JP3543542B2 - 発振回路、これを用いた電子回路、これらを用いた半導体装置、電子機器および時計 - Google Patents

発振回路、これを用いた電子回路、これらを用いた半導体装置、電子機器および時計 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発振回路、これを用いた電子回路、これらを用いた半導体装置、電子機器および時計に関する。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】
従来より、携帯用の腕時計や、携帯用の電話、コンピュータ端末などには、水晶振動子を用いた発振回路が広く用いられている。このような携帯型の電子機器では、消費電力を節約し、電池の長寿命化を図ることが必要となる。
【0003】
消費電力の節約という観点から、本発明者は、携帯型電子機器、特に腕時計に使用される電子回路の消費電力を分析した。この分析により、半導体基板上に構成される電子回路では、水晶発振回路の消費電力が他の回路部分に比べ大きな割合を締めることが確認された。すなわち、携帯型電子機器に使用される電子回路の発振回路での消費電力を節減することが、使用電池の長寿命化を図る上で効果的であることを見出した。
【0004】
このような水晶発振回路では、信号反転増幅器に電圧Vregを印加すると、信号反転増幅器の出力が180度位相反転されてゲートにフィードバック入力される。これにより、信号反転増幅器を構成する一対のトランジスタが交互にオンオフ駆動され、水晶発振回路の発振出力が次第に増加し、ついには振動子が安定した振動を行うようになる。
【0005】
しかし、安定発振後には、振動子の慣性エネルギーの損失分を補充することで発振を継続できるため、起動時に比べ必要とされるエネルギーは少ない。
【0006】
これにも拘わらず、従来の水晶発振回路では、起動時にも、安定発振後にも、常に前記一対のトランジスタを交互にオンオフ駆動するように構成されているため、これが回路全体の電力消費を増加させる大きな要因となっていたことを、本発明者は見いだした。
【0007】
本発明の目的は、少ない電力消費で安定して発振することができる水晶発振回路、これを用いた電子回路、これらを用いた半導体装置、電子機器および時計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)前記目的を達成するため、本発明の発振回路は、
信号反転増幅器と、
前記信号反転増幅器への供給電力を、前記信号反転増幅器の出力に同期してオンオフ制御する電力制御回路と、
を含むことを特徴とする。
【0009】
以上の構成とすることにより、発振回路が安定発振駆動されている状態での、消費電力の低減を図ることができる。
【0010】
(2)本発明の発振回路は、
(1)において、
前記電力制御回路は、
前記信号反転増幅器への電力供給ラインに設けられた電力供給用スイッチング素子と、
前記電力供給用スイッチング素子を、前記信号反転増幅器の出力に同期してオンオフ制御するスイッチ制御回路と、
を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、電力供給ラインをオンオフ制御するという簡単な構成で、低消費電力化を図ることができる。
【0012】
(3)本発明の発振回路は、
(2)において、
前記信号反転増幅器の出力側と入力側との間に接続された水晶振動子を有し、前記信号反転増幅器の出力信号を位相反転して、前記信号反転増幅器にフィードバック入力するフードバック回路を含み、
前記信号反転増幅器は、
第1の電位側に接続され、前記フィードバック入力によりオンオフ駆動され前記水晶振動子を励振駆動する第1の半導体スイッチング素子を含む第1の回路と、
前記第1の電位と異なる第2の電位側に接続され、前記フィードバック入力により前記第1の半導体スイッチング素子と異なるタイミングでオンオフ駆動され前記水晶振動子を励振駆動する第2の半導体スイッチング素子を含む第2の回路と、
を含み、
前記電力供給用スイッチング素子は、
前記第1及び第2の回路の少なくとも一方の半導体スイッチング素子と直列に接続され、
スイッチ制御回路は、
前記少なくとも一方の半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を制御するように、前記電力供給用スイッチング素子をオンオフ制御することを特徴とする。
【0013】
本発明の発振回路では、信号反転増幅器を構成する第1及び第2の半導体スイッチング素子は、安定発振状態において交互にオンオフ駆動されることになる。
【0014】
この時、前記電力供給用スイッチング素子は、第1及び第2の半導体スイッチング素子の少なくとも一方と直列に接続され、信号反転増幅器への電力供給をオンオフ制御する。
【0015】
これにより、低消費電力化を図ることができるように、前記少なくとも一方の半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を制御することができる。
【0016】
(4)本発明の発振回路は、
(1)〜(3)のいずれかにおいて、
前記電力制御回路は、
前記信号反転増幅器の出力側に出力遮断用スイッチング素子を含み、
前記スイッチ制御回路は、
前記電力供給用スイッチング素子のオフ制御に同期して、前記出力遮断用スイッチング素子をオフ制御することを特徴とする。
【0017】
即ち、信号反転増幅器を構成する第1及び第2の半導体スイッチング素子の一方にのみ前記電力供給スイッチング素子を接続すると、電力供給用スイッチング素子のオフ制御時にこの電力供給用スイッチング素子が直列接続されていない他の一方の半導体スイッチング素子がオンし、この他の一方の半導体スイッチング素子側の電位に水晶振動子の電位レベルがシフトしてしまい、これが原因となって振動が抑制されてしまう場合がある。
【0018】
これに対し、本発明によれば、信号反転増幅器の出力側に接続された出力遮断用スイッチング素子を、電力供給用スイッチング素子のオフ制御に同期してオフ制御することにより、前記水晶振動子の電位レベルのシフトを防止し、振動子の慣性振動をより安定して継続させることが可能となる。
【0019】
(5)本発明の発振回路は、
(3)または(3)に関連する(4)において、
前記信号反転増幅器の第1、第2の半導体スイッチング素子及び前記電力供給用スイッチング素子は、エンハンスメント型の電界効果トランジスタ素子を用いて構成され、
前記第1、第2の半導体スイッチング素子を構成する電界効果トランジスタ素子は、前記電力供給用スイッチング素子を構成する電界効果トランジスタ素子よりスレッシュホールド電圧の絶対値が相対的に小さなものであることを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、各半導体スイッチング素子をエンハンスメント型の電界効果トランジスタを用いて構成している。
【0021】
そして、信号反転増幅器を構成する前記第1、第2の半導体スイッチング素子を、前述したようにエンハンスメント型のものとし、しかもスレッシュホールド電圧を小さな値に設定している。これにより、信号反転増幅器を安定して動作するのに必要な電源電圧の絶対値を小さくでき、この面からも低消費電力化を図ることが可能としている。
【0022】
なお、前記第1及び第2の半導体スイッチング素子のスレッシュホールド電圧を小さな値にすると、エンハンスメント型の電界効果トランジスタといえども、そのオフ制御時におけるリーク電流が大きな値となることが知られている。しかし、本発明によれば、前述したように電力供給用スイッチング素子を、エンハンスメント型の電界効果トランジスタを用いて形成し、しかもそのスレッシュホールド電圧を高い値に設定している。これにより、電力供給用スイッチング素子をオフ制御した際に前述したリーク電流を確実に低減できるため、この面からもより低消費電力化を図り、安定した発振を行うことが可能となる。
【0023】
このように本発明によれば低い電源電圧を用いて信号反転増幅器を駆動できしかもオフリーク電流を確実に低減することができるため電力消費がより少なくしかも安定した発振を行うことができる水晶発振回路実現することが可能となる。
【0024】
(6)本発明の発振回路は、
(2)または(3)において、
前記電力供給用スイッチング素子は、ディプリーション型の電界効果トランジスタ素子を用いて構成されたことを特徴とする。
【0025】
これにより、この電力供給用スイッチング素子をオフ制御した時に、このスイッチング素子に流れる電流により信号反転増幅器の出力電圧が安定したものとなり、回路全体が安定して発振動作を行うことができる。
【0026】
(7)本発明の発振回路は、
(2)〜(6)のいずれかにおいて、
前記電力供給用スイッチング素子は、前記信号反転増幅器を構成する半導体スイッチング素子と直列接続された電界効果トランジスタ素子を用いて構成され、
スイッチ制御回路は、
前記信号反転増幅器の出力を前記電力供給用スイッチング素子のゲートに入力し、前記直列接続された半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を制御するように、前記電力供給用スイッチング素子をオンオフ制御することを特徴とする。
【0027】
本発明によれば、信号反転増幅器の出力を、電力供給用スイッチング素子のゲートに入力し、信号反転増幅器の出力に同期してこれをオンオフ制御している。
【0028】
この電力供給用スイッチング素子は、第1及び第2の半導体スイッチング素子の少なくとも一方と直列に接続され、信号反転増幅器への電力供給をオンオフ制御する。
【0029】
これにより、発振回路の安定発振時における水晶振動子の慣性エネルギーの損失分を補うように電力供給を行って発振を継続的に安定して行なわせ、しかもその低消費電力化を図ることができるように、前記半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を制御することができる。
【0030】
このように、本発明によれば、電力供給用スイッチング素子への電力供給のオンオフ制御を、信号反転増幅器の出力を用いて、自動的に行い低消費電力化と安定発振という課題を良好に達成することができる。
【0031】
(8)本発明の発振回路は、
(7)において、
前記スイッチ制御回路は、
前記電力供給用スイッチング素子のゲートに直流バイアス電圧を印加するバイアス回路を含み、
前記直流バイアス電圧は、
前記信号反転増幅器から前記電力供給用スイッチング素子のゲートへの入力信号の直流電位を、シフトさせることを特徴とする。
【0032】
即ち、信号反転増幅器を構成する第1及び第2の半導体スイッチング素子を、スレッシュホールド電圧の小さなものとし、電源電圧を下げ低消費電力化を図ると、信号反転増幅器の出力電圧の絶対値も小さなものとなってしまう。
【0033】
これに対して、電力供給用半導体スイッチング素子を、オフリーク電流が小さくなるようにスレッシュホールド電圧の大きなものを用いると、信号反転増幅器の出力電圧ではこの電力供給用半導体スイッチング素子を安定してオンオフ制御できない恐れもある。
【0034】
このような場合には、本発明のように、電力供給用半導体スイッチング素子のゲートに直流バイアス電圧を印加し、このゲートへの入力信号の直流電位を確実なオンオフ制御ができる電位側へシフトさせる。これにより、信号反転増幅器の出力信号の電圧の絶対値が小さな場合でも、電力供給用スイッチング素子を安定してオンオフ制御し、消費電力が少なく、且つより安定して発振を行う発振回路を得ることができる。
【0035】
更に、本発明によれば、前記直流バイアス電圧を印加することにより、電力供給用スイッチング素子としてスレッシュホールド電圧が大きくオフリーク電流が小さなものを用いることが可能となるため、この面からも回路全体の低消費電力化を図ることができる。
【0036】
(9)本発明の発振回路は、
(7)、(8)のいずれかにおいて、
前記スイッチ制御回路は、
前記信号反転増幅器の出力と少なくとも一つの基準電圧との比較結果に基づき、前記直列接続された前記半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を制御するように、前記電力供給用スイッチング素子をオンオフ制御することを特徴とする。
【0037】
本発明によれば、信号反転増幅器の出力と、少なくとも一つの基準電圧との比較結果に基づき、前記電力供給用スイッチング素子のオンオフ制御を行う。この時、少なくとも一つの基準電圧は、信号反転増幅器が安定発振するための必要最低限の基準電圧に設定することが好ましい。
【0038】
これにより、信号反転増幅器の出力電圧が基準電圧を下回った場合に、電力供給用スイッチング素子はオフ制御される。また信号反転増幅器の出力電圧が基準電圧を上回った場合に、電力供給用スイッチング素子はオン制御される。
【0039】
このようにすることにより、信号反転増幅器が、安定発振するのに必要な最低限の期間のみ電力供給を行うように、電力供給用スイッチング素子がフィードバック制御され、この結果、低消費電力で且つより安定した発振を行うことができる発振回路を実現することができる。
【0040】
(10)本発明の発振回路は、
(1)において、
前記電力制御回路は、
前記信号反転増幅器へのフィードバック回路に設けられた電力供給用スイッチング素子と、
前記電力供給用スイッチング素子を、前記信号反転増幅器の出力に同期してオンオフ制御するスイッチ制御回路と、
を含むことを特徴とする。
【0041】
本発明によれば、信号反転増幅器へのフィードバック入力を前記信号反転増幅器の出力に同期してオンオフ制御する。これにより、信号反転増幅器は、供給電力がオンオフ制御された場合と同様に動作し、その低消費電力化を図ることが可能となる。
【0042】
(11)本発明の発振回路は、
(10)において、
前記信号反転増幅器は、
第1の電位側に接続され、前記フィードバック入力によりオンオフ駆動され前記水晶振動子を励振駆動する第1の半導体スイッチング素子を含む第1の回路と、
前記第1の電位と異なる第2の電位側に接続され、前記フィードバック入力により前記第1の半導体スイッチング素子と異なるタイミングでオンオフ駆動され前記水晶振動子を励振駆動する第2の半導体スイッチング素子を含む第2の回路と、
を含み、
前記電力供給用スイッチング素子は、
前記第1及び第2の回路の少なくとも一方の半導体スイッチング素子のゲートに接続され、
スイッチ制御回路は、
前記少なくとも一方の半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を制御するように、前記電力供給用スイッチング素子をオンオフ制御することを特徴とする。
【0043】
本発明の発振回路では、信号反転増幅器を構成する第1及び第2の半導体スイッチング素子は、安定発振状態において交互にオンオフ駆動されることになる。
【0044】
この時、前記電力供給用スイッチング素子は、低消費電力化を図ることができるように、第1及び第2の半導体スイッチング素子の少なくとも一方への電力供給のオンオフデュディー比を制御することができる。
【0045】
(12)本発明の発振回路は、
(10)、(11)のいずれかにおいて、
前記スイッチ制御回路は、
前記信号反転増幅器の出力と少なくとも1つの基準電圧との比較結果に基づき、前記少なくとも一方の半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を制御するように、前記電力供給用スイッチング素子をオンオフ制御することを特徴とする。
【0046】
このように、信号反転増幅器の出力と前記基準電圧との比較結果を用いて、電力供給用スイッチング素子を自動的にフィードバック制御することにより、低消費電力化及び安定した発振の継続可能な発振回路を得ることができる。
【0047】
(13)本発明は、
(1)〜(12)のいずれかにおいて、
前記水晶振動子としてQ値の大きなものを用いることを特徴とする。
【0048】
このように、水晶振動子として、機械的な振動のしやすさを表すQの値の大きなものを用いることにより、安定発振後は、より小さな消費電力で、安定して発振状態を維持することが可能となる。
【0049】
(14)本発明の電子回路は、
(1)〜(13)のいずれかの発振回路を備えたことを特徴とする。
【0050】
(15)本発明の半導体装置は、
(1)〜(13)のいずれかの発振回路または(14)の電子回路を含んで構成されることを特徴とする。
【0051】
(16)本発明の電子機器は、
(1)〜(13)のいずれかの発振回路または(14)の電子回路を含んで構成されることを特徴とする。
【0052】
このようにすることにより、例えば携帯電話や、携帯型のコンピュータ端末などの携帯用電子機器の電力消費を低減し、内蔵された電池や、バッテリー等の2次電池の電力消費を小さくすることが可能となる。
【0053】
(17)本発明の時計は、
(1)〜(13)のいずれかの発振回路または(14)の電子回路を含んで構成されることを特徴とする。
【0054】
このようにすることより、消費電力の小さな携帯用時計を実現することができ、この結果、使用する電池をさらに小さなものとして時計全体の小型化を図ることが可能となり、また、同一の容量の電池を使用する場合には、電池の長寿命化を図ることが可能となる。
【0055】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適な実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0056】
第1実施の形態
図1には、本発明の好適な第1の実施の形態にかかる水晶発振回路が、図2には、そのタイミングチャートが示されている。本実施の形態の水晶発振回路は、クォーツタイプの腕時計に使用される水晶発振回路である。
【0057】
本実施の形態の水晶発振回路は、信号反転増幅器20と、フィードバック回路を構成する水晶振動子10及び抵抗14とを含んで構成される。前記フィードバック回路は、水晶振動子10及び抵抗14以外に、位相補償用のコンデンサ16,18を含んで構成され、信号反転増幅器20の出力VD(t)を、180度位相反転されたゲート信号VG(t)として信号反転増幅器20へフィードバック入力するものである。
【0058】
前記信号反転増幅器20は、第1の電位側と、これより低い電圧の第2の電位側に接続され、両電位の電位差により電力供給を受け駆動されるように構成されている。ここで、前記第1の電位はアース電位VDDに設定され、第2の電位は図示しない電源回路部から供給される負の電源電圧Vregに設定されている。
【0059】
前記信号反転増幅器20は、第1の回路22と、第2の回路24とを含んで構成される。
【0060】
前記第1の回路22は、第1の半導体スイッチング素子として機能するP型の電界効果トランジスタ26を含んで構成される。このトランジスタ26は、そのソース、ドレインがそれぞれアース側、出力端子30側に接続され、そのゲートには前記フィードバック信号VG(t)が印加されている。
【0061】
前記第2の回路24は、第2の半導体スイッチング素子として機能するN型の電界効果トランジスタ28を含んで構成されている。このトランジスタ28は、そのソース、ドレインが、それぞれ図示しない電源回路部から供給される負の電源電圧Vreg側、出力端子30側へ接続され(ここではトランジスタ26のドレインに接続されている)、そのゲートには前記フィードバック信号VG(t)が印加されている。
【0062】
本実施の形態の水晶発振回路は、信号反転増幅器20への供給電力をその出力VD(t)に同期してオンオフ制御するために、電力供給用スイッチング素子として機能する電界効果トランジスタ40と、このトランジスタ40を制御するスイッチ制御回路44とを含んで構成される。
【0063】
前記トランジスタ40は、P型の電界効果トランジスタを用いて構成され、そのソースがアース電位VDD側へ、そのドレインがトランジスタ26のソース側へと接続されている。
【0064】
前記スイッチ制御回路44は、前記トランジスタ40のゲートへスイッチ制御信号100を印加し、このトランジスタを信号反転増幅器20の出力VD(t)に同期してオンオフ制御する。
【0065】
図2には、本実施の形態の水晶発振回路のタイミングチャートが示されている。
【0066】
同図に示すようスイッチ制御回路44は、ドレイン出力VD(t)に同期してスイッチ制御信号100を出力する。このスイッチ制御信号100は、Tのパルス出力周期の内、tの期間はLレベル、t´の期間はHレベルとなる。これにより、電界効果トランジスタ40は、tの期間はオン制御されて信号反転増幅器20へ電力供給を行い、t´の期間はオフ制御されて前記電力供給を停止する。
【0067】
このような電力供給のオンオフ制御は、ドレイン出力VD(t)に同期して行われる。言い換えると、信号反転増幅器20へのフィードバック入力であるゲート入力VG(t)に同期して行われる。
【0068】
従って、前記電界効果トランジスタ40がオン制御されていることを条件に、これに直列接続されたトランジスタ26は前記ゲート入力VG(t)に基づきオン制御されることになる。
【0069】
このように、本実施の水晶発振回路では、信号反転増幅器20への電力供給を断続的に行ない、トランジスタ26のオン動作期間におけるオンオフデューティ比を制御する。このようにしても、水晶振動子10の慣性(自由振動)により、水晶発振回路は発振を継続でき、この結果、安定発振時における消費電力を低減することができる。
【0070】
ここにおいて、前記水晶振動子10は、この機械的な振動のし易さを表すQの値が大きなものを用いることが好ましい。これにより、振動子10の慣性(自由振動)が大きくなり、信号反転増幅器20を間欠駆動した場合でも、より安定した発振を維持することができる。
【0071】
また、本実施の形態において、信号反転増幅器20を構成する前記各トランジスタ26、28はエンハンスメント型の電界効果トランジスタを用いて構成され、しかもそのスレッシュホールド電圧は小さな値に設定されている。これにより、信号反転増幅器20を安定して駆動させるために必要な電源電圧Vregの絶対値も小さくでき、この面からも消費電力の節減を図ることができる。
【0072】
即ち、信号反転増幅器20の消費電力は、これに印加する電源電圧Vregの2乗に比例する。従って、この印加電圧を下げてやることが消費電力を低減する上で効果的なものとなる。しかし、信号反転増幅器20を駆動するためには、前記電源電圧Vregを、トランジスタ26、28のスレッシュホールドの場合よりも大きな値に設定しなければならない。
【0073】
本実施の形態では、前述したように各トランジスタ26、28のスレッシュホールド電圧は小さな値に設定されるため、前記電源電圧Vregの値も小さくし、この面から電力消費の低減を図ることができる。
【0074】
なお、前記トランジスタ26、28のスレッシュホールド電圧を小さな値にすると、エンハンスメント型の電界効果トランジスタといえども、そのオフ制御時におけるリーク電流は大きな値となってしまう。
【0075】
この問題を解決するために、本実施の形態では、電力供給用の電界効果トランジスタ40として、スレッシュホールド電圧の高いものを用い、これにより、前述したオフリーク電流を確実に低減するように構成されている。
【0076】
この結果、本実施の形態によれば、低い電源電圧Vregを用いて信号反転増幅器20を駆動でき、しかもオフリーク電流を確実に低減することができるため、消費電力がより少なく、しかも安定した発振を行うことができる水晶発振回路を実現することが可能となる。
【0077】
また、前記電力供給用半導体スイッチング素子として用いるトランジスタ40は、オン抵抗を小さくし電圧降下を低減するために、許容範囲内で能力の高いものを用いることが好ましい。
【0078】
なお、本実施の形態では、電界効果トランジスタ40をオンオフ制御することにより、信号反転増幅器20への供給電力を制御するものを例にとり説明したが、例えば電源電圧Vregを供給する定電圧回路部自体に、供給電力Vregを例えば図15に示すt、t´のタイミングで断続的にオン、オフ制御する機能を持たせるように構成してもよい。このようにすれば、前記トランジスタ40を用いることなく、前記第1の実施の形態と同様な作用効果を奏することができる。
【0079】
第2の実施の形態
図3には、第2の実施の形態の水晶発振回路の回路図、図4にはそのタイミングチャートが示されている。なお、前記第1の実施の形態と対応する部材には同一符号を付しその説明は省略する。
【0080】
本実施の形態の特徴は、信号反転増幅器20の出力VD(t)を用いて前記スイッチ制御信号100を生成するスイッチ制御回路44を用いたことにある。
【0081】
前記スイッチ制御回路44は、インバータ46、抵抗48、コンデンサ50を含んで構成される。ここにおいて、前記抵抗48はトランジスタ40のゲートとアース電位VDDとの間に接続されている。また、信号反転増幅器20の出力VD(t)はインバータ46、直流成分除去用のコンデンサ50を介して、トランジスタ40のゲートにスイッチ制御信号100として印加される。
【0082】
図4には、そのタイミングチャートが示されている。
【0083】
前記出力VD(t)は、その直流バイアス成分(Vreg/2)がコンデンサ50により除去され、スイッチ制御信号100となってトランジスタ40のゲートに印加される。これにより、このゲートへの入力電圧100が、トランジスタ40の負のスレッシュホールド電圧VTHを下回る期間tの間、このトランジスタ40がオン制御される。
【0084】
このようにして、本実施の形態の水晶発振回路によれば、信号反転増幅器20への供給電力をオンオフ制御し、消費電力を低減することができる。
【0085】
特に、本実施の形態によれば信号反転増幅器20の出力VD(t)を用いて、スイッチ制御信号100を生成し、電力供給を自動的に且つ適切なデューティ比でオンオフ制御し、消費電力の低減を図ることが可能となる。
【0086】
第3の実施の形態
図5には、本発明の水晶発振回路の第3の実施の形態が示され、図6にはそのタイミングチャートが示されている。なお、前記実施の形態と対応する部材には同一符号を付しその説明は省略する。
【0087】
本実施の形態の特徴は、図3に示す水晶発振回路に、バイアス回路60を更に設けたことにある。
【0088】
即ち、信号反転増幅器20を構成するトランジスタ26、28を、スレッシュホールド電圧の小さな値のものとしVregを小さくすると、その出力電圧VD(t)の絶対値も小さな値となってしまう。これに対し、電界効果トランジスタ40は、前述したようにスレッシュホールド電圧の大きなトランジスタを用いると、前述した図3に示すタイプの水晶発振回路では、トランジスタ40のゲート入力電圧が低すぎて、小さな値のゲート入力ではこれを安定してオンオフ制御できず、さらにノイズにも弱くなるおそれがある。
【0089】
このため、図5に示す本実施の形態の水晶発振回路では、前記トランジスタ40のゲートに直流バイアス電圧を印加するバイアス回路60を設けている。
【0090】
本実施の形態のバイアス回路60は、2個の抵抗62、64を用いて電源電圧Vregを分圧し、図6に示すように(Vreg/2)の直流バイアス電圧をトランジスタ40のゲートに印加する構成を採用している。
【0091】
これにより、信号反転増幅器20の出力電圧VD(t)が小さな場合でも、この出力電圧VD(t)に前記直流バイアス電圧が重畳されたスイッチ制御信号100を生成してトランジスタ40のゲートに印加でき、この結果、トランジスタ40を安定してオンオフ駆動し、水晶発振回路の電力消費の低減と、安定した発振動作を確保することが可能となる。
【0092】
第4の実施の形態
図7には、第4の実施の形態の水晶発振回路が示されている。なお、前記実施の形態と対応する部材には同一符号を付しその説明は省略する。
【0093】
本実施の形態の特徴は、信号反転増幅器20の出力段に出力遮断用スイッチング素子70を設けたことにある。
【0094】
例えば図1に示すような回路では、トランジスタ40のオフ制御時に、信号反転増幅器20を構成するトランジスタ28がオンし、水晶振動子10の慣性振動(自由振動)がLレベル(Vregレベル)の電位に引っ張られ、発振が抑制されてしまう場合がある。
【0095】
そこで、本実施の形態では信号反転増幅器20の出力段に出力遮断用スイッチング素子70を設け、トランジスタ40のオフ制御時に、このスイッチング素子70もオフ制御する構成を採用している。これにより、トランジスタ40のオフ制御時に、振動子10は信号反転増幅器20の回路から切り離され自由に振動できるようになる。
【0096】
この結果、本実施の形態の水晶発振回路によれば、トランジスタ40による信号反転増幅器20の間欠駆動時に発振回路をより安定して動作させることが可能となる。
【0097】
ここにおいて、前記出力遮断用スイッチング素子70としては、例えばトランスミッションゲート等を用いることが好ましい。
【0098】
第5の実施の形態
図8には本発明の第5の実施の形態に係る水晶発振回路が示されている。なお、前記実施の形態と対応する部材には同一符号を付しその説明は省略する。
【0099】
本実施の形態の特徴は、信号反転増幅器20のアース(VDD)側及び電源(Vreg)側の双方に電力供給用の電界効果トランジスタ40、42を設け、これら両トランジスタ40、42を同時にオンオフ制御する構成を採用している。
【0100】
前記トランジスタ42は、N型の電界効果トランジスタを用いて構成され、オフリーク電流を低減するためにそのスレッシュホールド電圧の絶対値が大きなものとして設定されている。
【0101】
そして、スイッチ制御信号100は、一方のトランジスタ40のゲートにはそのまま印加され、他方のトランジスタ42のゲートにはインバータ52を介して印加されるように構成されている。
【0102】
以上の構成とすることにより、前記トランジスタ40、42はスイッチ制御信号100により同時にオンオフ制御されるため、例えば図1に示す回路のようにトランジスタ40のオフ制御時に、信号反転増幅器20を構成するトランジスタ28がオンし、水晶振動子10の慣性振動(自由振動)がLレベル(Vregレベル)の電位に引っ張られて振動が抑制される恐れはない。従って、本実施の形態の回路には、図7に示す出力遮断用スイッチング素子70を設ける必要はない。
【0103】
第6の実施の形態
図9には第6の実施の形態の水晶発振回路、図10のそのタイミングチャートが示されている。なお、前記実施の形態と対応する部材には同一符号を付しその説明は省略する。
【0104】
本実施の形態の特徴は、スイッチ制御回路44として、信号反転増幅器20の出力VD(t)と基準電圧Vrefとの比較結果に基づき、前記トランジスタ40を適切なディユーティ比でオンオフ駆動するスイッチ制御信号100を生成する回路を用いたことにある。
【0105】
以下にその構成を説明する。
【0106】
本実施の形態のスイッチ制御回路44は、基準電圧発生回路72と、一つのコンパレータ74とを含んで構成され、コンパレータ74の出力をスイッチ制御信号100としてトランジスタ40のゲートに印加するように構成されている。
【0107】
前記基準電圧発生回路72は、基準電圧Vrefを出力する。前記基準電圧Vrefは図10に示すようにアース電位VDDと(Vreg/2)電位との間の値に設定されている。
【0108】
前記コンパレータ74は基準電圧と信号反転増幅器20の出力VD(t)とを比較し、その比較結果を、図10に示すようなスイッチ制御信号100として出力する。
【0109】
図10に示すように、このコンパレータ74からは、ドレイン出力VD(t)が基準電圧Vrefを上回っている期間中は、トランジスタ40をオンし、それ以外の期間はトランジスタ40をオフ制御するようにスイッチ制御信号100が出力される。
【0110】
このように、本実施の形態によれば基準電圧と、ドレイン出力VD(t)との比較結果に基づきトランジスタ40をオンオフ制御することにより、水晶発振回路の発振状態に基づいた最適な電力供給を行い、より安定した発振の継続と低消費電力化を実現することが可能となる。
【0111】
第7の実施の形態
図11には、水晶発振回路の第7の実施の形態、図12にはそのタイミングチャートが示されている。なお、前記実施の形態と対応する部材には同一符号を付しその説明は省略する。
【0112】
本実施の形態の特徴は、スイッチ制御回路44として、信号反転増幅器20の出力電圧VD(t)の値に基づき適切な基準電圧Vrefを選択し、この基準電圧に基づいた最適なデューティ比でトランジスタ40をオンオフ制御することにより、より安定した発振の継続と低消費電力化を可能とする回路を用いることにある。
【0113】
以下にその構成を説明する。
【0114】
本実施の形態のスイッチ制御回路44は、異なる複数の基準電圧Vref1、Vref2……Vref4を出力する基準電圧発生回路72と、いずれか一つの基準電圧Vrefを選択出力するマルチプレクサ80と、コンパレータ84と、インバータ86と、前記コンパレータ84及びインバータ86の出力S3、S4に基づき、回路の発振状態を判断し、マルチプレクサ80の選択する基準電圧を制御する判定制御部82とを含んで構成される。ここにおいて、前記複数の基準電圧Vref1……Vref4は、アース電位VDDと電源電圧Vregとの間の値に設定されている。
【0115】
そして、マルチプレクサ80で選択された基準電圧Vref(図中では信号S13として表す)がコンパレータ84に印加される。
【0116】
また、信号反転増幅器20の出力VD(t)は、それぞれ信号S1、S2としてコンパレータ84、インバータ86へ入力される。
【0117】
前記コンパレータ84は、図12のタイミングチャートに示すように、信号S13として入力される基準電圧Vrefを、前記ドレイン出力電圧VD(t)が上回るとLレベル、下回るとHレベルのパルス信号S3を出力する。この出力S3は、カウンタ89のCK端子に入力されると共に、スイッチ制御信号100としてトランジスタ40のゲートに印加される。
【0118】
前記インバータ86は、ロジックレベルが(Vreg/2)に設定されており、図12に示すように信号S2として入力されるドレイン出力VD(t)が前記ロジックレベルと上回るとLレベル、下回るとHレベルのパルス信号S4をカウンタ88のCK端子へ入力する。
【0119】
そして、前記判定制御部82は、入力されるこれた各パルス信号S3,S4に基づき、信号反転増幅器20から出力されるドレイン出力VD(t)の電圧に応じた基準電圧Vrefを選択するようにマルチプレクサ80を制御し、選択された基準電圧Vrefをコンパレータ84へ印加する。これにより、コンパレータ84はこの基準電圧Vrefとドレイン出力VD(t)とを比較し、スイッチ制御信号100として機能するパルス信号S3をトランジスタ40のゲートに印加する。この結果、トランジスタ40のゲートに印加される信号S3のデューティ比は、信号反転増幅器20のドレイン出力VD(t)の電圧値を反映したものとなるため、安定した発振が継続可能である必要最低限の供給電力で水晶発振回路を駆動制御することができる。
【0120】
以下に、このスイッチ制御回路44の構成を説明する。
【0121】
まず、前記判定制御部82は、前述したカウンタ88、89と、一致検出回路90と、ゲート91、92、93と、アップダウンカウンタ94とを含んで構成される。
【0122】
前記カウンタ88、89のリセット端子R及びゲート92、93の一方の端子にはアップダウンクロックU/DCKが信号S11として入力される。このアップダウンクロックは、発振出力の4周期に1回の割合でHレベルの信号を出力する。
【0123】
また、前記ゲート91にはサイクル信号S12が入力される。この信号S12は、発振出力の6周期に1回の割合でHレベルの信号を出力する。
【0124】
次に、このスイッチ制御回路44の動作を、図12に示すタイミングチャートを用いて説明する。
【0125】
まず、信号反転増幅器20のドレイン出力VD(t)が信号S1、S2としてコンパレータ84、インバータ86へ入力されると、コンパレータ84はこの信号S1がマルチプレクサ80から信号S13として入力される基準電圧Vrefを上回る毎にLレベルのパルス信号S3を出力し、前記インバータ86は入力信号S2が所定のロジックレベル(Vreg/2)を上回る毎にLレベルのパルス信号S4を出力する。
【0126】
判定制御部82は、この両パルス信号S3、S4を比較し、発振回路の発振状態を判別し、マルチプレクサ80の選択する基準電圧Vrefを切替制御するものである。
【0127】
具体的には、インバータ86の出力パルスS4はカウンタ88でカウントされ、コンパレータ84の出力パルスS3はカウンタ89でカウントされ、両カウンタ88、89のカウント値を表す信号S5、S6、S7、S8は一致検出回路90へ入力される。なお、両カウンタ88、89のカウント値は4周期に1回の割合で出力されるアップダウンクロックS11により周期的にリセットされる。
【0128】
一致検出回路90は、両カウンタ88、89のカウント値が一致した時にHレベルの一致検出信号S9を出力し、不一致の時にはLレベルの不一致検出信号S9を出力する。
【0129】
この一致検出回路90の出力S9は、ゲート93、92、91を開くゲート信号として機能し、出力S9がHレベルの際には、サイクルクロックS12がHレベルとなっていることを条件にしてアップダウンクロックS11を、アップダウンカウンタ94のダウンカウント端子DKへ入力し、出力S9がLレベルの際にはアップダウンクロックS11をアップダウンカウンタ94のアップカウント端子UKへ入力する。
【0130】
アップダウンカウンタ94はアップカウント端子UKへ入力される信号によりアップカウント動作を行い、ダウンカウント端子DKへ入力される信号によりダウンカウントを行い、そのカウント値Q0、Q1を電源電圧制御信号S14として、マルチプレクサ80の制御信号入力端子A、Bへ入力する。ここではアップダウンカウンタ94の出力Q0、Q1は、「00」、「01」、「10」、「11」の4つの状態をとるため、これら各状態に対応して、マルチプレクサ80は4種類の基準電圧Vref1、Vref2……Vref4の中から1つを選択し、コンパレータ84に基準電圧Vrefとして印加する。
【0131】
本実施の形態の一致検出回路90は、インバータ86の出力パルスS4の数に比べ、コンパレータ84の出力パルスS3の数が少ない場合には、発振不安定と判断し、ゲート93のみを開き、アップダウンクロックS11をアップダウンカウンタ94のアップカウント端子UKへ入力させる。この結果、アップダウンカウンタ94の出力Q0、Q1は、現在より1つ高い基準電圧Vrefを選択するようにマルチプレクサ80を制御する。これにより、信号反転増幅器20から出力されるドレイン出力VD(t)の電圧が増大し、安定した発振を維持することができる。
【0132】
また、一致検出回路90は、両カウンタ88、89のカウント値が一致する場合、すなわちインバータ86、コンパレータ84の出力パルス数が同じ場合には、安定発振と判断し、ゲート93を閉じ、ゲート92を開く。これにより、サイクルクロックS12がHレベルの際にゲート91は開き、アップダウンクロックS11をアップダウンカウンタ94のダウンカウント端子DKへ入力させる。この結果、アップダウンカウンタ94の出力Q0、Q1は、現在より1つ低い基準電圧Vrefを選択するようにマルチプレクサ80を制御する。これにより、信号反転増幅器20へ供給される電力が減少し、低消費電力化を図ることができる。
【0133】
このように、信号反転増幅器20から出力されるドレイン出力VD(t)の電圧に応じた基準電圧Vrefを選択する構成を採用することにより、常に適切な供給電力となるよう水晶発振回路を制御することができる。
【0134】
特に、本実施の形態によれば、量産時に信号反転増幅器20の能力(電流増幅率、スレッシュホールド電圧)にばらつきがあっても、これに影響されることなく最適な供給電力制御を行い、低消費電力化を図ることができる。
【0135】
即ち、信号反転増幅器20の能力が高い場合には、信号反転増幅器20の能力が高いため、その発振安定度は元々高い。従って、電源からの電力供給をしぼっても、安定して発振を継続できる。本実施の形態では、能力の高い信号反転増幅器20を用いる場合には、電源からの電力供給をしぼり、低消費電力化を図ることができる。
【0136】
また、信号反転増幅器20の能力が低い場合には、大きな電力供給が要求される。本実施の形態では、能力の低い信号反転増幅器20を用いる場合には、十分な電力供給を行い、発振安定度を向上させることができる。
【0137】
第8の実施の形態
前記スイッチ制御回路44は必要に応じて各種変形実施が可能である。本実施の形態では、前記判定制御部82を、図13に示すように構成することにより、より簡単な回路で同様の作用効果を奏することができる。なお、図11に示す回路に対応する部材には同一符号を付してその説明は省略する。
【0138】
以下その構成を説明する。
【0139】
図13は、図11に示す判定制御部82との相違点のみを示しており、この判定制御部82は、ゲート95、2ビットカウンタ96、アップダウンカウンタ94を含んで構成される。
【0140】
前記インバータ86の出力パルスS4はカウンタ96のカウント端子CLへ入力され、信号S4、S3が入力されるゲート95の出力RAはカウンタ96のリセット端子Rへ入力される。
【0141】
そして、カウンタ96の出力S15は、アップダウンカウンタ94のアップカウント入力端子UCKへ入力され、サイクル同期信号をS12はそのダウンカウント端子DCKへ入力される。
【0142】
そして、このアップダウンカウンタ94の出力S14は、図11に示すマルチプレクサ80のA、B端子へ基準電圧制御信号S14として入力される。マルチプレクサ80からは、この制御信号S14に対応した基準電圧Vrefが信号S13として出力されるコンパレータ84に入力される。
【0143】
次に、その動作を説明する。
【0144】
コンパレータ84、インバータ86の出力信号S3、S4が共にLレベルの場合には、ゲート95からリセット信号がカウンタ96に入力される。
【0145】
従って、コンパレータ84のLレベルの出力パルスS3が、インバータ86のLレベルの出力パルスS4に比べて少ない場合には、カウンタ96はリセットがかかる前にインバータ86の出力パルスS4を順次カウントしていき、その値が「2」となった時点でパルス信号S15をアップカウント端子UCKへ入力する。
【0146】
これにより、アップダウンカウンタ94は、基準電圧制御信号S14のカウント値を1つインクリメントする。これによりマルチプレクサ80は、コンパレータ84から出力されるパルスS3の数が増える方向に、基準電圧Vrefを現在より一つ高い基準電圧Vrefに切り替え制御する。
【0147】
また、一定時間カウンタ96からHレベルのパルスS15が出力されない場合には、アップダウンカウンタ94は所定周期で入力されるサイクル同期信号S12によりダウンカウント動作を行い、基準電圧制御信号S14のカウント値を1つディクリメントする。これによりマルチプレクサ80は、基準電圧Vrefを現在より一つ低い基準電圧Vrefに切り替え制御する。
【0148】
このように、図13に示す判定制御部82を用いることにより、図11に示す判定制御部82より簡単な回路構成で、同様な作用効果を奏することが可能となる。
【0149】
なお、前記第1〜第3、第5〜第8の実施の形態では、電力供給用スイッチング素子として機能するトランジスタ40、42として、エンハンスメント型のものを用いる場合を例にとり説明したが、必要に応じてこれら各トランジスタ40、42を、ディプリーション型のものを用いて構成してもよい。この場合には、トランジスタ40、42をオフ制御してもそれらに流れる電流により、信号反転増幅器20の出力電圧VD(t)のふらつきを低減し、発振動作がより安定したものとなる。
【0150】
例えば、図8に示す回路を例にとると、トランジスタ40、42をオフ制御しても、これら各トランジスタ40、42にはある程度の電流が流れるため、トランジスタ40、42と信号反転増幅器20との接続点の電圧Vs1、Vs2の電位は安定したものとなる。
【0151】
これにより、信号反転増幅器20の出力VD(t)に含まれる直流バイアスは(Vreg/2)となり、水晶振動子10の慣性振動は、この電位を直流成分として発生する。従って、多少のノイズがあっても、この水晶振動子10の慣性振動の直流電位はふらつくことが少なくなるため、より安定した発振を行うことが可能となる。
【0152】
第9の実施の形態
次に、第9の実施の形態の水晶発振回路について説明する。
【0153】
図16には、本実施の形態の水晶発振回路が示され、図17にはそのタイミングチャートが示されている。なお、前記実施の形態と対応する部材には同一符号を付しその説明は省略する。
【0154】
本実施の形態の特徴は、信号反転増幅器20を構成する各トランジスタ28、26のゲートへのフィードバックライン上に電力供給用スイッチング素子210、220を設け、これら各スイッチング素子210、220を用いてトランジスタ28、26を強制的に間欠駆動し、前記図1に示すタイプの水晶発振回路と同様にして消費電力の低減を図るものである。
【0155】
本実施の形態において、前記各トランジスタ26、28はディプリーションタイプの電界効果トランジスタを用いて構成されている。このため、ゲート、ソース間の電位を0にしてもオフされることはない。
【0156】
また、本実施の形態において、前記各トランジスタ28、26のオンオフ制御を安定して行うことができるように、これら各トランジスタ28、26のゲートには抵抗240、242を用いてそれぞれ所定の直流バイアス電圧が印加されている。
【0157】
トランジスタ28のゲートは、抵抗240を介して電源電圧Vregに接続され、図17に示すように、そのゲート電位レベルが(Vreg/2)からVreg側へシフトした値Vregとなるように直流電圧がバイアスされている。
【0158】
トランジスタ26のゲートは、抵抗242を介してアース電位VDD側へ接続され、そのゲート電位レベルは、図17に示すよう(Vreg/2)からアース電位側へシフトした値VDDとなるように直流電圧がバイアスされている。
【0159】
本実施の形態において前記各スイッチング素子210、220を信号反転増幅器20の出力VD(t)に同期してオンオフ制御するスイッチ制御回路44は、パルス発生回路230と、一対のゲート232、234とを含んで構成されている。
【0160】
前記パルス発生回路230は、図17に示すように位相の異なる2種類のサンプリングパルス信号S21、S22を出力する。これら各サンプリングパルス信号S21、S22は水晶発振回路の4周期出力を1周期として出力される。
【0161】
前記サンプリングパルスS21は、水晶発振回路の4周期に1回の割合でLレベルの信号を出力し、サンプリングパルスS22は水晶発振回路の4周期に1回の割合でHレベルの信号を出力する。これらLレベル、Hレベルのパルス信号は、水晶発振回路の1周期分ずれて出力される。
【0162】
前記サンプリングパルス発生回路230から、LレベルのサンプリングパルスS21が出力されると、これによりゲート232が開かれ、スイッチング素子210がオン制御される。従って、この区間でのみトランジスタ28に、信号反転増幅器20のフィードバック信号VGN(t)が印加され、このトランジスタ28は、ゲートに印加される信号VGN(t)がスレッシュホールド電圧VTNを上回っている期間300−1の間オン制御されることになる。
【0163】
また、前記サンプリングパルス発生回路230から、HレベルのサンプリングパルスS22が出力されると、これにより、ゲート234が開かれ、スイッチ220がオン制御される。これにより、トランジスタ26は、この区間においてのみフィードバック信号VGP(t)が印加され、トランジスタ26は、この信号VGP(t)がスレッシュホールド電圧VTPを下回っている期間300−2の間オン制御されることになる。
【0164】
このようにして、本実施の形態の水晶発振回路によれば、信号反転増幅器20を構成するトランジスタ26、28を間欠的にオンオフ駆動し、回路全体の消費電力を低減することが可能となる。
【0165】
また、本実施の形態の回路は、図9、図11の回路と同様に、複数の基準電圧VrefとVD(t)とを比較し、スイッチング素子210、220をオンオフ制御するように構成してもよい。
【0166】
更に、本実施の形態ではトランジスタ26、28をディプリーション型で構成している。従って、各トランジスタ26、28がともにオフ制御されている期間でも、それらに流れる電流により各ソース端子には電圧が供給されることとなる。このため、信号反転増幅器20の出力VD(t)の基準電位はVreg/2に安定し、この結果、水晶振動子10の発振は安定したものとなる。
【0167】
なお、本実施の形態において、前記トランジスタ26、28は必要に応じてエンハンスメント型のものを用いてもよい。
【0168】
また、前記電力供給用スイッチング素子210、220としては、必要に応じて各種タイプのスイッチング素子、例えばトランスミッションゲートなどを用いればよい。
【0169】
なお、本発明は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で各種の変形実施が可能である。
【0170】
例えば、前記実施の形態では、信号反転増幅器20を構成する第1、第2の回路22、24を、それぞれ1個のトランジスタ26、28を用いて構成する場合を例に取り説明したが、必要に応じ第1、第2の回路22、24の機能を損なうことなく、前述以外の素子を組み合わせて回路を構成することも可能である。
【0171】
また、本実施の形態において、水晶発振回路を時計用の電子回路に用いる場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限らず、これ以外の用途、例えば携帯用の電話機、携帯用のコンピュータ端末およびその他の携帯機器等、電源容量に制約のある携帯用電子機器に幅広く用いる場合にも極めて効果的なものとなる。
【0172】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水晶発振回路の第1の実施の形態の回路図である。
【図2】図1に示す回路のタイミングチャート図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の回路図である。
【図4】図3に示す実施の形態のタイミングチャート図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の回路図である。
【図6】図5に示す回路のタイミングチャート図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態の回路図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態の回路図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態の回路図である。
【図10】図9に示す回路のタイミングチャート図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態の回路図である。
【図12】図11に示す回路のタイミングチャート図である。
【図13】図11に示す第8の実施の形態の回路図である。
【図14】図13に示す回路のタイミングチャート図である。
【図15】信号反転増幅器に供給する供給電圧の一例を示す説明図である。
【図16】本発明の第9の実施の形態の回路図である。
【図17】図16に示す回路のタイミングチャート図である。
【符号の説明】
10 水晶振動子
20 信号反転増幅器
22 第1の回路
24 第2の回路
26、28 トランジスタ
40、42 電力供給用スイッチング素子としての電界効果トランジスタ
44 スイッチ制御回路
60 バイアス回路
70 出力遮断用スイッチング素子
72 基準電圧発生回路
74、84 コンパレータ
80 マルチプレクサ
82 判定制御部
86 インバータ
90 一致検出回路
100 スイッチ制御信号
210、220 電力供給用スイッチング素子

Claims (13)

  1. 信号反転増幅器と、
    前記信号反転増幅器の出力側と入力側との間に接続された水晶振動子を有し、前記信号反転増幅器の出力信号を位相反転して、前記信号反転増幅器にフィードバック入力するフードバック回路と、
    前記信号反転増幅器への供給電力を制御する電力制御回路と、
    を含み、
    前記信号反転増幅器は、
    第1の電位側に接続され、前記フィードバック入力によりオンオフ駆動され前記水晶振動子を励振駆動する第1の半導体スイッチング素子を含む第1の回路と、
    前記第1の電位と異なる第2の電位側に接続され、前記フィードバック入力により前記第1の半導体スイッチング素子と異なるタイミングでオンオフ駆動され前記水晶振動子を励振駆動する第2の半導体スイッチング素子を含む第2の回路と、
    を含み、
    前記電力制御回路は、
    前記信号反転増幅器への電力供給ラインに、前記第1及び第2の回路の少なくとも一方の半導体スイッチング素子と直列に接続された電力供給用スイッチング素子と、
    安定発振後に、前記信号反転増幅器の出力に同期して前記電力供給用スイッチング素子をオンオフ制御し、前記少なくとも一方の半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を可変制御するスイッチ制御回路と、
    を含み、
    前記信号反転増幅器の第1、第2の半導体スイッチング素子及び前記電力供給用スイッチング素子は、エンハンスメント型の電界効果トランジスタ素子を用いて構成され、
    前記電力供給用スイッチング素子を構成する電界効果トランジスタ素子は、オフリーク電流を低減するために、第1、第2の半導体スイッチング素子を構成する電界効果トランジスタ素子よりスレッシュホールド電圧の絶対値が相対的に大きな値に設定されたことを特徴とする発振回路。
  2. 信号反転増幅器と、
    前記信号反転増幅器の出力側と入力側との間に接続された水晶振動子を有し、前記信号反転増幅器の出力信号を位相反転して、前記信号反転増幅器にフィードバック入力するフードバック回路と、
    前記信号反転増幅器への供給電力を制御する電力制御回路と、
    を含み、
    前記信号反転増幅器は、
    第1の電位側に接続され、前記フィードバック入力によりオンオフ駆動され前記水晶振動子を励振駆動する第1の半導体スイッチング素子を含む第1の回路と、
    前記第1の電位と異なる第2の電位側に接続され、前記フィードバック入力により前記第1の半導体スイッチング素子と異なるタイミングでオンオフ駆動され前記水晶振動子を励振駆動する第2の半導体スイッチング素子を含む第2の回路と、
    を含み、
    前記電力制御回路は、
    前記信号反転増幅器への電力供給ラインに、前記第1及び第2の回路の少なくとも一方の半導体スイッチング素子と直列に接続された電力供給用スイッチング素子と、
    安定発振後に、前記信号反転増幅器の出力に同期して前記電力供給用スイッチング素子をオンオフ制御し、前記少なくとも一方の半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を可変制御するスイッチ制御回路と、
    を含み、
    前記電力供給用スイッチング素子は、オフリーク電流が通電されるディプリーション型の電界効果トランジスタ素子を用いて構成され、前記電力供給用スイッチング素子のオフ制御時における前記信号反転増幅器との接続点の電位を安定させることを特徴とする発振 回路。
  3. 信号反転増幅器と、
    前記信号反転増幅器の出力側と入力側との間に接続された水晶振動子を有し、前記信号反転増幅器の出力信号を位相反転して、前記信号反転増幅器にフィードバック入力するフードバック回路と、
    前記信号反転増幅器への供給電力を制御する電力制御回路と、
    を含み、
    前記信号反転増幅器は、
    第1の電位側に接続され、前記フィードバック入力によりオンオフ駆動され前記水晶振動子を励振駆動する第1の半導体スイッチング素子を含む第1の回路と、
    前記第1の電位と異なる第2の電位側に接続され、前記フィードバック入力により前記第1の半導体スイッチング素子と異なるタイミングでオンオフ駆動され前記水晶振動子を励振駆動する第2の半導体スイッチング素子を含む第2の回路と、
    を含み、
    前記電力制御回路は、
    前記信号反転増幅器へのフィードバック回路に設けられ、前記第1及び第2の回路の少なくとも一方の半導体スイッチング素子のゲートに接続された電力供給用スイッチング素子と、
    安定発振後に、前記電力供給用スイッチング素子を前記信号反転増幅器の出力に同期してオンオフ制御し、前記少なくとも一方の半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を可変制御するスイッチ制御回路と、
    を含むことを特徴とする発振回路。
  4. 請求項1、2のいずれかにおいて、
    前記電力制御回路は、
    前記信号反転増幅器の出力側に出力遮断用スイッチング素子を含み、
    前記スイッチ制御回路は、
    前記電力供給用スイッチング素子のオフ制御に同期して、前記出力遮断用スイッチング素子をオフ制御することを特徴とする発振回路。
  5. 請求項1、2、4のいずれかにおいて、
    前記電力供給用スイッチング素子は、前記信号反転増幅器を構成する半導体スイッチング素子と直列接続された電界効果トランジスタ素子を用いて構成され、
    スイッチ制御回路は、
    前記信号反転増幅器の出力を前記電力供給用スイッチング素子のゲートに入力し、前記直列接続された半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を可変制御するように、前記電力供給用スイッチング素子をオンオフ制御することを特徴とする発振回路。
  6. 請求項において、
    前記スイッチ制御回路は、
    前記電力供給用スイッチング素子のゲートに直流バイアス電圧を印加するバイアス回路を含み、
    前記直流バイアス電圧は、
    前記信号反転増幅器から前記電力供給用スイッチング素子のゲートへの入力信号の直流電位を、シフトさせることを特徴とする発振回路。
  7. 請求項1、2、4のいずれかにおいて、
    前記スイッチ制御回路は、
    前記信号反転増幅器の出力と少なくとも一つ基準電圧との比較結果に基づき、前記直列接続された半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を制御するように、前記電力供給用スイッチング素子をオンオフ制御することを特徴とする発振回路。
  8. 請求項3において、
    前記電力供給用スイッチング素子は電界効果トランジスタ素子を用いて構成され、
    スイッチ制御回路は、
    前記信号反転増幅器の出力を前記電力供給用スイッチング素子のゲートに入力し、前記半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を可変制御するように、前記電力供給用スイッチング素子をオンオフ制御することを特徴とする発振回路。
  9. 請求項において、
    前記スイッチ制御回路は、
    前記信号反転増幅器の出力と少なくとも1つの基準電圧との比較結果に基づき、前記少なくとも一方の半導体スイッチング素子への電力供給のオンオフデュディー比を制御するように、前記電力供給用スイッチング素子をオンオフ制御することを特徴とする発振回路。
  10. 請求項1〜のいずれかの発振回路を備えたことを特徴とする電子回路。
  11. 請求項1〜のいずれかの発振回路または請求項10の電子回路を含んで構成されることを特徴とする半導体装置。
  12. 請求項1〜のいずれかの発振回路または請求項10の電子回路を含んで構成されることを特徴とする電子機器。
  13. 請求項1〜のいずれかの発振回路または請求項10の電子回路を含んで構成されることを特徴とする時計。
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