボタン及び第2の押しボタンと、
    前記入力データの測定範囲の上限値と下限値、及び前記入力データの前記許容範囲の上限値と下限値を記憶する領域が形成された設定値テーブルと、
    前記第1の押しボタンのダブルクリック操作に応じて、前記各上限値及び各下限値の前記設定値テーブルに対する設定動作中であるか否かが切換え設定される設定中フラグと、
    この設定中フラグが設定動作中であると設定された状態における第1の押しボタンにおける押しボタン操作に応じて、前記設定値テーブルの各領域に記憶する各上限値及び各下限値の各項目を順次指定する項目指定手段と、
    この項目指定手段で一つの項目が指定された状態における第2の押しボタンにおける押しボタン操作に基づいて該当項目の上限値又は下限値を特定し、この特定された上限値又は下限値を前記設定値テーブルの該当項目の領域に設定する値設定手段と、
    前記設定中フラグが設定動作中でないと設定された状態における第1の押しボタンにおける押しボタン操作に応じて、前記設定値テーブルの各領域に記憶された各下限値及び各上限値を前記表示器に順次表示出力する設定値表示手段と
    を備えたデジタルパネルメータ。
  2. 前記警報出力手段は、前記入力データが前記許容範囲の上限値を越えたとき及び前記許容範囲の下限値を下回ったとき前記入力データを前記表示器上でフリッカ表示し、
    前記設定値表示手段は、前記各下限値及び各上限値を前記表示器上でフリッカ表示する
    ことを特徴とする請求項1記載のデジタルパネルメータ。
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