JP3544592B2 - 制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置 - Google Patents

制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、パワーMOSFETやIGBT(Insulated gate bipolar transistor)等の絶縁ゲート型半導体装置に係り、特に、負ゲート電圧保護や過熱保護回路等の制御回路を同一チップ上に備えた制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置としては、例えば信頼性向上のために特開平7−58293号公報に開示されるような同一チップ上に過熱保護回路等の制御回路を内蔵したパワーMOSFETが知られている。この従来例では、外部ゲート端子と内部ゲート端子との間にゲート抵抗を接続し、さらに内部ゲート端子と外部ソース端子との間に保護回路用MOSFETを接続している。これにより、チップ温度が規定温度以上に上昇した場合、前記保護回路用MOSFETをオンさせて前記抵抗にゲート電流を流し、パワーMOSFETが破壊する前にパワーMOSFETを遮断させることができる。
【0003】
この従来例では、同一チップ上に内蔵する制御回路は、プロセスステップの増加を抑さえるために、パワーMOSFETのドレイン領域に形成する自己分離型素子分離構造の素子を用いて構成している。このため、コストは安く抑さえられるものの、ゲート電圧が負になった場合に前記保護回路用MOSFETのドレインとパワーMOSFETのドレインとの間に存在する寄生npnトランジスタにより、外部ドレイン端子から外部ゲート端子にリーク電流が流れる可能性が生じる。そこで、この対策として寄生npnトランジスタのベース電流を遮断するためのダイオードを、保護回路用MOSFETと直列に接続し、さらにこのダイオードが降伏するのを防止するダイオードを外部ゲート端子と外部ソース端子との間に接続していた。
【0004】
また、過熱保護回路を内蔵したパワーMOSFETの高周波化を図るために上記ゲート抵抗の代わりにMOSFETを用いた例が、特開平6−244414号公報に開示されている。この従来例では、外部ゲート端子と内部ゲート端子との間にゲート抵抗を使用する代わりに、ボディの電位がソース端子電圧に固定されているMOSFETを使用していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した前者の従来例によれば、後者の従来例のようにゲート抵抗の代りにMOSFETを使用して高周波化を図ろうとしても、高周波化のために内部ゲート端子と外部ゲート端子との間に挿入するMOSFETのソースとドレインが共にパワーMOSFETのソース端子に接続されていないため、前述したゲート遮断回路用MOSFETとダイオードの直列回路および外部ゲート端子と外部ソース端子との間に設けたダイオードによっては、ゲート電圧が負になった際に、挿入したMOSFETのドレインとパワーMOSFETのドレインとの間に存在する寄生npnトランジスタが動作するのを防止することができなかった。
【0006】
さらに、高周波化を図った後者の従来例のように、ゲート抵抗の代りに基板内に形成したMOSFETを用いる場合、基板バイアス効果によりしきい値が高くなり、ゲート抵抗の代りに用いた前記MOSFETのオン抵抗が下がらずそれほど高周波化を図れないという難点があった。なお、ゲート抵抗の代りの前記MOSFETに、基板バイアスの影響を受けないように基板上に形成した多結晶シリコンのMOSFETを用いる場合には、多結晶シリコン中のキャリア移動度が低いためにオン抵抗があまり低くならない。このため、高周波化は困難である。
【0007】
そこで、本発明の目的は、前記ゲート抵抗の代りに用いるMOSFETのオン抵抗を低減して高周波化が可能な制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、制御回路用MOSFETのソースとドレインが共にパワーMOSFETのソース端子に接続されていない場合にも、寄生npnトランジスタ動作が問題とならない負ゲート電圧保護を有する制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置は、図1に示すように、ドレイン端子12とゲート端子11とソース端子10を少なくとも具備し、ドレインをドレイン端子に接続しソースをソース端子に接続したパワーMOSFET13と、該パワーMOSFETのゲートとゲート端子との間にドレインとソースを接続した第1のMOSFET22と、ソースをソース端子に接続しドレインを第1のMOSFETのゲートに接続した第2のMOSFET23と、ドレイン端子と第1のMOSFETのゲートとの間に接続した第1の抵抗41と、から少なくとも構成されることを特徴とするものである。
【0009】
この場合、前記第1のMOSFET22のゲートとソース端子10との間に第1のダイオード51を更に設けてもよい。
また、図3に示すように、前記第1のMOSFET22のゲートとパワーMOSFETのゲート70との間に第2のダイオード62を更に設けてもよい。
【0010】
また、図1に示すように、ドレインを前記パワーMOSFETのゲート70に接続し、ソースをソース端子10に接続した第3のMOSFET24を更に設けてもよい。
更に、前記第2のMOSFET23のゲートとゲート端子11との間に第3のダイオード52を設けることができる。
【0011】
また、図4に示すように、前記第1のMOSFET22のゲートとゲート端子11との間に第2の抵抗48を更に設けてもよい。
また更に、前記第1のMOSFET22のゲートとゲート端子11との間に第4のダイオード59を設けることができる。
また、前記第1のMOSFET22のゲートとドレイン端子12との間に第5のダイオード58を更に設けてもよい。
更に、前記第1のMOSFET22のゲートとパワーMOSFETのゲート70との間にキャパシタ69を設ければ好適である。
【0012】
また、図1に示すように、前記パワーMOSFETのゲート70とゲート端子11との間に第3の抵抗42を更に設ければ好適である。
また更に、ドレインとゲートを前記パワーMOSFETのゲート70に接続し、ソースを前記ゲート端子11に接続した第4のMOSFET30を更に設けてもよい。
【0013】
また、図7に示すように、ドレインとゲートを各々前記パワーMOSFETのドレインとゲートに接続したセンス用パワーMOSFET21と、このセンス用パワーMOSFETのソースとソース端子10の間に電流検出素子46と、ドレインを前記第1のMOSFET22のゲート71に接続しソースをソース端子に接続し電流検出素子の検出電圧をゲート入力とした第5のMOSFET31と、を更に設ければ好適である。
【0014】
或いは、ドレインとゲートを各々前記パワーMOSFETのドレインとゲートに接続したセンス用パワーMOSFET21と、このセンス用パワーMOSFETのソースとソース端子10の間に電流検出素子46を設け、この電流検出素子の電流検出ノード76を第2のMOSFET23のゲートに接続してもよい。尚、この構成は、第1のMOSFET22のゲートに対して第2のMOSFET23と同じ働きをする第5のMOSFET31と置き換えて、後述する実施例5の図6に示してある。
【0015】
また、図7に示すように、前記ゲート端子11とソース端子10との間に接続した第4の抵抗45と第6のダイオード53の直列回路を更に設け、第6のダイオード53のアノードとカソード間の電圧が小さくなると、前記第2のMOSFET(もしくは第5のMOSFET)のゲート電位が高くなるように構成すれば好適である。
【0016】
更に、図8に示すように、ゲートをゲート端子11に接続し、ドレインをソース端子10に接続し、ソースとボディを前記第1のMOSFET22のボディに接続した第6のMOSFET28を設ければ好適である。
この場合、ゲートをソース端子10に接続し、ドレインをゲート端子11に接続し、ソースとボディを前記第1のMOSFET22のボディに接続した第7のMOSFET27を更に設けてもよい。
【0017】
また、本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置は、図2に示すように、パワーMOSFET13のn型ドレイン領域102内にp型ウエル領域104a,104bを設け、このp型ウエル領域104a,104b内にn型拡散層109bを設け、p型ウエル領域104a,104bを第1のMOSFET22のボディ領域とし、n型拡散層109bを第1のMOSFET22のソースとドレインとしたことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の好適な実施の形態は、絶縁ゲート型半導体素子としてパワーMOSFETに適用した場合であり、ドレイン端子とゲート端子とソース端子を少なくとも具備し、ドレインをドレイン端子に接続しソースをソース端子に接続したパワーMOSFETと、該パワーMOSFETのゲートとゲート端子との間にドレインとソースを接続した第1のMOSFETと、ソースをソース端子に接続しドレインを第1のMOSFETのゲートに接続した第2のMOSFETと、ドレイン端子と第1のMOSFETのゲートとの間に接続した第1の抵抗と、から少なくとも構成される半導体装置である。
【0019】
ところで、n型パワーMOSFETのドレイン領域にパワーMOSFETを制御する横型MOSFETを形成する自己分離型素子分離構造の制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置では、ゲート端子とパワーMOSFETのゲートとの間に接続する第1のMOSFETにはn型素子しか使用できない上に、このMOSFETには基板バイアスが印加されるためオン抵抗の低減が難しく高速に駆動しにくいという難点がある。
【0020】
これに対して、本実施の形態の半導体装置においては、第1のMOSFETのゲート電圧を上げるためにドレイン端子と第1のMOSFETとの間に第1の抵抗を接続したことにより、パワーMOSFETをオンさせる時、すなわちドレイン端子が高いときには第1のMOSFETをオンさせておくことができるので、ゲート端子に電圧が印加された時には高速にパワーMOSFETをオンすることができる。
【0021】
また、ゲート端子に電圧が印加されているときに他の遮断端子の信号や過電流保護や過熱保護を行なうための信号により、パワーMOSFETを強制的に遮断させるときには前記第1のMOSFETのゲート電圧を下げてオン抵抗を増加させ、パワーMOSFETのゲートを下げる。これにより、パワーMOSFETを遮断させるために必要なMOSFETの電流駆動能力は小さくても高速にパワーMOSFETを遮断できる。また、遮断状態でゲートに流れる電流を低くすることも可能になる。
【0022】
さらに、ゲート端子と前記第1のMOSFETのゲートとの間に第2の抵抗と第4のダイオードを接続し、ドレイン端子と第1のMOSFETのゲートとの間に前記第1の抵抗と直列に第5のダイオードを接続した場合には、ゲート端子が高電位でドレイン端子が低電位の場合でも第1のMOSFETのゲート電圧を上昇させることが可能となり、ゲート端子からドレイン端子へのリーク電流は第5のダイオードにより阻止でき、ゲート端子が低電位でドレイン端子が高電位の場合には第4のダイオードによりドレイン端子からゲート端子へのリーク電流を阻止することができる。
【0023】
また、前記第1のMOSFETのゲートとソース端子との間に、第1のMOSFETのゲート保護用に第1のダイオードを接続した場合には、この第1のダイオードの耐圧の範囲ではドレイン端子からソース端子へのリーク電流を阻止でき、たとえ第1のダイオードの耐圧以上の電圧がドレイン端子に印加された場合でも第1のMOSFETが破壊することはなく、ドレイン端子からソース端子へ流れるブレークダウン電流も前記第1の抵抗の値を高くすることにより無視できる範囲に抑さえることが可能となる。
【0024】
さらに、ゲートをソース端子に接続し、ドレインをゲート端子に接続し、ソースとボディを前記第1のMOSFETのボディに接続した第7のMOSFETを設けた場合には、ゲート端子にソース端子電圧よりも低い負ゲート電圧が印加された場合でも、第1のMOSFETに存在する寄生npnトランジスタのエミッタ・ベース間が順バイアスされない。また、ゲートをゲート端子に接続し、ドレインをソース端子に接続し、ソースとボディを制御回路部の仮想グランドに接続した第6のMOSFETを設けた場合には、制御回路部のMOSFETに存在する寄生npnトランジスタのベース電流を遮断できる。このため、上記寄生npnトランジスタがオンすることによりドレイン端子からゲート端子へ流れるリーク電流を阻止できると共に、上記寄生npnトランジスタ部分で素子破壊することも防止できる。
【0025】
【実施例】
次に、本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の更に具体的な実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0026】
<実施例1>
図1は、本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第1の実施例を示す回路図である。図1において、参照符号82は本発明の制御回路内蔵パワーMOSFETを示し、この制御回路内蔵パワーMOSFET82はパワーMOSFET13と、MOSFET22〜24、MOSFET30、抵抗41,42,47、ダイオード51,52からなるゲート遮断回路14と、ダイオード56,57からなるゲート保護回路15とを同一半導体チップ上に内蔵している。更に、制御回路内蔵パワーMOSFET82のドレイン端子12とソース端子10間にはバッテリ80と負荷81が接続されている。この制御回路内蔵パワーMOSFET82は、通常のパワーMOSFETと同様にドレイン端子12とゲート端子11とソース端子10を有する他に、パワーMOSFET13をゲート端子11の電圧如何に拘らず遮断する遮断端子18を有する。
【0027】
また、パワーMOSFET13のドレインはドレイン端子12に接続され、ソースはソース端子10に接続され、このパワーMOSFETのゲート70とゲート端子11との間にMOSFET22のドレインとソースが接続され、MOSFET22のゲートは抵抗41を介してドレイン端子12に接続されると共にダイオード51のカソードに接続されている。ダイオード51のアノードは、ソース端子10に接続されている。更に、パワーMOSFETのゲート70とゲート端子11との間には抵抗42が接続される。また、MOSFET30のドレインとゲートがパワーMOSFETのゲート70に接続され、MOSFET30のソースがゲート端子11に接続されている。MOSFET23のソースはソース端子10に接続され、ドレインはMOSFET22のゲート71に接続され、ゲートは抵抗47を介して遮断端子18に接続されると共にダイオード52を介してMOSFET22のドレインに接続されている。MOSFET24のソースはソース端子10に接続され、ドレインはパワーMOSFET12のゲート70に接続され、ゲートは抵抗47を介して遮断端子18に接続されている。
【0028】
このように構成される制御回路内蔵パワーMOSFET82では、パワーMOSFET13が遮断状態の時でもMOSFET22のゲート71にはバッテリ80の電圧が抵抗41を介して印加されているため、MOSFET22はオン状態である。このため、ゲート端子11に正の電圧が印加されるとパワーMOSFET13は高速にオン状態になる。一方、ゲート端子11に正の電圧が印加された状態で遮断端子18を高電位にすると、MOSFET23がオンするためMOSFET22のゲート電圧が低下してMOSFET22のオン抵抗が高くなる。従って、ゲート端子11からMOSFET22を介して流れる電流が少なくなる上に、その分パワーMOSFET13のゲート電荷を放電する割合も多くなるので、MOSFET24の電流駆動能力が低くてもパワーMOSFET13を高速に遮断できる。また、この時にゲート端子11からMOSFET24を通ってソース端子10に流れるゲート電流も低くできるという効果がある。
【0029】
ゲート端子11の電位を下げると抵抗42を介してゲート電荷が放電し、パワーMOSFET13は遮断する。本実施例では、ドレインとゲートをパワーMOSFET13のゲート70に接続しソースをゲート端子11に接続したMOSFET30を設けてあるため、ゲート端子11の電位を下げたときMOSFET30を介してもゲート電荷が放電する。このため、パワーMOSFET13を高速に遮断できる。また、抵抗42をパワーMOSFET13のゲート70とゲート端子11の間に接続してあるため、ドレイン端子12の初期電圧が低電位の場合でもゲート端子11によりパワーMOSFET13をオンさせることができると共に、MOSFET22のしきい電圧が高くてもDC(直流)的にはゲート端子11の電圧とパワーMOSFETのゲート70の電圧を等しくさせることができる。従って、パワーMOSFETの実質的なオン抵抗を低減できるという効果がある。
【0030】
また、ゲート端子11とMOSFET23のゲートとの間にダイオード52が接続してあるため、ゲート端子11の電位を下げたときMOSFET23が遮断する。これにより、ドレイン端子12からMOSFET23を通ってソース端子10にリーク電流が流れることを防止できる。
【0031】
本実施例では、ドレイン端子12の電圧が上昇してもMOSFET22,23,24のゲートが破壊しないようにMOSFET22のゲートとソース端子10との間にゲート保護ダイオード51を設けてある。このため、ドレイン端子12にはダイオード51の耐圧(例えば20V)以上の電圧を印加できる。ダイオード51のブレークダウン電流は抵抗41により十分低く抑さえられるため、実質的なドレイン耐圧はパワーMOSFET13のドレイン耐圧と同等と見做すことができる。また、抵抗47を遮断端子18とMOSFET23のゲート間に接続してあるため、遮断端子18を高電位にしているときにゲート端子11を低電位にしても遮断端子18からゲート端子11へ大電流が流れることを防止できる。ダイオード56とダイオード57は、各々パワーMOSFET13とMOSFET23,24のゲート保護ダイオードである。
【0032】
なお、本実施例で示した全てのダイオード51,52,56,57は各々1段だけ接続してある図を示してあるが、高耐圧が必要な場合には各々多段に接続することも可能である。また、以下に示す実施例3以降の回路に使用されているダイオードに関しても同様である。
【0033】
図2は、図1に示した制御回路内蔵パワーMOSFET82を構成する半導体装置の要部構造を示す断面図である。本半導体装置は、従来の縦型パワーMOSFETと同様のプロセスで形成できる。図2において、参照符号101はアンチモン又は砒素を不純物とした抵抗率0.02〜0.002Ω・cm程度の高濃度n型半導体基板を示し、この半導体基板101上に抵抗率1〜2Ω・cm程度のn型エピタキシャル層102が10μm程度形成されている。
【0034】
パワーMOSFETの形成部分には、厚さ約50nmのゲート酸化膜105a上に形成した多結晶シリコンゲート層106aのパターン間に深さ6μm、ドーズ量1×1015cm−2程度の第1のp型ウエル拡散層103aと、多結晶シリコンゲート層106aをマスクにして自己整合的に形成した深さ2μm、ドーズ量5×1013cm−2程度のボディ用p型拡散層107と、深さ0.4μm、ドーズ量1×1016cm−2程度のソース用n型拡散層109aを設け、更にボディとアルミ電極112aの間のオーミックコンタクトを取るために深さ0.5μm、ドーズ量1×1015cm−2程度の高濃度p型拡散層110aを設け、多結晶シリコンゲート層106aの上には絶縁層111を介してソース電極となるアルミ電極層112aを設けてある。
【0035】
また保護回路部には、深さ5μm、ドーズ量2×1013cm−2程度の第2のp型ウエル拡散層104a,104bをボディとし、前記n型拡散層109aと同一工程で形成される高濃度n型拡散層109bをドレイン拡散層およびソース拡散層とし、前記高濃度p型拡散層110aと同一工程で形成される高濃度p型拡散層110bを、ボディ104a,104bとアルミ電極112b〜112eとの間のオーミックコンタクトを取るための高濃度p型拡散層とし、多結晶シリコンゲート層106aと同一工程で形成される多結晶シリコンゲート層106bを保護回路用MOSFETのゲート電極とし、高濃度n型拡散層109bのドレイン拡散層の周囲にはドレイン耐圧向上のためのドーズ量5×1012cm−2程度の低濃度n型オフセット領域108としたMOSFETを設けてある。なお、ボディ104a,104bの周囲には耐圧向上のため、前記第1のp型ウエル拡散層103aと同一工程で形成されるp型ウエル拡散層103b,103cが設けてある。尚、参照符号105bはフィールド酸化膜である。
【0036】
図2には、パワーMOSFET13の一部分と、パワーMOSFET13のドレイン領域であるn型エピタキシャル層102の中に制御回路用MOSFETの一例として図1で示したMOSFET22,23とを示してある。このようにパワーMOSFET13のドレイン領域に制御回路用MOSFETを設ける構造とすることにより、従来のパワーMOSFETプロセスと同様に低コストで制御回路を内蔵できるという利点がある。各ダイオードは拡散層を用いて構成してもよいが、両端の電位が共に変動するダイオード52に関しては、多結晶シリコンダイオードを用いると、寄生トランジスタの発生が防止できるので好適である。勿論、その他のダイオードに関しても多結晶シリコンダイオードを用いてもよいことは言うまでもない。
【0037】
また、高速化の為に設けたMOSFET22は基板バイアス効果によりゲート端子11の電圧が高くなると実効的なオン抵抗が低下するという問題があるが、図1において説明したようにMOSFET22を低オン抵抗にしたいときにはMOSFET22のゲート電圧がドレイン端子12の電圧の上昇に応じ高くなるためオン抵抗の低減が可能となる。なお、図1のMOSFET22,30のオン抵抗を更に低減する為には、これらのMOSFETのゲート直下にn型層を形成するn型イオン打ち込み工程を追加してデプレッション型にするとよい。
【0038】
また本実施例では、MOSFET22のボディ104a,103bと、MOSFET23のボディ104b,103cと、パワーMOSFET13のボディ107,103aは、パワーMOSFET13のドレイン領域102により分離された構造図になっているが、図1に示した回路構成の場合には上記ボディ拡散層を全て接続しても構わない。
【0039】
本実施例では、パワーMOSFET13を用いた制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置を例にして説明したが、パワーMOSFET13の代わりにIGBTを用いても同様な作用・効果が得られる。その場合、IGBTのコレクタを図1のドレイン端子12に接続し、IGBTのゲートをパワーMOSFET13のゲート70に接続し、IGBTのエミッタをソース端子10に接続すれば良い。
【0040】
パワーMOSFET13の代わりにIGBTを用いる場合には、図2において、高濃度n型半導体基板101を高濃度p型半導体基板に置き換えるだけで良い。更に、この場合、高濃度p型半導体基板とn型エピタキシャル層102との間に、高濃度p型半導体基板からの少数キャリアの注入を制限するためにn型エピタキシャル層102よりも高濃度のいわゆるn型バッファ層を必要に応じて設けても良い。また、IGBTに置き換える場合、図2において、それぞれアルミ電極112aはIGBTのエミッタ電極、多結晶シリコンゲート層106aはIGBTのゲート層、高濃度p型半導体基板はIGBTのコレクタとなる。
【0041】
以下、他の実施例でもパワーMOSFETを用いて説明を行うが、上記と同様の置き換えを行うことにより制御回路内蔵IGBTを実現できることは勿論である。
【0042】
<実施例2>
図3は、本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第2の実施例を示す回路図である。尚、説明の便宜上、図3において実施例1の図1に示した構成部分と同一部分については、同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略する。すなわち、実施例1ではパワーMOSFET13の遮断用としてMOSFET23とMOSFET24を用いていたが、本実施例ではMOSFET23だけを用い、MOSFET24を使用しない代わりにダイオード62をパワーMOSFET13のゲート70とMOSFET22のゲート71との間に接続してある点が図1の構成と異なる。ダイオード62は、抵抗41を介してドレイン端子12からMOSFET22のソースとパワーMOSFETのゲート70、及びゲート端子11へ電流が流れるのを防止すると共に、MOSFET23がオンしたときにパワーMOSFETのゲート70の電圧を下げるために設けてある。このように構成しても、本実施例の回路構成により得られる高周波化の効果は、図1に示した実施例とほぼ同じである。
【0043】
尚、本実施例の制御回路内蔵パワーMOSFETの断面構造に関しては、実施例1と同じ図2に示した構造により実現できる。また、実施例1の場合と同様にMOSFET22,23等のボディ領域はパワーMOSFET13のボディ領域と接続することが可能である。
【0044】
<実施例3>
図4は、本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第3の実施例を示す回路図である。尚、説明の便宜上、図4において実施例1の図1に示した構成部分と同一部分については、同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略する。すなわち、本実施例ではゲート端子11とMOSFET22のゲート71の間にダイオード59と抵抗48の直列回路を設けている点、MOSFET22のゲート・ソース間にキャパシタ69を設けている点、およびMOSFET22のゲートとドレイン端子12との間に抵抗41と直列接続したダイオード58を設けている点が実施例1と相違する。
【0045】
このように構成することにより、ドレイン端子12の電圧が低くてもゲート端子11の電圧が高くなると、ダイオード59と抵抗48を介してMOSFET22に印加されるゲート電圧も高くなるので、MOSFET22は低オン抵抗になる。このため、高速にパワーMOSFET13をオンすることができる。また、ダイオード59を設けたことにより、ドレイン端子12がゲート端子11より高電位になった場合でもドレイン端子12からゲート端子11へのリーク電流を阻止できる。さらに、ダイオード58をドレイン端子12とMOSFET22のゲート71との間に接続したことにより、ゲート端子11が高電位の場合にゲート端子11からドレイン端子12へ流れるリーク電流を阻止できる。キャパシタ69はダイオード59と共にブートストラップ回路を構成するため、ゲート端子11が高電位になるときのMOSFET22のゲート電圧の立ち上がり速度を向上できるという効果がある。その他の本実施例の回路構成により得られる作用および効果は、図1に示した実施例1とほぼ同じである。
【0046】
尚、本実施例の半導体装置の断面構造に関しては、実施例1と同じ図2に示した構造により実現できる。また、実施例1の場合と同様にMOSFET22,23等のボディ領域はパワーMOSFET13のボディ領域と接続することが可能である。
【0047】
<実施例4>
図5は、本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第4の実施例を示す回路図である。尚、説明の便宜上、図5において実施例3の図4に示した構成部分と同一部分については、同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略する。すなわち、本実施例では図4に示したダイオード51,52,56,57,58,59を、各々ダイオード接続したMOSFET33,34,35,36,37,38に置き換えている点が実施例3と相違する。
【0048】
このようにMOSFETをダイオード接続して使用した場合には、上記ダイオードとして多結晶シリコンダイオードを用いた場合に比べて電流容量が大きくできるため、素子面積を低減できるという効果がある。その他の本実施例により得られる作用および効果は、図4に示した実施例3とほぼ同じである。
【0049】
尚、本実施例の半導体装置の断面構造も図2に示した構造により実現できる。また、実施例1の場合と同様にMOSFET22,23等のボディ領域はパワーMOSFET13のボディ領域と接続することが可能である。
【0050】
<実施例5>
図6は、本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第5の実施例を示す回路図である。尚、説明の便宜上、図6において実施例1の図1に示した構成部分と同一部分については、同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略する。すなわち、本実施例の場合には過電流制限回路17が設けられている点、遮断端子18が設けられていないためゲート保護回路15はダイオード56だけで構成されている点、ゲート遮断回路14を構成するMOSFET23,24と抵抗47を省略している点、およびパワーMOSFET13をドレインとゲートが共通のメインパワーMOSFET20とセンスパワーMOSFET21に分割し、センスパワーMOSFET21のソース(電流検出ノード76)に電流検出用素子として抵抗46を接続してある点が実施例1と相違する。ここで過電流制限回路17は、ゲートを電流検出ノード76に接続しソースをソース端子10に接続しドレインをMOSFET22のゲート71に接続したMOSFET31と、ゲートを電流検出ノード76に接続しソースをソース端子10に接続しドレインをパワーMOSFET13のゲート70に接続したMOSFET32と、電流検出ノード76とソース端子10間に接続された抵抗46とから構成される。
【0051】
このように構成することにより、メインパワーMOSFET20に過電流が流れるとセンスパワーMOSFET21にもメインパワーMOSFET20に比例した電流が流れ、電流検出ノード76の電圧が上昇する。電流検出ノード76の電圧がMOSFET31,32のしきい電圧よりも上昇すると、MOSFET31,32がオンしてパワーMOSFET13のゲート電圧を低下させ、パワーMOSFET13のドレイン電流を制限する。
【0052】
本実施例において電流検出ノード76は図4の遮断端子18として働き、またMOSFET31,32は図4のMOSFET23,24として働く。更に図4のダイオード52と同様の働きをするダイオードをゲート端子11とMOSFET31のゲート間に設け、ゲート端子11の電位が低下したときにMOSFET31を遮断してドレイン端子とソース端子間のリーク電流を防止するようにしてもよいが、本実施例の場合には抵抗46があるため、ゲート端子11が低電位になった場合には電流検出ノード76もゼロボルトとなるので図4のダイオード52に対応するダイオードはなくてもよい。
【0053】
本実施例でパワーMOSFET13をメインパワーMOSFET20とセンスパワーMOSFET21に分割した理由は、電流検出のための損失を低減するためである。従って、パワーMOSFET13がIGBTの場合のように抵抗46での損失が無視できる場合には、パワーMOSFET13の分割は不要である。すなわち、センスパワーMOSFET21とメインパワーMOSFET20のソース同士も接続されたパワーMOSFET13のソースとソース端子10との間に抵抗46を接続すればよい。また、抵抗46は電流検出精度を向上するため外付けしてもかまわない。その他の本実施例により得られる作用および効果は、図4に示した実施例3とほぼ同じである。
【0054】
尚、本実施例ではMOSFET23は使用してないが、これに対応するのがMOSFET31であるから、本実施例の半導体装置の断面構造も図2に示した構造により実現できる。また、実施例1の場合と同様にMOSFET22,31等のボディ領域はパワーMOSFETのボディ領域と接続することが可能である。
【0055】
<実施例6>
図7は、本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第6の実施例を示す回路図である。尚、説明の便宜上、図7において実施例5の図6に示した構成部分と同一部分については、同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略する。すなわち、本実施例の場合には図6に示した過電流制限回路17の他に過熱保護を行なうための温度検出回路16を内蔵させている点と、ゲート遮断回路14にMOSFET23,24を設けている点が実施例5と相違する。ここで温度検出回路16は、ゲート端子11とソース端子10間に設けた抵抗46とダイオード54の直列回路と、ドレインがノード74に抵抗43を介して接続されゲートが抵抗45を介してノード74に接続されソースがソース端子10に接続されたMOSFET29と、このMOSFET29のゲート73とソース端子10間に接続されたダイオード53とから構成される。
【0056】
このように構成される過熱保護機能が付加された本実施例の半導体装置は、次のように動作する。上記抵抗46とダイオード54の直列回路は定電圧回路を構成し、ノード74にはダイオード54の耐圧でほぼ決まる定電圧が発生する。ダイオード53の電圧降下量は温度の上昇により減少するため、抵抗45とダイオード53を接続したMOSFET29のゲート73の電圧は温度の上昇により低下する。この電圧がMOSFET29のしきい電圧より低下するとMOSFET29が遮断し、MOSFET23,24のゲートに抵抗46,43を介してゲート端子11の電圧が印加されるので、MOSFET23,24がオンしてMOSFET22のオン抵抗を高くすると共にパワーMOSFET13を遮断する。すなわち、MOSFET29のドレイン72も図4の遮断端子18として働く。これにより過熱保護が行える。その他の本実施例の回路構成により得られる作用および効果は、図6に示した実施例5とほぼ同じである。
【0057】
尚、本実施例の半導体装置の断面構造も図2に示した構造により実現できる。また、実施例1の場合と同様にMOSFET22,23等のボディ領域はパワーMOSFET13のボディ領域と接続することが可能である。
【0058】
<実施例7>
図8は、本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第7の実施例を示す回路図である。尚、説明の便宜上、図8において実施例6の図7に示した構成部分と同一部分については、同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略する。すなわち、本実施例ではゲート端子11にソース端子10より低い電圧(負ゲート電圧)を印加することが可能な負ゲート電圧保護機能を内蔵するために、ゲート保護回路15にダイオード61、抵抗48、MOSFET27,28を追加している点、温度検出回路16のMOSFET29のボディとソースおよびダイオード53をソース端子10と切離して仮想グランドであるゲート保護回路のノード75に接続している点、およびゲート遮断回路14のMOSFET23,24のボディとソースをソース端子10と切離しゲート保護回路のノード75に接続している点が実施例6と相違する。
【0059】
図2から明らかなように、本半導体装置では制御回路用のMOSFET22,23のドレインまたはソースである高濃度n型拡散層109bをエミッタとし、MOSFET22,23のボディであるp型ウエル拡散層104a,104bをベースとし、パワーMOSFET13のドレインであるn型エピタキシャル層102をコレクタとする寄生npnトランジスタが存在する。このため、ゲート端子11に負ゲート電圧すなわちソース端子10よりも低い電圧が印加されると、前記寄生npnトランジスタがオンしてドレイン端子12からゲート端子11へリーク電流が流れる可能性がある。またこの場合、さらにドレイン端子12に高電圧が印加されているときには、前記寄生npnトランジスタの部分で永久破壊する可能性もある。
【0060】
本実施例の場合には、MOSFET22,30,23,24,29に存在する寄生npnトランジスタのエミッタ・ベース間が順バイアスされないように、ゲートをソース端子10に接続しドレインをゲート端子11に接続しソースとボディをMOSFET22とMOSFET30のボディに接続したMOSFET27を設けている。また、MOSFET22,30,23,24,29に存在する寄生npnトランジスタのベース電流を阻止するために、ゲートをゲート端子11に接続しドレインをソース端子10に接続しソースとボディをMOSFET22,30,23,24,29のボディに接続したMOSFET28を設けている。なお、本実施例ではノード75とソース端子10との電位差発生による過電流制限回路17の精度劣化を回避するために、MOSFET31とMOSFET32のソースはノード75に接続するのではなく、ソース端子10に接続した。
【0061】
また、MOSFET31とMOSFET32に存在する寄生npnトランジスタは、特開平7−58293号公報に開示されているように、各々ダイオード55と59により寄生npnトランジスタ動作を阻止している。ここで、ダイオード61は耐圧をダイオード55やダイオード59の耐圧よりも低く設定している。具体的には、ダイオード61の耐圧が4V程度以下であるのに対し、ダイオード55,59の耐圧は7V程度以上である。このため、負ゲート電圧が印加されてもゲート・ソース間電圧は−4Vでクランプされるので、ダイオード55,59がブレークダウンすることにより寄生npnトランジスタが働く事態を回避することが可能である。なお、MOSFET31,32のボディとソースをノード75に接続する場合にはダイオード55はなくてもよい。
【0062】
また、MOSFET27による負ゲート電圧保護はゲート端子11の立ち下げ速度が速い場合に必要であるが、十分緩慢な変化をする場合にはMOSFET28だけでも負ゲート電圧保護を達成できる。
【0063】
また、抵抗48は必ずしも必要ではないが、次の理由から設けている。ゲート端子11に電圧を印加してパワーMOSFET13をオンしようとするとき、ノード75とゲート端子11との間に存在する素子や配線による寄生容量のために、ソース接地されていないMOSFET22の基板電位が一時的に上昇する。本実施例ではMOSFET28がオンしてノード75がソース端子の電位となるまでの時間に抵抗48と寄生容量のRC時定数で規定される時間を追加したあいだ、この一時的に上昇した基板電位が速く低下するのを抑えるので、パワーMOSFETをターンオンするときにMOSFET22の基板バイアス効果が低減する分だけMOSFET22のオン抵抗が低くなる。このため抵抗48が無い場合に比べて、スイッチング速度をさらに高速化できる。ゲート端子11を低電位にした時にMOSFET23をオフするためのダイオード52は、抵抗43,46があるため本実施例の場合にはなくてもかまわない。
【0064】
本実施例で定電圧回路用のダイオード54とゲート保護用ダイオード51は、仮想グランド端子75ではなくソース端子10に接続した。これにより、ダイオード54またはダイオード51が降伏した時に、MOSFET28の電流駆動能力不足のために仮想グランド端子75がソース端子10より高くなることを防止できる。その他の本半導体装置により得られる作用および効果は図7に示した実施例6とほぼ同じである。なお、上述したような負ゲート電圧保護機能は、本半導体装置をソースフォロア回路で使用する場合に必要となる。
【0065】
本実施例の半導体装置の断面構造も図2に示した構造により実現できる。本実施例の場合には回路図から明らかなようにMOSFET22とMOSFET23とパワーMOSFET13の分離は必要である。このため、図2のように各MOSFETのボディ領域はパワーMOSFET13のドレイン領域102により分離する必要がある。
【0066】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定するものではなく、例えば前記実施例ではパワーMOSFETを含む全てのMOSFETはnチャネル型MOSFETとして説明したが、全ての素子をpチャネル型MOSFETとしても同様の効果が得られ、本発明の精神を逸脱しない範囲内において数々の設計変更をなし得ることは勿論である。
【0067】
また、これまでの実施例ではパワーMOSFETを用いた制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置を例にして述べてきたが、パワーMOSFETの代わりにIGBTを用いた制御回路内蔵IGBTの場合にも全く同様に適用できる。
【0068】
【発明の効果】
前述した実施例から明らかなように、本発明によれば従来のパワーMOSFETプロセスを用いた制御回路内蔵パワーMOSFETにおいて、パワーMOSFETのゲートに接続する制御回路用MOSFETのゲート電荷をドレイン端子から給電する構成としたことにより、制御用MOSFETのオン抵抗の低減を容易に図ることができる。このため、制御回路内蔵パワーMOSFETの高周波化を図れるという効果がある。さらに、前記制御回路用MOSFETのボディ電位を制御するMOSFETを追加することにより、パワーMOSFETのゲートに接続する制御回路用MOSFETに存在する寄生npnトランジスタ動作を防止できるようにした。このため、制御回路内蔵パワーMOSFETのゲートに負ゲート電圧が印加された場合にもドレイン端子からゲート端子へ流れるリーク電流を阻止すると共に、さらに素子破壊を防止できるという効果がある。
【0069】
また、制御回路内蔵型IGBTに適用した場合には寄生npnトランジスタではなく寄生サイリスタが発生するという相違はあるものの、本発明により制御回路内蔵型IGBTの高周波化と負ゲート電圧保護とを達成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第1の実施例を示す回路図である。
【図2】図1に示した回路構成の半導体装置の要部の構造を示す断面図である。
【図3】本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第2の実施例を示す回路図である。
【図4】本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第3の実施例を示す回路図である。
【図5】本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第4の実施例を示す回路図である。
【図6】本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第5の実施例を示す回路図である。
【図7】本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第6の実施例を示す回路図である。
【図8】本発明に係る制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置の第7の実施例を示す回路図である。
【符号の説明】
10…ソース端子、11…ゲート端子、12…ドレイン端子、13…パワーMOSFET、14…ゲート遮断回路、15…ゲート保護回路、16…温度検出回路、17…過電流制限回路、18…遮断端子、20…メインパワーMOSFET、21…センスパワーMOSFET、22〜38…MOSFET、41〜48…抵抗、51〜62…ダイオード、69…キャパシタ、70…パワーMOSFET13のゲート、71…MOSFET22のゲート、72…MOSFET23のゲート、73…MOSFET23のゲート、74…定電圧ノード、75…ノード(仮想グランド)、76…電流検出ノード、80…バッテリ、81…負荷、82…制御回路内蔵パワーMOSFET、101…n型基板、102…n型エピタキシャル層、103a,103b…第1のp型ウエル層、104a,104b…第2のp型ウエル層、105a,105b…酸化膜、106a,106b…多結晶シリコンゲート層、107,109a,109b…p型拡散層、108…低濃度n型拡散層、110a,110b…n型拡散層、111…絶縁膜(保護膜)、112a〜112e…n型拡散層。

Claims (6)

  1. ドレイン端子とゲート端子とソース端子を少なくとも具備し、
    ドレインを上記ドレイン端子に接続し、ソースを上記ソース端子に接続したパワーMOSFETと、
    上記パワーMOSFETのゲートと上記ゲート端子との間にドレインとソースを接続した第1のMOSFETと、
    ソースを上記ソース端子に接続し、ドレインを上記第1のMOSFETのゲートに接続した第2のMOSFETとを有し、
    上記ドレイン端子と上記第1のMOSFETのゲートとの間に電流経路を設けたことを特徴とする制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置。
  2. 上記電流経路は第1の抵抗を有することを特徴とする請求項1記載の制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置。
  3. ドレインとゲートを各々前記パワーMOSFETのドレインとゲートに接続したセンス用パワーMOSFETと、
    上記センス用パワーMOSFETのソースと前記ソース端子の間に電流検出素子と、
    ドレインを前記第1のMOSFETのゲートに接続し、ソースを前記ソース端子に接続し、上記電流検出素子の検出電圧をゲート入力としたMOSFETとを更に設けてなる請求項1または2に記載の制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置。
  4. ドレイン端子とゲート端子とソース端子を少なくとも具備し、
    ドレインを上記ドレイン端子に接続し、ソースを上記ソース端子に接続したパワーMOSFETと、
    上記パワーMOSFETのゲートと上記ゲート端子との間にドレインとソースを接続した第1のMOSFETと、
    ソースを上記ソース端子に接続し、ドレインを上記第1のMOSFETのゲートに接続した第2のMOSFETとを有し、
    上記ドレイン端子と上記第1のMOSFETのゲートとの間に電流経路を設け、
    ドレインとゲートを各々前記パワーMOSFETのドレインとゲートに接続したセンス用パワーMOSFETと、
    上記センス用パワーMOSFETのソースと前記ソース端子の間に電流検出素子を設け、
    上記電流検出素子の電流検出ノードを前記第2のMOSFETのゲートに接続してなる制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置。
  5. 上記電流経路は第1の抵抗を有することを特徴とする請求項4に記載の制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置。
  6. 前記パワーMOSFETのn型ドレイン領域内にp型ウエル領域を設け、
    前記p型ウエル領域内にn型拡散層を設け、
    前記p型ウエル領域を前記第1のMOSFETのボディ領域とし、前記n型拡散層を前記第1のMOSFETのソースとドレインとしたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の制御回路内蔵絶縁ゲート型半導体装置。
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