JP3544794B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、スキャナー、ファクシミリ等の画像処理装置において、特に地肌除去機能を有し、画像をデジタル的に処理する画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の、地肌除去機能を有した画像処理装置であって、原稿画像データをデジタル的に処理する画像処理装置において、地肌除去機能を働かせる場合には、標準白板の読み取り値と、あらかじめ定められた値とを比較してシェーディングデータを生成し、原稿の地肌部読み取りデータと一致させるように地肌濃度検出部の利得を調整していた。その際、地肌濃度検出時の地肌データにノイズが重畳してもその影響を受けないように、ノイズ分を吸収し得る程度に地肌濃度検出部の利得を大きく調整していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしなから、従来のように地肌濃度検出部の増幅器の利得を調整する方法では、個々の装置毎に調整するのが面倒であり、しかも調整後の部品の経年変化等によって増幅器の利得が変動する虞もあって、高品質の画像を長期間に亙って維持することができなかった。また、シェーデイングデータを上記地肌濃度検出部と同一回路を使って生成するように構成すれば、利得調整用に用いているボリュウム等の可変手段を省略することができるが、この方法では地肌濃度検出部の利得をノイズ分を吸収するように調整できなくなるため、地肌検出部の画像データにはノイズ分がデータとして出力されてしまい、高精度な地肌飛ばしが不可能になると云う不具合を生じていた。
そのため、特願平7−178082号公報に記載の技術では、シェーディングデータ生成時にも、地肌濃度検出時にも同一の回路を使用するようにして、ピーク検出手段の利得調整に使用しているボリュウム等の可変手段を省略することによって、増幅器の利得調整の面倒さと、経年変化等による増幅器の利得変動によって画像品質が低下することを防いでいる。また、地肌除去機能が有効なシェーディングデータ生成時に、シェーディングデータ値からノイズ分に相当するあらかじめ定められた値を減算したり、地肌濃度検出時の地肌データ値からノイズ分に相当するあらかじめ定められた値を加算することによって、地肌濃度検出時にノイズ分の影響を除いた地肌飛ばしを行う方法が考えられていた。
しかし、上述した方法でも、シェーディング補正手段の前段でシェーディングデータを補正する構成になっているため、シェーディングデータ生成時にシェーディングデータ補正機能をON/OFFするので、既に作られているシェーディングデータが変更になる。そのため、地肌除去機能をON/OFFする場合のように、読み取りモードを変更して原稿を読み取ると、その度にシェーディングデータを生成する必要があり、高速読み取りができなかった。
また、原稿読み取り時に、画像データに対してノイズ除去の演算機能をON/OFFするので、地肌除去機能の動作時に画像データにオフセットを与えることとなり、黒側のレベルが上昇することによって、画像形成した線が薄くなったり、ベタ濃度の低下を起こす不具合を生じていた。
そこで、本発明の課題は、ノイズ分が画像データに現われないようにして、増幅器の利得調整の面倒さと、経年変化等による増幅器の利得変動によって画像品質が低下することを防止するように図った上、シェーディングデータを変更しないようにして高速読み取りを可能にし、且つ画像データにオフセットを与えないようにして、画像形成した線が薄くなったり、ベタ濃度が低下しない画像処理装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、地肌除去機能を有した画像処理装置において、原稿を読み取る読取手段と、読み取った画像データのピーク値に比例した値を出力するピーク検出手段と、前記読取手段の出力と前記ピーク検出手段の出力を比較演算して出力する比較出力手段と、前記比較出力手段の出力を演算して補正する比較出力補正手段と、原稿読み取り前に基準白版を前記読取手段で読み取ってシェーディングデータを生成、保存し、生成されたシェーディングデータと、前記読取手段で読み取られた画像デ−タとを演算してシェーディング演算を行うシェーディング補正手段と、前記読取手段の利得、前記比較出力補正手段の演算、または前記シェーディング補正手段の演算のどれか一つを変更する変更手段を備え、前記読取手段により原稿を読み取る以前に前記基準白版データを読み取り、該基準白版データの最大出力値が予め設定した目標設定値になるように前記読取手段の利得を設定し、設定された利得に基づいて前記読取手段により再び前記基準白版データを読み取り、該読み取られた基準白版データを基に前記シェーディング補正手段によりシェーディングデータを生成し、該シェーディングデータに基づいて原稿の地肌除去を行うことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記変更手段は、前記読取手段の利得設定の際、原稿読み取り時の利得を前記基準白版読み取り時の利得より大きくすることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記変更手段は、前記比較出力補正手段の演算変更の際、前記比較出力手段から出力された画像データから黒オフセットデータ値を減算し、該減算値と前記比較出力手段から出力された画像データを1/n(nは正の整数)に除算した出力値とを加算することにより、前記シェーディング補正手段によりシェーディングデータを生成後、地肌除去機能の動作時にノイズ成分が画像データに現れないようにすることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記変更手段は、前記シェーディング補正手段の演算変更の際、主走査の画素単位に平 均値を計算し、該平均値と前記比較出力補正手段から出力された画像データと対応するデータとの一対がアドレスとなり、該アドレスに記憶された係数に基づいてシェーディング演算を行うことにより地肌除去機能の動作時にノイズ成分が画像データに現れないようにすることを特徴とする。
【0005】
【作用】
上記請求項1の発明によれば、上記変更手段により読取手段の利得、比較出力補正手段の演算、またはシェーディング補正手段の演算のどれか一つを変更できるので、地肌除去機能の動作時のみ前記読取手段の利得を上げて画像データを大きくさせるか、地肌除去機能の動作時のみ前記比較出力補正手段の演算に画像データに比例した分を加算して画像データを大きくさせるか、または地肌除去機能の動作時のみシェーディング補正手段で処理する画像データを変倍して、画像データを大きくさせるかの処理を行って、ノイズ分が画像データに現われないようにさせることができる。また、請求項2の発明によれば、前記請求項1のように構成された画像処理装置に加えて、前記変更手段は、前記読取手段の利得変更の際、原稿読み取り時の利得を基準白版読み取り時の利得より大きくできるので、シェーディングデータの変更を伴なわずに、画像データにノイズ分を現わさないようにできる。また、請求項3の発明によれば、前記請求項1のように構成された画像処理装置に加えて、前記変更手段は、前記比較出力補正手段の演算変更の際、原稿読み取り時に画像データに比例したデータを画像データに加算するので、シェーディングデータの変更を伴なわずに、画像データにノイズ分を現わさないようにできる。また請求項4の発明によれば、前記請求項1のように構成された画像処理装置に加えて、前記変更手段は、前記シェーディング補正手段の演算変更の際、アドレスに記憶された係数に基づいてシェーディング演算を行うので、画像データにノイズ分を現わさないようにできる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。ここに示す実施の形態では、画像処理装置として代表的な電子写真複写機(以下、複写機と記す)のスキャナー部を例に説明する。ただし本発明はこの例に限らず他の画像処理装置にも同様に適用可能である。
図1は、本発明を適用した複写機のスキャナー部を示す側面構成図である。同図に示すスキャナーは、原稿を載置するコンタクトガラス21と、その上に載置された原稿22と、基準白板23と、主走査方向スケール24と、光源25、第一ミラー26、第二ミラー27、第三ミラー28とからなる光学系と、レンズ29と、CCD等の読み取り素子1aとを備えたものである。
この構成において、動作を簡単に説明すれば、コンタクトガラス21上に置かれた原稿22が読み取られる前に、光源25の光源自身によるバラツキや、温度、経時変化によるバラツキを補正したり、光源25や読み取り素子1aの主走査方向(図面に対し垂直方向)の1ラインのバラツキを補正する。
【0007】
そのために、光源25、第一ミラー26、第二ミラー27、第三ミラー28からなる光学系を最右端の主走査方向スケール24付近に位置するホームポジッション(図中にH・Pで指示)に移し、そこからあらかじめ定められた速度で左方向(副走査方向)に移動させ、基準白板23上に光学系が位置したときに基準白板23上の主走査方向1ラインを光源25で照射すると共に、反射光を第一ミラー26、第二ミラー27、第三ミラー28でレンズ29に導き、読み取り素子laによって読み取る。その際、先ず光源25の光源自身によるバラツキや、温度、経時変化によるバラツキを補正するために、読み取り出力のピーク値があらかじめ定められている目標値になるように読取部1の中の利得可変増幅器1cの利得を調整するようになっている(図参照)。その読み取り出力のピーク値の調整方法等は一般的に公知であり、上述した特願平7−178082号にも詳しく述べられているので省略する。本実施の形態は、ピーク検出部2の利得可変手段を不要として無調整化を図り、シェーディングデータを変更せずに高速読み取りを可能にし、且つ、画像データにオフセットを与えないようにして、高精度に地肌を飛ばすことができる画像処理装置を提供するものである。図2の読み取り時におけるタイミング図、図3の画像処理装置の要部のブロック図、図4の請求項3を実施する画像処理装置の要部のブロック図、及び図5のシェーディング補正部5の要部のブロック図から本発明の内容を詳細に説明する。
【0008】
先ず、図3に示した画像処理装置の構成を簡単に説明すれば、符号1は読取部であって、CCD等の読み取り素子laと、サンプルホールド回路lbと、利得可変増幅器lcと、ゼロクランプ回路ld等を備えている。また、2はピーク検出部であり、ピークホールド回路2aと、ピーク増幅器2b等とを備えている。更に、3は比較出力部、4は比較出力補正部であり、黒レベル検出部4aと、補正演算部4bを備えている。5はシェーディング補正回路、11は選択回路、12はゲート信号発生回路、13は利得制御回路(AGC回路)、14はCPUである。また、本発明により変更部6が追加されており、CPU14からの指令を受けて前記読取部1の利得、前記比較出力補正部4の演算、または前記シェーディング補正回路5の演算のどれか一つを変更することが可能になっている。変更部6の動作の詳細については後述する。
【0009】
この構成において基本的動作を説明する。原稿画像や基準白板23は読取部1で読み取られ、比較出力部3の一方の入力端Vinに伝達される。一方、比較出力部3は、比較基準値の入力端Vrefに基準となる値が入力され、上記Vinに入力する値との比に応じてデジタル的に出力される。即ち、比較出力部3はA/Dコンバータの機能をも持っている。読取部1は、CCD等の読み取り素子laと、読み取り素子laからの出力をサンプリングして保持するサンプルホールド回路lbと、利得可変増幅器lcと、黒(ゼロ)レベルの基準を作り出すゼロクランプ回路ldから構成されている。
また、地肌除去機能の達成のために、読取部1の出力の一部はピーク検出部2に伝達され、このピーク検出部2では入力される信号のピーク値が検出される。選択回路11でピーク検出部2の出力が選択されると、選択回路11の出力端Qを経て、上記比較出力部3の比較基準入力端Vrefに伝達される。ピーク検出部2はピーク値を保持記憶するピークホールド(P/H)回路2aと、所定の利得を持ったピーク増幅器2bを含んでいる。従来は、ピーク増幅器2bの利得可変器を調整していたが、本実施例では、以下に述べるように、ピーク増幅器2bの利得可変器を不要にしたものである。
【0010】
図2の地肌除去機能の動作時のタイミング図と合わせて説明すると、光学系がホームポジッションから移動を開始し、基準白板23上に来ると、ゲート信号発生回路12から選択回路11のS1端子に供給される基準白板23の読み取りを有効とするWTGTゲート信号がイネーブルとなり、同時にゲート信号発生回路12からAGC回路13に供給されるAGCGT信号もイネーブルとなり、利得可変増幅器lcの利得を制御する利得制御(AGC)回路13を起動する。選択回路11はWTGTゲートが開くと、入力端Aに入力する信号が選択され、同時にVref0が与えられるようになっている。このとき、基準白板23を読み取った最大出力値が目標設定値Vp0になるように、利得制御(AGC)回路13から利得可変増幅器lcの利得を制御するデフォルトを与え、AGCGTゲートを閉じる。この動作により光源25の光源自身によるバラツキや、温度、経時変化によるバラツキ、読み取り素子laの感度のバラツキを補正している。
【0011】
次ぎに、地肌除去機能を有効にするAEMODEゲートと、シェーディングデータの作成期間に当るSHGTゲートを開き、シェーディングデータを生成する。その際、原稿の地肌検知と同じように基準白板23の読取部1の出力を、ピークホールド(P/H)回路2aとピーク増幅器2b等から構成される前記のピーク検出部2に導き、ピーク値を検出して比較出力部3の比較基準入力端Vrefに入力する。その際の選択回路11の出力端Qは入力端Cが選択されるように制御されている。図2のSEL−Qは選択回路11の出力端Qの出力状態を示している。なお、前記の処理を行うため地肌検知期間を表すPWINDゲートは、主走査方向で地肌を検知する期間開いていることになる。
このように、基準白板23に基づいてシェーディングデータの生成を終了すると、WTGTゲートとSHGTゲートを閉じる。続いて、光学系が移動し、原稿22上に来ると、副走査方向画像有効期間、即ち、原稿22の読み取り期間を表すFGATEゲートを開き、ピーク検出部2を起動して原稿22の地肌検知を行う。前記のようにシェーディングデー夕を生成する際、及び原稿22の読み取り期間中の地肌検知においても、同様にピーク値を検出し、比較出力部3の比較基準入力端Vrefに入力するので、ピーク検出部2のピーク増幅器2bが経年変化等により利得変化が発生した場合であっても、その影響を除去することができる。更に、ピーク増幅器2bの利得の調整も不要となり、作業効率を向上することができる。
【0012】
次ぎに、理論的考察を加える。前提条件として、前記比較出力部3は入力端Vinに入力した値が、0から255迄のディジタル値に変換されて出力されるものとする。従って、入力値Vinがリファレンス値Vrefに等しいか、それ以上の場合は、比較出力部3の出力値は全て255となる。今、DG を原稿の読み取りデー夕、DSHをシェーディングデータとすると、画像の読み取りはシェーディングデータとの相対値として濃度を表すことになるので、画像データGD は、
GD =(DG ÷DSH)×255 ……………(1)
で示され、シェーデイング補正される。地肌除去機能が非動作時には、原稿読み取りは、VG を原稿読み取り時の比較出力部3の入力端Vinの値、vG をCCD等の読み取り素子laの出力値、VRFF1を比較出力部3の比較基準入力端Vrefに入力する値、AV0を利得可変増幅器1cの利得とすると、比較出力部3の働きによって、
Figure 0003544794
となる。ここで、INT〔 〕は最大255迄の計算式の整数部を示す。
同様に、基準白板23の読み取り時には、
Figure 0003544794
となり、INT〔 〕は比較出力部3でA/D変換する時の量子化を意味しているのみであるので省略し、(2)、(3)式を(1)式に代入すると、
Figure 0003544794
となる。なお、(vSH÷VREF0)は原稿読み取りのダイナミックレンジを決めるものである。その最低濃度(最高反射率)となる読み取りデータに添字N を付けると、
(vGN÷VREF1)=(vSH÷VREF0)……………(5)
が成立するように比較出力部3の比較基準入力値VREF0を決めているので(4)式は、
GD=(vG ÷vGN)×255………………………(6)
が成立し、原稿濃度の相対値として比較出力部3からの画像データが生成されることが判る。
【0013】
従来の地肌除去機能動作方法は、原稿読み取り時のみ選択回路11の入力端C、即ち、ピーク検出部2のピーク値が選択されるので、その比較基準入力値をVREF−AEとすると、
DAE−G=INT〔(VG ÷VREF−AE)×255〕………(7)
となる。ここで、図1から判る通り、VREF−AEは読取部1の出力がピーク検出部2を通過したものであるから、原稿地肌部の画像データ最高値をVGJとし、ピーク増幅器2bの利得をAV1とすると、
Figure 0003544794
となり、 (1)、(3)、(8)式から、
GDAE÷255=DAE−G÷DSH
=〔vG ÷(vGJ×AV0×AV1)〕÷(vSH÷VREF0)……(9)
となる。ここで、基準白板23の読み取り時も比較出力部3の比較基準入力端の値をピーク検出部2のピーク値として求められる。即ち、(9)式のVREF0は、選択回路11の入力端Cが選択されている原稿読み取り時のピーク検出部2を通過したVREF−AEに対応したように、基準白板23の読み取り出力がピーク検出部2を通過したものであるので、
VREF0=vSH×AV0×AV1…………………(10)
となる。これを(9)式に代入すると、
GDAE=(vG ÷vGJ)×255……………(11)
が得られ、増幅器の利得に左右されることなく、地肌を飛ばすことができる。
【0014】
一般に、地肌検出を行うピーク検出部2におけるピークホールド回路2aは、
1.ノイズや、原稿上の小さな点の明るさの影響を小さくする。
2.比較的大きな黒べたの画像が存在してもピーク値に影響を及ぼさない。
等が要求されるので、大きな時定数(図3ではτ0 =R1×C1)を持たせている。しかし、コストの問題や、画像処理装置の読み取り処理能力の向上から、基準白板23の副走査方向の幅はできるだけ短くする必要があるため、基準白板23のピーク検出時には時定数をより短くするのが得策である。
ここで、シェーディングデータの生成の方法を検討すると、基準白板23の読み取りデータを上述した方法により、比較出力部3でデジタル化したデータDG0を得る。このデータDG0には、CCD等の読み取り素子laの暗電流からなるゼロレベルのバラツキを含んでおり、これを除去するために、黒オフセットレベル値のデータDOPB を比較出力補正部4の黒レベル検知部4aで検知し、比較出力部3の出力値DGOからデータDOPB を減算するようになっている。地肌除去機能の非動作時は、データDGOよりDOPB を比較出力補正部4で減算してシェーディングデータD′GOを生成すれば良いが、地肌除去機能の動作時では地肌を飛ばすことが目的であるためこれだけでは不十分である。前の(11)式から地肌部の濃度が分母になっているので、地肌部を読んだ時のデータGDAEJ は
Figure 0003544794
となる。しかし、実際の画像データにはノイズ分vN が含まれているため、
Figure 0003544794
となる。
【0015】
そこで、本発明の一つは(12)式に戻って、地肌除去機能の動作時に、利得可変増幅器1cの利得を大きくし、画像データを大きくすることによってノイズ分が現われないようにしている。即ち、
GDAEJ =INT〔(vGJ×α−vN )÷vGJ×255〕………(13)
となるようにしている。ここで、地肌データのノイズ分vN との間に、
Figure 0003544794
の関係が成立すれば、(13)式のINT〔 〕の値は常に255の値を出力することになり、例え地肌部のデー夕にノイズ分vN が含まれていても、常にGDAEJ は255を出力することになり、ノイズ分vN の画像データへの影響を除去することができる。
【0016】
また、上述の目的を達成するために、図3のブロック図において、変更部6は、利得制御回路13を制御する(ア)のラインのみを保有しており、読取部1の利得を変更することができるようになっている。CPU14からの指令により原稿画像読み取りの際の地肌除去機能の動作時のみ、利得制御回路13を通して読取部1の利得可変増幅器lcの利得を変更する。即ち、シェーディングデータ生成時より原稿読み取り時の読取部1の利得をα(>1)倍に大きくして読み取る。若し、利得制御回路13を保有していない回路では、利得可変増幅器lcの利得を直接可変する構成になる。さらに、上記の操作過程においてシェーディングデータ生成時のデータを変更していないので、再度の読み取り過程で必ずしもシェーディングデータを作り直す必要はなく、高速読み取りが達成できる。
【0017】
また、本発明の他の一つは(12)式に戻って、地肌除去機能の動作時のみ、前記比較出力補正部4において画像データに比例したデータを画像データに加算することにより、ノイズ分が現われないようにしている。即ち、
GDAEJ =INT〔(DGJ+β×DGJ)÷DAE−SH ×255〕………(14)
となるようにしている。ここで、地肌データのノイズ分DN との間に、
DN <β×DGJ
の関係が成立すれば、(14)式のINT〔 〕の値は常に255の値を出力することになり、例え地肌部のデー夕にノイズ分DN が含まれていても、常にGDAEJ は255を出力することになり、ノイズ分DN の画像データへの影響を除去することができる。
【0018】
また、上述の目的を達成するために、図3のブロック図において、変更部6は(イ)のラインのみを保有しており、比較出力補正部4の演算を変更することができるようになっている。CPU14からの指令により原稿画像読み取りの際の地肌除去機能の動作時のみ、変更部6を通して比較出力補正部4の演算を変更させる。図4にその演算を行う比較出力補正部4を備えた画像処理装置の一例を示してある。この図中で比較出力補正部4から得られる出力は、比較出力部3の画像データから、黒レベル検知部4aで検知した黒オフセットデータ値(DOPB )を、減算器4cによって減算させ、さらに、減算器4cの出力と、比較出力部3の出力データを除算器4eにより1/n(=β)にした出力とを、加算器4dによって加算させた出力である。また、変更部6は、CPU14からの指令により原稿画像読み取りの際の地肌除去機能の動作時のみ、前記除算器4eの動作を有効にさせている。また、上記の操作過程においてシェーディングデータ生成時のデータを変更していないので、再度の読み取り過程で必ずしもシェーディングデータを作り直す必要はなく、高速読み取りが達成できる。
【0019】
また、本発明の残りの一つは(12)式に戻って、シェーディングデータを生成した後、地肌除去機能の動作時にシェーディング補正部5の演算を変更してノイズ分が現われないようにしている。即ち、
GDAEJ =INT〔(DGJ×γ)÷DAE−SH ×255〕………(15)
となるようにしている。ここで、DGJ=DAE−SH の時にDN を地肌データのノイズ分として、
Figure 0003544794
の関係が成立すれば、(15)式のINT〔 〕の値は常に255の値を出力することになり、例え地肌部のデー夕にノイズ分DN が含まれていても、常にGDAEJ は255を出力することになり、ノイズ分DN の画像データへの影響を除去することができる。
また、上述の目的を達成するために、図3のブロック図において、変更部6は(ウ)のラインのみを保有しており、シェーディング補正部5の演算を変更することができるようになっている。即ち、既に生成してあるシェーディングデータを用いて演算する際に、CPU14からの指令により変更部6の(ウ)のラインを通してシェーディング演算を行う演算器5cの係数を、上述したように地肌除去機能時と非地肌除去機能時で切り換えることにより達せられる。
【0020】
図5に演算を変更させるシェーディング補正部回路5の一構成例を示す。この例では比較出力補正部4からの出力データをD′G とすると、SHGTゲートが開いている期間に、主走査一画素毎に平均値を平均値回路5aで計算し、そのデータを先入れ先出し(FIFO)回路5bに全て蓄積する。その後、読み取ったデータと対応する先入れ先出し回路5bのデータとの一対がアドレスとして演算器5cに備わっているROM部分に入力する。さらに、演算器5cは変更部6よりの制御信号を受けて、地肌除去機能時と非地肌除去機能時で状態を切り換えられるるようになっていて、地肌除去機能時と非地肌除去機能時でROM部分のアクセスが異なっている。即ち、非地肌除去機能時に演算器5cのROM部分から出力される内容は、
GD=INT〔(D′G ÷DSH)×255〕
の計算結果であり、地肌除去機能時にROM部分から出力される内容は、
GD=INT〔(D′G ×γ)÷DSH×255〕
の計算結果である。即ち、ROM部分には上記の計算結果があらかじめ書き込まれている。さらに、シェーディングデータを生成するとWTGTゲートとSHGTゲートが閉じられる。
【0021】
しかし、上記のWTGTゲートとSHGTゲートが閉じた状態では図3の構成からも明らかなように、ピークホールド回路2aのコンデンサC1は充電されたままであるので、原稿22の地肌が基準白板23より濃度的に暗い場合は、原稿22の地肌濃度を正確に検知することができない。そこで、図2のように、原稿22の読み取り前(FGATEゲートが開く前)に、一度AEMODEゲートを閉じて、SW1を閉じ、コンデンサC1の電荷を放電させている。放電が終了すると、AEMODEゲートを再び開き、光学系が原稿22の読み取りができる位置迄移動するのを待って、FGATEゲートを開き原稿22の読み取りを開始する。
原稿22の読み取り範囲が終了すると、FGATEゲートを閉じ、地肌検知期間を表すPWINDゲートを閉じ、利得可変増幅器lcの利得DAGC を所定の値に戻す。その後、AEMODEゲートを閉じ、ピークホールド回路2aのコンデンサC1の電荷を放電すると共に、選択回路11の出力を、ピーク検出部2の出力である入力端Cから、通常の入力端Bに戻し読み取り動作を終了する。
また、図3での変更部6は、CPU14からの指令を受けて動作するものとしてCPU14とは別に存在するように説明してきたが、変更部6の一部または全部がCPU14、及び図示してないROM、RAM等から構成することも可能である。
【0022】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、地肌除去機能の動作時に前記読取手段の利得を上げて画像データを大きくさせるか、地肌除去機能の動作時に前記比較出力補正手段の演算で画像データに比例した分を加算して画像データを大きくさせるか、または、地肌除去機能の動作時にシェーディング補正手段で処理する画像データを変倍して画像データを大きくさせるか、の処理を行って、シェーディングデータを変更せずに、ノイズ分が画像データに現われないようにさせることができたので、画像形成した線が薄くなったり、ベタ濃度が低下しないようにして、且つ高速読み取りを可能にした画像処理装置を提供することができるようになった。
【0023】
請求項2の発明によれば、前記請求項1の画像処理装置の発明に加えて、地肌除去機能の動作の際に、原稿読み取り時の利得を基準白板読み取り時の利得より大きくすることによって、シェーディングデータを変更せずに、ノイズ分が画像データに現われないようにさせることができたので、画像形成した線が薄くなったり、ベタ濃度が低下しないようにして、且つ高速読み取りを可能にした画像処理装置を提供することができるようになった。
【0024】
請求項3の発明によれば、前記請求項1の画像処理装置の発明に加えて、原稿読み取り時に、画像データに比例したデータを画像データに加算することによって、シェーディングデータを変更せずに、ノイズ分が画像データに現われないようにさせることができたので、画像形成した線が薄くなったり、ベタ濃度が低下しないようにして、且つ高速読み取りを可能にした画像処理装置を提供することができるようになった。
また請求項4の発明によれば、前記請求項1のように構成された画像処理装置に加えて、前記変更手段は、前記シェーディング補正手段の演算変更の際、アドレスに記憶された係数に基づいてシェーディング演算を行うことにより、画像データにノイズ分を現わさないようにできたので、画像形成した線が薄くなったり、ベタ濃度が低下しないようにして、且つ高速読み取りを可能にした画像処理装置を提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する画像処理装置の読み取り部の一例を示す要部構成図である。
【図2】本発明の実施の形態の動作を説明するための図であって、画像処理装置の読み取りにおける要部のタイミング図である。
【図3】本発明の実施の形態例を示す画像処理装置の要部を示すブロック図である。
【図4】本発明の他の実施の形態例を示す画像処理装置の要部を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態例を示すシェーディング補正部の要部を示すブロック図である。
【符号の説明】
1・・・読取部(読取手段)、2・・・ピーク検出部(ピーク検出手段)、3・・・比較出力部(比較出力手段)、4・・・比較出力補正部(比較出力補正手段)、5・・・シェーディング補正回路(シェーディング補正手段)、6・・・変更部(変更手段)、11・・・選択回路、12・・・ゲート信号発生回路、13・・・利得制御回路、14・・・CPU。

Claims (4)

  1. 地肌除去機能を有した画像処理装置において、原稿を読み取る読取手段と、読み取った画像データのピーク値に比例した値を出力するピーク検出手段と、前記読取手段の出力と前記ピーク検出手段の出力を比較演算して出力する比較出力手段と、前記比較出力手段の出力を演算して補正する比較出力補正手段と、原稿読み取り前に基準白版を前記読取手段で読み取ってシェーディングデータを生成、保存し、生成されたシェーディングデータと、前記読取手段で読み取られた画像デ−タとを演算してシェーディング演算を行うシェーディング補正手段と、前記読取手段の利得、前記比較出力補正手段の演算、または前記シェーディング補正手段の演算のどれか一つを変更する変更手段と、を備え、
    前記読取手段により原稿を読み取る以前に前記基準白版データを読み取り、該基準白版データの最大出力値が予め設定した目標設定値になるように前記読取手段の利得を設定し、設定された利得に基づいて前記読取手段により再び前記基準白版データを読み取り、該読み取られた基準白版データを基に前記シェーディング補正手段によりシェーディングデータを生成し、該シェーディングデータに基づいて原稿の地肌除去を行うことを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1記載の画像処理装置において、前記変更手段は、前記読取手段の利得設定の際、原稿読み取り時の利得を前記基準白版読み取り時の利得より大きくすることを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1記載の画像処理装置において、前記変更手段は、前記比較出力補正手段の演算変更の際、前記比較出力手段から出力された画像データから黒オフセットデータ値を減算し、該減算値と前記比較出力手段から出力された画像データを1/n(nは正の整数)に除算した出力値とを加算することにより、前記シェーディング補正手段によりシェーディングデータを生成後、地肌除去機能の動作時にノイズ成分が画像データに現れないようにすることを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1記載の画像処理装置において、前記変更手段は、前記シェーディング補正手段の演算変更の際、主走査の画素単位に平均値を計算し、該平均値と前記比較出力補正手段から出力された画像データと対応するデータ との一対がアドレスとなり、該アドレスに記憶された係数に基づいてシェーディング演算を行うことにより地肌除去機能の動作時にノイズ成分が画像データに現れないようにすることを特徴とする画像処理装置。
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