JP3543843B2 - ロ−ルアップドア−における上下パネルの結合部構造 - Google Patents

ロ−ルアップドア−における上下パネルの結合部構造 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
バン型車両(図1)において、荷物搬出入のために後部門口に設けられるロ−ルアップドア−に関し、特に上下パネルの結合部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、アルミニウム等の押出型材でつくられた巾広で横長長方形をしたパネル1(図6)にはそれぞれその上端縁に小径の一部切欠円筒部2が形成され、パネルの下端縁には大径の一部切欠円筒部3が形成されていて、前記小径の円筒部2が前記大径の円筒部3内に嵌挿され、上下に隣接するパネル1,1はこの部分で回動可能に結合されてシャッタ−ドア−を構成している(図7)。そして前記回動可能な結合部の両側端で小径の円筒部2内に案内ロ−ラ4・・・のロ−ラ軸5が挿入固着されている。又前記案内ロ−ラ4・・・は、運搬容器の開口部両側の隅柱6(図6)に沿って垂直にのびた垂直レ−ル部7aと、さらに天井部近くのわん曲レ−ル部7bと天井下部で所定長さまで延長した水平レ−ル部7cとで構成される案内レ−ル7内を案内され、かつ適宜開閉手段によってオ−バ−スライドドアの最上端部を引張るか、あるいは最下端部を押しあげて上下に開閉されるようになっている。
【0003】
このようなシャッタ−ドア−は、(1)開閉時に結合部が接触して騒音を発生する、(2)ドア−パネルに付着した雨水がドア−天井部に格納された時に結合部に溜った雨水が落下し荷室内に漏れる、(3)パネルの結合部に指を挟まれる、(4)パネルの結合部が外れる、(5)ロ−ラ−の取り外しが困難なため、修理に手間取る、等の不都合があった。
【0004】
このための円筒部と小径の円筒部との結合部に弾性ゴムを挿入して金属間の接触による騒音の発生を防止し、滑らかに回動するようにした例がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
開扉時における天井部からの水漏れがなく、開閉時に金属の接触音がなく、円滑かつ静かな開閉を可能とするロ−ルアップドアを提供する。さらに又ヒンジ部の構成が簡単で、かつ案内用ロ−ラの着脱の容易なロ−ルアップドアを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
中空押出型材よりなり、上下にパネル表面と面一に突出したフランジ13a,13bを有し、該フランジの基部に可撓性ヒンジ部材17をボルト19で取付けるボルト穴14を具えたパネル12と、弾性材料製の断面ハット型ヒンジ部材17と、該ヒンジ部材17の上部フランジ部17a を上部のパネル側に対し押圧するL型部材18と、ヒンジ部材17の下部フランジ部17b の長手方向両側に取付けられ上部に筒状部20aを、中間部に横向きに張出した押圧片20cを、そして下端にヒンジ部材のフランジ部をパネル側に押圧し、ボルト19でパネル側のボルト穴14に対し固定する固定片20b を具えた支持筒20とで構成した。
又パネル12の上下に突出したフランジ13a,13bの先端が互に同一方向に斜めにカットされ、上下パネルが閉じたときカット面が当接してパネル表面が面一に整合するようにした。
【0007】
【実施例】
図1は本発明に係るロ−ルアップドアを備えたバン型車両の斜視図、図2はロ−ルアップドアの一部縦断面図、図3は図2の右側面図即ち裏面図、図4はパネル結合部の拡大図、図5は結合部を構成する部材の分解図である。
【0008】
図1で、バン型車両Vの後部にロ−ルアップドア11が設けられている。ロ−ルアップドア11は図2に示すごとく、上下のアルミ押出材製の中空のパネル12が可撓性ヒンジ13で接続されている。
【0009】
パネル12はその縦断面形状が図5に示すごとく上下略対称をなしている。上下端にパネル12の外表面と面一に延びたフランジ13a,13bを有している。フランジ13a,13bの基部は段部となり、ここにボルト穴14を有している。フランジ13a又は13b の先端は斜めにカットされ、かつその斜めカット方向がフランジ13aはパネルの外面15から斜め上方に、又フランジ13b は内面から外面15に向って斜め下向きにカットされており、換言すれば同一方向にカットされ図2又は図3に示すごとく、上下のパネル12が閉じたとき、このカットされた斜面16a,16bが当接する。
【0010】
さて17はヒンジ部材で可撓性を有する材料たとえば弾性ゴム又は弾性プラスチック材等からなり、縦断面ハット型に成型されている。18はヒンジ部材17の上部フランジ部17aと下部フランジ部17bを上下パネル12の段部間に固定する際に使用するL型部材で、ヒンジ部材17とL型部材18に予め設けたボルト穴からパネル12のボルト穴14に向ってボルト19をねじ込んで固定する。
【0011】
ヒンジ部材17の下部フランジ部17b の長手方向両端には支持筒20が図3の如くボルトで固定され、支持筒20の垂下固定片20b を介しボルト19で下側のパネル12に固定される。支持筒20は上部に筒状部20aを下部に固定片20b、そして中間部に固定片20bと直交する押圧片20cが一体に成形されている。ヒンジ部材17の両側下部フランジ部は支持筒20の固定片20bと押圧片20cによりパネル12に押え付けられている。支持筒20の筒状部20a は上下パネルの中間に位置し、この筒状部20aに案内用のロ−ラ21(図3)の軸を嵌挿する。支持筒20はドアの開閉時にその支持筒20の筒状部20a が可撓性ヒンジ13の丁度中間位置内面に接しているので、この接点を支点に可撓性ヒンジ13が自在に屈曲できるよう規制している。したがって屈曲時に上部のパネル12が異常に突出するのを防いでいる。
【0012】
又可撓性ヒンジ13と上下のパネル12とは上部はL型部材18で、又下部は支持筒20の固定片20bと押圧片20cとで可撓性ヒンジ13のフランジ部17a,17bを挟持しているので、この部分の水密をより強固にしている。
【0013】
【効果】
上下のパネル12,12を可撓性ヒンジ13で結合したので、金属間接触がなく屈曲時に騒音の発生を防ぐことができる。又結合部の可撓性ヒンジ13に弾性ゴム等のヒンジ部材17を採用し、そして、ヒンジ部材17の長手方向両側のフランジ部を支持筒20の固定片20bと押え片20cで挟持し、上部の筒状部20a がヒンジ部材17の内面中央部と接するようにしたので、ドアの開閉時にこの筒状部20a により規制され、パネル12・・・はスム−ズに開閉される。さらにヒンジ部材17の上下フランジ部17a,17bは上部はL型部材18、下部は支持筒20の固定片20bと押え片20cで固定したので、ヒンジ部の水密性は十分に確保されると共に、支持筒の筒状部20a にロ−ラ軸を挿通できるようにしたので、案内用ロ−ラの着脱が容易となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するバン型車両の斜視図。
【図2】ロ−ルアップドアの縦断面図。
【図3】ロ−ルアップドアの裏面図。
【図4】ヒンジ部の拡大図。
【図5】パネル及びヒンジ部材等の分解図。
【図6】公知ロ−ルアップドアの正面図。
【図7】図6のA矢視断側面図。
【符号の説明】
11 ロ−ルアップドア 12 パネル
13 ヒンジ 13a,13b フランジ
14 ボルト穴 15 外面
16a,16b 斜面 17 ヒンジ部材
17b 下部フランジ部 18 L型部材
19 ボルト 20 支持筒
20a 筒状部 20b 固定片
20c 押圧片 21 ロ−ラ

Claims (2)

  1. 中空押出型材よりなり、上下にパネル表面と面一に突出したフランジ(13a,13b)を有し、該フランジの基部に可撓性ヒンジ部材(17)をボルト(19)で取付けるボルト穴(14)を具えたパネル(12)と、弾性材料製の断面ハット型ヒンジ部材(17)と、該ヒンジ部材(17)の上部フランジ部(17a)を上部のパネル側に対し押圧するL型部材(18)と、ヒンジ部材(17)の下部フランジ部(17b)の長手方向両側に取付けられ上部に筒状部(20a)を、中間部に横向きに張出した押圧片(20c)を、そして下端にヒンジ部材のフランジ部をパネル側に押圧し、ボルト(19)でパネル側のボルト穴(14)に対し固定する固定片(20b)を具えた支持筒(20)よりなるロ−ルアップドア−における上下パネルの結合部構造。
  2. パネル(12)の上下に突出したフランジ(13a,13b)の先端が互に同一方向に斜めにカットされ、上下パネルが閉じたとき該カット面が当接してパネル表面が面一に整合するようにした請求項1のロ−ルアップドア−におけるパネル結合部構造。
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